JPH09101405A - レンズシート、面光源及び表示装置 - Google Patents

レンズシート、面光源及び表示装置

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JPH09101405A
JPH09101405A JP7257551A JP25755195A JPH09101405A JP H09101405 A JPH09101405 A JP H09101405A JP 7257551 A JP7257551 A JP 7257551A JP 25755195 A JP25755195 A JP 25755195A JP H09101405 A JPH09101405 A JP H09101405A
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JP
Japan
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light
lens sheet
light source
angle
lens
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Application number
JP7257551A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kojima
弘 小島
Hisanori Ishida
久憲 石田
Noboru Masubuchi
暢 増淵
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09101405A publication Critical patent/JPH09101405A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 法線輝度が高く、かつ、斜め方向の不要光の
ないレンズシート、面光源及び表示装置を提供する。 【解決手段】 透光性基材の表面に、表面側に凸状に形
成された単位三角柱プリズムを相互の稜線が平行となる
よう多数配列したレンズ配列層を有するレンズシートで
あって、単位三角柱プリズムの主切断面の頂角θaは、 condition1 < θa < condition2 ただし、 condition1 = 90°+ (10/9)sin-1((1/√2)(n0/n1))
ー (6/9)θc condition2 = 60°+ (4/3)θc θc = sin-1(n0/n1) である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面側に凸状とな
るように単位レンズ部が配置されたレンズシート、その
レンズシートを用いた面光源及びその面光源をバックラ
イトとして用いた透過型の表示装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示装置として、直下型又は
エッジライト型の拡散面光源を用いたものが知られてい
る(特開平5−173134号、特開平2−25718
8号、実開平4−107201、特開平6−18707
号、特開平6−67178号等)。図27は、エッジラ
イト型の面光源の従来例を示す図である。面光源200
Aは、特開平5−173134号、実開平4−1072
01などに開示される仕様のものであり、透光性基板2
01の一方の面に、光等方拡散性層202が形成され、
さらに、頂角αが90度の二等辺三角柱プリズム線型配
列レンズシート205が積層されたものである。また、
他方の面に反射層203が形成されており、側面に点状
又は線状の光源204が配置されたものである。なお、
三角柱プリズム線型配列シートとは、その稜線が互いに
平行となるように配列された複数の三角柱形状のプリズ
ムを有するレンズシートをいう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の面光源
200Aは、等方光拡散性層202により等方拡散され
た光がレンズシート205のプリズム作用によって偏向
されるので、光放出面の法線方向(n)近傍に光エネル
ギーが集中し、その結果、高い法線方向輝度(ピークゲ
イン)を実現できるという利点を有している。しかし、
同時に、法線方向近傍の所定の視野角度範囲から一部の
光が逸脱する現象(配光特性曲線、すなわち、透過光強
度の角度分布におけるサイドローブ)が発生し、視野角
度範囲内からの光エネルギーの損失となるという問題が
あった。また、斜方向に放出された光が、近辺の作業者
に対して不要光(迷光,ノイズ光)となるという問題も
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、透光性基材の表面に、表面
側に凸状に形成された単位三角柱プリズムを相互の稜線
が平行となるよう多数配列したレンズ配列層を有するレ
ンズシートであって、単位三角柱プリズムの主切断面の
頂角θa は、 condition1<θa <condition2 ただし、 condition1= 90°+(10/9) sin -1((1/√2)( n0/n1))
-( 6/9)θc condition2= 60°+( 4/3)θc θc = sin -1( n0/n1) であることを特徴とする。請求項2に係る発明は、透光
性基材の表面に、表面側に凸状に形成された単位三角柱
プリズムを相互の稜線が平行となるよう多数配列したレ
ンズ配列層を有するレンズシートであって、単位三角柱
プリズムの主切断面の頂角をθaは、 condition3<θa <condition4 ただし、 condition3= 90°+(10/13)sin-1(( 1/√2)( n0/n1))
-( 2/13) θc condition4= 60°+( 4/3)θc θc = sin -1( n0/n1) であることを特徴とする。請求項3に係る発明は、光透
過性のある基材シートと、基材シートの表面に積層され
た光透過拡散層と、光透過拡散層の表面に積層された請
求項1又は2に記載のレンズ配列層とを備えることを特
徴とする。請求項4に係る発明は、請求項1〜請求項3
いずれか1項に記載のレンズシートにおいて、透光性基
材又は基材シートは、高さが光源光の波長以上であっ
て、200μm以下の微小突起を裏面に散在させている
ことを特徴とする。請求項5に係る発明は、透光性平板
又は直方体状の空洞からなる導光体と、導光体の裏面に
少なくとも部分的に設けた光反射層と、導光体の側端面
のうち少なくとも1面以上に隣接して設けられた点状又
は線状の光源と、導光体の表面側に配置される、請求項
1〜請求項4のいずれか1項に記載のレンズシートと、
レンズシートの外部又は内部に積層される光等方拡散性
層とを含み、レンズシートの表面が拡散光放出面となる
ことを特徴とする。請求項6に係る発明は、1以上の点
状又は線状の光源と、光源を包囲し、1面を開口部と
し、かつ、その開口部側内面を光反射面とした光源収納
部と、光源収納部の開口部側に配置される、請求項1〜
請求項4のいずれか1項に記載のレンズシートと、レン
ズシートの外部又は内部に積層される光等方拡散性層と
を含み、レンズシートの表面又は裏面が拡散光放出面と
なることを特徴とする。請求項7に係る発明は、透過型
の表示素子と、表示素子の背面に設けられた請求項5又
は請求項6に記載の面光源とを含むことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、実施形
態について、さらに詳しく説明する。 (本発明に係るレンズシートの導出)ここでは、まず、
頂角が90°の単位三角形プリズムからなる従来のレン
ズシートについて、入射した光線が示す挙動について説
明する。次に、高輝度とサイドローブ発生防止を実現す
る単位三角形プリズムの形状について考察し、本発明に
係るレンズシートが満たすべき条件を導き出す。図1
は、出光側に凸状に形成され、主切断面の形状が頂角9
0°の二等辺三角形プリズム線型配列レンズシートの単
位プリズムの構造、及びこのレンズシートをエッジライ
ト型面光源の導光板上に配置した場合に、単位プリズム
内に入射した光線の軌跡を示した図である。
【0006】簡単のため、光線の軌跡は、以下の仮定の
もとに計算して求めている。 1) 空気の屈折率は、n0=1.0、プリズムの屈折率
は、n1=1.5とした。 2) プリズム底面への光線R1の入射角は、左回りに4
5.7°とした。 3) プリズム底面への光線R2、R3の入射角は、いず
れも右又は左回りに22.8°とした。 4) 線型配列レンズシートのうち、単位プリズム1個を
取り出してシミュレーションした。 5) 柱状プリズムの主切断面を考え、入射光線は、主切
断面内にあるものと仮定した。 6) プリズム底面を拡散光入射方向(図では下方向)と
して、光線の挙動を検討した。
【0007】また、単位プリズムの各外周面において、
反射又は屈折する光線の軌跡は、(a)反射の法則(入
射角θ、反射角θ’としたときに、θ=θ’)、(b)
屈折の法則(媒質1における屈折率n1、入射光線と媒質
1と2の界面の法線とのなす角をθ1 、媒質2における
屈折率n2、出射光線とその法線とのなす角をθ2 とした
ときに、n1sin θ1 =n2sin θ2 )、に基づいて求め
た。
【0008】図1において、追跡すべき光線としては、
導光板の裏面の光拡散反射層で反射され、プリズムに入
射する角度分布をもつ反射光のうち、代表的な3本であ
るR1、R2、R3を選んである。このうち、光線R2
は、プリズム内に入射する拡散光線のうちで、左から入
射して光放出面の法線方向に偏向されて出射するものを
代表する。光線R3は、プリズム内に入射する拡散光線
のうちで、右から入射して光放出面の法線方向に偏向さ
れて出射するものを代表する。
【0009】光線R1は、サイドローブ光の原因となる
光線である。特に、サイドローブ光の顕著な頂角90°
のレンズシートの場合に、サイドローブの主要因となる
のは、単位プリズムの片方の斜面部内に臨界角以上の大
きな角度で入射し、全反射されて対向斜面方向に偏向さ
れ、さらに対向する斜面によってより水平方向に偏向し
て出力される光線である。光線R1は、このような光線
を代表するものである。光線R1は、本来左右各1本づ
つ選ぶべきであるが、単位プリズムが左右対称であり、
また、図が煩雑になるのを避けるために、右方からの1
本のみによって代表させてある。なお、光線R1の底面
3 への入射角45.7°は、光線R1のプリズム出射
光の方向が、実測されたサイドローブ光のピーク方向と
一致するよう選定したものである。この点については、
後に詳しく説明する。
【0010】図1に見られるように、光線R2は、光路
2 →G2 →H2 →I2 に沿って進む。その結果、光線
R2は、単位プリズムを出射するときには、光放出面の
法線nに近い方向に偏向されており(法線nとなす角度
は反時計回りに3.8°である)、レンズシートの法線
輝度を増大することに寄与していることがわかる。同様
に、光線R3も、単位プリズムを通過する過程で光放出
面の法線に近い方向に偏向され(法線nとなす角度は時
計回りに3.8°である)、レンズシートの法線輝度の
増大に寄与している。
【0011】これに対して、光線R1は、A2 →B2
経て、プリズム内に入り、右斜面f2上のC2 点で入射
角73.5°が臨界角41.8°以上であるために、全
反射する。その結果、左方向の水平近くまで偏向され
て、左斜面f1上の点D2 に達する。そこで、空気中に
出るときに、さらに水平方向に偏向されE2 に至る。こ
のときの光線R1(出射光)と、面光源の光放出面の法
線n、すなわち、プリズム底面f3 の法線とのなす角は
70.7°である。従って、光線R1は、通常の表示装
置で使用される視野角(光放出面の法線に対して最大±
45°程度)を逸脱し、サイドローブ光となることがわ
かる。
【0012】ここで、光線R1の出射方向を実測された
サイドローブ光の出射方向と比較してみる。図17は、
頂角が90°の三角形プリズム線型配列シートにおける
透過光の輝度を角度の関数として測定した結果を示す
図、すなわち、配光特性曲線である。測定は、エッジラ
イト型面光源の表面に光拡散透過シートを載せ、その上
に三角形プリズム線型配列シートをプリズム面が外向き
(導光板側と反対向き)となるように設置して行ってい
る。
【0013】図2は、頂角が140°の三角形プリズム
線型配列レンズシートの単位プリズムの構造及びこのレ
ンズシートをエッジライト型面光源の導光板上に配置し
た場合に、単位プリズム内に入射した光線の軌跡を示し
た図である。図1においてサイドローブ光となっていた
光線R1は、単位プリズムの右斜面f2上の点C1 で全
反射し、さらに、底面f3の点D1 、左斜面f1の点E
1 でも全反射し、F1 →G1 と進み底面側に戻される。
従って、この単位プリズムでは、サイドローブ光が発生
しない。
【0014】一方、光線R2、R3は、いずれも図1の
場合と同様に、光放出面の法線nに近い方向に偏向され
る。なお、図が左右対称であることから、図中には、光
線R3のみを示してある。光線R3が法線nとなす角
は、12.5°であり、頂角が90°である場合の3.
