JPH0894471A - 静電容量式圧力センサ及びその製造方法 - Google Patents

静電容量式圧力センサ及びその製造方法

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JPH0894471A
JPH0894471A JP23099094A JP23099094A JPH0894471A JP H0894471 A JPH0894471 A JP H0894471A JP 23099094 A JP23099094 A JP 23099094A JP 23099094 A JP23099094 A JP 23099094A JP H0894471 A JPH0894471 A JP H0894471A
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JP
Japan
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electrode
diaphragm
glass
pressure sensor
press
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JP23099094A
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English (en)
Inventor
Hideto Monju
秀人 文字
Shinichi Nakane
伸一 中根
Toru Atsumi
徹 渥美
Kunio Kimata
國雄 木全
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静電容量式圧力センサの小型化・高性能化を
はかる。 【構成】 表面に第一の電極4が形成された絶縁性の固
定基板1と、表面に第二の電極5が形成されたガラスか
らなるダイアフラム2とを備えている。また、第一の電
極4と第二の電極5とが対向して配置され固定基板1と
ダイアフラム2とは一体接合されている。これによって
固定基板1とダイアフラム2とは極めて強固に接着され
剥離することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧力変化をダイアフラム
に設けられた電極の静電容量変化に変換し、さらに電気
的出力に変換する小型・高性能の静電容量式圧力センサ
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】静電容量式圧力センサは、圧力によって
ダイアフラムが変形し、電極間距離が変化することによ
って電極間に生ずる静電容量が変化することを利用した
ものである。従来の静電容量式圧力センサは、電極を形
成した基板とダイアフラムとの間のギャップをビーズを
含む封着ガラスでダイフラムを基板に封着固定したもの
(特開昭57−97422号公報)、あるいは可動電極
を有する石英ガラス基板と固定電極を有する石英ガラス
基板とをその電極面を互いに対向配置させ、所定のギャ
ップを直接密着接合したもの(特開平5−180719
号公報)であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】静電容量式圧力センサ
の小型・高性能化に対して電極間距離ギャップを小さく
することは有効であるが、図4の(a)のように電極1
4、15を形成した基板11とダイアフラム12との間
のギャップをビーズを含む封着ガラスでダイフラムを基
板に封着固定したもの(特開昭57−97422号公
報)は、封着ガラス16中の微小なビーズ18を均一に
分散させて10μm以下のギャップを高精度にコントロ
ールすることが容易でなく、ギャップばらつきに起因し
たセンサ特性のばらつきが大きいという問題点があっ
た。
【0004】一方、図4の(b)のように可動電極15
を有する石英ガラス基板12と固定電極14を有する石
英ガラス基板11とをその電極面を互いに対向配置さ
せ、所定のギャップを直接密着接合したものは、予めエ
ッチング法で溝を形成し、溝内に導電性薄膜14、15
を形成した石英ガラス基板同士の接合は表面粗さRaが
100オングストローム程度以下の平坦な鏡面にしたも
のを200〜1100℃に加熱して物理化学的な結合力
