JPH09100129A - ガラスの製造装置及び製造方法 - Google Patents

ガラスの製造装置及び製造方法

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JPH09100129A
JPH09100129A JP28706995A JP28706995A JPH09100129A JP H09100129 A JPH09100129 A JP H09100129A JP 28706995 A JP28706995 A JP 28706995A JP 28706995 A JP28706995 A JP 28706995A JP H09100129 A JPH09100129 A JP H09100129A
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glass
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tic
film
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JP28706995A
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Shinji Ishikawa
真二 石川
Yuichi Oga
裕一 大賀
Masahiko Matsui
雅彦 松井
Motonori Nakamura
元宣 中村
Masumi Ito
真澄 伊藤
Satoshi Tanaka
聡 田中
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
    • C03B37/01446Thermal after-treatment of preforms, e.g. dehydrating, consolidating, sintering
    • C03B37/0146Furnaces therefor, e.g. muffle tubes, furnace linings

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質ガラス母材を加熱処理し、緻密な高純
度の透明ガラスを得る方法としては、ヘリウムの雰囲気
で行なう方法、あるいは真空雰囲気中で、高純度のカー
ボン炉心管を用いて処理する方法がある。前者はヘリウ
ムガスが高価のため製造コストが高くなり、又、後者は
炉心管を形成するカーボンは多孔質ガラス母材中の水分
等とカーボンが反応して揮散するので頻繁に炉心管を交
換しなければない等の問題がある。 【解決手段】 本発明に係わる炉心管12は基材12−
1の表面にTiC膜12−2をコーティングしているの
で加熱雰囲気中に含まれる水分等による基材の磨耗を抑
制することができる。また、炉心管の基材12−1は表
面にコートするTiC膜12−2の熱膨張率に近いもの
を選択するので、温度差による熱歪みが発生し難く、使
用できる期間を著しく増大することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラスの製造装置及び
製造方法に関し、特にガラスを加熱処理する炉芯管の改
良に係わる。
【0002】
【従来の技術】ガラス微粒子を集合して形成された多孔
質ガラス母材を加熱処理し、緻密な高純度の透明ガラス
を得る方法としては、ヘリウムの雰囲気で行なうことが
知られている。また、ヘリウムを使用しない真空雰囲気
中で、高純度のカーボン炉心管を用いて処理する方法も
提案されている(特開昭63−201025号公報)。
一方、石英系光ファイバはガラス母材を加熱溶融しなが
ら線引きすることによって製造される。かかる石英ガラ
スの線引工程においては、棒状の石英系ガラス母材を清
浄な雰囲気中で約1900℃以上に加熱しなければなら
ない。このための加熱炉としては、通常、カーボンをヒ
ータとして用いた炉が主に用いられている。このような
加熱炉によって線引きする際、特に注意しなければなら
ない点は炉内雰囲気の清浄化、即ち溶融した石英系ガラ
ス母材及び線引きされた光ファイバ表面の汚染防止であ
る。これは、炉内にカーボンの微粒子や石英ガラスを結
晶化させたり、石英ガラスと反応する成分が混在する
と、得られた光ファイバの機械的強度が著しく損なわれ
るからである。そこで、カーボン炉の場合は通常高純度
で緻密なカーボン炉心管を用い、その内部に清浄な窒素