8°と比較して、若干増大している。このことは、頂角
が140°の単位プリズムにおいて、法線方向輝度は、
やや低下し、視野角は、逆に増大することを意味してい
る。
【0015】次に、サイドローブ光の発生について、図
3、図4を用いて、さらに詳しく考察する。はじめに、
サイドローブ光を代表的な3本の光線で近似することか
ら始める。図3は、頂角がθa である二等辺三角柱プリ
ズムの主切断面(二等辺三角形PQJで表される単位プ
リズム)を示している。なお、以下において特に断らな
い限り、頂角θa と、プリズム/空気界面の臨界角θc
は、 θa >2θc (1) なる関係を有しているものとする。ただし、 θc = sin -1 (n0/n1) (2) である。
【0016】光線R11、R12、R13は、プリズム
に底面f3から入射し、右斜面f2上の点Cにおいて全
反射する光線である。なお、斜面f2に対する入射角
が、臨界角θc より小さい光線は、光放出面の法線n方
向に屈折しながら斜面f2を透過し、サイドローブ光に
関与しない光線であるから、記述を省略する。
【0017】光線R11は、点Cにおける入射角θc11
が、臨界角θc より僅かに大きく、点Cにおいて全反射
した後、斜面f1上の点Dに入射角θd11 で到達してい
る。ここで、式(1)の条件から、 θd11 =θa - θc11 >θc (3) である。従って、光線R11は、点Dにおいても全反射
する。その後、光線R11は、底面f3より導光板側に
フィードバックされるために、サイドローブ光にはなら
ない。
【0018】一方、光線R12は、点Cにおける入射角
θc12 が、 θc12 =θa - θc (4) である光線である。光線R12は、点Cにおいて全反射
した後に、斜面f1へ点Iにおいて入射する。このとき
の入射角θd12 は、 θd12 =θa - θc12 =θc (5) である。従って、光線R12は、点Iに達した後に、斜
面f1に沿って点Jまで進み、点Jより底面側(導光
板)にフィードバックされるために、光線R11同様、
サイドローブ光にはならない。
【0019】光線R13は、点Cにおける入射角θc13
が θc13 >θa - θc (6) であり、従って、斜面f1上の点Mにおける入射角θ
d13 は、 θd13 <θc (7) である。この結果、光線R13は、法線nに対して大き
な角度(図中、左水平方向に近い角度)で斜面f1より
出射し、サイドローブ光となる。これより、点Cにおい
て全反射し、かつ、角ICQ内を通過して斜面f1に達
する光線は、サイドローブ光になることが分かる。ここ
で、 角ICQ=90°-(θa - θc ) (8) であるから、 θc13 =( θa - θc ) + k(90°-(θa - θc )) ただし、0 <k <1 、 (9) が導かれる。
【0020】図4は、図3と同じ頂角がθa である三角
柱プリズムの主切断面を示している。図中の光線R
1,max 、R1,peak、R1,min は、それぞれ底面f3より
プリズムに入射し、斜面f2において、それぞれの入射
角θR,max 、θR,peak、θR,min が式(9)を満し、全
反射している光線である。具体的には、 θR,min =( θa - θc )+(8/10)(90°-(θa - θc )) (10) θR,peak=( θa - θc )+(6/10)(90°-(θa - θc )) (11) θR,max =( θa - θc )+(4/10)(90°-(θa - θc )) (12) である。つまり、これら光線の斜面f2における反射角
は、サイドローブ光を反射し得る角度範囲(式(9))
をそれぞれ 8/10、 6/10、 4/10に分割する角度であ
る。
【0021】このようにθR,max 、θR,peak、θR,min
を定めると、これらの光線が左斜面f1より出射すると
きの角度を底面f3の法線、すなわち、面光源の出光面
の法線nから測った値(サイドローブ出射角)
Θso,min、Θso,peak 、Θso,maxの具体的な値を頂角θ
a =90°の場合について計算すると、それぞれ57.
7°、70.7°、84.7°となる。
【0022】これに対して、図17の実線に見られるよ
うに、実測された頂角θa =90°の二等辺三角柱プリ
ズムのサイドローブ光の最小角方向は、Θso,min=5
7.7°、光エネルギーが最大である方向(ピーク方
向)は、Θso,peak =70.7°、そして、最大角方向
は、Θso,max=84.7°である。これらの値は、上記
計算値のΘso,min、Θso,peak 、Θso,maxとほぼ一致す
る。このことから、以下において光線R1,max 、R
1,peak、R1,min は、それぞれ、光放出面の法線nから
測最小角方向、ピーク方向、最大角方向のサイドローブ
光を近似するものとし、以下の解析は、この3本の光線
によってサイドローブ光を代表させて行う。なお、さら
にモデルを簡略化する場合は、光線R1,peakによって全
サイドローブ光を代表させるものとする。
【0023】まず、斜面f1上で、サイドローブ光を放
出する領域を特定する方法について、図5を用いて説明
する。図5は、頂角がθa =90°である三角柱プリズ
ムの主切断面を示している。光線R11は、全サイドロ
ーブ光を代表するものであり、図4における最大輝度の
サイドローブ光である光線R1,peakを表している。光線
R11のサイドローブ出射角Θsoは、70.7°であ
る。
【0024】光線R11は、光路E1 →D1 を経てプリ
ズムに入射し、右斜面f2上の点C1 で全反射された後
に、左斜面f1上にある点P1 からA1 方向へ出射す
る。いま、斜面F2上の反射点をC1 、C2 、・・・と
漸次底面f3の方向へ移動させると、光線は、R11、
R12、・・・のように斜面f1上を次第に底辺f3の
方向へ移動する。光線R1cは、反射点が底辺f3と斜面
f2が交わる点Bc と極限的に殆ど一致しており、Ec
→Bc →Pc →Ac と進行する光線である。このよう
に、光線R11〜光線R1cは、底面f3からプリズムに
入射し、斜面f1よりサイドローブ光として出射する。
【0025】次に、斜辺f1における出射点が、光線R
1cの出射点Pc より底辺f3側の点P3 、P4 であるサ
イドローブ光として光線R13、R14が存在したと仮
定する。これら光線を遡行していくと、これら光線の底
面f3に入射する角は、臨界角θc を超過しているため
に、もはや底面f3の下方からプリズム内に入射せず、
例えば光路E3 →G3 →F3 →P3 →A3 の様に、斜面
f2から入射し、底面f3で全反射するものでなければ
ならない。しかしながら、通常の面光源を使用し、プリ
ズムの底面f3が面光源側を向くように設置した場合に
は、光線R13、R14に類する光線は、殆ど存在しな
い。従って、プリズムの斜面f1において、点Pc とプ
リズムの頂点との間から、事実上ほとんどのサイドロー
ブ光が出射することがわかる。
【0026】続いて、サイドローブ光が出射しない、又
は、より低減されるプリズム形状を求める。図4又は図
17において見られるように、頂角θa が90°の三角
柱プリズムでは、サイドローブ光の強度が大きい。この
サイドローブ光の強度は、頂角を次第に増大させると、
一定の角度において急激に低下する。以下、この点につ
いて説明する。
【0027】図6は、空気の屈折率n0=1.0、プリ
ズムの屈折率n1=1.5のときに、頂角θa =90°
のプリズムにおいて、サイドローブ光を代表する光線と
して強度がピークになるサイドローブ光R1,peak、すな
わち、底面f3に入射角45.7°で入射する光線が、
頂角θa の増加とともにその経路をどのように変化させ
るかを示した図である。図6から、頂角θa が90°か
ら漸次増大すると、サイドローブ光の出射方向が次第に
水平方向に傾いていくことが分かる。これは、図4にお
いて、R1,min 〜R1,max の出射光線が次第に反時計回
りに回転していくことに相当している。図6(B)に示
すように、頂角θa の増大の結果、出射光は隣接するプ
リズム(図中、左隣りのプリズム)の斜面に当たり、一
部は反射され、光放出面の法線n近傍の出力光線R
1R,peak になる。また、残りの出射光は、透過、屈折し
て導光板又は光源側にフィードバックされる光線R
1t,peak となり、その一部は再利用される。このよう
に、θa の増大に伴い、サイドローブ光は次第に減少す
る。また、さらにθa を増大させると、サイドローブ光
は、プリズム斜面において全反射し導光板側にその全て
がフィードバックされるために、完全に消失する。
【0028】次に、以上の過程を光線を追跡しながら説
