JPH09101231A - 漏洩位置検出方法および装置 - Google Patents

漏洩位置検出方法および装置

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JPH09101231A
JPH09101231A JP15289696A JP15289696A JPH09101231A JP H09101231 A JPH09101231 A JP H09101231A JP 15289696 A JP15289696 A JP 15289696A JP 15289696 A JP15289696 A JP 15289696A JP H09101231 A JPH09101231 A JP H09101231A
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fluid
pipe
detecting
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flow
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Application number
JP15289696A
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English (en)
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Kazumitsu Nukui
一光 温井
Shigeru Hamada
滋 浜田
Michinori Komaki
充典 小牧
Hideki Furukawa
秀樹 古川
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Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 漏洩位置を簡単かつ確実に検出することがで
きる漏洩位置検出方法およびその装置を提供する。 【構成】 配管11内にフローセンサ21が取り付けら
れた流速検出部20を挿入する。流速検出部20には、
移動装置30のワイヤ31が取り付けられており、この
ワイヤ31を押込ローラ32a,32bによって配管1
1内に押し込むことにより、流速検出部20を配管11
の軸方向に沿って移動させる。その移動量は移動量検知
センサ40によって検出される。マイクロコンピュータ
50はフローセンサ21からの信号に基づき漏洩箇所1
3の有無を判断し、その時の移動量検知センサ40から
の信号に基づき漏洩位置を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内部にガスなどの流体の
流路を有する配管における流体の漏洩位置を検出するた
めの漏洩位置検出方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、配管を介してガスを供給源から
各需要家に供給する場合には、配管におけるガス漏洩の
有無を定期的に調べる必要がある。
【0003】この場合、配管が地中に埋設されているこ
とが多いため、従来は次のような各種の方法によって、
配管における流体の漏洩位置を検出していた。すなわ
ち、地表でガスの臭気またはガスの濃度を検知してガス
が漏洩している可能性の高い場所を掘削し漏洩位置を確
認したり、配管内にマイクロカメラを挿入して配管内を
観察して漏洩位置を検出したり、配管内を窒素ガスで置
換したのち配管の一端から一定速度でこの窒素ガスを吸
引して吸引ガスの中の空気を検出しその空気が検出され
るまでの時間と配管の容積とから漏洩位置を検出したり
する方法があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、地表で
ガスの臭気などを検知する方法では、地表に建設された
建造物や道路の舗装などによって漏洩位置から漏洩した
ガスが回り込んでしまい、漏洩位置から離れた場所で強
い臭気や濃度が検知されることがあった。従って、地面
を掘削しても漏洩位置を検出できずに広範囲にわたって
地面を掘削しなければならず、漏洩位置の検出に時間と
手間がかかってしまうという問題があった。
【0005】また、配管内にマイクロカメラを挿入する
方法では、配管の内側の壁面に発見された腐食が漏洩に
結びついているか否かを判断できず、ネジ接合部分にお
ける漏洩も検出できなかった。従って、確実にガスの漏
洩を検出することができず、他の方法を併用する必要が
あるという問題があった。
【0006】更に、配管内を窒素ガスによって置換して
吸引する方法では、配管内を窒素ガスで置換するために
ガスの供給を一時停止しなければならず操作が煩雑であ
ると共に、配管の管口径および長さが予め測定されてい
なければ漏洩位置を算出できず全ての配管について簡易
に適用することができないという問題があった。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、配管における漏洩位置を簡単かつ確
実に検出することができる漏洩位置検出方法および装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の漏洩位置
検出方法は、内部に流体流路を有する配管における流体
の漏洩位置を検出するための方法であって、配管内の流
体の流速を配管の軸方向に沿って検出し、その流速の変
化に基いて流体の漏洩位置を検出するものである。
【0009】この漏洩位置検出方法では、流体の漏洩に
より配管内を流れる流体の流速が変化することを利用し
て流体の漏洩位置を検出するもので、漏洩位置を容易か
つ確実に検出することができる。
【0010】請求項2記載の漏洩位置検出方法は、内部
に流体流路を有する配管における流体の漏洩位置を検出
するための方法であって、配管内の流体の密度を配管の
軸方向に沿って検出し、その密度の変化に基いて流体の
漏洩位置を検出するものである。
【0011】この漏洩位置検出方法では、流体の漏洩に
より配管内を流れる流体の密度が変化することを利用し
て流体の漏洩位置を検出するもので、漏洩位置を容易か
つ確実に検出することができる。
【0012】請求項3記載の漏洩位置検出方法は、請求
項1または2記載の方法において、漏洩位置検出時に配
管内の流体の流れを停止させて流体の漏洩位置を検出す
るものである。
【0013】請求項4記載の漏洩位置検出方法は、請求
項1ないし3のいずれか1に記載の方法において、漏洩
位置検出時に配管内の流体を吸引しつつ流体の漏洩位置
を検出するものである。
【0014】請求項5記載の漏洩位置検出装置は、漏洩
位置検出対象である配管内に挿入され、配管内の流体の
流速を検出する流速検出手段と、この流速検出手段を配
管の軸方向に対して移動させる移動手段と、この移動手
段によって移動させられた流速検出手段の移動量を検出
する移動量検出手段と、流速検出手段によって検出され
た流速の変化と移動量検出手段によって検出された移動
量とに基づいて、配管における流体の漏洩位置を判定す
る判定手段とを備えたものである。
【0015】この漏洩位置検出装置では、流速検出手段
によって配管内の流体の流速を検出しつつ、流速検出手
段を移動手段によって配管内の軸方向に対して移動させ
る。その移動量は移動量検出手段によって検出される。
判定手段は、流体の流速の検出出力から流体の漏洩箇所
の有無を判断し、漏洩箇所があると、そのときの流速検
出手段の移動量から漏洩箇所の位置を判定する。
【0016】請求項6記載の漏洩位置検出装置は、漏洩
位置検出対象である配管内に挿入され、配管内の流体の
密度を検出する密度検出手段と、この密度検出手段を配
管の軸方向に対して移動させる移動手段と、この移動手
段によって移動させられた密度検出手段の移動量を検出
する移動量検出手段と、密度検出手段によって検出され
た密度の変化と移動量検出手段によって検出された移動
量とに基づいて配管の漏洩位置を判定する判定手段とを
備えている。
【0017】この漏洩位置検出装置では、密度検出手段
によって配管内の流体の密度を検出しつつ、密度検出手
段を移動手段によって配管内の軸方向に対して移動させ
る。その移動量は移動量検出手段によって検出される。
判定手段は、密度の検出出力から流体の漏洩箇所の有無
を判断し、漏洩箇所があると、その時の密度検出手段の
移動量から漏洩箇所の位置を判定する。
【0018】請求項7記載の漏洩位置検出装置は、漏洩
位置検出対象である配管内に挿入され、配管内の流体の
流速を検出する流速検出手段と、この流速検出手段と共
に配管内に挿入され、配管内の流体の密度を検出する密
度検出手段と、流速検出手段および密度検出手段を配管
の軸方向に対して移動させる移動手段と、この移動手段
によって移動させられた流速検出手段および密度検出手
段の移動量を検出する移動量検出手段と、流速検出手段
によって検出された流速の変化と密度検出手段によって
検出された密度の変化と移動量検出手段によって検出さ
れた移動量とに基づいて、配管における流体の漏洩位置
を判定する判定手段とを備えている。
【0019】この漏洩位置検出装置では、流速検出手段
によって配管内の流体の流速を検出すると共に、密度検
出手段によって配管内の流体の密度を検出する。この流
