JPH089780B2 - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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JPH089780B2
JPH089780B2 JP61230830A JP23083086A JPH089780B2 JP H089780 B2 JPH089780 B2 JP H089780B2 JP 61230830 A JP61230830 A JP 61230830A JP 23083086 A JP23083086 A JP 23083086A JP H089780 B2 JPH089780 B2 JP H089780B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、試料基板上に各種材料の薄膜を形成するた
めの装置に関するものであり、特に高密度プラズマによ
るスパツタリングを利用して各種薄膜を高速度,高効率
で形成するための新規な薄膜形成装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来から、プラズマ中で薄膜形成要素としてのターゲ
ツトをスパツタして膜を形成する。いわゆるスパツタ装
置は、各種材料の薄膜形成に各方面で広く用いられてい
る。中でも第5図に示すようなターゲツト1と基板2と
を向かいあわせた通常の2極(rf,de)スパツタ装置
や、2極スパツタ装置に第6図に示すような電子放出用
の第三電極3を設けた3極スパツタ装置、さらには第7
図に示すように磁石5を用いてターゲツト1に適当な磁
界を印加することにより高密度低温プラズマを発生さ
せ、ひいては高速膜形成を実現しているマグネトロンス
パツタ法などが広く知られている。それらいずれの装置
においても、主として膜構成要素としてのターゲツト1
と薄膜を付着させる基板2を有する真空槽4、ガス導入
系及び排気系からなり、真空槽4の内部にプラズマを発
生させるものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の装置で膜を高速度で形成しようとすると、必然
的にプラズマを高密度に保つ必要があるが、第5図に代
表される2極スパツタ装置では、プラズマを高密度にす
るほどターゲツト印加電圧も急激に上昇し、それと同時
に基板への高エネルギ粒子や、プラズマ中の高速電子の
衝撃により基板の温度が急激に上昇し、形成される膜の
損傷も増加するため、特定の耐熱基板や膜材料及び膜組
成にしか適用することができない。また第6図に代表さ
れる3極スパツタ装置の場合には、第3電極からのプラ
ズマ中への電子の供給により、プラズマ密度は上昇する
ものの前述の2極スパツタの場合同様、高速形成しよう
とすると、基板温度の急激な上昇をもたらし、結果とし
て得られる膜材料も、また形成する基板も小数にかぎら
れてしまうという欠点がもつている。
一方第7図に代表されるマグネトロン高速スパツタ装
置はプラズマ中のガスのイオン化に必要なターゲツトか
ら放出されるγ(ガンマ)電子を磁界と電界によりター
ゲツト表面に閉じ込めることにより、プラズマをより低
ガス圧で生成及び高密度化させることを可能とし、実際
に10-3Torr台での低いガス圧でも高速スパツタを実現し
ているため各種薄膜の高速形成に広く用いられている。
しかしながら、このようなスパツタ装置では、膜堆積中
の膜へのプラズマ中のイオン衝撃(主にAr+イオン)や
ターゲツトからの高速中性粒子(主にArのターゲツト表
面での反跳粒子)や負イオンの衝撃が存在し、膜の組成
ずれや膜や基板の損傷を与える場合が多く、実際にZnO
膜などの形成時には、ターゲツトの侵食部の真上と、そ
うでない部分との膜質が全く異なることも知られてお
り、そうした高エネルギー粒子の基板衝撃が大きな問題
となつている。加えて、ターゲツトの侵食部が局在して
いるため利用効率も極めて低く,工業的規模での生産性
に欠点をもつている。
また従来のスパツタ装置による膜形成においては、い
ずれもプラズマ中のガスや粒子のイオン化が十分でな
く、スパツタされた膜堆積要素としての中性粒子はその
ほとんどが中性粒子のままで基板に入射するため、反応
