JP2005086052A - トランスおよびこのトランスを備えた電源装置 - Google Patents

トランスおよびこのトランスを備えた電源装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 出力特性や磁気的な性能を低下させずに、小型化を図りつつも、一次巻線や二次巻線の各端部から容易に引き出し線を引き出せるようにする。
【解決手段】 コア51を構成する第1の脚部61に一次巻線24を巻装し、第1の脚部61とは別の第2の脚部62に、個々の二次巻線36をそれぞれ巻装する。そのため、共通する脚部に一次巻線24や二次巻線36が一緒に巻装されず、一次巻線24や二次巻線36の各両端部からの引き出しを容易にできる。また、他の二次巻線36や一次巻線24に邪魔されることなく、二次巻線36を均一に巻装することができ、トランス12として小型でありながら安定した出力特性が得られる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、一次巻線と二次巻線とをコアに巻装してなるトランス、およびこうしたトランスを備えたDC/DCコンバータやスイッチング電源などの電源装置に関する。
従来のトランスは、一般的には図6に示すように、例えばEI型のコア部材をつき合わせてなるコア100を、一対の保持部材101,101に挟持し、前記コア100の中央部にある主脚に一次巻線および二次巻線となるコイル部102を同心状に重ねて巻装している。また、各巻線の端部から引き出された多数の口出し103が、保持部材101のフランジ部105に設けたコネクタ106に接続され、外部配線を接続したコネクタ(図示せず)との電気的接続を図るようにしている(例えば、特許文献1)。
ところが、このようなトランス構造を、二次側を多出力とした例えばマルチ出力の電源装置に適用する場合、複数の二次巻線をコア100の主脚に重ねて巻かなければならないので、外側の巻線ほど一様には巻きにくくなり、出力特性にばらつきを生じる。また、同一のコア芯(主脚)に巻装された複数の巻線から入出力用の引き出しを行わなければならず、二次巻線の数が増えるほどコイル部102からの引き出し線が煩雑になって、その処理に苦慮していた。
このような問題に対し、出力特性を一様にする方法として、巻線の長さが一様になるようにプリント基板上に印刷配線を行ない、このプリント基板をコアに挿通して積層するものが知られている。(例えば、特許文献2)
特開平7−297046号公報 特開2001−135532号公報
上記特許文献2に開示されるトランス構造では、一次巻線や二次巻線をプリント基板上の配線パターンとして形成できるので、製造時において線材を巻き付ける際の巻きにくさは生じないが、巻線を半ば平面的に配置するので大きなスペースを必要とし、結果的にトランスが大きくなってしまう欠点がある。しかも、共通するコア芯に複数枚のプリント基板を装着せざるを得ないため、二次巻線の数が増えた場合には、各プリント基板からの引き出しがやはり煩雑になる問題を有していた。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、トランスとしての出力特性や磁気的な性能を低下させることがなく、しかも一次巻線や二次巻線の各端部から容易に引き出し線を引き出すことができるトランスおよびこのトランスを備えた電源装置を提供することをその目的とする。
請求項1の発明は、一次巻線と複数の二次巻線とをコアに装着してなるトランスにおいて、前記コアは、前記一次巻線が巻装される第1の脚部と、前記二次巻線がそれぞれ巻装される複数の第2の脚部とを別々に備え、前記第1の脚部とそれぞれの前記第2の脚部とにより形成される各閉磁路の磁路長が等しくなるように構成される。
この場合、コアを構成する第1の脚部に一次巻線が巻装される一方で、第1の脚部とは別に設けられたそれぞれの第2の脚部に、個々の二次巻線が巻装される。そのため、共通する脚部に一次巻線や二次巻線が一緒に巻装されることはなく、一次巻線や二次巻線の各両端部からの引き出しは煩雑にならない。また、他の二次巻線や一次巻線に邪魔されることなく、二次巻線を均一に巻装することができ、トランスとして小型でありながら安定した出力特性が得られる。しかも、第1の脚部とそれぞれの第2の脚部とにより形成される複数の閉磁路の磁路長が、いずれも等しく形成されるので、磁気的な性能にばらつきのないトランス構造を実現できる。