速検出手段および密度検出手段は共に、移動手段によっ
て配管内の軸方向に移動させられ、その移動量は移動量
検出手段によって検出される。判定手段は、流速の検出
出力と密度の検出出力の双方から漏洩箇所の有無を判断
し、漏洩箇所があると、その時の流速検出手段と密度検
出手段との移動量から漏洩箇所の位置を判定する。
【0020】請求項8記載の漏洩位置検出装置は、請求
項5または7に記載の装置において、流速検出手段を、
配管内の流体の流速を検出する少なくとも1つのフロー
センサと、この少なくとも1つのフローセンサを支持す
る支持手段とを備えるように構成し、判定手段を、フロ
ーセンサの検出出力に基づいて、流体の漏洩位置の前後
における流体の流量差による流体の流速の変化を検出
し、この検出出力に基づいて、流体の漏洩位置を検出す
るように構成したものである。
【0021】この漏洩位置検出装置では、少なくとも1
つのフローセンサにより配管内の流体の流速が検出され
る。そして、この検出出力に基づいて、流体の漏洩位置
の前後における流体の流量差による流体の流速の変化が
検出され、この検出出力に基づいて、流体の漏洩位置が
検出される。
【0022】請求項9記載の漏洩位置検出装置は、請求
項6または7記載の装置において、密度検出手段を、配
管との間に形成された隔壁によって覆われ、この隔壁に
形成された微細孔を介して配管内の流体と接触すること
により配管内の流体の密度を検出する少なくとも1つの
フローセンサと、この少なくとも1つのフローセンサを
支持する支持手段とを備えるように構成し、判定手段
を、フローセンサの検出出力に基づいて、漏洩位置の前
後における流体の流量差による流体の密度の変化を検出
し、この検出出力に基づいて、流体の漏洩位置を検出す
るように構成したものである。
【0023】この漏洩位置検出装置では、少なくとも1
つのフローセンサにより配管内の流体の密度が検出され
る。そして、この検出出力に基づいて、流体の漏洩位置
の前後における流体の流量差による流体の密度の変化が
検出され、この検出出力に基づいて、流体の漏洩位置が
検出される。
【0024】請求項10記載の漏洩位置検出装置は、請
求項5ないし9のいずれか1に記載の装置において、流
速検出手段または密度検出手段と同時に配管内に挿入さ
れると共に、移動手段によって配管の軸方向に対して移
動させられ、配管内を撮像する撮像手段と、この撮像手
段と同時に配管内に挿入されると共に、前記移動手段に
よって配管の長手方向に対して移動させられ、前記撮像
手段によって配管内を撮像できるよう、配管内を照らす
照明手段と、前記撮像手段によって撮像された映像を表
示するための表示手段とを、更に備えるように構成した
ものである。
【0025】この漏洩位置検出装置では、流速検出手段
によって配管内の流体の流速を検出し、または密度検出
手段によって配管内を流れる流体の密度を検出すると共
に、照明手段によって配管内を照らしつつ、撮像手段に
よって配管内を撮像する。この照明手段および撮像手段
は、流速検出手段または密度検出手段と共に、移動手段
によって配管内の軸方向に対して移動させられる。撮像
手段によって撮像された配管内の映像は、表示手段によ
って表示され、漏洩位置の形状や大きさを観察すること
ができる。
【0026】請求項11記載の漏洩位置検出装置は、請
求項5ないし10のいずれか1に記載の装置において、
配管に対して配設され、配管内の流体を吸引する吸引ポ
ンプを、更に備えるように構成したものである。
【0027】請求項12記載の漏洩位置検出装置は、請
求項5記載の装置において、流速検出手段を、配管内の
流体の流速を検出する複数のフローセンサと、この複数
のフローセンサを支持する支持手段とを備えるように構
成し、この支持手段によって複数のフローセンサを配管
の軸の周りに円環状に、かつ、配管の内周面に近接する
ように支持し、判定手段を、複数のフローセンサの検出
出力に基づいて、漏洩箇所付近における流体の速度の変
化を検出し、この検出出力に基づいて、流体の漏洩位置
を検出するように構成したものである。
【0028】この漏洩位置検出装置では、複数のフロー
センサにより配管内の流体の流速が検出される。そし
て、この検出出力に基づいて、流体の漏洩箇所付近にお
ける流体の速度の変化が検出され、この検出出力に基づ
いて、流体の漏洩位置が検出される。
【0029】請求項13記載の漏洩位置検出装置は、密
度検出手段を、配管との間に形成された隔壁によって覆
われ、この隔壁に形成された微細孔を介して配管内の流
体と接触することにより配管内の流体の密度を検出する
複数のフローセンサと、この複数のフローセンサを支持
する支持手段とを備えるように構成し、この指示手段に
よって、複数のフローセンサを配管の軸の周りに円環状
に、かつ、配管の内周面に近接するように支持し、判定
手段を、複数のフローセンサの検出出力に基づいて、漏
洩箇所付近における流体の速度の変化による流体の密度
の変化を検出し、この検出出力に基づいて、流体の漏洩
位置を検出するように構成したものである。
【0030】この漏洩位置検出装置では、複数のフロー
センサにより配管内の流体の密度が検出される。そし
て、この検出出力に基づいて、流体の漏洩箇所付近にお
ける流体の速度の変化による流体の流速の変化が検出さ
れ、この検出出力に基づいて、流体の漏洩位置が検出さ
れる。
【0031】請求項14記載の漏洩位置検出装置は、請
求項12または13記載の装置において、判定手段を、
複数のフローセンサの検出出力を加算し、この加算出力
を流体検出手段の検出出力として出力する加算手段と、
この加算手段の加算出力と移動量検出手段の検出出力と
に基づいて、流体の漏洩位置を判定する漏洩位置判定手
段とを備えるように構成したものである。
【0032】この漏洩位置検出装置では、複数のフロー
センサの検出出力は加算され、この加算出力に基づい
て、流体の漏洩位置が検出される。これにより、フロー
センサと漏洩箇所とのずれによる漏洩の検出精度の低下
を防止することができる。
【0033】請求項15記載の漏洩位置検出装置は、請
求項14記載の装置において、加算手段を支持手段によ
って支持するようにしたものである。
【0034】この漏洩位置検出装置では、複数のフロー
センサの検出出力は加算されて後、配管外に設けられた
機器に供給される。これにより、支持手段と配管外に設
けられた機器との間の信号線の数を少なくすることがで
きる。
【0035】請求項16記載の漏洩位置検出装置は、請
求項12または13記載の装置において、複数のフロー
センサを、複数の第1のフローセンサと複数の第2のフ
ローセンサとにより構成し、複数の第1のフローセンサ
を、支持手段によって配管の軸の周りに円環状に、か
つ、配管の内周面に近接するように支持し、複数の第2
のフローセンサを、支持手段によって配管の軸の周りに
円環状に、かつ、配管の内周面に近接するように支持す
るとともに、複数の第1のフローセンサとは配管の軸方
向に所定間隔離れるように支持し、判定手段を、複数の
第1のフローセンサの検出出力を加算する第1の加算手
段と、複数の第2のフローセンサの検出出力を加算する
第2の加算手段と、第1,第2の加算手段の加算出力の
差分を算出する差分算出手段と、この差分算出手段の算
出出力と移動量検出手段の検出出力とに基づいて、流体
の漏洩位置を判定する漏洩位置判定手段とを備えるよう
に構成したものである。
【0036】この漏洩位置検出装置では、複数の第1の
フローセンサにより配管内の流体の流速(または密度)
が検出される。同様に、複数の第2のフローセンサによ
り配管内の流体の流速(または密度)が検出される。そ
して、複数の第1のフローセンサの検出出力を加算した
ものと複数の第2のフローセンサの検出出力を加算した
ものとの差分が算出され、この算出出力に基づいて、流
体の漏洩位置が検出される。これにより、フローセンサ
の移動速度の変動等による流体の漏洩の検出精度の低下
を防止することができる。
【0037】請求項17記載の漏洩位置検出装置は、請
求項16記載の装置において、第1の加算手段と第2の
加算手段と差分算出手段とを支持手段により支持するよ
うにしたものである。
【0038】この漏洩位置検出装置では、第1,第2の
フローセンサの検出出力を直接配管外に設けられた機器
に供給する必要がないので、支持手段と配管外に設けら
れた機器との間の信号線の数を少なくすることができ
る。
【0039】請求項18記載の漏洩位置検出装置は、請
求項12または13記載の装置において、支持手段を配
管とほぼ同じ形状の筒状に形成し、その外周面上で複数
のフローセンサを支持するように構成したものである。
【0040】この漏洩位置検出装置では、支持手段が配
管とほぼ同じ形状の筒状に形成されているので、支持手
段によって流体の流れが妨げられるのを防止することが
できる。
【0041】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面
を参照して詳細に説明する。
【0042】図1は本発明の第1の実施例に係る漏洩位
置検出装置の全体構成を表す断面図である。本実施例の
漏洩位置検出装置は、配管11内に、配管11内を通過
する流体(例えばガス)aの流速を検出するための流速
検出部20を挿入し、それを移動装置30によって移動
させながら、流体の漏洩位置を検出するものである。
