JPH0892646A - 金属管の外周面冷却方法および装置 - Google Patents

金属管の外周面冷却方法および装置

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JPH0892646A
JPH0892646A JP25956794A JP25956794A JPH0892646A JP H0892646 A JPH0892646 A JP H0892646A JP 25956794 A JP25956794 A JP 25956794A JP 25956794 A JP25956794 A JP 25956794A JP H0892646 A JPH0892646 A JP H0892646A
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JP
Japan
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cooling
slit
metal tube
pipe
metal
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Application number
JP25956794A
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English (en)
Inventor
Kazuo Okamura
一男 岡村
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分な冷却速度を確保しつつ鋼管の冷却曲が
りを抑制する。 【構成】 金属管を中心軸の回りに回転させつつ金属管
の長さ方向に平行に設けた水噴射機構から水を噴射して
金属管を冷却する方法において、冷却初期には、金属管
1の長さ方向に平行に少なくとも2列以上設けた複数個
のスリットノズル3、4から左右交互にスリットラミナ
流17を流下させ、その後スリットノズル3、4の全部
からスリットラミナ流17を流下させる。 【効果】 寸歩精度に優れた金属管が製造できるので、
従来の曲がりが生じた場合の矯正工程が不要になり、製
造コストを大幅に削減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属管を熱処理する
に際し、高温より急速冷却時に発生する金属管の曲がり
を抑制するための金属管の外周面冷却方法および装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】金属管は、製造されたままの状態では特
性値にバラツキがあるばかりでなく、例えば冷間加工時
の加工ひずみ、電気抵抗溶接時の熱ひずみ、熱間仕上が
り温度の影響等の製造上避けられない性質が製品に付与
される場合がある。このため、製造された金属管は、品
質の均一化、製造時の弱点の是正等を目的とする焼なま
し、焼ならし、焼入れ等の熱処理が行われている。上記
金属管の熱処理での冷却においては、金属管周方向の不
均一冷却に起因する曲がり変形が多く発生する。
【0003】上記金属管の冷却時の曲がりを防止するた
め、リング状に配列したスプレーノズルによって、螺旋
状に冷却水を噴出して冷却水のトンネルを形成してこの
中に金属管を搬送して外面を冷却する方法(特開昭59
−205418号公報、特開昭48−84715号公
報)、水槽に鋼管を浸漬して回転させつつ水槽内に設け
たノズルによって管内外面を強制冷却する方法(特開昭
58−141332号公報)等が提案されている。しか
し、金属管の冷却においては、管全長を均一にしかも同
時に冷却することが望まれるのに対し、特開昭59−2
05418号公報、特開昭48−84715号公報に開
示の方法では、長さ方向を同時に均一冷却することが困
難であると同時に、種々の径の金属管の冷却に適さな
い。また、特開昭58−141332号公報に開示の方
法では、長さ方向を同時に冷却するためには水槽を含め
た装置が大がかりになり、長尺の金属管の冷却には不適
などの問題点があった。
【0004】上記の問題点を解消する方法としては、ほ
ぼ水平に置かれた金属管の上方から冷却水を層流状態
(以下ラミナフローという)で当該管のほぼ全長にわた
り一斉に落下せしめると共に、該管をその軸を中心とし
て所定の回転数で回転せしめる方法(特開昭58−52