また、請求項2の電源装置は、前記請求項1のトランスの構成に加えて、前記各二次巻線にそれぞれ接続され、この二次巻線からの誘起電圧に基づき個別の出力電圧を取り出す複数の出力側モジュールを備えて構成される。
この場合、一次巻線や二次巻線をコアの第1の脚部や第2の脚部に整然と配置することができ、電源装置のトランスとしての組立が容易になると共に、トランスひいては電源装置としての薄型化を達成できる。
本発明の請求項1では、トランスとしての出力特性や磁気的な性能を低下させることがなく、しかも小型化を図りつつも、一次巻線や二次巻線の各端部から容易に引き出し線を引き出すことが可能なトランスを提供できる。
本発明の請求項2におけるトランスを備えた電源装置では、請求項1の作用,効果に加えて、電源装置のトランスとしての組立が容易になり、しかも電源装置としての薄型化も達成できる。
以下、本発明におけるトランスおよびこのトランスを備えた電源装置の好ましい各実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、各実施例において、共通する部分には共通する符号を付し、その共通する箇所の説明は重複するため省略する。
図1〜図8は本発明の第1実施例を示すもので、先ず電源装置としての全体的な構成を図1に基づき説明すると、本実施例における電源装置は、例えば箱状をなす電源ケース1の内部に、各々独立した複数のモジュールを備えている。そのモジュールとは、入力電圧ラインに侵入するノイズを効果的に抑制,遮断するノイズフィルタモジュールに相当するノイズフィルタ11と、入力側から出力側への電力伝送を行なうトランス12と、高調波抑制機能を備えたコンバータ部としての入力側モジュール13と、トランス12の後段に並列接続された一乃至複数の出力側モジュール14a〜14nとにより概ね構成される。そして、これらのモジュールを構成する各構成要素は、いずれも本体の内部において機構的に独立しており、その各々が電源ケース1に対して着脱可能に設けられている。
なお、ここでいうモジュールとは、一つの電源装置の主要な内部構成を図面上で便宜的に区画したものとは全く異なり、自由な電源設計を行なえるように、各々が機構的および電気的にも完全に独立している。つまり、図面的に区画したものは、回路内部がブロック化されているので、ブロック化された回路内部に手を加えなければ、電源装置の仕様を変えることができない。しかし、本実施例におけるモジュールは、電源装置の仕様に応じて複数種のモジュールを用意しているので、モジュール内部に手を加える必要はない。
個々のモジュールの構成について詳述すると、前記ノイズフィルタ11は、電源ケース1より外部に露出した入力端子15を備えており、チョークコイルやコンデンサなどを組み合わせた周知のノイズフィルタ回路を内蔵している。そして、入力端子15からの交流入力電圧に含まれるノイズ成分を抑制,遮断して、後段の入力側モジュール13に送り出す機能を有している。また、入力側モジュール13は、ノイズフィルタ11から供給される交流入力電圧の電流波形と電圧波形を近付けて、交流入力電圧の高調波電流を抑制した後、スイッチング素子のスイッチングにより、トランス12の一次巻線に直流入力電圧を断続的に印加する機能を有する。入力側モジュール13は、トランス12の一次側回路を構成する電子部品をプリント基板に実装して構成されると共に、前記ノイズフィルタ11と同様に、入力電圧などの特性に応じたものが予め複数種用意されており、所望の特性を有する入力側モジュール13を、そのまま電源ケース1の決められた箇所に実装できる構造となっている。