によって密着接合させているが、石英ガラス基板の表面
粗さRaが100オングストローム程度以下の平坦な鏡
面といえども微視的にみると凹凸であることには変わり
なく、このような鏡面を密着させただけでは密着面13
の凹凸の隙間からリークする。密着性向上のために20
0〜1100℃に加熱して物理化学的な結合力を用いる
が、石英ガラスが高軟化点(約1580℃)であるため
に1100℃でも流動性が悪く密着面13の凹凸を変形
させることができないので、密着面13を完全に気密す
ることができない。従って低温から高温のヒートサイク
ル試験を行うと密着面13からリークするという問題点
があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、表面に第一の電極が形成された絶縁性の固
定基板と、第二の電極が表面に形成されたガラスからな
るダイアフラムとを備え、第一の電極と第二の電極とが
対向配置しかつ前記ガラスからなるギャップ部を介して
前記固定基板とダイアフラムとを一体接合したものであ
る。また、ガラス基板をプレス成形用金型により熱間で
プレス成形してギャップ部を形成し静電容量式圧力セン
サを製造するものである。
【0006】
【作用】本発明の静電容量式圧力センサ及びその製造方
法は、表面に第一の電極が形成された絶縁性の固定基板
と、第二の電極が表面に形成されたガラスからなるダイ
アフラムとを備え、第一の電極と第二の電極とが対向配
置しかつ前記ガラスからなるギャップ部を介して固定基
板とダイアフラムとを一体接合することによって、固定
基板とダイアフラムとが極めて強固に接着しているので
接着部が剥離することはない。ガラス基板を所望の形状
に加工したプレス成形用金型により熱間でプレス成形し
てガラス基板の外周にギャップ部を形成することによっ
て、ギャップを正確かつ容易に形成できるため素子間ば
らつきが小さくなり、10μmより小さいギャップの場
合も同様にギャップばらつきを小さくできるので小型で
大容量を図ることができるとともに、製造工程の簡略
化、大量生産化が可能になる。
【0007】
【実施例】図1は本発明による静電容量式圧力センサの
一実施例を示す図であり、(a)は平面図及び(b)は
断面図である。図2は本発明による静電容量式圧力セン
サの他の実施例を示す図であり、(a)は平面図及び
(b)は断面図である。図3は本発明による静電容量式
圧力センサの製造方法を説明する工程の模式図、図4は
従来の静電容量式圧力センサの構成を説明する断面図で
ある。
【0008】図1において、表面に第一の電極4が形成
された絶縁性の固定基板1と、ギャップ部6及び第二の
電極5が表面に形成されたガラスからなるダイアフラム
2とが、第一の電極4と第二の電極5とが対向配置し、
かつ前記ガラスからなるギャップ部6を介して固定基板
1とダイアフラム2とを接合面3で一体接合されてい
る。図2においても図1と同様に、表面に第一の電極4
が形成された絶縁性の固定基板1と、ギャップ部6及び
測定用電極5aと参照用電極5bとが表面に形成された
ガラスからなるダイアフラム2とが、第一の電極4と測
定用電極5a及び参照用電極5bとが対向配置し、かつ
前記ガラスからなるギャップ部6を介して固定基板1と
ダイアフラム2とを接合面3で接合される。ここで第二
の電極5のかわりに測定用電極5a及び参照用電極5b
を用いたのは、温度変化等の外乱によって電極間距離が
変化することによるセンサ特性変化を防止するためもの
であり、測定用容量と参照用容量とを演算して補償する
ことでゼロシフト、スパンシフトをなくすことができ
る。
【0009】図3において、(a)〜(c)はガラス基
板2’からダイアフラム2を作製する工程を示し、
(a)のようにプレス成形に使用するガラス基板2’を
用意し、(b)のように凸形状に加工した母材9に薄膜
8をコーティングしたプレス成形用金型でガラス基板
2’を熱間でプレス成形して凹部7とギャップ部6を形
成し、(c)のように凹部7に第二の電極5を形成す
る。(d)と(e)のように固定基板1に第一の電極4
を形成する。(f)のように第一の電極4と第二の電極
5とが対向するように配置した状態でプレス成形を行っ
て、ギャップ部6を介して固定基板1とダイアフラム2
とを接合面3で一体接合する。
【0010】なお、容量はC=εAX-1(ここでCは容
量、Aは電極面積、εは誘電率、Xは電極間隔である)
