JPH09101210A - 温度測定用光ファイバセンサ - Google Patents
温度測定用光ファイバセンサInfo
- Publication number
- JPH09101210A JPH09101210A JP7256349A JP25634995A JPH09101210A JP H09101210 A JPH09101210 A JP H09101210A JP 7256349 A JP7256349 A JP 7256349A JP 25634995 A JP25634995 A JP 25634995A JP H09101210 A JPH09101210 A JP H09101210A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical fiber
- fiber sensor
- temperature
- measurement
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 位置分解能が高く、大型タンクなどの測定対
象物への設置が容易である温度測定用光ファイバセンサ
を提供する。 【解決手段】 大型タンク8などの測定対象物の表面温
度分布測定に利用する温度測定用光ファイバセンサにお
いて、測定対象物の表面に着脱自在に取り付けるための
ロールペーパ2を形成し、このロールペーパ2の測定対
象物表面に望む面に、かつ、その長手方向に沿って均一
に蛇行させて光ファイバ1を貼り付けてなるものであ
る。
象物への設置が容易である温度測定用光ファイバセンサ
を提供する。 【解決手段】 大型タンク8などの測定対象物の表面温
度分布測定に利用する温度測定用光ファイバセンサにお
いて、測定対象物の表面に着脱自在に取り付けるための
ロールペーパ2を形成し、このロールペーパ2の測定対
象物表面に望む面に、かつ、その長手方向に沿って均一
に蛇行させて光ファイバ1を貼り付けてなるものであ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はOTDR装置などを
用いて温度を測定する光ファイバに係り、特に大型タン
クなどの測定対象物の表面温度分布測定に利用する温度
測定用光ファイバセンサに関するものである。
用いて温度を測定する光ファイバに係り、特に大型タン
クなどの測定対象物の表面温度分布測定に利用する温度
測定用光ファイバセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般によく温度測定に用いられている手
段として熱電対が知られている。熱電対が温度測定に使
用されることの長所としては、一般に、細線2本の接点
を利用することから、小さな部分の温度でも精密に測定
できること、及び、接点の熱容量が小さいため温度変化
に追随しやすいこと、さらには、温度が電気量として取
り出されるため、温度測定の他、電気調整がやりやすい
ことなどがあげられる。
段として熱電対が知られている。熱電対が温度測定に使
用されることの長所としては、一般に、細線2本の接点
を利用することから、小さな部分の温度でも精密に測定
できること、及び、接点の熱容量が小さいため温度変化
に追随しやすいこと、さらには、温度が電気量として取
り出されるため、温度測定の他、電気調整がやりやすい
ことなどがあげられる。
【0003】しかし、測定がポイント測定であるため、
大型タンクなどの測定対象物の表面温度分布測定に利用
する場合、多数の熱電対を測定対象物に取り付けると共
に、ポイントごとに引き出し線を引き回し、測定器につ
なげるので、ケーブルの本数、測定器のチャンネル数が
膨大になってしまうという欠点がある。
大型タンクなどの測定対象物の表面温度分布測定に利用
する場合、多数の熱電対を測定対象物に取り付けると共
に、ポイントごとに引き出し線を引き回し、測定器につ
なげるので、ケーブルの本数、測定器のチャンネル数が
膨大になってしまうという欠点がある。
【0004】そこで、現在では光ファイバをセンサとし
て利用した温度測定が行われるようになってきている。
て利用した温度測定が行われるようになってきている。
【0005】光ファイバを用いたセンサとして、OTD
R(Optical Time Domain Reflectometry )形光ファイ
バセンサ、OFDR(Optical Frequency Domain Refle
ctometry)形光ファイバセンサがあげられる。これら、
OTDR形光ファイバセンサ、OFDR形光ファイバセ
