JPH0897607A - 誘電体フィルタ用基板 - Google Patents

誘電体フィルタ用基板

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JPH0897607A
JPH0897607A JP23526094A JP23526094A JPH0897607A JP H0897607 A JPH0897607 A JP H0897607A JP 23526094 A JP23526094 A JP 23526094A JP 23526094 A JP23526094 A JP 23526094A JP H0897607 A JPH0897607 A JP H0897607A
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dielectric
dielectric filter
resonator
conductor
mounting
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JP23526094A
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Atsushi Furuta
淳 古田
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/18Printed circuits structurally associated with non-printed electric components
    • H05K1/182Printed circuits structurally associated with non-printed electric components associated with components mounted in the printed circuit board, e.g. insert mounted components [IMC]

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  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘電体フィルタの高さ寸法を大きくすること
なく、高さ寸法の大きい誘電体共振器を実装可能とす
る。 【構成】 誘電体フィルタ用基板は、複数の誘電体共振
器と複数の電気素子とから成る誘電体フィルタ本体を実
装するためのものである。本発明による誘電体フィルタ
基板は複数の誘電体共振器を落とし込んで実装するため
の共振器実装用凹部(34)を有する。誘電体フィルタ
用基板は電気素子間および誘電体共振器を接続するため
の接続用導体パターン(12)と、入出力端子(13)
と、接地用端子(14)と、接地用導体パターン(3
5)とを有する。尚、電気素子を落とし込んで実装する
ための電気素子実装用凹部を有しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体フィルタ用基板
に関し、特に、主として移動体通信機器等に用いられる
マイクロ波帯等、数100MHz〜数GHzの高周波帯
の誘電体フィルタ用基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、誘電体フィルタは、複数
の誘電体共振器と、それらを接続するコンデンサやコイ
ル等の複数の電気素子とから構成され、複数の誘電体共
振器と複数の電気素子とは基板上に実装されている。こ
の基板を誘電体フィルタ用基板と呼び、その上に実装さ
れる複数の誘電体共振器および複数の電気素子をまとめ
て誘電体フィルタ本体と呼ぶ。
【0003】誘電体共振器としては、例えば、共振周波
数の1/4波長の長さを有する同軸型誘電体共振器が使
用される。同軸型誘電体共振器は、その中心軸に設けら
れた内部導体とその外周側面を覆う外部導体とを有す
る。同軸型誘電体共振器は、その一端面において内部導
体と外部導体との間が短絡されており、短絡されていな
い他端面において、外部導体と内部導体との間で計った
インピーダンスは、後述するように、共振器長さが丁度
1/4波長となる周波数付近で並列共振特性を呈する。
外部導体は一般に接地される。
【0004】図6および図7に、それぞれ、従来の誘電
体フィルタ用基板とその上に誘電体フィルタ本体を実装
した従来の誘電体フィルタとを示す。図6において、
(a)は誘電体フィルタ用基板の全体斜視図、(b)は
その裏面図を示し、(c)は入出力端子の部分を拡大し
て示す部分斜視図である。