で表され、、電極間隔が小さいほど容量が大きい。また
dC/dX=−εAX-2であり、電極間隔が小さいほど
感度がよいことがわかる。プレス成形によって形成する
ギャップ部6の高さは、通常約0.1μm〜数10μm
が好ましく、ギャップ部の高さばらつきに起因した静電
容量ばらつきの抑制、高容量化、高感度化のために約
0.1μm〜10μmがさらに好ましい。所望の形状に
作製したプレス成形用金型(寸法精度は必要寸法の1%
以下)を用いてガラスの軟化点近傍でガラス基板をプレ
ス成形してギャップ部6を形成し、ガラス基板2’の内
周に第二の電極5を形成してダイアフラム2を作製した
あと、ダイアフラム2と固定基板1とをガラスの転移点
近傍でさらにプレス成形を行うことによって、高精度の
ギャップ部6のギャップ高さを変化させずに固定基板1
とダイアフラム2とを接合面3で接着させる。ガラス基
板はホウ珪酸ガラス、ソーダカルシウム珪酸ガラス、鉛
ガラス、燐酸ガラス、ホウケイ酸バリウムガラス等の種
々のガラスが使用することができ、比較的低融点ガラス
のほうが成形温度が低いので金型寿命の点で好ましい。
ギャップ部6のプレス成形に用いるプレス成形用金型
は、高いプレス成形温度にも耐える貴金属、タングステ
ン、タンタル、レニウム、ハフニウムの単体またはそれ
らの合金等の化学的に安定な薄膜で被覆されたものが好
ましい。ダイアフラム2と固定基板1とをガラスの転移
点近傍で一体接合する際に用いるプレス成形用金型は、
上記の金型でも使用することができるし超硬合金、ステ
ンレスその他の材料も使用することができる。以下実施
例を示す。
【0011】(実施例1)図3(a)のようにシリカ
(SiO2)30重量パーセント、酸化バリウム(Ba
O)50重量パーセント、ホウ酸(B23)15重量パ
ーセント、残部が微量成分であるホウケイ酸バリウムガ
ラスからなるガラス基板2’(厚み0.4mm)を用意
し、(b)のように凸形状(高さ42μm)に加工した
超硬合金(WC−5TiC−8Co)からなる母材9に
スパッタ法で白金ーイリジウムーオスミウム合金(Pt
−Ir−Os)の薄膜8を3μmコーティングしたプレ
ス成形用金型でガラス基板2’をグリーンガス中で熱プ
レスして凹部7とギャップ部6(高さ45μm)を形成
した。プレス成形条件は金型温度560℃、プレス圧力
30kg/cm2、プレス時間2分であった。(c)の
ように凹部7に第二の電極5として金をスパッタリング
法で0.3μm形成してダイアフラムとした。(d)と
(e)のように96%アルミナからなる固定基板1(厚
み0.65mm)に第一の電極4として金をスパッタリ
ング法で0.3μm形成する。(f)のように第一の電
極4と第二の電極5とが対向するように配置した状態
で、ギャップ部6を形成した時に用いたと同じ金型構成
の金型を用いて、金型温度430℃、プレス圧力2kg
/cm2、プレス時間1分でプレス成形を行って、ギャ
ップ部6を介して固定基板1とダイアフラム2とを接合
面3で一体接合した。このような工程を繰り返して10
0個のサンプルを作製して、−40℃〜+80℃のヒー
トサイクル試験を1000回行った後、測定圧力500
mmH2Oの時のセンサ単体のそれぞれの容量値を測定
して100個の中心値とばらつき3σとを求め、その結
果を(表1)に示した。
【0012】本発明の工程によって作製した静電容量式
圧力センサは、第1表から明らかなように、特性ばらつ
きが小さく安定したセンサ特性が得られた。
【0013】(実施例2)図3(a)のようにシリカ(S
iO2)65重量パーセント、酸化カリウム(K2O)9
重量パーセント、ホウ酸(B23)10重量パーセン
ト、酸化ナトリウム(Na2O)10重量パーセント、
残部が微量成分からなるホウケイ酸ガラスからなるガラ
ス基板2’(厚み0.4mm)を用意し、(b)のよう
に凸形状(高さ42μm)に加工したサーメット(Ti
C−10Mo−9Ni)からなる母材9にスパッタ法で
白金ータンタルーレニウム合金(Pt−Ta−Re)の
薄膜8を3μmコーティングしたプレス成形用金型でガ
ラス基板2’をグリーンガス中で熱プレスして凹部7と
ギャップ部6(高さ45μm)を形成した。プレス成形
条件は金型温度680℃、プレス圧力80kg/c
2、プレス時間1分であった。(c)のように凹部7
に第二の電極5として金をスパッタリング法で0.3μ