【0043】流速検出部20は、1つの熱式のフローセ
ンサ21と、このフローセンサ21を支持するための支
持体22とから構成されている。フローセンサ21は、
測定面を流体aに当接させて、流体aの流れと平行とな
るように支持体22に対して配設されている。フローセ
ンサ21からは図示しない配線が引き出されており、フ
ローセンサ21から信号を取り出すことができるように
なっている。なお、このフローセンサ21は、ヒータの
下流側に配設された複数の感熱センサによって流体aの
温度を測定し、その温度分布に基づいて流体aの流速を
検出するものである。
【0044】支持体22の下流側端部には、移動装置3
0のワイヤ31の一端部が取り付けられている。ワイヤ
31の他端部は配管11に形成された挿入部12を介し
て配管11の外部に延長されている。挿入部12は、互
いに対向配置された一対の押込ローラ32a,32bに
より構成されており、これら押込ローラ32a,32b
を介してワイヤ31を配管11内に挿入するようになっ
ている。
【0045】支持体22の上流側端部には、ワイヤ31
を配管11内に挿入させた際に、流速検出部20のガイ
ドとなる先端ガイド33が配設されている。
【0046】配管11の外部に延長されたワイヤ31の
端部は、案内ローラ34a,34bを介してドラム35
に巻き付けられている。ドラム35の回転中心部35a
には出力端子36が設けられている。この出力端子36
の一端部には、フローセンサ21から引き出され、ワイ
ヤ31と共に延長された配線の端部が接続されている。
出力端子36の他端部には、配線37を介して、判定手
段としてのマイクロコンピュータ50の一方の入力端子
51が接続されている。
【0047】ドラム35の外側面近傍には、移動量検出
手段としての移動量検知センサ40が配設されている。
移動量検知センサ40は、ドラム35の回転数を検出す
ることにより流速検出部20の移動量(挿入部12から
の距離)を検知するものである。移動量検知センサ40
からは配線41が引き出されており、移動量検知センサ
40から信号を取り出すことができるようになってい
る。配線41の端部は、マイクロコンピュータ50の他
方の入力端子52に接続されている。
【0048】図2は図1に示したマイクロコンピュータ
50の機能構成を示すブロック図である。図示のごと
く、マイクロコンピュータ50は、機能的には、入力端
子51を介してフローセンサ21と接続された漏洩判断
部53と、入力端子52を介して移動量検出センサ40
と接続された移動量検出部54と、漏洩判断部53およ
び移動量検出部54と接続された漏洩位置判断部55と
を有するように表される。
【0049】漏洩判断部53は、フローセンサ21から
入力された信号(すなわち流体aの流速の変化)に基づ
き漏洩箇所13の有無を判断し、その信号を漏洩位置判
断部55に対して出力するようになっている。移動量検
出部54は、移動量検出センサ40から入力された信号
に基づき流速検出部20の移動量を検出し、その信号を
漏洩位置判断部55に対して出力するようになってい
る。漏洩位置判断部55は、漏洩判断部53から入力さ
れた信号が漏洩箇所13有りのときに移動量検出部54
から入力された信号に基づき、配管11の漏洩箇所13
の位置を判断するものである。
【0050】次に、本実施の形態による漏洩位置検出装
置の作用およびこの装置を利用した漏洩位置検出方法を
説明する。
【0051】通常時は、ワイヤ31をドラム35に巻き
取り、流速検出部20を配管11の挿入部12の近傍に
配置しておく。配管11内には、流体aが必要に応じて
流れている。
【0052】漏洩位置検出時には、検出に先立って、配
管11内を流れる流体aの流速を一定となるようにす
る。その後、押込ローラ32a,32bを介してワイヤ
31を配管11内に押し込み、流速検出部20を下流側
から上流側に向けて一定速度で移動させる。
【0053】フローセンサ21は配管11内を流れる流
体aの流速に応じた信号をマイクロコンピュータ50へ
出力する。また、移動量検知センサ40はドラム35の
回転数に応じた信号をマイクロコンピュータ50へ出力
する。
【0054】マイクロコンピュータ50では、フローセ
ンサ21から入力された信号に基づき漏洩判断部53に
よって漏洩の有無が判断され、その結果が漏洩位置判断
部55へ出力される。また、移動量検知センサ40から
入力された信号に基づき移動量検出部54によって流速
検出部20の移動量が検出され、その結果が漏洩位置判
断部55へ出力される。この場合、流速検出部20の移
動量は、挿入部12からの距離で表される。したがっ
て、流速検出部20を測定途中で一旦下流側に戻した
後、再び上流側に移動させた場合であっても、戻した量
は移動量に含められない。
【0055】ここにおいて、配管11に漏洩箇所13が
ない場合には、漏洩位置検出範囲全体にわたって流体a
の流速が変化しないので、漏洩判断部53は、漏洩箇所
13なしの信号を漏洩位置判断部55へ出力し続ける。
漏洩位置判断部55は、漏洩判断部53から漏洩箇所1
3有りの信号が入力されないので、漏洩位置を判断する
ことはない。
【0056】一方、配管11に漏洩箇所13がある場合
には、流速検出部20が漏洩箇所13を通過すると、流
体aの流速が、漏洩箇所13から流体aが漏洩しなくな
った分だけ増加する。従って、漏洩判断部53は、流速
の増加により漏洩箇所13有りと判断し、漏洩箇所有り
の信号を漏洩位置判断部55へ出力する。漏洩位置判断
部56は、漏洩判断部53から漏洩箇所13有りの信号
が入力されたときに移動量検出部54から入力されてい
る移動量に対応する位置を漏洩位置と判断する。
【0057】このように本実施の形態の漏洩位置検出装
置および方法によれば、流速検出部20を配管11の軸
方向に沿って移動させつつ配管11内の流体aの流速を
検出し、この検出出力に基づいて、流体aの漏洩位置を
検出するようにしたので、漏洩位置を容易かつ確実に検
出することができるとともに、配管11内を流れる流体
aの流れを停止させなくても、漏洩位置を容易に検出す
ることができる。
【0058】また、本実施の形態漏洩位置検出装置およ
び方法によれば、流体aの漏洩位置を検出する場合、漏
洩位置の前後における流体aの流量差による流体aの流
速の変化を検出し、この検出出力に基づいて、流体aの
漏洩位置を検出するようにしたので、1つのフローセン
サ21でも、流体aの漏洩位置を検出することができ
る。
【0059】なお、上記第1の実施の形態では、流速検
出部20に1つのフローセンサ21しか配設しなかった
が、図3に示したように、複数のフローセンサ21を配
管11の内周面に対向させて円環状に配設してもよい。
ここで、図3(a)はこの例の流速検出部20を表す部
分断面図であり、(b)はそのI−I線に沿った断面図
である。このような構成によれば、複数のフローセンサ
21によって流体aの流速の変化を検出することができ
るので、流体aの漏洩位置の検出精度を向上させること
ができる。
【0060】図4は本発明の第2の実施の形態に係る漏
洩位置検出装置の密度検出部60の構成を表すものであ
る。本実施の形態の漏洩位置検出装置は、第1の実施の
形態の流速検出部20を図4に示した密度検出部60に
置換したことを除き、第1の実施の形態と同一の構成を
有している。従って、第1の実施の形態と同一の構成要
素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0061】密度検出部60は、1つのフローセンサ6
1と、このフローセンサ61を支持するための支持体6
2とから構成されている。フローセンサ61は、第1の
実施の形態のフローセンサ21と同一の構成を有してい
る。なお、このフローセンサ61は、流体aの流速のみ
ならず、ヒータの下流側の温度分布が流体aの密度と相
関関係があることに基づいて流体aの密度も検出するこ
とができる。
【0062】支持体62の周面には、フローセンサ61
を配設するための凹所63が形成されており、フローセ
ンサ61が測定面を流体aに接触させて移動方向と平行
となるように凹所63に対して埋設されている。凹所6
3の開口部には、フローセンサ61と配管11の内壁と
の間の隔壁としての蓋体64が配設されており、フロー
センサ61に流体aの流れが直接当らないようフローセ
ンサ61を覆っている。蓋体64には、複数の微細孔6
5が形成されており、流体aが微細孔65を介して凹所
63内に侵入するようになっている。
【0063】なお、マイクロコンピュータ50の漏洩判
断部53は、フローセンサ61から入力された信号に基
づき流体aの密度の変化から漏洩箇所13の有無を判断
し、その信号を漏洩位置判断部55に対して出力するよ
うになっている。
【0064】本実施の形態の漏洩位置検出装置において
は、配管11に漏洩箇所13がない場合には、漏洩位置
検出範囲全体にわたって流体aの密度が変化しないのに
対し、配管11に漏洩箇所13がある場合には、密度検
出部60が漏洩箇所13を通過すると、漏洩箇所13か
ら流体aが漏洩しなくなった分だけ流体aの密度が増加
する。従って、漏洩判断部53は、密度の増加により漏
洩箇所13有りと判断し、漏洩位置位置判断部56は、
そのときに移動量検出部54から入力されている移動量
