JPH0892854A - ロック繊維集合体用ラテックス組成物、ロック繊維集合体用接着剤組成物及びロック繊維集合体 - Google Patents

ロック繊維集合体用ラテックス組成物、ロック繊維集合体用接着剤組成物及びロック繊維集合体

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JPH0892854A
JPH0892854A JP6254589A JP25458994A JPH0892854A JP H0892854 A JPH0892854 A JP H0892854A JP 6254589 A JP6254589 A JP 6254589A JP 25458994 A JP25458994 A JP 25458994A JP H0892854 A JPH0892854 A JP H0892854A
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JP
Japan
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polymer
rock fiber
fiber aggregate
adhesive composition
rock
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Application number
JP6254589A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Mori
英和 森
Rumi Kawada
留美 川田
Kenzo Miyamoto
健三 宮本
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ロック繊維集合体に対し十分な強度と少ない圧
縮残留歪みを付与することができ、また、ロック繊維集
合体の製造工程において優れた操業性をもたらすことが
できる共重合体ラテックスを含有する接着剤組成物を提
供する。 【構成】酸価が200以上で且つガラス転移温度が10
0℃以上である重合体(A)85〜15重量部、酸価が
50以下で且つガラス転移温度が20℃以上の重合体
(B)15〜85重量部(重合体(A)と重合体(B)
との合計量が100重量部)からなるロック繊維集合体
用ラテックス組成物を含有することを特徴とするロック
繊維集合体用接着剤組成物。 【効果】ロック繊維集合体に対し十分な強度と少ない圧
縮残留歪みを付与することができ、また、ロック繊維集
合体の製造工程において優れた操業性をもたらすことが
できる共重合体ラテックスを含有する接着剤組成物を提
供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロック繊維集合体用ラテ
ックス組成物、ロック繊維集合体用接着剤組成物及びロ
ック繊維集合体に関する。
【0002】
【従来の技術】ロック製品は車両シート、椅子、ソファ
ー、ベッド、土木用透水材料などに利用されている。か
かるロック製品はパーム、木綿、ジュート、ポリエステ
ル、ナイロン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、ア
クリル繊維あるいはガラス繊維などの各種ロック繊維を
嵩高く接合したロック繊維集合体から構成されている。
ロック繊維を接合する際には、通常、共重合体ラテック
スを含有する接着剤組成物が用いられる。この接着剤に
用いられる共重合体ラテックスは、ロック繊維集合体に
十分な強度をもたらすと共に、ロック繊維重合体の圧縮
残留歪みを少なくするような性能を有するものが要求さ
れる。このような要求に対して、特定なオリゴマーを重
合乳化剤として使用することにより得られた共重合体ラ
テックスを含有する接着剤組成物が提供されているが
(特公平6−51869号公報)、接着性の改善は不十
分であり、更なる改善が求められている。
【0003】また、ロック繊維集合体は、共重合体ラテ
ックスを含有する接着剤組成物をロック繊維にスプレー
で噴霧したり、浸漬後ロールで絞ったりして付与し、次
いで乾燥することによりロック繊維が接合して製造され
る。従って、共重合体ラテックスを含有する接着剤がス
プレーノズルの詰まりを起こさないことや、各種ロール
でガムアップトラブルを起こさないこと、つまり操業性
に優れるものであることが要求されるが、このような要
求に対しても満足できるものは未だ提案されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者はこのような