m形成してダイアフラムとした。(d)と(e)のよう
にシリコンからなる固定基板1(厚み1.45mm)に
第一の電極4として金をスパッタリング法で0.3μm
形成する。(f)のように第一の電極4と第二の電極5
とが対向するように配置した状態で、ギャップ部6を形
成した時に用いたときと同じ金型構成の金型を用いて、
金型温度530℃、プレス圧力2kg/cm2、プレス
時間1分でプレス成形を行って、ギャップ部6を介して
固定基板1とダイアフラム2とを接合面3で一体接合し
た。このような工程を繰り返して100個のサンプルを
作製して、−40℃〜+80℃のヒートサイクル試験を
1000回行った後、測定圧力500mmH2Oの時の
センサ単体のそれぞれの容量値を測定して100個の中
心値とばらつき3σとを求め、その結果を表1に示し
た。
【0014】本発明の工程によって作製した静電容量式
圧力センサは、(表1)から明らかなように、特性ばら
つきが小さく安定したセンサ特性が得られた。
【0015】(実施例3)図3(a)のようにシリカ(S
iO2)52重量パーセント、酸化カリウム(K2O)6
重量パーセント、酸化鉛(PbO)35重量パーセン
ト、酸化ナトリウム(Na2O)5重量パーセント、残
部が微量成分からなる重フリントガラスからなるガラス
基板2’(厚み0.4mm)を用意し、(b)のように
凸形状(高さ42μm)に加工したサーメット(TiC
−10Mo−9Ni)からなる母材9にスパッタ法でロ
ジウム−金−タングステン合金(Rh−Au−W)の薄
膜8を3μmコーティングしたプレス成形用金型でガラ
ス基板2’をグリーンガス中で熱プレスして凹部7とギ
ャップ部6(高さ45μm)を形成した。プレス成形条
件は金型温度520℃、プレス圧力80kg/cm2
プレス時間1分であった。(c)のように凹部7に第二
の電極5として金をスパッタリング法で0.3μm形成
してダイアフラムとした。(d)と(e)のようにダイ
アフラムと同じガラスからなる固定基板1(厚み1.5
mm)に第一の電極4として金をスパッタリング法で
0.3μm形成する。(f)のように第一の電極4と第
二の電極5とが対向するように配置した状態で、ステン
レス(SUS304)の金型を用いて、金型温度430
℃、プレス圧力2kg/cm2、プレス時間1分でプレ
ス成形を行って、ギャップ部6を介して固定基板1とダ
イアフラム2とを接合面3で一体接合した。このような
工程を繰り返して100個のサンプルを作製して、−4
0℃〜+80℃のヒートサイクル試験を1000回行っ
た後、測定圧力500mmH2Oの時のセンサ単体のそ
れぞれの容量値を測定して100個の中心値とばらつき
3σとを求め、その結果を表1に示した。
【0016】本発明の工程によって作製した静電容量式
圧力センサは、(表1)から明らかなように、特性ばら
つきが小さく安定したセンサ特性が得られた。
【0017】(実施例4)図3(a)のようにシリカ
(SiO2)30重量パーセント、酸化バリウム(Ba
O)50重量パーセント、ホウ酸(B23)15重量パ
ーセント、残部が微量成分であるホウケイ酸バリウムガ
ラスからなるガラス基板2’(厚み0.4mm)を用意
し、(b)のように凸形状(高さ2μm)に加工した超
硬合金(WC−5TiC−8Co)からなる母材9にス
パッタ法で白金−イリジウム−オスミウム合金(Pt−
Ir−Os)の薄膜8を3μmコーティングしたプレス
成形用金型でガラス基板2’をグリーンガス中で熱プレ
スして凹部7とギャップ部6(高さ5μm)を形成し
た。プレス成形条件は金型温度560℃、プレス圧力3
0kg/cm2、プレス時間2分であった。(c)のよ
うに凹部7に第二の電極5として金をスパッタリング法
で0.3μm形成してダイアフラムとした。(d)と
(e)のように96%アルミナからなる固定基板1(厚
み0.65mm)に第一の電極4として金をスパッタリ
ング法で0.3μm形成する。なお第一の電極4と第二
の電極5との電極面積はそれぞれ実施例1の電極面積の
約1/9とした。(f)のように第一の電極4と第二の
電極5とが対向するように配置した状態で、ギャップ部
6を形成した時に用いたときと同じ金型構成の金型を用
いて、金型温度430℃、プレス圧力2kg/cm2
プレス時間1分でプレス成形を行って、ギャップ部6を
介して固定基板1とダイアフラム2とを接合面3で一体