明する。図4において容易に分かるように、頂角θa
90°から増大させるとサイドローブ光R1,min 〜R
1,maxのうち、最も出射角の大きいR1,max が最初に隣
接するプリズムの斜面に接するようになる。そこで、以
下にサイドローブ光R1,max に基づいて説明を進める。
図7は、頂角θa =90°+αである三角柱プリズムに
おけるサイドローブ光の経路を示した図である。ここで
αは、0°<α<90°の関係を満たしており、θa
90°+αとしたときに、図中の三角柱プリズムにおい
て左斜面f1から出射したサイドローブ光R1,max (図
中、点Dから点Eに向かう光線)が底面f3(図中、辺
JI)と平行となる角度である。このような角度関係が
満たされれば、図6からも分かるように隣接する単位プ
リズムの間の距離、または、R1,max の出射点の位置の
如何によらずサイドローブ光R1,max は、必ず隣接する
(左隣)のプリズム斜面に当たる。
【0029】また、頂角θa が90°+αとなるのにと
もない、底面f3と、斜面f1又はf2とのなす角θb
(底角)は、45°−(α/2)となる。これは、三角
形の内角の和が180°であること、二等辺三角形の両
底角は相等しいこと、及び、底辺が(α/2)減少した
分だけ斜面f2及びその法線が反時計回りに(α/2)
回転することに注目すれば初等幾何学的に容易に求めら
れる。同様に、左辺斜面f1及びその法線は、時計回り
に(α/2)回転する。その結果、左斜面f1のD点に
おけるサイドローブ光R1,max の入射角θsi,maxは、図
7の三角形KDCの内角の和が180°であることか
ら、 θSi,max=(90 °+ α)-( θR,max - α/2) =90°- θR,max +(3/2)α (13) また、右斜面f2での全反射角θR,max は、式(12)
より、 θR,max =((90°+ α)-θc )+(4/10)(90°-(( 90°+ α)-θc )) =90°+( 6/10) α-( 6/10) θc (14) となる。
【0030】サイドローブ光R1,max の斜面f1におけ
る出射角θso,maxとθR,max は、点Dにおいて屈折の法
則により、以下のように関連づけられる。 n0sin θso,max=n1sin(90°- θR,max +( 3/2)α) (15) ただし、ここでθso,maxは、斜面f1の法線から測った
角度である。一方、図4のΘso,maxは、出向面の法線n
から測った角度であることに注意すべきである。両者の
間には、図7からも明らかなようにΘso,max=θso,max
+45゜−θb(θb は底角)の関係がある。他の
Θso、θsoについても同様である。従って、 θso,max=sin -1((n1/n0)sin( 90°- θR,max +( 3/2)α)) (16) となる。出射光線の方向(D→E)が底面f3と平行で
あるということは、サイドローブ光R1,max が底面f3
の法線(面光源出光面の法線)nと直交することを意味
するから、図7より、 ( 45°- α/2)+ θso,max=90° (17) となる。従って、式(16)及び(17)より、 ( 45°- α/2)+sin-1((n1/n0)sin( 90°- θR,max +( 3/2)α))=90° ∴ sin-1((n1/n0)sin( 90°- θR,max +( 3/2)α))=45°+ α/2 ・・・(18)
【0031】ここで、0<α<90°であるために、4
5°<45°+α/2<90°となり、この角度範囲で
は、三角関数は一価関数となることから、式(18)に
おいて両辺の正弦をとったものも式(18)と同値であ
る。すなわち、 ( n1/n0)sin( 90°- θR,max +( 3/2)α) =sin(45°+ α/2) ∴sin(90°- θR,max +( 3/2)α) =( n0/n1)sin( 45°+ α/2) ・・・(19) を得る。
【0032】ここで、θa =90°+ αは三角形の頂角で
あり、0°<θa <180°であるから、 0 °<α<90° ∴ 45°< (α/2)+45 °<90° ∴ 1 /√2 < sin((α/2)+ 45°) < 1 (20) となり、(19)式の右辺は、 (1/√2)(n0 /n1) <(n0 /n1)sin(45 °+ α/2)<n0/n1 (21) となる。
【0033】従って、式(19)及び(21)より、 ( n0/n1) >sin(90°- θR,max + (3/2)α) >(1/√2)(n0 /n1) ・・・(22) となる(なお、式(22)の不等号は、式(21)にお
ける不等号とその向きを逆としている)。これに、式
(14)のθR,max を代入すると、 ( n0/n1) >sin((6/10) θc +( 9/10) α) >(1/√2)( n0/n1) ・・・(23) となる。
【0034】一方、式(23)の正弦の中の角度は、元
来図7の斜面f1の点Dにおける入射角θSi,maxである
こと、すなわち、 (6/10) θc +( 9/10) α=90°- θR,max +(3 /2)α =θSi,max (24) であることを考慮すれば、 0 °<(6/10) θc +( 9/10) α<90° (25) となる。この区間において、逆正弦関数の主値は、1価
の単調増加関数であることから式(23)の逆正弦をと
っても同じ不等号が成立し、 θc >(6/10) θc +( 9/10) α>sin -1(( 1/√2)( n0/n1)) ・・・(26) となる。ただし、臨界角の定義より、sin -1( n0/n1)
=θc としている。式(26)をαについて解くと、 α>( 10/9)sin -1((1 /√2)( n0/n1))-(6 /9)θc (27) となり、図7のような関係が成立するために頂角θ
a,max は、 θa,max = 90 °+ α > 90 °+(10/9)sin -1(( 1/√2)( n0/n1))-( 6/9)θc ・・・(28) という条件を満たさなければならないことが分かる。
【0035】頂角θa がさらに増加すると、順次サイド
ローブ光R1,peak、R1,min が底辺f3と平行になり、
サイドローブ光では無くなる。式(11)、(10)の
θR,peak、θR,min を用いて上記と同様の計算を行う
と、θa,peak、θa,min のそれぞれについて、 θa,peak>90°+(10/11)sin-1(( 1/√2)( n0/n1))-( 4/11) θc ・・・(29) θa,min >90°+(10/13)sin-1(( 1/√2)( n0/n1))-( 2/13) θc ・・・(30) を得る。なお、ここでは、式(10)、(11)におい
て、90°を90°+αとして計算を行っている。
【0036】以上の結果をまとめると、頂角θa =90
°のときは、プリズムの左斜面f1から出射角θso,min
≦θ≦θso,maxの範囲でサイドローブ光R1,min 〜R
1,peak〜R1,max が全てそのまま出射される(図4)。
頂角θa を増加させると、出射サイドローブ光は、次第
に反時計回りに傾き、はじめに左斜面の下方から出る光
線が図6(B)に示されるように隣接プリズムで偏向さ
れ始める。ただし、大部分の光は、そのまま出射する。
頂角をθa,max まで変化させると、まずサイドローブ光
のうち最大出射角のR1,max が図7に示すように斜面f
1から出射した後にプリズム底面f3と平行になり、そ
して、図6(c)に示すように、出射光線が左斜面f1
における出射位置によらず隣接するプリズム斜面で反射
及び透過して向きを変えサイドローブ光でなくなる。
【0037】さらに、θa が増加して、θa,peakに達す
ると、ピーク強度を与えるサイドローブ光R1,peakも左
斜面f1より出射した後に、底面f3に平行となりサイ
ドローブ光で無くなる。最後に、θa がθa,min に達す
ると、最小出射角のサイドローブ光R1,min も同様にサ
イドローブ光でなくなり、全てのサイドローブ光R
1,min 〜R1,maxは、法線方向近傍に出射する反射光R
1Rと導光板(光源)側へフィードバックされる光線R1t
とに変換される。
【0038】θa をθa,min からなおいっそう増加させ
ると、出射角の大きいサイドローブ光から順次左斜面f
2で全反射するようになる。そして、 θa >60°+( 4/3)θc =60°+( 4/3)sin -1( n0/n1) (31) となると、全サイドローブ光は、左斜面f2において全
反射され、底面f3から導光板側へ戻る。図2は、式
(31)の一例として頂角θa =140゜(n1=1.
