JPH0898892A - 拡張カテーテル及びその製造方法 - Google Patents

拡張カテーテル及びその製造方法

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JPH0898892A
JPH0898892A JP6235576A JP23557694A JPH0898892A JP H0898892 A JPH0898892 A JP H0898892A JP 6235576 A JP6235576 A JP 6235576A JP 23557694 A JP23557694 A JP 23557694A JP H0898892 A JPH0898892 A JP H0898892A
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tube
catheter
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balloon portion
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JP6235576A
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Takashi Kaneko
隆 金子
Hiroshi Kondo
宏 近藤
Susumu Tanabe
進 田辺
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】バルーン部の折り畳みロープロファイル形状の
形成方法の提供とバルーン部の拡張収縮に伴う折り畳み
形状の復元性を得る拡張カテーテルの提供である。 【構成】拡張カテーテルのバルーン部を折り畳み、スリ
ットの入ったチューブ14を外管シャフト3に冶具10
1を用いてはめ込み移動させ折り畳まれたバルーン部1
3に被せる。その後、スリットチューブ14上に熱収縮
チューブ15を被せヒートガン等で加熱して、スリット
チューブ14をかしめる、かしめた状態でオーブンに入
れ熱処理を行う。室温まで冷却後、収縮チューブ15及
びスリットチューブ14をはずし、折り畳み形状を得、
復元性を有するバルーンカテーテルを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血管拡張など医学処置
で用いられる拡張カテーテルに関し、また拡張カテーテ
ルのバルーン部の形状を整え、復元性をもたせたる拡張
カテーテルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】拡張カテーテルを用いる治療は、その末
端にバルーンを担持するカテーテルを患者の体腔内に位
置し、バルーンを膨らませて、体腔の拡張を行う。この
手技は一般に狭窄した血管を拡張するのに用いらてい
る。この拡張カテーテルを用いた治療手技は経皮的経血
管形成術(Percutaneous Transluminal Angioplasty:
以下PTAと略す)と呼ばれ、特に、心臓の冠状動脈に
対して行われる経皮的経血管的冠状動脈形成術(以下P
TCAと略す)は虚血性心疾患の狭心症・心筋梗塞に対
して、開胸手術をせずに心筋への血行再建を図るという
理想的な治療方法であり、本邦でも急速に普及してい
る。
【0003】拡張カテーテルに最も重視される特徴は血
管内の走行性と狭窄部の通過性である。典型的に医師は
治療されるべき狭窄部位にガイディングカテーテルとガ
イドワイヤーを補助に用いて、拡張カテーテルを血管内
に進め狭窄部にバルーン部を位置させた状態で拡張を行
い、狭窄部を拡張して、血流の再建を行うものであり、
狭窄部をバルーンが通過できなければ治療そのものを行
うことができない。
【0004】拡張カテーテルは狭窄部の近傍まで導入さ
れたガイディングカテーテル内を挿通し、血管内を走行
し患部へ到達する。従って、カテーテルの細径化は患部
への到達性及び狭窄部の通過性に重要な意味を持つ。細
いカテーテルの方が狭い管内を通過させるのに好都合で
ある。この場合、バルーン部がカテーテル軸の回りの近
くを低形状まで折り畳まれた姿を有するべきである。こ
のような姿は業界ではロープロファイルと呼ばれてい
る。ロープロファイルのバルーン部を持つ拡張カテーテ
ルは狭い狭窄及び通路の通過が容易であり、薄壁のバル
ーンと細いカテーテル本体シャフトとバルーンを折り畳
むことにより達成される。しかしながら、バルーンに形
状の復元性がない場合、一端バルーンを拡張してしまう