接合した。このような工程を繰り返して100個のサン
プルを作製して、−40℃〜+80℃のヒートサイクル
試験を1000回行った後、測定圧力500mmH 2
の時のセンサ単体のそれぞれの容量値を測定して100
個の中心値とばらつき3σとを求め、その結果を(表
1)に示した。
【0018】本発明の工程によって作製した静電容量式
圧力センサは、(表1)から明らかなように、特性ばら
つきが小さく安定したセンサ特性が得られた。
【0019】(実施例5)図3(a)のようにシリカ
(SiO2)30重量パーセント、酸化バリウム(Ba
O)50重量パーセント、ホウ酸(B23)15重量パ
ーセント、残部が微量成分であるホウケイ酸バリウムガ
ラスからなるガラス基板2’(厚み0.4mm)を用意
し、(b)のように凸形状(高さ42μm)に加工した
超硬合金(WC−5TiC−8Co)からなる母材9に
スパッタ法で白金−イリジウム−オスミウム合金(Pt
−Ir−Os)の薄膜8を3μmコーティングしたプレ
ス成形用金型でガラス基板2’をグリーンガス中で熱プ
レスして凹部7とギャップ部6(高さ45μm)を形成
した。プレス成形条件は金型温度560℃、プレス圧力
30kg/cm2、プレス時間2分であった。図2のよ
うに凹部7に測定用電極5aと参照用電極5bとして金
をスパッタリング法で0.3μm形成してダイアフラム
とした。(d)と(e)のように96%アルミナからな
る固定基板1(厚み0.65mm)に第一の電極4とし
て金をスパッタリング法で0.3μm形成する。第一の
電極4と測定用電極5a及び参照用電極5bとが対向す
るように配置した状態で、ギャップ部6を形成した時に
用いたときと同じ金型構成の金型を用いて、金型温度4
30℃、プレス圧力2kg/cm2、プレス時間1分で
プレス成形を行って、ギャップ部6を介して固定基板1
とダイアフラム2とを接合面3で一体接合した。このよ
うな工程を繰り返して100個のサンプルを作製して、
−40℃〜+80℃のヒートサイクル試験を1000回
行った後、測定圧力500mmH2Oの時のセンサ単体
のそれぞれの容量値を測定して100個の中心値とばら
つき3σとを求め、その結果を表1に示した。
【0020】本発明の工程によって作製した静電容量式
圧力センサは、(表1)から明らかなように、特性ばら
つきが小さく安定したセンサ特性が得られた。
【0021】(実施例6)図3(a)のようにシリカ(S
iO2)65重量パーセント、酸化カリウム(K2O)9
重量パーセント、ホウ酸(B2O3)10重量パーセン
ト、酸化ナトリウム(Na2O)10重量パーセント、
残部が微量成分からなるホウケイ酸ガラスからなるガラ
ス基板2’(厚み0.4mm)を用意し、(b)のよう
に凸形状(高さ42μm)に加工したサーメット(Ti
C−10Mo−9Ni)からなる母材9にスパッタ法で
白金−タンタル−レニウム合金(Pt−Ta−Re)の
薄膜8を3μmコーティングしたプレス成形用金型でガ
ラス基板2’をグリーンガス中で熱プレスして凹部7と
ギャップ部6(高さ45μm)を形成した。プレス成形
条件は金型温度680℃、プレス圧力80kg/c
2、プレス時間1分であった。図2のように凹部7に
測定用電極5aと参照用電極5bとして金をスパッタリ
ング法で0.3μm形成してダイアフラムとした。
(d)と(e)のようにシリコンからなる固定基板1
(厚み1.45mm)に第一の電極4として金をスパッ
タリング法で0.3μm形成する。第一の電極4と測定
用電極5a及び参照用電極5bとが対向するように配置
した状態で、ギャップ部6を形成した時に用いたときと
同じ金型構成の金型を用いて、金型温度530℃、プレ
ス圧力2kg/cm2、プレス時間1分でプレス成形を
行って、ギャップ部6を介して固定基板1とダイアフラ
ム2とを接合面3で一体接合した。このような方法で作
製したセンサの測定用電極5a及び参照用電極5bそれ
ぞれに発振回路を接続し、それぞれの発振回路の出力を
比較する比較回路に接続し、参照用の信号をキャンセル
した。さらに比較回路の周波数信号を電圧信号に変換す
る周波数/電圧変換回路に接続して所定の電圧出力に変
換した。その結果良好なセンサ特性が得られた。
【0022】(比較例1)実施例1と同じシリカ(Si
2)30重量パーセント、酸化バリウム(BaO)5
0重量パーセント、ホウ酸(B23)15重量パーセン
