JPH0896742A - イオン注入装置 - Google Patents
イオン注入装置Info
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- JPH0896742A JPH0896742A JP6254164A JP25416494A JPH0896742A JP H0896742 A JPH0896742 A JP H0896742A JP 6254164 A JP6254164 A JP 6254164A JP 25416494 A JP25416494 A JP 25416494A JP H0896742 A JPH0896742 A JP H0896742A
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ターゲットを回転させずに注入量の均一化を
図ること。 【構成】 イオン源1からビーム引出し電極系6によっ
て断面が大面積のイオンビームを引出す。ビームは質量
分離せずに、非回転状態にあるターゲット14に注入さ
れる。引出し電極系は、プラズマグリッド(電極)7、
引出し電極8、抑制電極9、接地電極10を有し、スキ
ャン電極18を例えば引出し電極のビーム下流側に設け
る。電極7〜10は複数のスリットが平行に形成されて
いるマルチスリット電極であり、スキャン電極は所要数
の電極棒を間隔をおいて平行に設けて構成し、電極棒間
に三角波のスキャン電圧を与える。マルチスリット電極
における各スリットからのビームをスキャン電極のスキ
ャン交番電場により、隣接するスリット方向にスキャン
し、ターゲット全面にイオンを均一注入する。
図ること。 【構成】 イオン源1からビーム引出し電極系6によっ
て断面が大面積のイオンビームを引出す。ビームは質量
分離せずに、非回転状態にあるターゲット14に注入さ
れる。引出し電極系は、プラズマグリッド(電極)7、
引出し電極8、抑制電極9、接地電極10を有し、スキ
ャン電極18を例えば引出し電極のビーム下流側に設け
る。電極7〜10は複数のスリットが平行に形成されて
いるマルチスリット電極であり、スキャン電極は所要数
の電極棒を間隔をおいて平行に設けて構成し、電極棒間
に三角波のスキャン電圧を与える。マルチスリット電極
における各スリットからのビームをスキャン電極のスキ
ャン交番電場により、隣接するスリット方向にスキャン
し、ターゲット全面にイオンを均一注入する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオン源のビーム引出
し電極系から引出された断面が大面積のイオンビームを
質量分離せずにターゲットに注入する装置に係り、ター
ゲットを回転させずに、注入量分布の均一化を図ったイ
オン注入装置に関する。
し電極系から引出された断面が大面積のイオンビームを
質量分離せずにターゲットに注入する装置に係り、ター
ゲットを回転させずに、注入量分布の均一化を図ったイ
オン注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図15は、断面が大面積のイオンビーム
でターゲット(被注入基板)にイオンを注入する装置、
例えば液晶装置の駆動回路となる薄膜トランジスタ(T
FT)アレイを形成するイオン注入装置の構成図であ
る。高周波イオン源1におけるプラズマ発生室2は筒状
容器部材3と、これに絶縁材を介して取り付けられた高
周波フランジ部材4で形成され、筒状容器部材と高周波
フランジ部材は高周波電源5に接続されている。イオン
源のビーム引出し電極系6は、例えば4枚電極の場合、
プラズマグリッド(電極)7、引出し電極8、抑制電極
9及び接地電極10で構成され、プラズマグリッドは筒
状容器部材3と共に加速電源11によって正電位にバイ
アスし、引出し電極は引出し電源12によってプラズマ
グリッドに対して負電位にバイアスされており、抑制電
極9は抑制電源13によって負電位にバイアスする。か
かるビーム引出し電極系6から引出されたイオンビーム
は質量分離せずにターゲット14に注入される。
でターゲット(被注入基板)にイオンを注入する装置、
例えば液晶装置の駆動回路となる薄膜トランジスタ(T
FT)アレイを形成するイオン注入装置の構成図であ
る。高周波イオン源1におけるプラズマ発生室2は筒状
容器部材3と、これに絶縁材を介して取り付けられた高
周波フランジ部材4で形成され、筒状容器部材と高周波
フランジ部材は高周波電源5に接続されている。イオン
源のビーム引出し電極系6は、例えば4枚電極の場合、
