JPH0897184A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

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JPH0897184A
JPH0897184A JP23120894A JP23120894A JPH0897184A JP H0897184 A JPH0897184 A JP H0897184A JP 23120894 A JP23120894 A JP 23120894A JP 23120894 A JP23120894 A JP 23120894A JP H0897184 A JPH0897184 A JP H0897184A
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transparent plate
electro
wafer
optical element
light
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JP23120894A
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Takeshi Kamata
剛 鎌田
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマ処理がされるウエーハの表面電位の
測定に関し、電子光学素子を用いて電界を乱さず局部的
な精密測定を行う。 【構成】 真空チャンバ内に設けられたホルダ上にウエ
ーハを保持し,チャンバ内にプラズマを発生させてウエ
ーハを処理するプラズマ処理装置において,ウエーハに
代えてホルダ上に保持され,少なくとも一部領域が電気
光学素子1aからなる透明板1と,直線偏光する光11
aを透明板1の側面から入射する手段と,電気光学素子
1aを透過し,透明板1の他の側面から出射する光11
aの偏光面の回転角度を測定する偏光回転角測定手段と
を有し,偏光面の回転角度から電気光学素子1aの表面
電位を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,プラズマ処理装置及び
プラズマ処理方法に関し,とくにプラズマに暴露される
又はプラズマから発生した荷電粒子に晒されるウエーハ
の表面電位の測定に関する。
【0002】微細加工工程,例えば半導体装置の製造工
程では,プラズマを用いてウエーハを処理する工程が頻
繁に使用される。かかるプラズマ処理において,ウエー
ハ表面の全部又は一部の領域が絶縁されている場合,プ
ラズマの不均一性に起因してウエーハ表面に電位分布を
生ずる。この結果,ゲート絶縁膜の絶縁破壊等の障害を
引き起こす。
【0003】このため,表面又はその一部が絶縁されて
いるウエーハの表面電位を,プラズマの状態を乱すこと
なく測定できるプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
が必要とされている。
【0004】
【従来の技術】従来,表面が絶縁されたウエーハをプラ
ズマ処理する時に生ずるウエーハ表面電位の測定には,
微小プローブを用いる方法が使われていた。
【0005】図5は従来例断面図であり,微小プローブ
を用いたウエーハ表面電位の測定方法を表している。図
5を参照して,真空チャンバ内に設けられたウエーハホ
ルダ9上に,表面に絶縁層が形成されたウエーハ21を
載置する。ホルダ9には真空チャンバ外部の高周波電源
12からコンデンサ12aを通して高周波電圧が印加さ
れ,ウエーハ21の上方にプラズマ6を発生する。ウエ
ーハ21は,表面が絶縁されているため,プラズマ6の
電位分布又は荷電粒子の衝突密度分布に起因して,その
表面に電位分布を生ずる。
【0006】本従来例では,ウエーハ21の表面に微小
な金属電極からなるプローブ22が設けられる。さら
に,プローブ22には,ウエーハ21及びホルダ9を貫
通しチャンバ外部の電位計に接続する引出し線23が接
続され,プローブ22の電位を電位計で測定する。従っ
て,ウエーハ21の表面電位をプローブ22の電位によ
り測定することができる。