と、その後内部に負圧をかけバルーンを収縮させてもカ
テーテル軸のまわりに元の形状に折り畳まれることな
く、扁平に一対の翼状形に潰れる傾向がある。この様に
なった拡張カテーテルは血管内で前進後退しずらいばか
りでなく、えらのように張られた形状ゆえにバルーンが
ガイディングカテーテル開口部に引っかかり、バルーン
部をガイディングカテーテル内部に引き込み回収するこ
とが難しくなる虞れがあった。
【0005】以上の理由から、拡張カテーテルのバルー
ン部のロープロファイル化と復元性は重要である。しか
しながら、バルーンのロープロファイル化と復元性に関
しては従来、満足いくものがなかった。
【0006】前述したようにロープロファイル化に関し
てはカテーテル本体シャフト自身の細径化と薄壁のバル
ーンが有効である。従来、ポリエチレンテレフタレート
(以下PETと略す)製の薄壁高強度バルーンに代表さ
れるようにバルーンの薄壁化が行われた。薄壁のバルー
ンは容易に折り畳まれシャフトの回りにまとわりつかせ
ることが可能であり、バルーン素材の選択により、ロー
プロファイルが達成された。しかしながら、薄壁で十分
な耐圧を達成させるためには、PETの様な高い弾性率
の樹脂である必要があり、バルーンが硬い素材の性質の
ため、前記した翼状の潰れを形成し易い欠点を有し、形
状の復元性は達成することは困難を伴っていた。
【0007】一方、復元性に関しては架橋ポリエチレン
等の低弾性率のポリオレフィンバルーンに熱処理を施し
形状付けを行うことが開示されている。これらはバルー
ンを折り畳んだ後型にはめ熱処理することで達成されて
いる。しかしながら、一般にバルーンを型に挿入すると
き、操作性を考慮した場合、型の内径は所望バルーンプ
ロファイル外径よりもやや大きくする必要があり、従っ
て熱処理を施してもそのプロファイル径はたかだか型の
内径に一致するだけで、十分なプロファイル径を得るこ
とができるとは言い難い欠点を有している。
【0008】米国特許5,147,302号にはバルー
ン部の材質が開示しておらず、また3つ折りに畳まれた
バルーン部に拡径されたスリットをはめ込んでいるがバ
ルーン部先端にしわがより易いという欠点がある。
【0009】更にスリットを縮める手段としてスリット
チューブの外径より約0.001インチ小さな内径をも
つチューブにスリットチューブを入れ込んで行くことに
より、スリットを締めている。しかし、この方法ではス
リットチューブとその外側のチューブの間にすき間が存
在しないため、入れ込んで行く際操作性が悪く、バルー
ンを損傷させ易いという欠点を有している。
【0010】また、折り畳み形状をつける際の問題点と
して、バルーンを形状付けの型にはめる時やはずす時に
バルーンにしわや傷を付け易く、故に、耐圧低下やピン
ホールの原因となり性能のばらつきを引き起こし易いこ
とが挙げられる。特に、小さな折り畳み形状とするため
にはきつい小さな型にはめる必要があり、どうしてもバ
ルーンに傷やしわを発生させる原因となっていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は拡張カテーテ
ルのバルーン部をカテーテル本体の外管シャフト外径と
同等以下に折り畳みいわゆるロープロファイルと呼ばれ
ている形状をカテーテルに付与する方法を提供し、製造
中に起こるバルーン部の損傷を防止することにより、品
質の安定した拡張カテーテルを製造する方法を提供する
ことを目的とする。
【0012】また、バルーンの拡張収縮に伴うロープロ
ファイル形状の復元性が付与された拡張カテーテルを提
供することも目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記問題点に鑑み鋭意検
討を重ねた結果、バルーンのロープロファイル形状への
折り畳みはバルーン壁が薄く、柔軟性に富んだ素材が好
ましく、形状の復元性は形状付けの型の小ささと熱処理
条件により達成されるとの結論に達し本発明がなされ
た。
【0014】本発明は、即ち、拡張カテーテルのバルー
ン部を折り畳み、切れ目の入った拡径された管状体を該
バルーン部に被せ、さらに熱収縮チューブを被せ加熱
し、所定径まで縮径させ、その径を保ったまま、さらに
熱処理を行い、バルーン部に形状を付けることを特徴と
する拡張カテーテルの製造方法である。
【0015】また、本発明はポリオレフィンとエンジニ
アリングプラスチックからなるバルーン部を有するカテ
ーテルであって、上記の製造方法により、該バルーン部
が形状付けされており、該バルーン部が拡張収縮後もほ
ぼ同じ形状に戻る復元性を有することを特徴とする拡張
