JPH09101296A - スラリ中の炭酸カルシウム濃度の測定法と測定装置 - Google Patents
スラリ中の炭酸カルシウム濃度の測定法と測定装置Info
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- JPH09101296A JPH09101296A JP19583796A JP19583796A JPH09101296A JP H09101296 A JPH09101296 A JP H09101296A JP 19583796 A JP19583796 A JP 19583796A JP 19583796 A JP19583796 A JP 19583796A JP H09101296 A JPH09101296 A JP H09101296A
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- slurry
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- acid
- calcium carbonate
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Abstract
(57)【要約】
【課題】
【解決手段】 CaCO3を含むスラリ中に塩酸や硫酸
などの酸を添加した後、スラリ中の溶存CO2濃度を測
定することによりスラリ中に含有されていたCaCO3
濃度を算出することでCaCO3濃度を測定する。この
とき、スラリの温度を低下させた後に酸を添加すること
あるいは水でスラリを希釈した後に酸を添加することあ
るいは酸を添加した後にスラリを撹拌し、スラリ中の溶
存炭酸ガス濃度を測定することでより正確にCaCO3
濃度を算出することができる。スラリ中にSO3が存在
する場合はあらかじめ酸化剤を添加して亜硫酸を酸化し
て、SO3による測定誤差が生じないようにしてのち、
上記手順でスラリ中のCaCO3濃度を測定する。
などの酸を添加した後、スラリ中の溶存CO2濃度を測
定することによりスラリ中に含有されていたCaCO3
濃度を算出することでCaCO3濃度を測定する。この
とき、スラリの温度を低下させた後に酸を添加すること
あるいは水でスラリを希釈した後に酸を添加することあ
るいは酸を添加した後にスラリを撹拌し、スラリ中の溶
存炭酸ガス濃度を測定することでより正確にCaCO3
濃度を算出することができる。スラリ中にSO3が存在
する場合はあらかじめ酸化剤を添加して亜硫酸を酸化し
て、SO3による測定誤差が生じないようにしてのち、
上記手順でスラリ中のCaCO3濃度を測定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭酸カルシウム
(CaCO3)を含むスラリ中のCaCO3濃度を測定す
る方法、特に自動連続測定方法と装置に関するものであ
る。
(CaCO3)を含むスラリ中のCaCO3濃度を測定す
る方法、特に自動連続測定方法と装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】CaCO3を含むスラリ中のCaCO3濃
度を測定する方法としては、JISR9101に定めら
れている方法が良く知られているが、この方法は手分析
であり、測定にも数十分の時間を必要とする。連続測定
に関する特許もいくつか出願されている(例えば特公平
3−52826号、特開平2−195253号)。特公
平3−52826号及び特開平2−195253号に示
されている方法は、CaCO3を含むスラリに酸を添加
して加熱し、気相中に炭酸ガス(CO2)を放出させて
ガス中のCO2濃度を測定することによりCaCO3濃度
を算出する方法である。しかし、これらの方法は自動連
続分析が可能であるので優れた方法であるが、気相中に
CO2を完全に放出させるのに時間がかかり、結果とし
て測定時間が長くなる。
度を測定する方法としては、JISR9101に定めら
れている方法が良く知られているが、この方法は手分析
であり、測定にも数十分の時間を必要とする。連続測定
に関する特許もいくつか出願されている(例えば特公平
3−52826号、特開平2−195253号)。特公
平3−52826号及び特開平2−195253号に示
されている方法は、CaCO3を含むスラリに酸を添加
して加熱し、気相中に炭酸ガス(CO2)を放出させて
ガス中のCO2濃度を測定することによりCaCO3濃度
を算出する方法である。しかし、これらの方法は自動連
続分析が可能であるので優れた方法であるが、気相中に
CO2を完全に放出させるのに時間がかかり、結果とし
て測定時間が長くなる。
【0003】CaCO3を含むスラリを使用する分野と
して排煙脱硫装置がある。火力発電所などにおいて、化
石燃料の燃焼に伴って発生する排煙中の硫黄酸化物、中
でも特に二酸化硫黄(SO2)をCaCO3を含む吸収液
スラリで吸収除去する装置である。排煙脱硫装置ではボ
イラ負荷や使用燃料の性状の変化に応じてCaCO3の
供給量を調整し、吸収液スラリ中のCaCO3濃度を最
適な値(例えば、排ガス量や排ガス中のSO2濃度が増
加すると吸収液スラリ中のCaCO3濃度も高まる)に
制御することにより、経済的でかつ高い脱硫性能を維持
する必要がある。しかし、従来の技術では吸収液スラリ
中のCaCO3の測定に長い時間を要し、急なボイラ負
荷や使用燃料の性状の変化に対応したCaCO3供給量
の調整が不可能であった。
して排煙脱硫装置がある。火力発電所などにおいて、化
石燃料の燃焼に伴って発生する排煙中の硫黄酸化物、中
でも特に二酸化硫黄(SO2)をCaCO3を含む吸収液
スラリで吸収除去する装置である。排煙脱硫装置ではボ
イラ負荷や使用燃料の性状の変化に応じてCaCO3の