【0005】最初に、図6(a)〜(c)を参照して、
従来の誘電体フィルタ用基板の構造について説明する。
誘電体フィルタ用基板は、実質的に矩形形状をした一枚
のプリント基板11を有する。図示のプリント基板11
の外形寸法(長さL、幅W、及び厚さT)は、それぞれ
(L×W×T)=11mm×11mm×0.8mmであ
る。プリント基板11の材質はガラスエポキシである。
【0006】プリント基板11は、後述するように、複
数の誘電体共振器と複数の電気素子とを実装する面であ
る主面と、この主面に対向した裏面とを有する。従っ
て、プリント基板11の主面は、複数の誘電体共振器を
実装するための共振器実装部と、複数の電気素子を実装
するための電気素子実装部とに分割される。
【0007】プリント基板11の主面の共振器実装部に
は接地用導体パターン15aが形成され、プリント基板
11の裏面には、図6(b)に示すように、接地面15
bが形成されている。導体パターン15aと接地面15
bとは6個のスルーホール10によって互いに短絡して
いる。
【0008】プリント基板11の主面の電気素子実装部
には接続用導体パターン12が形成されている。図示の
接続用導体パターン12は4つのH型の導体パターン1
2a,12b,12c,12dに分割されている。接続
用導体パターン12の両端部(プリント基板11の両側
面)には、図6(a)に示すように、それぞれ、入出力
端子13、13が互いに対向して形成されている。図6
(b)および(c)に示すように、各入出力端子13
は、プリント基板11の主面および裏面にそれぞれ形成
された、導体パターン13aおよび13bと、これら導
体パターン13aおよび13bを互いに短絡する導体パ
ターン13cとから成る。導体パターン13cは、プリ
ント基板11の端部に半円柱形状にカットされた溝部の
内周面に形成されている。
【0009】また、図6(a)に示すように、接地用端
子14、14も上述した入出力端子13、13と同様に
形成されている。すなわち、接地用端子14、14は、
プリント基板11の両側面に互いに対向して形成されて
いる。各接地用端子14は、導体パターン15aと接地
面15bとを互いに短絡する導体パターンから成り、プ
リント基板11の端部に半円柱形状にカットされた溝部
の内周面に形成されている。
【0010】次に、図7を参照して、図6に示された誘
電体フィルタ用基板上に誘電体フィルタ本体を実装した
誘電体フィルタについて説明する。
【0011】図示の誘電体フィルタは、2つの誘電体共
振器16、16を用いたバンドパスフィルタである。各
誘電体共振器16としては、上述した共振周波数の1/
4波長の長さを有する同軸型誘電体共振器が使用され
る。
【0012】各誘電体共振器16は直方体の外形をして
おり、中心軸と、互いに対向する端面16aおよび16
bと、外周側面とを有する。各誘電体共振器16は、そ
の外周側面を覆う外部導体17と、その中心軸に設けら
れた内部導体18とを有する。各誘電体共振器16は、
その一端面(図7の左上側の端面)16aにおいて内部
導体18と外部導体17との間が接続導体(図示せず)
によって短絡されている。各誘電体共振器16の短絡さ
れていない他端面(図7の右下側の端面)16bにおい
て、外部導体17と内部導体18との間で計ったインピ
ーダンスは、共振器長さが丁度1/4波長となる周波数
(この共振器の場合には約1.9GHz)付近で並列共
振特性を呈する。図示の誘電体共振器16は、縦×横寸
法□が3×3mmで、比誘電率εs はεs =90で、Q
の値はQ=300である。
【0013】2つの誘電体共振器16はプリント基板1
1の接地用導体パターン15aに接地されている。ま
た、3個の電気素子20、20、20は導体パターン1
2に電気的に接続されている。本例では、3個の電気素
子20、20、20の各々はコンデンサからなる。コン
デンサ20のキャパシタンスは0.5pF〜1.0pF
の範囲にある。さらに、2つの誘電体共振器16、16
の内部導体18は導体パターン12に2つの端子19に
よって電気的に接続されている。
【0014】このように構成された誘電体フィルタの外
形寸法(長さL、幅W、及び高さH)は、それぞれ(L
×W×H)=11mm×11mm×3.8mmである。
【0015】図8に図7に示した誘電体フィルタ(バン
ドパスフィルタ)の理論的な等価回路を示す。図8に示
されるように、各誘電体共振器16はキャパシタンスC
16とインダクタンスL16の並列共振回路で表され、各電
気素子(コンデンサ)20はキャパシタンスC20で表わ
される。
【0016】図9に図7に示した誘電体フィルタ(バン