性の点から言えば活性が十分でないため、一部の酸化物
や熱非平衡物質を得るには500℃〜800℃程度の高い基板
温度を必要としていた。しかもプラズマに投入された電
力のほとんどが熱エネルギとして消費されてしまい、投
入電力にしめるプラズマ形成(電離)に用いられる電力
の割合が低いため電力効率がひくいという欠点があつ
た。
さらにいずれのスパツタ法でも10-3Torr以下の低ガス
圧では放電が安定に形成できず、不純物がそれだけ多く
膜中にとりかこまれるという欠点があつた。
すなわちスパツタによる薄膜形成においては以下のよ
うな事が望まれている。すなわち (1) 膜や基板の損傷や急激な温度上昇がなく高速で
膜形成ができること、(高密度プラズマであること) (2) 粒子のエネルギが広い範囲にわたつて制御でき
ること、 (3) 粒子のエネルギの分散ができるだけ少ないこ
と、 (4) プラズマのイオン化率が高く活性であること、 (5) 低ガス圧でもプラズマが生成できること、 などである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は従来の問題点を解決するため、試料基板上に
各種材料の薄膜を形成する薄膜形成装置において、マイ
クロ波導波管に接続されたマイクロ波導入窓を一端に有
し、マイクロ波進行方向に順次結合した真空導波部、プ
ラズマ生成室、プラズマ引き出し窓、プラズマ生成室端
部および試料室を備えたガス導入口を有する真空槽で構
成し、前記プラズマ生成室は、前記真空槽内に導入した
マイクロ波が共振するマイクロ波空胴共振器を形成する
径および長さを有し、かつ内壁に負電圧を印加する円筒
状ターゲツトと、その円筒状ターゲツトの内側表面に磁
束がもれるように、円筒状ターゲツトの上下両端の外側
に、極性を逆にした少なくとも1対のリング状永久磁石
とを備え、前記真空導波部およびプラズマ生成室端部の
外周には、前記プラズマ生成室の内部に磁界中心が存在
するなミラー磁界を形成する一対の電磁石を備え、前記
試料室に基板ホルダを設置してなることを特徴とする。
〔作 用〕
本発明は高い活性度の高密度プラズマを局所的に発生
させ、試料基板を低温に保つたままで高品質の薄膜を高
速度,高効率に形成できる。すなわち本発明は、ミラー
磁界中で電子サイクロトロン共鳴によりプラズマを生成
および加熱し、ミラー磁界の磁場勾配によりプラズマを
閉じ込めることにより、局所的に高密度のプラズマを形
成し、さらにその高密度プラズマの前面に負電圧を印加
した円筒状ターゲツトと、その内側表面に適当な磁束を
印加するための永久磁石とを配置してそのプラズマ中の
イオンをターゲツトに有効に引き込み高速,高効率スパ
ツタを実現するばかりでなく、膜や基板の損傷や急激な
温度上昇を抑制しつつ分散の少ないエネルギーを持つ粒
子で低温基板上に低ガス圧中で高純度の膜を形成でき
る。以下図面にもとづき実施例について説明する。
〔実施例〕
第1図は本発明の構成概要図であり、第2図は本発明
の実施例の構成概要図である。真空槽4は真空導波部1
0、プラズマ生成室11、プラズマ生成室端部12および試
料室9からなる。またはその真空槽4にはマイクロ波導
入窓6を通して順に矩形導波管7、更に図示しない整合
器、マイクロ波電力計、アイソレータ等のマイクロ波導
入機構に接続されたマイクロ波源からマイクロ波を供給
する。実施例ではそのマイクロ波導入窓6には石英ガラ
ス板を用い、マイクロ波源としては、例えば2.45GHzの
マグネトロンを用いている。
プラズマ生成室11はプラズマ生成による温度上昇を防
止するために、水冷される。図示しないガス導入系はプ
ラズマ生成室11に直接接続される。マイクロ波導入窓6
に対向する他端には基板2をおき、基板2の上にはスパ
ツタ粒子を遮断することができるように図示しないシヤ
ツタ配置している。またその基板ホルダにはヒータを内
臓しており基板2を加熱することができる。さらに基板
2には直流あるいは交流の電圧を印加することができ、
膜形成中の基板バイアスや基板のスパツタクリーニング
を行うことができる。
プラズマ生成室11は、マイクロ波空胴共振器の条件と
して、一例として、円形空胴共振モードTE113を採用
し、内のりで直径20cm高さ20cmの円筒形状を用いてマイ