供給量を調整し、吸収液スラリ中のCaCO3濃度を最
適な値(例えば、排ガス量や排ガス中のSO2濃度が増
加すると吸収液スラリ中のCaCO3濃度も高まる)に
制御することにより、経済的でかつ高い脱硫性能を維持
する必要がある。しかし、従来の技術では吸収液スラリ
中のCaCO3の測定に長い時間を要し、急なボイラ負
荷や使用燃料の性状の変化に対応したCaCO3供給量
の調整が不可能であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術ではスラ
リ中のCaCO3濃度の測定に長い時間を要し、例えば
排煙脱硫装置に適用する際に経済的で、かつ高い脱硫性
能を維持できないという問題があった。
リ中のCaCO3濃度の測定に長い時間を要し、例えば
排煙脱硫装置に適用する際に経済的で、かつ高い脱硫性
能を維持できないという問題があった。
【0005】本発明の課題は、短時間にスラリ中のCa
CO3濃度を測定する方法と装置を提供することにあ
る。さらに、本発明の課題は、スラリ中に亜硫酸(SO
3)が存在する場合や不活性なCaCO3粒子が存在する
場合など、あらゆる種類のスラリにおいても、短時間に
スラリ中のCaCO3濃度を正確に測定する方法と装置
を提供することにある。
CO3濃度を測定する方法と装置を提供することにあ
る。さらに、本発明の課題は、スラリ中に亜硫酸(SO
3)が存在する場合や不活性なCaCO3粒子が存在する
場合など、あらゆる種類のスラリにおいても、短時間に
スラリ中のCaCO3濃度を正確に測定する方法と装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、C
aCO3を含むスラリに塩酸や硫酸などの酸を添加した
後、スラリ中の溶存CO2濃度を測定することによりス
ラリ中のCaCO3濃度を測定することにより達成され
る。
aCO3を含むスラリに塩酸や硫酸などの酸を添加した
後、スラリ中の溶存CO2濃度を測定することによりス
ラリ中のCaCO3濃度を測定することにより達成され
る。
【0007】上記スラリ中の溶存CO2濃度測定方法と
して、より好ましくは (a)スラリの温度を低下させた後に酸を添加するこ
と、(b)水でスラリを希釈した後に酸を添加するこ
と、(c)酸を添加した後にスラリを撹拌すること及び
(d)加圧下で酸添加して溶存CO2濃度を測定するこ
とのいずれか1つ以上を用いることにより達成される。
して、より好ましくは (a)スラリの温度を低下させた後に酸を添加するこ
と、(b)水でスラリを希釈した後に酸を添加するこ
と、(c)酸を添加した後にスラリを撹拌すること及び
(d)加圧下で酸添加して溶存CO2濃度を測定するこ
とのいずれか1つ以上を用いることにより達成される。
【0008】上記酸を添加する前後で、スラリ中の溶存
CO2濃度をそれぞれ測定してスラリ中に溶解している
CaCO3濃度と固体として存在しているCaCO3濃度
とを分けて測定しても良い。また、本発明の上記スラリ
中のCaCO3濃度を測定する方法には、スラリの流路
の上流側から下流側に順次、クーラーと酸添加槽と撹拌
槽と溶存CO2濃度測定槽からなるCaCO3濃度の測定
装置を用いることができる。
CO2濃度をそれぞれ測定してスラリ中に溶解している
CaCO3濃度と固体として存在しているCaCO3濃度
とを分けて測定しても良い。また、本発明の上記スラリ
中のCaCO3濃度を測定する方法には、スラリの流路
の上流側から下流側に順次、クーラーと酸添加槽と撹拌
槽と溶存CO2濃度測定槽からなるCaCO3濃度の測定
装置を用いることができる。
【0009】上記スラリ中のCaCO3濃度の測定装置
のクーラーの上流側に水添加装置を設けた構成でも良
い。また、スラリ配管を設け、上流側から下流側の該ス
ラリ配管に順次、クーラーと酸添加部とラインミキサと
溶存CO2濃度測定部を設けたスラリ中のCaCO3濃度
の測定装置も本発明に含まれる。当然、クーラーの上流
側のスラリ配管に水添加部を設けても良い。
のクーラーの上流側に水添加装置を設けた構成でも良
い。また、スラリ配管を設け、上流側から下流側の該ス
ラリ配管に順次、クーラーと酸添加部とラインミキサと
溶存CO2濃度測定部を設けたスラリ中のCaCO3濃度
の測定装置も本発明に含まれる。当然、クーラーの上流
側のスラリ配管に水添加部を設けても良い。
【0010】また、CaCO3を含むスラリ中に亜硫酸
が存在する場合は、あらかじめ酸化剤を添加して亜硫酸
を酸化した後、塩酸や硫酸などの酸を添加し、スラリ中
の溶存炭酸ガス濃度を測定する方法を用いる。
が存在する場合は、あらかじめ酸化剤を添加して亜硫酸
を酸化した後、塩酸や硫酸などの酸を添加し、スラリ中
の溶存炭酸ガス濃度を測定する方法を用いる。
【0011】また、CaCO3を含むスラリ中に不活性
なCaCO3粒子が存在する場合には、短時間に酸の添
加量を変動させて添加後のスラリpH及び溶存炭酸ガス
濃度を測定し、溶存炭酸ガス濃度が一定になるpHを見
つけ、その値になるように酸の添加量を制御することに
よりスラリ中のCaCO3濃度を測定する方法を用いる
こともできる。
なCaCO3粒子が存在する場合には、短時間に酸の添
加量を変動させて添加後のスラリpH及び溶存炭酸ガス
濃度を測定し、溶存炭酸ガス濃度が一定になるpHを見
つけ、その値になるように酸の添加量を制御することに
よりスラリ中のCaCO3濃度を測定する方法を用いる
こともできる。
【0012】上記本発明のスラリ中の溶存炭酸ガス濃度
測定方法として、より好ましくは、スラリ中の溶存酸素
濃度を測定し、溶存酸素濃度に基づいて酸化剤の添加量
を調整する方法がある。
測定方法として、より好ましくは、スラリ中の溶存酸素
濃度を測定し、溶存酸素濃度に基づいて酸化剤の添加量