カテーテルである。
【0016】また、少なくとも外層にポリプロピレン
(PP)、内層にポリフェニレンスルフィド(PPS)
を用いた多層構造からなるバルーン部を有する、上記の
製造方法により、該バルーン部が形状付けされており、
該バルーン部が拡張収縮後もほぼ同じ形状に戻る復元性
を有することを特徴とする拡張カテーテルである。
【0017】また、本発明のバルーン部の折り畳み形状
は自由であるが、軍配型にバルーンをつぶし左右交互に
折り畳む方法がしわや瘤を発生しにくく、きれいに折り
畳めるので好ましい。
【0018】また、切れ目の入った管状体(スリットチ
ューブ)の材質はある程度の硬さと加工性を有すること
が必要であり、樹脂や金属製のチューブを用いることが
可能であるが、冶具を用いて切れ目を開きチューブ径を
広げるため、チューブは可撓性を有する材質を用いるほ
うが好ましく、金属より樹脂製が好ましい。さらに耐油
・耐熱性に優れている樹脂が好ましい。具体的にはポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、ナイ
ロン樹脂、ポリエステル樹脂等の材質のチューブが特に
好ましい性質を有する。
【0019】また、熱処理の熱では、バルーン部と、ス
リットチューブが相溶性を示さないものが好ましい。
【0020】また、スリットチューブを移動させバルー
ン部にかぶせる時、バルーン部は減圧状態とし、つぶれ
易くするとともにしわや傷をつけない様にするため、シ
リコーンオイル等の油脂を潤滑剤として極小量用いるこ
とが好ましい。
【0021】また、熱収縮チューブは、収縮温度範囲と
最小収縮径を考慮して、選択する必要があり、好ましく
は電子線架橋ポリオレフィンやシリコーンゴムのような
材質がよい。
【0022】また、熱処理による形状付けはバルーン材
質により、その材質のガラス転移温度以上融点以下で、
数時間行う必要があり、かつ熱収縮チューブ材質による
収縮温度より低く、他のカテーテル部材を変形させない
ため、温度は45℃〜150℃、時間は10分〜24時
間程度が好ましいが、より好ましくは50℃〜80℃、
時間は30分〜12時間程度熱処理を加えることが好ま
しい。
【0023】また、熱処理後、収縮チューブを切り取り
除くが、糸や金属線を熱収縮チューブの収縮前にスリッ
トチューブと収縮チューブ間に挿入しておくとその線材
を用いて収縮チューブをピールすることが容易にできる
ので好ましい。
【0024】また、本発明で用いるポリオレフィンは、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等が
あるが、なかでも融点の高く、柔軟性のあるポリプロピ
レンが好ましい性質を有している。
【0025】また、本発明で用いるエンジニアリングプ
ラスチックはポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボ
ネイト、変性ポリフェニレンオキシド、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリエーテルエーテルケトンなどのことをいうが、
なかでも、加工性、寸法安定性が良好である等の理由か
らポリフェニレンスルフィド(PPS)が好ましい性質
を有する。特にPPSはガラス転移温度が98℃と高く
収縮チューブの収縮温度でも変形しないので好ましい。
【0026】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。図1はPTCAに用いられる拡張カテーテル10
0の透視図である。拡張カテーテルは先端にバルーン部
1を有し、バルーン部の後端は外管シャフト3の先端と
接着され、バルーン部の先端は内管シャフト4の先端と
接続されている。また内管シャフト4がバルーン部内部
に位置する位置に白金マーカー2が取り付けられてい
る。この白金マーカーは体内でのバルーン部の位置を体
外から確認するために取り付けられているX線透過のも
のであり、また拡張カテーテルの基端には、ハブ6が取
り付けられ、その接続部には耐キンク性を高めるため
に、補強チューブ5が付けられている。
【0027】これらの構成からなる拡張カテーテルは臨
床上最も多用されるガイドワイヤー可動式のダブルルー
メンコアキシャルタイプのモデルである。外管シャフト
3は2.7/3.3Fr.の異径となっており材質はポ
リプロピレン樹脂で押出成形により得た。外管シャフト
3のバルーン側2.7Fr.部の外径寸法は0.91m
mとした。また内管シャフト4も1.7/1.9Fr.