ンサは、ラマン(Raman)散乱方式とレイリー(R
ayleigh)散乱方式とが用いられている。
R(Optical Time Domain Reflectometry )形光ファイ
バセンサ、OFDR(Optical Frequency Domain Refle
ctometry)形光ファイバセンサがあげられる。これら、
OTDR形光ファイバセンサ、OFDR形光ファイバセ
ンサは、ラマン(Raman)散乱方式とレイリー(R
ayleigh)散乱方式とが用いられている。
【0006】以下、代表的なOTDR形光ファイバセン
サについて説明する。
サについて説明する。
【0007】このOTDR形光ファイバセンサは、光フ
ァイバ中のラマン散乱を用いた温度測定と、光パルス反
射(OTDR)法による位置測定という2つの原理から
成り立っている。
ァイバ中のラマン散乱を用いた温度測定と、光パルス反
射(OTDR)法による位置測定という2つの原理から
成り立っている。
【0008】このラマン散乱は、物質に入射した光子が
分子振動の光学モードと相互作用し、非弾性衝突を起こ
すことにより、入射光とは異なる波長の光が散乱される
物理現象である。ラマン散乱では、アンチストークス光
の散乱強度が温度に対して大きく変化することが知られ
ており、これを温度測定に利用している。
分子振動の光学モードと相互作用し、非弾性衝突を起こ
すことにより、入射光とは異なる波長の光が散乱される
物理現象である。ラマン散乱では、アンチストークス光
の散乱強度が温度に対して大きく変化することが知られ
ており、これを温度測定に利用している。
【0009】このOTDR法は光ファイバの端からパル
ス光を入射し、光ファイバの媒質中に逆散乱されて戻っ
てくる時間を測定することにより距離を測定する。
ス光を入射し、光ファイバの媒質中に逆散乱されて戻っ
てくる時間を測定することにより距離を測定する。
【0010】以上2つの方法を組み合わせることによ
り、温度分布測定が可能となる。
り、温度分布測定が可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在、
このラマン散乱方式を適用したOTDR形光ファイバセ
ンサでは、光ファイバセンサの長手方向の位置分解能長
さLtが1m程度しかない。
このラマン散乱方式を適用したOTDR形光ファイバセ
ンサでは、光ファイバセンサの長手方向の位置分解能長
さLtが1m程度しかない。
【0012】光ファイバセンサを大型タンクなどの測定
対象物の表面温度分布測定に利用する場合、光ファイバ
をタンクの壁面に接着するには、膨大な手間がかかるた
め現場の作業効率が悪く、また光ファイバ長手方向の位
置分解能も低かった。
対象物の表面温度分布測定に利用する場合、光ファイバ
をタンクの壁面に接着するには、膨大な手間がかかるた
め現場の作業効率が悪く、また光ファイバ長手方向の位
置分解能も低かった。
【0013】図6に(A)で示すように、光ファイバ1
を大型タンク8に横巻きに巻き付けて接着する場合、巻
き付けピッチP1 が広いと、最少測定域Sが大きくなっ
てしまう。そこで、(B)に示すように、巻き付けピッ
チP2 を狭くすると、最少測定域Sは小さくなり大型タ
ンク8の上下方向の位置分解能は高くなるが、光ファイ
バ1長手方向の位置分解能は低いままなので、光ファイ
バセンサを有効に使うことができていない。これは、光
ファイバ1を大型タンク8に縦巻きに巻き付けても同じ
事であり、その場合、大型タンク8の左右方向の位置分
解能が高くなるだけで、光ファイバ1の長手方向の位置
分解能は低いままである。
を大型タンク8に横巻きに巻き付けて接着する場合、巻
き付けピッチP1 が広いと、最少測定域Sが大きくなっ
てしまう。そこで、(B)に示すように、巻き付けピッ
チP2 を狭くすると、最少測定域Sは小さくなり大型タ
ンク8の上下方向の位置分解能は高くなるが、光ファイ
バ1長手方向の位置分解能は低いままなので、光ファイ
バセンサを有効に使うことができていない。これは、光
ファイバ1を大型タンク8に縦巻きに巻き付けても同じ
事であり、その場合、大型タンク8の左右方向の位置分
解能が高くなるだけで、光ファイバ1の長手方向の位置
分解能は低いままである。
【0014】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、光ファイバの長手方向の位置分解能が高く、大型タ
ンクなどの測定対象物に光ファイバを設置するのが容易
な温度測定用光ファイバセンサを提供することにある。