【0007】しかし,プローブを用いる表面電位の測定
方法では,プローブに電流が流れてプラズマを乱してし
まう。また,プローブは金属電極からなるため,測定さ
れた電位は絶縁表面の電位分布と異なってしまう。さら
に,電極を設ける方法では局所的な電位の測定が難し
い。これらの理由から,従来のプローブを用いる方法で
は,精密な表面電位の測定が困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように,従来
のプローブを用いる表面電位の測定では,ウエーハ表面
の少なくとも一部が絶縁されている場合,プラズマの乱
れ及び絶縁表面の電位分布の乱れを生ずるため,また局
部的電位の測定ができないため,精密な表面電位の測定
が困難になるという問題がある。
【0009】本発明は,電気光学素子を電位検知素子と
して用いることで,電気的プローブを用いずに絶縁され
たウエーハ表面の電位を測定するもので,プラズマ及び
絶縁表面の電位分布を乱すことなく,かつ局部的電位を
測定をすることができるプラズマ処理装置及びプラズマ
処理方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の実施例断
面図であり,プラズマ処理装置の主要部を表している。
図2,図3及び図4はそれぞれ本発明の第一実施例平面
図,本発明の第二実施例平面図及び本発明の第三実施例
平面図であり,共に光学系の主要部を表している。
【0011】上述した課題を解決するために,図1,図
2,図3及び図4を参照して,本発明の第一の構成は,
真空チャンバ10内に設けられたホルダ9上にウエーハ
を保持し,該チャンバ10内にプラズマ6を発生させて
該ウエーハを処理するプラズマ処理装置において,該ウ
エーハに代えて該ホルダ9上に保持され,少なくとも一
部領域が電気光学素子1aからなる透明板1と,直線偏
光する光11aを該透明板1の側面から入射する手段
と,該電気光学素子1aを透過し,該透明板1の他の側
面から出射する該光11aの偏光面の回転角を測定する
回転角測定手段とを有し,該偏光面の回転角から該電気
光学素子1aの表面電位を算出することを特徴として構
成し,及び,第二の構成は,真空チャンバ内10に設け
られたホルダ9上にウエーハを保持し,該チャンバ10
内にプラズマ6を発生させて該ウエーハを処理するプラ
ズマ処理装置において,該ウエーハに代えて該ホルダ9
上に保持され,少なくとも一部領域が電気光学素子1a
からなる透明板1と,直線偏光する光を該透明板1の側
面から入射する手段と,該電気光学素子1aを透過した
該光を反射する反射鏡17と,該反射鏡17により反射
され,該電気光学素子1aを透過して該透明板1の該側
面から出射する該光の偏光面の回転角度を測定する偏光
回転角測定手段とを有し,該偏光面の回転角度から該電
気光学素子1aの表面電位を算出することを特徴として
構成し,及び,第三の構成は,第一又は第二の構成のプ
ラズマ処理装置において,該透明板1は,円板,又は該
透明板1の表面電位が実質上円回転対称となる円板状で
あり,該透明板1の一つの半径を含む領域が該電気光学
素子1aからなり,該光11aは,該光11aの光路1
1が該半径に交叉して該電気光学素子1aを透過するよ
うに入射され,該透明板1中心から該光路11までの距
離と該偏光面の回転角との関係から,該透明板1の表面
電位を算出することを特徴として構成し,及び,第四の
構成は,真空チャンバ10内に設けられたホルダ9上に
ウエーハを保持し,該チャンバ10内にプラズマ6を発
生させて該ウエーハを処理するプラズマ処理方法におい
て,該ウエーハに代えて,少なくとも一部領域が電気光
学素子1aからなる透明板1を該ホルダ9上に保持する
工程と,該透明板1の側面から入射された直線偏光する
光11aが,該電気光学素子1aを透過し,該透明板1
の他の側面から出射する間に回転する該光11aの偏光
面の回転角を測定する工程と,該偏光面の回転角から該
電気光学素子1aの表面電位を測定する工程と,該表面
電位に基づいてプラズマを調整する工程とを有すること
を特徴として構成し,及び,第五の構成は,真空チャン
バ10内に設けられたホルダ9上にウエーハを保持し,
該チャンバ10内にプラズマ6を発生させて該ウエーハ