やアルゴン等の不活性ガスを流す方法が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者の場合は、ヘリウ
ムガスが高価のため製造コストが高くなるという問題が
ある。また、後者の場合は、炉心管を形成するカーボン
は多孔質ガラス母材中の水分等とカーボンが反応して揮
散するので頻繁に炉心管を交換しなければない。また、
炉心管の劣化を防ぐためにSiC膜を施す方法が提案さ
れているが(特願平5−13747号)、SiC膜の寿
命が短くコスト高になるという問題がある。一方、線引
用加熱炉は、その内部を密閉構造とすることができない
ため、不活性ガス中に空気中の酸素が混入することは避
けられず、カーボン炉心管内面の高温部において酸化消
耗が激しく、カーボンの微粒子が発生して炉内雰囲気を
汚染し、かつカーボン炉の寿命を短いものとしていた。
そこで本発明は、炉心管を改良して安価で高品質に加熱
処理することのできるガラスの製造装置及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるガラスの
製造装置は、SiO2 を主成分とするガラス母材あるい
はガラス体を製造するために加熱体の内側に炉心管が配
置された製造装置であって、炉心管は基材と少なくとも
基材の内表面に設けられたTiCの膜とを備え、基材の
熱膨張係数がTiCの値に対して±10%以内であるこ
とを特徴とし、また、多孔質ガラス体を脱水・焼結し、
透明ガラス化する加熱装置あるいは光ファイバ用線引装
置に適用されたことを特徴とする。
【0005】本発明に係わるガラスの製造方法は、加熱
体の内側に炉心管が配置された加熱炉を用いてSiO2
を主成分とするガラス母材あるいはガラス体を製造する
方法であって、炉心管は基材と少なくとも基材の内表面
に設けられたTiCの膜とを備え、基材の熱膨張係数が
TiCの値に対して±10%以内であることを特徴と
し、また、多孔質ガラス体を脱水・焼結し、透明ガラス
化する工程あるいは光ファイバを線引きする工程を含む
ことを特徴とする。
【0006】
【作用】カーボンを炉心管の基材として用いると大型の
ものも形成できること並びに高温状態においても熱変形
が小さい点で好ましい。しかし、カーボン炉心管は外気
に含まれている水分あるいは酸素と次式のように反応し
て劣化する。 C+H2O→CO+H2 ・・・(1) 2C+O2 →2CO ・・・(2) SiO2+3C→SiC+3CO ・・・(3) 特に、反応式(3)で生成したSiCが結晶粉末を形成
する。さらに、この粉末が被加熱体に付着して不純物の
混入あるいは線引時の断線等のトラブルが生じる。かか
る欠点を解決するために本発明者等は、炉心管の表面に
TiCをコーティングすることによって、このような問
題が著しく改善されることを見出だした。これは、次式
に示すように、 TiC+3H2O→TiO2 +CO+3H2 ・・・(4) TiC+1.5H2 O→TiO2 +CO ・・・(5) 2TiO2 →TiO2 O3 (固体)+1/2O2 ・・・(6) TiO2→TiO(固体)+1/2O2 ・・・(7) Tiの酸化物が亜酸化物になっても固相あるいは液相を
形成するため、反応抑制に寄与するものと考えられる。
かかる作用によって、本発明に係わる炉心管はその表面
にTiC膜をコーティングしているので加熱雰囲気中に
含まれる水分等による基材の磨耗を抑制することができ
る。
【0007】また、炉心管の基材は表面にコートするT
iC膜の熱膨張率に近いものを選択することによって、
温度差による熱歪みが発生し難く、長期間安定に使用す
ることができる。
【0008】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例を
説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一
符号を付し、重複する説明を省略する。図1(A)は本
実施例に係わるガラス体製造装置の構成を示す断面図、
同図(B)は炉心管の壁面の断面図である。この装置は
加熱炉16の多孔質ガラス体11、炉心管12、加熱体
20、断熱材24が配置され、ガス導入管22、ガス排
気管23が設けられている。その上部には、シャッタ1
9を介して予備室13がガス導入管22、ガス排気管2
1と共に配置され、上部から多孔質ガラス体の支持棒1
5が挿入されている。ここで、炉心管の壁面12−0は
基材12−1の表面にTiCの膜12−2がコートされ
ている。
【0009】火炎加水分解法、プラズマ法、ゾルゲル法
等によって生成されたガラス微粒子を堆積してなる多孔
質ガラス体11は、まず予備室13に保持され予備室内
