JPH0892693A - 打抜性および防錆性の優れた高炭素薄鋼板 - Google Patents
打抜性および防錆性の優れた高炭素薄鋼板Info
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- JPH0892693A JPH0892693A JP23148994A JP23148994A JPH0892693A JP H0892693 A JPH0892693 A JP H0892693A JP 23148994 A JP23148994 A JP 23148994A JP 23148994 A JP23148994 A JP 23148994A JP H0892693 A JPH0892693 A JP H0892693A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 強度と打抜性をと同時に改善する高炭素薄鋼
板を提供する。 【構成】 C:0.2〜1.5 %、Mn: 0.1 〜2.0 %以下、必
要によりB: 0.0005〜0.01%、残部Feおよび不可避不純
物より成る鋼組成を有する高炭素薄鋼板であって、表面
に厚み:0.1μm〜1.0 mmの樹脂皮膜を備える。
板を提供する。 【構成】 C:0.2〜1.5 %、Mn: 0.1 〜2.0 %以下、必
要によりB: 0.0005〜0.01%、残部Feおよび不可避不純
物より成る鋼組成を有する高炭素薄鋼板であって、表面
に厚み:0.1μm〜1.0 mmの樹脂皮膜を備える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワッシャ、板ばね等の
製品を打抜加工するに適する高炭素薄鋼板、特に強度を
要しかつ細かい部品用材料で高速打ち抜き性を要求され
る高炭素薄鋼板に関する。
製品を打抜加工するに適する高炭素薄鋼板、特に強度を
要しかつ細かい部品用材料で高速打ち抜き性を要求され
る高炭素薄鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】ワッシャや板ばね等の強度を要する部品
のうち特に小さいものは、製造個数も多いため高速打抜
きを行っているが、これまでは高炭素鋼は打抜性が悪い
ものとの認識があった。
のうち特に小さいものは、製造個数も多いため高速打抜
きを行っているが、これまでは高炭素鋼は打抜性が悪い
ものとの認識があった。
【0003】この打抜性を改善するためにたとえば、特
公昭53−9170号公報には鋼板の金属組織を熱処理にて変
える方法が提案されている。しかしながら、この方法は
表層のみを脱炭することにより表層にフェライト組織を
得、その結果表層の硬度が下がり打抜性を改善している
ために基本的に鋼板と金型間の摩擦により生じる打抜性
の劣化に対しては効果がない。またそのようにして改善
した打抜性も高々10万回の打抜き寿命である。
公昭53−9170号公報には鋼板の金属組織を熱処理にて変
える方法が提案されている。しかしながら、この方法は
表層のみを脱炭することにより表層にフェライト組織を
得、その結果表層の硬度が下がり打抜性を改善している
ために基本的に鋼板と金型間の摩擦により生じる打抜性
の劣化に対しては効果がない。またそのようにして改善
した打抜性も高々10万回の打抜き寿命である。
【0004】一方、打ち抜き金型にTiN 等の表面コーテ
ィングを施して金型寿命を改善する方法が用いられてい
る。しかしながら、コーティングのコストが高く、ひい
ては、製品のコスト高となる。
ィングを施して金型寿命を改善する方法が用いられてい
る。しかしながら、コーティングのコストが高く、ひい
ては、製品のコスト高となる。
【0005】上述のように、従来は、打抜性の改善のた
めには鋼組織の面からと金型表面に施すコーティングの