ドパスフィルタ)の周波数特性(減衰特性)を示す。図
9において、横軸に周波数(1.5GHz〜2.3GH
z)を、縦軸に損失量(ロス)(dB)を示す。図9に
示されるように、中心周波数は1901MHz、帯域幅
は12MHz、挿入損失は2.66dBである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】移動通信機器の薄型化
が進むにつれて、それに使用される誘電体フィルタにつ
いてもより一層の薄型化が要求されている。また、電気
特性に関しては、挿入損失の小さい誘電体フィルタが求
められている。
【0018】しかしながら、低挿入損失な誘電体フィル
タを実現するためには、誘電体共振器としてQの値の大
きな同軸型誘電体共振器を用いる必要があり、Qの値は
同軸型誘電体共振器の体積に比例するので、体積の大き
な共振器を使用する必要がある。従って、誘電体フィル
タの高さ寸法が大きくなり、薄型化の要求を満たさなく
なるという問題がある。
【0019】また、誘電体フィルタの高さ寸法Hを小さ
くするには、プリント基板11を薄くするなどの方法が
考えられる。しかしながら、プリント基板11の厚さ寸
法Tを薄くすると、プリント基板11の持つ容量が大き
くなり、誘電体フィルタの周波数特性を劣化させる原因
になっていた。例えば、図10(a)に示すように、プ
リント基板11上の導体パターン12a〜12dと接地
面15bとの結合によって不要な容量51〜54が生じ
る。これらの容量はプリント基板11の厚みTに反比例
して大きくなるので、誘電体フィルタに用いるプリント
基板11の厚み寸法Tは大きい方がよい。また、図10
(b)に示すように、導体パターン12aと12cとの
間および導体パターン12bと12dとの間にも、それ
ぞれ、56および57で示すような不要な容量が生じ
る。これらの不要な容量56および57はプリント基板
11の比誘電率に比例して大きくなるので、誘電体フィ
ルタに用いる基板の比誘電率は小さい方がよい。
【0020】図11に、これらの不要な容量を付加した
ときの、図7に示した誘電体フィルタ(バンドパスフィ
ルタ)の実際の等価回路を示す。図11に示されるよう
に、図8に示す理論的な等価回路に対して、不要な容量
51〜54、56および57のキャパシタンスC51,C
52,C53,C54,C56およびC57が付加されている。こ
れらの不要な容量51〜54、56および57は、設計
値との特性のズレや挿入損失の増加、減衰量の低下を引
き起こす原因となっていた。
【0021】また、図10(c)に示すように、プリン
ト基板11に導体パターン12eおよび12fを形成
し、これら導体パターン12eおよび12f間を接続す
るようにプリント基板11上にコイル21を実装した場
合にも、導体パターン12eおよび12f間に不要な容
量55が生じる。この不要な容量55も、上記不要な容
量56および57はプリント基板11の比誘電率に比例
して大きくなるので、誘電体フィルタに用いる基板の比
誘電率は小さい方がよい。
【0022】さらに、フィルタの挿入損失は基板の導体
パターン間のQ値にも影響し、Q値の低い基板を用いる
と、導体パターン間で挿入損失が生じるので、挿入損失
の大きなフィルタになってしまう。このため、Q値の高
い基板を使用することが望ましい。しかしながら、一般
に、低誘電率、高Qな基板は高価であるという問題があ
る。
【0023】また、誘電体共振器を基板上に実装する際
に、従来のプリント基板11は平坦な形状であるため
に、誘電体共振器の実装位置がズレたり、リフロー等で
ハンダ付けする場合には治具で固定する必要がある。こ
の結果、誘電体フィルタ製造上で時間や工程が増えると
いう問題があった。
【0024】また、同軸型誘電体共振器16の内部導体
18とプリント基板11上の導体パターン12とを接続
する際に、内部導体18と導体パターン12とは高低差
があるために、図12に示すように、端子19を折り曲
げるように加工する必要があり、これも生産性の面で問
題となっていた。
【0025】またフィルタの薄型化に伴い、誘電体フィ
ルタに使用されるコンデンサやコイルといった電気素子
も、薄型化が要求されるが、それら電気素子はキャパシ
タンスやインダクタンスの値によって、大きさの制約が
あるため小型化が難しいという問題があった。
【0026】したがって、本発明の課題は、誘電体フィ
ルタの高さ寸法を大きくすることなく、高さ寸法の大き
い誘電体共振器を実装可能な、誘電体フィルタ用基板を
提供することにある。
【0027】本発明の他の課題は、Q値が高くかつ挿入
損失の小さな、誘電体フィルタ用基板を提供することに
ある。
【0028】本発明の更に他の課題は、挿入損失の小さ