プラズマグリッド(電極)7、引出し電極8、抑制電極
9及び接地電極10で構成され、プラズマグリッドは筒
状容器部材3と共に加速電源11によって正電位にバイ
アスし、引出し電極は引出し電源12によってプラズマ
グリッドに対して負電位にバイアスされており、抑制電
極9は抑制電源13によって負電位にバイアスする。か
かるビーム引出し電極系6から引出されたイオンビーム
は質量分離せずにターゲット14に注入される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】引出し電極系6におけ
る各電極は図16に示すように、x−y平面に多数のビ
ームが通過するホール15を有するマルチホール電極で
構成されている。イオン源のプラズマ発生室2内のプラ
ズマ分布はビーム引出し面の全面に亘って均一であり、
したがって、最終的に接地電極10の各ホール15から
得られる各ビームの強度は等しい。この接地電極の各ホ
ール15からのビームは拡がってターゲット14に到達
するが、各ホールが間隔をおいて設けられていることに
伴い、図16における一列のホールの中心を通るx軸の
位置に対応するターゲット面上のビーム強度iは図17
(a)に示すように脈動する。そこで、ターゲット14
をターゲット回転・保持機構16で保持すると共に、タ
ーゲットを回転させて、ターゲットの中心から任意の半
径r方向における注入量Dを図17(b)に示すように
均一化している。
る各電極は図16に示すように、x−y平面に多数のビ
ームが通過するホール15を有するマルチホール電極で
構成されている。イオン源のプラズマ発生室2内のプラ
ズマ分布はビーム引出し面の全面に亘って均一であり、
したがって、最終的に接地電極10の各ホール15から
得られる各ビームの強度は等しい。この接地電極の各ホ
ール15からのビームは拡がってターゲット14に到達
するが、各ホールが間隔をおいて設けられていることに
伴い、図16における一列のホールの中心を通るx軸の
位置に対応するターゲット面上のビーム強度iは図17
(a)に示すように脈動する。そこで、ターゲット14
をターゲット回転・保持機構16で保持すると共に、タ
ーゲットを回転させて、ターゲットの中心から任意の半
径r方向における注入量Dを図17(b)に示すように
均一化している。
【0004】しかし、ターゲット14を回転させるには
ターゲット回転・保持機構16を要し、同機構は複雑な
ものであり、それも真空の注入室内に設けることを要す
る。かかるターゲット回転機構を不要とすれば、ターゲ
ット保持機構の低価格化を図ることができる。
ターゲット回転・保持機構16を要し、同機構は複雑な
ものであり、それも真空の注入室内に設けることを要す
る。かかるターゲット回転機構を不要とすれば、ターゲ
ット保持機構の低価格化を図ることができる。
【0005】本発明は、ターゲットを回転させずに注入
量の均一化を実現したイオン注入装置の提供を目的とす
るものである。
量の均一化を実現したイオン注入装置の提供を目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、イオン源のビ
ーム引出し電極系から引出された断面が大面積のイオン
ビームを質量分離せずにターゲットに注入するイオン注
入装置において、前記ビーム引出し電極系がマルチスリ
ット電極によって形成されていると共に、ビーム引出し
電極系内にマルチスリット電極の隣接するスリット方向
にビームをスキャンするスキャン電極を備えてなること
を特徴とするものである。
ーム引出し電極系から引出された断面が大面積のイオン
ビームを質量分離せずにターゲットに注入するイオン注
入装置において、前記ビーム引出し電極系がマルチスリ
ット電極によって形成されていると共に、ビーム引出し
電極系内にマルチスリット電極の隣接するスリット方向
にビームをスキャンするスキャン電極を備えてなること
を特徴とするものである。
【0007】
【作用】イオン源のプラズマ発生室内におけるプラズマ
の分布は、ビーム引出し面の全面に亘って均一であるか
ら、ビーム引出し電極系の各スリットから引出されたビ
ーム強度分布はスリット長手方向には均一である。これ
ら一次元、長手方向に均一な強度分布を持ち、互いに強
度の等しい複数本の各スリットからのビームを、スキャ
ン電極により、隣接するスリット方向にスキャンし、各
スリット及びスリット間の部分の位置に対応するターゲ
ット面上におけるビーム強度が時間平均して均一となる