出力側モジュール14a〜14nは、例えば電源ケース1の一側にn個並設されており、n出力の直流出力電圧が出力端子16間より取り出せるようになっている。この出力側モジュール14a〜14nの設置数は、電源ケース1の設置スペースが許す限りいくらでも可能であり、どの位置にどの出力側モジュール14a〜14nを設置するのかも任意である。本実施例における電源ケース1は、出力モジュール14a〜14nを最大5個設置できる同一スペースのCH(チャンネル)1〜CH5のスロットを並設しているが、各出力モジュール14a〜14nは、全て同一のスペース内に収納できる形状でなくてもよく、出力の電流容量などに応じて、2チャンネル以上の複数スロットを占有してもよい。これにより、出力モジュール14a〜14nの形状に柔軟性を持たせることができる。
次に、図2〜図4をさらに参照して、入力側から出力側への電力伝送を行なうトランス12周辺の構成を詳述する。入力側モジュール13に接続される一次コイルユニット21は、合成樹脂からなる円板状のボビン22と、このボビン22の貫通孔である中央円筒部23に巻回される一次巻線24とにより構成される。ボビン22は、後述するトランス12のコア51に複数積層できるように、二次コイルユニット31と同様に比較的平板状に形成される。また一次巻線24は、導線を絶縁物で覆った線材からなり、ボビン22に形成した上下一対のフランジ25間において、放射方向に拡がって螺旋状に配設される。これらのボビン22および一次巻線24を構成する絶縁物により、個々の一次コイルユニット21は外部と電気的に絶縁される。上部のフランジ25には、扇状の切欠部26が形成されており、この切欠部26の基端より放射方向に、一次巻線24の巻き始めおよび巻き終りとなる引き出し端部27を挾持する一対の係止片28が形成される。係止片28は、一次巻線24の巻き始めの引き出し端部27を中央円筒部23の近傍に案内すると共に、一次巻線24の巻き終りの引き出し端部27を係止片28側に案内する案内部としての切込み29が形成されており、この切込み29により一次巻線24をボビン22に簡単に巻回できるようになっている。そして、一次巻線24の各引き出し端部27は入力側モジュール13に電気的に接続しており、入力端子15間の直流入力電圧が一次巻線24に断続的に印加されるようになっている。なお、ここでの一次コイルユニット21は、本実施例のように同一のものを電気的に並列接続して、複数使用してもよい。これにより、一次コイルユニット21そのものに手を加え得ることなく、一次コイルユニット21の電流容量を簡単に増やすことができる。
一方、出力側モジュール14a〜14nに接続された二次コイルユニット31は平板コイル状をなし、2つの平坦な導電部材32a,32bを有する。導電部材32a,32bは、出力側モジュール14a〜14nから外方に延びた延長部33a,33bと、この延長部33a,33bの基端にあって、出力側モジュール14a〜14nとの接触部34a,34bを有する横向きの支線脚35a,35bが形成される。また、延長部33a,33bの先端部からは、実質的に完全な円環状をなす二次巻線36(36a,36b)が、各導電部材32a,32bに形成されており、この二次巻線36a,36bの終端37a,37bが、溝38a,38bにより導電部材32a,32bの残りの部分から間隔を有して形成される。溝38a,38bは、二次巻線36a,36bの引き出し部となる延長部33a,33bの先端中央部において対角線上に交差する。
導電部材32a,32bは同一形状を有するが、同じ方向から見たときに鏡像として現れるように積み重なる。また、導電部材32a,32bの間には絶縁層39が挿入される。二次巻線36a,36bの終端37a,37bの双方が重なり合う部分では、導電部材32a,32bおよび絶縁層39を貫く連絡孔40が設けられる。この連絡孔40に半田付けを行なうことで、一方の二次巻線36aの終端37aと、これに対応する他方の二次巻線36bの終端37bとの接続が図られる。その結果、電流は出力側モジュール14a〜14nとの接触部34aから延長部33aを経由し、二次巻線36aを周回したところで、終端37aから半田付け接続部を経由して通過し、導電部材32bの二次巻線36bの終端37bから、前記二次巻線36aの場合と同じ方向に周回する。そして、導電部材32bの延長部33bを経由して出力側モジュール14a〜14nとの接触部34bに戻るようになっている。