の異径とし材質はポリエチレン樹脂を押出成形すること
で得た。内管シャフト4はバルーン側1.7Fr.部の
外径寸法が0.57mmとした。バルーン内部中央に位
置する白金コイルマーカー2の外径は0.70mmのも
のを用いた。バルーン1は拡張径2.5mm、壁厚13
μmの図2に示したものを用いた。図2(a)はバルー
ン1の全体図であり、図2(b)は図2(a)I−I線
における断面図である。このバルーン1は内層にエンジ
ニアリングプラスチックの中で、特にポリフェニレンス
ルフィド層(PPS層)9、接着性樹脂層(接着層)
8、ポリプロピレン層(PP層)7から構成されてい
る。各層の厚み配分はPPS層6μm、接着層1μm、
PP層6μmとし、バルーン1の壁厚を13μmのもの
を用いた。
【0028】ハブ6に取り付けられた拡張収縮用ポート
に水流式アスピレーターをコネクターを介して接続し、
拡張流路(内管シャフト4の外周と外管シャフト3の内
周からなる)を減圧すると同時に指でバルーンを図3に
示した形状につぶした。
【0029】図3(1)は正面から見た様子を表す図で
あり、図3(2)は側面から見た様子を表している。
【0030】図3の軍配型の形状は減圧状態で、図4
(a),図4(b),図4(c)のいずれかの形状に内
管シャフト4の回りに折り畳むことができる。図4
(a)はシャフト4を中心として上下にバルーン部1を
折り畳んだ状態である、図4(b)はシャフト4の片側
にバルーン部1を折り畳んだ状態である。図4(c)は
シャフト4を中心にシャフト4にバルーン1を巻き付け
て折り畳んだ状態である。なお、図4のそれぞれ(1)
は正面から見た様子を表す図であり、(2)は側面から
見た図を表している。本実施例では、図4(b)の様に
左右のフラップを交互に折り畳んだ。バルーン、内管シ
ャフト、コイルマーカーを含む折り畳まれたバルーン部
を13とする。次に図5にスリットチューブを拡径する
ための冶具101を示す。外径0.95mm,長さ50
mmのステンレス製丸棒10の両端をR加工し、基端に
外径10mm,長さ50mmの真鍮製グリップ11に取
り付けられ、丸棒10の先端部を約45°の角度に曲げ
た折り曲げ部12が形成されている。折り曲げ部12の
ストレート長さは15mmとした。
【0031】この冶具を用いてスリットチューブの径を
前もって広げるが、冶具にシリコーンオイルをスプレー
し、数回冶具の折り曲げ部をスリットに沿って通過させ
ることにより、スリットが開き径が広がる。また、この
冶具はガイドとして用い外管シャフトにはめ込む時に用
いることができる。シリコーンオイルに限定は無いが信
越化学工業(株)製のKF−96−20のスプレーを使
用した。
【0032】図6は拡張カテーテルのバルーン部に形状
を付ける方法を連続的に図解したものである。なお、作
業はすべてバルーン部1をアスピレーターで減圧した状
態で行った。
【0033】図6(a)において、折り畳まれたバルー
ン部13を含むカテーテル先端部の外管シャフト3に切
れ目を入れた内径0.80mm、外径1.1mm、長さ
45mmのフッ素樹脂(材質:PFA)のスリットチュ
ーブ14をはめ込んだ。切れ目を入れる前のPFAチュ
ーブはダイショー(株)製を使用した。スリットチュー
ブ14はあらかじめ図5に示した冶具101でスリット
を開いて拡径されており、スリットのある方向と逆にチ
ューブを湾曲させることによりスリットが開口するよう
になっている。従って、容易に外管シャフト3にはめる
ことができる。
【0034】図6(b)に示すように一旦外管シャフト
3にかぶせたのをスライドさせて,図6(c)に示した
様にスリットチューブ14をバルーン部13にかぶせ
る。この時、バルーン部13に前述のシリコーンオイル
を極小量スプレーしておくと摺動性が増して作業がしや
すい。
【0035】続いて、図6(d)に示すようにスリット
チューブ上に長さ40mmの熱収縮チューブ15をかぶ
せ、家電製品のドライヤーで加熱し図6(e)に示すよ
うに、収縮させスリットチューブ14をかしめた。この
ときスリットチューブはスリットが閉じ元のチューブ形
状まで縮径した。用いた収縮チューブは住友電気工業
(株)製のスミチューブC(商標)、呼称サイズ1.5x
0.2・透明であった。この収縮チューブは収縮前サイ