をポンプ17によって真空引きする。その後、シャッタ
19を開放し、多孔質ガラス体11炉心管12内に保持
して、加熱炉16内を真空に保ちながら1500〜16
00℃まで加熱する。ここで、必要に応じてガス導入管
22より各種ガスを炉心管12内に導入する。このよう
に、真空あるいは減圧状態で加熱処理することにより、
多孔質ガラス体が収縮する際に気泡等を閉じこめる事無
く、透明なガラス母材を得ることができる。
【0010】多孔質ガラス体を加熱処理する雰囲気中
に、不純物が存在すると多孔質ガラス体に付着して、品
質の劣化を招く。図1の装置では加熱体20、断熱材2
4は不純物の発生源となるが、これらは分離しているの
で直接的に炉心管12内に影響することはない。ところ
で、炉心管の表面にSiC膜をコートする方法も考えら
れたが、カーボン単体の場合に比べて炉心管の消耗が抑
制されるものの、SiC表面もまた水分等によって一酸
化炭素やガス状のSiOを発生し、SiC膜を劣化させ
ていた。これに対してTiCの場合は、水分等と反応し
て亜酸化物を生成しても固相を形成しているので保護膜
として機能する。また、炭化物が解離した場合でも、S
iC膜では溶融温度1410℃のシリコンが生成し、反
応性の高いシリコンの融液が生成する可能性があるが、
TiCの場合はチタンの融点が1659℃であるため、
石英ガラス母材の処理温度:1500〜1650℃では
融液の形成する可能性のないことも反応抑制に寄与して
いると考えられる。
【0011】これらの仮設を立証するために、次の実験
を行なった。表1に示す基材とコーティング膜につい
て、高さ50mm、内径100mm、厚さ3mmの円筒
状の炉心管を作製した。
【表1】 基材がカーボンの場合は熱膨張係数が8.4×10-6/
℃のものを用いた。これらの炉心管を図1に示す装置に
取り付けて、多孔質ガラス体挿入し、炉内を減圧して1
600℃まで昇温し、10時間保持した後、室温まで降
温した。これを1サイクルとして各炉心管について繰り
返し、各サイクル毎の重量変化を測定した。結果を図2
に示す。
【0012】コーティング膜を施さない場合でも、図2
(C)に示すように、基材が石英のときは比較的安定し
ている。コーティング膜を施さないカーボンからなる試
料10は初めから重量変動が起こっている。SiC膜を
施した試料7、8、9では膜厚によって異なるが、10
0μmでも7サイクルまでは緩やかな減少がみられ、コ
ーティングをしない場合に比較して耐久性のあることを
確認した。しかし、40μmでは3サイクル以降、18
0μmでは2サイクル以降で重量減少が著しくなる(図
2(B))。
【0013】これに対して、カーボン基材にTiC膜を
コートした試料3、4、5、6は劣化の程度はかなり改
善されたが、試料3は1サイクル目から膜にピンホール
が生じた。一方、試料6は膜に割れが生じ、劣化が進行
した。試料1、2は最も変化が少なく、安定した特性を
示した(図2(A))。以上の実験から、炉心管の基材
にコーティングするTiCの厚さは少なくとも50μm
以上必要である。カーボンを基材とする場合、これを構
成するカーボン粒子と同程度の厚さを必要とすることで
ある。一方、300μmを越えると、膜と基材との熱膨
張率の差に起因する応力によって亀裂が生じやすくな
る。
【0014】TiC膜を施す場合の基材としては、カー
ボンが高温時における変形がなく、かつ不純物の発生が
少ないので最も好ましい。石英ガラスは高温時で変形す
るが、不純物の発生が少ない点で優れている。また、T
iCを基材とした場合、基材の状態ではハロゲン系のガ
スが炉心管を通過し、安定した状態で処理することが困
難となるので、ハロゲンガスを通さない緻密なTiC膜
をコーティングする必要がある。
【0015】(実施例1) 前記と同じカーボン基材を
用いて、その表面にTiCを200μmコートした内径
350mm、長さ1000mmの炉心管を作製して図1
に示す構成の装置に取り付けた。この装置を用いて、V
AD法で作製した外径250mm,長さ700mmの多
孔質ガラス母材を用いた。加熱処理して透明なガラス母
材を得た。母材は100mmHg未満の減圧ガスの雰囲
気となるように真空ポンプで保持すると共に、温度は一
旦1200℃で脱水処理し、その後1500℃で透明な
ガラス化した。減圧ガス雰囲気としてはヘリウム、窒素
あるいは空気等が用いられる。この条件で、200本の
母材を透明ガラス化したところ、炉心管の劣化による異
物の付着、表面傷は見られなかった、また、炉心管を取
り外して内面のTiC膜を顕微鏡で観察したところ、1
