JPH089603Y2 - スピンドル駆動装置の雌ねじ摩耗量検出装置 - Google Patents

スピンドル駆動装置の雌ねじ摩耗量検出装置

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JPH089603Y2
JPH089603Y2 JP1988158984U JP15898488U JPH089603Y2 JP H089603 Y2 JPH089603 Y2 JP H089603Y2 JP 1988158984 U JP1988158984 U JP 1988158984U JP 15898488 U JP15898488 U JP 15898488U JP H089603 Y2 JPH089603 Y2 JP H089603Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、例えば、ゲートバルブ等のバルブの開閉
作動を行うため、バルブを支持するスピンドルの上下移
動を行うスピンドル駆動装置における雌ねじ摩耗量検出
装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、ゲートバルブ、水門等のバルブの開閉作動を行
うため、バルブを支持するスピンドルの上下移動をコン
トロールするバルブコントロール装置等に適用されてい
るスピンドル駆動装置の雌ねじ摩耗量検出装置には、第
4図に示すような機構が開示されている。
第4図において、雌ねじ摩耗量検出装置付きのバルブ
コントロール装置が示されている。該バルブコントロー
ル装置は、歯車ケース等のハウジング8内を、下端部に
ゲート、バルブ等を取付けたスピンドル25が上下方向に
往復移動可能に構成されたものである。ハウジング8に
はベアリング9を介してスリーブ7が回転可能に配設さ
れている。
スリーブ7の外周面にはウォームホイール36が固定さ
れ、該ウォームホイール36にはウォーム31が噛合してい
る。ウォーム31は、手動、或いはコントローラの指令に
よって制御されるアクチュエータの作動によって回転す
るものである。スリーブ7には、雌ねじ部材10がスプラ
イン嵌合41しており、従って、該雌ねじ部材10はスリー
ブ7と一体に回転可能に組み込まれている。
スリーブ7の上端部は、ボルト等のジョイント42によ
つて中間管部材11の下端部が固定されている。従って、
該中間管部材11はスリーブ7と一体に回転可能である。
中間管部材11の上端部には、ガイドピンである位置決め
ピン40を介してモデル雌ねじ16が取り付けられている。
モデル雌ねじ16は、中間管部材11に対しては位置決め
ピン40に沿って軸方向には移動可能であるが、回転方向
には一体となって回転するように取り付けられている。
モデル雌ねじ16の内周面には雌ねじ26が形成されてお
り、該雌ねじ26はスピンドル25に形成された雄ねじ28と
噛合している。
従って、スピンドル25の上下運動に対応してモデル雌
ねじ16は回転運動し、しかも位置決めピン40にガイドさ
れて中間管部材11には軸方向に摺動可能に構成されてい
る。従って、モデル雌ねじ16にはスピンドル25の荷重は
掛かっておらず、モデル雌ねじ16の雄ねじ26とスピンド
ル25の雄ねじ28との間には摩耗状態は発生しない。
このバルブコントロール装置において、雌ねじ部材10
の雌ねじ27の雌ねじ摩耗量検出装置は、次のように構成
されている。
モデル雌ねじ16のフランジ下面と中間管部材11の上端
部との間には、テーパ面35の環状溝43が形成されてい
る。また、摩耗表示ピン37が、ハウジング8に固定した
ケース44に回転自在に且つ半径方向に移動可能に取付け
られている。摩耗表示ピン37は、先端部にテーパ面45か
ら成る感知部38を備えている。この感知部38は、モデル
雌ねじ16のフランジ下面と中間管部材11の上端部とで形
成したテーパ面35の環状溝43に嵌入しており、スプリン
