JPH0892994A - 地中孔掘削装置 - Google Patents

地中孔掘削装置

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Publication number
JPH0892994A
JPH0892994A JP22684594A JP22684594A JPH0892994A JP H0892994 A JPH0892994 A JP H0892994A JP 22684594 A JP22684594 A JP 22684594A JP 22684594 A JP22684594 A JP 22684594A JP H0892994 A JPH0892994 A JP H0892994A
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JP
Japan
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boom
excavator
main body
tower
excavation
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JP22684594A
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English (en)
Inventor
Hideaki Asai
秀明 浅井
Akiji Ogawa
朗二 小川
Yuji Akasaka
雄司 赤坂
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Maeda Corp
Original Assignee
Maeda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 掘削時におけるベースマシンの支持荷重の変
化に対応した掘削機本体の姿勢の補正を確実に行なうと
ともに、掘削位置の変更に伴う掘削機本体の姿勢調整
を、確実にかつ簡便に行ない得る地中工掘削装置を提供
することを目的とする。 【構成】 地盤掘削用ビット2を備えた掘削機本体3
と、この掘削機本体を吊り下げて掘削姿勢に保持するベ
ースマシン4とを備える。このベースマシンは、掘削機
本体を吊り下げるブーム5と、このブームを鉛直方向に
揺動可能に支持するとともに水平方向に移動させる旋回
塔6とからなる。前記ブームには、ブーム角検出手段7
が設けられ、また、旋回塔には、その旋回位置を検出す
る旋回位置検出手段8が設けられ、これらの各検出手段
からの検出信号に基づき、前記ブームの傾斜角および旋
回塔の旋回位置を表示する表示手段9が設けられている
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地中孔掘削装置に係わ
り、特に、地下連続壁の構築に先立って掘削される地中
孔の掘削に好適に用いられる地中孔掘削装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、地中孔を掘削する際、たとえば、
地下連続壁の構築に先立って掘削される地中孔を掘削す
る際に用いられる掘削装置として、つぎのような構成の
掘削装置が知られている。
【0003】この掘削装置は、地盤掘削用ビットを備え
た掘削機本体と、この掘削機本体を吊り下げるとともに
掘削姿勢に保持するベースマシンとからなり、前記ベー
スマシンは、前記掘削機本体を吊り下げるブームと、こ
のブームを鉛直面内で揺動可能に支持し、かつ、前記ブ
ームを水平方向に移動させる旋回塔とを備えた構成とな
っている。
【0004】そして、この掘削装置は、掘削機本体を、
ベースマシンによって掘削位置上方へ搬送したのちに下
降させ、その下部に設けられている掘削用ビットを回転
状態に保持するとともに、掘削機本体を所定の姿勢に保
持した状態で、掘削用ビットを掘削機本体の自重によっ
て地盤へ押しつけることによって地盤の掘削を行ない、
所定深さの地中孔を掘削するようになっている。そし
て、このような掘削作業に際して、掘削される地中孔内