426号公報)が提案されている。図7は特開昭58−
52426号公報に開示のラミナフローで冷却水を流下
させて焼入れ冷却を行う装置を示すもので、金属管71
を回転支持ロール72で回転させながら、金属管71の
上部からスリットノズル73によって、冷却水をラミナ
フロー74で当該管71のほぼ全長にわたり一斉に落下
せしめて外面から冷却するとともに、金属管71の一端
から内面側冷却ノズル75によって内面側冷却水76を
通水して内面からも冷却するものである。上記特開昭5
8−52426号公報に開示の冷却装置は、金属管を長
さ方向に同時に冷却することが容易であるが、この装置
を用いても、鋼管が更に長尺で厚肉になると内面側冷却
水の出側においては冷却速度が小さくなり、焼入れ後の
金属管の性質にバラツキを生じることがあった。また、
金属管を支持する回転ロールの部分で他の部分との冷却
のむらが生じ易い問題点があった。
【0005】これらを解消する方法としては、金属管内
へ噴流水をその一端から吹込むと共に、該管の外側面を
ほぼ全長に亘りノズルから噴射される噴流水の衝突によ
り冷却するに際し、金属管の長さ方向の外面冷却を、内
面噴流水の吐出端側ほど、噴射水量を大とするか、冷却
開始時期をはやめるかあるいは冷却終了時期を遅らせる
かの少なくとも一つを行う方法(特開昭58−5242
7号公報)、金属管を内外面から回転冷却しながらさら
に金属管を軸方向に往復運動させる方法(特公平2−8
008号公報)などが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭58−52
426号公報に開示の方法には、前記した問題点以外に
更に深刻な問題点がある。すなわち、金属管の外面をラ
ミナフローで冷却することは、金属管の外面周方向につ
いては同時に冷却するのはその一部であるため、周方向
の冷却むらが大きくなり、金属管に冷却曲がりが発生し
やすいという欠点を併せ持つ。また、金属管の外周面の
一部のみを冷却するためには、外周面の冷却能は通水冷
却による内面の冷却能に比べて小さく、厚肉の金属管の
焼入れの場合では、必要とする冷却速度が外周面近傍で
得られないことがある。外周面の冷却能を増加するため
に外周面の冷却水量を増加すると、周方向の温度不均一
を助長し、冷却曲がりは増加することになる。したがっ
て、前記特開昭58−52426号公報、特開昭58−
52427号公報、特公平2−8008号公報に開示の
方法では、周方向の温度むらを小さく抑え焼き曲がりの
発生を抑えるための具体的な手段を金属管の回転のみに
頼っているため、種々の外径、肉厚の長尺金属管につい
て、必要な冷却速度を確保しかつ焼き曲がりの発生を抑
えることが非常に困難である。
【0007】この発明の目的は、種々の外径、肉厚の長
尺金属管を冷却するに際して、焼入れのように速い冷却
速度を必要とする場合においても、十分な冷却速度を確
保しつつ鋼管の冷却曲がりを抑制し得る金属管の外周面
冷却方法および装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を重ねた。その結果、金属管
の外表面に冷却水をスリットノズルから層流状態(以下
スリットラミナ流という)で流下させて冷却する場合、
図3(b)に示すように、ステンレス鋼管32上部を挾
み込むように2つのスリットラミナ流33を流下させる
方が、図3(a)示す従来技術に示されているような1
列のスリットラミナ流33を流下させるよりも、冷却能
力が高くなる。したがって、種々の外径、肉厚の金属管
の冷却において必要な冷却速度を確保するためには、2
列のスリットラミナ流33を用いる方が好ましい。ただ
し、この2列のスリットラミナ流33を用いた場合、冷
却能の増加に伴い管周方向に生じる温度差が大きくなる
ことによって、金属管に生じる冷却後の残留曲がり(以
下冷却曲がりという)は、1列のスリットラミナ流33
の場合よりも大きくなることを見出した。
【0009】本発明者らは、この金属管の冷却曲がりに
ついてさらに種々の実験ならびに理論解析を行った結
果、金属管の軸方向に連続して外面にスリットラミナ流
を流下させるのではなく、金属管の軸方向に左右交互に
スリットラミナ流を流下させることによって、冷却曲が
りを大幅に低減できること、また、外面のスリットラミ
ナ流を左右交互に流下させるのは、全冷却時間に亘って
行う必要はなく、金属管の外径や肉厚、回転速度によっ