事情に鑑み鋭意検討した結果、酸価が200以上で且つ
ガラス転移温度が100℃以上である重合体(A)85
〜15重量部、酸価が50以下で且つガラス転移温度が
50℃未満の重合体(B)15〜85重量部(重合体
(A)と重合体(B)との合計量が100重量部)から
なることを特徴とするロック繊維集合体用ラテックス組
成物を含有する接着剤組成物が、ロック繊維集合体に十
分な強度をもたらすと共に、圧縮残留歪みを少なくし、
更に製造工程において優れた操業性を有することを見出
し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに到った。
【0005】
【課題を解決すめための手段】かくして本発明によれ
ば、酸価が200以上で且つガラス転移温度が100℃
以上である重合体(A)85〜15重量部、酸価が50
以下で且つガラス転移温度が50℃未満の重合体(B)
15〜85重量部(重合体(A)と重合体(B)との合
計量が100重量部)からなることを特徴とするロック
繊維集合体用ラテックス組成物が提供される。また、本
発明によれば、前記ロック繊維集合体用ラテックス組成
物を含有することを特徴とするロック繊維集合体用接着
剤組成物が提供される。さらに、本発明によれば、前記
ロック繊維集合体用接着剤組成物で接着されたことを特
徴とするロック繊維集合体が提供される。
【0006】本発明に用いられる重合体(A)は、その
酸価が200以上、好ましくは250以上であることが
必要である。200未満になると、得られるロック繊維
集合体に十分な剛性が得られず、圧縮残留歪を少なくす
ることができない。
【0007】重合体(A)は、そのガラス転移温度が1
00℃以上、好ましくは120℃以上であることが必要
である。100℃未満では圧縮残留歪を少なくすること
ができず、乾燥時や後工程で加えられることのある加熱
処理時に型くずれを起こす場合がある。なお、酸価及び
ガラス転移温度は後記の評価方法によって得られる値で
ある。
【0008】重合体(A)は、エチレン性不飽和カルボ
ン酸単量体を必須の構成単位とする重合体である。重合
体(A)は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体を単独
重合あるいは必要に応じて他の単量体と共重合してなる
ものである。また、重合体を作成した後、エチレン性不
飽和カルボン酸単量体を付加反応させることによっても
得られる。エチレン性不飽和カルボン酸単量体として、
加水分解によりカルボキシル基を形成し得るカルボン酸
エステル基や酸無水物基などの基を有するエチレン性不
飽和カルボン酸単量体の前駆体を用いて、重合または付
加反応を行った場合は、ついで加水分解を行うことによ
り重合体(A)を得ることができる。
【0009】エチレン性不飽和カルボン酸単量体の具体
例としてはアクリル酸、メタクリル酸等のエチレン性不
飽和モノカルボン酸;イタコン酸、マレイン酸、フマル
酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和多価カルボン
酸;マレイン酸モノエチル、イタコン酸モノメチルなど
のエチレン性不飽和多価カルボン酸の部分エステル化物
等を挙げることができる。特に、単独重合体のガラス転
移温度が120℃以上になるものが好ましく、具体的に
はメタクリル酸やイタコン酸などが好適である。
【0010】エチレン性不飽和カルボン酸単量体の量
は、重合体(A)を得るために用いる全単量体の、通
常、20重量%以上、好ましくは30重量%以上であ
る。量が少ないと重合体(A)の酸価が小さくなり、結
果的に所望の剛性や圧縮残留歪が得られなくなる。
【0011】エチレン性不飽和カルボン酸単量体以外に
使用することができる単量体としてはスチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン等の芳
香族ビニル単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−アミル、アク
リル酸イソアミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸エ
チルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ヒドロ
キシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル
酸グリシジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−アミル、
メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸ヘキシル、メタ
クリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタ
クリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプ
ロピル、メタクリル酸グリシジル等のエチレン性不飽和
カルボン酸エステル単量体;メタクリロニトリル、アク
リロニトリル等のシアン化ビニル単量体;アリルグリシ
ジルエーテル等のエチレン性不飽和グリシジルエーテ
ル;アクリルアミド、メタクリルアミド等のエチレン性
不飽和カルボン酸アミド単量体;1,3−ブタジエン、
イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、
1,3−ペンタジエン等の共役ジエン単量体;塩化ビニ
ル等のハロゲン化ビニル;酢酸ビニル等のカルボン酸ビ
ニルエステルが挙げられる。特にスチレンなどの芳香族
ビニル単量体、アクリル酸メチルやメタクリル酸メチル
などのエチレン性不飽和カルボン酸エステルが好適に用
いられる。
【0012】本発明に用いられる重合体(B)は、その
酸価が50以下、好ましくは25以下、さらに好ましく
は10以下であることが必要である。50を超えると、
ラテックスの粘度が高くなり実用的でなくなるととも
に、得られるロック繊維集合体の強度が十分でなくな
る。
【0013】重合体(B)は、そのガラス転移温度が5
0℃未満、好ましくは0〜40℃である。50℃以上で
は、得られるロック繊維集合体の強度が十分でなくな
る。
【0014】重合体(B)を得るために使用する単量体
の具体例としては、前述のエチレン性不飽和カルボン酸
単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、クロロスチレン等の芳香族ビニル単量体;アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル
酸ヘキシル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オ
クチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒド
ロキシプロピル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸イソアミル、メ
タクリル酸ヘキシル、メタクリル酸エチルヘキシル、メ
タクリル酸オクチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、
メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸グリシ
ジル等のエチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体;
メタクリロニトリル、アクリロニトリル等のシアン化ビ
ニル単量体;アリルグリシジルエーテル等のエチレン性
不飽和グリシジルエーテル;アクリルアミド、メタクリ
ルアミド等のエチレン性不飽和カルボン酸アミド単量
体;1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチ
ル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等の共
役ジエン単量体;塩化ビニル等のハロゲン化ビニル;酢
酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル;N−メチロー
ルアクリルアミドなどのN−メチロール基含有エチレン
性不飽和単量体が挙げられる。これらのなかでも、エチ
レン性不飽和カルボン酸単量体、エチレン性不飽和カル
ボン酸エステル単量体、芳香族ビニル単量体、N−メチ
ロール基含有エチレン性不飽和単量体などが好適であ
る。また、これらの単量体は単独で用いても、2種類以
上で用いても良い。
【0015】本発明に用いる重合体(B)は、エチレン
性不飽和カルボン酸単量体の量が、重合体(B)を得る
ために使用する全単量体の、通常、0.5〜10重量
%、好ましくは1〜5重量%である。10重量%を越え
るとラテックス組成物の粘度が高くなり、実用的でなく
なる。一方、0.5重量%未満ではラテックス組成物の