に安定液を充填し(この、安定液としては、たとえば、
ベントナイト微粉末溶液が挙げられる)、この安定液中
において掘削を行なうことにより、掘削時における掘削
壁面の崩壊を防止するようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の地中孔掘削機においては、つぎのような解決すべ
き問題点が残されている。すなわち、掘削の初期段階に
おける初期掘削においては、掘削機本体の殆どが安定液
中から上方に露出した状態で掘削が行なわれ、掘削の進
行に伴って掘削機本体の全てが安定液中に没入させられ
ることとなるが、安定液は、その機能を確保するために
ある程度の比重が与えられており、これによって、安定
液中に没入される掘削機本体に浮力が作用して、この掘
削機本体を支持するベースマシンの支持荷重が変化す
る。
【0006】そして、ベースマシンの支持荷重が変化す
ると、掘削機本体を吊り下げているブームの傾斜角度が
変化し、これに伴って、吊り下げられている掘削機本体
に姿勢変化が生じてしまい、掘削方向等にずれが生じ
て、地中孔の掘削精度が低下してしまう。
【0007】また、連続地中壁構築用の地中孔である場
合には、1本の地中孔を所定深さまで掘削したのちに、
掘削機本体を連続地中壁の計画線方向に所定ピッチずら
して、掘削作業を初期掘削から繰り返すことにより、連
続地中壁の計画線に沿った連続した地中孔が掘削される
のであるが、この掘削機本体をずらして、再度、初期掘
削を開始する際に、掘削機本体の位置や姿勢を再調整す
る必要がある。
【0008】このような掘削機本体の姿勢調整を行なう
場合、従来においては、掘削機本体近傍の作業員によっ
て掘削機本体の姿勢を確認しつつ、その状況をベースマ
シンのオペレーターへ手信号ないしは無線によって知ら
せ、オペレーターが、その送られてくる情報を確認しつ
つ、ベースマシンの旋回塔の旋回位置やブームの傾斜を
調整することによって行なわれている。
【0009】しかしながら、このような姿勢調整作業に
あっては、掘削機本体の姿勢が二次元的に変化すること
から、一人の作業員ではその姿勢確認が行なえず、これ
に伴い、少なくとも二人以上の作業員が姿勢確認のため
に必要となるばかりでなく、ベースマシンのオペレータ
ーは、これらの全ての作業員からの情報を確認しつつベ
ースマシンの操縦を行なわなければならないから、作業
がきわめて煩雑で、調整に多くの時間を要し、かつ、掘
削機本体の姿勢情報の精度が低く、高精度の姿勢制御が
行なえない。
【0010】本発明は、前述した従来の問題点に鑑みて
なされたもので、その目的とするところは、掘削時にお
けるベースマシンの支持荷重の変化に対応した掘削機本
体の姿勢の補正を確実に行なうとともに、掘削位置の変
更に伴う掘削機本体の姿勢調整を、確実にかつ簡便に行
ない得る地中孔掘削装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の地中孔掘削装置は、前述した目的を達成するために、
地盤掘削用ビットを備えた掘削機本体と、この掘削機本
体を吊り下げるとともに、掘削姿勢に保持するベースマ
シンとを備え、前記ベースマシンは、前記掘削機本体を
吊り下げるブームと、このブームを鉛直方向に揺動可能
に支持し、かつ、前記ブームを水平方向に移動させる旋
回塔とからなり、前記ブームには、その傾斜角度を検出
するブーム角検出手段が設けられ、前記旋回塔には、そ
の旋回位置を検出する旋回位置検出手段が設けられてい
るとともに、前記ブーム角検出手段および旋回位置検出
手段からの検出信号に基づき、前記ブームの傾斜角およ
び旋回塔の旋回位置を表示する表示手段が設けられてい
ることを特徴とする。
【0012】本発明の請求項2に記載の地中孔掘削装置
は、請求項1において、表示手段が、旋回塔に設けられ
ている操縦室内に設置されていることを特徴とする。
【0013】また、本発明の請求項3に記載の地中孔掘
削装置は、請求項1において、掘削機本体には、この掘
削機本体の直交する2つの鉛直面内での傾斜をそれぞれ
検出する一対の傾斜計が設けられていることを特徴とす
る。
【0014】さらに、請求項4に記載の地中孔掘削装置