ようにする。したがって、ターゲット上の大面積の二次
元面について均一注入が実現する。
の分布は、ビーム引出し面の全面に亘って均一であるか
ら、ビーム引出し電極系の各スリットから引出されたビ
ーム強度分布はスリット長手方向には均一である。これ
ら一次元、長手方向に均一な強度分布を持ち、互いに強
度の等しい複数本の各スリットからのビームを、スキャ
ン電極により、隣接するスリット方向にスキャンし、各
スリット及びスリット間の部分の位置に対応するターゲ
ット面上におけるビーム強度が時間平均して均一となる
ようにする。したがって、ターゲット上の大面積の二次
元面について均一注入が実現する。
【0008】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。図1は実施例の構成図であり、以下の記載におい
て、図15と同一符号は同一もしくは同等部分を示す。
高周波イオン源1におけるプラズマ発生室2は筒状容器
部材3と、これに絶縁材を介して取り付けられた高周波
フランジ部材4で形成されており、筒状容器部材と高周
波フランジは図示省略の高周波電源に接続されている。
イオン源のビーム引出し電極系6は、プラズマグリッド
(電極)7、引出し電極8、抑制電極9及び接地電極1
0の4枚の電極を有し、これら各電極は図2の構成図に
示すように、複数のスリット17が平行に形成されてい
るマルチスリット電極として構成されている。
する。図1は実施例の構成図であり、以下の記載におい
て、図15と同一符号は同一もしくは同等部分を示す。
高周波イオン源1におけるプラズマ発生室2は筒状容器
部材3と、これに絶縁材を介して取り付けられた高周波
フランジ部材4で形成されており、筒状容器部材と高周
波フランジは図示省略の高周波電源に接続されている。
イオン源のビーム引出し電極系6は、プラズマグリッド
(電極)7、引出し電極8、抑制電極9及び接地電極1
0の4枚の電極を有し、これら各電極は図2の構成図に
示すように、複数のスリット17が平行に形成されてい
るマルチスリット電極として構成されている。
【0009】引出し電極系6における引出し電極8と抑
制電極9との間にスキャン電極18を設ける。スキャン
電極18は、図3に示すように、所要数の電極棒19を
絶縁支持部材20に間隔をおいて平行に取り付けて構成
されている。各電極棒19間に形成されるスリット21
の位置は引出し電極系6における電極7〜10のスリッ
ト17の位置に対応している。所要数の電極棒19は1
本おきに電気的に接続し、この2組の電極棒はビームス
キャン電源22の出力端子a,bに接続されている。ビ
ームスキャン電源22は二つの三角波電源23,24を
有し、出力端子aの電位と同bの電位は両三角波電源が
接続されている基準電位端子cに対し、絶対値が同じで
極性が異なり、2組の電極棒が接続される出力端子a,
bに、図4に示すように極性が正負に変化するスキャン
電圧Vsを与えている。
制電極9との間にスキャン電極18を設ける。スキャン
電極18は、図3に示すように、所要数の電極棒19を
絶縁支持部材20に間隔をおいて平行に取り付けて構成
されている。各電極棒19間に形成されるスリット21
の位置は引出し電極系6における電極7〜10のスリッ
ト17の位置に対応している。所要数の電極棒19は1
本おきに電気的に接続し、この2組の電極棒はビームス
キャン電源22の出力端子a,bに接続されている。ビ
ームスキャン電源22は二つの三角波電源23,24を
有し、出力端子aの電位と同bの電位は両三角波電源が
接続されている基準電位端子cに対し、絶対値が同じで
極性が異なり、2組の電極棒が接続される出力端子a,
bに、図4に示すように極性が正負に変化するスキャン
電圧Vsを与えている。
【0010】図5は引出し電極系の電気回路構成図であ
り、プラズマグリッド7、引出し電極8、抑制電極9に
は、図15と同様に加速電源11、引出し電源12、抑
制電源13によって所要の電位を与えている。スキャン
電極18にスキャン電圧Vsを与えるビームスキャン電
源22の基準電位端子cは引出し電極8と同じ電位点に
接続する。
り、プラズマグリッド7、引出し電極8、抑制電極9に
は、図15と同様に加速電源11、引出し電源12、抑
制電源13によって所要の電位を与えている。スキャン
電極18にスキャン電圧Vsを与えるビームスキャン電
源22の基準電位端子cは引出し電極8と同じ電位点に
接続する。
【0011】図1において、ターゲット14はターゲッ
ト保持機構25によって非回転状態に保持されている。
