JPH09102425A - 積層モールドコイルトランス - Google Patents

積層モールドコイルトランス

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JPH09102425A
JPH09102425A JP25768195A JP25768195A JPH09102425A JP H09102425 A JPH09102425 A JP H09102425A JP 25768195 A JP25768195 A JP 25768195A JP 25768195 A JP25768195 A JP 25768195A JP H09102425 A JPH09102425 A JP H09102425A
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JP
Japan
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coil
layer
layers
laminated
turns
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JP25768195A
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English (en)
Inventor
Kiyoharu Inao
清春 稲生
Tomoyoshi Tokunaga
具祥 徳永
Akira Uchida
暁 内田
Ikumitsu Takahashi
郁充 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】同じ層(絶縁基板)上に多数のコイルパターン
を形成することを可能とし、コイル全体の積層数を大幅
に低減する。 【解決手段】第1,第2の層を積層モールドして構成す
るトランスであって、各層は、第1,第2の層の外周近
傍に配列する少なくとも2以上の出力端子と、第1,第
2の各層で共通する位置であって出力端子が設けられた
位置より内側に位置するように設けられた少なくとも2
以上の貫通接続路と、出力端子の一つを始点または終点
として前記貫通接続路の一つに向かってそれぞれ同じ方
向に巻回された少なくとも2以上のコイルパターンとを
有し、第1,第2の各層を積層モールドすると共に、貫
通接続路において折り返されるように各層に形成されて
いるコイルパターン間を接続し、同心の複数個の独立し
た閉コイル回路を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業機器、民生機器等
の各種電気製品に広く利用可能の積層モールドコイルト
ランスに関し、更に詳しくは、コイルパターンによって
形成されるコイルを多数個備え、各コイルから独立した
出力を多数得ることができる多出力用の電源トランスに
利用して有効な積層モールドコイルトランスに関する。
【0002】
【従来の技術】コイルや、幾つかのコイルを結合して構
成される各種電源トランスは、産業機器、民生機器を問
わずあらゆる分野で広く使用されている。トランスを構
成する場合、その基本性能として信号絶縁性能や信頼性
が重視される。そのために、従来より、コイルをプリン
ト配線技術により構成する各種のモールドコイルトラン
スが提案されている(例えば、特開昭58−15571
1号公報,特開昭60−245208号公報,特開平3
−283404号公報等)。
【0003】この様なトランスは、絶縁基板上にプリン
ト配線技術によりコイルパターンを形成し巻線を構成す
るもので、従来の導線あるいは導体箔を巻いてコイルを
構成するものに比べて、品質が一定であり、大量生産に
適するなど多くの利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プリン
ト配線技術によってトランスのコイルパターンを構成す
る場合、1次コイル,2次コイル,その他の複数個のコ
イルは、いずれも信号絶縁と電力変換を行う機能を持た
せる必要があり、各コイルの巻数や導体抵抗値が重要と
なる。
【0005】この為に、従来のこの種のトランスにおい
ては、多数の巻線が必要な場合、例えば、特開昭60−
245208号公報に見られるように、各コイルパター
ンが形成される層を多数個積層する構成をとっており、
コイル全体としての積層数ガ多くなるという問題があっ
た。ここにおいて、本発明は、多数のコイル回路を備え
る場合であっても、コイルパターンが形成される層の数
を少なくし、小型化が可能であって、コイルの銅損やコ
アの鉄損を低減できる効率の良い積層モールドコイルト
ランスを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この様な目的を達成する
本発明は、渦巻き状のコイルパターンが形成された絶縁
基板を少なくとも2層以上積層モールドして構成される