を調整する方法がある。
【0013】上記CaCO3を含むスラリ中に亜硫酸が
存在する場合には、スラリの流路の上流側から下流側に
順次、クーラーと酸化槽と酸添加槽と撹拌槽と溶存炭酸
ガス濃度測定槽を設けたスラリ中のCaCO3濃度の測
定装置を用いる。
存在する場合には、スラリの流路の上流側から下流側に
順次、クーラーと酸化槽と酸添加槽と撹拌槽と溶存炭酸
ガス濃度測定槽を設けたスラリ中のCaCO3濃度の測
定装置を用いる。
【0014】なお、スラリ中の溶存炭酸ガス濃度を測定
する方法としては、(a)気体透過膜によってスラリと
隔離された熱伝導度検出素子を利用する方法、(b)気
体透過膜によってスラリと隔離された蛍光色素溶液中に
スラリ中の炭酸ガスが溶け込むことにより蛍光強度が変
化する現象を利用した方法、(c)気体透過膜によって
スラリと隔離された溶液中にスラリ中の炭酸ガスが溶け
込むことにより溶液のpHが変化する現象を利用した方
法など既知のあらゆる方法を用いることができる。
する方法としては、(a)気体透過膜によってスラリと
隔離された熱伝導度検出素子を利用する方法、(b)気
体透過膜によってスラリと隔離された蛍光色素溶液中に
スラリ中の炭酸ガスが溶け込むことにより蛍光強度が変
化する現象を利用した方法、(c)気体透過膜によって
スラリと隔離された溶液中にスラリ中の炭酸ガスが溶け
込むことにより溶液のpHが変化する現象を利用した方
法など既知のあらゆる方法を用いることができる。
【0015】
【作用】CaCO3を含むスラリに塩酸を添加した時の
反応を下記(1)式に示す。 CaCO3+2HCl=CaCl2+CO2+H2O (1) (1)式に示すようにCaCO3を含むスラリに塩酸を
添加すると、CaCO3と等モルのCO2が発生する。C
O2は水に溶解するので、溶解度以下であれば溶存した
CO2濃度を測定することによりスラリ中のCaCO3濃
度を求めることができる。
反応を下記(1)式に示す。 CaCO3+2HCl=CaCl2+CO2+H2O (1) (1)式に示すようにCaCO3を含むスラリに塩酸を
添加すると、CaCO3と等モルのCO2が発生する。C
O2は水に溶解するので、溶解度以下であれば溶存した
CO2濃度を測定することによりスラリ中のCaCO3濃
度を求めることができる。
【0016】ただし、上記(1)式の反応が不十分であ
ると未反応のCaCO3が残り、正確なCaCO3濃度を
求めることができなくなる。また、発生したCO2が溶
解度以上になるとCO2の一部が気相中に逃げるため、
誤差の原因となる。
ると未反応のCaCO3が残り、正確なCaCO3濃度を
求めることができなくなる。また、発生したCO2が溶
解度以上になるとCO2の一部が気相中に逃げるため、
誤差の原因となる。
【0017】また、CaCO3を含むスラリに塩酸を添
加した時に、スラリ中に亜硫酸が存在すると下記(2)
式に示す反応も(1)式と同時に起こる。 CaCO3+2HCl=CaCl2+SO2+H2O (2) この場合、発生したSO2はCO2とともに、溶存CO2
濃度計の気体透過膜を通過し、誤差の原因となる。
加した時に、スラリ中に亜硫酸が存在すると下記(2)
式に示す反応も(1)式と同時に起こる。 CaCO3+2HCl=CaCl2+SO2+H2O (2) この場合、発生したSO2はCO2とともに、溶存CO2
濃度計の気体透過膜を通過し、誤差の原因となる。
【0018】また、脱硫装置などで用いる石灰石に代表
されるCaCO3粒子と酸との反応性は粒径や表面形状
によっても影響される。例えば、粒径が大きく、表面が
石膏粒子や他の物質でマスキングされたCaCO3粒子
は上記(1)式で示した反応が進みにくく、溶存CO2
濃度からCaCO3濃度を求めても、未反応のCaCO3
粒子分が誤差となる(真の値より低く検出される。)。
されるCaCO3粒子と酸との反応性は粒径や表面形状
によっても影響される。例えば、粒径が大きく、表面が
石膏粒子や他の物質でマスキングされたCaCO3粒子
は上記(1)式で示した反応が進みにくく、溶存CO2
濃度からCaCO3濃度を求めても、未反応のCaCO3
粒子分が誤差となる(真の値より低く検出される。)。
【0019】前記従来技術は発生したCO2を気液分離
して、気体中のCO2濃度を測定する方法を採用してい
るが、本発明はこれらの方法とは逆に、発生したCO2
の一部が気相中に逃げるのを防止することが大きな特徴
である。
して、気体中のCO2濃度を測定する方法を採用してい
るが、本発明はこれらの方法とは逆に、発生したCO2
の一部が気相中に逃げるのを防止することが大きな特徴
である。
【0020】発生したCO2の一部が気相中に逃げるの
を防止するために、本発明では、 (a)スラリの温度を低下させた後に酸を添加する(C
O2の溶解度が増加する) (b)水でスラリを希釈した後に酸を添加する(スラリ
単位容積当たりのCO2発生量が減少) (c)加圧下で酸添加し、溶存CO2濃度を測定する(C
O2の溶解度が増加する)などの方法を用いることができ
る。
を防止するために、本発明では、 (a)スラリの温度を低下させた後に酸を添加する(C
O2の溶解度が増加する) (b)水でスラリを希釈した後に酸を添加する(スラリ
単位容積当たりのCO2発生量が減少) (c)加圧下で酸添加し、溶存CO2濃度を測定する(C
O2の溶解度が増加する)などの方法を用いることができ
る。
【0021】また、酸を添加した後、スラリを撹拌する
ことで上記(1)式の反応を促進し、かつスラリ中の溶
存CO2濃度が均一になり、より正確なCaCO3濃度を
求めることができる。さらに、スラリ中にCO2以外の
ガスが溶存していて溶存CO2濃度の測定精度に影響が
生じる場合には、事前にスラリ中にN2や空気などを吹