グ39のばね力によって感知部38のテーパ面45と環状溝43
を形成するモデル雌ねじ16側のテーパ面35とは当接状態
に設定されている。
従って、このような構成において、スピンドル25の負
荷が矢印Aの方向に掛かり、雌ねじ部材10の雌ねじ27の
摩耗量分だけモデル雌ねじ16が下方へ移動すると、モデ
ル雌ねじ16のテーパ面35が位置決めピン40のテーパ面45
を押圧し、テーパ面35,45の機能によって位置決めピン4
0を半径方向外向きに移動させる。
そこで、ケース44の端面を摩耗表示の基準面46として
おけば、該基準面46から位置決めピン40の先端が基準面
46から突出する状態になって、モデル雌ねじ16の下方へ
の移動量を検出することができる。モデル雌ねじ16の下
方への移動量は、雌ねじ部材10の雌ねじ27の摩耗量と一
致しているので、従って雌ねじ部材10の雌ねじ27の摩耗
量を検出することができる。
勿論、雌ねじ部材10は、スピンドル25よりも軟質材料
である砲金等の軟質材料で製作されており、従って、雌
ねじ部材10の雌ねじ27が摩耗した時には、雌ねじ部材10
を取り換えるのみで良く、雌ねじ部材10より硬質の材料
で製作されている高価なスピンドル25を取り換える必要
がない。
また、特開昭58-132602号公報には、外ねじ式バル
ブ、或いは水門等の開閉に使用されるステム駆動装置に
おける摩耗量測定装置が開示されている。
該摩耗量測定装置は、駆動ナットと同期して回転する
副ナットをステムの軸方向に変位可能としてステムのね
じ溝に嵌合し、駆動ナットのねじ山とステムのねじ溝と
の間の摩耗によって生じる副ナットとステムとの嵌合位
置の変位に基づいて、ステムのねじ溝の摩耗量を検出す
る。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の雌ねじ摩耗量検出装置では、ス
ピンドル25を支持している雌ねじ部材10の雌ねじ27の摩
耗量を、モデル雌ねじ16の軸方向移動として取り出し、
モデル雌ねじ16の該軸方向の移動を摩耗表示ピン37の半
径方向の移動に変換していたため、基準点となる零点調
整が曖昧であり且つ設定作業等が極めて困難であった。
即ち、モデル雌ねじ16のフランジ下面のテーパ面35と
摩耗表示ピン37のテーパ面45との当接面の傾斜角度、摩
耗表示ピン37の設定長さ、摩耗表示ピン37をモデル雌ね
じ16に押圧付勢するスプリング39の設定ばね力等に対し
て精度を要求され、これらの設定が不正確であると、ス
ピンドル25を支持する雌ねじ部材10の雌ねじ27の摩耗量
を正確に測定できないという問題点を有している。
このように、雌ねじ27の摩耗量を正確に測定できずに
雌ねじ27が所定以上に摩耗しているままで使用すると、
スピンドル駆動装置は水門等の開閉に使用されるので、
雌ねじ部材10の雌ねじ27の摩耗でねじ山が薄くなり、雌
ねじ27の剪断負荷能力を超えると、ねじ山が剪断し、ス
ピンドル25が脱落してしまう。その結果、スピンドル25
と共に、該スピンドル25の下端部に取付けられたバルブ
装置等が落下し重大事故になりかねない。
そこで、雌ねじ部材10の雌ねじ27の摩耗量を正確に且
つ簡単な機構で測定するには、雌ねじ摩耗量検出装置を
如何に構成し、しかも現場のみならず、遠隔操作盤にお
いて雌ねじの摩耗量を検出するには如何に構成したらよ
いかの課題があった。
この考案の目的は、上記の課題を解決することであ
り、バルブ、水門等に使用されるバルブコントロール装
置等におけるスピンドル駆動装置のスピンドルを支持し
且つ上下運動させる雌ねじ部材の雌ねじの摩耗量を、該
雌ねじ部材と連動して回転するモデル雌ねじの移動量に
同一スケールで変換し、該モデル雌ねじの移動量を簡単
な機構で且つ正確にリニア的に測定することができ、し
かも該雌ねじの摩耗量を電気量として検出して水門等の
現場から離れた所に設けられている現場から遠く離れた
遠隔操作盤において検知することができ、それによっ