ズが内径2.1mmで完全収縮後サイズが内径0.8m
m程度で収縮温度が80〜90℃で特に好ましい性質を
有している。熱収縮チューブはカテーテルを熱変形させ
ない為に比較的低温で収縮し、収縮後スリットチューブ
を過度に潰さない最小収縮径をもつことが要求される。
そのため収縮チューブの収縮温度範囲と最小収縮径を選
択する必要がある。
【0036】収縮チューブをかぶせた図6(e)の状態
で、カテーテルをオーブンに入れ温度60℃、16時間
の熱処理を行った。80〜90℃で収縮させた熱収縮チ
ューブは60℃では収縮がさらに進行することがないの
でオーブンの中でスリットチューブをつぶすことがなく
理想的な性質を有している。
【0037】熱収縮チューブに剃刃で傷をつけ引き裂い
て除去し、スリットチューブをはずした。スリットチュ
ーブの利点は径が可変でかしめたとき元の径に戻る点で
ある。スリットチューブをバルーン部にはめる時やはず
す時にスリットがあるため径が広がるので摩擦抵抗を低
減し、バルーン部に無理な力が加わらずバルーン部への
損傷やバルーンと内外管シャフト接合部に損傷を与えな
い点である。
【0038】図6(f)はバルーン部の仕上がり状態を
示すものである。内管シャフト4の外径は0.57m
m、バルーンの内管シャフト接合部16の外径0.71
mm、折り畳んだバルーン部13の外径は0.80m
m、バルーンの外管シャフト接合部は外管シャフト内部
に勘合(嵌合)し外径は外管シャフト3の外径とほぼ同
等の0.91mmであった。従って、各セグメント間の
段差は約0.05mm程度であり、スムーズに径が移行
している。先端に向かうほど細くなっており血管内の狭
窄部通過に好ましい形状となった。ロープロファイル化
はマーカー外径+バルーン壁厚で決定されるので更に小
さく設定することは可能であるがマーカー部が段差とし
て現れるので余り小さく設定する必要はなく、内管シャ
フト、バルーン、外管シャフトの径がスムーズに移行す
るように設定することのほうが重要である。
【0039】図7は先端拡張カテーテルの全体図であ
る。ハブ6にシリンジを接続しバルーンを拡張収縮させ
るとバルーンは減圧時ほぼ元の折り畳まれた形状に戻っ
た。
【0040】図7の拡張カーテルはPTCA拡張カテー
テルとして望ましい性質を有していた。図8を用いて説
明すると心臓の冠状動脈の狭窄部へバルーンを進める場
合、図のようにトランスフェモラル法と呼ばれる手技で
は、患者の太股から大動脈内にガイディングカテーテル
17を通し通路を確保し、ガイディングカテーテルのタ
イプにて左右の冠状動脈を選択する。図はジャドキンス
型のガイディングカテーテル17を用いての左冠動脈へ
のアプローチを示している。冠状動脈内にガイドワイヤ
ー19を先行させ病変を通過させる。拡張カテーテル1
8はガイドワイヤー19に沿って前進させ、バルーン部
を血管狭窄部20に留置し拡張する。ガイディングカテ
ーテル17及びガイドワイヤー19を残したまま拡張カ
テーテル18だけを回収する。回収後ガイディングカテ
ーテル17を介して造影剤を注入し確認造影を行う。必
要があればバルーン径のさらに大きい拡張カテーテルに
交換して再度拡張を行うが、必要がなければガイドワイ
ヤー19及びガイディングカテーテル17を抜去し治療
を終える。手技中、拡張カテーテルは細く曲がりくねっ
た管状体内部にあり、ガイディングカテーテル内及び血
管内での素早い走行が要求されるが、ガイディングカテ
ーテル内径や血管内径に対してカテーテルの径が小さけ
ればそれだけ有利となる。本発明の拡張カテーテルはバ
ルーン部が外管シャフトより細いので良好な血管内の走
行性を有していた。また、拡張カテーテルのバルーン部
はさらに狭い血管の狭窄部を通過する必要があるが本発
明の拡張カテーテルの様に、先細り形状で段差が小さく
ロープロファイル形状であることは狭窄通過性を非常に
高めるのに役立つ。
【0041】また、実施例で作成した拡張カテーテルを
用いたバルーン部を10数回拡張収縮を繰り返したが、
ほぼ元の形状に復元することができた。
【0042】
【発明の効果】本発明は拡張カテーテルのバルーン部を
外管シャフト外径よりも小さく折り畳む方法を提供し、
折り畳む際にバルーンや接合部に傷をつけることがなく