機械的安定性が低下するので好ましくない。
【0016】本発明のロック繊維集合体用ラテックス組
成物において、重合体(A)と重合体(B)との重量比
率は85:15〜15:85、好ましくは80:20〜
20:80である。重合体(A)が少なくなると、得ら
れるロック繊維集合体の圧縮残留歪が大きくなる。逆
に、重合体(A)が多くなると、得られるロック繊維集
合体の強度が低下する。
【0017】本発明のロック繊維集合体用ラテックス組
成物において、重合体(A)及び重合体(B)は、それ
ぞれ独立した粒子形態をしていてもよいし、重合体
(A)の周りを重合体(B)が被っていてもよいし、重
合体(B)の周りを重合体(A)が被っていてもよい。
また、重合体(A)及び/又は重合体(B)の一部が定
形性を有さず、組成物の媒体に溶解したものであっても
よい。
【0018】本発明のロック繊維集合体用ラテックス組
成物の調製方法としては、重合体(A)と重合体(B)
のいずれか一方、または両方を中和した後混合してもよ
いが、重合体(A)と重合体(B)とを混合した後、中
和する方法が一般的である。
【0019】中和は塩基性物質を用い、pHが、通常、
5以上となるまで、好ましくは6〜9になるまで行う。
pHが低すぎると得られるラテックス組成物の機械的安
定性が不十分となり、スプレーノズルに詰まりを起こし
たり、各種ロールでガムアップトラブルを起こしたりし
て操業性に劣る。用いられる塩基性物質としては、アン
モニア;メチルアミン、エチルアミン、イソプロピルア
ミン、ジメチルアミン、N,N−ジメチルエタノールア
ミン、ジイソプロピルアミン、トリメチルアミン、トリ
エタノールアミン等のアミン;水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;などが挙げら
れる。
【0020】本発明により得られるロック繊維集合体用
ラテックス組成物はそのままでもロック繊維集合体接着
剤組成物として用いることも可能であるが、水で希釈し
たり、他の添加剤と配合して用いても良い。添加剤とし
ては公知の乳化剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、充填剤、着色剤、加硫剤、加硫促進剤、架橋
剤、架橋剤用助剤、防腐剤、増粘剤、浸透剤、難燃剤な
どが使用される。接着剤組成物を調製する方法は公知の
方法が適用でき、重合体タンクにロック繊維集合体用ラ
テックス組成物と添加剤、必要に応じて水を投入して撹
拌機で混合する方法が一般的である。
【0021】得られたロック繊維集合体接着剤組成物の
ロック繊維への付与方法は浸漬含浸法、スプレー法、泡
立て法等の公知の方法を用いることができる。本発明の
ロック繊維集合体接着剤組成物を用いると、ロック繊維
集合体の製造工程においてスプレーノズルの詰まりが起
きず、各種ロールでガムアップが生じることがないた
め、優れた操業性が得られる。操業性の指標としてはラ
テックス組成物並びに接着剤組成物のマーロン式機械的
安定性試験機による機械的安定性試験(試験方法及び試
験条件は後記実施例参照)が挙げられる。この試験にお
いて凝集物の発生が少ないことが肝要であり、好ましく
は凝集物の発生割合がマーロン式機械的安定性試験に供
試したラテックス組成物乃至は接着剤組成物の固形分1
00重量部に対して0.1%未満である。
【0022】本発明のロック繊維集合体接着剤組成物は
各種のロック繊維に適用することができ、例えば、パー
ム、木綿、ジュート、ポリエステル、ナイロン、ポリプ
ロピレン、芳香族ポリアミド、アクリル繊維あるいはガ
ラス繊維などが挙げられる。これらのロック繊維は単独
で用いても良いし、複数種の繊維を組み合わせて用いて
も良い。繊維は繊維原料から製造された新しい繊維でも
良いし、あるいはすでにロック繊維集合体や不織布、織
布等のリサイクル使用のために裁断したり解織したりし
たものでも良い。さらにこれらのロック繊維にロック繊
維集合体接着剤組成物を付与するに先立って前述の添加
剤薬液で処理したり、あるいは接着剤付与後さらに前述
の添加剤薬液で処理することも可能である。一般的には
ロック繊維にロック繊維集合体接着剤組成物を付与した
後、熱風等で乾燥することによりロック繊維集合体が得
られる。乾燥方法は特に限定されず公知の方法が使用で
きる。
【0023】かくして得られたロック繊維集合体は車両
シート、椅子、ソファー、ベッド、土木用透水材料など
のロック製品の材料として利用され、優れた引っ張り強
度、圧縮強度及び少ない圧縮残留歪みを有するため、品