て、雌ねじの摩耗量を事前にキャッチし、所定の摩耗量
以上になれば、該雌ねじ部材を交換し、雌ねじのねじ山
の脱落により、スピンドルが落下するような事故を未然
に防止できるスピンドル駆動装置の雌ねじ摩耗量検出装
置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この考案は、上記の目的を達成するため、次のように
構成されている。即ち、この考案は、ハウジングに回転
可能に取り付けられたスリーブ、該スリーブにスプライ
ン嵌合した雌ねじ部材、該雌ねじ部材に噛合し且つ軸方
向に移動可能な雄ねじ付きスピンドル、該スピンドルの
負荷がかからない状態で前記スピンドルに回転可能に取
り付けられ且つ前記雌ねじ部材と一体に回転すると共に
前記雌ねじ部材の摩耗量に対応する軸方向の移動に従っ
て軸方向下向きに移動可能なモデル雌ねじ、該モデル雌
ねじの外周に形成された環状溝に嵌入するベアリングを
取り付け且つ前記ハウジングに固定されたガイドピンに
案内されて前記モデル雌ねじの軸方向の移動に対応して
軸方向にのみ移動できる移動ブロック、前記雌ねじ部材
の雌ねじの摩耗量に対応する前記移動ブロックの移動距
離を検出する移動量センサー、及び前記移動ブロックの
移動距離に対応する前記移動量センサーの電気信号を受
けて前記雌ねじ部材の雌ねじの摩耗量に対応する前記移
動ブロックの移動距離を表示する受信機、から成ること
を特徴とするスピンドル駆動装置における雌ねじ摩耗量
検出装置に関する。
また、前記移動量センサーは差動変圧器から構成され
ているものである。
或いは、この雌ねじ摩耗量検出装置における前記受信
機は前記スピンドル駆動装置から離れた遠方操作盤に設
置されているものである。
〔作用〕 この考案は、上記のように構成されており、次のよう
に作用する。即ち、この考案は、ハウジングにスリーブ
を回転可能に取り付け、該スリーブ内にスプライン嵌合
した雌ねじ部材の回転により軸方向に移動可能にスピン
ドルを配設し、前記雌ねじ部材と一体に回転するモデル
雌ねじを前記スピンドルに回転可能に取り付け、しかも
前記モデル雌ねじを前記雌ねじ部材に対して軸方向に移
動可能に構成したので、前記雌ねじ部材の雌ねじの摩耗
量分だけ前記スピンドルの自重及び負荷によって前記ス
ピンドルが下降するが、前記スピンドルには負荷の掛か
っていない前記モデル雌ねじが回転自在に取り付けられ
ているから、前記雌ねじ部材の雌ねじの摩耗量に応じた
下降量は前記モデル雌ねじを下降させることになる。
従って、前記モデル雌ねじと軸方向に一体に移動する
移動ブロックを設ければ、前記雌ねじ部材の雌ねじの摩
耗量を前記移動ブロックの移動距離として変換すること
ができ、該移動ブロックの移動距離を移動量センサーに
よって電気信号として検出することによって極めて容易
に且つ確実に前記雌ねじの摩耗量を受信機の電流計で検
出して表示することができる。
この雌ねじ摩耗量検出装置は、前記移動ブロックの移
動距離に対応する前記移動量センサーの電気信号を受け
て前記移動ブロックの移動距離を表示する電流計等の受
信機から構成したので、水門等の現場に赴いて雌ねじの
摩耗量を検出する必要がなく、遠隔地に設置した電流計
等の受信機によって検知することができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この考案によるスピンドル駆
動装置における雌ねじ摩耗量検出装置の一実施例につい
て説明する。
第1図はこの考案による雌ねじ摩耗量検出装置を適用
したバルブコントロールの一実施例を示す概略図、第2
図はこの考案による雌ねじ摩耗量検出装置を適用したス
ピンドル駆動装置を示す断面図、及び第3図は第1図の
雌ねじ摩耗量検出装置における検出部の回路図である。
第1図に示すように、スピンドル駆動装置は、例え
ば、川、運河等に設けられたゲートバルブ、水門等のバ
ルブ34の開閉作動を行うため、バルブ34を支持するスピ