を処理するプラズマ処理方法において,該ウエーハに代
えて,少なくとも一部領域が電気光学素子1aからなる
透明板1を該ホルダ9上に保持する工程と,該透明板1
の側面から入射された直線偏光する光が,該電気光学素
子1aを透過した後,反射されて該透明板1内を逆進
し,該透明板1の側面から出射する間に回転する該光の
偏光面の回転角度を測定する工程と,該偏光面の回転角
度から該電気光学素子1aの表面電位を算出する工程
と,該表面電位に基づいてプラズマを調整する工程とを
有することを特徴として構成し,及び,第六の構成は,
第四又は第五構成のプラズマ処理方法において,該透明
板1は,円板,又は該透明板1の表面電位が実質上円回
転対称となる円板状であり,該透明板1の一つの半径を
含む領域が該電気光学素子1aからなり,該光11a
は,該半径に交叉して該電気光学素子1aを透過し,該
透明板1中心から該光11aの光路11までの距離と該
偏光面の回転角との関係から,該透明板1の表面電位を
算出し,該表面電位に基づいてプラズマを調整すること
を特徴として構成する。
【0012】
【作用】本発明の第一及び第四の構成,並びに第一の構
成に係る第三の構成では,図1を参照して,ウエーハホ
ルダ9上に,プラズマ処理が施されるウエーハに代えて
透明板1が保持される。この透明板1の導電率はウエー
ハと実質的に等しく,このため透明板1の表面電位分布
はウエーハの表面電位分布と略同一になっている。
【0013】本構成では,透明板1の表面電位を電気光
学素子を用いて光学的に測定する。即ち,図2を参照し
て,透明板1の一部領域を電気光学素子1a,例えばL
iNbO3 単結晶で構成し,この電気光学素子1aの内
部をその側面から入射され,その表面に平行に透過する
直線偏光光11aの偏光面の回転を測定する。電気光学
素子1a内部には,表面電位により電気光学素子1a表
面に垂直な電界を生ずるから,この電界に起因する電気
光学効果により,直線偏光光11aの偏光面は,回転角
Γ, Γ=(ne 3 33−no 3 13)・(πL/λ)Ez (1) だけ回転する。ここで,Ez は電気光学素子1aの内部
電界強度,Lは電気光学素子1a中の光路11の長さ,
e ,no はそれぞれ異常光線及び常光線に対する屈折
率であり,r33,r13は電気光学定数である。従って,
式1から直線偏光光の偏光面の回転角Γを測定すること
で,電気光学素子1a内部の電界強度Ezが測定され,
さらにEz から電気光学素子1aの表面電位を算出する
ことができる。なお,本構成において,透明板1の全部
を電気光学素子1aで構成しても差支えない。
【0014】上述した本構成では,透明板1は,電気光
学素子1aを含めて絶縁材料で製作することができる。
このため,表面に絶縁層が設けられたウエーハであって
も,ウエーハ表面の電荷分布又はプラズマの電位分布が
変化することはない。従って,ウエーハ表面の正確な電
位分布を測定することができる。
【0015】第二及び第五の構成,並びに第二の構成に
係る第三の構成では,図4を参照して,上述した第一,
第三及び第四の構成等において,電気光学素子1aを透
過した光を反射し,その反射光を電気光学素子1a内を
逆進させる。従って,光は電気光学素子1a内を往復す
るから偏光面の回転が大きくなり,測定感度が向上す
る。
【0016】かかる反射鏡は,例えば,電気光学素子1
aの外に設けることができ,また電気光学素子1aの側
面に設けられた反射膜17aにより実現することができ
る。なお,反射光が入射光路を逆進することは必須の要
件ではないが,同一光路を通すことが,光学系を簡略に
する点から好ましい。
【0017】本発明の第三及び第六の構成では,図2を
参照して,円板状の透明板1を用いる。かかる円板状の
透明板1の表面電位φは円対称となるから,表面電位φ
は透明板1の中心からの距離rのみの関数,φ(r)で
表される。
【0018】本構成ではさらに,透明板1の半径を含む
領域を電気光学素子1aで構成する。この電気光学素子
1aで構成する領域は直径に及んでもよく,また半径を
含む領域ならば,例えば,その半径に平行な帯状領域又
は扇状の領域とすることができる。本構成では,電気光
学素子1aの内部電界Ez を測定するための光11a