質の優れたロック製品を提供することができる。
【0024】以下に本発明の好ましい態様を記載する。 (1)重合体(A)の酸価が250以上である本発明の
ロック繊維集合体用ラテックス組成物。 (2)重合体(A)のガラス転移温度が120℃以上で
ある本発明のロック繊維集合体用ラテックス組成物。 (3)重合体(A)がエチレン性不飽和カルボン酸単量
体を構成単位とする重合体である本発明のロック繊維集
合体用ラテックス組成物。 (4)エチレン性不飽和カルボン酸単量体がメタクリル
酸またはイタコン酸である前記(3)記載の本発明のロ
ック繊維集合体用ラテックス組成物。 (5)エチレン性不飽和カルボン酸単量体の量が、重合
体(A)を得るために用いる全単量体の20重量%以上
である(3)記載の本発明のロック繊維集合体用ラテッ
クス組成物。 (6)重合体(B)の酸価が25以下である本発明のロ
ック繊維集合体用ラテックス組成物。 (7)重合体(B)のガラス転移温度が0〜40℃であ
る本発明のロック繊維集合体用ラテックス組成物。 (8)重合体(B)がエチレン性不飽和カルボン酸エス
テル単量体、芳香族ビニル単量体、エチレン性不飽和カ
ルボン酸単量体またはN−メチロール基含有エチレン性
不飽和単量体の重合体である本発明のロック繊維集合体
用ラテックス組成物。 (9)重合体(A)と重合体(B)との重量比率が8
0:20〜20:80である本発明のロック繊維集合体
用ラテックス組成物。 (10)ロック繊維集合体用ラテックス組成物を水で希
釈してなる本発明のロック繊維集合体接着剤組成物。
【0025】
【実施例】以下に実施例を示すが本発明は以下の実施例
に限定されるものでは無い。尚、以下の実施例において
特に断らない限り組成物の割合は重量部を示す。 参考例 (1)重合体(A)の製造 表1に示す所定量の単量体、チオグリコール酸2−エチ
ルヘキシル4部及びドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
1.7部を水40部に添加して、撹拌し単量体乳化物を
得た。別に、温度計、撹拌器、還流冷却器、供給管及び
窒素導入管を備えた反応器内を窒素ガスで置換した後、
水190部を仕込んだ。次いで、反応器を80℃まで加
熱し、過硫酸カリウム5%水溶液40部を添加し、前記
単量体乳化物を3時間かけて反応器に添加した。添加終
了後、さらに2時間反応を続け、最後に20℃まで冷却
して、各重合体(A1〜A5)を得た。物性を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】酸価は以下の方法により求めた。重合体の
ラテックス1g(固形分換算)にフェノールフタレイン
指示薬を2滴添加し、0.1Nの水酸化カリウム水溶液
で滴定し、中和するまでに要した水酸化カリウムの固形
分のmg数として求めた。
【0028】ガラス転移温度は以下の方法により求め
た。示差走査熱量計(DSC[セイコー電子工業(株)
製:SSC5200])を用いて昇温速度10℃/分、
開始温度−100℃の条件で測定した。
【0029】(2)重合体(B)の製造 表2に示す所定量の単量体及びエマルゲン120(花王
社製、ノニオン性界面活性剤)2部、レベノールWZ
(花王社製、ノニオニックアニオン性界面活性剤)0.
3部を水30部に添加して、撹拌し単量体乳化物を得
た。別に、温度計、撹拌器、還流冷却器、供給管及び窒
素導入管を備えた反応器内を窒素ガスで置換した後、水
80部を仕込んだ。次いで、反応器を70℃まで加熱
し、過硫酸カリウム5%水溶液10部を添加し、前記単
量体乳化物を3時間かけて反応器に添加した。添加終了
後、さらに2時間反応を続け、最後に20℃まで冷却し
て、各重合体(B1〜B5)を得た。表2に各重合体の
ガラス転移温度及び酸価を示す。
【0030】
【表2】
【0031】実施例 表3に示す所定の重合体を混合し攪拌した。次いで、1
0%アンモニア水23.5部添加してpHを7に調整し
てラテックス組成物を得た。得られた各ラテックス組成
物を固形分濃度10%になるよう水で希釈して各接着剤
組成物を調製した。これらの接着剤組成物の機械的安定
性をマーロン式機械的安定性試験機により測定し、表3
に示した。マーロン式機械的安定性試験の方法は下記の
ように行った。固形分濃度10%のラテックス接着剤組
成物100gを100メッシュ金網でろ過した後、マー
ロン式機械的安定性試験機で荷重15Kg、10分間の
試験を行った。試験後のラテックス接着剤組成物を10
0メッシュ金網でろ過し、金網上にろ別された凝集物を