面とから検討がなされてきたが、最近に至り高強度を併
せ持つ材料が求められるようになってきている。しか
し、そのように高強度であって打抜性にすぐれた材料を
考えてみると、高強度ということは鋼組織の面からは打
抜性に相反する特性であるため、その実現は困難であ
る。一方、金型コーティングの面からも高強度材料は寿
命短縮化の原因となる。
めには鋼組織の面からと金型表面に施すコーティングの
面とから検討がなされてきたが、最近に至り高強度を併
せ持つ材料が求められるようになってきている。しか
し、そのように高強度であって打抜性にすぐれた材料を
考えてみると、高強度ということは鋼組織の面からは打
抜性に相反する特性であるため、その実現は困難であ
る。一方、金型コーティングの面からも高強度材料は寿
命短縮化の原因となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここに、本発明の目的
は、強度と打抜性とを同時に改善する高炭素薄鋼板を提
供することである。本発明の具体的目的は強度300N/mm2
以上であって、打抜回数で示す打抜性が50万回以上であ
る強度と打抜性とを同時に改善する高炭素薄鋼板を提供
することである。
は、強度と打抜性とを同時に改善する高炭素薄鋼板を提
供することである。本発明の具体的目的は強度300N/mm2
以上であって、打抜回数で示す打抜性が50万回以上であ
る強度と打抜性とを同時に改善する高炭素薄鋼板を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々検討を
重ねた結果、むしろ高炭素薄鋼板の側に一種の潤滑皮膜
としての樹脂皮膜を設けることを着想した。打抜はプレ
ス成形と比較しても一層の高速で加工されるため樹脂皮
膜がそのような変形にうまく追随できるか疑問であった
が、予想外にも却って高速であるため焼付きがなくなる
などの効果が発揮され、打抜性も従来の5〜10万回をは
るかに超えた50〜250 万回を可能とするなど、予想外の
効果が得られることが分かり、本発明を完成した。
重ねた結果、むしろ高炭素薄鋼板の側に一種の潤滑皮膜
としての樹脂皮膜を設けることを着想した。打抜はプレ
ス成形と比較しても一層の高速で加工されるため樹脂皮
膜がそのような変形にうまく追随できるか疑問であった
が、予想外にも却って高速であるため焼付きがなくなる
などの効果が発揮され、打抜性も従来の5〜10万回をは
るかに超えた50〜250 万回を可能とするなど、予想外の
効果が得られることが分かり、本発明を完成した。
【0008】打抜き時の樹脂皮膜の潤滑作用は切断面側
への皮膜のまわり込みがみられることによるのであり、
特に剪断開始の領域で効果的に働くのである。したがっ
て、プレス加工に際しての潤滑作用とは異なるものであ
る。
への皮膜のまわり込みがみられることによるのであり、
特に剪断開始の領域で効果的に働くのである。したがっ
て、プレス加工に際しての潤滑作用とは異なるものであ
る。
【0009】本発明の要旨とするところは、重量%で、
C:0.2 〜1.5 %、Si:0.05〜0.5 %、Mn:0.1 〜2.0
%以下、Cr:0〜0.5 %、B:0〜0.01%、残部Feおよ
び不可避不純物より成る鋼組成を有する高炭素薄鋼板で
あって、表面に厚み:0.1 μm〜1.0 mmの樹脂皮膜を備
えたことを特徴とする打抜性および防錆性の優れた高炭
素薄鋼板である。
C:0.2 〜1.5 %、Si:0.05〜0.5 %、Mn:0.1 〜2.0
%以下、Cr:0〜0.5 %、B:0〜0.01%、残部Feおよ
び不可避不純物より成る鋼組成を有する高炭素薄鋼板で
あって、表面に厚み:0.1 μm〜1.0 mmの樹脂皮膜を備
えたことを特徴とする打抜性および防錆性の優れた高炭
素薄鋼板である。
【0010】前記鋼組成においてB: 0.0005〜0.01%を