積層モールドコイルトランスであって、互いに積層され
る第1,第2の層は、それぞれ外周近傍に配列する少な
くとも2以上の出力端子と、第1,第2の各層で共通す
る位置であって出力端子が設けられた位置より内側に位
置するように設けられた少なくとも2以上の貫通接続路
と、前記出力端子の一つを始点または終点として前記貫
通接続路の一つに向かってそれぞれ同じ方向に巻回され
た少なくとも2以上のコイルパターンとを有し、前記第
1,第2の各層を積層モールドすると共に、各層に形成
されているコイルパターン間を貫通接続路において折り
返されるように接続し、同心の複数個の独立した閉コイ
ル回路を構成することを特徴とする積層モールドコイル
トランスである。
【0007】
【作用】第1の層に形成されている一つのコイルパター
ンは、出力端子の一つを始点として貫通接続路に向かっ
て渦巻き状に巻回し、貫通接続路を介して第2の層に形
成されているコイルパターンにつながり、第2の層の一
つのコイルパターンは、貫通接続路から出力端子が終点
となるようにその出力端子に向かって渦巻き状に巻回さ
れ、一つの閉コイル回路を構成する。第1の層に形成さ
れている他の一つのコイルパターンも、同様な経路によ
り、他の一つの閉コイル回路を構成する。
【0008】従って、第1,第2の各層に形成されてい
る複数のコイルパターンにより、第1,第2の各層にお
いて、同心の複数個の独立した閉コイル回路を構成する
ことができ、コイル全体の積層数を低減することが可能
となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
例を詳細に説明する。図1は、本発明に係わる積層モー
ルドコイルトランスが利用される多出力電源の一例を示
す電気的回路図である。この図において、TRは本発明
に係わる積層モールドコイルトランスであり、1次側コ
イルP1、2次コイルN1〜N5を備えており、多数の
閉コイル回路が構成されている。1次コイルP1は、ス
イッチング素子Q1と直列に接続されており、コントロ
ール回路CNTは、2次コイルN1に発生した電圧を整
流平滑した電圧Efが、基準電圧Esと等しくなるよう
にスイッチング素子Q1のオン,オフを制御するように
構成されている。 各2次コイルN2〜N5の出力は、
それぞれ整流・平滑回路に接続され、各出力端より安定
化された多数の直流電圧が得られるようになっている。
【0010】この様なスイッチング電源は、複数個ある
2次コイルのうちの一つ(ここではコイルN1)の出力
についてのみ帰還することで、他の2次コイルN2〜N
5からの出力を安定化することが可能で、簡単な構成の
多出力スイッチング電源を構成できる効果を有してい
る。図2は、積層モールドコイルトランスTRの構成斜
視図、図3は図2においてa−a断面図、図4は要部の
組立分解図である。ここでは、2枚のコイル基板(絶縁
基板)を積層する場合を例示するが、コイル巻き数を更
に必要とする場合や、更に多数の2次コイル等必要とす
る場合は、2枚以上の絶縁基板が積層されるものとす
る。また、コイルパターンは、絶縁基板の両面に形成す
るようにしてもよい。
【0011】これらの図において、1は磁路を形成する
コア、2は絶縁基板モールド部で、中央部にコア1の中
央脚が貫通する穴20が形成されている。この絶縁基板
モールド部2は、1次コイルPが形成された基板21
と、2次コイルN1〜N5が形成された基板22とがモ
ールドされて構成されている。3は外部接続用の端子
で、絶縁基板モールド部2の周辺部に複数個配列されて
いる。
【0012】コア1は、組立前は、図4に示すようにE
次形状の2つのコア部分1a,1bになっていて、これ
らを絶縁基板モールド部2の中央貫通穴20にコア部分
1a,1bの中央脚が貫通するようにして両者を固定す
ることで平板状の小型積層モールドトランスが完成す
る。図5は、絶縁基板モールド部2の構成を説明するた
めの分解図及びモールド組立図である。
【0013】ここでは、この絶縁基板モールド部2を2
層(A層,B層)により構成すると共に、簡単にするた
めに、同心の2個の独立した閉コイル回路を構成する場
合を例示している。これらの図において、A,Bは互い
に積層モールドされる第1,第2の層(絶縁体基板)
で、矩形形状の例えば樹脂材あるいは絶縁フイルム等で
構成され、中央部にコアの中央脚が貫通する貫通穴20
が設けられる。この穴は、各層を積層モールドした後の
工程で形成されるものでもよい。31,32…は、第
1,第2の各層の外周近傍に配列する複数の外部接続用
の出力端子、41,42は、A層,B層で共通する位置
であって、出力端子31,32が設けられた位置より内
側に設けられた貫通接続路である。
【0014】51,52はA層に設けた2つのコイルパ
ターン、61,62はB層に設けたコイルパターンであ
る。これらの各コイルパターンは、いずれもプリント配
線技術により、出力端子の一つを始点または終点とし