50)の場合について、各種光線に対する挙動を図示し
たものである。
【0039】次に、式(31)の導出方法について説明
する。図8は、頂角がθa である三角柱プリズムの主切
断面を示した図である。図中、光線R5は、光路C→D
(全反射)→Eに沿ってプリズム内を進行し、斜面f1
よりF方向へ出射角θsoで出射する光線である。
【0040】光線R5が斜面f1及び斜面f2にそれぞ
れ入射するときの角度をθsi及びθR1、また、点Cから
点Dに進行する光線が底面f3となす角度をθR2とし、
斜面f1から光線R5が透過している場合を考えると、 θsi<θc (32) θR1=θa - θsi (33) θR2=(3/2)θa - θsi- 90° (34) なる関係が成り立つ。ここで、 θR2=(3/2)θa - θsi- 90° >(3/2)θa - θc - 90° >θc (35) が満たされれば、斜面f1から出射し得る光線R5は、
底面f3から入射する光線ではなく、斜面f2よりプリ
ズム内に入射し、点Cにおいて全反射をする光線のみと
なる。すなわち、底面f3から入射し、斜面f1から透
過し出射する光線は、存在しない。
【0041】逆に、 θR2<θc (36) であれば、光線R5は、底面f3よりプリズム内に入射
した光線である。既に説明したように、斜面f2よりプ
リズム内に入射する光線は、極く僅かである。従って、
式(32)及び(35)を同時に満たすように、頂角θ
a を定めることにより、底面f3よりプリズムに入射
し、その後にサイドローブ光となる光線の存在を防止す
ることが可能となる。このような条件を満たすθa は、
式(32)〜(35)より、次式のように与えられる。 θa >60°+(4 /3)θc =θa,Ref (37)
【0042】すなわち、頂角θa が式(30)のθ
a,min からさらに増加して、式(37)をも満たすよう
になると、サイドローブ光の出射が抑制されることは依
然として同じであるが、抑制されたサイドローブ光は、
例えば図2の光線R1のごとく、全て斜面f1、f2に
おいて全反射され、導光板あるいは光源側にフィードバ
ックされ、出力光として利用されなくなる。そのため
に、出力光の輝度(特に、光放出面の法線方向nの輝
度)は低下する。その代わり、頂角が広くなった分だけ
出力光の視野角(半値角)は広がり、また、導光板にフ
ィードバックされた光は導光板内部を伝搬し、一部は再
出力される。この結果、輝度の面分布はより均一とな
る。
【0043】故に、本発明においては、高い法線輝度と
少ないサイドローブとを両立させるために、 θa,max <θa <θa,Ref すなわち、 90°+(10/9)sin -1(( 1/√2)( n0/n1))-( 6/9)θc < θa < 60°+ (4/3)θc (38) とする。また、特に法線輝度の高さよりも出力光の視野
角の広さ、及び、サイドローブ光の除去と光放出面内の
輝度分布の均一化を求める場合は、 θa,min <θa <θa,Ref すなわち、 90°+(10/13)sin-1(( 1/√2)( n0/n1))-( 2/13) θc <θa <60°+( 4/3)θc (39) とすると良い。一方、特に、サイドローブ低減よりも、
法線輝度の方を求める場合は、θa,max <θa <θ
a,min 、すなわち、 90°+(10/9)sin -1(( 1/√2)(n0 /n1))-( 6/9)θc < θa < 90°+(10/13)sin-1(( 1/√2)( n0/n1))-( 2/13) θc (40) とする。
【0044】図9は、代表的な材料について、屈折率、
臨界角、90°頂角の場合における最大出射角θmax
強度がピークの方向θpeak、及び、最小出射角θmin
サイドローブを生じる各々の光線に対してこれを隣接斜
面反射により抑止する頂角θa,max 、θa,peak、θ
a,max 及び両斜面f1、f2においてサイドローブ原因
光が全反射されて出射を抑制する頂角θa,Ref を列挙し
た図である。ただし、空気の屈折率を1.00として計
算を行っている。
【0045】(本発明に係るレンズシートの第1の実施
形態)次に、本発明に係るレンズシートの実施形態、及
び、その光学特性について説明する。図10は、本発明
に係る3つのレンズシートを示す図であり、図11は、
本発明に係るレンズシートとその性能を比較するために
設けた比較例としてのレンズシートを示す図である。図
10、11に示される5つのレンズシートは、いずれも
厚さ50μmの透明な2軸延伸PET(ポリエチレンテ
レフタレート)シートの表面に、紫外線で架橋硬化させ
た屈折率1.50のウレタンアクリレート樹脂を用いて
成形されたものである。成形は、プリズム形状を有する
金型のプリズム面に、液状の紫外線硬化性樹脂を塗布
し、プリズム形状の凹凸を完全に液で充填してから、次
に液面に基材シートを積層する。その後に、紫外線で液
を架橋硬化させると同時に、基材シートと接着し、金型
から離型して行った。以下、各レンズシートの形状から
記載する。
【0046】図10(a)に示すレンズシート10A
は、頂角θa =97°(θa,max <θa <θa,peak)の
三角形プリズム線型配列のレンズシートであり、プリズ
ムの繰り返し周期は50μm、主断面内における頂角を
挟む2辺の長さは、各々33.4μmである。図10
(b)に示すレンズシート10Bは、頂角θa =100
°(θa ≒θa,peak)の三角形プリズム線型配列レンズ
シートであり、繰り返し周期は50μm、頂角を挟む2
辺の長さは、各々32.6μmである。
【0047】図10(c)に示すレンズシート10C
は、頂角θa =110°(θa,min <θ<θa,Ref )の
三角形プリズム線型配列レンズシートであり、繰り返し
周期は50μm、頂角を挟む2辺の長さは各々30.5
μmである。図11(a)に示すレンズシート10D
は、頂角θa =90°(θa <θa,max )の三角形プリ
ズム線型配列レンズシートであり、プリズムの繰り返し
周期は50μm、主断面内で頂角を挟む2辺の長さは各
々35.4μmである。図11(b)に示すレンズシー
ト10Eは、頂角θa =120°(θa >θa,Ref )の
三角形プリズム線型配列レンズシートであり、プリズム
の繰り返し周期は50μm、主断面内で頂角を挟む2辺
の長さは各々29μmである。
【0048】ここでは、上記各レンズシートを用いてエ
ッジライト型面光源を構成し、出光面における輝度を測
定した。図12は、図10、11に示したレンズシート
を用いて構成したエッジライト型面光源を示す斜視図で
ある。図示する面光源では、エッジライト型のバックラ
イト45の導光板20(厚さ4mmのアクリル樹脂板)
の上面に、光等方拡散性層15(サンドブラスト処理を
したPETシート)及び本発明のレンズシート10が配
置されている。このバックライト45は、導光板20の
下面に、白インキの印刷による散点パターンの光拡散反
射層25及びその裏に金属蒸着膜の鏡面反射層が形成さ
れており(図12では、その内の一方のみを図示)、導
光板20の側端面の両側には、それぞれ線光源30(冷
陰極型蛍光灯、消費電力4W)、反射鏡35が設けられ
ている。このようなエッジライト型の面光源は、薄型で
光放出面が発熱しにくい利点があり、実用上良く使用さ
れる面光源である。なお、図中には、レンズシート10
上にさらに表示素子40が設置され、全体として表示装
置を構成しているところを示しているが、ここでは、こ
の表示素子40を使用せずに測定を行った。なお、表示
素子40としては透過型、すなわち、透過光を変調して
画像を表示する方式のものがいずれも使用可能であり、
例えば、液晶表示装置(LCD)、エレクトロクロミッ
クディスプレイ(ECD)等がある。
【0049】輝度測定は、レンズシートの正面から30
cmの位置に輝度計〔トプコンBM−8(2°)〕を用
いて行なった。なお、導光板20の上面に何も載せない
場合及び導光板上に光等方性拡散層のみを載せた場合の
法線輝度は、各々839〔cd/cm2 〕、1055
〔cd/cm2 〕であった。図13は、上記輝度測定の
測定結果であり、出力光の半値角θH 、法線輝度IP
主ローブとサイドローブとの光量の比(Es/Em、E
m/(Es+Em))を示す図である。また、頂角θa
が、θa,min 〜θa,max の範囲での出力光の挙動を比較
するために、出力光輝度の角度分布を(配光特性)を測
定したグラフを図14〜図17に示す。また、頂角θa
と、主ローブとサイドローブとの光量比(Es/Em、
Em/(Es+Em))との関係を図18に示す。
【0050】なお、半値角ΘH は、配光特性(出力輝度