含むものであってもよい。前記樹脂皮膜は、無機バイン
ダを好ましくは無機バインダ/樹脂皮膜の重量比が2.0
以下となるように含有したものであってもよい。
含むものであってもよい。前記樹脂皮膜は、無機バイン
ダを好ましくは無機バインダ/樹脂皮膜の重量比が2.0
以下となるように含有したものであってもよい。
【0011】具体的には、前記無機バインダは、クロム
酸、シリカゾル、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム、アルミナ、チタニア、ほう酸化合物、および燐酸
化合物から成る群から選んだ少なくとも1種である。こ
のように、本発明は、高炭素薄鋼板の表面に樹脂をコー
ティングすることで鋼板自身に潤滑性を持たせ打ち抜き
性を改善しようとするものである。
酸、シリカゾル、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム、アルミナ、チタニア、ほう酸化合物、および燐酸
化合物から成る群から選んだ少なくとも1種である。こ
のように、本発明は、高炭素薄鋼板の表面に樹脂をコー
ティングすることで鋼板自身に潤滑性を持たせ打ち抜き
性を改善しようとするものである。
【0012】通常、表面に塗布された樹脂は打抜に際し
剪断面側へまわりこみ、潤滑剤となる。高炭素鋼板は硬
度が高く潤滑がない場合は著しく打ち抜き性が劣る。こ
の打ち抜き性の悪い高炭素鋼板の打ち抜き性改善に樹脂
コーティングが有効であるのである。また、この樹脂コ
ーティングは防錆性にも効果を発揮し、従来のコーティ
ングのない鋼板に比べ保管時の発錆問題が解決された。
剪断面側へまわりこみ、潤滑剤となる。高炭素鋼板は硬
度が高く潤滑がない場合は著しく打ち抜き性が劣る。こ
の打ち抜き性の悪い高炭素鋼板の打ち抜き性改善に樹脂
コーティングが有効であるのである。また、この樹脂コ
ーティングは防錆性にも効果を発揮し、従来のコーティ
ングのない鋼板に比べ保管時の発錆問題が解決された。
【0013】
【作用】本発明において対象とするのは高炭素薄鋼板で
あり、通常0.1 〜2.3 mm厚さであるが、特に制限はな
い。また強度レベルも350 〜560 N/mm2 程度であればよ
い。ただし、最近の傾向としてT.S.は450 以上であり、
本発明は特にそのような高強度レベルの薄鋼板の打抜に
好ましい。
あり、通常0.1 〜2.3 mm厚さであるが、特に制限はな
い。また強度レベルも350 〜560 N/mm2 程度であればよ
い。ただし、最近の傾向としてT.S.は450 以上であり、
本発明は特にそのような高強度レベルの薄鋼板の打抜に
好ましい。
【0014】本発明にかかる高炭素薄鋼板において、C
は0.2 %以上1.5 %以下とする。0.2 %未満のものは鋼
板そのものの硬度が低く対象にならず、1.5 %を越える
と硬度が高くなり、熱間圧延および冷間圧延、コイル取
扱いなどすべての製造工程に支障を期たしコイル状薄鋼
板の製造が困難となるため、1.5 %以下とした。好まし
くは、0.2 〜0.8 %である。
は0.2 %以上1.5 %以下とする。0.2 %未満のものは鋼
板そのものの硬度が低く対象にならず、1.5 %を越える
と硬度が高くなり、熱間圧延および冷間圧延、コイル取
扱いなどすべての製造工程に支障を期たしコイル状薄鋼
板の製造が困難となるため、1.5 %以下とした。好まし
くは、0.2 〜0.8 %である。
【0015】Siは脱酸材として有効であるが、0.05%以
上存在することによって鋼板強度向上に寄与するが、0.
5 %を越えると打抜き性が劣化するため、本発明では0.
05〜0.5 %とする。好ましくは0.1 〜0.3 %である。
上存在することによって鋼板強度向上に寄与するが、0.
5 %を越えると打抜き性が劣化するため、本発明では0.