し、光ファイバの長手方向の位置分解能が高く、大型タ
ンクなどの測定対象物に光ファイバを設置するのが容易
な温度測定用光ファイバセンサを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明は、大型タンクなどの測定対象物の表面温度分
布測定に利用する温度測定用光ファイバセンサにおい
て、測定対象物の表面に着脱自在に取り付けるためのロ
ールペーパを形成し、このロールペーパの測定対象物表
面に望む面に、かつ、その長手方向に沿って均一に蛇行
させて光ファイバを貼り付けて構成したものである。
に本発明は、大型タンクなどの測定対象物の表面温度分
布測定に利用する温度測定用光ファイバセンサにおい
て、測定対象物の表面に着脱自在に取り付けるためのロ
ールペーパを形成し、このロールペーパの測定対象物表
面に望む面に、かつ、その長手方向に沿って均一に蛇行
させて光ファイバを貼り付けて構成したものである。
【0016】上記構成によれば、あらかじめロールペー
パに接着した光ファイバを用いるので、貼り付けの際の
現場作業の効率化を図ることができ、かつ光ファイバを
蛇行させてあるため位置分解能が高い温度測定用光ファ
イバセンサを作製することができる。
パに接着した光ファイバを用いるので、貼り付けの際の
現場作業の効率化を図ることができ、かつ光ファイバを
蛇行させてあるため位置分解能が高い温度測定用光ファ
イバセンサを作製することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適実施の形態を
説明する。
説明する。
【0018】図1は、本発明の温度測定用光ファイバセ
ンサを示す図である。図3は、光ファイバ心線の横断面
図である。
ンサを示す図である。図3は、光ファイバ心線の横断面
図である。
【0019】図3に示すように、光ファイバ心線9は一
番中心にコア4があり、それを囲繞するようにコア4よ
り屈折率の低いクラッド5がある。実際の光ファイバで
は、製造過程における微少な傷の発生を防ぐために、石
英系の光ファイバの場合、母材から紡糸された直後にウ
レタン樹脂などのポリマ類が10μm程度の厚さで1次
被覆6が施される。さらに、外圧に対するクッション用
としておよび取り扱いを容易にするために、外径が1m
m程度の2次被覆7が施される。
番中心にコア4があり、それを囲繞するようにコア4よ
り屈折率の低いクラッド5がある。実際の光ファイバで
は、製造過程における微少な傷の発生を防ぐために、石
英系の光ファイバの場合、母材から紡糸された直後にウ
レタン樹脂などのポリマ類が10μm程度の厚さで1次
被覆6が施される。さらに、外圧に対するクッション用
としておよび取り扱いを容易にするために、外径が1m
m程度の2次被覆7が施される。
【0020】図1に示すように、測定対象物の表面に貼
り付けるロールペーパ2の裏面(測定対象物表面に望む
面)には、上記光ファイバ心線9等の構成を持つ光ファ
イバ1が、均一に蛇行させて設けられて、温度測定用光
ファイバセンサが構成される。ロールペーパ2は、ポリ
エステル等の不織布で、所定の幅で所定の長さ(例え
ば、幅300mm、長さ500m)に成形され、光ファ
イバ1は、ロールペーパ2に見合った長さ(例えば約2
倍の長さ)が取り付けられるように、所定のサイクルか
つ所定の曲率で蛇行されて設けられる。このロールペー
パ2の裏面は、あらかじめ粘着層を形成して光ファイバ
1の貼り付けと測定対象物への貼り付けが行えるように
する。
り付けるロールペーパ2の裏面(測定対象物表面に望む
面)には、上記光ファイバ心線9等の構成を持つ光ファ
イバ1が、均一に蛇行させて設けられて、温度測定用光
ファイバセンサが構成される。ロールペーパ2は、ポリ
エステル等の不織布で、所定の幅で所定の長さ(例え
ば、幅300mm、長さ500m)に成形され、光ファ
イバ1は、ロールペーパ2に見合った長さ(例えば約2
倍の長さ)が取り付けられるように、所定のサイクルか
つ所定の曲率で蛇行されて設けられる。このロールペー
パ2の裏面は、あらかじめ粘着層を形成して光ファイバ
1の貼り付けと測定対象物への貼り付けが行えるように
する。
【0021】次に、本発明の実施の形態をさらに詳しく
説明する。
説明する。
【0022】上記のような構成を持つ光ファイバ1を、
不織布製の強度が高く、かつ熱伝導性の低いロールペー
パ2の裏面に均一に蛇行させて貼り付け、温度測定用光
ファイバセンサとする。光ファイバ1を蛇行させてロー
ルペーパ2の裏面に貼り付けることによって、最少測定