き込んで溶存しているガスを脱気した後に酸を添加する
ことも可能である。
ことで上記(1)式の反応を促進し、かつスラリ中の溶
存CO2濃度が均一になり、より正確なCaCO3濃度を
求めることができる。さらに、スラリ中にCO2以外の
ガスが溶存していて溶存CO2濃度の測定精度に影響が
生じる場合には、事前にスラリ中にN2や空気などを吹
き込んで溶存しているガスを脱気した後に酸を添加する
ことも可能である。
【0022】図6に気相中のCO2の圧力及び水温を変
化させた時のCO2の溶解度を示す。ただし、縦軸の溶
解度はlミリリットルの水に溶解するCO2ガス容積
(ミリリットル)で示す。
化させた時のCO2の溶解度を示す。ただし、縦軸の溶
解度はlミリリットルの水に溶解するCO2ガス容積
(ミリリットル)で示す。
【0023】また、スラリ中に亜硫酸が存在した場合
に、塩酸を添加した時にSO2が発生することを防止す
るには、酸を添加する前に酸化剤を用いて亜硫酸を酸化
する必要がある。下記(3)式に、酸化剤として過酸化
水素を用いた例を示す。 CaSO3+H2O2=CaSO4+H2O (3)
に、塩酸を添加した時にSO2が発生することを防止す
るには、酸を添加する前に酸化剤を用いて亜硫酸を酸化
する必要がある。下記(3)式に、酸化剤として過酸化
水素を用いた例を示す。 CaSO3+H2O2=CaSO4+H2O (3)
【0024】亜硫酸は硫酸カルシウムになるので、酸を
添加しても溶存CO2濃度測定値に誤差を与えない。適
正量の酸化剤を添加するにはスラリ中の亜硫酸濃度を知
る必要があるが、溶存酸素計を用いることにより容易に
適正量の酸化剤を添加することが可能である。すなわ
ち、スラリ中に亜硫酸が存在すると溶存酸素濃度が零に
なるため、溶存酸素濃度を測定しながら酸化剤の供給量
を調整し(具体的には、溶存酸素濃度が低下したら酸化
剤の供給量を増加する)、溶存酸素濃度が所定の範囲に
なるようにすればよい。
添加しても溶存CO2濃度測定値に誤差を与えない。適
正量の酸化剤を添加するにはスラリ中の亜硫酸濃度を知
る必要があるが、溶存酸素計を用いることにより容易に
適正量の酸化剤を添加することが可能である。すなわ
ち、スラリ中に亜硫酸が存在すると溶存酸素濃度が零に
なるため、溶存酸素濃度を測定しながら酸化剤の供給量
を調整し(具体的には、溶存酸素濃度が低下したら酸化
剤の供給量を増加する)、溶存酸素濃度が所定の範囲に
なるようにすればよい。
【0025】また、未反応のCaCO3が残ることを防
止するには、塩酸を多少過剰に入れる必要があり、例え
ば塩酸添加後のpHを測定し、一定のpH以下になるよ
うに塩酸添加量を調整する。しかしながら、必要以上に
pHを低下させると溶存CO2計の電極や気体透過膜の
劣化の原因になる。このような問題を回避するには、酸
の添加量を調整して測定時のpHを短時間に変化させ、
その時の溶存CO2濃度を測定し、溶存CO2濃度が一定
になるpHを見つけ、その値になるように酸の添加量を
制御すればよい。図11に示した例では、図中に示した
範囲で測定することが好ましい。pHを短時間に変動さ
せるのは、時間が長くなるとスラリ中のCaCO3濃度
が変動し、溶存CO2濃度の変化がpH変化によるもの
かスラリ中のCaCO3濃度の変動によるものかが分か
らなくなるためである。
止するには、塩酸を多少過剰に入れる必要があり、例え
ば塩酸添加後のpHを測定し、一定のpH以下になるよ
うに塩酸添加量を調整する。しかしながら、必要以上に
pHを低下させると溶存CO2計の電極や気体透過膜の
劣化の原因になる。このような問題を回避するには、酸
の添加量を調整して測定時のpHを短時間に変化させ、
その時の溶存CO2濃度を測定し、溶存CO2濃度が一定
になるpHを見つけ、その値になるように酸の添加量を
制御すればよい。図11に示した例では、図中に示した
範囲で測定することが好ましい。pHを短時間に変動さ
せるのは、時間が長くなるとスラリ中のCaCO3濃度
が変動し、溶存CO2濃度の変化がpH変化によるもの
かスラリ中のCaCO3濃度の変動によるものかが分か
らなくなるためである。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。本発明は以下の実施例によって、制限されるもの
ではない。 実施例1 本発明による実施例を図1に示す。ライン1からクーラ
2に送られたスラリAは所定の温度まで冷却され、ライ
ン3から酸添加槽4に送られる。酸添加槽4では、酸添
加ライン5から塩酸Bが添加され、スラリAはライン6
の途中に設置されたラインミキサー7により撹拌された
後、測定槽8内に送られ、そこで溶存CO2計9及びp
H計10により、それぞれ溶存CO2濃度及びpHが測
定される。測定が終了したスラリAはライン11から排
出される。
する。本発明は以下の実施例によって、制限されるもの
ではない。 実施例1 本発明による実施例を図1に示す。ライン1からクーラ
2に送られたスラリAは所定の温度まで冷却され、ライ
ン3から酸添加槽4に送られる。酸添加槽4では、酸添
加ライン5から塩酸Bが添加され、スラリAはライン6
の途中に設置されたラインミキサー7により撹拌された
後、測定槽8内に送られ、そこで溶存CO2計9及びp
H計10により、それぞれ溶存CO2濃度及びpHが測
定される。測定が終了したスラリAはライン11から排
出される。
【0027】本実施例に基づく装置によりスラリ中のC
aCO3濃度を測定した。ただし、スラリAはクーラ2
により20℃まで冷却された後、pH計10の指示値が
2.5となるように酸添加ライン5から塩酸Bが添加さ
れた。また、(1)式に示した通り、スラリAに酸を添
加するとスラリA中のCaCO3と等モルのCO2が発生
し、溶解度以下であればCO2は水に溶解する。例えば