は、請求項3において、表示手段は、前記一対の傾斜計
からの検出信号に基づき、掘削機本体の姿勢を表示する
ようになされていることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明の請求項1に係わる地中孔掘削装置によ
れば、掘削作業に先立って、掘削機本体を鉛直状態に保
持するべく、ベースマシンの各装置の調整を行なう。つ
いで、旋回塔を旋回させるとともにブームを揺動させる
ことにより、このブームに吊り下げられている掘削機本
体を地中孔の掘削計画位置上方へ位置させる。このと
き、旋回塔の旋回位置、および、ブームの傾斜角度が、
旋回位置検出手段およびブーム角検出手段によって検出
されて、初期値として記憶されるとともに表示手段にお
いて表示される。これより、掘削用ビットを回転させる
とともに掘削機本体を下降させることにより掘削が開始
され、掘進に伴って、掘削機本体が、地中孔内に充填さ
れている安定液中へ没入させられる。このような掘削機
本体の安定液中への没入によって、掘削機本体へ作用す
る浮力により、ベースマシンに作用する吊り下げ荷重が
減少し、その荷重の減少分、前記ブームが上方へ移動さ
せられる。このようなブームの上方への移動が、ブーム
角検出手段によって即座に検出されるとともに、リアル
タイムに表示手段において表示される。ここで、表示手
段には、ブームの傾斜角度の初期値が表示されているこ
とから、そのずれ量が即座に確認され、かつ、表示手段
が旋回塔に設けられていることから、オペレーターによ
って直接確認される。
【0016】また、掘削位置の変更に際しては、たとえ
ば、ベースマシンを横方向に所定距離移動させたのち
に、旋回塔ならびにブームを所定位置に旋回ないしは揺
動させる。このベースマシンの移動は、その走行方向
を、掘削する地中孔の掘削計画線に沿うように、予め一
致させておくことにより、旋回塔やブームと掘削する地
中孔との相対的な位置関係の変化が最小限度に抑さえら
れる。ここで、旋回塔の旋回位置ならびにブームの傾斜
角が、初期値として表示手段に表示されていることか
ら、オペレーターは、逐次表示される旋回塔の旋回位置
情報ならびにブームの傾斜角度の情報を確認しつつ、こ
れらを前記初期値へそれぞれ一致させることによって、
掘削機本体が初期状態に容易にセットされる。
【0017】本発明の請求項2に記載の地中孔掘削装置
によれば、表示手段がベースマシンの旋回塔の操縦室内
に設けられていることにより、旋回塔の旋回位置やブー
ムの傾斜角度がオペレーターによって容易に確認され
る。
【0018】また、本発明の請求項3に記載の地中孔掘
削装置によれば、掘削機本体に設けられている一対の傾
斜計により、掘削機本体の二次元方向の傾斜状態が確実
に検出されることとなり、初期設定時の姿勢検出ならび
に掘削中における姿勢検出が確実に行なわれる。したが
って、これらの検出信号に基づくベースマシンの操作に
より、掘削機本体の姿勢制御が高精度に行なわれる。
【0019】さらに、本発明の請求項4に記載の地中孔
掘削装置によれば、掘削機本体の二次元方向の傾斜情報
が、表示手段において表示されることにより、その確認
が容易に行なわれる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。図1中、符号1は、本発明の一実施例
に係わる地中孔掘削装置(以下、掘削装置を略称する)
を示し、この掘削装置1は、地盤掘削用ビット2を備え
た掘削機本体3と、この掘削機本体3を吊り下げるとと
もに、掘削姿勢に保持するベースマシンと4を備え、前
記ベースマシン4は、前記掘削機本体3を吊り下げるブ
ーム5と、このブーム5を鉛直方向に揺動可能に支持
し、かつ、前記ブームを水平方向に移動させる旋回塔6
とからなり、前記ブーム5には、図2に示すように、そ
の傾斜角度を検出するブーム角検出手段7が設けられ、
前記旋回塔6には、図3に示すように、その旋回位置を
検出する旋回位置検出手段8が設けられているととも
に、前記ブーム角検出手段7および旋回位置検出手段8
からの検出信号に基づき、前記ブーム5の傾斜角および