05〜0.5 %とする。好ましくは0.1 〜0.3 %である。
【0016】Mnは焼入れ性に重要な元素であり、通常、
高炭素鋼には添加する。0.1 %未満では焼入れ性が悪
く、2.0 %を越えると硬度が高くなり打ち抜き加工が困
難となるため、0.1 %以上2.0 %以下とした。好ましく
は0.2 〜1.0 %である。
高炭素鋼には添加する。0.1 %未満では焼入れ性が悪
く、2.0 %を越えると硬度が高くなり打ち抜き加工が困
難となるため、0.1 %以上2.0 %以下とした。好ましく
は0.2 〜1.0 %である。
【0017】Crは焼入れ性改善に有効な元素であるが、
0.5 %を越えて添加すると炭化物の析出で脆化がおこり
有害となる。しかし、Crを加えない場合でも特に強度は
変わらないので0〜0.5 %とする。
0.5 %を越えて添加すると炭化物の析出で脆化がおこり
有害となる。しかし、Crを加えない場合でも特に強度は
変わらないので0〜0.5 %とする。
【0018】Bはさらに焼入れ性を改善する場合に0.01
%以下添加する。しかし、0.0005%以下では改善の効果
がなく、0.01%を越えると脆性が起こるため、積極添加
の場合0.0005%以上0.01%以下とした。好ましくは0.00
05〜0.003 %である。
%以下添加する。しかし、0.0005%以下では改善の効果
がなく、0.01%を越えると脆性が起こるため、積極添加
の場合0.0005%以上0.01%以下とした。好ましくは0.00
05〜0.003 %である。
【0019】打ち抜き性および防錆性を改善するために
本発明において使用する樹脂皮膜の種類はたとえばアク
リル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂
等があり、これらの樹脂を通常の塗装方法、たとえば、
ロールコーターによる方法やスプレーによる方法やリン
ガーロールで搾る方法、カーテンフローによる方法で塗
装し引き続き通常の乾燥方法、例えば熱風による乾燥や
誘導加熱による乾燥で焼き付ける。
本発明において使用する樹脂皮膜の種類はたとえばアク
リル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂
等があり、これらの樹脂を通常の塗装方法、たとえば、
ロールコーターによる方法やスプレーによる方法やリン
ガーロールで搾る方法、カーテンフローによる方法で塗
装し引き続き通常の乾燥方法、例えば熱風による乾燥や
誘導加熱による乾燥で焼き付ける。
【0020】これらの樹脂に密着性改善のために無機バ
インダとして、例えば、クロム酸、シリカゾル、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、などの水酸化物、
アルミナ、チタニア等の酸化物、ほう酸化合物、燐酸化
合物等の無機物を1種以上含有させてもよい。
インダとして、例えば、クロム酸、シリカゾル、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、などの水酸化物、
アルミナ、チタニア等の酸化物、ほう酸化合物、燐酸化
合物等の無機物を1種以上含有させてもよい。
【0021】形成する樹脂皮膜の皮膜厚みは0.1 μm以
上1.0 mm以下とした。0.1 μm未満では潤滑効果が発揮
されず、打ち抜き性は改善されない。一方、1.0 mmを越
えると皮膜の密着性が悪くなり、打ち抜き時に樹脂に剥
離した粉が金型に溜まり打ち抜きトラブルを起こす。
上1.0 mm以下とした。0.1 μm未満では潤滑効果が発揮
されず、打ち抜き性は改善されない。一方、1.0 mmを越
えると皮膜の密着性が悪くなり、打ち抜き時に樹脂に剥
離した粉が金型に溜まり打ち抜きトラブルを起こす。
【0022】無機バインダーを添加する場合は無機バイ
ンダ/樹脂皮膜の比率が重量比で2.0 以下とするのが好
ましい。この比が2.0 を越える添加は樹脂皮膜の密着性
を劣化させるためである。より好ましくは、この比が0.
2 〜0.5 となるように無機バインダを添加する。
ンダ/樹脂皮膜の比率が重量比で2.0 以下とするのが好
ましい。この比が2.0 を越える添加は樹脂皮膜の密着性
を劣化させるためである。より好ましくは、この比が0.