lmmolのCaCO3からはlmmol(44mg)
のCO2が発生し、溶解する。
aCO3濃度を測定した。ただし、スラリAはクーラ2
により20℃まで冷却された後、pH計10の指示値が
2.5となるように酸添加ライン5から塩酸Bが添加さ
れた。また、(1)式に示した通り、スラリAに酸を添
加するとスラリA中のCaCO3と等モルのCO2が発生
し、溶解度以下であればCO2は水に溶解する。例えば
lmmolのCaCO3からはlmmol(44mg)
のCO2が発生し、溶解する。
【0028】本実施例に用いた溶存CO2計9は重量基
準での溶存CO2濃度(ppm)を表示するため、下記
の(4)式に基づいてスラリ中のCaCO3濃度(mm
ol/リットル)に換算した。
準での溶存CO2濃度(ppm)を表示するため、下記
の(4)式に基づいてスラリ中のCaCO3濃度(mm
ol/リットル)に換算した。
【0029】 Y=X/44 (4) ただし、X:溶存CO2濃度(ppm) Y:スラリ中のCaCO3濃度(mmol/リットル) 図2に同一のスラリを本発明法の実施例1及びJISR
9101に定められている手分析法で測定した結果を比
較する。両者は良く一致しており、本発明法でスラリ中
のCaCO3濃度が測定可能であることが分かる。
9101に定められている手分析法で測定した結果を比
較する。両者は良く一致しており、本発明法でスラリ中
のCaCO3濃度が測定可能であることが分かる。
【0030】また、測定に必要な時間を従来技術に基づ
く連続測定法(特公平3−52826号)、JISR9
101に定められている手分析法及び本発明を適用した
本実施例を比較して表1に示す。本発明法の測定時間が
最も短く、脱硫装置などの制御に適していることが分か
る。
く連続測定法(特公平3−52826号)、JISR9
101に定められている手分析法及び本発明を適用した
本実施例を比較して表1に示す。本発明法の測定時間が
最も短く、脱硫装置などの制御に適していることが分か
る。
【表1】
【0031】実施例2 実施例1ではスラリAを希釈しないで冷却した後に酸を
添加しているが、水でスラリAを希釈した後に冷却し、
さらに酸を添加することも本発明では可能である。その
実施例を図3に示す。スラリAに水供給ライン12から
CO2をあらかじめ除去された水Cが添加される。この
際流量計13及び14により、スラリA及び水Cの流量
が測定され、さらにスラリAはクーラ2により20℃ま
で冷却された後、pH計10の指示値が2.5となるよ
うに酸添加ライン5から塩酸Bが添加された。溶存CO
2計9で溶存CO2濃度を測定し、下記の(5)式に基づ
いてスラリA中のCaCO3濃度(mmol/リット
ル)に換算する。
添加しているが、水でスラリAを希釈した後に冷却し、
さらに酸を添加することも本発明では可能である。その
実施例を図3に示す。スラリAに水供給ライン12から
CO2をあらかじめ除去された水Cが添加される。この
際流量計13及び14により、スラリA及び水Cの流量
が測定され、さらにスラリAはクーラ2により20℃ま
で冷却された後、pH計10の指示値が2.5となるよ
うに酸添加ライン5から塩酸Bが添加された。溶存CO
2計9で溶存CO2濃度を測定し、下記の(5)式に基づ
いてスラリA中のCaCO3濃度(mmol/リット
ル)に換算する。
【0032】 Y=X/44×(スラリ流量+水流量)/スラリ流量 (5) ただし、X:溶存CO2濃度(ppm) Y:スラリ中のCaCO3濃度(mmol/リット
ル)。
ル)。
【0033】実施例3 実施例1では溶存CO2計9を1台のみ使用している
が、酸を添加する前後での溶存CO2濃度を測定するこ
とによりスラリA中に溶解しているCaCO3と固体と
して存在しているCaCO3を分離して測定することも
可能である。その一例を図4に示す。酸添加前後に測定
槽8及び溶存CO2計9をそれぞれ設置し、それぞれの
測定槽8内での溶存CO2濃度が測定される。
が、酸を添加する前後での溶存CO2濃度を測定するこ
とによりスラリA中に溶解しているCaCO3と固体と
して存在しているCaCO3を分離して測定することも
可能である。その一例を図4に示す。酸添加前後に測定
槽8及び溶存CO2計9をそれぞれ設置し、それぞれの
測定槽8内での溶存CO2濃度が測定される。
【0034】上記実施例では、酸の添加や溶存CO2濃
度の測定を大気圧で行っているが、加圧下で行うことに
よりCO2の溶解度を高め、スラリ中のCaCO3濃度が
高い場合でも測定誤差を小さくすることが可能である。
度の測定を大気圧で行っているが、加圧下で行うことに
よりCO2の溶解度を高め、スラリ中のCaCO3濃度が
高い場合でも測定誤差を小さくすることが可能である。
【0035】実施例4 上記実施例1〜3では、クーラ2、酸添加槽4、ライン
ミキサー7及び測定槽8をそれぞれ独立して設置してい
るが、1つの配管内に設置することも可能である。図5
にその一例を示す。
ミキサー7及び測定槽8をそれぞれ独立して設置してい
るが、1つの配管内に設置することも可能である。図5
にその一例を示す。
【0036】本実施例では、クーラ2によりスラリAは
所定の温度まで冷却され、酸添加ライン5から塩酸Bが
添加された後、スラリAはラインミキサー7により撹拌
され、スラリA中のCaCO3は酸と反応してCO2が発
生する。その後、溶存CO2計9及びpH計10によ
り、それぞれ溶存CO2濃度およびpHが測定される。
酸添加ライン5から添加される塩酸Bの量は、pH計1
0の指示値により制御することが好ましい。
所定の温度まで冷却され、酸添加ライン5から塩酸Bが
添加された後、スラリAはラインミキサー7により撹拌
され、スラリA中のCaCO3は酸と反応してCO2が発
生する。その後、溶存CO2計9及びpH計10によ