を,その光路11が,電気光学素子1aで構成する領域
を含む一つの半径と中心からの距離rS で交叉するよう
に,例えば直交するように入射し,そのときの偏光面の
回転角Γ(rS )を測定する。
【0019】この回転角Γ(rS )は,透明板1の中心
から電気光学素子1aに光11aが入射する位置までの
距離をri ,透明板1の中心と電気光学素子1aから出
射する位置までの距離をro とするとき, Γ(rS )=∫ri,ro Γ(r)dL (2) である。ここで積分は,電気光学素子1a中の光路11
aに沿う線分Lについて行う。ri ,ro は,電気光学
素子1aの形状とrS ,及び光路11と上記半径とのな
す角度が定まれば一義的に定まる。従って,式1を式2
に代入し,EZ も円対称関数であることを考慮して,Γ
(r)をΓ(rS )から計算することができる。上述し
たように,本構成では,いつくかのrS について回転角
Γを観測し,その結果,観測されたΓ(rS )からEz
の円対称を利用してΓ(r)を計算する。
【0020】本構成では,位置分解能は光路11aのビ
ーム幅により定まるから,電気的プローブを形成するよ
りも分解能を向上することができるから,精密な表面電
位分布の測定が可能になる。従って,表面電位による素
子破壊,例えば半導体装置の絶縁破壊等を少なくするに
役立つ。
【0021】
【実施例】本発明の第一の実施例は,図2を参照して,
円形の透明板1を用いたプラズマ処理装置,例えば半導
体装置のゲート絶縁膜形成後のウエーハ処理工程で用い
られるプラズマエッチング装置に関する。
【0022】図1を参照して,本実施例に使用されたプ
ラズマ処理装置は平行平板型のエッチング装置であり,
真空チャンバ10内に上部電極9aと上部電極9aに対
向してウエーハを水平に保持するウエーハホルダ9が設
けられる。ホルダ9には,コンデンサ12aを介して高
周波電源12から高周波電力が印加され,ホルダ9と上
部電極9aとの間にプラズマ6を発生する。なお,本装
置をエッチング装置として使用する際は,ホルダ9上に
処理面を上方に向けてウエーハを水平に保持する。
【0023】本第一の実施例では,エッチング工程前に
ウエーハの代わりに,ホルダ9上に透明板1を着脱自在
に載置し,フラズマを発生する。この透明板の側面の一
方には入射用の窓が,他方には出射用の窓が設けられ
る。チャンバ10の側壁面には入射窓8と出射窓7とが
設けられる。直線偏光光は,チャンバ10外から入射窓
8を通して透明板1の側面に設けられた入射用窓に入射
され,透明板1を透過して透明板1の出射用窓を通り,
チャンバ10側壁面に設けられた出射窓7からチャンバ
10外に出射する。
【0024】入射光とする直線偏光光は,例えばレーザ
光源3から発生する光を偏光子2を通して作ることがで
きる。直線偏向の偏光面の回転角測定手段は,例えば偏
光面を回転自在に設けられた検光子4と受光器5とから
構成される。偏光面の回転角は,プラズマ6発生前の状
態で消光位置に検光子4を設定した後,プラズマ6を発
生させた状態で検光子4を回転して消光位置を求め,プ
ラズマ6発生前後の検光子の消光位置の角度差から求め
られる。
【0025】光源3及び偏光子2,並びに検光子4及び
受光器5は,図2を参照して,透明板1の直径を通る直
線(以下「装置中心線20」という。)上を移動し,か
つ平面内で回転するテーブル13,14上に設置され
る。従って,光源3から出射され偏光子2を通り直線偏
光とされた光11aを,テーブル13の回転と移動とに
より,図2の紙面内の任意の方向,かつ任意の位置に照
射することができる。即ち,直線偏光光11aを透明板
1端面の任意の位置に任意の入射角で照射することがで
きる。同様に,透明板1を透過した後,装置中心線20
と交叉する光11aが,検光子4を通過し受光器5に到
達するように,テーブル14の回転及び移動により検光
子4と受光器5を配置することができる。
【0026】本第一実施例に係る透明板1は,図2を参
照して,例えば厚さ1mm,直径10cmの円板形とする。
透明板1の直径に沿う例えば幅1cmの帯状の領域は,電
気光学素子であるLiNbO3 単結晶板からなり,その
両側に弓形の石英ウエーハ1bが貼着される。透明板1