くかつ周波数特性の良好な、誘電体フィルタ用基板を提
供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の態様によれば、複数の誘電体共振器
と複数の電気素子とから成る誘電体フィルタ本体を実装
するため誘電体フィルタ基板において、前記複数の誘電
体共振器を落とし込んで実装するための共振器実装用凹
部を有することを特徴とする誘電体フィルタ用基板が得
られる。
【0030】本発明の第2の態様によれば、複数の誘電
体共振器と複数の電気素子とから成る誘電体フィルタ本
体を実装するため誘電体フィルタ基板において、前記複
数の誘電体共振器を落とし込んで実装するための共振器
実装用凹部と、前記電気素子を落とし込んで実装するた
めの電気素子実装用凹部とを有することを特徴とする誘
電体フィルタ用基板が得られる。
【0031】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して詳細に
説明する。
【0032】図1を参照して、本発明の一実施例による
誘電体フィルタ用基板について説明する。図1におい
て、(a)は誘電体フィルタ用基板の斜視図、(b)は
その裏面図を示す。図6に示した誘電体フィルタ用基板
と同様の構成要素には同一の参照符号を付し、以下では
相違点のみを説明する。
【0033】図示の誘電体フィルタ用基板は2層の多層
基板31から成る。本実施例では、2層の多層基板31
の例を示しているが、3層以上であっても構わない。ま
た、ここでは、区別のために、2層の多層基板31の上
層部を第1のプリント基板32と呼び、下層部を第2の
プリント基板33と呼ぶことにする。多層基板31に
は、共振器実装部に凹部34が形成されている。この凹
部34は、第1のプリント基板32のうち、共振器実装
部を切削することにより形成されている。従って、凹部
34の表面には、接地用導体パターンとして、第2のプ
リント基板33の表面(主面)上に形成され露呈した導
体パターン35が使用される。さらに、この導体パター
ン35と接地面37(図1(b)参照)との間に容量が
生じないように、6個のスルーホール36が形成されて
いる。第1のプリント基板32の主面上には導体パター
ン12が形成される。第2のプリント基板33の裏面パ
ターンは、図1(b)に示すように、従来技術で図6
(b)を参照して述べたものと同様である。
【0034】本実施例において、第1のプリント基板3
2の外形寸法(長さL、幅W、及び厚さT1)は、それ
ぞれ(L×W×T1)=11mm×13mm×1.0m
mであり、第1のプリント基板32の材質はガラスエポ
キシである。同様に、第2のプリント基板33の外形寸
法(長さL、幅W、及び厚さT2)は、それぞれ(L×
W×T2)=11mm×13mm×0.3mmであり、
第2のプリント基板33の材質もガラスエポキシであ
る。従って、共振器実装部の凹部34の深さは1.0m
mである。
【0035】次に、図2を参照して、図1に示した誘電
体フィルタ用基板上に、誘電体フィルタ本体を実装した
誘電体フィルタについて説明する。2つの同軸型誘電体
共振器16、16は、図2に示すように、凹部34(図
1)に落とし込むように実装される。これにより、同軸
型誘電体共振器16の外部導体17は、第2のプリント
基板33の導体パターン35(図1)と電気的に接続さ
れる。電気素子20は、従来技術と同様に、第1のプリ
ント基板32上の形成された導体パターン12に接続さ
れる。また、同軸型誘電体共振器16の内部導体18と
導体パターン12も、従来技術と同様に、端子19で接
続される。
【0036】本実施例では、誘電体共振器16の縦×横
寸法□が3.5×3.5mmで、Qの値はQ=350で
ある。このように構成された誘電体フィルタの外形寸法
(長さL、幅W、及び高さH)は、それぞれ(L×W×
H)=11mm×13mm×3.8mmである。
【0037】このような構成によれば、多層基板31の
導体パターン間に生じる不要な容量は、多層基板31の
厚さ(T1+T2)を厚くすることによって低減するの
で、第1のプリント基板32の厚さT1を厚くすれば良
い。また、誘電体共振器16が実装される部分に凹部3
4を形成しているので、誘電体フィルタの高さHを高く
することなく、第1のプリント基板32の厚さT1を厚
くすることができる。
【0038】また、電気素子20接続のための導体パタ
ーン12が形成されている第1のプリント基板32とし
て、Q値が高くかつ誘電率の低い基板(例えば、ポリイ
ミド系基板)を用いれば、不要容量を抑圧することがで
きる。さらに、凹部34の深さ分だけ高さ寸法の大きな