2 〜0.5 となるように無機バインダを添加する。
【0023】
(実施例1)表1に示す組成を有する高炭素鋼スラブ(227
mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により2.0 mm厚の熱
延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗中間焼鈍を含
む1回または2回の冷間圧延および仕上焼鈍後に調質圧
延および平坦修正または平坦修正のみを施し0.5 mm厚の
高炭素鋼板コイルを製造した。
mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により2.0 mm厚の熱
延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗中間焼鈍を含
む1回または2回の冷間圧延および仕上焼鈍後に調質圧
延および平坦修正または平坦修正のみを施し0.5 mm厚の
高炭素鋼板コイルを製造した。
【0024】かかるコイルの表裏面にアクリル−スチレ
ン樹脂エマルジョン液 (濃度40g/l)をロールコーターで
塗装後熱風乾燥により焼き付けた。焼き付け後の膜厚は
0.4μmであった。
ン樹脂エマルジョン液 (濃度40g/l)をロールコーターで
塗装後熱風乾燥により焼き付けた。焼き付け後の膜厚は
0.4μmであった。
【0025】この樹脂皮膜を備えた高炭素鋼板を25トン
プレス機で高速連続打ち抜き試験を行った。比較例1と
して、樹脂皮膜のない同一コイルも打ち抜き試験を行っ
た。
プレス機で高速連続打ち抜き試験を行った。比較例1と
して、樹脂皮膜のない同一コイルも打ち抜き試験を行っ
た。
【0026】防錆性を調べるために30℃相対湿度80%の
恒温恒湿度器中にて発錆試験をも行った。
恒温恒湿度器中にて発錆試験をも行った。
【0027】(実施例2)表1に示す組成を有する高炭素
鋼スラブ(227mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により
2.0 mm厚の熱延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗
中間焼鈍を含む1回または2回の冷間圧延および仕上焼
鈍後に調質圧延および平坦修正または平坦修正のみを施
し0.5 mm厚の高炭素鋼板コイルを製造した。
鋼スラブ(227mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により
2.0 mm厚の熱延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗
中間焼鈍を含む1回または2回の冷間圧延および仕上焼
鈍後に調質圧延および平坦修正または平坦修正のみを施
し0.5 mm厚の高炭素鋼板コイルを製造した。
【0028】かかるコイルの表裏面にアクリル樹脂エマ
ルジョン液 (濃度40g/l)とクロム酸(20g/l)、コロイダ
ルシリカ (5g/l)を混合した塗布液をロールコーターで
塗装後熱風乾燥により焼き付けた。焼き付け後の膜厚は
3μmであった。
ルジョン液 (濃度40g/l)とクロム酸(20g/l)、コロイダ
ルシリカ (5g/l)を混合した塗布液をロールコーターで
塗装後熱風乾燥により焼き付けた。焼き付け後の膜厚は
3μmであった。
【0029】この樹脂皮膜を備えた高炭素鋼板を25トン
プレス機で高速連続打ち抜き試験を行った。比較例2と
して、樹脂皮膜のない同一コイルも打ち抜き試験を行っ
た。防錆性を調べるために30℃相対湿度80%の恒温恒湿
度器中にて発錆試験をも行った。
プレス機で高速連続打ち抜き試験を行った。比較例2と
して、樹脂皮膜のない同一コイルも打ち抜き試験を行っ
た。防錆性を調べるために30℃相対湿度80%の恒温恒湿
度器中にて発錆試験をも行った。
【0030】(実施例3)表1に示す組成を有する高炭素
鋼スラブ(227mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により
2.0 mm厚の熱延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗
中間焼鈍を含む1回または2回の冷間圧延および仕上焼
鈍後に調質圧延および平坦修正または平坦修正のみを施
し0.5 mm厚の高炭素鋼板コイルを製造した。かかるコイ
ルの表裏面にアクリル樹脂エマルジョン液 (濃度40g/l)
とクロム酸 (20g/l)、コロイダルシリカ (5g/l)を混合
した塗布液をロールコーターで塗装後熱風乾燥により焼
き付けた。焼き付け後の膜厚は3μmであった。
鋼スラブ(227mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により
2.0 mm厚の熱延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗
中間焼鈍を含む1回または2回の冷間圧延および仕上焼
鈍後に調質圧延および平坦修正または平坦修正のみを施
し0.5 mm厚の高炭素鋼板コイルを製造した。かかるコイ
ルの表裏面にアクリル樹脂エマルジョン液 (濃度40g/l)
とクロム酸 (20g/l)、コロイダルシリカ (5g/l)を混合
した塗布液をロールコーターで塗装後熱風乾燥により焼
き付けた。焼き付け後の膜厚は3μmであった。
【0031】この樹脂皮膜を備えた高炭素鋼板を25トン