の端面は光学的研磨が施され,光学的な窓として使用さ
れる。
【0027】本実施例での測定は,次の手順で行われ
た。先ず,透明板1を,帯状の電気光学素子領域の中心
線と一致する透明板1の直径(以下「測定直径21」と
いう。)が装置中心線20と直交するようにホルダ9上
に載置する。
【0028】次いで,光路11が装置中心線20上を通
るようにテーブル13,14を回転する。この位置で,
検光子4の消光角を測定する。次いで,光路11が装置
中心線20に平行に,かつ透明板1中心から距離r1
例えばr1 =5mm離れた位置を通過するように,テーブ
ル13を回転,移動して,入射光11aの角度と透明板
1端面に入射する位置とを定める。同時に,テーブル1
4を操作し,透明板1を透過した光11aを受けるよう
に検知子と受光器の位置を調整する。この配置で再び検
光子4の消光角を測定する。さらに,同様にして,透明
板1中心からr1 ,r2 ,r3 ,・・・,rN 離れかつ
装置中心線に平行な光路11について検光子4の消光角
を測定する。
【0029】次いで,高周波電力をホルダ9に印加し,
プラズマ6を発生させる。なおホルダ9の電位はモニタ
されている。次いで,上述したプラズマ発生前の検光子
4の消光角の測定と同様の手順により,光路11が装置
中心線20上を通る場合,及び光路11が透明板1中心
からr1 ,r2 ,r3 ,・・・,rN 離れた場合につい
て,消光角を測定する。なお,高周波が印加されている
場合の消光角の測定については後述する。このプラズマ
発生前後の消光角の変化が偏光面の回転角を表す。
【0030】ついで,透明板1表面に発生する電位φ,
及び電気光学素子1a内部に発生する電界強度Ezを円
回転対称と仮定して,式1,式2から数値計算により電
界強度分布を求め,表面電位φ(r)を算出する。
【0031】次に,第一実施例において,高周波電圧が
印加されている場合の消光角の測定について説明する。
ホルダ9に高周波電圧が印加されると,透明板1内部の
電界も,その高周波電圧に応じ,高周波の周期に従い電
界が変化する。従って,消光角は印加する高周波電圧の
周期で変動する。この高周波で変動する消光角の時間変
動を測定するには,先ず検光子を幾つかの角度に設定し
たときの,それぞれの設定角度における一周期間の光強
度の変動を観測する。次に,一周期内の任意の時刻にお
ける光強度を,検光子の設定角度に対する関数として表
すことで,最も光強度が弱い検光子の角度を消光角とし
て決定することができる。
【0032】光源3として波長632.8nm,出力5mW
のヘリウムネオンCWレーザを用い,偏光子2及び検光
子4として消光比10-5のグラントムソンプリズムを使
用したとき,圧力0.1Torr,流量50sccmのアルゴン
中で,周波数13.56MHz,入力電力50W の高周波
によりプラズマを励起した場合,装置中心線20上を通
る光路11について,偏光面の回転角Γは,平均値ΓAV
=−0.2°,せん頭値間の回転角ΓP-P =0.41°
であった。電気光学素子1aを構成するLiNbO3
電気光学定数r13=8.6×10-10 ,r33=30×1
-10 ,屈折率ne =2.200,nO =2.286及
び光路11の長さ1cmを(1式)に代入し,さらに素子
の厚さ1mmを考慮して,偏光面の回転角の平均値ΓAV
びせん頭値間の回転角ΓP-P を与える電気光学素子1a
の表面電位は,それぞれ−17.9V及び36.7Vと
計算された。本発明では,電気的プローブの様に静電容
量による高周波特性の劣化は無いため,高周波の周期内
での表面電位の変化をも精密に測定することができる。
【0033】ついで,透明板1を取外し,半導体ウエー
ハをホルダ9上に載置し,エッチングを行い半導体装置
を製造する。本実施例では,前記の測定結果から半導体
装置の破壊を生じない範囲にエッチング条件,例えば高
周波電力を制限することができ,高い信頼性が担保され
る。
【0034】本発明の第二実施例は,第一実施例の光学
系を簡略にした装置に関する。第二実施例では,図3を
参照して,光源3,偏向子2,検光子4及び受光器5を
装置中心線20に平行な直線上に配置する。他方,透明
板1の側面には,装置中心線20に垂直な光学的窓とな