て異なるが、冷却開始から金属管が1回転〜数回転する
間で十分に冷却曲がり防止効果が得られること、したが
って、冷却開始より金属管が1回転〜数回転する冷却初
期のみ、左右交互にスリットラミナ流を流下させて冷却
を行い、その後、2列のスリットラミナ流で冷却するこ
とによって、1列のスリットラミナ流で冷却する場合に
比べて、冷却曲がりを大幅に低減できると共に、より高
速で金属管を冷却することが可能になることを究明し、
この発明に到達した。
【0010】すなわち本願の第1発明は、金属管を中心
軸の回りに回転させつつ金属管の長さ方向に平行に設け
た水噴射機構から水を噴射して金属管を冷却する方法に
おいて、冷却初期には、金属管の長さ方向に平行に少な
くとも2列以上設けた複数個のスリットノズルから左右
交互にスリットラミナ流を流下させ、その後スリットノ
ズルの全部からスリットラミナ流を流下させることを特
徴とする金属管の外周面冷却方法である。
【0011】また、本願の第2発明は、金属管を中心軸
の回りに回転させる回転機構と、金属管の長手方向と平
行に2列以上設けた複数個のスリットノズルと、前記複
数個のスリットノズルからのスリットラミナ流を個々に
遮断できる遮断機構とからなることを特徴とする金属管
の外周面冷却装置である。
【0012】さらに、本願の第3発明は、金属管を水平
に置載し回転させる回転支持ロールを有し、回転する金
属管の上部からスリットラミナ流を該金属管外表面に向
けて流下させる左右2列のスリットノズルを該金属管長
さ方向に沿って複数個連接して有し、さらに左右のスリ
ットノズル群より流下するスリットラミナ流を個々に遮
断する遮断板を、鋼管の長さ方向に沿ってスリットノズ
ルと同じ個数分備え、個々の遮断板を金属管の左あるい
は右下方より金属管の上方へ移動させ、左右の遮断板を
鋼管の回転速度に応じて予め定めた時間差をおいて鋼管
の上方より左あるいは右下方へ後退移動させる駆動機構
とを有することを特徴とする金属管の外周面冷却装置で
ある。
【0013】
【作用】金属管の冷却後の曲がり変形は、冷却中に生じ
た金属管長さ方向の塑性伸び歪が金属管周方向に不揃で
あるために、曲げモーメントが発生することによって生
じる。この金属管長さ方向の塑性伸び歪の周方向の最大
差(最大伸び歪−最小伸び歪)をΔεmaxと表すことに
する。本願の第1発明においては、冷却初期には、金属
管の長さ方向に平行に少なくとも2列以上設けた複数個
のスリットノズルから左右交互にスリットラミナ流を流
下させることによって、塑性変形の起こり易い冷却初期
のΔεmaxの大きさは同じであるが、スリットノズルの
長さ毎に金属管に作用する曲げモーメントの向きが異な
り、金属管の軸方向に不連続となる。したがって、それ
ぞれ曲がりの向きが異なる短い長さの金属管を軸方向に
接続したことと同じになり、金属管に生じる曲がり変形
は大幅に低減される。その後スリットノズルの全部から
スリットラミナ流を流下させることによって、冷却能力
が高くなり、種々の径、肉厚の金属管の冷却において必
要な冷却速度を確保することができる。
【0014】また、本願の第2発明の金属管の外周面冷
却装置は、金属管を中心軸の回りに回転させる回転機構
と、金属管の長手方向と平行に2列以上設けた複数個の
スリットノズルと、前記複数個のスリットノズルからの
スリットラミナ流を個々に遮断できる遮断機構とからな
ることによって、塑性変形の起こり易い冷却初期に、2
列以上設けた複数個のスリットノズルからスリットラミ
ナ流を流下させることができ、冷却初期のΔεmaxの大
きさは同じであるが、水噴射機構の長さ毎に金属管に作
用する曲げモーメントの向きが異なり、金属管の軸方向
に不連続となって、曲がりの向きが異なる短い長さの金
属管を軸方向に接続したことと同じになり、金属管に生
じる曲がり変形は大幅に低減することができる。また、
その後スリットノズルの全部からスリットラミナ流を流
下させることができ、冷却能力が高くなり、種々の径、
肉厚の金属管の冷却において必要な冷却速度を確保する
ことができる。
【0015】さらに、本願の第3発明の金属管の外周面
冷却装置は、金属管を水平に置載し回転させる回転支持
ロールを有し、回転する金属管の上部からスリットラミ
ナ流を該金属管外表面に向けて流下させる左右2列のス
リットノズルを該金属管長さ方向に沿って複数個連接し
て有し、さらに左右のスリットノズル群より流下するス