旋回塔6の旋回位置を表示する表示手段9が設けられた
概略構成となっている。
【0021】ついで、これらの詳細について説明すれ
ば、前記地盤掘削用ビット2は、その回転軸線が、図1
に示すように、地中孔Aの幅方向に沿うようにして前記
掘削機本体3に装着されているとともに、本実施例にお
いては、地中孔Aの長さ方向に所定間隔をおいて、か
つ、回転軸線方向に同軸となるように、合計4個の地盤
用掘削ビット2が設けられている。
【0022】前記掘削機本体3は、略直方体状に形成さ
れており、その横断面形状が、前記各地盤掘削用ビット
2によって掘削される地中孔Aの横断面形状よりも若干
小さな形状となされている。すなわち、掘削すべき前記
地中孔Aの幅よりも若干狭い厚みと、一回の掘削によっ
て掘削される地中孔Aの長さよりも若干狭い幅に形成さ
れている。そして、本実施例においては、この掘削機本
体3の直交する2つの側面のそれぞれに、各側面の鉛直
面に対する傾斜角度を検出するための傾斜計10・11
が取り付けられている。
【0023】前記ベースマシン4は、クローラー式の走
行基台12を備えており、この走行基台12上に、前記
旋回塔6が水平方向に360°の旋回が可能に取り付け
られて、この旋回塔6に、前記ブーム5が鉛直面内で揺
動可能に取り付けられている。そして、この旋回塔6に
は、ベースマシン4の各機器の駆動に用いられる作動油
を生成するパワーパック13が設けられているととも
に、前記ブーム5の装着位置近傍に、ベースマシン4の
操作を行なうオペレーターが乗り込む操縦席14が設け
られている。
【0024】前記ブーム角検出手段7は、本実施例にお
いては、前記ブーム5の長さ方向のほぼ中間部に設置さ
れて、このブーム5の鉛直面内での傾斜角度を検出する
ようになっている。
【0025】前記旋回塔6に設けられている旋回位置検
出手段8は、この旋回塔6と前記走行基台12との水平
方向における相対位置を検出するようになされているも
ので、たとえば旋回塔6と走行基台12との相対的な旋
回に伴って回転させられるピニオン(図示略)にロータ
リーエンコーダーを同軸上に取り付けることによって構
成される。
【0026】そして、前記ブーム角検出手段7、旋回位
置検出手段8、および、両傾斜計10・11は、ベース
マシン4に設けられているコントロールユニット(図示
略)に電気的に接続され、それぞれにおいて検出される
角度情報や位置情報が前記コントロールユニットによっ
て演算処理されるとともに、その結果が、前記表示手段
9において表示されるようになっている。
【0027】この表示手段9は、図3に示すように、本
実施例においては、前記旋回塔6の操縦席13内に設置
されており、ベースマシン4を操縦するオペレーターの
前面に位置されている。そして、この表示手段9は、た
とえば液晶ディスプレイ等によって構成されており、図
4に示すように、前記両傾斜計10・11からの検出信
号に基づいて掘削機本体3の傾斜角を表示する第1の表
示部9aと、前記両傾斜計10・11からの検出信号に
基づいて掘削機本体3の姿勢を表示する第2の表示部9
bと、ブーム角検出手段7からの検出信号に基づいてブ
ーム5の傾斜角を表示する第3の表示部9c、および、
旋回位置検出手段8からの検出信号に基づいて前記旋回
塔6の旋回位置を表示する第4の表示部9dとを備えて
いる。
【0028】さらに詳述すれば、前記第1の表示部9a
は、指針式のメーターを型取った表示形態とされてお
り、一方の傾斜計10からの検出信号に基づいて、地中
孔Aの長さ方向(すなわち計画線方向)を含む面内での
傾斜角を表示するX方向傾斜角表示計15と(以降、地
中孔Aの長さ方向をX方向とし、それと直交する方向を
Y方向とする)、Y方向の傾斜を表示するY方向傾斜角
表示計16とによって構成されている。これらの各傾斜
角表示計15・16は、それぞれ、鉛直方向を「0」と
して、勾配を+・−両方向に所定の間隔で表示する目盛
りSを備えているとともに、これらの目盛りSを指示す
ることにより、大まかな勾配値を示す指針17・18が
設けられ、さらに、これらの指針17・18の回動中心
近傍に、実際の各勾配値をデジタル表示するデジタル表