るファセットが形成される。なお,透明板1全体の形状
は円板状をなしている。また,透明板1には実施例と同
様に装置中心線20に垂直な測定直径21に沿う帯状の
電気光学素子1a領域が設けられている。光は,ファセ
ットに垂直に透明板1中に入射され,反対側の側面に形
成されたファセットから垂直に出射し検光子4,受光器
5に入射する。
【0035】光源3及び偏向子2,並びに検光子4及び
受光器5は,それぞれ一体として装置中心線20に垂直
に移動するステージ13,14上に載置され,ステージ
13,14の移動により,光路11の透明板1中心から
の距離を変えることができる。従って,第一実施例と同
様にして,プラズマ発生前後の消光角の測定により,透
明板1の表面電位を計算することができる。
【0036】本実施例では,ステージ13,14は一方
向の移動のみで足りるから,第一実施例の如き複雑なス
テージの動きの制御は必要としない。第二実施例におい
て,ステージ13,14の移動に代えて,各ファセット
毎に一組の光源3,偏向子2,検光子4及び受光器5を
用意してもよい。さらに一つの光源3を偏平な帯状光線
(図2の紙面内に広がる帯状光線)とし,一つの偏向子
を通すことで,光源3と偏向子2を少なくすることがで
きる。
【0037】第三実施例では,図4を参照して,第二実
施例における電気光学素子1aの光の出射面に反射膜1
7aが設けられる。半透明ミラー24を透過した光は,
石英ウエーハ1bの側面から石英ウエーハを透過して電
気光学素子1aに入射され,反射膜17aより垂直に反
射される。反射光は石英ウエーハ1bの入射光の入射点
から入射され,半透明ミラー24により図4の紙面内で
垂直方向に反射される。検光子4及び受光器5は反射光
を受光する位置に,光源3を載置するテーブル13と同
一の動きをするテーブル14上に配置される。
【0038】本実施例では,光源,偏向子,検光子及び
受光器を一つのテーブル上に一体として配置することが
できるので,可動要素が少なく光軸調整が用意である。
また,光が電気光学素子を往復するため,検出感度が向
上する。さらに,石英ウエーハへの光の入射面と出射面
とが同一なので,光学的窓を半分にすることができ,製
作が用意である。
【0039】なお,第一実施例についても,第三実施例
を適用できることは当然である。上述した実施例では,
電気光学素子は透明板の直径に沿う帯状領域にのみ設け
られているが,本発明の適用はこれにのみ限られず,よ
り限定された領域にのみ例えば中央部にのみ設けること
もできるし,又より広い領域,例えば透明板全体を電気
光学素子で製作することもできる。
【0040】
【発明の効果】上述したように,本発明によれば,電気
光学素子を電位検知素子として用いることで,電気的プ
ローブを用いずに絶縁されたウエーハ表面の電位を測定
することができ,その結果プラズマ及び絶縁表面の電位
分布の乱れを生ずることがなく,かつ局部的電位を測定
をすることができるので,ウエーハ表面電位を精密に測
定することができるプラズマ処理装置及びプラズマ処理
方法を提供することができ,精密加工及び半導体装置の
性能向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例断面図
【図2】 本発明の第一実施例平面図
【図3】 本発明の第二実施例平面図
【図4】 本発明の第三実施例平面図
【図5】 従来例断面図
【符号の説明】
1 透明板 1a 電気光学素子 1b 石英ウエーハ 2 偏光子 3 光源 4 検光子 5 受光器 6 プラズマ 7 出射窓 8 入射窓 9 ホルダ 10 チャンバ 11 光路 11a 光 12a コンデンサ 12 高周波電源 13,14 テーブル 13a,14a 回転方向 13b,14b 移動方向 15 装置中心線 16 測定直径 17 反射鏡 17a 反射膜 21 ウエーハ 22 プローブ 23 引出し線 24 半透明ミラー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空チャンバ内に設けられたホルダ上に
    ウエーハを保持し,該チャンバ内にプラズマを発生させ
    て該ウエーハを処理するプラズマ処理装置において,該