て、貫通接続路の一つに向かってそれぞれ同じ方向に巻
回されるように形成されている。即ち、A層に設けられ
たコイルパターン51は、出力端子31が始点となり、
貫通穴20を時計方向に接続貫通路41に向かって巻き
込んで行き、渦巻き状のコイルパターンを形成してい
る。同様に、コイルパターン52は、出力端子36が始
点となり、貫通穴20を時計方向に接続貫通路42に向
かって巻き込んで行き、渦巻き状のコイルパターンを形
成している。ここで、コイルパターン51と52のター
ン数はほぼ等しく(図では1ターン)なっている。
【0015】B層に設けられたコイルパターン61は、
出力端子32が始点となり、貫通穴20を反時計方向に
貫通接続路43に向かって巻き込んで行き、渦巻き状の
コイルパターンを形成している。同様に、コイルパター
ン62は、出力端子37が始点となり、貫通穴20を反
時計方向に貫通接続路44に向かって巻き込んで行き、
渦巻き状のコイルパターンを形成している。ここで、コ
イルパターン61と62のターン数は等しく(図では1
ターン)なっている。
【0016】A層,B層の2つの絶縁基板は、互いに対
応する各貫通接続路同志41と43、42と44とがそ
れぞれ一致するように積層される。なお、各貫通接続路
の形成は、各層を積層モールドした後の工程で形成する
ようにしてもよい。各層に分かれて形成された各コイル
パターンは、貫通接続路において折り返されるように互
いに対応するコイルパターン(51と61、52と6
2)同志を接続し、A層,B層にまたがって、同心の2
個の独立した閉コイル回路を構成する。
【0017】このような構成により、A層に形成されて
いる一つのコイルパターン51は、出力端子31を始点
として貫通接続路41に向かって渦巻き状に巻回し、貫
通接続路41(貫通接続路43)を介してB層に形成さ
れているコイルパターン61につながり、B層のコイル
パターン61は、貫通接続路43から出力端子32が終
点となるように出力端子32に向かって渦巻き状に巻回
され、全体として必要とするターン数の一つの閉コイル
回路を構成することとなる。
【0018】A層に形成されている他の一つのコイルパ
ターン52も、同様な経路により、B層に形成されてい
るコイルパターン62と共に、他の一つの閉コイル回路
を構成することとなる。この例では、A,Bの各層にそ
れぞれ2つのコイルパターンを形成したものであるが、
更に多くのコイルパターンを形成することで、A層,B
層の積層により、同心の複数個の独立した閉コイル回路
を必要なターン数を確保しながら構成することができ、
コイル全体の積層数を低減することができる。
【0019】図6,図7は、絶縁基板上に形成するコイ
ルパターンの他の例を示す図で、(a)は平面図、
(b)は(a)図におけるb−b断面図である。図6の
実施例は、絶縁基板上において、コイルパターンN1を
1ターン,コイルパターンN2を2ターンとしたもので
ある。この様に絶縁基板上に形成する各コイルパターン
のターン数(巻き数)は、不均一であってもよく、各コ
イル回路の出力電圧の違いに容易に対応することができ
る。
【0020】図7の実施例は、絶縁基板上において、コ
イルパターンN1とコイルパターンN2との導体幅を異
ならしめたもので、ここでは、コイルパターンN1の導
体幅をコイルパターンN2の導体幅より大きくしてあ
る。なお、ターン数はいずれも1ターンとしてある。こ
れにより、各コイル回路の電流あるいは電力の違いに対
応することができる。
【0021】図8は、A層,B層に多数個の閉コイル回
路を構成する場合の出力端子と貫通接続路の位置関係を
説明するための図である。ここでは、全体で5コイル回
路C1,C2,Ck,Cj,Cnを構成する場合であっ
て、各コイル回路の出力端子(始点/終点),貫通接続
路及びA層,B層合わせたターン数は、以下の通りとし
てある。
【0022】コイル回路C1…出力端子T1,貫通接続
路P1,ターン数2 コイル回路C2…出力端子T2,貫通接続路P2,ター
ン数3 コイル回路Ck…出力端子Tk,貫通接続路Pk,ター
ン数4または5 コイル回路Cj…出力端子TJ,貫通接続路PJ,ター
ン数5または4 コイル回路Cn…出力端子Tn,貫通接続路Pn,ター
ン数10 いま、コイル回路C1に着目すると、A層において、出
力端子T1が始点となりコイルパターンが時計方向に渦
巻き状に1ターンだけ巻き込み、貫通接続路P1に達し
ている。また、B層においては、出力端子T1が終点と
なり貫通接続路P1に向かって反時計方向に1ターンだ
け巻き込み貫通接続路P1に達している。そして、A
層,B層は各出力端子,貫通接続路が重なるように積層
モールドされ、貫通接続路P1において各コイルパター
ン同志が接続され、全体で2ターンのコイル回路が構成
される。
【0023】コイル回路C2に着目すると、A層におい
て、出力端子T2が始点となりコイルパターンが時計方
向に渦巻き状に1.5ターンだけ巻き込み、貫通接続路