示計19・20が設けられている。
【0029】前記第2の表示部9bは、図6に示すよう
に、掘削機本体3のX方向における姿勢変化量を表示す
るX方向姿勢表示計21ならびにY方向における姿勢変
化量を表示するY方向姿勢表示計22とによって構成さ
れている。これらの各姿勢表示計21・22には、中立
点「0」からの水平方向の正負の変位量を示す目盛りT
が設けられており、掘削機本体3の姿勢を、実際の変位
量に基づき、前記目盛りTに対応させて表示するように
なっている。
【0030】また、前記第3の表示部9cは、図7に示
すように、掘削装置1の側面から見た姿勢を、ブーム5
の揺動に対応して変化させつつ表示し、かつ、そのブー
ム5の起伏状態を傾斜角度として表示するデジタル表示
計23が設けれている。そして、本実施例においては、
前記デジタル表示計23が、掘削開始前の初期設定時に
おける傾斜角を初期値として表示する初期傾斜角表示部
23aと、現在の傾斜角を表示する現傾斜角表示部23
bとによって構成されている。
【0031】さらに、前記第4の表示部9dは、図8に
示すように、掘削装置1の上方から見た姿勢を、旋回塔
6の旋回に対応して変化させつつ表示し、かつ、その旋
回塔6の旋回位置を表示するデジタル表示計24が設け
れている。そして、本実施例においては、前記デジタル
表示計24が、掘削開始前の初期設定時における旋回位
置を初期値として表示する初期旋回位置表示部24a
と、現在の旋回位置を表示する現旋回位置表示部24b
とによって構成されている。
【0032】さらに、前記掘削機本体3の各側面には、
図1に示すように、掘削された地中孔Aの内壁へ当接さ
せられることにより、掘削機本体3の地中孔Aに対する
姿勢を保持するためのアジャスタブルガイド25・26
が、水平方向に伸縮可能に設けられている。
【0033】ついで、このように構成された本実施例の
掘削装置1の作用について説明する。まず、地中孔Aの
掘削に先立って、掘削装置1を掘削計画線の近傍に移動
させ、ブーム5の先端部から垂下されたワイヤーによっ
て掘削機本体3の上端部を吊り上げることにより、この
掘削機本体3を鉛直状態に吊り下げ、ついで、この掘削
機本体3をX方向およびY方向の両方向において鉛直状
態となるように、吊り上げ姿勢を調整する。
【0034】通常、吊り上げた状態においては、掘削機
本体3は自然に鉛直状態となされるのであるが、吊り下
げワイヤー等により、その傾斜度合いの調整が可能とな
されている場合には、これらのワイヤを送り出し量を調
整することによって、前記掘削機本体3の鉛直度の調整
が行なわれる。
【0035】そして、本実施例においては、掘削機本体
3のX方向およびY方向の鉛直面に対する傾斜状態が、
掘削機本体3に取り付けられている一対の傾斜計10・
11によって検出されるとともに、その検出結果に基づ
き、掘削機本体3のそれぞれに方向おける傾斜角(勾
配)および変位量が、操縦席14の表示手段9における
第1の表示部9aおよび第2の表示部9bにおいて表示
される。
【0036】したがって、オペレーターは、この表示手
段9における表示を確認しつつベースマシンのワイヤー
の送り出し量を調整することにより、前記掘削機本体3
の姿勢調整が可能となる。
【0037】これより、ブーム5を揺動させるとともに
旋回塔6を旋回させることにより、吊り下げられている
掘削機本体3を、地中孔Aの掘削計画線上に位置合わせ
する。この状態において、前記ブーム5の傾斜角および
旋回塔の旋回位置のそれぞれが、初期値として表示手段
9の第3の表示部および第4の表示部において表示され
る。
【0038】ついで、各地盤掘削用ビット2を回転駆動
するとともに、掘削機本体3を下降させて、前記地盤掘
削用ビット2を地盤へ当接させることにより地中孔Aの
初期掘削が開始される。また、掘削によって形成される
地中孔A内には、地中孔A内壁の崩壊を防止するための
安定液(泥水)が、常時、地中孔Aの上部開口縁近傍と
なるように注入される。
【0039】そして、この初期掘削においては、図9お
よび図10に示すように、地中孔Aの上部開口縁部に、
前記地盤掘削用ビット2によって掘削される地中孔Aの