の方位角分布)のグラフから、最大(法線方向)輝度の
1/2以上を有する角度範囲として求めた。主ローブ光
量Emとサイドローブ光量Esとの比Es/Em、Em
/(Es+Em)は、測定結果を図17に示すような直
交座標に表し、配光特性曲線と座標系の横軸とで包囲さ
れた面積が光量に比例するとみなして、面積比として計
算した。なお、主ローブ(配光特性曲線の法線方向nを
中心とするピーク)と、サイドローブ(主ローブの両側
にできるピーク)との間の極小点を主ローブとサイドロ
ーブの境界とみなした。
【0051】従来技術であるレンズシート10D(頂角
θa =90°)を用いた場合を基準にして測定結果を評
価すると、本発明に係るレンズシート10A〜10C
は、法線輝度が若干(4〜13%)低下している。これ
は、プリズム頂角の増加に起因して、プリズムにおいて
屈折・透過する光がより広角に拡散するためであり、こ
のことは、半値角θHの増加(7〜21°)に対応す
る。ただし、全出力光量に占める主ローブ光量Emの割
合、すなわち、Em/(Es+Em)は、4〜19%増
加している。このことを示すのが、図18のグラフであ
る。プリズム頂角θa がθa,max を越えたあたりからE
m/(Es+Em)の増加、及びEs/Emの減少が始
まり、θa がθa,min を越えたあたりからEm/(Es
+Em)の増加、及びEs/Emの減少は横這いとな
る。これは、図6(A)〜図6(D)に示すようなサイ
ドローブ光の主ローブ光への変換がθa,max 〜θa,min
の範囲で起きていることを示す。
【0052】一般に、表示装置等の使用者は、出光面の
法線方向のみではなく、左右方向で法線を中心とする3
0°〜90°程度の範囲より表示装置を観察する。この
点を考慮すると、レンズシート10A〜10Cを用いた
面光源は、いずれもその主ローブが上記角度範囲内に存
在し、しかも、全出力光量(Es+Em)中に占める主
ローブ光量Emの比は、従来の面光源より増大してい
る。これは、本発明に係るレンズシートを用いた面光源
は、より出力光エネルギーの利用効率が高く、また、光
源面(画面)も実質的には明るくなることを意味する。
一方、サイドローブ光量Esと主ローブ光量Emとの
比、Es/Emは、頂角θa の増大と共に減少している
ことから、全出力光量中の主ローブ光量Em/(Es+
Em)の増加は、本来サイドローブ光となるべき光が、
前述のメカニズムにより主ローブ光に変換された結果で
あることを意味する。
【0053】なお、理論上サイドローブ光量が0となる
べきレンズシート10C(θa >θa,min )において
も、サイドローブ光は、全出力光量中の14%残留して
いる。これは、現実の面光源では、図1、図6において
シミュレーションされなかった経路の光も一部存在し、
その影響が現れたものであると思われる。レンズシート
10E(θa >θa,ref )を用いた面光源では、レンズ
シート10Cと比較して、サイドローブ光量自体の比率
Es/Em、全出力光量中に占めるサイドローブ光量の
比Em/(Es+Em)とも若干低下している。これ
は、レンズシート10Cでは、図6(D)において説明
したように、サイドローブから除去された光の一部が主
ローブ光として利用されているのに対して、レンズシー
ト10Eでは、図2の光線R1のように、サイドローブ
から除去された光は、全て導光板側にフィードバックさ
れ、主ローブ光に寄与しないためであると考えられる。
【0054】また、θa >θRef レンズシート10Eを
用いた面光源では、法線輝度IP もレンズシートを用い
ない場合の3%増しに留まり、本発明のレンズシート1
0Cを用いた場合(同11%増し)よりも大きく落ち
る。なお、本発明のレンズシートを導光板表面に設置す
る場合は、プリズム面を導光板側に向けることも、ま
た、導光板と反対側(出光側)に向けることも共に可能
である。しかし、通常のエッジライト面光源の場合は、
図12のようにプリズム面を出光面に向けた方が輝度が
高く、好ましい。
【0055】(本発明に係る直下型面光源及び表示装
置)図19は、本発明に係るレンズシートを用いた直下
型面光源を示した斜視図である。本面光源は、ケース5
5内に、蛍光灯などの線光源60が設けられた直下型の
バックライト50の開口側に、光等方拡散性層15及び
本発明のレンズシート10を配置したものである。ま
た、ケース55の光源側内面は、白色塗装等により光拡
散反射面に加工されている。また、光源としては、白熱
電球、LED等の点光源を用いることもできる。
【0056】なお、図中に示されるように、上記面光源
は、公知の透過型の液晶表示素子(40)の背面に配置
することによって、液晶表示装置として使用することが
できる。また、透過型の液晶表示素子の他に、エレクト
ロクロミック表示素子などの背面光源を必要とする素子
に適用することができる。
【0057】(本発明に係るレンズシートの第2の実施
形態)本発明に係るレンズシートは、必要に応じ、高さ
が光の波長以上の微小突起部からなる微小凹凸を形成
し、導光板との光学密着を防止することもできる。図2
0、図21は、本発明によるレンズシートの第2実施形
態を表側又は裏側から見た斜視図である。第2実施形態
のレンズシート10Fは、基材シート65の裏面65a
に微小突起65bが形成されている。特に図20は、基
材シートとレンズ配列層との間に光透過拡散層70があ
る場合を、図21は、光拡散層70がない場合を示す。
【0058】この微小突起65bは、光拡散のためでは
なく、導光板20又は下に重ねたレンズとの間に、適度
な間隙の空気層を作り、等厚干渉縞の発生又はレンズシ
ート10Fと導光板20との光学密着一体化を防止する
ためのものである。但し、直下型面光源に用いる場合、
又は、エッジライト型面光源に用いる場合であっても、
レンズシート1枚のみをレンズ配列層75が導光板15
側を向くように配置する場合や、あるいは、レンズシー
ト10Fが厚く、積層が少ないものを用いて、レンズシ
ート10の周縁のみをスペーサによって固定する場合に
は、無くてもよい。
【0059】この微小突起65bは、4角柱、3角柱、
6角柱、円柱(又は楕円柱)などの柱状〔図21(B)
〜(E)〕であっても、4角錐台、3角錐台、6角錐
台、円錐台(又は楕円錐台)等の錐台状〔図21(F)
〜(I)〕であってもよい。
【0060】微小突起65bの底面の寸法(通常は半径
又は対角線長で評価)は、スペーサとしての最低限の強
度を確保するためには、その高さHにもよるが1μm以
上必要である。また、125μm以上、特に500μm
を越えると微小突起が目視可能となったり、液晶表示素
子への利用では、その画素とのモアレ縞が生じやすくな
るため好ましくない。
【0061】上記のような寸法の微小突起65bのレン
ズシート面での二次元分布は、ランダム分布が好まし
い。もしも、微小突起が周期的に配列していると、微小
突起とレンズシートの反対面に有するレンズ配列層75
の単位レンズ75a(殆どの場合、周期的配列をしてい
る)とが、必ずある周期で重なりあうために、モアレ縞
となって現れてしまう。また、このようなレンズ配列層
75を構成する単位レンズ75aの配列周期以外にも、
カラー液晶表示素子のバックライトとして使用する場合
には、表示素子の画素の配列周期とも干渉してモアレ縞
が現れやすい。従って、微小突起の配列は、非周期化す
ることによりモアレ縞の発生が防止される。
【0062】しかし、モアレ縞は、以上のように微小突
起65bの配列をランダム化しても、各微小突起65b
の多角柱の形状が同一で向きが揃っていると、各微小突
起の同種(例えば、台形ならば上底同士)の各側面が全
て同一の方向を向いているために、これら同一向きの微
小な側面が集合して、あたかも大きな仮想的側面を形成
するようになる。この仮想的側面は、微小突起がランダ
ム配列をしているから、周期性はないが、レンズ配列を
構成する単位レンズが有する面とが干渉して、モアレ縞
が発生することがある。従って、単位レンズを構成する
面と、微小突起の有する側面とを、或る一定の関係にす
ることが好ましい。
【0063】図22は、このモアレ縞の発生防止を説明
する図である。例えば、図22(a)のように、レンズ
シート10のレンズ配列層75は、三角柱レンズの単位
レンズ75aから構成される場合を考えてみる。レンズ
シート10の出射面は、X−Y平面に平行な面であり、
これを水平面とする。なお、出射面に垂直な法線方向は
Z軸方向(図示せず)である。単位レンズ75aを構成
する面は、山谷を成す斜面75a−1であるが、この面
(斜面)と水平面との交わる交線と、X軸とは平行な線
となる(X軸が交線と平行になるように座標軸をとって
ある)。なお、厳密には、斜面は有限な面であり、水平