域Sは小さくなり、かつ光ファイバ1の長手方向の位置
分解能が高くなる。ロールペーパ2の裏面は、あらかじ
め粘着テープ化しておくか、もしくは、接着剤を後から
塗布する。また、ロールペーパ2の表面(測定対象物に
望まない面)には、貼り付けパターンを規格化(例え
ば、1サイクルが1mのロールペーパは100番)して
光ファイバ距離(長さ)をあらかじめ印刷しておくこと
で、施工後の測定対象物表面位置と光ファイバ1との位
置関係を容易に把握することができる。
不織布製の強度が高く、かつ熱伝導性の低いロールペー
パ2の裏面に均一に蛇行させて貼り付け、温度測定用光
ファイバセンサとする。光ファイバ1を蛇行させてロー
ルペーパ2の裏面に貼り付けることによって、最少測定
域Sは小さくなり、かつ光ファイバ1の長手方向の位置
分解能が高くなる。ロールペーパ2の裏面は、あらかじ
め粘着テープ化しておくか、もしくは、接着剤を後から
塗布する。また、ロールペーパ2の表面(測定対象物に
望まない面)には、貼り付けパターンを規格化(例え
ば、1サイクルが1mのロールペーパは100番)して
光ファイバ距離(長さ)をあらかじめ印刷しておくこと
で、施工後の測定対象物表面位置と光ファイバ1との位
置関係を容易に把握することができる。
【0023】本発明の温度測定用光ファイバセンサの大
型タンクへの適用例を図2に示す。図2に示すように、
この光ファイバセンサを大型タンク8などの測定対象物
表面に貼り付け、光ファイバセンサの一端を光信号時間
領域分割反射信号受信装置(OTDR装置)3に接続し
て、その一端から光ファイバセンサに光パルスを入射
し、温度分布の測定を行う。
型タンクへの適用例を図2に示す。図2に示すように、
この光ファイバセンサを大型タンク8などの測定対象物
表面に貼り付け、光ファイバセンサの一端を光信号時間
領域分割反射信号受信装置(OTDR装置)3に接続し
て、その一端から光ファイバセンサに光パルスを入射
し、温度分布の測定を行う。
【0024】OTDR装置3は、光に沿った損失や種々
の物理量検出に有効な手法であり、特に複数の波長成分
を検出し、相互の関係から必要な温度、湿度等の情報を
求めると、不要な外乱を防止することができるので、実
用的な方法として用いられている。この場合、大型タン
ク8などの測定対象物表面における異常高温や異常低温
を検知するのは、後方散乱光の反射光である。
の物理量検出に有効な手法であり、特に複数の波長成分
を検出し、相互の関係から必要な温度、湿度等の情報を
求めると、不要な外乱を防止することができるので、実
用的な方法として用いられている。この場合、大型タン
ク8などの測定対象物表面における異常高温や異常低温
を検知するのは、後方散乱光の反射光である。
【0025】光ファイバ1の長手方向に時間遅れを伴っ
てOTDR装置3の入射端に戻ってきた後方散乱光の反
射光のうち、特定の波長領域の光は、光分岐器に導かれ
る。光ファイバ分岐器によって、後方散乱光の反射光は
ストークス光とアンチストークス光に分離される。スト
ークス光とアンチストークス光の光強度の時間関数を温
度分布演算回路でサンプリング処理することにより、測
定対象物の光ファイバ1の長手方向に沿った温度分布が
測定できる。光ファイバ1の長手方向の情報分解能を高
くするため、戻ってきた後方散乱光の反射光は、光/電
気変換後、短時間間隔でサンプリング処理される。
てOTDR装置3の入射端に戻ってきた後方散乱光の反
射光のうち、特定の波長領域の光は、光分岐器に導かれ
る。光ファイバ分岐器によって、後方散乱光の反射光は
ストークス光とアンチストークス光に分離される。スト
ークス光とアンチストークス光の光強度の時間関数を温
度分布演算回路でサンプリング処理することにより、測
定対象物の光ファイバ1の長手方向に沿った温度分布が
測定できる。光ファイバ1の長手方向の情報分解能を高
くするため、戻ってきた後方散乱光の反射光は、光/電
気変換後、短時間間隔でサンプリング処理される。
【0026】サンプリング処理されたデータ結果から、
測定対象物のどの位置で異常(異常高温や異常低温等)
が発生しているかを検知することができ、ロールペーパ
2の表面に印刷してある光ファイバ距離(長さ)を用い
ることによって、異常箇所を早急に検出することができ
る。それによって、メンテナンスが容易となるため、測
定対象物の耐久年数が延びると共に、安全性も確保でき
る。
測定対象物のどの位置で異常(異常高温や異常低温等)
が発生しているかを検知することができ、ロールペーパ