り、それぞれ溶存CO2濃度およびpHが測定される。
酸添加ライン5から添加される塩酸Bの量は、pH計1
0の指示値により制御することが好ましい。
【0037】実施例5 スラリ中に亜硫酸が存在する場合には、図7に示すよう
にクーラー2と酸添加槽4の間に酸化槽12を設置し、
さらに酸化槽12には溶存酸素計13を設置することも
可能である。図7に示す例は図1に示すフローに、さら
に酸化槽12を設置したものである。
にクーラー2と酸添加槽4の間に酸化槽12を設置し、
さらに酸化槽12には溶存酸素計13を設置することも
可能である。図7に示す例は図1に示すフローに、さら
に酸化槽12を設置したものである。
【0038】本実施例5では、ライン1からクーラー2
に送られたスラリAは所定の温度まで冷却され、ライン
3から酸化槽12に送られる。酸化槽12ではスラリA
の溶存酸素濃度が溶存酸素計13により測定され、溶存
酸素濃度が所定の値以下の場合は過酸化水素水添加ライ
ン14から過酸化水素水Dが添加される。ついでスラリ
Aはライン15から酸添加槽4に送られる。酸添加槽4
で酸添加ライン5から塩酸Bが添加され、スラリAはラ
イン6の途中に設置されたラインミキサー7により撹拌
された後、測定槽8内に送られ、そこで溶存CO2濃度
及びpHが測定される。測定を終了したスラリAはライ
ン11から排出される。
に送られたスラリAは所定の温度まで冷却され、ライン
3から酸化槽12に送られる。酸化槽12ではスラリA
の溶存酸素濃度が溶存酸素計13により測定され、溶存
酸素濃度が所定の値以下の場合は過酸化水素水添加ライ
ン14から過酸化水素水Dが添加される。ついでスラリ
Aはライン15から酸添加槽4に送られる。酸添加槽4
で酸添加ライン5から塩酸Bが添加され、スラリAはラ
イン6の途中に設置されたラインミキサー7により撹拌
された後、測定槽8内に送られ、そこで溶存CO2濃度
及びpHが測定される。測定を終了したスラリAはライ
ン11から排出される。
【0039】スラリA中の炭酸カルシウム濃度及びCa
SO3(亜硫酸カルシウム)濃度を変化させ、本実施例
5に基づく装置によりスラリ中の炭酸カルシウム濃度を
測定した。炭酸カルシウム濃度及びCaSO3濃度はそ
れぞれ0〜20mmol/リットル及び2〜5mmol
/リットルの範囲で変化させた。ただし、スラリAはク
ーラー2により20℃まで冷却された後、溶存酸素計1
3の指示値が3.5となるように酸添加ライン5から塩
酸Bが添加された。
SO3(亜硫酸カルシウム)濃度を変化させ、本実施例
5に基づく装置によりスラリ中の炭酸カルシウム濃度を
測定した。炭酸カルシウム濃度及びCaSO3濃度はそ
れぞれ0〜20mmol/リットル及び2〜5mmol
/リットルの範囲で変化させた。ただし、スラリAはク
ーラー2により20℃まで冷却された後、溶存酸素計1
3の指示値が3.5となるように酸添加ライン5から塩
酸Bが添加された。
【0040】本実施例5に用いた溶存CO2計9からの
溶存CO2濃度(ppm)は上記(4)式に基づいてス
ラリA中の炭酸カルシウム濃度(mmol/リットル)
に換算した。
溶存CO2濃度(ppm)は上記(4)式に基づいてス
ラリA中の炭酸カルシウム濃度(mmol/リットル)
に換算した。
【0041】図8に同一のスラリを実施例5及びJIS
R9101に定められている手分析法で測定した結果を
比較する。両者は良く一致しており、本発明法では亜硫
酸が存在してもスラリ中の炭酸カルシウム濃度が測定可
能であることが分かる。
R9101に定められている手分析法で測定した結果を
比較する。両者は良く一致しており、本発明法では亜硫
酸が存在してもスラリ中の炭酸カルシウム濃度が測定可
能であることが分かる。
【0042】図9に同一のスラリを本発明の実施例1及
びJISR9101に定められている手分析法で測定し
た結果を比較する。この場合、実施例1での図1にフロ
ーを示した装置を用いて測定し、本実施例5での溶存酸
素濃度測定及び過酸化水素水添加は行わなかった。実施
例1による方法の場合はJIS法に比較して測定値が高
くなっており、これはCaSO3が存在することによる
誤差が原因と考えられる。
びJISR9101に定められている手分析法で測定し
た結果を比較する。この場合、実施例1での図1にフロ
ーを示した装置を用いて測定し、本実施例5での溶存酸
素濃度測定及び過酸化水素水添加は行わなかった。実施
例1による方法の場合はJIS法に比較して測定値が高
くなっており、これはCaSO3が存在することによる
誤差が原因と考えられる。
【0043】また、本実施例5に基づく装置を用いて、
実機の脱硫装置で長時間使用した数種類のスラリ及び試
薬(CaCO3、CaSO3)を用いて調整したスラリ中
の炭酸カルシウム濃度を測定した。測定時のpHを短時
間に変化させた時の測定時のpHと測定炭酸カルシウム
濃度を図10に示す。この場合、測定時のpHを短時間
に変化させたときの炭酸カルシウム測定時のpHの影響
が異なり、溶存CO2濃度が一定になるpHが存在する
ことがわかる。
実機の脱硫装置で長時間使用した数種類のスラリ及び試
薬(CaCO3、CaSO3)を用いて調整したスラリ中
の炭酸カルシウム濃度を測定した。測定時のpHを短時
間に変化させた時の測定時のpHと測定炭酸カルシウム
濃度を図10に示す。この場合、測定時のpHを短時間
に変化させたときの炭酸カルシウム測定時のpHの影響
が異なり、溶存CO2濃度が一定になるpHが存在する
ことがわかる。
【0044】従って、実機の脱硫装置で使用した吸収液
スラリ(図10中のスラリA〜D)は試薬を用いて調整
したスラリ(図10中のスラリE)に比較して炭酸カル
シウム濃度測定値に及ぼすpHの影響が大きく、かつよ