面もZ軸座標の取り方により多数あり、斜面と水平面と
は条件次第で交わらないが、ここでの交線とは前記面
(斜面)を延長して水平面と交わる線の意味である。も
ちろん、三角柱な単位レンズで、それを一次元方向に配
列した場合には、交線は一種のみであるが、四角錐等の
他の種類の単位レンズを二次元方向に配列した場合は、
単位レンズを構成する面から導出される交線は、二種類
以上の場合もあり、それらの交線が直交しない場合もあ
る。
【0064】次に、図22(b)は、三角柱レンズの単
位レンズ75aから導出される交線を基準した、X−Y
座標軸に対して、微小突起群65bから導出される一つ
交線をX’軸として、直行系のX’−Y’座標軸を重ね
合わせたものである。各微小突起65b(ここでは、直
方体)の向きは、全て揃っていて、それらの側面とレン
ズシート10の水平面との交線は、二種類あり直交し、
X’軸に平行な交線と、Y’軸に平行な交線である。こ
のX’軸と先のX軸とは、角度αをなしている。なお、
微小突起は、多数散々しており、それらの多数の側面と
レンズシートの水平面との交線も多数あるが、微小突起
の向きが揃っているので、交線の方向で代表して直方体
の場合は直交する交線の二種類となる。
【0065】X軸とX’軸のなす角度αがゼロであれ
ば、平行となりモアレ縞が発生しやすい。しかし、この
ような単位レンズから導出される交線と微小突起から導
出される交線とを5°を越えて離すように、双方の配置
をとればモアレ縞は防止できる。すなわち、直方体の場
合に、角度αが時計回り(右回り)で、5〜85°の範
囲、より好ましくは10〜80°の範囲であれば、モア
レ縞の発生は効果的に防止できる。また、角度αは、反
時計回りで、−5〜−85°、より好ましくは−10〜
−80°の範囲でもよい。直方体の場合に、85°を越
えると、注目する側面から導出される交線についての角
度は、さらに大きくなるが、隣接する側面(前記側面に
対して90°をなす)との関係が、平行関係に近くな
り、隣接する側面との関係でモアレ縞が発生し易やすく
なる。このように、多角柱の側面との関係で、平行から
5°を越えて離せば、モアレ縞の発生は防止できる。
【0066】なお、微小突起が例えば直方体からなり、
各直方体の注目した同種の側面とレンズシートの水平面
との交線と、単位レンズの面と前記水平線との交線と
が、上記のように5°を越えたある角度に規定する際
に、配置する全ての微小突起(この場合直方体)の向き
を全て揃える必要はない。例えば、全微小突起の1%の
数が水平であったとしても、それらが、隣接した部分に
集合していなければ、モアレ縞の発生の起因となる平行
関係を定義する程の強度を持たないからである。この意
味で、各直方体の側面から導出される交線と単位レンズ
から導出される交線とが互いに非平行であるとする、
「各直方体」の意味は、必ずしも配置した全ての直方体
が非平行関係を有することに限定されるものではなく、
配置した直方体の一部には、平行関係があっても大勢と
して非平行関係があるとの意味の包含する。
【0067】この微小突起としては、直方体以外にも多
角柱でもよいが、以上の説明で対象とした直方体の場合
に、その側面は互いに90°をなしているので、90°
回転する毎に同様な状況となる。しかし、直方体の場合
に、その対向する側面同士が平行であるので、モアレ縞
発生防止において、考慮する交線は互いに直交する二種
類の交線のみである。しかし、直方体以外の多角柱、例
えば、三角柱であれば、考慮する交線は三種類、五角柱
の場合は五種類と、いずれも直方体の場合よりも多くな
る。従って、モアレ縞が発生する条件は多くなり、設計
の自由度が減少する。勿論、四角柱であっても、隣接す
る側面同士が直角でない、自由四角柱では、考慮する交
線は四種類と多くなり、この点で、対向する側面が平行
な、底面が平行四辺形や、菱形からなる四角柱でも、モ
アレ縞の発生を、直方体と同等に防止することができ
る。しかし、製造の容易さの点からは、これらの平行四
辺形や菱形からなる四角柱よりも、直方体の方が優れて
いる。なお、側面から導出される交線が直線を成さない
場合として、nを無限大としたn角柱、すなわち側面が
曲面からなる円柱、楕円柱等があるが、この場合、上記
直方体に対して、例えば、微小突起群の作製するための
原版フィルムをスキャナー等の平行なスキャニング方式
で行うと、突起が微小であるために、スキャニングライ
ンと平行又は直角でない側面を形成する円形等の輪郭に
ギザができて、本来の円柱の滑らかな側面ができない。
【0068】なお、微小突起をランダムに配置する方法
としては、レンズシートの全面に相当する所定面積のX
Y平面内に、乱数を用いて微小突起を配置するX、Y座
標を発生させればよい。図23(a)で、80は、この
ようにして得られた微小突起65bを形成すべきランダ
ムな座標点である。ここで、それぞれの座標点80同士
の中には、隣接しすぎて、その座標に有限な大きさを有
する微小突起を配置すると、図24(a)のように、微
小突起同士が接触して重複部分95ができることもあり
得る。なお、図24(a)で、点線は、重複部分を明示
するための仮想的な線である。このような場合に、その
ままの重なった形状とすると、微小突起が大きくなり、
目視可能になることもあり得る。このため、一つの解決
法として、図24(b)のように、重複部分の微小突起
の高さHは、ゼロとすることが好ましい。このようにし
て、隣接して重複した微小突起同士が融合して、微小突
起の頭頂部が広くなることを防止できる。それによっ
て、微小突起同士が重複しても、微小突起が大きくなっ
て目視可能となることを防止できる。図23(b)は、
重複部分がそのままの状態を、図23(c)は、上記の
ように処理して、重複部分の高さHをゼロとした状態の
微小突起群を示す。
【0069】なお、前記した各微小突起と構成面と単位
レンズの構成面との関係で発生するモアレ縞は、各微小
突起を配置する際に、全て同じ向きに配置するために、
各微小突起のなす側面が全て揃って、認識可能な交線を
定義してしまい、この交線と単位レンズの成す面から導
出される交線との関係が発生することに起因する。しか
し、各微小突起が全て同一形状であっても、各微小突起
を配置する際に、ランダムな向きに配置させれば、すな
わち、図22(b)では、各微小突起は全て同一の向き
であったが、X−Y平面に対して垂直方向のZ軸方向を
回転軸としてランダムに回転させて配置すれば、各微小
突起の側面がなす面から得られる交線は、それぞれ分散
された任意の角度を有し、特定の角度に定義された交線
は無くなり、このようにしても、モアレ縞発生を防止で
きる。しかし、レンズシートの製造上の容易さの点から
は、先の同一の向きにする方が良い。
【0070】この点では、円柱、楕円柱等が優れてい
る。しかし、前述したように、滑らかな曲面を持った側
面の製造上の難しさがある。また、ランダムに配置する
際に、隣接する微小突起同士が重なった場合の対策の一
例として上記し高さHをゼロとする方法では、接触部分
に鋭角的な断面形状ができ、これもまた製造上の難しさ
となる。ただし、高さHをゼロとする方法をとらず、乱
数によって得る、微小突起を配置するX、Y座標のX座
標値及びY座標値を、円柱であれば、その直径Dよりも
大きいキザミで乱数を発生させれば(キザミ以下の桁等
の値部分は丸める)、得られるランダム座標点同士は、
必ず直径Dよりも離れているので、これら座標点に微小
突起を配置しても、重なることは皆無である。また、こ
の方法の延長として、キザミを意識的に、より大きくし
ておいて最小隣接距離を調整することもできる。
【0071】また、微小突起の分布密度は、レンズシー
トが撓んで等厚干渉縞ができない程度であり、また、レ
ンズシートにある程度の剛直性があったとしても、下側
となる導光板やレンズシートとの間で均一な間隔が確保
でき、間隔の微妙な差によって、やはり等厚干渉縞がで
きない程度に、適宜、設定する。微小突起の断面積をゼ
ロと見立てた場合の分布密度、即ち微小突起を配置する
個数的な分布密度は、特に、2枚のレンズシートを重ね
合わせて使用する場合に、上側のレンズシート裏面の微
小突起の隣接する突起間の平均距離dを、下側のレンズ
シート表面の単位レンズの繰り返し周期pの2倍以下、
すなわち、d<2pとすることが好ましい。このように
設計することにより、互いに接触支持される上側レンズ
シート裏面の微小突起65bと下側レンズシート表面の
単位レンズ75aとの支持接点間が撓んで、上下レンズ
シート間の間隔が不均一となって等厚干渉縞がでたり、
上下レンズシート間隔が光源光の波長未満となることを
防止できる。平均距離dは、より好ましくは、d<0.