ト、残部が微量成分であるホウケイ酸バリウムガラスか
らなるガラス基板2’(厚み0.4mm)を用意し、基
板表面に第二の電極15として金をスパッタリング法で
0.3μm形成した。96%アルミナからなる固定基板
11(厚み0.65mm)に第一の電極14として金を
スパッタリング法で0.3μm形成し、低融点ガラス中
に粒径40μmの高融点ガラスビーズ18を適量含ませ
たガラスペーストをスクリーン印刷したあと450℃で
予備焼き付けして、ギャップ部16(高さ40μm)を
形成した。第一の電極14と第二の電極15とが対向す
るように配置した状態で金型温度430℃で、プレス圧
力2kg/cm2、プレス時間1分でプレス成形を行っ
て、ギャップ部16を介して固定基板11とダイアフラ
ム12とを接着した。このような工程を繰り返して10
0個のサンプルを作製して、−40℃〜+80℃のヒー
トサイクル試験を1000回行った後、測定圧力500
mmH2Oの時のセンサ単体のそれぞれの容量値を測定
して100個の中心値とばらつき3σとを求め、その結
果を表1に示した。比較例の静電容量式圧力センサは、
第1表から明らかなように、特性ばらつきが大きく一部
接着不良によるリークも発生した。
【0023】(比較例2)石英ガラスからなるガラス基
板(厚み0.4mm)を用意し、フッ酸でエッチングし
て凹部17とギャップ部16(高さ40μm)を形成
し、凹部17に第二の電極15として金をスパッタリン
グ法で0.3μm形成した。石英ガラスからなる固定基
板11(厚み0.65mm)に第一の電極14として金
をスパッタリング法で0.3μm形成した。第一の電極
14と第二の電極15とが対向するように配置した状態
で850℃で30分熱処理して、ギャップ部16を介し
て固定基板11とダイアフラム12とを接着面13で接
着した。このような工程を繰り返して100個のサンプ
ルを作製して、−40℃〜+80℃のヒートサイクル試
験を1000回行った後、測定圧力500mmH2Oの
時のセンサ単体のそれぞれの容量値を測定して100個
の中心値とばらつき3σとを求め、その結果を表1に示
した。比較例の静電容量式圧力センサは、(表1)から
明らかなように、特性ばらつきが大きく一部接着不良に
よるリークも発生した。
【0024】なお本発明の静電容量式圧力センサ及びそ
の製造方法において、各種材料(ダイアフラム、固定基
板、電極、金型等)、成形条件(温度、時間、圧力、雰
囲気等)、センサ形状(円形、角型、径、電極パター
ン、厚み、ギャップ等の寸法)、回路構成等は本実施例
に限定されるものではない。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかのように、本発明
の静電容量式圧力センサ及びその製造方法は、表面に第
一の電極が形成された絶縁性の固定基板と、第二の電極
が表面に形成されたガラスからなるダイアフラムとを備
え、第一の電極と第二の電極とが対向配置しかつ前記ガ
ラスからなるギャップ部を介して固定基板とダイアフラ
ムとを一体接合することによって、固定基板とダイアフ
ラムとが極めて強固に一体接合しているので接合部が剥
離することはない。ガラス基板を所望の形状に加工した
プレス成形用金型により熱間でプレス成形してガラス基
板の外周にギャップ部を形成することによって、ギャッ
プを正確かつ容易に形成できるため素子間ばらつきが小
さくなり、10μmより小さいギャップの場合も同様に
ギャップばらつきを小さくできるので小型で大容量を図
ることができるとともに、製造工程の簡略化、大量生産
化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施例による静電容量式圧力
センサの平面図 (b)同センサの断面図
【図2】(a)本発明の他の実施例による静電容量式圧
力センサの平面図 (b)同センサの断面図
【図3】本発明による静電容量式圧力センサの製造方法
を説明する工程の模式図
【図4】従来の静電容量式圧力センサの構成を説明する
断面図
【符号の説明】
1 固定基板 2 ダイアフラム 2’ ガラス基板 3 接合面 4 第一の電極 5 第二の電極 5a 測定用電極 5b 参照用電極 6 ギャップ部 7 凹部 8 薄膜 9、9’ 母材
フロントページの続き (72)発明者 木全 國雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に第一の電極が形成された絶縁性の固