リットラミナ流を個々に遮断する遮断板を、金属管の長
さ方向に沿ってスリットノズルと同じ個数分備え、個々
の遮断板を金属管の左あるいは右下方より金属管の上方
へ移動させ、左右の遮断板を金属管の回転速度に応じて
予め定めた時間差をおいて金属管の上方より左あるいは
右下方へ後退移動させる駆動機構とを有することによっ
て、塑性変形の起こり易い冷却初期に、駆動機構を操作
することによって左右交互に遮断板を進退させて左右交
互冷却することができ、冷却初期のΔεmaxの大きさは
直列のスリットノズルからスリットラミナ流を流下させ
た場合と同じであるが、スリットラミナ流の長さ毎に金
属管に作用する曲げモーメントの向きが異なり、金属管
の軸方向に不連続となって、曲がりの向きが異なる短い
長さの金属管を軸方向に接続したことと同じになり、金
属管に生じる曲がり変形を大幅に低減させることができ
る。
【0016】この発明において、2列のスリットノズル
からのスリットラミナ流で少なくとも冷却開始から鋼管
の1回転を左右交互冷却とすることによって、以下の効
果により曲がり量が左右交互冷却を行わない場合よりも
低減できる。 (1). 左右交互冷却がない場合は、金属管の周方向
不均一冷却によって生じる軸方向塑性歪が金属管の軸方
向に連続するが、左右交互冷却の場合は不連続になる。
金属管の周方向温度分布は、左右交互冷却がない場合
も、左右交互冷却した場合も同じであり、同じ曲げモー
メントが作用する。曲げモーメントMによって生じる曲
がり変形の曲率半径をρとすると、長さLの金属管に生
じる曲がり変形δは δ=ρ(1−cos(L/2ρ)) (1)式 で表されるから金属管の軸長が長くなるほど曲がり量は
大きくなる。左右交互冷却を行った場合、Δεmaxの大
きさは同じであるが、スリットラミナ流の長さ毎に金属
管に作用する曲げモーメントの向きが異なり、金属管の
軸方向に不連続となる。従って、それぞれ曲がりの向き
が異なる短い長さの金属管を軸方向に接続したことと同
じになり、金属管に生じる曲がり変形は大幅に低減され
るのである。
【0017】上記の塑性歪は、金属管が高温状態にあ
り、材料の降伏応力が小さいほど発生し易く、温度低下
に伴って金属管の降伏応力は上昇し、塑性変形は起こり
難くなる。したがって、冷却曲がりの原因となる塑性歪
の周方向の差は、冷却開始直後が最も生じ易いので、こ
の発明においては、冷却初期、すなわち冷却開始からし
ばらくの間は、左右交互冷却を行うのである。左右交互
冷却する間の金属管の回転数が冷却開始後1回転未満の
場合には、十分な冷却曲がりの低減効果を得ることは困
難であり、少なくとも冷却開始より金属管の1回転は左
右交互冷却を行うことが必要である。
【0018】この発明において、冷却装置に遮断板を採
用したのは、金属管外面冷却のスリットラミナ流は、ス
リットノズルの特性上、スリットノズルに給水して直ち
に層流のスリットラミナ流を得ることが困難であり、予
めスリットノズルよりスリットラミナ流を流下させてお
き、そのスリットラミナ流を遮断板によって遮断した
後、遮断板を左右交互に後退させることによって、スリ
ットラミナ流を左右交互に流下せしめることができ、冷
却初期に金属管を所定回数回転させ、しかるのち残る遮
断板を後退させれば、直ちに2列スリットラミナによる
高速冷却を行うことができるからである。
【0019】なお、左右交互冷却によって冷却曲がりの
低減効果を得るためには、スリットノズルの長さが長す
ぎないことが肝要である。すなわち、スリットノズルの
長さが長ければ、金属管の軸方向に数か所で、曲げモー
メントの向きを変えたとしても、それぞれのスリットノ
ズル位置において生じる曲がり変形が、前記(1)式か
らもわかるように大きくなるためである。したがって、
曲がり変形低減の観点からは、スリットノズルの長さは
短いほうが良い。また、スリットノズルの長さが長すぎ
ると、スリットノズルから噴出するスリットラミナ流に
ノズルのわずかなつまりや変形、風などの影響で幕切れ
が生じやすくなる。また一方、スリットノズルが短すぎ
ると長さ方向に多数のノズルと遮断板駆動装置などが必
要となり装置のコストが増加する。曲がり変形の低減効
果が十分に得られ、安定した板状水膜を形成しかつ、経
済的な装置とするためには、ノズル長さは1m〜4m程
度が好ましい範囲である。
【0020】この発明において、金属管に対して2列配
列するスリットノズルの間隔は、例えば、外径165.