5pである。
【0072】一方、微小突起の断面積を有限のものとし
て評価した場合に、レンズシートが撓んでも等厚干渉縞
を防止し得る分布密度としては、レンズシート10と導
光板15とが対面している全面積Stに対する、前記突
起部の断面積の総和Spの面積割合Sr(=Sp/St
×100)で0.01〜60%程度が好ましい。スペー
サ的な機能としては、最小限で機能することが好ましい
が、レンズシートの撓みの点からは、ある程度必要であ
り、また、後述する導光板と組み合わせて面光源とする
場合に、輝度の面分布の均一化のためにも、ある程度は
必要である。
【0073】輝度の面内分布に関係する要因を考えるに
は、上記する面積割合Srと逆関係にある面積比率Rを
用いて説明する。微小突起65bが、導光板15の表面
と密着せず、かつ、波長以上の間隔のある空隙の部分の
面積の総和Saが、レンズシート10と導光板15とが
対面している全面積Stに対する割合として、面積比率
R〔%〕は、次式によって表される。 R=Sa/St×100 従って、面積比率Rは、面積割合SrとR+Sr=10
0の関係がある。この面積比率Rは、要求される面内で
の輝度の均一性、光エネルギーの利用効率、導光板の寸
法等により決定されるが、通常、面積比率Rは80%以
上、より好ましくは90%以上とすることが必要であ
る。
【0074】この理由としては、共に表面粗さが光の波
長以下の平滑な導光板の表面とレンズシート10の表面
(裏面)とを密着させた場合に、光源から導光板に入射
する入力光のうち大部分が、光源側の側端部から距離y
までに至る領域部分で全反射することなく放出され(導
光板表面には、臨界角以上で入射してもその部分では全
反射されず単位レンズに光は進入してしまうため)、y
より遠い所では急激に輝度が低下して暗くなってしま
う。そして、発光部の長さyの導光板の光伝播方向の全
長Yに対する百分率は、実際に測定すると10〜20%
となる。従って、光源から導光板に入射された光エネル
ギー量を全長Yに均等に分配するためには、導光板表面
の長さyの領域部分で大部分、すなわち約100%の光
が放出されてしまうので、長さyの領域部分に来る入射
光のうち10〜20%は透過させて放出し、残りの90
〜80%の光を全反射させる必要がある。ここで、概
ね、 (全反射光量/全入射光量)=Sa/St=R で近似されることから、Rは、80〜90%(Sr=1
0〜20%)の範囲が必要である。そして、yより遠方
の所でも同様に近似できるので、Rは80〜90%が必
要である点は、全長にわたって適用できる。但し、Rが
100%(Srが0%)に近くなり過ぎると、前記した
ようにレンズシートの撓みにより、微小突起群の間の間
隔が、光の波長以上に保てなくなり好ましくない。その
ために、Rの上限は99.99%以下(Sr≧0.01
%)にするとよい。また、以上に加えて本発明におい
て、最も重要な設計思想の1つであるレンズシート裏面
に入射する光が拡散反射(又は透過)により面光源の出
光面の接線方向に逸脱して損失することを、最大限防止
することが必要である。この点からは、Srは少い程よ
いことになる。よって、以上述べた輝度の面内分布の均
一化、或いは、等厚干渉防止の条件を満たす範囲内で最
小限になるように設計することが好ましい。
【0075】以上のような特定の微小突起群をレンズシ
ートの片面に設けることによって、視野角外に出射する
光線が増加して輝度が低下することなく、等厚干渉縞や
モアレ縞を防止した、また、導光板全面にわたって均一
な面分布で出力光を分配できる優れたレンズシートとす
ることができる。
【0076】次に、この微小突起65bによって、等厚
干渉縞の発生を抑制できる条件及びその理由を詳しく説
明する。図25は、第2実施例に係るレンズシートの微
小突起の原理を説明する模式図である。なお、ここで
は、レンズシート10、10(基材シート65とレンズ
配列層75)間にできる等厚干渉縞を例にして説明する
が、レンズシート10(基材シート65)と導光板15
の場合にも同様に適用できる。微小突起65bの高さΔ
z3 は、このレンズシート10Fを観察する光源の可視
光スペクトルの最長波長をΛmax 、観察者からこのレン
ズシート10F面上の反射面を通して前記光源を見た場
合のその光源の角半径をΔθとしたときに、式(41)
の条件を満たしている。なお、面光源の光源の波長λと
区別するために、大文字のΛを使用する。 Δz3 ≧Λmax /2Δθ2 …(41) また、この微小突起65bは、1次元的及び2次元的配
列が非周期的であり、微小突起65bの幅Δxは、式
(42)の条件を満たしている。 Δx≦500μm …(42)
【0077】さらに、相隣り合う各微小突起65bの平
均距離dが、単位レンズ75aの周期Pに対して式(4
3)の条件を満たしている。 d<2P …(43) ここでは、レンズシート10F−1,10F−2のよう
に、同じ構造のものを単位レンズ75aの稜線が直交す
るように2枚積層して使用する例を挙げて説明する。
【0078】つぎに、レンズシート10F−1の裏面に
形成された微小突起65bの高さと、レンズシート10
F−1,10F−2の積層面における等厚干渉縞の消失
条件について説明する。図25に示すように、表面側の
レンズシート10F−1の裏面に微小突起65bを設け
て、レンズシート10F−1とレンズシート10F−2
との間の空隙H(x) を増大させ、以って界面S1 で反射
する光線L1 と、界面S2 で反射する光線L2 との干渉
による等厚干渉縞(Newton環の上位概念)の発生
を抑制するものである。
【0079】このとき、等厚干渉縞としては、全等厚干
渉縞は、微小突起65bの等厚干渉縞と、微小突起65
b以外(周辺部)の等厚干渉縞とが重なり合ったもので
あることを考慮する必要である。これらのうち、微小突
起65b以外(周辺部)の等厚干渉縞についてである
が、その場合の空隙層(空気層)の厚さH(x) は、微小
突起65bの存在のために、レンズシート10F−1及
びF−2を直接接触積層させた場合の厚さh(x) と微小
突起11bの高さΔhとの和になる。即ち、 H(x) =h(x) +Δh …(44) ここで、Δh>0であるから、0≦h(x) であっても
(即ち、h(x) →0となり0に漸近しても) H(x) ≧Δh>0 …(45) となり、H(x) は0に漸近しなくなる。
【0080】等厚干渉縞は、空隙部の厚さHが大きくな
るに従って消失して行く。よって、Hの増大によって等
厚干渉縞の消失されるHの下限値Δhを求め、これを式
(45)に代入したものが、微小突起65bの周辺部の
等厚干渉縞の消失条件である。
【0081】以下、この条件を算出する。「波動光学」
(久保田広著、岩波書店発行、1975年8月30日第
4刷発行)第87〜89頁によれば、光源が空間的広が
りを有する場合に、観察者から反射面S1 ,S2 を通し
て見た(レンズシート10Fを外部から観察する)外部
光源95の角半径をΔθ〔ラジアン〕、光源光の波長を
Λ〔μm〕、空隙の厚みをH〔μm〕とするときに、 Δθ≪(Λ/2H)1/2
…(46)であれば、等厚干渉縞が認められる
ことが知られている。よって、式(46)より、等厚干
渉縞が目視不可能な条件(干渉縞を生じない条件)をH
(x) について求めると、 H(x) ≧Λ/2Δθ2 …(47) となる。式(47)を式(45)に代入すると、微小突
起65bの高さΔhは、 Δh(=Δz3)≧Λ/2Δθ2 〔μm〕 …(48) であればよいことが導出される。
【0082】以上は、単色光光源の場合であるが、通常
使用される発光スペクトル分布を持つ光源については、
式(48)はΛに正比例するために、光源スペクトル
(Λmin≦Λ≦Λmax )のうちで、スペクトル分布の上
限値Λmax が式(48)を満たせば、残りのΛは総て式
(48)を満たすと言える。従って、 Δh≧Λmax /2Δθ2 〔μm〕 …(41) がスペクトル分布を持つ光源についての微小突起65b
の高さの条件となる。
【0083】いま、式(41)の具体的数値を求める
と、外部光源7として0.38μm≦Λ≦0.78μm
の白色光を用いてレンズシート10Fの表面を観察する
とし、また、その外部光源95の角半径を通常屋内照明
又は窓からの自然光によって、10°≦Δθ≦120
°、即ち0.175〔rad〕≦Δθ≦2.094〔r
ad〕とすると、式(41)より式(41)の右辺が最
も少ない、Δθ=0.175〔rad〕、及びΛmax =
0.78〔μm〕に対応する値として、 Δh≧12.5〔μm〕 …(49) を得る。なお、Δhの上限は、本来、光学密着防止とい
う観点からは制約はない。しかし、Δhが大き過ぎる
と、レンズシートが撓みやすくなったり、また、面光源
に組み立てた場合に、厚さが厚くなったり、突起が目視
されやすくなったりする。そのために、通常は、200
μm以下にすることが好ましい。
【0084】尚、式(48)、式(41)、式(49)
は、最低限の必要条件であるが、その他下記条件が付加
される。即ち、レンズシート10Fが完全剛体と見做せ
る物体からなる場合には、最低、同一直線上にない(3
角形の頂点をなす)3点の突起で支持すれば足りる。し
かし、レンズシート10Fが例えば合成樹脂でできた薄
く可撓性のある物体からなる場合は、微小突起65b間
の距離が離れ過ぎると、微小突起65bの部分でレンズ
シート10Fが撓み、h(x) 更には、H(x) が式(4
8)、式(41)、式(49)及び式(45)の条件を
満たさなくなる。
【0085】そこで、この場合には、撓みを生じても、
常に式(48)、式(41)、式(49)及び式(4
5)の条件が満たされるように、十分な密度により裏面
の微小突起65bを設ける。この微小突起65bの密度
の目安としては、一般的には、下側のレンズシート10
F−2の単位レンズ75aの周期Pの2倍以下、更に好
ましくは1/2以下の周期により2次元的に分布させる
ようにする。つまり、相隣り合う微小突起65b,65
bの平均距離dが、単位レンズ75aの周期Pに対して
式(43)の条件を満たすようにすればよい。 d<P …(43) ここで、図26を参照して、式(43)の条件について
さらに説明する。簡単のために、微小突起65bのうち
で、最寄りの3点A,B,Cが正三角形△ABCをな
し、レンズシート10Fが単位レンズ75aの線型(1
次元)配列だけであるとした場合には、図26(A),
(B)に示すように、2つの微小突起間の距離AB=距
離BC=距離CA=2Pのときに、微小突起A,Bが単
位レンズ75a−1,75a−3に接すると、y軸方向
のみに着目すると、確かに微小突起A,Bの中間には微
小突起と接しない単位レンズ75a−2が存在するよう
に見える。しかし、2次元的にみれば、単位レンズ75
a−2はy軸方向に離れた微小突起Cによって支持され
ている。このようにすれば、総ての単位レンズ75aは
もれなく微小突起75bによって、図26(C),
(D)に示すように、3点支持の集合体により支持され
るので、レンズシート10F−1とF−2との撓みによ
る接触は、最低限に抑えられる。また、実験的にも、d
=2Pを境として、dがPを越えると、Δh,Δyがそ
れぞれ式(41),式(42)の条件を満たしても、等