プレス機で高速連続打ち抜き試験を行った。比較例3と
して、樹脂皮膜のない同一コイルも打ち抜き試験を行っ
た。防錆性を調べるために30℃相対湿度80%の恒温恒湿
度器中にて発錆試験を行った。
プレス機で高速連続打ち抜き試験を行った。比較例3と
して、樹脂皮膜のない同一コイルも打ち抜き試験を行っ
た。防錆性を調べるために30℃相対湿度80%の恒温恒湿
度器中にて発錆試験を行った。
【0032】(実施例4)表1に示す組成を有する高炭素
鋼スラブ(227mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により
2.0 mm厚の熱延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗
中間焼鈍を含む1回または2回の冷間圧延および仕上焼
鈍後に調質圧延および平坦修正または平坦修正のみを施
し0.5 mm厚の高炭素鋼板コイルを製造した。
鋼スラブ(227mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により
2.0 mm厚の熱延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗
中間焼鈍を含む1回または2回の冷間圧延および仕上焼
鈍後に調質圧延および平坦修正または平坦修正のみを施
し0.5 mm厚の高炭素鋼板コイルを製造した。
【0033】かかるコイルの表裏面にメラミン樹脂塗料
にポリチレンワックスを分散させた塗料 (濃度500g/l)
とチタニア (20g/l)を混合した塗布液をロールコーター
で塗装後熱風乾燥により焼き付けた。焼き付け後の膜厚
は150 μmであった。
にポリチレンワックスを分散させた塗料 (濃度500g/l)
とチタニア (20g/l)を混合した塗布液をロールコーター
で塗装後熱風乾燥により焼き付けた。焼き付け後の膜厚
は150 μmであった。
【0034】この樹脂皮膜を備えた高炭素鋼板を25トン
プレス機で高速連続打ち抜き試験を行った。比較例4と
して、樹脂皮膜のない同一コイルも打ち抜き試験を行っ
た。防錆性を調べるために30℃相対湿度80%の恒温恒湿
度器中にて発錆試験を行った。
プレス機で高速連続打ち抜き試験を行った。比較例4と
して、樹脂皮膜のない同一コイルも打ち抜き試験を行っ
た。防錆性を調べるために30℃相対湿度80%の恒温恒湿
度器中にて発錆試験を行った。
【0035】(実施例5)表1に示す組成を有する高炭素
鋼スラブ(227mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により
2.0 mm厚の熱延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗
中間焼鈍を含む1回または2回の冷間圧延および仕上焼
鈍後に調質圧延および平坦修正または平坦修正のみを施
し0.5 mm厚の高炭素鋼板コイルを製造した。
鋼スラブ(227mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により
2.0 mm厚の熱延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗
中間焼鈍を含む1回または2回の冷間圧延および仕上焼
鈍後に調質圧延および平坦修正または平坦修正のみを施
し0.5 mm厚の高炭素鋼板コイルを製造した。
【0036】かかるコイルの表裏面にメラミン樹脂塗料
にポリチレンワックスを分散させた塗料 (濃度500g/l)
とチタニア (20g/l)を混合した塗布液をロールコーター
で塗装後熱風乾燥により焼き付けた。焼き付け後の膜厚
は2mmであった。
にポリチレンワックスを分散させた塗料 (濃度500g/l)
とチタニア (20g/l)を混合した塗布液をロールコーター
で塗装後熱風乾燥により焼き付けた。焼き付け後の膜厚
は2mmであった。
【0037】この樹脂皮膜を備えた高炭素鋼板を25トン
プレス機で高速連続打ち抜き試験を行った。比較例5と
して、樹脂皮膜のない同一コイルも打ち抜き試験を行っ
た。防錆性を調べるために30℃相対湿度80%の恒温恒湿
度器中にて発錆試験を行った。
プレス機で高速連続打ち抜き試験を行った。比較例5と
して、樹脂皮膜のない同一コイルも打ち抜き試験を行っ
た。防錆性を調べるために30℃相対湿度80%の恒温恒湿
度器中にて発錆試験を行った。
【0038】(実施例6)表1に示す組成を有する高炭素
鋼スラブ(227mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により
2.0 mm厚の熱延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗
中間焼鈍を含む1回または2回の冷間圧延および仕上焼
鈍後に調質圧延および平坦修正または平坦修正のみを施
し0.5 mm厚の高炭素鋼板コイルを製造した。
鋼スラブ(227mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により
2.0 mm厚の熱延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗
中間焼鈍を含む1回または2回の冷間圧延および仕上焼
鈍後に調質圧延および平坦修正または平坦修正のみを施
し0.5 mm厚の高炭素鋼板コイルを製造した。
【0039】かかるコイルの表裏面にアクリル−スチレ