このように、本実施例では2ターンの二次コイルユニット31を形成しているが、例えば、螺旋状の銅箔部材からなる二次巻線36a,36bにより、複数ターンの二次コイルユニット31を形成してもよい。逆に、二次巻線36aのみを形成して、1ターンの二次コイルユニット31を形成してもよい。また、出力側モジュール14a〜14nの両面に同一の二次コイルユニット31を接続してもよい。この場合、2つの二次コイルユニット31を電気的に並列接続すると、二次コイルユニット31そのものに手を加え得ることなく、二次コイルユニット31の電流容量を簡単に増やすことができる。さらに、二次巻線36として、前述の一次巻線24のように導線を絶縁物で覆った線材で構成し、この二次巻線36をボビン22に一乃至複数ターン巻回してもよい。なお、二次巻線36a,36bの中央には、トランス12のコア51に挿入する貫通孔となる中央円筒部41が開口形成される。
導電部材32a,32bと、連絡孔40からなる半田付け接続部は、いずれもフィルム状の絶縁層39により覆われる。これにより、接触部34a,34bを除く部分で、各々の二次コイルユニット31が外部と絶縁される。なお、前記半田付け接続部は、他のあらゆる導電接続手段に置き換えることが可能である。連絡孔79を適当な開口に置き換えてもよい。
二次コイルユニット31は連続する金属および絶縁物の層から形成される平板状コイルであることから、打ち抜き,プレス,エッチング若しくはレーザカッテイングの手法により、安価でかつ簡単に製造することができる。このように二次コイルユニット31を簡単かつ迅速に製造できることから、電源装置の製造工数を減らし、効率を高めることが可能になる。また、トランス12のコア51に出力側モジュール14a〜14cの二次コイルユニット31を複数積み重ねることができ、容易に複数の異なる出力電圧を取り出せる多出力化を実現できる。
次に、トランス12を構成するコア51の構成について、図5〜図8を参照して詳細に説明する。同図において、コア51はお互いに対称形状をなす一対の磁芯部材52,52とにより構成される。各々の磁芯部材52は、互いに直交する第1の壁部53と第2の壁部54をそれぞれ有する連結片55と、第1の壁部53を基端として一方向に突出する例えば円筒状の第1の突出部56と、第2の壁部54より前記第1の突出部56と直交する方向に並んで突出する例えば円筒状の第2の突出部57とを備えて構成される。そして、各磁芯部材52における第1の突出部56の各先端と、第2の突出部57の各先端を互いに突き合わせることで、一次巻線24が巻装される第1の脚部61と、前記各出力側モジュール14a〜14nに接続する複数の二次巻線36がそれぞれ一つずつ巻装される第2の脚部62が、互いに直交して配置される。
完成状態のコア51は、図5〜図7に示すように、第1の脚部61が一次巻線24の数に対応して単独で設けられると共に、この第1の脚部61とは別に、二次巻線36の数に対応して第2の脚部62が上下並行に複数設けられ、第1の脚部52の各端部と複数ある第2の脚部53の各端部との間を連結するように、一対の連結片55,55が設けられる。この連結片55,55によって、第1の脚部61とそれぞれの第2の脚部62とによる閉磁路が複数形成されるが、それぞれの閉磁路の磁路長がいずれも等しくなるように、これらの第1の脚部61と第2の脚部62が配置される。そのため、それぞれの第2の脚部62を通る磁力線は、磁気抵抗が全て等しいので、均等に配分される。
そして、トランス12の組立てに際しては、一方の磁心部材52を構成する第1の突出部56に、一次巻線24を含む一次コイルユニット21の中央円筒部23を挿通すると共に、それぞれの第2の突出部57に、二次巻線36を含む二次コイルユニット31の中央円筒部41を挿通する。このとき二次コイルユニット31は、二次巻線36の引き出し部である延長部33a,33bの配線処理を容易にするために、複数ある第2の突出部57にそれぞれ一つずつ配置される。次いで、この一方の磁心部材52に他方の磁心部材52を対向させ、第1の突出部56の各先端と、第2の突出部57の各先端を互いに突き合わせる。これにより、一次巻線24を含む一次コイルユニット21が第1の脚部61に装着され、二次巻線36を含む各二次コイルユニット31が第2の脚部62に個別に装着される。