    ウエーハに代えて該ホルダ上に保持され,少なくとも一
    部領域が電気光学素子からなる透明板と,直線偏光する
    光を該透明板の一方の側面から入射する手段と,該電気
    光学素子を透過し,該透明板の他方の側面から出射する
    該光の偏光面の回転角度を測定する偏光回転角測定手段
    とを有し,該偏光面の回転角度から該電気光学素子の表
    面電位を算出することを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 真空チャンバ内に設けられたホルダ上に
    ウエーハを保持し,該チャンバ内にプラズマを発生させ
    て該ウエーハを処理するプラズマ処理装置において,該
    ウエーハに代えて該ホルダ上に保持され,少なくとも一
    部領域が電気光学素子からなる透明板と,直線偏光する
    光を該透明板の側面から入射する手段と,該電気光学素
    子を透過した該光を反射する反射鏡と,該反射鏡により
    反射され,該電気光学素子を透過して該透明板の側面か
    ら出射する該光の偏光面の回転角度を測定する偏光回転
    角測定手段とを有し,該偏光面の回転角度から該電気光
    学素子の表面電位を算出することを特徴とするプラズマ
    処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のプラズマ処
    理装置において,該透明板は,円板,又は該透明板の表
    面電位が実質上円回転対称となる円板状であり,該透明
    板の一つの半径を含む領域が該電気光学素子からなり,
    該光aは,該光の光路が該半径に交叉して該電気光学素
    子を透過するように入射され,該透明板中心から該光路
    までの距離と該偏光面の回転角度との関係から,該透明
    板の表面電位を算出することを特徴とするプラズマ処理
    装置。
  4. 【請求項4】 真空チャンバ内に設けられたホルダ上に
    ウエーハを保持し,該チャンバ内にプラズマを発生させ
    て該ウエーハを処理するプラズマ処理方法において,該
    ウエーハに代えて,少なくとも一部領域が電気光学素子
    からなる透明板を該ホルダ上に保持する工程と,該透明
    板の側面から入射された直線偏光する光が,該電気光学
    素子を透過し,該透明板の他の側面から出射する間に回
    転する該光の偏光面の回転角度を測定する工程と,該偏
    光面の回転角度から該電気光学素子の表面電位を算出す
    る工程と,該表面電位に基づいてプラズマを調整する工
    程とを有することを特徴とするプラズマ処理方法。
  5. 【請求項5】 真空チャンバ内に設けられたホルダ上に
    ウエーハを保持し,該チャンバ内にプラズマを発生させ
    て該ウエーハを処理するプラズマ処理方法において,該
    ウエーハに代えて,少なくとも一部領域が電気光学素子
    からなる透明板を該ホルダ上に保持する工程と,該透明
    板の側面から入射された直線偏光する光が,該電気光学
    素子を透過した後,反射されて該透明板内を逆進し,該
    透明板の側面から出射する間に回転する該光の偏光面の
    回転角度を測定する工程と,該偏光面の回転角度から該
    電気光学素子の表面電位を算出する工程と,該表面電位
    に基づいてプラズマを調整する工程とを有することを特
    徴とするプラズマ処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5記載のプラズマ処
    理方法において,該透明板は,円板,又は該透明板の表
    面電位が実質上円回転対称となる円板状であり,該透明
    板の一つの半径を含む領域が該電気光学素子からなり,
    該光は,該半径に交叉して該電気光学素子を透過し,該
    透明板中心から該光の光路までの距離と該偏光面の回転
    角度との関係から,該透明板の表面電位を算出し,該表
    面電位に基づいてプラズマを調整することを特徴とする
    プラズマ処理方法。
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