20μmの膜が残っていた。
【0016】(実施例2) カーボン基材の表面にTi
C膜を100μmコートした炉心管を用いて、250本
の母材について実施例1と同じ条件の加熱処理を行なっ
た。透明ガラス化した母材には異常はなく、また30μ
m以上のTiC膜が残っていた。
【0017】(実施例3) カーボン基材の表面にTi
C膜を200μmコートした実施例1の炉心管を用い
て、光ファイバを構成するコア及びクラッドからなる多
孔質ガラス体について実施例1と同じ条件の加熱処理を
行なった。透明ガラス化した母材には異常は見られなか
った。
【0018】(実施例4) カーボン基材の表面にTi
C膜を200μmコートした実施例1の炉心管を用い
て、光ファイバを構成するコア及びクラッドの一部から
なるガラス棒の外周に多孔質ガラス体を堆積した母材に
ついて実施例1と同じ条件の加熱処理を行なった。透明
ガラス化した母材には異常は見られなかった。
【0019】これまでは、一定の特性を有するカーボン
基材の表面にコートされたTiC膜について検討した。
ここでは、主にTiC膜がコートされたカーボン基材の
特性を実験例によって示す。そのために、高さ400m
m、内径40mm、厚さ2mmのカーボン製の円筒体に
TiC膜をコートして炉心管を作製した。カーボン基材
の熱膨張率及びTiCの膜厚は表2に示す。
【表2】
【0020】図3は光ファイバ用線引装置2の構成を示
す断面図であり、図1に示したガラス体の製造装置1の
加熱炉16と基本的には同じであるが、炉心管12が炉
16の中心部を貫通している点に特徴がある。上記の試
験用炉心管を図3の線引装置に取り付け、窒素ガス中で
2100℃まで昇温し、1時間保持した後、室温まで降
温した。これを1サイクルとして、各試料について数サ
イクルの温度試験を行なってTiC膜の変化を観測し
た。光ファイバ用線引装置2の構成は図1に示したガラ
ス体の製造装置1の加熱炉16と基本的には同じである
が、炉心管12が炉16の中心部を貫通している点に特
徴がある。
【0021】その結果、熱膨張係数の小さい試料1〜3
は、1回目の試験が終わったところで膜に亀裂が生じ
た。また、熱膨張係数がTiCより大きい試料10、1
1も同様の結果であった。熱膨張係数が7.1×10-6
/℃とTiCの熱膨張係数8.5×10-6/℃に近い試
料4、5では10サイクルの試験を行なっても亀裂は生
じなかった。しかし、同じ試料でも膜厚が300μmま
で増加すると、5サイクルで亀裂が生じた。熱膨張係数
が8.4×10-6/℃とTiCの熱膨張係数8.5×1
0-6/℃に略一致させた試料7〜9では膜厚に関係な
く、10サイクルの試験を行なっても亀裂は生じなかっ
た。ただし、TiCの膜厚を400μmにしたところ剥
離をおこして温度試験はできなかった。以上の実験結果
から、TiCをコートする基材は、少なくともTiCの
熱膨張に対して、1.5×10-6/℃の範囲、即ち7〜
10×10-6/℃の範囲にある必要があり、好ましく
は、8〜9×10-6/℃であることが確認された。
【0022】次いで、図3に示した線引装置2と上記の
炉心管を用いて線引きを行なった。(実施例5)円筒形
(内径40mm、長さ400mm、厚さ2mm)で熱膨
張係数8.4×10-6/℃のカーボン基材の表面にTi
Cの膜厚を200μmコートした炉心管を用いた。VA
D法によって作製した外径35mm、長さ700mmの
単一モード光ファイバ用ガラス母材を窒素雰囲気中にお
いて2050℃で線引きした。得られた光ファイバは
1.55μmの波長において、損失が0.198dB/
km、平均破断強度は6.9kgと良好な結果が得られ
た。この炉心管を用いて50本の母材を線引きした後、
炉心管を取り外して内部のTiC膜を顕微鏡で観察した
ところ、平均150μmのコーティングが残存してお
り、さらに長期間の使用が可能であることが確認され
た。
【0023】(比較例) 熱膨張係数4.6×10-6/
℃のカーボン基材の表面にTiCの膜厚を200μmコ
ートした炉心管を図3の装置に取り付けて実験例5と同
様の条件で線引きした。1本の母材を線引きしたところ
で、炉心管を外して内部の状態を観察したところ、全体
に亀裂が現われていた。
【0024】本願発明に係わるガラスの製造装置及び製
造方法は上述の特徴を有するので、顕著な使用例として
は多孔質ガラス体を脱水・焼結し、透明ガラス化する工
程(このガラス体をさらに所定の外径に延伸する場合も
ある)あるいは光ファイバを線引きする工程並びにそれ
らの工程に使用される製造装置が好適である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる炉