クロ波の電界強度を高め、マイクロ波放電の効率を高め
るようにした。プラズマ生成室11の側面の一部に、水冷
が可能な円筒状ターゲツト15と、その円筒状ターゲツト
の内側表面に磁束がもれるよう円筒状ターゲツトの上下
両端の外側に極性を逆にした少なくとも1対のリング状
磁石14とを配置してその円筒状ターゲツトには−1.5KV,
10Aまでの負の電圧が印加できるようにした。その際、
ターゲツト部もマイクロ波に対しては共振器の一部とし
て働く必要がある。プラズマ生成室11の下端、即ち、基
板部へ通じる面には、プラズマ引き出し窓16として10cm
径の穴があいており、その面はマイクロ波に対する反射
面ともなり、プラズマ生成室11は空胴共振器として作用
している。
プラズマ生成室11の両端すなわち、プラズマ生成室端
部12、及び真空導波部10の外周には、電磁石8を周設
し、これによつて発生する磁界の強度をマイクロ波によ
る電子サイクロトロン共鳴の条件がプラズマ生成室11の
内部で成立するように決定する。例えば周波数2.45GHz
のマイクロ波に対しては、電子サイクロトロン共鳴の条
件は磁束密度875Gであるため、両側の電磁石8は最大磁
束密度3000G程度まで得られるように構成する。二つの
電磁石8が適当な距離を置くことによりプラズマ生成室
11で最も磁束密度が弱くなる、いわゆるミラー磁界配置
をとることは、電子サイクロトロン共鳴によつて効率よ
く電子にエネルギを与えるだけでなく、生成したイオン
や電子を磁界に垂直方向に散逸するのを防ぎ、さらにプ
ラズマをミラー磁界中に閉じ込める効果をもつている。
第3図に本発明の原理図を示す。第1図と同じ符号は
同じ部分を示す。ここで、プラズマを形成するときのパ
ラメータは、プラズマ生成室内のガス圧,マイクロ波の
パワー,ターゲツトの印加電圧及びミラー磁界の勾配
(電磁石部の最大磁束密度Bmと、両電磁石中心位置のプ
ラズマ生成室内での最小磁束密度Boの比:Bm/Bo)及び両
電磁石間の距離等である。ここで、例えば2.45GHzの周
波数のマイクロ波に対しては、前述のようにプラズマ生
成室内での最小磁束密度Boを875G以下に,電磁石中心部
の最大磁束密度Bmを1kGから3kG程度まで変化できるよう
にして磁界の勾配を変化することができる。このとき、
共鳴条件である磁束密度875Gが、プラズマ生成室内のい
ずれかの点で達成されていればよい。プラズマ中の荷電
粒子は、このように磁界が空間的にゆるやかに変化して
いる場合には、磁力線13に拘束されて磁力線13の回りを
スパイラル運動しながら、その角運動量を保持しつつ、
磁束密度の高い部分で反射され、結果としてミラー磁界
中を往復運動し、ひいては閉じ込めが実現される。ここ
で前述したミラー磁場の勾配:Bm/Boはプラズマの閉じ込
め効率に大きな影響をおよぼす。以上にようにして閉じ
込められた高密度プラズマに面した円筒状ターゲツトに
負の電圧を印加させることにより、高密度プラズマ中の
イオンをその円筒状ターゲツト15に効率よく引き込みス
パツタを起こさせる。その円筒状ターゲツトに引き込ま
れたイオンがターゲツト表面に衝突すると、そのターゲ
ツト表面から2次電子が放出される。この2次電子は、
ターゲツト印加電圧に相当する大きなエネルギーでター
ゲツトから遠ざかるように加速される。この2次電子
は、大きなエネルギーを持つており、ガスのイオン化効
率に大きな影響を与える。
一方、円筒状ターゲツトの外側両端に磁極を逆にして
配置したリング状永久磁石14によつてターゲツト表面に
漏えいする磁界 はこの2次電子の閉じ込めに有効に作用する。その原理
を第4図(a)(b)を用いて説明する。
ターゲツト印加電圧によつて形成されたターゲツト表
面の電界 で加速された2次電子は、磁界 で偏向され、ターゲツト方向に再び引きもどされる。し
かしまた電界 によつて逆方向に加速され、以上の過程をくり返しなが
ら、結果として高速の2次電子は 方向、即ちターゲツト内径方向にドリフト運動しその間
に中性の粒子との衝突をくり返して行く。その結果高効
率なガスのイオン化ひいてはより高効率なスパツタリン
グが、より低いターゲツト印加電圧で達成されることに
なる。さらに、円筒状ターゲツト5からスパツタされ
た、ほとんどが、中性の粒子の一部分は、電子温度の高