横断面形状とほぼ等しい矩形形状を有するガイドウォー
ル27が設置されており、このガイドウォール27内に
前記掘削機本体3が挿入されるとともに、図10に示す
ように、このガイドウォール27の上部に設けられてい
るガイド部材28によって、前記掘削機本体3が案内さ
れつつ掘削が行なわれる。
【0040】このような掘削が継続して行なわれ、図1
1および図12に示すように、前記掘削機本体3が前記
ガイドウォール27を通過してその下方まで掘進させら
れると、掘削機本体3にその全体積に相当する浮力が作
用し、この掘削機本体3を吊り下げているブーム5の支
持荷重が変化し、これに伴って、ブーム5が上方へ揺動
してその傾斜角度が変化するとともに、掘削機本体3が
上方へ引き上げられるように移動させられることによ
り、この掘削機本体3に姿勢変化が生じる。
【0041】このように掘削機本体3に姿勢変化が生じ
ると、その変化が、ブーム5の傾斜角度の変化、あるい
は、旋回塔6の旋回位置の変化として間接的に捉えられ
る。そして、掘削機本体3の姿勢変化に伴うブーム5の
傾斜角の変化や旋回塔6の旋回位置の変化が、リアルタ
イムにブーム角検出手段7および旋回位置検出手段8に
よって検出されるとともに、その検出結果に基づいて、
これらの変化後の傾斜や位置が前記表示手段9の第3の
表示部9cおよび第4の表示部において、現在値として
表示される。
【0042】したがって、オペレーターは、この表示手
段9における表示によって、現在値の初期値からのずれ
量を確認し、そのずれ量を補正すべくベースマシン4を
操作して、前記ブーム5の傾斜量および旋回塔6の旋回
位置を初期値に調整することにより、掘削機本体3の姿
勢がX方向およびY方向の両方向において修正されて鉛
直状態に戻される。
【0043】一方、本実施例においては、前述したよう
に、掘削機本体3に、X・Y両方向の傾斜計10・11
が設けられているとともに、これらの傾斜計10・11
によって、掘削機本体3のX・Y両方向の傾斜量が直接
検出されているとともに、その検出結果に基づいて、前
記表示手段9の第1の表示部9aにおいて、それぞれの
方向における傾斜量が表示され、かつ、第2の表示部9
bにおいて、それぞれの方向におけるずれ量が表示され
て、オペレーターへ視認情報として報知される。
【0044】したがって、オペレーターにおいては、こ
の第1および第2の表示部9a・9bの表示を確認しつ
つベースマシンを操作することにより、修正作業に伴う
掘削機本体3の姿勢変化を直接確認しながらの修正作業
が可能となる。この結果、一層、確実かつ容易な修正作
業が行なわれる。
【0045】あるいは、掘削機本体3の側部に設けられ
ている複数のアジャスタブルガイド25・26を個々に
作動させることにより、掘削機本体3の姿勢制御を行な
うことも可能であり、この操作により掘削機本体3の姿
勢修正を行なったのちに、ベースマシン4のブーム5の
角度や旋回塔6の旋回位置を、それぞれ初期値へ調整す
ることにより、修正作業(すなわち、ブーム5や旋回塔
6の移動操作)に対する掘削機本体3の姿勢変化の応答
性が高められて迅速な修正作業が得られる。
【0046】さらに、一本の地中孔Aの掘削が完了する
と、一旦、掘削機本体3を地上へ引き上げたのちに、ベ
ースマシン4を地中孔Aの掘削計画線に沿って所定距離
移動させたのちに、前述した操作を繰り返すことによ
り、先行して掘削された地中孔Aの側部に、この先行し
て掘削された地中孔Aに連続した新たな地中孔Aが掘削
される。この操作を繰り返し行なうことにより、所定長
の連続した地中孔Aの掘削が行なわれる。
【0047】そして、このような掘削位置の変更後に行
なわれるブーム5の傾斜角度や旋回塔6の旋回位置のリ
セット操作に際して、前述したように、最初の掘削時に
おいて、掘削機本体3を鉛直状態とするためのそれぞれ
の初期値が計測されて表示手段9において表示されてい
ることから、これら表示された初期値を確認しつつ、そ
れぞれの現在値を、前記初期値へ合致させるべく、ブー
ム5および旋回塔6を操作することにより、初期状態へ
のセットが容易かつ確実に行なわれる。