0mmの金属管では120mmまでは熱伝達係数は増加
するが、120mmを超えると熱伝達係数は減少し始め
る。しかし一方、スリットノズルのスリット間隔が広く
なれば、残留応力による曲げモーメントの作用する方向
を180°対向側に近づけていくことができるので、ス
リットノズルの間隔は、できるだけ広い方が望ましい。
このノズル間隔を鋼管の内径θで整理すると、望ましい
範囲は、金属管中心から角度θは70°〜95°であ
る。左右交互冷却を行う場合の金属管の回転の下限は、
冷却曲がりの低減効果を得るために最低限必要な回転数
によって決定される。上限については、一概に決定する
ことはできないが、鋼管の焼入れ冷却などを例に取れ
ば、所望のマルテンサイト組織を得るためには鋼の成分
や焼入れ温度にもよるが、Ac3変態温度からマルテン
サイト変態開始温度までの間は、最低でも30〜40℃
/sec以上の冷却速度が必要とされる。2列のスリッ
トノズルからのスリットラミナ流で左右交互冷却する場
合の金属管回転数(以下左右交互回転数という)は、多
いほど冷却曲がり低減効果は大きいが、金属管の材質に
応じて、必要冷却速度が確保できる範囲内に左右交互回
転数を設定することが好ましい。
【0021】
【実施例】
実施例1 以下にこの発明の詳細を実施の一例を示す図1、図2に
基づいて説明する。図1はこの発明の外面冷却装置の左
半分の遮断板を省略した斜視図、図2はこの発明の外面
冷却装置の側面図である。図1ないし図2において、1
は冷却する金属管、2は金属管1の回転支持ロール、
3、4は金属管1の上方に所定間隔で軸方向に複数基配
置したスリットノズル、5は各スリットノズル3、4と
金属管1との間を遮断する遮断板、6は遮断板5の支持
ロール、7は金属管1の回転支持ロール2のテーブルに
沿って左右におかれた遮断板リフター駆動装置、8は遮
断板リフター、9は遮断板リフター駆動装置7内の駆動
歯車、10は駆動歯車9と噛み合う伝達歯車、11はス
トッパー、12はストッパー11の緩衝器で、遮断板リ
フター駆動装置7内の駆動歯車9を図示しない電動機で
駆動回転させ、伝達歯車10を回転させて遮断板リフタ
ー8自身に取付けた図示しない歯車と噛み合わせれば、
遮断板5を金属管1上方へ前進し、伝達歯車10と駆動
歯車9との間の図示しないクラッチを切ることによっ
て、遮断板5は遮断板リフター8と共に自重によってす
ばやく後退し、ストッパー11に衝突して止まるよう構
成されている。なお、クラッチは、必要な左右交互回転
数を金属管の回転速度から時間差に換算して、時間差を
おいて遮断板を後退できるように、プロセスコンピュー
タ(図示せず)よりリミットスイッチを介して電気的に
連結、切り放しの制御が行われる。
【0022】13はスリットノズル3、4のノズル間隔
調節機構で、左右両側に逆向きのネジを備えたスクリュ
ー軸14を水平に取付け、該スクリュー軸14にスリッ
トノズル3、4のブラケット15を取り付け、スクリュ
ー軸14を電動機16で正逆回転させれば、スリットノ
ズル3、4が水平方向に前後動してスリットノズル3、
4の間隔を調節できるよう構成され、金属管1の外径に
応じてスリットノズル3、4の間隔を自在に適正値に調
節できる。なお、図1、図2には内面冷却機構は図示し
ていないが、金属管1の一端から内面冷却水供給ノズル
によって内面冷却水を金属管内部に充満させ高速で通水
することによって金属管内部も必要に応じて冷却される
よう構成されている。
【0023】上記のとおり構成したことによって、金属
管1の冷却を行う場合は、電動機16を駆動してスクリ
ュー軸14を回転させ、金属管1の外径に応じてスリッ
トノズル3、4の間隔を適正値に調節する。次いで遮断
板リフター駆動装置7内の駆動歯車9を図示しない電動
機で駆動回転させ、伝達歯車10を回転させて遮断板リ
フター8自身に取付けた図示しない歯車と噛み合わせ、
遮断板5を金属管1上方へ前進させたのち、スリットノ
ズル3、4に通水してスリットノズル3、4よりそれぞ
れスリットラミナ流17を流下させ、左右全部のスリッ
トノズル3、4からのスリットラミナ流17を遮断した
のち、加熱した金属管1を冷却装置下部に搬入して回転