ンドル25の上下移動をコントロールするバルブコントロ
ール装置50に適用できるものであり、この考案による雌
ねじ摩耗量検出装置を備えている。
川、運河等の土手47に基礎として築かれたスラブ56上
には、一対のスピンドル25の上下運動を案内する減速機
59が組み込まれた支持体48、及びバルブコントロール装
置50が設置されている。更に、該スラブ56には、該バル
ブコントロール装置50を操作制御する現場操作盤52が設
置されている。
バルブコントロール装置50は、バルブ開度計ケース5
4、バルブコントロールケース55及びスイッチケース57
内に収容されている。また、バルブコントロール装置50
は、後述の雌ねじ摩耗量検出装置における移動量センサ
ーである差動変圧器30、該差動変圧器30からの電気信号
を増幅するアンプ51を備えている。
アンプ51からの電気信号は、現場操作盤52の設けた受
信部58に入力されると共に、配線53を通じて遠隔監視室
61に設置された遠隔操作盤63の受信機62に受信されるよ
うに構成されている。
従って、バルブコントロール装置50におけるスピンド
ル25と噛み合う後述の雌ねじの摩耗量を、バルブコント
ロール装置50における雌ねじ摩耗量検出装置の移動量セ
ンサーからの電気信号によって、水門等の現場に赴くこ
となく遠隔監視室61で検出することができる(第3図参
照)。なお、符号60は交流を直流にする直流電源を示
す。
次に、第2図を参照して、この考案による雌ねじ摩耗
量検出装置の一実施例を説明する。
第2図に示すスピンドル駆動装置は、第4図に示す従
来のものと比較して、雌ねじ摩耗量検出装置の検出部以
外の構造については同一の構成を有しているので、同一
の構成及び機能を有する部品については同一の符号を付
している。
第2図に示すように、このスピンドル駆動装置は、ギ
ヤケース等のハウジング8内を、下端部にゲート、バル
ブ34等の負荷装置を取り付けた一対のスピンドル25が上
下方向に往復移動可能に取り付けられたものである。
ハウジング8には一対のベアリング9を介してスリー
ブ7が回転可能に配設されている。スリーブ7の外周に
リングギヤ6がボルト等で固着されている。また、ハウ
ジング8に固定されたギヤケース5には、一対のベアリ
ング4を介してピニオン1が回転可能に配設されてい
る。
ピニオン1は、手動或いはバルブコントロール装置50
におけるコントローラによって制御されるアクチュエー
タによって回転駆動されるものである。ピニオン1のベ
ベルギヤは、リングギヤ6のベベルギヤに噛合して減速
機59を構成しており、ピニオン1の回転はリングギヤ6
の回転として減速して伝達される。
スリーブ7の内周面には、中間部にスプライン3且つ
上部に雌ねじ13が形成されている。スリーブ7内に雌ね
じ部材10が嵌合しており、該雌ねじ部材10の外周面に
は、スリーブ7のスプライン3と嵌合するスプライン2
が形成され、また、雌ねじ部材10の内周面には、角ねじ
から成る雌ねじ27が形成されている。
また、スリーブ7の上部の雌ねじ13には、雄ねじ12付
きの中間管部材11を螺入され、両者は固定されている。
即ち、スリーブ7に中間管部材11を螺入して中間管部材
11をスリーブ7内に下降させ、雌ねじ部材10の上端部と
中間管部材11の下端部とが当接した状態で、中間管部材
11をスリーブ7にねじ14等によって固定し、両者をハウ
ジング8内で一体回転するように構成する。
スピンドル25は、ハウジング8に対して上下運動する
ように配設されているが、スピンドル25の外周面には、
角ねじから成る雄ねじ28が形成されており、該雄ねじ28
は雌ねじ部材10の雌ねじ27と螺合している。
従って、雌ねじ部材10の回転運動は、雌ねじ27及び雄
ねじ28によってスピンドル25の上下運動に変換されるも
のである。従って、スピンドル25の上下運動によって該
バルブ34が開閉されるように構成されている。それ故
に、スピンドル25の自重及びバルブ34の負荷は、雌ねじ