誘電体共振器16を使用するこにより、誘電体共振器1
6のQの値が向上し、誘電体フィルタの挿入損失を小さ
くすることができる。具体的には、本実施例では高さ寸
法Hが従来と同様であるにも拘らず、縦横寸法が従来の
ものよりも0.5mmだけ大きい誘電体共振器16を使
用することで、誘電体共振器16のQの値を従来よりも
約20%向上させことができた。
【0039】このように本発明による誘電体フィルタ用
基板を用いることで、電気素子接続のための接続用導体
パターン12がある部分の基板厚み寸法を厚くできるの
で、前述の不要容量を抑圧することができる。また、基
板の共振器実装部に凹部34を形成することで、フィル
タの高さ寸法Hを大きくすることなく、断面積の大きな
共振器を用いることで、Q値が大きい共振器を使用する
ことが可能である。
【0040】図3に図2に示した誘電体フィルタの特性
例を示す。図3から明らかなように、誘電体共振器のQ
値の向上及び不要容量の低減によって、フィルタ損失が
2.28dBとなり、従来に比べて0.38dB改善さ
れていることが分かる。
【0041】また、多層基板31の凹部34に誘電体共
振器16を落とし込むように実装するので、誘電体共振
器16の位置決めが容易となり、誘電体フィルタの生産
性を向上できる。さらに、図4に示すように、凹部34
の深さ寸法を誘電体共振器16の内部導体18の位置す
る高さに合わせることで、端子19を折り曲げることな
く、誘電体共振器16の内部導体18と導体パターン1
2とを接続することも可能となり、端子19を容易に加
工できるという利点もある。
【0042】図5に本発明による他の実施例による誘電
体フィルタ用基板の、電気素子が実装される部分(電気
素子実装部)を示す。図5(a)に示すように、電気素
子実装部は、接続用導体パターン41と凹部42とを有
する。接続用導体パターン41は、図5(a)に示され
るように、凹部42内にも入りこんで形成されている。
【0043】図5(b)および(c)に示すように、凹
部42中にコンデンサ43やコイル44を落とし込むこ
とにより、電気素子の見かけの高さ寸法を低く抑えるこ
とができる。また、このように凹部42を形成している
ので、電気素子(コンデンサ43やコイル44)を接続
用導体パターン41に電気的に接続するためにリフロー
等で半田付けをする際にも、電気素子の位置ズレを起こ
すことはない。これより、誘電体フィルタの生産性を非
常に向上できる。
【0044】以上、本発明についていくつかの実施例を
挙げて説明したが、本発明は上述した実施例に限定せ
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可
能なのはいうまでもない。例えば、実施例では、2つの
誘電体共振器と3個の電気素子とを有する誘電体フィル
タの例に述べているが、誘電体共振器の数や電気素子の
数がこれらの限定しないのは勿論である。また、実施例
では、誘電体共振器として同軸型のものを使用している
が、他の型、例えば、トリプレート型やダブルプレート
型のような平板型のものを使用しても良い。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、基板の凹
部に誘電体共振器を落とし込んで実装することにより、
誘電体フィルタの高さ寸法を大きくすることなく、高さ
寸法の大きい誘電体共振器を実装することができる。こ
れにより、Q値が高く、挿入損失の小さな誘電体フィル
タを提供することができる。また、電気素子実装部の基
板厚みを厚くすることにより、不要な容量を抑制するこ
とができる。この結果、挿入損失が小さく、周波数特性
の良好な誘電体フィルタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による誘電体フィルタ用基板
を示す図で、(a)は全体斜視図、(b)は裏面図であ
る。
【図2】図1に示す誘電体フィルタ用基板上に誘電体フ
ィルタ本体を実装した誘電体フィルタを示す斜視図であ
る。
【図3】図2に示す誘電体フィルタの周波数特性を示す
図である。
【図4】図1に示した誘電体フィルタ用基板を用いたと
きの、同軸型誘電体共振器の内部導体と基板上に形成さ
れた導体パターンとを端子により接続した部分を示す側
面図である。
【図5】本発明の他の実施例による誘電体フィルタ基板
の、電気素子実装基板部分を示す図で、(a)はその斜
視図、(b)は電気素子としてコンデンサを実装した状
態を示す斜視図、(c)は電気素子としてコイルを実装
した状態を示す斜視図である。
【図6】従来の誘電体フィルタ用基板を示す図で、
(a)は全体斜視図、(b)は裏面図、(c)は入出力