製作することができる。従って、品質の高い拡張カテー
テルを提供することができる。また、用いる熱収縮チュ
ーブは収縮前ではスリットチューブ径より十分大きな径
を有しているため、操作が容易であり、かつ操作中にバ
ルーン部を傷つけることもない。
【0043】更に、熱収縮チューブを用いることによ
り、所定の最小縮径まで縮径されるのでバルーン部を潰
すことがない。
【0044】また、スリットチューブを使用することに
より、スリットチューブの移動時、径が自然に広がるの
でバルーンを傷つけることなくはめ、はずしができると
いう点でも優れている。
【0045】また、バルーン部は拡張収縮しても径の小
さな状態を維持できるので、拡張カテーテルの血管内走
行性と狭窄部通過性を向上させる効果がある。
【0046】本発明の方法は熱処理によるバルーン部へ
の復元性を付与することができ、拡張カテーテルの回収
の容易性を達成できる。また、復元性があることで多病
変の症例にも狭窄部通過性能を維持した拡張カテーテル
を提供することができる。
【0047】特に、本発明の方法をポリオレフィンとエ
ンジニアリングプラスチックからなるバルーンに適応す
るとロープロファイルでかつ拡張収縮後もほぼ同じ形状
に戻るバルーン部を持った拡張カテーテルを提供するこ
とができる。なかでも少なくとも外層にポリプロピレン
(PP層)、内層にポリフェニレンスルフィド(PP
S)を用いた多層バルーンが特に好ましい性質を有して
いる。このバルーンは高耐圧縮性と柔軟性を持ってお
り、これまで適応禁忌とされていた困難な症状にも適応
可能な拡張カテーテルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は拡張カテーテルの透視図である。
【図2】図2は本発明実施例で用いたバルーンの全体図
と断面の拡大図である。
【図3】図3は折り畳む前のバルーン部を示した図であ
る。
【図4】図4は折り畳み方法の例示である。
【図5】図5はスリットチューブ拡張用冶具の全体図で
ある。
【図6】図6は本発明の方法を連続図解したものであ
る。
【図7】図7は本発明のPTCA拡張カテーテルの全体
図である。
【図8】図8はPTCAで心臓の冠状動脈へのアクセス
方法を示す概念図である。
【符号の説明】
1.バルーン、2.白金マーカー、3.外管シャフト、
4.内管シャフト、5.補強チューブ、6.ハブ、7.
バルーン外層、8.バルーン接着剤、9.バルーン内
層、10.拡張用冶具シャフト、11.拡張用冶具グリ
ップ 12.拡張用冶具折曲げ部、13.折り畳まれたバルー
ン部、14.スリットチューブ、15.熱収縮チュー
ブ、16.バルーン内管シャフト接合部、17.ガイデ
ィングカテーテル、18.拡張カテーテル、19.ガイ
ドワイヤー、20.血管狭窄部(アテローマ)、21.
ガイドワイヤコネクタ、22.拡張流路コネクタ、10
0.拡張カテーテル、101.拡張用冶具

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】拡張カテーテルのバルーン部を折り畳み、
    切れ目の入った拡径された管状体を該バルーン部に被
    せ、さらに熱収縮チューブを被せ加熱して所定径まで縮
    径させ、その径を保ったまま、さらに熱処理を行い、バ
    ルーン部に形状を付けることを特徴とする拡張カテーテ
    ルの製造方法。
  2. 【請求項2】ポリオレフィンとエンジニアリングプラス
    チックからなるバルーン部を有するカテーテルであっ
    て、請求項1に記載の製造方法により、該バルーン部が
    形状付けされており、該バルーン部が復元性を有するこ
    とを特徴とする拡張カテーテル。
  3. 【請求項3】少なくとも外層にポリプロピレン、内層に
    ポリフェニレンスルフィドを用いた多層構造からなるバ
    ルーン部を有する請求項1に記載の製造方法により、該
    バルーン部が形状付けされており、該バルーン部が復元
    性を有することを特徴とする拡張カテーテル。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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