2の表面に印刷してある光ファイバ距離(長さ)を用い
ることによって、異常箇所を早急に検出することができ
る。それによって、メンテナンスが容易となるため、測
定対象物の耐久年数が延びると共に、安全性も確保でき
る。
【0027】光ファイバのロールペーパへの貼り付け例
を図4に示す。
を図4に示す。
【0028】図4に示すように、蛇行する光ファイバ1
のA点からB点までの間を単位区間として、単位区間長
さをlとする。折り返しのサイクル数をn/2とする
と、単位区間長さlは、l=n(πd+2L)/2,
(n=1,2,3,…)で表される。ここで、単位区間
長さlを光ファイバ1の温度分解能距離とすると、図4
の斜線で示す領域(W×V)は、測定域M(光ファイバ
が平均温度を測定できる領域)を表している。VはV=
nD,WはW=L+D+2dで表される。l=1m,D
=L/2,d=D/4として、nを変化させた時のサイ
クル,L,D,V,Wを求めた結果を表1に示す。
のA点からB点までの間を単位区間として、単位区間長
さをlとする。折り返しのサイクル数をn/2とする
と、単位区間長さlは、l=n(πd+2L)/2,
(n=1,2,3,…)で表される。ここで、単位区間
長さlを光ファイバ1の温度分解能距離とすると、図4
の斜線で示す領域(W×V)は、測定域M(光ファイバ
が平均温度を測定できる領域)を表している。VはV=
nD,WはW=L+D+2dで表される。l=1m,D
=L/2,d=D/4として、nを変化させた時のサイ
クル,L,D,V,Wを求めた結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】従来の直線状光ファイバセンサを0.24
5m間隔に配置した場合の測定域Mおよび表1における
n=4の場合の測定域Mを図5(a),(b)に示す。
5m間隔に配置した場合の測定域Mおよび表1における
n=4の場合の測定域Mを図5(a),(b)に示す。
【0031】図5に示すように、1mの長さの直線状光
ファイバセンサを用いた場合は測定域Mが0.245m
2 である。これに対して、本発明の温度測定用光ファイ
バセンサの場合、同じ1mの光ファイバを用いても全長
が0.28mしかないため、測定域Mは0.069m2
と非常に小さく、直線状光ファイバセンサの約4倍弱の
位置分解能を示す。また、測定域Mの縦寸法および横寸
法のバランスは、表1のV,Wに示したように自在に調
節することができる。
ファイバセンサを用いた場合は測定域Mが0.245m
2 である。これに対して、本発明の温度測定用光ファイ
バセンサの場合、同じ1mの光ファイバを用いても全長
が0.28mしかないため、測定域Mは0.069m2
と非常に小さく、直線状光ファイバセンサの約4倍弱の
位置分解能を示す。また、測定域Mの縦寸法および横寸
法のバランスは、表1のV,Wに示したように自在に調
節することができる。
【0032】本発明においては、直線のままだと1mの
長さを有する光ファイバ1を、ロールペーパ2の裏面に
均一に蛇行させて貼り付けてあるため、見掛け上の長さ
を自在に(例えば、半分以下)調節することが可能であ
る。そのため、光ファイバセンサの位置分解能が高ま
り、有効に光ファイバセンサを利用することができる。
すなわち、ロールペーパ2に蛇行して設ける光ファイバ
1のサイクルと曲率を変えることで、位置分解能を自在
に調整することができる。したがって、測定対象物の大
きさに応じて、光ファイバ1のサイクルと曲率を変えれ
ば、測定対象物に応じた位置分解能で温度測定が可能と
なる 尚、本実施例では光ファイバ1を均一に蛇行させてロー
ルペーパ2の裏面に貼り付けたが、貼り付けパターンは
どのようであっても良く、例えばジグザグに貼り付けて
も良いことは勿論である。
長さを有する光ファイバ1を、ロールペーパ2の裏面に
均一に蛇行させて貼り付けてあるため、見掛け上の長さ
を自在に(例えば、半分以下)調節することが可能であ
る。そのため、光ファイバセンサの位置分解能が高ま
り、有効に光ファイバセンサを利用することができる。
すなわち、ロールペーパ2に蛇行して設ける光ファイバ
1のサイクルと曲率を変えることで、位置分解能を自在
に調整することができる。したがって、測定対象物の大
きさに応じて、光ファイバ1のサイクルと曲率を変えれ
ば、測定対象物に応じた位置分解能で温度測定が可能と
なる 尚、本実施例では光ファイバ1を均一に蛇行させてロー
ルペーパ2の裏面に貼り付けたが、貼り付けパターンは
どのようであっても良く、例えばジグザグに貼り付けて
も良いことは勿論である。