い高密度プラズマ中でイオン化される。一方電子は、イ
オンに対してはるかに軽いため、磁力線方向の運動速度
はイオンに比して電子の方が大きい。したがつてミラー
端部から多くの電子が逃げだし、正イオンがミラー中に
取り残されることになり、荷電分離がおこり、必然的に
端部近傍に電界が誘起される。この内外のポテンシヤル
差が(Vp)が電子の平均エネルギに匹敵した時に平衡
し、この電界は電子に対しては減速,イオンに対しては
加速電界として働いて両種の放出量がほぼ同じになる。
即ちこうしたミラーによる空間電荷効果による損失は、
このプラズマを薄膜形成装置の視点から見れば、その電
位差に相当するエネルギを持つたイオンをそのプラズマ
から取り出せることを意味している。このエネルギは、
マイクロ波のパワーや、 ガス圧に大きく依存し、数eV
から数百eVまでの広い範囲で自由に制御することができ
る。しかもターゲツトと基板が直交した位置にあるた
め、ターゲツトからの負イオンや中性の高エネルギ粒子
が基板衝撃を受けずにすみ、従来のスパツタ法で問題と
なつたような種々の高エネルギ粒子の基板衝撃を抑制す
ることができる。
加えて、プラズマ中には粒子間衝突による粒子の散乱
が存在することから、その衝突散乱によるプラズマ密度
の時間的減少の緩和時間は、プラズマ中のイオンのエネ
ルギが低いほど小さいため、ミラー端部から逃げる粒子
群の平均エネルギは、プラズマ内部の粒子群の平均エネ
ルギの数分の1になる。即ち、プラズマ中のイオン化に
はより高いエネルギで(高活性で)行い、またそのイオ
ンを外へ取り出して膜とする場合には、数分の1のより
小さいエネルギでのイオンを取り出すことができること
を意味しており、この磁場配置をもつスパツタ装置が薄
膜形成装置として理想的な性質をもつていることを示し
ている。
さらに本発明では、プラズマを活性にしていることか
ら、より低いガス圧(10-5Torr)でも放電が安定に形成
でき、それだけ不純物の少ない膜が実現できるという特
徴を有している。
さらに本発明では電子サイクロトロン共鳴による加熱
を利用しているため、プラズマ中の電子温度を自由に制
御できる。このため多価イオンが生成できるほどの電子
温度も実現できるので、結果としてその多価イオンを用
いて化学的に不安定な材料も合成できるという優れた特
徴をもつている。
一方、本発明の薄膜形成装置では、前述のようにプラ
ズマのイオン化率が極めて高いため、ターゲツトから放
出された中性のスパツタ粒子がプラズマ中でイオン化さ
れる割合が高いが、このイオン化されたターゲツト構成
粒子がまたターゲツトの電位で加速されて、またターゲ
ツトをスパツタするいわゆるセルフスパツタの割合も極
めて大きくなる。即ち、プラズマ生成用ガス(例えばA
r)がごく希薄な、あるいは用いない場合でも上述のセ
ルフスパツタを持続し、ひいては超高純度の膜形成も実
現できるという特徴をもつている。
次に本発明装置を用いてAl膜を形成して結果について
説明する。試料室9内の真空度を5×10-7Torrまで排気
した後、Arガスを導入しプラズマ形成室内のガス圧を3
×10-4Torrとしてマイクロ波電力100〜800W、ターゲツ
ト印加電圧300〜1KV、ターゲツト表面での磁束密度400G
ミラー磁場勾配(2KG/700G)の条件で膜を形成した。こ
のとき試料台は下部ミラーコイルの下端に設置し、加熱
しないで常温でスパツタを開始した。このときターゲツ
ト外側に配置した永久磁石の効果により、より低いター
ゲツト電圧で100〜2800Å/minの堆積速度で効率よく膜
形成できた。その際ターゲツトの外側に周設した永久磁
石がない場合に比べより低電圧で安定な高速スパツタが
実現できている。従来のスパツタ膜と比べて、膜の内部
応力が小さいため、厚さ2μm以上の膜をクラツクや剥
離を生じることなしに安定に形成できた。
一方、このときのイオンの平均エネルギは5eVから25e
Vまで変化し、基板方向に飛来する粒子のうち、10〜30
%がイオンであつた。
本発明の薄膜形成装置は、Al膜の形成のみならず、ほ
とんどすべての薄膜の形成に用いることができ、また導
入するガスを反応性ガスにすることで反応スパツタも実
現できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明は、プラズマ生成に電子
サイクロトロン共鳴条件によるマイクロ波放電を用いミ
ラー磁界によつてプラズマを効率よく閉じ込め、その高
密度プラズマ中のイオンを効率よくターゲツトに引き込
みスパツタを実現するもので、低ガス圧で高い活性度の
プラズマが得られ、従来のスパツタ装置に比べ、極めて
高イオン化率をもつた粒子で高速に低ガス圧中で膜形成
でき、粒子のエネルギが数eVから数百eVまでの広い範囲
が自由で制御でき、しかもそのエネルギは分散が少ない
という優れた特徴を本発明の薄膜形成装置が有している
ことから、この装置を用いて、損傷の少ない極めて高純
度で良質の膜を低基板温度で高速度,高効率に形成する
ことができるばかりでなく、従来の装置では実現できな
かつた非平衡材料の低温安定形成も可能となつた。また
本発明では、円筒状ターゲツトの外側に配置したリング
状の永久磁石の効果によりこの構成を有さないものに比
較してターゲツト印加電圧を低くして高効率のスパツタ
が可能となつた。
本発明では、ミラー磁場を得るために磁気コイルを用
いているが、これは種々の永久磁石を用いて、あるいは
それらを組み合わせてミラー磁場を形成しても全く同等
の効果をもつことは明らかで、さらにミラー磁場の勾配
を非対称にしてもよいことは言うまでもない。
さらに円筒状ターゲツト表面に磁束印加するため、本
発明では1対のリング状永久磁石を用いているが適当な
電磁石,あるいは適当なヨークあるいはそれを組み合わ
せて用いても効果は同じであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の薄膜形成装置の構成概要図、 第2図は本発明の薄膜形成装置の実施例、 第3図は本発明の薄膜形成装置の磁場配置およびイオン
運動と電位分布の概略図、 第4図(a)(b)はリング状永久磁石の効果を説明す
る本発明装置の上面図及び側面図、 第5図は2極スパツタ装置の構成図、 第6図は3極スパツタ装置の構成図、 第7図はマグネトロンスパツタ装置の構成図である。 1……ターゲツト 2……基板 3……電子放出用第3電極 4……真空槽 5……磁石 6……マイクロ波導入窓 7……マイクロ波導波管 8……ミラー磁界発生用電磁石 9……試料室 10……真空導波部 11……プラズマ生成室 12……プラズマ形成室端部 13……磁力線 14……永久磁石 15……円筒状ターゲツト 16……プラズマ引き出し窓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−50167(JP,A) 特開 昭61−104074(JP,A) 特開 昭61−194174(JP,A) 特開 昭62−222064(JP,A) 特公 昭56−54392(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料基板上に各種材料の薄膜を形成する薄
    膜形成装置において、 マイクロ波導波管に接続されたマイクロ波導入窓を一端
    に有し、マイクロ波進行方向に順次結合した真空導波
    部、プラズマ生成室、プラズマ引き出し窓、プラズマ生
    成室端部および試料室を備えたガス導入口を有する真空
    槽で構成し、 前記プラズマ生成室は、 前記真空槽内に導入したマイクロ波が共振するマイクロ
    波空胴共振器を形成する径および長さを有し、かつ、 内壁に負電圧を印加する円筒状ターゲツトと、その円筒
    状ターゲツトの内側表面に磁束がもれるように、円筒状
    ターゲツトの上下両端の外側に極性を逆にした少なくと
    も1対のリング状永久磁石とを備え、前記真空導波部お
    よびプラズマ生成室端部の外周には、前記プラズマ生成
    室内に磁界中心が存在するようなミラー磁界を形成する
    少なくとも一対の電磁石を備え、 前記試料室に基板ホルダを設置してなることを特徴とす
    る薄膜形成装置。
JP61230830A 1986-09-29 1986-09-29 薄膜形成装置 Expired - Fee Related JPH089780B2 (ja)

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