に対応する位置を漏洩位置と判断する。
【0065】このように本実施の形態の漏洩位置検出装
置によれば、密度検出部60を配管11の軸方向に沿っ
て移動させつつ配管11内の流体aの密度を検出し、こ
の検出出力に基づいて配管11の漏洩位置を検出するよ
うにしたので、配管11の漏洩位置を容易かつ確実に検
出することができるとともに、配管11内を流れる流体
aの流れを停止させなくても、漏洩位置を容易に検出す
ることができる。
【0066】また、本実施の形態漏洩位置検出装置およ
び方法によれば、流体aの漏洩位置を検出する場合、漏
洩位置の前後における流体aの流量差による流体aの密
度の変化を検出し、この検出出力に基づいて、流体aの
漏洩位置を検出するようにしたので、1つのフローセン
サ21でも、流体aの漏洩位置を検出することができ
る。
【0067】なお、上記第2の実施の形態においては、
密度検出部60に1つのフローセンサ61しか配設しな
かったが、図5に示したように、複数のフローセンサ6
1を配管11の内周面に対向させて円環状に配設しても
よい。ここで、図5(a)は密度検出部60の他の例の
構成を表す部分断面図であり、(b)はそのII−II線に
沿った断面図である。このような構成によれば、複数の
フローセンサ61によって流体aの密度の変化を検出で
きるので、漏洩位置の検出精度を向上させることができ
る。
【0068】また、上記第2の実施の形態においては、
フローセンサ61を支持体62に形成した凹所63に埋
設するようにしたが、本発明はこれに限るものではな
く、フローセンサ61が配管11との間に形成された隔
壁によって覆われていればどのような形状であってもよ
い。例えば、図6に示したように、フローセンサ61を
支持体62の周面に配設し、その外周部を蓋体64で覆
うようにしてもよい。ここで、図6は密度検出部60の
他の例の構成を表す部分断面図である。この場合、微細
孔65は、流体aの流れがフローセンサ61に直接当ら
ないよう配管1の内周面に対向する面にのみ形成するの
が好ましい。
【0069】図7は本発明の第3の実施の形態に係る漏
洩位置検出装置の検出部70の構成を表すものである。
ここで、図7(a)は検出部70を表す部分断面図であ
り、(b)はそのIII −III 線に沿った断面図である。
本実施の形態の漏洩位置検出装置は、第1の実施の形態
の流速検出部20を図7に示した検出部70に置換した
ことを除き、第1の実施の形態と同一の構成を有してい
る。従って、第1の実施の形態と同一の構成要素には同
一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0070】検出部70は、複数のフローセンサ71
と、このフローセンサ71を支持するための支持体72
とから構成されている。各フローセンサ71は、第1の
実施の形態のフローセンサ21と同一の構成を有してい
る。
【0071】支持体72の周面には、配管11の軸方向
に沿って複数の凹条73が形成されている。複数の凹条
73のうち一部の凹条73a(図7中では2箇所)に
は、その中央部に更に凹所74が形成されており、他の
凹条73b(図7中では2箇所)には、凹所74が形成
されていない。凹条73bの中央部および凹所74に
は、各フローセンサ71が測定面を流体aに接触させて
移動方向に平行となるようにそれぞれ埋設されている。
凹所74の開口部には、微細孔76が形成された蓋体7
5がそれぞれ配設されており、各フローセンサ71に流
体aの流れが直接当らないよう各フローセンサ71を覆
っている。すなわち、一部のフローセンサ71は流体a
の流速を検出し、他のフローセンサ71は流体aの密度
を検出するようになっている。
【0072】なお、マイクロコンピュータ50の漏洩判
断部53は、各フローセンサ71から入力された信号に
基づき、流体aの流速の変化および密度の変化から漏洩
箇所13の有無を判断し、その信号を漏洩位置判断部5
5に対して出力するようになっている。
【0073】本実施の形態の漏洩位置検出装置では、検
出部70が漏洩箇所13を通過すると、漏洩箇所13か
ら流体aが漏洩しなくなった分だけ流体aの流速および
密度が増加する。従って、漏洩判断部53は、流速の増
加および密度の増加により漏洩箇所有りと判断し、漏洩
位置判断部56は、そのときの移動量検出部54から入
力されている移動量に対応する位置を漏洩位置と判断す
る。
【0074】このように本実施の形態の漏洩位置検出装
置によれば、検出部70を配管11の軸方向に沿って移
動させつつ配管11内の流体aの流速および密度を検出
し、その流速の変化および密度の変化に基づいて配管1
1の漏洩位置を検出するようにしたので、上記第1の実
施の形態と同様の効果を有すると共に、漏洩位置の検出
精度を向上させることができる。
【0075】図8は本発明の第4の実施の形態に係る漏
洩位置検出装置の検出部80の構成を表す部分断面図で
ある。本実施の形態の漏洩位置検出装置は、第1の実施
の形態の流速検出部20を図8に示した検出部80に置
換したことを除き、第1の実施の形態と同一の構成を有
している。従って、第1の実施の形態と同一の構成要素
には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0076】検出部80は、複数のフローセンサ81
と、このフローセンサ81を支持するための支持体82
とから構成されている。各フローセンサ81は、第1の
実施の形態のフローセンサ21と同一の構成を有してい
る。
【0077】支持体82の周面には、配管11の軸方向
に沿って複数の凹条83が形成されている。凹条83の
中央部にはフローセンサ81が埋設されている。
【0078】支持体82の上流側端部には、第1の実施
の形態の先端ガイド33に代えて、配管11内を撮像す
る撮像手段としてのCCD(電荷結合素子)カメラ84
と、配管11内を照明する照明手段としてのライト85
とが配設されている。CCDカメラ84からは、図示し
ない配線が引き出されており、CCDカメラ84から信
号を取り出すことができるようになっている。この配線
の端部は、フローセンサ81から引き出された配線と共
に配管11の外部に延長され、ドラム32に形成された
他の出力端子を介して図示しない表示装置および記憶装
置に接続されている。
【0079】なお、CCDカメラ84およびライト85
は、全体が透明のガラス板86で覆われており、それら
が配管11の内壁に衝突して損傷することを防止してい
る。
【0080】この表示装置は、CCDカメラ84からの
信号に基づき配管11内の映像を画面に表示するように
なっている。記憶装置は、CCDカメラ84によって撮
像された映像を磁気テープなどの適宜の記憶手段によっ
て記憶するようになっている。記憶装置は、また、表示
装置とも接続されており、記憶した内容を表示装置に表
示できるようになっている。
【0081】また、表示装置および記憶装置は、前述の
マイクロコンピュータ50(図1,図2)とも接続され
ており、マイクロコンピュータ50によって漏洩位置が
検出されたときにその位置が配管11内の映像と共に表
示されまたは記憶されるようになっている。よって、作
業者は、表示装置に表示される映像を観察することによ
り、漏洩箇所13の位置およびその大きさや形状などを
知ることができるようになっている。
【0082】本実施の形態の漏洩位置検出装置は、第1
の実施の形態と同様にフローセンサ81によって流体a
の流速を検出すると共に、ライト85によって配管11
内を照らしつつCCDカメラ84によって配管11内を
撮像する。
【0083】すなわち、検出部80が漏洩箇所13を通
過すると、漏洩箇所13から流体aが漏洩しなくなった
分だけ流体aの流速が増加するので、漏洩判断部53
は、流速の増加により漏洩箇所13有りと判断し、漏洩
位置位置判断部56は、そのときに移動量検出部54か
ら入力されている移動量を漏洩箇所13の位置と判断す
る。
【0084】また、CCDカメラ84は、配管11内を
撮像した信号を、表示装置および記憶装置に向かって出
力する。表示装置は、CCDカメラ84からの信号に基
づき配管11内の映像を画面に表示する。ここで、マイ
クロコンピュータ50によって漏洩位置が検出される
と、表示装置は、そのときの配管11内の映像と共に漏
洩位置を表示する。記憶装置は、表示装置と同様の内容
を記憶する。
【0085】従って、作業者は、検出部80の移動を行
いつつ表示装置に表示される映像を観察することによ
り、また、記憶装置に記憶された映像を後で表示装置に
表示させることにより、漏洩箇所13の位置およびその
大きさや形状などを知ることができる。
【0086】検出部80が配管11の端部11aに接近
すると、CCDカメラ84によって撮像された映像によ
ってその接近を知ることができるので、移動装置30に
よる検出部80の移動を停止させる。
【0087】このように本実施の形態の漏洩位置検出装
置によれば、検出部80を配管11の軸方向に沿って移
動させつつ配管11内の流体aの流速を検出すると共に
配管11内の映像を撮像するようにしたので、上記第1
の実施の形態と同様の効果を有すると共に、漏洩箇所1
3の大きさおよび形状などを知ることができ、漏洩箇所
13の修復を迅速に行うことができる。
【0088】なお、上記第4の実施の形態においては、