プラズマグリッド電極7と引出し電極8の間の電場によ
りプラズマ室2からイオンビームが引出される。各スリ
ット17からのビームは次いでスキャン電極18の位置
に到ると、ビームスキャン電源22により電極棒19間
のスリット21に作用している交番電場により電極棒1
9と直交するy軸の方向(図3)、マルチスリット電極
における隣接するスリット方向に一定の振幅でスキャン
される。
ト保持機構25によって非回転状態に保持されている。
プラズマグリッド電極7と引出し電極8の間の電場によ
りプラズマ室2からイオンビームが引出される。各スリ
ット17からのビームは次いでスキャン電極18の位置
に到ると、ビームスキャン電源22により電極棒19間
のスリット21に作用している交番電場により電極棒1
9と直交するy軸の方向(図3)、マルチスリット電極
における隣接するスリット方向に一定の振幅でスキャン
される。
【0012】ビーム引出し電極系6のマルチスリット電
極における各スリット17から引出されるイオンビーム
のビーム強度は、プラズマ発生室2内のプラズマの密度
分布が均一であるから、スリット長手方向、x軸方向
(図2)について均一であり、更に、各スリットから引
出されたイオンビームの強度も均一である。これら各ス
リットから引出されたスリットビームがターゲット14
の面にもれなく注入されるように、スキャン電極18に
よって、マルチスリット電極における隣接するスリット
方向にビームをスキャンする。図1におけるターゲット
14近くの各矢印sはビームのスキャン状況を示す。タ
ーゲット14のスキャン電極18を引出し電極8のビー
ム下流側に配置することにより、ビームが充分加速され
る前にスキャンするから、小さなスキャン電圧Vsでビ
ームを振れる。
極における各スリット17から引出されるイオンビーム
のビーム強度は、プラズマ発生室2内のプラズマの密度
分布が均一であるから、スリット長手方向、x軸方向
(図2)について均一であり、更に、各スリットから引
出されたイオンビームの強度も均一である。これら各ス
リットから引出されたスリットビームがターゲット14
の面にもれなく注入されるように、スキャン電極18に
よって、マルチスリット電極における隣接するスリット
方向にビームをスキャンする。図1におけるターゲット
14近くの各矢印sはビームのスキャン状況を示す。タ
ーゲット14のスキャン電極18を引出し電極8のビー
ム下流側に配置することにより、ビームが充分加速され
る前にスキャンするから、小さなスキャン電圧Vsでビ
ームを振れる。
【0013】このようにすることにより、時間平均とし
てのy軸方向のビーム電流iの分布は図6(a)に示す
ように均一になり、したがって、y軸方向の注入量Dの
分布は同図(b)に示すように均一化できる。x軸方向
についてはもともと各スリットのビーム分布が均一であ
るから、スキャンを行うことによりy軸方向の注入量分
布の均一化を行うことにより、ターゲット14を回転さ
せずに、x,yの両軸方向、したがって、ターゲット1
4の全面について均一注入が実現する。なお、スリット
17,21の長手方向は、水平方向、垂直方向のいずれ
でも良い。
てのy軸方向のビーム電流iの分布は図6(a)に示す
ように均一になり、したがって、y軸方向の注入量Dの
分布は同図(b)に示すように均一化できる。x軸方向
についてはもともと各スリットのビーム分布が均一であ
るから、スキャンを行うことによりy軸方向の注入量分
布の均一化を行うことにより、ターゲット14を回転さ
せずに、x,yの両軸方向、したがって、ターゲット1
4の全面について均一注入が実現する。なお、スリット
17,21の長手方向は、水平方向、垂直方向のいずれ
でも良い。
【0014】以下に説明する実施例に示すように、本発
明は、スキャン電極の位置及び電極枚数を変えて実施す
ることができる。なお、以下、図1ないし図5と同一符
号は同一もしくは同等部分を示す。図7(a)は図1と
同じく、スキャン電極を含む5枚電極による引出し電極
系6を有する他の実施例の構成図であり、スキャン電極
18は接地電極10のビーム下流側に配置する。こうす
ることにより、ビーム加速部である引出し電極8と抑制
電極9間でのブレークダウン発生に対してスキャン電圧
は影響を与えることがない。図8はビーム引出し電極系
の回路構成図であり、ビームスキャン電源22の基準電
位端子cは接地する。これに伴い、ビーム引出し電極系
6における電位配位は図7(b)に示すようになり、矢
印はスキャン電極18におけるスキャン電圧Vsの振幅
範囲を示す。