【0048】なお、前記実施例において示した各構成部
材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づ
き種々変更可能である。たとえば、前記実施例において
は、ブーム角検出手段7を、ブーム5の長さ方向の略中
間部に設置した例について示したが、このブーム角検出
手段7をロータリーエンコーダーによって構成するとと
もに、前記ブーム5の旋回塔6との枢着部分に設けて、
前記ブーム5の傾斜角度を検出するようにしてもよいも
のである。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係わる地中孔掘削装置は、地盤掘削用ビットを備えた
掘削機本体と、この掘削機本体を吊り下げるとともに、
掘削姿勢に保持するベースマシンとを備え、前記ベース
マシンは、前記掘削機本体を吊り下げるブームと、この
ブームを鉛直方向に揺動可能に支持し、かつ、前記ブー
ムを水平方向に移動させる旋回塔とからなり、前記ブー
ムには、その傾斜角度を検出するブーム角検出手段が設
けられ、前記旋回塔には、その旋回位置を検出する旋回
位置検出手段が設けられているとともに、前記ブーム角
検出手段および旋回位置検出手段からの検出信号に基づ
き、前記ブームの傾斜角および旋回塔の旋回位置を表示
する表示手段が設けられていることを特徴とするもの
で、つぎのような優れた効果を奏する。
【0050】掘削機本体に、安定液による浮力が作用し
姿勢変化が生じると、その変化を、ブームの傾斜角度の
変化および旋回塔の旋回位置の変化として間接的に捉え
ることができるばかりでなく、ブーム角検出手段および
旋回位置検出手段によって、前記ブームの傾斜角度の変
化および旋回塔の旋回位置の変化をリアルタイムに検出
するとともに、その検出結果に基づいて、これらの変化
後の傾斜や位置を、ベースマシンに設けられている表示
手段においてすることにより、オペレータによる直接確
認が可能となる。
【0051】そして、オペレーターは、前記傾斜角や旋
回位置の情報と、掘削前において設定した初期値との比
較を表示手段上において比較しつつ、そのずれ量を補正
すべくベースマシンを操作することができ、簡便かつ確
実に掘削機本体の姿勢制御を行なうことができる。
【0052】また、旋回塔の旋回位置ならびにブームの
傾斜角が、初期値として表示手段に表示されていること
から、オペレーターは、逐次表示される旋回塔の旋回位
置情報ならびにブームの傾斜角度の情報を確認しつつ、
これらを前記初期値へそれぞれ一致させることによっ
て、掘削機本体を初期状態に容易にセットすることがで
き、掘削位置の変更後における初期設定作業を簡便なも
のとすることができる。
【0053】本発明の請求項2に記載の地中孔掘削装置
は、請求項1において、表示手段が、旋回塔に設けられ
ている操縦室内に設置されていることを特徴とするもの
で、ベースマシンを操縦するオペレーターの至近位置
に、旋回塔の旋回位置やブームの傾斜角度が表示される
ことから、これらの確認が容易にかつ確実に行なわれ、
かつ、視線を大幅に移動させることなく確認を行なうこ
とができるので、安全な操作を行なうことができる。
【0054】また、本発明の請求項3に記載の地中孔掘
削装置は、請求項1において、掘削機本体には、この掘
削機本体の直交する2つの鉛直面内での傾斜をそれぞれ
検出する一対の傾斜計が設けられていることを特徴とす
るもので、掘削機本体に設けられている一対の傾斜計に
より、掘削機本体の二次元方向の傾斜状態を直接検出す
ることができ、初期設定時の姿勢検出ならびに掘削中に
おける姿勢検出を確実に行なうことができる。したがっ
て、これらの検出信号に基づくベースマシンの操作によ
り、掘削機本体の姿勢制御を高精度に行なうことができ
る。
【0055】さらに、請求項4に記載の地中孔掘削装置
は、請求項3において、表示手段は、前記一対の傾斜計
からの検出信号に基づき、掘削機本体の姿勢を表示する
ようになされていることを特徴とするもので、掘削機本
体の二次元方向の傾斜情報を、表示手段において表示す
ることにより、掘削機本体の傾斜状態を直接オペレータ