検出部80にフローセンサ81を配設し流体aの流速の
変化を検出するようにしたが、第2の実施の形態のよう
にフローセンサ81によって流体aの密度を検出するよ
うにしてもよいし、第3の実施の形態のように一部のフ
ローセンサ81によって流体aの流速を検出し、他の一
部のフローセンサ81によって流体aの密度を検出する
ようにしてもよい。
【0089】また、上記第4の実施の形態においては、
照明手段をライト85によって構成するようにしたが、
光ファイバによって光を配管11内に案内するようにし
てもよい。更に、撮像手段をCCDカメラ84によって
構成するようにしたが、イメージファイバによって映像
を表示装置まで案内するようにしてもよい。
【0090】図9は本発明の第5の実施の形態に係る漏
洩位置検出装置の流速検出部90の構成を表す断面図で
ある。なお、図9(a)は、流速検出部90の部分側断
面図であり、同図(b)は、そのIV−IV線に沿った断面
図である。本実施の形態の漏洩位置検出装置は、第1の
実施の形態の漏洩位置検出装置の流速検出部20を図9
に示した流速検出部90に置換したことを除き、第1の
実施の形態の漏洩位置検出装置と同一の構成を有してい
る。従って、第1の実施の形態の漏洩位置検出装置と同
一の構成要素には、同一の符号を付し、その詳細な説明
を省略する。
【0091】先の第1ないし第4の実施の形態では、流
体aの漏洩位置の前後における流体aの流量差による流
体aの流速の変化に基づいて、漏洩位置を検出する場合
を説明した。これに対し、本実施の形態は、流体aの漏
洩箇所付近における流体aの漏洩による流体aの流速の
変化に基づいて、漏洩位置を検出するようにしたもので
ある。
【0092】すなわち、図示の流速検出部90は、例え
ば、6つのフローセンサ91と、このフローセンサ91
を支持する支持体92とを有する。フローセンサ91
は、第1の実施の形態のフローセンサ21と同一の構成
を有している。
【0093】支持体92は、配管11と同じ形状の筒状
に形成されている。図9の場合、配管11は円筒状に形
成されている。したがって、この場合、支持体92も円
筒状に形成されている。支持体92の軸方向の両端部
は、それぞれ流体aの抵抗を小さくするために流線形に
形成されている。
【0094】6つのフローセンサ91は、支持体92の
外周面に配設されている。この場合、6つのフローセン
サ91は、支持体92の軸の周りに円環状に、かつ、等
間隔で配列されている。また、フローセンサ91は、測
定面が支持体92の外周面に一致するようにこの外周面
に埋設されている。これは、フローセンサ91によって
流体aの流れが乱されるのを防止するためである。
【0095】支持体92の一端部は、例えば、取付け部
材101を介してワイヤ31の先端部に取り付けられて
いる。この場合、支持体92は、その軸が配管11の軸
にほぼ一致するように取り付けられている。これによ
り、6つのフローセンサ91は、配管11の周りに円環
状に配列されることになる。また、支持体92の外径は
配管11の内径より若干小さくなるように設定されてい
る。これにより、6つのフローセンサ91は、配管11
の内周面に近接するように配設されることになる。
【0096】支持体91の外周面には、さらに、加算ユ
ニット111が埋設されている。この加算ユニット11
1は、6つのフローセンサ91の検出出力を加算する機
能を有する。この加算ユニット111の加算出力は、図
1に示すマイクロコンピュータ50の漏洩判断部51に
供給される。この加算ユニット111も、流体aの乱れ
を防止するために、支持体91の外周面から突出するこ
とがないようにこの外周面に埋設されている。なお、図
9には、フローセンサ91と加算ユニット111とを接
続するための信号線や加算ユニット111と漏洩判断部
51とを接続するための信号線は示さない。
【0097】次に、本実施の形態の漏洩位置検出装置の
作用を説明する。漏洩位置の検出時、流速検出部90
は、配管11の下流側から上流側に向けて一定速度で移
動させられる。このとき、6つのフローセンサ91によ
り流体aの流速が検出される。この検出出力は、加算ユ
ニット111により加算される。この加算出力は、図2
に示すマイクロコンピュータ50の漏洩判断部51に供
給される。
【0098】漏洩判断部53は、加算ユニット111の
加算出力が一時的に変化する点を検出することにより、
漏洩箇所13の有無を判断する。すなわち、漏洩箇所1
3が存在しない場合は、流体aの流速は、漏洩位置の検
出範囲全体にわたってほぼ一定である。したがって、こ
の場合、フローセンサ91の検出出力は、漏洩位置の検
出範囲全体にわたってほぼ一定となる。これにより、加
算ユニット111の加算出力も、漏洩位置の検出範囲全
体にわたってほぼ一定となる。
【0099】これに対し、漏洩箇所13が存在すると、
この漏洩箇所13付近で、流体aの流速が一時的に大き
く変化する。これは、この部分では、流体aの漏洩によ
り、流体aの流速が大きく変化するからである。漏洩箇
所13付近で、流体aの流速が一時的に大きく変化する
ことにより、6つのフローセンサ91のうち、この漏洩
箇所13を通過するフローセンサ91の検出出力が、漏
洩箇所13を通過する時点で一時的に大きく変化する。
これにより、この時点で、加算ユニット111の加算出
力も一時的に大きく変化する。
【0100】漏洩判断部53は、この点を利用して、漏
洩箇所13の有無を判断する。この場合、漏洩判断部5
3は、加算出力が一時的に大きく変化する点が検出され
ないと、漏洩箇所13なしと判断し、検出されると、漏
洩箇所13有りと判断する。この場合、漏洩箇所13
は、変化点が検出された位置となる。この判断結果は、
図2に示す漏洩位置判断部55に供給される。
【0101】漏洩位置判断部55は、漏洩判断部53の
判断出力と移動量検出部54の検出出力とに基づいて、
漏洩位置を判断する。この場合、漏洩位置は、漏洩判断
部53により漏洩箇所13有りと判断された時点の移動
量検出部54の検出出力で表される。
【0102】図10は、漏洩箇所13が存在する場合の
加算ユニット111の加算出力の一例を示す図である。
図において、横軸は、流速検出部90の移動量Xを示
す。すなわち、図1に示す挿入部12からの距離を示
す。この移動量Xの単位は、例えば[cm]である。縦
軸は、加算ユニット111の加算出力Vを示す。すなわ
ち、流速を示す。この加算出力Vの単位は、例えば[m
/s]である。
【0103】図には、移動量Xがほぼ200cmの点
で、加算出力Vが大きく変化する場合を示す。したがっ
て、この例では、移動量Xがほぼ200cmの点が漏洩
位置と判断される。なお、先の第1〜第4の実施の形態
では、移動量Xが200cm付近の点を境にして流速が
約0.72[m/s]から0.73[m/s]変化する
ことを利用して、移動量Xが200cm付近の点に漏洩
位置と判断するものである。
【0104】このように本実施の形態の漏洩位置検出装
置によれば、流速検出部90を配管11の軸方向に沿っ
て移動させつつ配管11内の流体aの流速を検出し、こ
の検出出力に基づいて配管11の漏洩位置を検出するよ
うにしたので、配管11の漏洩位置を容易かつ確実に検
出することができるとともに、配管11内を流れる流体
aの流れを停止させなくても、漏洩位置を容易に検出す
ることができる。
【0105】また、本実施の形態の漏洩位置検出装置に
よれば、6つのフローセンサ91を配管11の軸の周り
に円環状に、かつ、配管11の内周面に近接するように
配設し、流体aの漏洩箇所付近における流体aの漏洩に
よる流体aの流速の変化を検出するようにしたので、漏
洩量が少ない場合であっても、漏洩を確実に検出するこ
とができる。この場合、フローセンサ91として、指向
性を有するフローセンサを用いれば、漏洩箇所13付近
の流速の変動を更に正確に検出することができるので、
漏洩位置の検出精度を向上させることができる。
【0106】さらに、本実施の形態の漏洩位置検出装置
によれば、6つのフローセンサ91の検出出力に基づい
て、漏洩を検出する場合、これら6つのフローセンサ9
1の検出出力を加算し、この加算出力に基づいて、漏洩
を検出するようにしたので、フローセンサ91と漏洩箇
所13とのずれによる漏洩の検出精度の低下を防止する
ことができる。
【0107】すなわち、6つのフローセンサ91のう
ち、あるフローセンサ91が漏洩箇所13付近を通過す
る場合は、このフローセンサ91の検出出力が大きく変
化する。したがって、このような場合は、各フローセン
サ91の検出出力を個別に監視するようにしても、漏洩
を検出することができる。しかし、漏洩箇所13が隣接
する2つのフローセンサ91の間に存在するような場合
は、これら2つのフローセンサ91の検出出力に現れる
変化が小さくなる。したがって、この場合は、各フロー
センサ91の検出出力を個別に監視するような構成で
は、漏洩箇所13の有無の判断が難しくなる。この問題
は、フローセンサ91の数を増やせば解決することがで
きる。しかし、フローセンサ91の数を増やすと、装置
が高価なものとなる。
【0108】そこで、本実施の形態は、6つのフローセ
ンサ91の検出出力を加算し、この加算出力に基づい
て、漏洩を検出するようにしたものである。このような
構成によれば、各フローセンサ91の検出出力に現れる