ン樹脂エマルジョン液 (濃度40 g/l) とロールコーター
で塗装後熱風乾燥により焼き付けた。焼き付け後の膜厚
は0.05μmであった。
ン樹脂エマルジョン液 (濃度40 g/l) とロールコーター
で塗装後熱風乾燥により焼き付けた。焼き付け後の膜厚
は0.05μmであった。
【0040】この樹脂皮膜を備えた高炭素鋼板を25トン
プレス機で高速連続打ち抜き試験を行った。比較例6と
して、樹脂皮膜のない同一コイルも打ち抜き試験を行っ
た。防錆性を調べるために30℃相対湿度80%の恒温恒湿
度器中にて発錆試験を行った。
プレス機で高速連続打ち抜き試験を行った。比較例6と
して、樹脂皮膜のない同一コイルも打ち抜き試験を行っ
た。防錆性を調べるために30℃相対湿度80%の恒温恒湿
度器中にて発錆試験を行った。
【0041】(比較例7)表1に示す組成を有する高炭素
鋼スラブ(227mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により
2.0 mm厚の熱延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗
中間焼鈍を含む1回または2回の冷間圧延を実施したが
コイル破断が多発し製品コイルにならなかった。実施例
1ないし6および比較例1〜7の結果は次の表1にまと
めて示す。
鋼スラブ(227mm厚×1000mm幅) を通常の熱間圧延により
2.0 mm厚の熱延コイルに仕上げた。引き続き通常の酸洗
中間焼鈍を含む1回または2回の冷間圧延を実施したが
コイル破断が多発し製品コイルにならなかった。実施例
1ないし6および比較例1〜7の結果は次の表1にまと
めて示す。
【0042】(実施例7〜9)実施例1を繰り返し、樹脂
皮膜としてはそれぞれ無機バインダーを表1のとおり添
加したものを使用した。同様に結果は表1に示す。
皮膜としてはそれぞれ無機バインダーを表1のとおり添
加したものを使用した。同様に結果は表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、50万回以上という打抜性が確保でき、同時に引張強
さが450 N/mm2 以上というように、高強度であって打抜
性に優れた高炭素帯鋼が得られるのであって、金型寿命
も従来のものと比較して5倍以上、一般には10倍以上に
まで改善されるのであって、本発明の実用上の意義は大
きい。
ば、50万回以上という打抜性が確保でき、同時に引張強
さが450 N/mm2 以上というように、高強度であって打抜
性に優れた高炭素帯鋼が得られるのであって、金型寿命
も従来のものと比較して5倍以上、一般には10倍以上に
まで改善されるのであって、本発明の実用上の意義は大
きい。
Claims (3)
- 【請求項1】 重量%で、 C:0.2〜1.5 %、Si:0.05〜0.5 %、Mn: 0.1 〜2.0
%、 Cr:0〜0.5 %、B:0〜0.01%、 残部Feおよび不可避不純物より成る鋼組成を有する高炭
素薄鋼板であって、表面に厚み:0.1μm〜1.0 mmの樹脂
皮膜を備えたことを特徴とする打抜性および防錆性の優
れた高炭素薄鋼板。 - 【請求項2】 前記樹脂皮膜が無機バインダを含有し
た、請求項1記載の高炭素薄鋼板。 - 【請求項3】 前記無機バインダが、クロム酸、シリカ
ゾル、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アル
ミナ、チタニア、ほう酸化合物、および燐酸化合物から
成る群から選んだ少なくとも1種である請求項2記載の
高炭素薄鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23148994A JP2927190B2 (ja) | 1994-09-27 | 1994-09-27 | 打抜性および防錆性の優れた高炭素薄鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23148994A JP2927190B2 (ja) | 1994-09-27 | 1994-09-27 | 打抜性および防錆性の優れた高炭素薄鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0892693A true JPH0892693A (ja) | 1996-04-09 |
JP2927190B2 JP2927190B2 (ja) | 1999-07-28 |
Family
ID=16924298
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23148994A Expired - Lifetime JP2927190B2 (ja) | 1994-09-27 | 1994-09-27 | 打抜性および防錆性の優れた高炭素薄鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2927190B2 (ja) |
-
1994
- 1994-09-27 JP JP23148994A patent/JP2927190B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2927190B2 (ja) | 1999-07-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990413 |