P2に達している。また、B層においては、出力端子T
2が終点となり貫通接続路P2に向かって反時計方向に
1.5ターンだけ巻き込み貫通接続路P2に達してい
る。そして、A層,B層は各出力端子,貫通接続路が重
なるように積層され、貫通接続路P2において各コイル
パターン同志が接続され、全体で3ターンのコイル回路
が構成される。
【0024】同様に、コイル回路Cjに着目すると、A
層において、出力端子Tjが始点となりコイルパターン
(太線で示す)が時計方向に渦巻き状に2.5ターンだ
け巻き込み、貫通接続路Pj1に達している。また、B
層においては、出力端子Tjが終点となり貫通接続路P
j1に向かって反時計方向に2.5ターンだけ巻き込み
貫通接続路Pj1に達している。そして、A層,B層は
各出力端子,貫通接続路が重なるように積層され、貫通
接続路Pj1において各コイルパターン同志が接続さ
れ、全体で5ターンのコイル回路が構成される。
【0025】なお、このコイル回路Cjにおいて、ター
ン数を4ターンとする場合、貫通接続路はPj2の位置
(各層において、出力端子からそれぞれ2ターンだけ巻
き込んだ位置)に設けられる。以下、同じようにして、
コイル回路Cnは、出力端子T1,T2,Tjとは反対
側周辺部に設けてある出力端子Tnを始点/終点とし
て、貫通接続路Pnで折り返してA層,B層で合わせて
10ターンのコイル回路を構成している。また、コイル
回路Ckは、出力端子出力端子Tkを始点/終点とし、
貫通接続路Pk1(又はPk2)で折り返して、A層,
B層で合わせて4ターン(又は5ターン)のコイル回路
を構成している。
【0026】A層,B層を積層して構成される各コイル
回路は、各出力端子の位置がコイルの中心から見て違う
こと、ターン数が異なること、コイルパターンの巻き込
みトラックが違うこと等により、同じ位置に貫通接続路
が来ないように工夫してある。即ち、まず、A層とB層
に形成するコイルパターンのターン数配分を、コイル回
路で必要とするターン数Nに対して、N/2±1/2以
内に選定してある。また、貫通接続路の位置を、各回路
に対応する出力端子の始点/終点の中点と絶縁基板の中
心(コアが通る中央孔の中心)とを結ぶ線上に設けてあ
る。例えば、出力端子T1を始点/終点とするコイル回
路C1の場合であれば、出力端子T1の中点と中心とを
結ぶ直線L1上に貫通接続路P1が設けてあり、また、
出力端子T2を始点/終点とするコイル回路C2の場合
であれば、直線L2上に貫通接続路P2が設けてある。
【0027】同様に、出力端子Tnを始点/終点とする
コイル回路Cnの場合であれば、直線Ln上に貫通接続
路Pnが設けてある。また、出力端子Tjを始点/終点
とするコイル回路Cjの場合であれば、直線Lj上に貫
通接続路PJ1,pJ2が設けてある。ここで、出力端
子Tkを始点/終点とするコイル回路Ckの場合、直線
Lkが直線Ljと重なるが、この線上であって、貫通接
続路PJ1,pJ2とは異なる位置に貫通接続路Pk
1,Pk2が設けてある。これにより、各コイル間にお
いて、高い結合度と平衡度とを得ることができるように
している。
【0028】また、A層(B層)において、その層に形
成されているコイルパターンは、その始点(終点)が互
いに隣接する出力端子とならないように、一つおきにし
てある。換言すれば、出力端子の隣接していないコイル
パターンを、同じ層に形成するようにしている。これに
より、同一の層において、コイルパターンに接続される
出力端子が互いに隣接することはなく、高い絶縁が維持
されるようになっている。
【0029】なお、図8では、貫通接続路の位置を、各
回路に対応する出力端子の始点/終点の中点と絶縁基板
の中心とを結ぶ線上に設けたものであるが、同じ層に複
数の回路を混在させて構成しようとする場合、回路領域
を有効に利用できない場合が生ずる。このような場合に
は、各回路の貫通接続路の位置を、コイル(絶縁基板)
の対角線上付近に、位相関係を維持しながら移動して、
貫通接続路を集中して配置してもよい。
【0030】図9は、図8において、各貫通接続路を絶
縁基板の対角線上付近に移動させた場合の説明図であ
る。ここでは、図8において、出力端子Tnの終点と出
力端子Tkの始点とを共通にしている。貫通接続路P
1,P2は、それぞれ反時計方向に移動させて、対角線
L11上に位置するように配置し、また、貫通接続路P
n,Pk1,Pk2,Pj1,Pj2は、いずれも時計
方向に移動させて、対角線L21上に位置するように配
置させている。これにより、矩形状の絶縁基板上で比較
的ゆとりのある場所に各貫通接続路が集中して配置さ
れ、回路領域を有効に利用することが可能となる。
【0031】なお、上記の各実施例では、2枚の絶縁基
板を積層モールドする例を示しているが、更に多くの絶
縁基板を積層するような構成でもよい。また、この場合
において、前述したA層とB層との間には、別の層が配
置される構成でもよい。なお、この際別の層を介して、