変動が小さい場合あっても、これらを加算することによ
り、大きな変動を得ることができる。これにより、フロ
ーセンサ91の数を増やすことなく、フローセンサ91
と漏洩箇所13とのずれによる漏洩の検出精度の低下を
防止することができる。
【0109】また、本実施の形態の漏洩位置検出装置に
よれば、フローセンサ91を円筒状に形成したので、配
管11内の流体aの流れを妨げることがなく、漏洩位置
を検出することができる。これにより、漏洩位置の検出
精度を高めることができ、漏洩位置検出中の配管の流路
抵抗の増大をおさえることができる。
【0110】また、本実施の形態の漏洩位置検出装置に
よれば、加算ユニット111を支持体91に配設するよ
うにしたので、支持体91と漏洩判断部53との間の信
号線の数を少なくすることができる。
【0111】なお、上記第5の実施の形態においては、
フローセンサ91によって、流体aの流速を検出する場
合を説明した。しかし、本実施の形態では、流体aの密
度を検出するようにしてもよい。これは、流体aの漏洩
箇所13では、流体aの漏洩により、流体aの密度も大
きく変化するからである。
【0112】図11は本発明の第6の実施の形態に係る
漏洩位置検出装置の流速検出部120の構成を表すもの
である。なお、図11は、流速検出部120を表す部分
側断面図である。本実施の形態の漏洩位置検出装置は、
第5の実施の形態の漏洩位置検出装置の流速検出部90
を図11に示した流速検出部120に置換したことを除
き、第5の実施の形態の漏洩位置検出装置と同一の構成
を有している。従って、第5の実施の形態の漏洩位置検
出装置と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その
詳細な説明を省略する。
【0113】先の第5の実施の形態では、配管11の軸
の周りに円環状に配列される複数のフローセンサからな
るセンサ群を1つだけ設ける場合を説明した。これに対
し、本実施の形態では、このようなセンサ群を2つ設け
るようにしたものである。
【0114】すなわち、図示の流速検出部120は、例
えば、6つの第1のフローセンサ121と、6つの第2
のフローセンサ122と、これらを支持する支持体12
3とを有する。支持体122は、第5の実施の形態の支
持体92とほぼ同じ構成を有する。6つの第1のフロー
センサ121は、第5の実施の形態の6つのフローセン
サ91とほぼ同じように配列されている。同様に、6つ
の第2のフローセンサ122も、フローセンサ91とほ
ぼ同じように配列されている。この場合、6つの第1の
フローセンサ121と6つの第2のフローセンサ122
とは、配管11の軸方向に所定間隔離した状態で配列さ
れている。
【0115】支持体123の外周面には、さらに、第1
の加算ユニット131と、第2の加算ユニット132
と、1つの差分算出ニット133とが配設されている。
ここで、第1の加算ユニット131は、6つの第1のフ
ローセンサ121の検出出力を加算する機能を有する。
第2の加算ユニット132は、6つの第2のフローセン
サ122の検出出力を加算する機能を有する。差分算出
ユニット133は、2つの加算ユニット131,132
の加算出力の差分を算出する機能を有する。この差分算
出ユニット133の差分算出出力は、図1に示すマイク
ロコンピュータ50の漏洩判断部53に供給される。こ
れらユニット131,132,133も、第5の実施の
形態の加算ユニット111と同じようにして、支持体1
23の外周面に埋設されている。
【0116】なお、図には、6つの第1のフローセンサ
122と第1の加算ユニット131とを接続するための
信号線と、6つの第1のフローセンサ122と加算ユニ
ット131とを接続するための信号線と、加算ユニット
131,132と差分算出ユニット133とを接続する
ための信号線と、差分算出ユニットとマイクロコンピュ
ータ50とを接続するための信号線は示さない。ここで
は、同一の支持体123に、第1のフローセンサ121
と、第2のフローセンサ122を配置したが、支持体を
2つにしてそれぞれにフローセンサを配置しても良い。
【0117】次に、本実施の形態の漏洩位置検出装置の
作用を説明する。漏洩位置の検出時、流速検出部120
は、配管11の下流側から上流側に向けて一定速度で移
動させられる。このとき、6つの第1のフローセンサ1
21により、流体aの流速が検出される。同様に、6つ
の第2のフローセンサ122により、流体aの流速が検
出される。
【0118】6つの第1のフローセンサ121の検出出
力は、第1の加算ユニット131により加算される。同
様に、6つの第2のフローセンサ121の検出出力は、
第2の加算ユニット132により加算される。加算ユニ
ット131,132の加算出力は差分算出ユニット13
3に供給され、両者の差分を算出される。これにより、
フローセンサ121,122の移動速度の変化によるフ
ローセンサ121,122の検出出力の変動など、流体
aの漏洩以外の原因によるフローセンサ121,122
の検出出力の変動が除去される。
【0119】差分算出ユニット133の差分算出出力
は、図2に示すマイクロコンピュータ50の漏洩判断部
53に供給される。漏洩判断部51は、差分算出ユニッ
ト133の差分算出出力が一時的に変化する点を検出す
ることにより、漏洩箇所13の有無を判断する。この判
断結果は、漏洩位置判断部55に供給される。漏洩位置
判断部55は、漏洩判断部53の判断出力と移動量検出
部54の検出出力とに基づいて、漏洩位置を判断する。
【0120】以上詳述した本実施の形態においても、第
5の実施の形態と同じ効果を得ることができるととも
に、さらに、次のような効果を得ることができる。すな
わち、本実施の形態によれば、2つのセンサ群を設ける
とともに、各センサ群の加算出力の差分を算出し、この
差分算出出力に基づいて、漏洩位置を検出するようにし
たので、フローセンサ121,122の移動速度の変動
等による漏洩の検出精度の低下を防止することができ
る。
【0121】上記第5の実施の形態においては、フロー
センサ121,122によって、流体aの流速を検出す
る場合を説明した。しかし、本実施の形態では、流体a
の密度を検出するようにしてもよい。これは、流体aの
漏洩箇所13では、流体aの漏洩により、流体aの密度
も大きく変動するからである。
【0122】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上
記実施の形態においては、漏洩位置検出時に配管11内
の流体流路に流体aを流した状態としたが、流体aの流
れを停止した状態とすれば、流体a自体の流速の変動の
影響を受けることなく、漏洩位置の検出精度を更に向上
させることができる。この場合、配管11に漏洩箇所1
3がないときには、フローセンサ21,61,71,8
1,91,121,122がその移動速度に応じた流速
を検出し、または一定の密度を検出するのに対して、漏
洩箇所13があるときには、フローセンサ21,61,
71,81,91,121,122が漏洩箇所13で移
動速度とは異なった流速を検出し、または他とは異なっ
た密度を検出する。従って、上記実施の形態と同様に、
流速の変化または密度の変化を検出することにより、漏
洩位置の検出を行うことができる。
【0123】また、漏洩位置の検出を、配管11の挿入
部12近傍に配設されたポンプによって配管11内の流
体aを吸引しつつ行うようにしてもよい。このように強
制的な流体aの流れを作ることにより、流体a自体の流
速の変動の影響を回避でき、漏洩位置の検出精度を更に
向上させることができる。この場合、配管11に漏洩箇
所13が存在すると、フローセンサ21,61,71,
81,91,121,122が漏洩箇所13を通過する
前は、漏洩箇所13から外部の流体が流入するので、そ
の分だけ流体aの流速および密度が増加している。これ
に対して、漏洩箇所13を通過した後は、漏洩箇所13
から流入する流体が無くなった分だけ流体aの流速およ
び密度が減少する。従って、上記実施の形態と同様に流
速または密度の変化を検出することにより漏洩位置の検
出を行うことができる。
【0124】更に、上記実施の形態においては、漏洩位
置検出時に流速検出部20,90,120、密度検出部
60および検出部70,80を下流側から上流側に向か
って移動させたが、上流側から下流側に向かって移動さ
てもよく、移動方法もワイヤ31を押し込むことにより
移動させるのではなく、ワイヤ31を巻き取ることによ
って移動させてもよい。ワイヤ31の流速検出部20な
どに対する配設位置についても、流速検出部20などの
下流側端部でなく上流側端部としてもよい。
【0125】加えて、上記実施の形態においては、移動
量検知センサ40をドラム35の回転数を検出すること
によってフローセンサ21,61,71,81の移動量
を測定するようにしたが、ワイヤ31の移動量を直接測
定するようにしてもよく、押込ローラ32a,32bの
回転数を検出することにより移動量を測定するようにし
てもよい。
【0126】
【発明の効果】以上説明したように請求項1,3,4記
載の漏洩位置検出方法によれば、配管内の流体の流速を
配管の軸方向に沿って検出し、その流速の変化に基づい
て、流体の漏洩位置を検出するようにしたので、流体の
漏洩位置を容易かつ確実に検出することができると共