明は、スキャン電極の位置及び電極枚数を変えて実施す
ることができる。なお、以下、図1ないし図5と同一符
号は同一もしくは同等部分を示す。図7(a)は図1と
同じく、スキャン電極を含む5枚電極による引出し電極
系6を有する他の実施例の構成図であり、スキャン電極
18は接地電極10のビーム下流側に配置する。こうす
ることにより、ビーム加速部である引出し電極8と抑制
電極9間でのブレークダウン発生に対してスキャン電圧
は影響を与えることがない。図8はビーム引出し電極系
の回路構成図であり、ビームスキャン電源22の基準電
位端子cは接地する。これに伴い、ビーム引出し電極系
6における電位配位は図7(b)に示すようになり、矢
印はスキャン電極18におけるスキャン電圧Vsの振幅
範囲を示す。
【0015】図9(a)はスキャン電極を含む6枚電極
の引出し電極系6を有する他の実施例の構成図である。
2枚の接地電極101,102が設けられ、その間にスキ
ャン電極18を配置する。ターゲット14からのスパッ
タ粒子がスキャン電極18に付着するのを防止すること
ができる。図10はビーム引出し電極系の回路構成図で
あり、ビームスキャン電源22の基準電位端子cは接地
する。ビーム引出し電極系の電位配位を図9(b)に示
す。スキャン電圧Vsの平均電圧は零であるが、振幅は
矢印で示すように変化するから、負極性荷電粒子がビー
ム引出し電極系内に入り込むのを抑制する機能が低下す
るおそれがあり、これに対しては、スキャン電源の基準
電位端子cを、図10に点線で示すバイアス電源26に
より負電位にバイアスする。このときの電位配位の一例
を図9(c)に示す。
の引出し電極系6を有する他の実施例の構成図である。
2枚の接地電極101,102が設けられ、その間にスキ
ャン電極18を配置する。ターゲット14からのスパッ
タ粒子がスキャン電極18に付着するのを防止すること
ができる。図10はビーム引出し電極系の回路構成図で
あり、ビームスキャン電源22の基準電位端子cは接地
する。ビーム引出し電極系の電位配位を図9(b)に示
す。スキャン電圧Vsの平均電圧は零であるが、振幅は
矢印で示すように変化するから、負極性荷電粒子がビー
ム引出し電極系内に入り込むのを抑制する機能が低下す
るおそれがあり、これに対しては、スキャン電源の基準
電位端子cを、図10に点線で示すバイアス電源26に
より負電位にバイアスする。このときの電位配位の一例
を図9(c)に示す。
【0016】図11(a)は同じくスキャン電極を含む
5枚電極による引出し電極系6を有する他の実施例の構
成図であり、スキャン電極18は抑制電極9と接地電極
10との間に配置する。図7の実施例と同様に、スキャ
ン電極によるビーム加速部のブレークダウン発生のおそ
れがなく、図9の実施例と同じくスキャン電極18にタ
ーゲット14からのスパッタ粒子の付着するのを防ぐこ
とができる。図12はビーム引出し電極系の回路構成図
であり、スキャン電源22の基準電位端子cは抑制電極
9と同電位点に接続する。これによるビーム引出し電極
系の電位配位を図11(b)に示す。
5枚電極による引出し電極系6を有する他の実施例の構
成図であり、スキャン電極18は抑制電極9と接地電極
10との間に配置する。図7の実施例と同様に、スキャ
ン電極によるビーム加速部のブレークダウン発生のおそ
れがなく、図9の実施例と同じくスキャン電極18にタ
ーゲット14からのスパッタ粒子の付着するのを防ぐこ
とができる。図12はビーム引出し電極系の回路構成図
であり、スキャン電源22の基準電位端子cは抑制電極
9と同電位点に接続する。これによるビーム引出し電極
系の電位配位を図11(b)に示す。
【0017】図13(a)はスキャン電極を含む4枚電
極の引出し電極系6を有する実施例の構成図である。ス
キャン電極18はプラズマグリッド7のビーム下流側、
ほぼ引出し電極の位置に設け、引出し電極の機能をも有
するようにしている。これによりスキャン電極を設けた
場合にあっても、電極枚数が少なくてすみ、ビーム加速
部でのブレークダウンの発生を抑えることができる。図
14はビーム引出し電極系の回路構成図であり、スキャ
ン電源22の基準電位端子cは引出し電源12の負端子
に接続しており、この場合の電位配位を図13(b)に
示す。
極の引出し電極系6を有する実施例の構成図である。ス
キャン電極18はプラズマグリッド7のビーム下流側、
ほぼ引出し電極の位置に設け、引出し電極の機能をも有
するようにしている。これによりスキャン電極を設けた
場合にあっても、電極枚数が少なくてすみ、ビーム加速