【0033】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、あらかじ
めロールペーパ裏面に接着した光ファイバを用いている
ため、現場作業の効率化が図られ、かつ光ファイバを均
一に蛇行させているため、位置分解能が高い温度測定用
光ファイバセンサを得ることができる。
めロールペーパ裏面に接着した光ファイバを用いている
ため、現場作業の効率化が図られ、かつ光ファイバを均
一に蛇行させているため、位置分解能が高い温度測定用
光ファイバセンサを得ることができる。
【図1】本発明の温度測定用光ファイバセンサを示す図
である。
である。
【図2】本発明の温度測定用光ファイバセンサの大型タ
ンクへの適用例を示す図である。
ンクへの適用例を示す図である。
【図3】光ファイバ心線の横断面を示す図である。
【図4】光ファイバのロールペーパへの貼り付け例を示
す図である。
す図である。
【図5】本発明の光ファイバセンサおよび従来の温度測
定用光ファイバセンサの測定域を示す図である。
定用光ファイバセンサの測定域を示す図である。
【図6】従来の温度測定用光ファイバセンサの大型タン
クへの適用例を示す図である。
クへの適用例を示す図である。
1 光ファイバ 2 ロールペーパ 8 大型タンク
Claims (1)
- 【請求項1】 大型タンクなどの測定対象物の表面温度
分布測定に利用する温度測定用光ファイバセンサにおい
て、測定対象物の表面に着脱自在に取り付けるためのロ
ールペーパを形成し、このロールペーパの測定対象物表
面に望む面に、かつ、その長手方向に沿って均一に蛇行
させて光ファイバを貼り付けてなることを特徴とする温
度測定用光ファイバセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7256349A JPH09101210A (ja) | 1995-10-03 | 1995-10-03 | 温度測定用光ファイバセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7256349A JPH09101210A (ja) | 1995-10-03 | 1995-10-03 | 温度測定用光ファイバセンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09101210A true JPH09101210A (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=17291452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7256349A Pending JPH09101210A (ja) | 1995-10-03 | 1995-10-03 | 温度測定用光ファイバセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09101210A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11237287A (ja) * | 1998-02-20 | 1999-08-31 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 温度分布計測装置 |
JP2007178349A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Hitachi Cable Ltd | 光学式センサ及び光学式温度測定装置並びに光学式センサを用いた測定方法 |
JP2020020581A (ja) * | 2018-07-30 | 2020-02-06 | 北陸電力株式会社 | 温度測定装置および温度測定方法 |
CN115657241A (zh) * | 2022-11-16 | 2023-01-31 | 江苏中天科技股份有限公司 | 一种带状光纤传感光缆 |
WO2023127039A1 (ja) * | 2021-12-27 | 2023-07-06 | 一成 中尾 | インテリジェント攪拌システム |
-
1995
- 1995-10-03 JP JP7256349A patent/JPH09101210A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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