部材10の雌ねじ27の部分で受ける状態になる。
ところで、一般に、スピンドル25は、雌ねじ部材10に
比較して高価なものであるので、スピンドル25の雄ねじ
28の摩耗を抑え、摩耗そのものを雌ねじ部材10の雌ねじ
27に負担させるように構成してある。即ち、雌ねじ部材
10は、スピンドル25の材料よりも軟質な砲金等の材料で
製作されている。
この雌ねじ摩耗量検出装置における検出部には、中間
管部材11の上端部に摺動移動可能に嵌合したモデル雌ね
じ16を有している。モデル雌ねじ16と中間管部材11とに
跨がってガイドピン15が挿入している。ガイドピン15
は、モデル雌ねじ16と中間管部材11との相対回転運動を
防止すると共に、モデル雌ねじ16が中間管部材11に対し
てスムースに軸方向運動ができるように案内する機能を
有している。
モデル雌ねじ16は、ハウジング8に固定された検出用
ケースを構成するハウジング24内に配置されている。ま
た、モデル雌ねじ16の内周面には、スピンドル25の雄ね
じ28と螺合する雌ねじ26が形成されている。従って、モ
デル雌ねじ16は、中間管部材11を介してスリーブ7と一
体的に回転運動する。この場合に、モデル雌ねじ16とス
ピンドル25との螺合部には、モデル雌ねじ16自体の自重
が掛かっている以外は負荷を受けてないので、モデル雌
ねじ16とスピンドル25との相対回転運動では両者間にね
じ部にほとんど摩耗は発生しない。
それ故に、雌ねじ部材10がスピンドル25との相対回転
によって雌ねじ部材10の雌ねじ27が摩耗した場合に、雌
ねじ27の摩耗量分に対応する長さだけスピンドル25は下
方へ変位するが、この場合に、モデル雌ねじ16もスピン
ドル25と共にガイドピン15に沿って軸方向下方へ変位す
ることになる。
モデル雌ねじ16の外周部には、環状溝17が形成されて
おり、該環状溝17にベアリング18を介して移動ブロック
19が取り付けられている。移動ブロック19にはハウジン
グ24に固定したガイドピン20が貫通している。
従って、移動ブロック19は、モデル雌ねじ16の上下運
動に応じて上下運動をするが、モデル雌ねじ16の回転運
動に対しては固定状態に規制されている。ハウジング24
と移動ブロック19との間には、ガイドピン15に遊嵌した
スプリング21が配置され、該スプリング21のばね力で移
動ブロック19は軸方向下方に付勢されている。
また、ハウジング24には、移動ブロック19の移動距離
を検出するため、移動量センサーである差動変圧器30が
取り付けられている。差動変圧器30の上面から移動ロッ
ド33が上方へ伸長している。
一般に、差動変圧器は、共通の伝送線路に2つ以上の
信号源を接続するのに用いられる変圧器であり、信号源
電流の差が出力に作用するものであり、移動ロッドの移
動によって該移動ロッドとは無接触状態に設定されてい
る電気回路に移動距離に応じた大きさの電流が発生す
る。
従って、この電流の大きさを測定すれば、移動ロッド
33の移動距離を検出することができることになる。ま
た、移動ブロック19には、一体構造に突出した検出片32
が形成されている。検出片32は、差動変圧器30の移動ロ
ッド33に固定されている。従って、移動ブロック19の移
動距離に応じて検出片32は一体に移動し、該検出片32の
移動は差動変圧器30の移動ロッド33の移動量として検出
される。
移動ロッド33が移動することによって、差動変圧器30
が該移動ロッド33の移動距離に対応する大きさの電流を
電気信号として発信する。また、ハウジング24には、移
動ブロック19を保護し且つ視認できる窓付きカバー22が
取り付けてある。また、移動ブロック19に基準線或いは
段部から成る指示針を設け、ハウジング24に移動ブロッ
ク19の上記指示針の移動量を表示可能な目盛板23を設け
てもよいものである。
この考案によるスピンドル駆動装置における雌ねじ摩
耗量検出装置は、以上のように構成されており、次のよ