心管は基材の表面にTiC膜をコーティングしているの
で加熱雰囲気中に含まれる水分等による基材の磨耗を抑
制することができる。また、炉心管の基材は表面にコー
トするTiC膜の熱膨張率に近いものを選択するので、
温度差による熱歪みが発生し難く、使用できる期間を著
しく増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係わるガラス体の製造装置の構成を
示す断面図である。
【図2】炉心管のヒートサイクル試験を行なった時の重
量変化を示す図である。
【図3】本実施例に係わる光ファイバ用線引装置の構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
1:ガラス体の製造装置 2:光ファイバの線引装置 11:多孔質ガラス体 12:炉心管 12−0:炉心管の壁面構成 12−1:基材 12−2:TiC膜 13:予備室 14:扉 15:支持棒 16:加熱炉 17、18:真空ポンプ 19:シャッタ 20:加熱体 21、23:ガス排気管 22、22−1:、22−2:ガス導入管 24:断熱材 25:上蓋 26:底 27:光ファイバ用ガラス母材 28:光ファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 元宣 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 伊藤 真澄 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 田中 聡 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiO2 を主成分とするガラス母材ある
    いはガラス体を製造するために加熱体の内側に炉心管が
    配置された製造装置であって、 炉心管は基材と少なくとも基材の内表面に設けられたT
    iCの膜とを備え、基材の熱膨張係数がTiCの値に対
    して±10%以内であることを特徴とするガラスの製造
    装置。
  2. 【請求項2】 TiCの膜厚が50〜300μmである
    ことを特徴とする請求項1に記載したガラスの製造装
    置。
  3. 【請求項3】 基材の熱膨張係数が7〜10×10-6/
    ℃であることを特徴とする請求項1に記載したガラスの
    製造装置。
  4. 【請求項4】 基材がカーボン、石英ガラスあるいはT
    iCであることを特徴とする請求項1又は3に記載した
    ガラスの製造装置。
  5. 【請求項5】 加熱体の内側に配置された炉心管が多孔
    質ガラス体を脱水・焼結し、透明ガラス化する加熱装置
    あるいは光ファイバ用線引装置に適用されたことを特徴
    とする請求項1に記載したガラスの製造装置。
  6. 【請求項6】 加熱体の内側に炉心管が配置された加熱
    炉を用いてSiO2を主成分とするガラス母材あるいは
    ガラス体を製造する方法であって、 炉心管は基材と少なくとも基材の内表面に設けられたT
    iCの膜とを備え、基材の熱膨張係数がTiCの値に対
    して±10%以内であることを特徴とするガラスの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載したガラスの製造方法に
    おいて、 多孔質ガラス体を脱水・焼結し、透明ガラス化する工程
    あるいは光ファイバを線引きする工程を含むことを特徴
    とするガラスの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022076180A1 (en) * 2020-10-06 2022-04-14 Corning Incorporated Protective coating for muffle in optical fiber draw furnace

Cited By (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022076180A1 (en) * 2020-10-06 2022-04-14 Corning Incorporated Protective coating for muffle in optical fiber draw furnace

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