り低いpHで溶存のCO2濃度が一定となることが分か
る。
スラリ(図10中のスラリA〜D)は試薬を用いて調整
したスラリ(図10中のスラリE)に比較して炭酸カル
シウム濃度測定値に及ぼすpHの影響が大きく、かつよ
り低いpHで溶存のCO2濃度が一定となることが分か
る。
【0045】従って、溶存CO2濃度が一定となるpH
を見つけ、その値になるように酸の添加量を調整するこ
とで、あらゆるスラリにおいてスラリ中の炭酸カルシウ
ム濃度を正確に測定できることが分かる。
を見つけ、その値になるように酸の添加量を調整するこ
とで、あらゆるスラリにおいてスラリ中の炭酸カルシウ
ム濃度を正確に測定できることが分かる。
【0046】また、上記実施例1〜5では、酸の添加や
溶存CO2濃度の測定を大気圧で行っているが、加圧下
で行うことによりCO2の溶解度を高め、スラリ中の炭
酸カルシウム濃度が高い場合でも測定誤差を小さくする
ことが可能である。また、用いる酸は塩酸以外でも炭酸
カルシウムと反応する硫酸などの他の酸を用いることが
できる。
溶存CO2濃度の測定を大気圧で行っているが、加圧下
で行うことによりCO2の溶解度を高め、スラリ中の炭
酸カルシウム濃度が高い場合でも測定誤差を小さくする
ことが可能である。また、用いる酸は塩酸以外でも炭酸
カルシウムと反応する硫酸などの他の酸を用いることが
できる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、短時間に自動かつ連続
的にスラリ中のCaCO3濃度を正確に測定することが
できる。また、本発明によれば、スラリ中に亜硫酸が存
在しても短時間に自動で連続的にスラリ中の炭酸カルシ
ウム濃度をより正確に測定することができる。
的にスラリ中のCaCO3濃度を正確に測定することが
できる。また、本発明によれば、スラリ中に亜硫酸が存
在しても短時間に自動で連続的にスラリ中の炭酸カルシ
ウム濃度をより正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による一実施例のCaCO3濃度測定
装置のフローを示す。
装置のフローを示す。
【図2】 本発明と手分析によるCaCO3濃度測定値
を比較した実験データである。
を比較した実験データである。
【図3】 本発明による一実施例のCaCO3濃度測定
装置のフローを示す。
装置のフローを示す。
【図4】 本発明による一実施例のCaCO3濃度測定
装置のフローを示す。
装置のフローを示す。
【図5】 本発明による一実施例のCaCO3濃度測定
装置のフローを示す。
装置のフローを示す。
【図6】 CO2の溶解度に関するデータである。
【図7】 本発明による一実施例の炭酸カルシウム濃度
測定値のフローを示す。
測定値のフローを示す。
【図8】 スラリ中に亜硫酸が存在する場合の本発明と
手分析による炭酸カルシウム濃度測定値を比較した実験
データである。
手分析による炭酸カルシウム濃度測定値を比較した実験
データである。
【図9】 スラリ中に亜硫酸が存在する場合の本発明と
手分析による炭酸カルシウム濃度測定結果を比較した実
験データある。
手分析による炭酸カルシウム濃度測定結果を比較した実
験データある。
【図10】 スラリ種による溶存CO2濃度のpHによ
る影響に関するデータである。
る影響に関するデータである。
【図11】 溶存CO2濃度のpHによる影響に関する
データである。
データである。
1、3、6、11、15 スラリライン 2 クーラ 4 酸添加槽 5 酸添加ライン 7 ラインミキ
サー 8 測定槽 9 溶存CO2
計 10 pH計 12 水供給ラ
イン 13、14 流量計 A スラリ B 塩酸 C 水
サー 8 測定槽 9 溶存CO2
計 10 pH計 12 水供給ラ
イン 13、14 流量計 A スラリ B 塩酸 C 水
フロントページの続き (72)発明者 野沢 滋 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内
Claims (16)
- 【請求項1】 炭酸カルシウムを含むスラリ中の炭酸カ
ルシウム濃度を測定する方法において、該スラリに塩酸
や硫酸などの酸を添加した後、スラリ中の溶存炭酸ガス
濃度を測定することによりスラリ中に含有されていた炭
酸カルシウム濃度を算出することを特徴とするスラリ中
の炭酸カルシウム濃度の測定法。 - 【請求項2】 スラリの温度を低下させた後に酸を添加
することを特徴とする請求項1記載のスラリ中の炭酸カ
ルシウム濃度の測定法。 - 【請求項3】 水でスラリを希釈した後に酸を添加する
ことを特徴とする請求項1または2記載のスラリ中の炭
酸カルシウム濃度の測定法。 - 【請求項4】 酸を添加した後にスラリを撹拌し、スラ
リ中の溶存炭酸ガス濃度を測定することを特徴とする請
求項1ないし3のいずれかに記載のスラリ中の炭酸カル
シウム濃度の測定法。 - 【請求項5】 酸を添加する前後で、スラリ中の溶存炭
酸ガス濃度をそれぞれ測定することを特徴とする請求項
1ないし4のいずれかに記載のスラリ中の炭酸カルシウ
ム濃度の測定法。 - 【請求項6】 加圧下で酸を添加して溶存炭酸ガス濃度
を測定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
かに記載のスラリ中の炭酸カルシウム濃度の測定法。 - 【請求項7】 スラリの流路の上流側から下流側に順
次、クーラーと酸添加槽と撹拌槽と溶存炭酸ガス濃度測
定槽を設けたことを特徴とするスラリ中の炭酸カルシウ
ム濃度の測定装置。 - 【請求項8】 クーラーの上流側に水添加装置を設けた
ことを特徴とする請求項7記載のスラリ中の炭酸カルシ
ウム濃度の測定装置。 - 【請求項9】 スラリ配管を設け、上流側から下流側の
該スラリ配管に順次、クーラーと酸添加部とラインミキ