厚干渉縞が目視され始まることが確認されている。よっ
て、前述した式(43)の条件を得る。このようにすれ
ば、大略総べての単位レンズ75aの2個毎に1箇所の
微小突起65bによって支持されることになり、撓みの
影響はなくなる。但し、平均距離dが余り小さくなり、
微小突起65bが密集し過ぎると、放出光の拡散角が広
がり過ぎるために、適当な範囲を選ぶことが好ましい。
【0086】次に、微小突起65bの等厚干渉縞につい
て説明する。微小突起65bの近傍ではH(x) →0(収
束)するために、等厚干渉縞は不可避である。これを事
実上回避するための手段としては、微小突起65bの分
布に、1次元的にも2次元的にも周期を持たせず乱雑に
配置させ、かつ、微小突起65bの幅ΔXを目視不能な
大きさに形成することである。このようにすることによ
り、等厚干渉縞が発生しても、それは微小突起65bの
領域内にのみ局在するために、それ自体は目視されな
い。
【0087】しかし、もし、微小突起65bが周期的に
配列していると、微小突起65bと単位レンズ75aと
は、必ずある周期で接触するために、遠方から観察する
と微小突起65bの微小干渉縞が積算されて干渉縞とし
て目視されることになる。微小突起65bの配列は、非
周期的とすることにより、微視的な微小突起65bの干
渉縞は、遠方から観察すると明暗が乱雑に積算されて零
となり、目視されなくなる。そこで、微小突起65bの
幅ΔXとしては、通常100μm以下程度とすれば、実
用上目的は達せられる。すなわち、式(50)が満たさ
れればよいことになる。 Δx≦100μm …(50) また、光透過性拡散層70は、必要に応じて設ける層で
あり、レンズシートの透過光の拡散角を広げたり、ある
いは、導光板裏面の散点パターン状の光拡散反射層を不
可視化させるため(ヘイズ(雲価)を与える)の層であ
る。例えば、アクリル、ポリスチレン等の樹脂のビー
ズ、シリカ等の無機物の粒子を含む透明樹脂塗料を塗装
することにより形成する。もちろん、レンズシートとは
別個に光等方拡散性層を設ける場合(図12)、あるい
は、導光板裏面の光拡散反射層が全面ベタの場合は、層
70は不要である。
【0088】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、法線輝度が高くかつサイドローブが少ない、若し
くは、視野角が広く、サイドローブが少なく、さらに光
放出面内の輝度分布が均一であり、また、光透過拡散層
によるヘイズ及び空間的コヒーレンスの低下によって、
導光板裏面の光拡散ドットパターンを不可視化させ、等
厚干渉縞が発生しても、その干渉縞を撹乱,消失できる
レンズシート、面光源又は表示装置を提供することが可
能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】三角形プリズム線形配列レンズシート(頂角9
0°)の単位レンズ部内に入射した光線を示した図。
【図2】三角形プリズム線形配列レンズシート(頂角1
40°)の単位レンズ部内に入射した光線を示した図。
【図3】頂角θa の三角柱プリズムにおいて、サイドロ
ーブ光の発生原因について説明した図。
【図4】頂角θa の三角柱プリズムにおいて、最小角方
向、ピーク方向、最大角方向のサイドローブ光の軌跡を
示した図。
【図5】頂角θa の三角柱プリズムにおいて、光線が入
射する領域とサイドローブ光を放出する領域の関係を示
した図。
【図6】空気の屈折率n0=1、プリズムの屈折率n1
=1.5のときに、三角柱プリズムの頂角と強度がピー
クになるサイドローブ光R1,peakの経路との関係を示し
た図である。
【図7】頂角θa =90°+αである三角柱プリズムに
おけるサイドローブ光の経路を示した図である。
【図8】頂角θa の三角柱プリズムにおいて、底面f3
より入射し、斜面f1より出射角θsoで出射するサイド
ローブ光の軌跡を示した図。
【図9】代表的な材料について、屈折率、臨界角、90
°頂角の場合における最大出射角θmax 、強度がピーク
の方向θpeak、及び、最小出射角θmin のサイドローブ
を生じる各々の光線に対してこれを隣接斜面反射により
抑止する緩斜面頂角θa,max 、θa,peak、θa,max 及び
両斜面f1、f2においてサイドローブ原因光が全反射
されて出射を抑制する緩斜面頂角θRef を列挙した図で
ある。
【図10】本発明に係るレンズシートの実施形態を示す
図である。
【図11】図10に例示したレンズシートとその性能を
比較するために設けた比較例としてのレンズシートを示
す図である。
【図12】図10、11に示したレンズシートを用いて
構成したエッジライト型面光源を示す斜視図である。
【図13】本発明に係るレンズシート等の輝度測定の測
定結果示す図である。
【図14】図10(a) に示すレンズシートの出力光輝度
の角度分布(配光特性)に関する測定結果を示す図であ
る。
【図15】図10(b) に示すレンズシートの出力光輝度
の角度分布(配光特性)に関する測定結果を示す図であ
る。
【図16】図10(c) に示すレンズシートの出力光輝度
の角度分布(配光特性)に関する測定結果を示す図であ
る。
【図17】図11(a) に示すレンズシートの出力光輝度
の角度分布(配光特性)に関する測定結果を示す図であ
る。
【図18】頂角θa と、主ローブとサイドローブとの光
量比(Es/Em、Em/(Es+Em))との関係を
示す図である。
【図19】本発明に係るレンズシートを用いた直下型面
光源を示した斜視図である。
【図20】本発明によるレンズシートの第2実施形態を
表側から見た斜視図である。
【図21】本発明によるレンズシートの第2実施形態を
裏側から見た斜視図である。
【図22】モアレ縞の発生防止を説明する図である。
【図23】第2実施形態に係るレンズシートの微小突起
を説明する図である。
【図24】第2実施形態に係るレンズシートの微小突起
を説明する図である。
【図25】第2実施形態に係るレンズシートの微小突起
の原理を説明する模式図である。
【図26】第2実施形態に係るレンズシートの微小突起
の原理を説明する模式図である。
【図27】エッジライト型の面光源の従来例を示す図で
ある。
【符号の説明】
10 レンズシート 15 光等方
拡散性層 20 導光板 25 光拡散
反射層 30 線光源 35 反射鏡 40 表示素子 45、50
バックライト 55 ケース 60 線光源 65 基材シート 75 レンズ
配列層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】サイドローブ光R1,maxの斜面f1に
おける出射角θso,maxとθR,maxは、点Dに
おいて屈折の法則により、以下のように関連づけられ
る。 n0sin θso,max=n1sin(90°−θR,max+(3/ 2)α) (15) ただし、ここでθso,maxは、斜面f1の法線から
測った角度である。一方、図4のΘso,maxは、出
向面の法線nから測った角度であることに注意すべきで
ある。両者の間には、図7からも明らかなようにΘ
so,max=θso,max+45°−α/2の関係
がある。他のΘso、θsoについても同様である。従
って、θso,max=sin−1((n1/n0)s
in(90°−θR,max+(3/2)α)) (1
6)となる。出射光線の方向(D→E)が底面f3と平
行であるということは、サイドローブ光R1,max
底面f3の法線(面光源出光面の法線)nと直交するこ
とを意味するから、図7より、 (45°−α/2)+θso,max=90° (17) となる。従って、式(16)及び(17)より、 (45°−α/2)+sin−1((n1/n0)sin(90°−θR,m ax +(3/2)α))=90° ∴−sin−1((n1/n0)sin(90°−θR,max+(3/2) α))=45°+α/2 ・・・(18)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性基材の表面に、表面側に凸状に形
    成された単位三角柱プリズムを相互の稜線が平行となる
    よう多数配列したレンズ配列層を有するレンズシートで
    あって、 前記単位三角柱プリズムの主切断面の頂角θaは、 condition1 < θa < condition2 ただし、 condition1=90 °+(10/9) sin-1((1 /√2)( n0/n1))
    -( 6/9)θc condition2=60 °+( 4/3)θc θc =sin-1( n0/n1) であることを特徴とするレンズシート。
  2. 【請求項2】 透光性基材の表面に、表面側に凸状に形
    成された単位三角柱プリズムを相互の稜線が平行となる
    よう多数配列したレンズ配列層を有するレンズシートで
    あって、 前記単位三角柱プリズムの主切断面の頂角θaは、 condition3<θa <condition4 ただし、 condition3= 90°+(10/13)sin-1(( 1/√2)( n0/n1))
    -( 2/13) θc condition4= 60°+( 4/3)θc θc = sin -1( n0/n1) であることを特徴とするレンズシート。
  3. 【請求項3】 光透過性のある基材シートと、 前記基材シートの表面に積層された光透過拡散層と、 前記光透過拡散層の表面に積層された請求項1又は2に
    記載のレンズ配列層とを備えることを特徴とするレンズ
    シート。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記
    載のレンズシートにおいて、 前記透光性基材又は前記基材シートは、高さが光源光の
    波長以上であって、200μm以下の微小突起を裏面に
    散在させている、 ことを特徴とするレンズシート。
  5. 【請求項5】 透光性平板又は直方体状の空洞からなる
    導光体と、 前記導光体の裏面に少なくとも部分的に設けた光反射層
    と、 前記導光体の側端面のうち少なくとも1面以上に隣接し
    て設けられた点状又は線状の光源と、 前記導光体の表面側に配置される、前記請求項1〜請求
    項4のいずれか1項に記載のレンズシートと、 前記レンズシートの外部又は内部に積層される光等方拡
    散性層とを含み、 前記レンズシートの表面が拡散光放出面となることを特
    徴とする面光源。
  6. 【請求項6】 1以上の点状又は線状の光源と、 前記光源を包囲し、1面を開口部とし、かつ、その開口
    部側内面を光反射面とした光源収納部と、 前記光源収納部の開口部側に配置される、前記請求項1
    〜請求項4のいずれか1項に記載のレンズシートと、 前記レンズシートの外部又は内部に積層される光等方拡
    散性層とを含み、 前記レンズシートの表面又は裏面が拡散光放出面となる
    ことを特徴とする面光源。
  7. 【請求項7】 透過型の表示素子と、 前記表示素子の背面に設けられた前記請求項5又は請求
    項6に記載の面光源とを含むことを特徴とする表示装
    置。
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