支持ロール2を駆動して金属管1を回転させる。しかる
のち、金属管1の冷却が開始されると、図示しないプロ
セスコンピュータは、左右交互冷却の左右交互回転数を
金属管1の回転速度から時間差に換算し、時間差をおい
てリミットスイッチを介して伝達歯車10と駆動歯車9
との間の図示しないクラッチを切り放し、時間差をおい
て遮断板5を後退させ、冷却初期の所定回転数の間金属
管1を左右交互のスリットノズル3、4からのスリット
ラミナ流17で冷却したのち、左右の全スリットノズル
3、4からのスリットラミナ流17で高速冷却が行わ
れ、金属管1の冷却曲がりを低減することができる。
【0024】実施例2 外径165.0mm、肉厚5.0mm、長さ500mm
のステンレス鋼管表面を200〜800℃に加熱し、回
転速度40rpmで回転させながら、幅5mm、長さ6
00mmの開口部を有するスリットノズルを、図3
(b)に示すとおり、スリットノズル31の間隔Lを7
0mm、120mmでステンレス鋼管32上部を挾み込
むように2列配列し、ステンレス鋼管32上部からスリ
ットラミナ流33を1.4m3/min・mで流下させ
たA、Bの場合、および幅5mm、長さ600mmの開
口部を有するスリットノズル31を、図3(a)に示す
とおり、ステンレス鋼管32の中心軸上に1列配列し、
ステンレス鋼管32上部からスリットラミナ流33を
1.4m3/min・m、0.7m3/min・m、0.
4m3/min・mで流下させたC〜E場合のそれぞれ
について熱伝達係数を測定した。その結果を図4に示
す。この場合の熱伝達係数は、ステンレス鋼管32の上
面側180°内では一定と仮定して、ステンレス鋼管3
2に埋め込んだ熱電対による冷却曲線から逆算して求め
た。なお、水量は2列スリットノズルの場合、それぞれ
のノズルから流下する水量の合計を示している。
【0025】図4にC〜Eで示すとおり、図3(a)に
示す1列のスリットノズル31からのスリットラミナ流
33の水量を増加しても、冷却能力の増加は認められな
かったが、図3(b)に示すとおり、スリットラミナ流
33を2列にしたA、Bの場合は、スリットラミナ流3
3で挟まれた部分に冷却水の飛散の無い安定した水膜が
形成できるため、同じ水量の1列のスリットラミナ流3
3のCの場合に比較し、大きな熱伝達係数を得ることが
できる。したがって、薄肉から厚肉までの金属管を一つ
の装置で冷却する場合は、熱伝達係数の大きい2列スリ
ットノズルからのスリットラミナ流で冷却するのが得策
である。
【0026】図3(c)(d)に示すように2列のスリ
ットノズル31からのスリットラミナ流33を左右交互
に流下させた場合と、図3(a)に示す1列のスリット
ノズル31からのスリットラミナ流33をステンレス鋼
管32の中心軸上に流下させた場合とのそれぞれについ
て、熱伝達係数を測定した。その結果、図3(c)
(d)に示すように2列のスリットノズル31からスリ
ットラミナ流33を左右交互に流下させる場合、スリッ
トラミナ流33を流下させる位置は、図3(c)や
(d)のようにステンレス鋼管32の中心軸からずれ
る。この場合の熱伝達係数は、1列のスリットノズル3
1からスリットラミナ流33をステンレス鋼管32の中
心軸上に与える図5(a)の場合の約75%程度に低下
した。これは、流下させたスリットラミナ流33がステ
ンレス鋼管32の外表面で形成する水膜が、中心軸上に
与えた図5(a)の場合のようにステンレス鋼管32の
左右に広がらず、図3(c)や(d)に示したように水
膜が形成される領域の範囲が狭いためと考えられる。
【0027】実施例3 C:0.2%、Si:0.2%、Mn:0.4%、C
r:0.9%、Mo:0.2%、残部Feおよび不可避
的不純物からなる外径140.0mm、肉厚5.0m
m、長さ33000mmの低合金鋼管を、950℃に加
熱したのち、回転速度40rpm、80rpm、110
rpmで回転させながら、幅5mm、長さ600mmの
開口部を有するスリットノズルを、スリットノズル間隔
120mmで鋼管上部を挾み込むように2列配列し、鋼
管上部から2列のスリットノズルから各列0.7m3