ーによって確認することができ、掘削機本体のより確実
な姿勢制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、全体装置を示
す外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を示すもので、全体装置の概
略側面図である。
【図3】本発明の一実施例を示すもので、全体装置の概
略平面図である。
【図4】本発明の一実施例に用いられる表示手段の概略
を示す正面図である。
【図5】本発明の一実施例に用いられる表示手段におけ
る第1の表示部を示す正面図である。
【図6】本発明の一実施例に用いられる表示手段におけ
る第2の表示部を示す正面図である。
【図7】本発明の一実施例に用いられる表示手段におけ
る第3の表示部を示す正面図である。
【図8】本発明の一実施例に用いられる表示手段におけ
る第4の表示部を示す正面図である。
【図9】本発明の一実施例を示すもので、初期掘削状態
を示す縦断面正面図である。
【図10】本発明の一実施例を示すもので、初期掘削状
態を示す縦断面側面図である。
【図11】本発明の一実施例を示すもので、掘削終期を
示す縦断面正面図である。
【図12】本発明の一実施例を示すもので、初期終期を
示す縦断面側面図である。
【符号の説明】
1 (地中孔)掘削機 2 地盤掘削用ビット 3 掘削機本体 4 ベースマシン 5 ブーム 6 旋回塔 7 ブーム角検出手段 8 旋回位置検出手段 9 表示手段 9a 第1の表示部 9b 第2の表示部 9c 第3の表示部 9d 第4の表示部 10 傾斜計 11 傾斜計 14 操縦席 A 地中孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤掘削用ビットを備えた掘削機本体
    と、この掘削機本体を吊り下げるとともに、掘削姿勢に
    保持するベースマシンとを備え、前記ベースマシンは、
    前記掘削機本体を吊り下げるブームと、このブームを鉛
    直方向に揺動可能に支持し、かつ、前記ブームを水平方
    向に移動させる旋回塔とからなり、前記ブームには、そ
    の傾斜角度を検出するブーム角検出手段が設けられ、前
    記旋回塔には、その旋回位置を検出する旋回位置検出手
    段が設けられているとともに、前記ブーム角検出手段お
    よび旋回位置検出手段からの検出信号に基づき、前記ブ
    ームの傾斜角および旋回塔の旋回位置を表示する表示手
    段が設けられていることを特徴とする地中孔掘削装置。
  2. 【請求項2】 前記表示手段が、前記旋回塔に設けられ
    ている操縦室内に設置されていることを特徴とする請求
    項1に記載の地中孔掘削装置。
  3. 【請求項3】 前記掘削機本体には、この掘削機本体の
    直交する2つの鉛直面内での傾斜をそれぞれ検出する一
    対の傾斜計が設けられていることを特徴とする請求項1
    に記載の地中孔掘削装置。
  4. 【請求項4】 前記表示手段は、前記一対の傾斜計から
    の検出信号に基づき、掘削機本体の姿勢を表示するよう
    になされていることを特徴とする請求項3に記載の地中
    孔掘削装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000063652A1 (en) * 1999-04-16 2000-10-26 Vishay Limited A position encoder
US6336280B1 (en) * 2000-06-29 2002-01-08 Mississippi State University Self-propelled rotary excavator

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WO2000063652A1 (en) * 1999-04-16 2000-10-26 Vishay Limited A position encoder
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