この実施例では、第2の脚部62は4つとしたが、数は必要に応じて自由に増減できる。また、実施例では第2の脚部62を1列に配置したが、複数列の配置も可能である。この形のコア51の特徴は、軸対称になっていることである。すなわち、図5に示す正面図の中心で、紙面を貫く方向の直線に対して軸対称になっている。したがって、対称軸を含む面で2等分した磁芯部材52,52は同じ形状になるため、1種類の部品でトランス12のコア51を簡単に組み立てることができ、製造コストも安くなる。また、磁力線がそれぞれの第2の脚部62を均等に通過するので、二次巻線36としての設計が簡単になる。
また、この実施例では、第1の脚部61や第2の脚部62を中実な円柱形状としているが、他の形状である四角柱または多角柱であってもよい。コア51は例えばフェライトの焼結で製作されるので、その形状を自由に製造することができ、縦横比や厚みなど要求に合わせた設計が可能である。本実施例では、各磁芯部材52を同一形状で構成しているが、例えば一方の磁芯部材52には連結片55だけを設け、他方の磁芯部材52には連結片55の他に第1の脚部61となる第1の突出部56と、第2の脚部62となる第2の突出部57を設けたものとしてもよい。
本実施例では、コアの一つの脚部に全ての巻線を巻装するのではなく、一次巻線24と二次巻線36を分離して、第1の脚部61と第2の脚部62にそれぞれ装着し、さらに複数の二次巻線36のそれぞれも、他出力用にそれぞれ対応した第2の脚部62に分離して装着している。こうすれば、二次巻線36の数が増えても、それに対応した第2の脚部62が用意されている限り、二次巻線36の両端部からの引き出しは煩雑にならない。また、二次巻線36が線材で構成される場合であっても、それぞれの二次巻線36を均一に巻くことができ、安定した出力特性が得られる。
さらに、本実施例におけるトランス12を他出力の電源装置に適用した場合に、各出力側モジュール14a〜14nに接続する二次巻線36は、一次巻線24や他の二次巻線36とは独立して、第2の脚部62に単独で装着される。そのため、出力チャンネルCH1〜CH5に対応して複数の二次巻線36が存在する他出力の電源装置において、一次巻線24や二次巻線36をコア51の第1の脚部61や第2の脚部62に整然と配置することができ、トランス12としての組立が容易になると共に、トランス12ひいては電源装置の薄型化を達成できる。また、出力チャンネルCH1〜CH5毎に二次コイルユニット31を含めた出力側モジュール14a〜14nのモジュール化が可能になり、二次巻線36を備えたトランス12の二次側のモジュール組立構造を容易に構築できる。
以上のように本実施例では、一次巻線24と複数の二次巻線36とを共通のコア51に装着してなるトランス12において、一次巻線24が巻装される第1の脚部61と、各二次巻線36がそれぞれ巻装される複数の第2の脚部62とを別々に備え、第1の脚部61とそれぞれの第2の脚部62とにより形成される複数の閉磁路の磁路長がいずれも等しくなる形状に、トランス12のコア51を構成している。
このようにすると、コア51を構成する第1の脚部61に一次巻線24が巻装される一方で、第1の脚部61とは別に設けられたそれぞれの第2の脚部62に、個々の二次巻線36が巻装される。そのため、共通する脚部に一次巻線24や二次巻線36が一緒に巻装されることはなく、一次巻線24や二次巻線36の各両端部からの引き出しは煩雑にならない。また、他の二次巻線36や一次巻線24に邪魔されることなく、二次巻線36を均一に巻装することができ、トランス12として小型でありながら安定した出力特性が得られる。しかも、第1の脚部61とそれぞれの第2の脚部62とにより形成される複数の閉磁路の磁路長が、いずれも等しく形成されるので、磁気的な性能にばらつきのないトランス構造を実現できる。
また上記トランス12は、複数の出力電圧を取り出せる多出力の電源装置に組み込むのが好適である。すなわち、二次巻線36からの誘起電圧に基づき出力端子16間に個別の出力電圧を取り出す複数の出力部たる出力側モジュール14a〜14nを、二次巻線36のそれぞれに接続することによって、一次巻線24や二次巻線36をコア51の第1の脚部61や第2の脚部62に整然と配置することができ、トランス12としての組立が容易になると共に、トランス12ひいては電源装置の薄型化を達成できる。