採取した。得られた凝集物を乾燥後秤量して凝集物発生
量(g)を求めた。機械的安定性は凝集物発生量の供試
したラテックス接着剤組成物の固形分重量に対する割合
(%)で表示した。
【0032】これらの接着剤組成物を、縦100mm、
横100mm、厚さ30mm、重量5gのパーム繊維の
表面に固形分重量で2gをスプレー塗布し、120℃の
熱風乾燥器中で10分間乾燥した。更に裏面も同様にス
プレー塗布し、乾燥することにより、パームロック試験
片を作成した。これらの試験片を用いて引っ張り強度、
圧縮残留歪みを測定した。その結果を表3に示した。引
っ張り強度はインストロン引っ張り試験機を用いて測定
した。圧縮残留歪はJISK6382に従い測定した。
【0033】比較例 比較のため表3に示す所定の重合体を用いる他は実施例
と同様にしてラテックス組成物を得た。次いで、各ラテ
ックス組成物を用いて実施例と同様にして接着剤組成物
を調製し、機械的安定性を求めた。また、それらを用い
てパームロック試験片を作成し、引っ張り強度、圧縮残
留歪みを測定した。その結果を表3に示した。
【0034】
【表3】
【0035】表3より、本発明例のラテックス組成物を
含有する接着剤組成物(実験番号1〜5)は、凝集物の
発生割合が0.1%未満であり、操業性に優れたもので
あることがわかる。また、ロック繊維集合体に対し十分
な強度と少ない圧縮残留歪みを付与することができるこ
とがわかる。これに対し、ガラス転移温度が100℃未
満の重合体(A4)を用いて得られるラテックス組成物
を含有する接着剤組成物(比較例、実験番号6)は、ロ
ック繊維集合体の圧縮残留歪みが大きくなってしまうこ
とがわかる。酸価が200未満である重合体(A5)を
用いて得られるラテックス組成物を含有する接着剤組成
物(比較例、実験番号7)は、ロック繊維集合体の圧縮
残留歪が大きくなることがわかる。ガラス転移温度が5
0℃以上の重合体(B4)を用いて得られるラテックス
組成物を含有する接着剤組成物(比較例、実験番号8)
は、ロック繊維集合体の強度が劣ってしまうことがわか
る。酸価が50を越える重合体(B5)を用いて得られ
るラテックス組成物を含有する接着剤組成物(比較例、
実験番号9)は、ロック繊維集合体の強度が劣ってしま
うことがわかる。重合体(A1)の使用量が少ないラテ
ックス組成物を含有する接着剤組成物(比較例、実験番
号11)は、得られるロック繊維集合体の圧縮残留歪が
大きくなることがわかる。逆に、重合体(A1)の使用
量が多いラテックス組成物を含有する接着剤組成物(比
較例、実験番号10)は、得られるロック繊維集合体の
強度が低下することがわかる。
【0036】
【本発明の効果】かくして本発明のラテックス組成物を
含有する接着剤組成物を用いることにより、ロック繊維
集合体に対し十分な強度と少ない圧縮残留歪みを付与す
ることができ、また、ロック繊維集合体の製造工程にお
いて優れた操業性をもたらすことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸価が200以上で且つガラス転移温度
    が100℃以上である重合体(A)85〜15重量部、
    酸価が50以下で且つガラス転移温度が50℃未満の重
    合体(B)15〜85重量部(重合体(A)と重合体
    (B)との合計量が100重量部)からなることを特徴
    とするロック繊維集合体用ラテックス組成物。
  2. 【請求項2】請求項1のロック繊維集合体用ラテックス
    組成物を含有することを特徴とするロック繊維集合体用
    接着剤組成物。
  3. 【請求項3】請求項2のロック繊維集合体用接着剤組成
    物で接着されてなるロック繊維集合体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007146315A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Asahi Fiber Glass Co Ltd 無機繊維用水性バインダー及び無機繊維断熱吸音材
JP2018119139A (ja) * 2017-01-25 2018-08-02 三洋化成工業株式会社 無機材料用水性接着剤と併用するための接着性向上剤
JP2018119140A (ja) * 2017-01-25 2018-08-02 三洋化成工業株式会社 無機材料用水性接着剤

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