min・mのスリットラミナ流を流下させ、2列のスリ
ットノズルからのスリットラミナ流の左右交互冷却を左
右交互回転数0〜5回転に限定し、その後2列のスリッ
トノズルからスリットラミナ流を流下させて800℃か
ら450℃まで強制冷却した。内面冷却は行っていな
い。その場合における冷却初期の最小冷却速度、冷却曲
がりを測定した。その結果を図5、図6に示す。なお、
左右交互回転数0は、冷却初期から左右交互冷却を行わ
ず、2列のスリットノズルからのスリットラミナ流で冷
却した場合、冷却曲がりは、金属管10mあたりの曲が
り量で表した。
【0028】図5に示すとおり、左右交互冷却を冷却初
期に行った場合、ステンレス鋼管の回転数が少ない間
は、大幅な冷却速度の低下はない。すなわち、回転速度
にもよるが、40rpmで1回転の場合F、80rpm
で2回転の場合G、110rpmで3回転の場合Hで
は、最小冷却速度は最初から2列のスリットノズルから
のスリットラミナ流で冷却した左右交互冷却回転数0の
場合とほとんど変わらない。また、図6に示すとおり、
何れの回転速度の場合においても、左右交互回転数を1
回以上とすることによって、冷却曲がり量を著しく低減
させることができる。
【0029】実施例4 C:0.2%、Si:0.2%、Mn:0.4%、C
r:0.9%、Mo:0.2%、残部Feおよび不可避
的不純物からなる外径140.0mm、肉厚5.0m
m、長さ33000mmの低合金鋼管を、950℃に加
熱したのち、回転速度40rpm、80rpm、110
rpmで回転させながら、幅5mm、長さ600mmの
開口部を有するスリットノズルを、スリットノズル間隔
120mmで鋼管上部を挾み込むように2列配列し、鋼
管上部から2列のスリットノズルから各列0.7m3
min・mのスリットラミナ流を流下させ、2列のスリ
ットノズルからのスリットラミナ流の左右交互冷却を左
右交互回転数0〜4回転に限定し、その後2列のスリッ
トノズルからのスリットラミナ流を流下させて800℃
から450℃まで強制冷却した。内面冷却は行っていな
い。その場合における800℃〜450℃間の冷却速度
と冷却曲がりを測定した。その結果を表1に示す。冷却
速度は、800℃から450℃間の冷却速度、曲がり量
は、金属管10mあたりの曲がり量である。また、比較
のため、従来法として前記図3(a)に示す1列スリッ
トノズルの場合と、比較例の2列スリットを使用するが
左右交互冷却しないもの、あるいは、左右交互回転数が
本発明の範囲外であるものについても同様に800℃〜
450℃間の冷却速度と冷却曲がりを測定した。その結
果を表1に示す。なお、表1中の左右交互回転数欄のな
しは、冷却初期から左右交互冷却を行わず、2列のスリ
ットノズルからのスリットラミナ流で冷却した場合を、
冷却速度は、800℃から450℃間の冷却速度を、曲
がり量は、金属管10mあたりの曲がり量である。
【0030】
【表1】
【0031】表1に示すとおり、本発明の方法によれ
ば、従来法や比較例と同等以上の冷却速度が確保され、
かつ冷却曲がりを、大幅に低減することが可能である。
【0032】実施例5 外径140.0mm、肉厚5.0mm、長さ12000
mmのSUS304ステンレス鋼管を1060℃に加熱
したのち、1000℃から80rpmの速度で回転しつ
つ、幅5mm、長さ600mmの開口部を有するスリッ
トノズルを、スリットノズル間隔120mmで鋼管上部
を挾み込むように2列配列し、鋼管上部から各列0.7
3/min・mでスリットラミナ流を流下させ、左右
交互回転数1〜2回で450℃まで強制冷却した。ま
た、10m/sの内面通水による内面冷却を併用した。
また、従来法として前記図3(a)に示す1列スリット
ノズルの場合と、比較例として2列のスリットノズルを
使用するが左右交互冷却しないもの、あるいは、左右交
互回転数が本発明の範囲外であるものについても同様に
内面冷却を併用して強制冷却した。その場合における冷
却速度と冷却曲がりを測定した。その結果を表2に示
す。
【0033】
【表2】
【0034】表2に示すとおり、内面冷却を併用した場