うに作動する。
まず、スピンドル駆動装置における手動ハンドル、或
いはアクチュエータの作動によって、ピニオン1が回転
し、ピニオン1の回転運動によってリングギヤ6が回転
する。リングギヤ6の回転運動は、スリーブ7及び雌ね
じ部材10を回転させることになる。雌ねじ部材10の回転
運動は、雌ねじ部材10の雌ねじ27に螺合している雄ねじ
28を備えたスピンドル25の直線運動即ち上下運動に変換
される。スピンドル25の上下運動は、例えば、スピンド
ル25の下端部に取り付けられているバルブの上下運動、
或いはスピンドル25の下端部に形成されたラックによっ
てバルブを取付けたピニオンの回転運動に変換され、水
門等のゲートバルブ、外ねじ式バルブ等のバルブ34の開
閉運動となる。
ところで、雌ねじ部材10の雌ねじ27は、スピンドル25
よりも軟質材料で製作されており、しかもスピンドル25
の荷重及び該スピンドル25に掛かる負荷を受けているの
で、スピンドル駆動装置の繰り返しの使用に応じて摩耗
する現象が生じる。雌ねじ部材10の雌ねじ27が摩耗する
と、摩耗量に応じた長さ分だけ、スピンドル25の位相が
荷重によって矢印Aの方向即ち下方へ移動する。
モデル雌ねじ16の下端部と中間管部材11の上端部との
間には隙間L1,L2が形成されるように、モデル雌ねじ16
は中間管部材11に対して位置設定されるように組み込ま
れており、しかも、モデル雌ねじ16は中間管部材11に嵌
合した摺動移動可能な関係であるから、スピンドル25に
螺合しているモデル雌ねじ16は、スピンドル25の下方へ
の変位で、同等の長さ分だけ下方へ変位させられる。
しかるに、中間管部材11の下端部と雌ねじ部材10の上
端部とは当接状態であり且つ雌ねじ部材10の下端部とス
リーブ7の内周面に形成された段部とは当接状態である
から、スリーブ7、雌ねじ部材10及び中間管部材11は、
上下方向の相対変位が互いに生じない。
従って、モデル雌ねじ16は、スピンドル25が雌ねじ部
材10に雌ねじ27の摩耗量分だけ下方へ移動することによ
って、ガイドピン15に沿ってモデル雌ねじ16も同時に雌
ねじ27の摩耗量分だけ下方へ移動する。なお、透明なカ
バー22にレンズ等を組み込んで該移動量を拡大させて見
ることもできることは勿論である。
更に、この雌ねじ摩耗量検出装置は、上記のように現
場においても雌ねじ27の摩耗量を検出できるが、特に、
次の点に特徴を有している。
移動ブロック19の移動距離に応じて検出片32は一体に
移動し、該検出片32の移動は差動変圧器30の移動ロッド
33の移動量として検出される。移動ロッド33が移動する
ことによって、差動変圧器30が該移動ロッド33の移動距
離に対応する大きさの電流を電気信号として発信する。
この電気信号は、アンプ51で増幅され、現場操作盤52の
受信機58に受信されると共に、配線53を通じて遠方に設
置されている遠隔操作盤63の受信機62に受信される。従
って、検針者は、水門等の現場に赴くことなく、雌ねじ
27の摩耗量を検知することができる。
〔考案の効果〕
この考案は、上記のように構成されており、次のよう
な効果を有する。即ち、この考案によるスピンドル駆動
装置における雌ねじ摩耗量検出装置は、雌ねじ部材と一
体に回転してスピンドルに対して回転可能に取り付け且
つ前記雌ねじ部材に対して軸方向に移動可能なモデル雌
ねじ、前記モデル雌ねじと軸方向に一体に移動可能な移
動ブロック、前記移動ブロックの移動距離を検出する移
動量センサー、前記雌ねじ部材の雌ねじの摩耗に対応す
る前記移動ブロックの移動距離に対応する前記移動量セ
ンサーの電気信号を受けて前記移動ブロックの移動距離
を表示する受信機から構成したので、前記雌ねじ部材の
回転により前記スピンドルは軸方向に移動可能になり、
前記モデル雌ねじは前記雌ねじ部材とは一体回転をする
が、軸方向には相対移動でき、しかも前記モデル雌ねじ
にはほとんど摩耗は発生することがない。