部でのブレークダウンの発生を抑えることができる。図
14はビーム引出し電極系の回路構成図であり、スキャ
ン電源22の基準電位端子cは引出し電源12の負端子
に接続しており、この場合の電位配位を図13(b)に
示す。
【0018】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、大面積のターゲットを回転させずにターゲット全
面に均一なイオン注入が行える。したがって、ターゲッ
ト保持機構から、ターゲット回転機構部分を省くことが
でき、ターゲット保持機構の構造が簡素化され、同機構
を安価に製作することができる。
ので、大面積のターゲットを回転させずにターゲット全
面に均一なイオン注入が行える。したがって、ターゲッ
ト保持機構から、ターゲット回転機構部分を省くことが
でき、ターゲット保持機構の構造が簡素化され、同機構
を安価に製作することができる。
【図1】本発明の実施例の構成図である。
【図2】引出し電極系におけるマルチスリット電極の構
成図である。
成図である。
【図3】引出し電極系におけるスキャン電極とスキャン
電源の構成図である。
電源の構成図である。
【図4】スキャン電極に与えるスキャン電圧の波形図で
ある。
ある。
【図5】引出し電極系の電気回路構成図である。
【図6】ビーム電流、注入量分布の特性図である。
【図7】接地電極の下流側にスキャン電極を配置した実
施例の構成図と引出し電極系の電位配位図である。
施例の構成図と引出し電極系の電位配位図である。
【図8】図7の実施例における引出し電極系の回路構成
図である。
図である。
【図9】2枚の接地電極の間にスキャン電極を配置した
実施例の構成図と引出し電極系の電位配位図である。
実施例の構成図と引出し電極系の電位配位図である。
【図10】図9の実施例における引出し電極系の回路構
成図である。
成図である。
【図11】抑制電極と接地電極の間にスキャン電極を配
置した実施例の構成図と引出し電極系の電位配位図であ
る。
置した実施例の構成図と引出し電極系の電位配位図であ
る。
【図12】図11の実施例における引出し電極系の回路
構成図である。
構成図である。
【図13】スキャン電極に引出し電極の機能を持たせた
実施例の構成図と引出し電極系の電位配位図である。
実施例の構成図と引出し電極系の電位配位図である。
【図14】図13の実施例における引出し電極系の回路
構成図である。
構成図である。
【図15】従来の断面が大面積のビームによるイオン注
入装置の構成図である。
入装置の構成図である。
【図16】従来のビーム引出し電極系におけるマルチホ
ール電極の構成図である。
ール電極の構成図である。
【図17】従来のイオン注入装置におけるビーム強度、
注入量特性の一例を示す説明図である。
注入量特性の一例を示す説明図である。
1 イオン源 2 プラズマ発生室 6 引出し電極系 7 プラズマグリッド 8 引出し電極 9 抑制電極 10 接地電極 14 ターゲット 17 電極のスリット 18 スキャン電極 19 電極棒 20 絶縁支持部材 21 スキャン電極のスリット 22 ビームスキャン電源 25 ターゲット保持機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/265
Claims (1)
- 【請求項1】 イオン源のビーム引出し電極系から引出
された断面が大面積のイオンビームを質量分離せずにタ
ーゲットに注入するイオン注入装置において、前記ビー
ム引出し電極系が、マルチスリット電極によって形成さ
れていると共に、前記マルチスリット電極の隣接するス
リット方向にビームをスキャンするスキャン電極を備え
てなることを特徴とするイオン注入装置。
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JP25416494A Expired - Fee Related JP3362525B2 (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | イオン注入装置 |
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- 1994-09-26 JP JP25416494A patent/JP3362525B2/ja not_active Expired - Fee Related
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