に、漏洩位置検出時に流体の流れを停止させなくても漏
洩位置を検出することができるという効果を奏する。
【0127】請求項2ないし4記載の漏洩位置検出方法
によれば、配管内の流体の密度を配管の軸方向に沿って
検出し、その密度の変化に基いて、流体の漏洩位置を検
出するようにしたので、流体の漏洩位置を容易かつ確実
に検出することができると共に、漏洩位置検出時に流体
の流れを停止させなくても漏洩位置を検出することがで
きるという効果を奏する。
【0128】特に、請求項3記載の漏洩位置検出方法に
よれば、漏洩位置検出時に配管内の流体流路を流れる流
体の流れを停止させるようにしたので、流体自体の流速
の変動の影響を受けることがなく、漏洩位置の検出精度
を更に向上させることができるという効果を奏する。
【0129】また、請求項4記載の漏洩位置検出方法に
よれば、漏洩位置検出時に配管内の流体を吸引するよう
にしたので、流体自体の流速の変動の影響を回避でき、
漏洩位置の検出精度を更に向上させることができるとい
う効果を奏する。
【0130】請求項5,8,10または11のいずれか
1に記載の漏洩位置検出装置によれば、配管内の流体の
流速を検出する流速検出手段と、これを移動させる移動
手段と、その移動量を検出する移動量検出手段と、流速
の変化と移動量とに基づいて流体の漏洩位置を判定する
判定手段とから構成するようにしたので、配管の漏洩位
置を容易かつ確実に検出することができるという効果を
奏する。
【0131】請求項6,9,10または11記載の漏洩
位置検出装置によれば、配管内の流体の密度を検出する
密度検出手段と、これを移動させる移動手段と、その移
動量を検出する移動量検出手段と、密度の変化と移動量
とに基づいて配管の漏洩位置を判定する判定手段とから
構成するようにしたので、配管の漏洩位置を容易かつ確
実に検出することができるという効果を奏する。
【0132】請求項7ないし11記載の漏洩位置検出装
置によれば、配管内の流体の流速を検出する流速検出手
段と、配管内の流体の密度を検出する密度検出手段と、
これらを移動させる移動手段と、その移動量を検出する
移動量検出手段と、流速の変化と密度の変化と移動量と
に基づいて配管の漏洩位置を判定する判定手段とから構
成するようにしたので、漏洩位置の検出精度を向上させ
ることができるという効果を奏する。
【0133】特に、請求項8記載の漏洩位置検出装置に
よれば、漏洩位置の前後における流体の流量差による流
体の流速の変化を検出し、この検出出力に基づいて、漏
洩位置を検出するようにしたので、1つのフローセンサ
でも漏洩位置を検出することができるという効果を奏す
る。
【0134】また、請求項9記載の漏洩位置検出装置に
よれば、漏洩位置の前後における流体の流量差による流
体の密度の変化を検出し、この検出出力に基づいて、漏
洩位置を検出するようにしたので、1つのフローセンサ
でも漏洩位置を検出することができるという効果を奏す
る。
【0135】また、請求項10または11記載の漏洩位
置検出装置によれば、更に、配管内を撮像する撮像手段
と、配管内を照らす照明手段と、撮像手段によって撮像
した映像を表示する表示手段とを備えるように構成した
ので、漏洩位置の検出に加えて、漏洩位置の大きさおよ
び形状などを観察することができる。従って、漏洩位置
の修理を迅速に行うことができるという効果を奏する。
【0136】請求項12記載の漏洩位置検出装置によれ
ば、請求項5記載の装置において、複数のフローセンサ
を配管の軸の周りに円環状に、かつ、配管の内周面に近
接するように配列し、これら複数のフローセンサにより
流体の漏洩箇所付近における流体の速度の変化を検出
し、この検出出力に基づいて、配管の漏洩位置を検出す
るようにしたので、請求項5記載の装置における効果に
加え、漏洩量が少ない場合であっても、漏洩を確実に検
出することができるという効果を奏する。
【0137】請求項13記載の漏洩位置検出装置によれ
ば、請求項6記載の装置において、複数のフローセンサ
を配管の軸の周りに円環状に、かつ、配管の内周面に近
接するように配列し、これら複数のフローセンサにより
流体の漏洩箇所付近における流体の流れの速度の変化に
よる流体の密度の変化を検出し、この検出出力に基づい
て、配管の漏洩位置を検出するようにしたので、請求項
6記載の装置における効果に加え、漏洩量が少ない場合
であっても、漏洩位置を確実に検出することができると
いう効果を奏する。
【0138】請求項14記載の漏洩位置検出装置によれ
ば、請求項12または13記載の装置において、複数の
フローセンサの検出出力を加算し、この加算出力に基づ
いて、漏洩を検出するようにしたので、請求項12また
は13記載の装置における効果に加え、フローセンサと
流体の漏洩箇所とがずれた場合であっても、漏洩の検出
精度の低下を防止することができるという効果を奏す
る。
【0139】請求項15記載の漏洩位置検出装置によれ
ば、請求項12または13記載の装置において、複数の
フローセンサの検出出力を加算する加算手段を、フロー
センサの支持手段に配設するようにしたので、請求項1
2または13記載の装置における効果に加え、支持手段
と外部機器とを接続する信号線の数を少なくすることが
できるという効果を奏する。
【0140】請求項16記載の漏洩位置検出装置によれ
ば、請求項12または13記載の装置において、請求項
12または13におけるようなセンサ群を配管の軸方向
に所定間隔離して配置し、各センサ群の加算出力の差分
を算出し、この算出出力に基づいて、漏洩位置を検出す
るようにしたので、請求項12または13記載の装置に
おける効果に加え、フローセンサの移動速度の変動等に
よる漏洩検出精度の低下を防止することができるという
効果を奏する。
【0141】請求項17記載の漏洩位置検出装置によれ
ば、請求項16記載の装置において、加算手段と差分算
出手段とをフローセンサの支持手段に配設するようにし
たので、請求項16記載の装置における効果に加え、支
持手段と外部機器とを接続する信号線の数を少なくする
ことができるという効果を奏する。
【0142】請求項18記載の漏洩位置検出装置によれ
ば、請求項12または13記載の装置において、フロー
センサの支持手段を配管の形状とほぼ同じ筒状に形成
し、その外周面に複数のフローセンサを配設するように
したので、請求項12または13記載の装置における効
果に加え、配管内の流体の流れを妨げることがなく、漏
洩位置を検出することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る漏洩位置検出
装置の全体構成を表す断面図である。
【図2】図1の漏洩位置検出装置の機能構成を表すブロ
ック図である。
【図3】(a)は第1の実施の形態に係る漏洩位置検出
装置の流速検出部の他の例の構成を表す部分断面図であ
り、(b)はそのI−I線に沿った断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る漏洩位置検出
装置の密度検出部の構成を表す部分断面図である。
【図5】(a)は第2の実施の形態に係る漏洩位置検出
装置の密度検出部の他の例の構成を表す部分断面図であ
り、(b)はそのII−II線に沿った断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る漏洩位置検出
装置の密度検出部の他の例の構成を表す部分断面図であ
る。
【図7】(a)は本発明の第3の実施の形態に係る漏洩
位置検出装置の検出部を表す部分断面図であり、(b)
はそのIII −III 線に沿った断面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る漏洩位置検出
装置の検出部の構成を表す部分断面図である。
【図9】(a)は本発明の第5の実施の形態に係る漏洩
位置検出装置の流速検出部の構成を表す部分断面図であ
り、(b)はそのIV−IV線に沿った断面図である。
【図10】図9の漏洩位置検出装置の流速検出出力を表
す図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態に係る漏洩位置検
出装置の流速検出部の構成を表す部分断面図である。
【符号の説明】
11 配管 12 挿入部 20,90,120 流速検出部 21,91,121,122 フローセンサ 30 移動装置 31 ワイヤ 32a,32b 押込ローラ 34a,34b 案内ローラ 35 ドラム 35a 回転中心部 36 出力端子 40 移動量検知センサ(移動量検出手段) 50 マイクロコンピュータ(判定手段) 51,52 入力端子 53 漏洩判断部 54 移動量検出部 55 漏洩位置判断部 60 密度検出部 61 フローセンサ 64 蓋体(隔壁) 65 微細孔 70,80 測定部 71,81 フローセンサ 84 CCDカメラ(撮像手段) 85 ライト(照明手段) 101 支柱 111,131,132 加算ユニット 133 差分算出ユニット

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に流体流路を有する配管における流
    体の漏洩位置を検出するための方法であって、 配管内の流体の流速を配管の軸方向に沿って検出し、そ
    の流速の変化に基いて流体の漏洩位置を検出することを