    定基板と、表面に第二の電極が形成されたガラスからな
    るダイアフラムとを備え、前記第一の電極と前記第二の
    電極とはギャップ部を介して対向配置し前記固定基板と
    前記ダイアフラムとを一体接合した静電容量式圧力セン
    サ。
  2. 【請求項2】表面に第一の電極が形成された絶縁性の固
    定基板と、表面に第二の電極が形成された低融点ガラス
    からなるダイアフラムとを備え、第一の電極と第二の電
    極とはギャップ部を介して対向配置し前記固定基板と前
    記ダイアフラムとを一体接合した静電容量式圧力セン
    サ。
  3. 【請求項3】表面に第一の電極が形成されたアルミナ、
    シリコンまたはガラスからなる固定基板と、表面に第二
    の電極が形成された低融点ガラスからなるダイアフラム
    とを備え、第一の電極と第二の電極とはギャップ部を介
    して対向配置し前記固定基板とダイアフラムとを一体接
    合した静電容量式圧力センサ。
  4. 【請求項4】表面に第一の電極が形成されたアルミナ、
    シリコンまたはガラスからなる固定基板と、表面に第二
    の電極が形成された低融点ガラスからなるダイアフラム
    とを備え、第一の電極と第二の電極とはギャップ部を介
    して対向配置し前記固定基板と前記ダイアフラムとを一
    体接合した素子と、圧力差によって生じた前記ダイアフ
    ラムの変位を電気信号に変換する変換手段とを備えた静
    電容量式圧力センサ。
  5. 【請求項5】表面に第一の電極が形成されたアルミナ、
    シリコン、またはガラスからなる固定基板と、表面に第
    二の電極が形成された低融点ガラスからなるダイアフラ
    ムとを備え、第一の電極と第二の電極とは10μmを上
    限としたギャップ部を介して対向配置し前記固定基板と
    前記ダイアフラムとを一体接合した素子と、圧力差によ
    って生じたダイアフラムの変位を電気信号に変換する変
    換手段とを備えた静電容量式圧力センサ。
  6. 【請求項6】ガラス基板をプレス成形用金型により熱間
    でプレス成形しギャップ部を形成した静電容量式圧力セ
    ンサの製造方法。
  7. 【請求項7】プレス成形用金型が化学的に安定な薄膜で
    被覆された請求項6記載の静電容量式圧力センサの製造
    方法。
  8. 【請求項8】ガラス基板をプレス成形用金型により熱間
    でプレス成形してガラス基板の外周にギャップ部を形成
    し、ガラス基板の内周に第二の電極を形成したダイアフ
    ラムと、表面に第一の電極が形成された絶縁性の固定基
    板とを前記ギャップ部を介して第一の電極と第二の電極
    とが対向するように配置し、前記ダイアフラムと固定基
    板とを熱間でプレス成形して一体接合した静電容量式圧
    力センサの製造方法。
  9. 【請求項9】プレス成形用金型が化学的に安定な薄膜で
    被覆された請求項8記載の静電容量式圧力センサの製造
    方法。
  10. 【請求項10】ガラス基板をプレス成形用金型によりガ
    ラス基板の軟化点近傍でプレス成形してガラス基板の外
    周にギャップ部を形成し、ガラス基板の内周に第二の電
    極を形成したダイアフラムと、表面に第一の電極が形成
    された絶縁性の固定基板とを前記ギャップ部を介して第
    一の電極と第二の電極とが対向するように配置し、前記
    ダイアフラムと固定基板とをガラス転移点近傍でプレス
    成形して一体接合した静電容量式圧力センサの製造方
    法。
  11. 【請求項11】プレス成形用金型が化学的に安定な薄膜
    で被覆された請求項10記載の静電容量式圧力センサの
    製造方法。
  12. 【請求項12】化学的に安定な薄膜で被覆された静電容
    量式圧力センサのプレス成形用金型。
  13. 【請求項13】薄膜が貴金属、タングステン、タンタ
    ル、レニウム、ハフニウムの単体またはそれらの合金で
    ある請求項12記載の静電容量式圧力センサのプレス成
    形用金型。
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