従って、前記雌ねじ部材の前記雌ねじの摩耗量分だ
け、前記スピンドルの自重及び負荷によって前記スピン
ドルが軸方向下方へ変位すると、前記スピンドルには前
記モデル雌ねじが回転自在に取り付けられているから、
前記スピンドルの該変位量に応じた長さ分だけ前記モデ
ル雌ねじを下降させることになる。
しかも、前記モデル雌ねじと軸方向に一体に移動する
前記移動ブロックを設けているので、前記雌ねじ部材の
雌ねじの摩耗量を前記移動ブロックの移動距離として表
示することができ、該移動ブロックの移動距離を目盛板
で指示できることは勿論のこと、前記移動ブロックの移
動距離に応じて前記差動変圧器の電気信号として検出で
き、該移動距離に対応する大きさの電流を電気信号とし
て発信すれば、遠方に設置されている遠隔操作盤の受信
機の電流計で検知することができる。
従って、検針者は、水門等の現場に赴くことなく、バ
ルブコントロール装置の雌ねじの摩耗量を検知すること
ができる。それによって、前記雌ねじの摩耗量を事前に
キャッチでき、所定の摩耗量以上になれば、該雌ねじ部
材の交換時期を知ることができ、前記雌ねじのねじ山の
脱落によって前記スピンドルが落下して発生するような
事故を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案による雌ねじ摩耗量検出装置を適用し
たバルブコントロールの一実施例を示す概略図、第2図
はこの考案による雌ねじ摩耗量検出装置を適用したスピ
ンドル駆動装置を示す断面図、第3図は第1図の雌ねじ
摩耗量検出装置における検出部の回路図、及び第4図は
従来の雌ねじ摩耗量検出装置の一例を示す断面図であ
る。 2,3……スプライン、7……スリーブ、8,24……ハウジ
ング、10……雌ねじ部材、16……モデル雌ねじ、19……
移動ブロック、20……ガイドピン、23……目盛板、25…
…スピンドル、27……雌ねじ、28……雄ねじ、30……差
動変圧器、50……バルブコントロール装置、51……アン
プ、52……現場操作盤、59……減速機、62……受信機、
63……遠隔操作盤。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングに回転可能に取り付けられたス
    リーブ、該スリーブにスプライン嵌合した雌ねじ部材、
    該雌ねじ部材に噛合し且つ軸方向に移動可能な雄ねじ付
    きスピンドル、該スピンドルの負荷がかからない状態で
    前記スピンドルに回転可能に取り付けられ且つ前記雌ね
    じ部材と一体に回転すると共に前記雌ねじ部材の摩耗量
    に対応する軸方向の移動に従って軸方向下向きに移動可
    能なモデル雌ねじ、該モデル雌ねじの外周に形成された
    環状溝に嵌入するベアリングを取り付け且つ前記ハウジ
    ングに固定されたガイドピンに案内されて前記モデル雌
    ねじの軸方向の移動に対応して軸方向にのみ移動できる
    移動ブロック、前記雌ねじ部材の雌ねじの摩耗量に対応
    する前記移動ブロックの移動距離を検出する移動量セン
    サー、及び前記移動ブロックの移動距離に対応する前記
    移動量センサーの電気信号を受けて前記雌ねじ部材の雌
    ねじの摩耗量に対応する前記移動ブロックの移動距離を
    表示する受信機、から成ることを特徴とするスピンドル
    駆動装置における雌ねじ摩耗量検出装置。
  2. 【請求項2】前記移動量センサーは差動変圧器から成る
    ことを特徴とする請求項1に記載のスピンドル駆動装置
    における雌ねじ摩耗量検出装置。
  3. 【請求項3】前記受信機は前記スピンドル駆動装置から
    離れた遠方操作盤に設置されていることを特徴とする請
    求項1に記載のスピンドル駆動装置における雌ねじ摩耗
    量検出装置。
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