    特徴とする漏洩位置検出方法。
  2. 【請求項2】 内部に流体流路を有する配管における流
    体の漏洩位置を検出するための方法であって、 配管内の流体の密度を配管の軸方向に沿って検出し、そ
    の密度の変化に基いて流体の漏洩位置を検出することを
    特徴とする漏洩位置検出方法。
  3. 【請求項3】 漏洩位置検出時に配管内の流体の流れを
    停止させて流体の漏洩位置を検出することを特徴とする
    請求項1または2記載の漏洩位置検出方法。
  4. 【請求項4】 漏洩位置検出時に配管内の流体を吸引し
    つつ流体の漏洩位置を検出することを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれか1に記載の漏洩位置検出方法。
  5. 【請求項5】 漏洩位置検出対象である配管内に挿入さ
    れ、配管内の流体の流速を検出する流速検出手段と、 この流速検出手段を配管の軸方向に対して移動させる移
    動手段と、 この移動手段によって移動させられた前記流速検出手段
    の移動量を検出する移動量検出手段と、 前記流速検出手段によって検出された流速の変化と前記
    移動量検出手段によって検出された移動量とに基づい
    て、配管における流体の漏洩位置を判定する判定手段と
    を備えたことを特徴とする漏洩位置検出装置。
  6. 【請求項6】 漏洩位置検出対象である配管内に挿入さ
    れ、配管内の流体の密度を検出する密度検出手段と、 この密度検出手段を配管の軸方向に対して移動させる移
    動手段と、 この移動手段によって移動させられた前記密度検出手段
    の移動量を検出する移動量検出手段と、 前記密度検出手段によって検出された密度の変化と前記
    移動量検出手段によって検出された移動量とに基づい
    て、配管における流体の漏洩位置を判定する判定手段と
    を備えたことを特徴とする漏洩位置検出装置。
  7. 【請求項7】 漏洩位置検出対象である配管内に挿入さ
    れ、配管内の流体の流速を検出する流速検出手段と、 この流速検出手段と共に配管内に挿入され、配管内の流
    体の密度を検出する密度検出手段と、 前記流速検出手段および前記密度検出手段を配管の軸方
    向に対して移動させる移動手段と、 この移動手段によって移動させられた前記流速検出手段
    および前記密度検出手段の移動量を検出する移動量検出
    手段と、 前記流速検出手段によって検出された流速の変化と前記
    密度検出手段によって検出された密度の変化と前記移動
    量検出手段によって検出された移動量とに基づいて、配
    管における流体の漏洩位置を判定する判定手段とを備え
    たことを特徴とする漏洩位置検出装置。
  8. 【請求項8】 前記流速検出手段は、 配管内の流体の流速を検出する少なくとも1つのフロー
    センサと、 この少なくとも1つのフローセンサを支持する支持手段
    とを備え、 前記判定手段は、前記少なくとも1つのフローセンサの
    検出出力に基づいて、漏洩位置の前後における流体の流
    量差による流体の流速の変化を検出し、この検出出力に
    基づいて、流体の漏洩位置を検出するように構成されて
    いることを特徴とする請求項5または7記載の漏洩位置
    検出装置。
  9. 【請求項9】 前記密度検出手段は、 配管との間に形成された隔壁によって覆われ、この隔壁
    に形成された微細孔を介して配管内の流体と接触するこ
    とにより配管内の流体の密度を検出する少なくとも1つ
    のフローセンサと、 この少なくとも1つのフローセンサを支持する支持手段
    とを備え、 前記判定手段は、前記少なくとも1つのフローセンサの
    検出出力に基づいて、漏洩位置の前後における流体の流
    量差による流体の密度の変化を検出し、この検出出力に
    基づいて、流体の漏洩位置を検出するように構成されて
    いることを特徴とする請求項6または7記載の漏洩位置
    検出装置。
  10. 【請求項10】 前記流速検出手段または前記密度検出
    手段と同時に配管内に挿入されると共に、前記移動手段
    によって配管の軸方向に対して移動させられ、配管内を
    撮像する撮像手段と、 この撮像手段と同時に配管内に挿入されると共に、前記
    移動手段によって配管の軸方向に対して移動させられ、
    前記撮像手段によって配管内を撮像できるよう、配管内
    を照らす照明手段と、 前記撮像手段によって撮像された映像を表示するための
    表示手段とを更に備えたことを特徴とする請求項5ない
    し9のいずれか1に記載の漏洩位置検出装置。
  11. 【請求項11】 配管に対して配設され、配管内の流体
    を吸引する吸引ポンプを更に備えたことを特徴とする請
    求項5ないし10のいずれか1に記載の漏洩位置検出装
    置。
  12. 【請求項12】 前記流速検出手段は、 配管内の流体の流速を検出する複数のフローセンサと、 この複数のフローセンサを支持する支持手段とを備え、 前記複数のフローセンサは、前記支持手段によって前記
    配管の軸の周りに円環状に、かつ、配管の内周面に近接
    するように支持され、 前記判定手段は、前記複数のフローセンサの検出出力に
    基づいて、漏洩箇所付近における流体の速度の変化を検
    出し、この検出出力に基づいて、流体の漏洩位置を検出
    するように構成されていることを特徴とする請求項5記
    載の漏洩位置検出装置。
  13. 【請求項13】 前記密度検出手段は、 配管との間に形成された隔壁によって覆われ、この隔壁
    に形成された微細孔を介して配管内の流体と接触するこ
    とにより配管内の流体の密度を検出する複数のフローセ
    ンサと、 この複数のフローセンサを支持する支持手段とを備え、 前記複数のフローセンサは、前記支持手段によって配管
    の軸の周りに円環状に、かつ、配管の内周面に近接する
    ように支持され、 前記判定手段は、前記複数のフローセンサの検出出力に
    基づいて、漏洩箇所付近における流体の速度の変化によ
    る流体の密度の変化を検出し、この検出出力に基づい
    て、流体の漏洩位置を検出するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項6記載の漏洩位置検出装置。
  14. 【請求項14】 前記判定手段は、 前記複数のフローセンサの検出出力を加算し、この加算
    出力を前記流体検出手段の検出出力として出力する加算
    手段と、 この加算手段の加算出力と前記移動量検出手段の検出出
    力とに基づいて、配管における流体の漏洩位置を判定す
    る漏洩位置判定手段とを備えたことを特徴とする請求項
    12または13記載の漏洩位置検出装置。
  15. 【請求項15】 前記加算手段は、前記支持手段によっ
    て支持されていることを特徴とする請求項14記載の漏
    洩位置検出装置。
  16. 【請求項16】 前記複数のフローセンサは、複数の第
    1のフローセンサと複数の第2のフローセンサとにより
    構成され、 前記複数の第1のフローセンサは、前記支持手段によっ
    て配管の軸の周りに円環状に、かつ、配管の内周面に近
    接するように支持され、 前記複数の第2のフローセンサは、前記支持手段によっ
    て配管の軸の周りに円環状に、かつ、配管の内周面に近
    接するように支持されるとともに、前記複数の第1のフ
    ローセンサとは配管の軸方向に所定間隔離れるように支
    持され、 前記判定手段は、 前記複数の第1のフローセンサの検出出力を加算する第
    1の加算手段と、 前記複数の第2のフローセンサの検出出力を加算する第
    2の加算手段と、 前記第1,第2の加算手段の加算出力の差分を算出する
    差分算出手段と、 この差分算出手段の算出出力と前記移動量検出手段の検
    出出力とに基づいて、流体の漏洩位置を判定する漏洩位
    置判定手段とを備えたことを特徴とする請求項12また
    は13記載の漏洩位置検出装置。
  17. 【請求項17】 前記第1の加算手段と前記第2の加算
    手段と前記差分算出手段とは、前記支持手段によって支
    持されていることを特徴とする請求項16記載の漏洩位
    置検出装置。
  18. 【請求項18】 前記支持手段は、配管とほぼ同じ形状
    の筒状に形成され、その外周面上に前記複数のフローセ
    ンサを支持するように構成されていることを特徴とする
    請求項12または13記載の漏洩位置検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013213732A (ja) * 2012-04-02 2013-10-17 Cosmo Koki Co Ltd 漏出探知装置
KR20200110941A (ko) * 2019-03-18 2020-09-28 오훈 배관이상 판별장치 및 그 판별방법

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