合においても、冷却初期に左右交互冷却を行う本発明法
の場合は、従来法や比較例に比べて冷却曲がり低減効果
が大きい
【0035】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明の冷却方法な
らびに冷却装置を用いることによって、従来の冷却方法
では曲がりが大きくなる長尺の金属管についても、同等
以上の冷却速度を確保して冷却曲がりを大幅に低減で
き、寸歩精度に優れた金属管が製造できるので、従来の
曲がりが生じた場合の矯正工程が不要になり、製造コス
トを大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の外面冷却装置の左半分の遮断板を省
略した斜視図である。
【図2】この発明の外面冷却装置の側面図である。
【図3】回転する金属管にスリットラミナ流を流下させ
たときの冷却水の状態を示すもので、(a)は従来技術
に示されている1列スリットノズルの場合を示す断面
図、(b)は本発明における2列スリットノズルの双方
からスリットラミナ流を流下させた場合を示す断面図、
(c)と(d)は本発明における2列の内のどちらか一
方のスリットノズルからスリットラミナ流を流下させた
場合を示す断面図である。
【図4】2列スリットノズルと1列スリットノズルでの
外面冷却における表面温度と熱伝達率との関係を比較し
て示すグラフである。
【図5】外面を左右交互冷却した場合の金属管の回転数
(左右交互回転数と略記)と、最小冷却速度との関係を
示すグラフである。
【図6】外面を左右交互冷却した場合の金属管の回転数
(左右交互回転数と略記)と冷却曲がりとの関係を示す
グラフである。
【図7】ラミナフローを流下させて焼入れ冷却を行う従
来装置を示すもので、(a)図は正面図、(b)図は側
面図である。
【符号の説明】
1、71 金属管 2、72 回転支持ロール 3、4、31、73 スリットノズル 5 遮断板 6 支持ロール 7 遮断板リフター駆動装置 8 遮断板リフター 9 駆動歯車 10 伝達歯車 11 ストッパー 12 緩衝器 13 ノズル間隔調節機構 14 スクリュー軸 15 ブラケット 16 電動機 17、33 スリットラミナ流 32 ステンレス鋼管 74 ラミナフロー 75 内面側冷却ノズル 76 内面側冷却水

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属管を中心軸の回りに回転させつつ金
    属管の長さ方向に平行に設けた水噴射機構から水を噴射
    して金属管を冷却する方法において、冷却初期には、金
    属管の長さ方向に平行に少なくとも2列以上設けた複数
    個のスリットノズルから左右交互にスリットラミナ流を
    流下させ、その後スリットノズルの全部からスリットラ
    ミナ流を流下させることを特徴とする金属管の外周面冷
    却方法。
  2. 【請求項2】 金属管を中心軸の回りに回転させる回転
    機構と、金属管の長手方向と平行に2列以上設けた複数
    個のスリットノズルと、前記複数個のスリットノズルか
    らのスリットラミナ流を個々に遮断できる遮断機構とか
    らなることを特徴とする金属管の外周面冷却装置。
  3. 【請求項3】 金属管を水平に置載し回転させる回転支
    持ロールを有し、回転する金属管の上部からスリットラ
    ミナ流を該金属管外表面に向けて流下させる左右2列の
    スリットノズルを該金属管長さ方向に沿って複数個連接
    して有し、さらに左右のスリットノズル群より流下する
    スリットラミナ流を個々に遮断する遮断板を、鋼管の長
    さ方向に沿ってスリットノズルと同じ個数分備え、個々
    の遮断板を金属管の左あるいは右下方より金属管の上方
    へ移動させ、左右の遮断板を鋼管の回転速度に応じて予
    め定めた時間差をおいて鋼管の上方より左あるいは右下
    方へ後退移動させる駆動機構とを有することを特徴とす
    る金属管の外周面冷却装置。
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