図9および図10は、本発明の第2実施例を示すコア51単体の外観を示している。同図において、本実施例では中央に第1の脚部61を設けると共に、この第1の脚部61を中心とした円周上に等間隔で複数の第2の脚部62を配置している。第1の脚部61とそれぞれの第2の脚部62は何れも円柱形状で、その軸方向が全て揃っている。そして、これらの第1の脚部61と第2の脚部62の両端に一対の円盤状の連結部55が配設され、第1実施例と同様に、第1の脚部61とそれぞれの第2の脚部62とにより形成される複数の閉磁路の磁路長がいずれも等しく形成される。なお、コア51以外のトランス12およびこのトランス12を供えた電源装置の構成は、第1実施例と共通している。
本実施例では、第1の脚部61を中心とした円周上に5つの第2の脚部62の中心が配置されるように構成されているが、第2の脚部62は二次巻線24に対応して任意の数にすることができる。その場合も、磁力線の均一性を保つように第2の脚部62を配置するのが好ましい。いずれにせよ、磁力線がそれぞれの第2の脚部62を均等に通過するので、二次巻線36の設計が簡単になる。
本実施例においても、コア51を構成する第1の脚部61に一次巻線24が巻装される一方で、第1の脚部61とは別に設けられたそれぞれの第2の脚部62に、個々の二次巻線36が巻装される。そのため、共通する脚部に一次巻線24や二次巻線36が一緒に巻装されることはなく、一次巻線24や二次巻線36の各両端部からの引き出しは煩雑にならない。また、他の二次巻線36や一次巻線24に邪魔されることなく、二次巻線36を均一に巻装することができ、トランス12として小型でありながら安定した出力特性が得られる。しかも、第1の脚部61とそれぞれの第2の脚部62とにより形成される複数の閉磁路の磁路長が、いずれも等しく形成されるので、磁気的な性能にばらつきのないトランス構造を実現できる。また、各出力側モジュール14a〜14nを二次巻線36のそれぞれに接続することによって、一次巻線24や二次巻線36をコア51の第1の脚部61や第2の脚部62に整然と配置することができ、トランス12としての組立が容易になると共に、トランス12ひいては電源装置の薄型化を達成できる。
なお、本実施例は上記各実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。本実施例におけるコアは、第1の脚部とそれぞれの第2の脚部とにより形成される各閉磁路の磁路長が等しくなればよく、実施例以外の形状としてもよい。
本発明の第1実施例を示す電源装置のブロック構成図である。 同上、一次コイルユニットおよび二次コイルユニットの斜視図である。 同上、二次コイルユニットを含む出力側モジュールの平面図である。 同上、図3のI−I線断面図である。 同上、トランスを構成するコアの正面図である。 同上、コアの側面図である。 同上、コアの底面図である。 同上、コアの分解斜視図である。 本発明の第2実施例を示すコアの平面図である。 同上、コアの分解斜視図である。 従来例を示すトランスの斜視図である。
符号の説明
12 トランス
14a〜14n 出力側モジュール(出力部)
24 一次巻線
36 二次巻線
51 コア
61 第1の脚部
62 第2の脚部


Claims (2)

  1. 一次巻線と複数の二次巻線とをコアに装着してなるトランスにおいて、
    前記コアは、前記一次巻線が巻装される第1の脚部と、前記二次巻線がそれぞれ巻装される複数の第2の脚部とを別々に備え、前記第1の脚部とそれぞれの前記第2の脚部とにより形成される各閉磁路の磁路長が等しくなるように構成されることを特徴とするトランス。
  2. 前記各二次巻線にそれぞれ接続され、この二次巻線からの誘起電圧に基づき個別の出力電圧を取り出す複数の出力部を備えた請求項1記載のトランスを備えた電源装置。

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