A層とB層とに形成されているコイルパターン同志を接
続するための貫通接続路(スルーホール)の形成や、貫
通接続路内の導体の形成などは、プリント配線技術で確
立されている手法を用いて適宜設けられるものとする。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、同じ層(絶縁基板)上に多数のコイルパターンを
形成することが可能となり、必要なターン数を確保しな
がらコイル全体の積層数を大幅に低減することができ、
小型の積層モールドコイルトランスを提供することが出
来る。
【0033】また、積層数を少なく出来ることにより、
コアも小型化でき、コアの鉄損やコイルの銅損を低減で
きるので、高周波の信号を効率よく扱うことが可能な積
層モールドコイルトランスを提供できる。本発明に係わ
る積層モールドコイルトランスを用いて多出力のスイッ
チング電源を構成した場合、各コイル回路間に高い結合
度,平衡度を得ることができ、従来の電源回路を大幅に
簡素化できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる積層モールドコイルトランスが
利用される多出力電源の一例を示す電気的回路図であ
る。
【図2】積層モールドコイルトランスTRの構成斜視図
である。
【図3】図2におけるa−a断面図である。
【図4】積層モールドコイルトランスTRの要部の組立
分解図である。
【図5】絶縁基板モールド部2の構成を説明するための
分解図及びモールド組立図である。
【図6】絶縁基板上に形成するコイルパターンの他の例
を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)図におけ
るb−b断面図である。
【図7】絶縁基板上に形成するコイルパターンの他の例
を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)図におけ
るb−b断面図である。
【図8】A層,B層に多数個のコイル回路を構成する場
合の出力端子と貫通接続路の位置関係を説明するための
図である。
【図9】図8において、各貫通接続路を絶縁基板の対角
線上付近に移動させた場合の説明図である。
【符号の説明】
TR 積層モールドトランス 1 コア 2 絶縁基板モールド部 20 穴 3,31,32… 出力端子 41,42… 貫通接続路 51,52 コイルパターン 61,62 コイルパターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 郁充 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】渦巻き状のコイルパターンが形成された絶
    縁基板を少なくとも2層以上積層モールドして構成され
    る積層モールドコイルトランスであって、 互いに積層される第1,第2の層は、 それぞれ外周近傍に配列する少なくとも2以上の出力端
    子と、 第1,第2の各層で共通する位置であって出力端子が設
    けられた位置より内側に位置するように設けられた少な
    くとも2以上の貫通接続路と、 前記出力端子の一つを始点または終点として前記貫通接
    続路の一つに向かってそれぞれ同じ方向に巻回された少
    なくとも2以上のコイルパターンとを有し、 前記第1,第2の各層を積層モールドすると共に、各層
    に形成されているコイルパターン間を貫通接続路におい
    て折り返されるように接続し、同心の複数個の独立した
    閉コイル回路を構成することを特徴とする積層モールド
    コイルトランス。
  2. 【請求項2】第1,第2の各層に形成するコイルパター
    ンのターン数配分を、コイル回路で必要とするターン数
    Nに対して、N/2±1/2以内に選定すると共に、貫
    通接続路の位置を、各回路に対応する出力端子の始点/
    終点の中点と絶縁基板の中心(コアが通る中央孔の中
    心)とを結ぶ線上に設けたことを特徴とする請求項1の
    積層モールドコイルトランス。
  3. 【請求項3】第1,第2の各層において、当該層に形成
    されている複数のコイルパターンは、その始点(終点)
    が互いに隣接しない出力端子に接続されるように形成し
    た請求項1の積層モールドコイルトランス。
  4. 【請求項4】第1,第2の各層に形成するコイルパター
    ンのターン数配分を、コイル回路で必要とするターン数
    Nに対して、N/2±1/2以内に選定すると共に、貫
    通接続路の位置を、絶縁基板の対角線上付近に集中して
    配置したことを特徴とする請求項1の積層モールドコイ
    ルトランス。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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