サと溶存炭酸ガス濃度測定部を設けたことを特徴とする
スラリ中の炭酸カルシウム濃度の測定装置。 - 【請求項10】 クーラーの上流側に水添加部を設けた
ことを特徴とする請求項9記載のスラリ中の炭酸カルシ
ウム濃度の測定装置。 - 【請求項11】 炭酸カルシウムを含むスラリ中の炭酸
カルシウム濃度を測定する方法において、該スラリ中に
亜硫酸が存在する場合はあらかじめ酸化剤を添加して亜
硫酸を酸化し、塩酸や硫酸などの酸を添加した後、スラ
リ中の溶存炭酸ガス濃度を測定することによりスラリ中
に含有されていた炭酸カルシウム濃度を算出することを
特徴とするスラリ中の炭酸カルシウム濃度の測定法。 - 【請求項12】 スラリ中の溶存酸素を測定し、溶存酸
素が所定の値以下になった場合に自動的に酸化剤を添加
することを特徴とする請求項11記載のスラリ中の炭酸
カルシウム濃度の測定法。 - 【請求項13】 スラリ中の溶存酸素を測定し、溶存酸
素が所定の値以下になった場合に酸化剤を添加し、酸化
剤添加後の溶存酸素を測定して、その値が所定の範囲に
なるように酸化剤の添加量を調整することを特徴とする
請求項11または12記載のスラリ中の炭酸カルシウム
濃度の測定法。 - 【請求項14】 炭酸カルシウムを含むスラリ中の炭酸
カルシウム濃度を測定する方法において、塩酸や硫酸な
どの酸を添加するのに、短時間に酸の添加量を変動させ
て添加後のスラリのpH及び溶存炭酸ガス濃度を測定
し、溶存炭酸ガス濃度が一定になるpHを見つけ、その
値になるように酸の添加量を制御することを特徴とする
スラリ中の炭酸カルシウム濃度の測定法。 - 【請求項15】 スラリの流路の上流側から下流側に順
次、クーラーと酸化槽と酸添加槽と撹拌槽と溶存炭酸ガ
ス濃度測定槽を設けたことを特徴とするスラリ中の炭酸
カルシウム濃度の測定装置。 - 【請求項16】 酸化槽に溶存酸素濃度測定部を設けた
ことを特徴とする請求項15に記載のスラリ中の炭酸カ
ルシウム濃度の測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19583796A JP3494814B2 (ja) | 1995-07-28 | 1996-07-25 | スラリ中の炭酸カルシウム濃度の測定法と測定装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19389195 | 1995-07-28 | ||
JP7-193891 | 1995-07-28 | ||
JP19583796A JP3494814B2 (ja) | 1995-07-28 | 1996-07-25 | スラリ中の炭酸カルシウム濃度の測定法と測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09101296A true JPH09101296A (ja) | 1997-04-15 |
JP3494814B2 JP3494814B2 (ja) | 2004-02-09 |
Family
ID=26508154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19583796A Expired - Fee Related JP3494814B2 (ja) | 1995-07-28 | 1996-07-25 | スラリ中の炭酸カルシウム濃度の測定法と測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3494814B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0895079A1 (de) * | 1997-08-01 | 1999-02-03 | Lurgi Lentjes Bischoff GmbH | Verfahren zum Messen des CaCO3-Gehaltes einer Waschsuspension, insbesondere aus dem Absorber einer Rauchgasentschwefelungsanlage |
EP1701155A1 (de) * | 2005-03-11 | 2006-09-13 | Lurgi Lentjes AG | Verfahren zur Bestimmung des CaCO3-Gehaltes einer Waschflüssigkeit |
-
1996
- 1996-07-25 JP JP19583796A patent/JP3494814B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0895079A1 (de) * | 1997-08-01 | 1999-02-03 | Lurgi Lentjes Bischoff GmbH | Verfahren zum Messen des CaCO3-Gehaltes einer Waschsuspension, insbesondere aus dem Absorber einer Rauchgasentschwefelungsanlage |
EP1701155A1 (de) * | 2005-03-11 | 2006-09-13 | Lurgi Lentjes AG | Verfahren zur Bestimmung des CaCO3-Gehaltes einer Waschflüssigkeit |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3494814B2 (ja) | 2004-02-09 |
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