端子の部分を拡大して示す部分斜視図である。
【図7】図6に示す誘電体フィルタ用基板上に誘電体フ
ィルタ本体を実装した誘電体フィルタを示す斜視図であ
る。
【図8】図7に示した誘電体フィルタの理想的な等価回
路を示す回路図である。
【図9】図7に示す誘電体フィルタの周波数特性を示す
図である。
【図10】図7に示す誘電体フィルタにおいて生じる不
要な容量を説明するための図で、(a)は導体パターン
と接地面との間に生じる不要容量を示し、(b)は導体
パターン間に生じる不要な容量を示し、(c)は基板上
にコイルを実装したときに導体パターン間に生じる不要
な容量を示す。
【図11】図10(a)および(b)に示す不要な容量
を考慮に入れた場合の、図7に示した誘電体フィルタの
実際の等価回路を示す回路図である。
【図12】図7に示した誘電体フィルタ用基板を用いた
ときの、同軸型誘電体共振器の内部導体と基板上に形成
された導体パターンとを端子により接続した部分を示す
側面図である。
【符号の説明】
12 接続用導体パターン 13 入出力端子 14 接地用端子 16 同軸型誘電体共振器 17 外部導体 18 内部導体 20 コンデンサ 31 多層基板 32 第1のプリント基板 33 第2のプリント基板 34 凹部(共振器実装用凹部) 35 接地用導体パターン 36 スルーホール 37 接地面 41 接続用導体パターン 42 凹部(電気素子実装用凹部) 43 コンデンサ 44 コイル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の誘電体共振器(16)と複数の電
    気素子(20)とから成る誘電体フィルタ本体を実装す
    るため誘電体フィルタ基板において、前記複数の誘電体
    共振器を落とし込んで実装するための共振器実装用凹部
    (34)を有することを特徴とする誘電体フィルタ用基
    板。
  2. 【請求項2】 前記複数の誘電体共振器の各々が、中心
    軸に設けられた内部導体(18)と外周側面を覆う外部
    導体(17)とを有する同軸型誘電体共振器であり、前
    記共振器実装用凹部内に前記外部導体を接地するための
    接地用導体パターン(35)が形成されている、請求項
    1記載の誘電体フィルタ用基板。
  3. 【請求項3】 前記誘電体フィルタ用基板が互いに対向
    する面に導体膜が形成された板状を呈する絶縁体を複数
    枚重ね合わせてなる多層基板(31)から成り、前記共
    振器実装用凹部(34)は前記多層基板の上層部(3
    2)を切削することによって形成され、前記接地用導体
    パターン(35)として前記多層基板の下層部(33)
    の前記導体膜が露呈している、請求項2記載の誘電体フ
    ィルタ用基板。
  4. 【請求項4】 前記共振器実装用凹部の深さが前記内部
    導体の位置する高さに合っている、請求項2記載の誘電
    体フィルタ用基板。
  5. 【請求項5】 複数の誘電体共振器(16)と複数の電
    気素子(20)とから成る誘電体フィルタ本体を実装す
    るため誘電体フィルタ基板において、前記複数の誘電体
    共振器を落とし込んで実装するための共振器実装用凹部
    (34)と、前記電気素子を落とし込んで実装するため
    の電気素子実装用凹部(42)とを有することを特徴と
    する誘電体フィルタ用基板。
  6. 【請求項6】 前記電気素子実装用凹部内に前記複数の
    電気素子間を接続するための接続用導体パターン(4
    1)が形成されている、請求項5記載の誘電体フィルタ
    用基板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09304746A (ja) * 1996-05-10 1997-11-28 Nec Corp 導波路型光デバイス
US6835601B2 (en) * 1999-04-02 2004-12-28 Murata Manufacturing Co., Ltd Mother substrate, substrate element, and method for manufacturing the same

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JPH09304746A (ja) * 1996-05-10 1997-11-28 Nec Corp 導波路型光デバイス
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