JPH0892459A - 難燃性スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

難燃性スチレン系樹脂組成物

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JPH0892459A
JPH0892459A JP22982094A JP22982094A JPH0892459A JP H0892459 A JPH0892459 A JP H0892459A JP 22982094 A JP22982094 A JP 22982094A JP 22982094 A JP22982094 A JP 22982094A JP H0892459 A JPH0892459 A JP H0892459A
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weight
flame
retardant
rubber
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JP22982094A
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English (en)
Inventor
Bunho Se
文 峯 施
Koyo Sho
宏 揚 蕭
Yoshinobu Furubayashi
林 義 信 古
Noriaki Nishio
尾 紀 昭 西
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KIBI JITSUGYO KOFUN YUUGENKOUS
KIBI JITSUGYO KOFUN YUUGENKOUSHI
Mitsubishi Chemical Corp
Chi Mei Industrial Co Ltd
Original Assignee
KIBI JITSUGYO KOFUN YUUGENKOUS
KIBI JITSUGYO KOFUN YUUGENKOUSHI
Mitsubishi Chemical Corp
Chi Mei Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形時における良好な熱安定性及び流動安定
性、成形品の耐熱性、外観並びに耐衝撃性に優れた難燃
性スチレン系樹脂組成物を提供する。 【構成】 下記の成分(A)〜成分(D)からなること
を特徴とする、難燃性スチレン系樹脂組成物。 成分(A): ゴム変性スチレン系樹脂 100重量部 成分(B): A−B−A型のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水 素添加物 2〜20重量部 成分(C): 臭素化ジフェニルアルカン系難燃剤 4〜30重量部 成分(D): 三酸化アンチモン 1〜10重量部

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形時における良好な
熱安定性及び流動安定性とを有し、かつ成形品の耐熱
性、外観並びに耐衝撃性に優れる難燃性スチレン系樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂は、耐衝撃性及び剛性に
優れ、また、成形加工性が良好なことから、従来より、
種々の広範囲な用途において使用されている。しかし、
スチレン系樹脂を始め有機高分子材料は燃焼し易いた
め、一般に難燃性が要求される分野への用途への展開が
制限されている。具体的には、この様な難燃性が要求さ
れる分野である家電分野、OA機器分野等においては、
近年、火災に対する安全性の必要性から、難燃化の要求
が頓にクローズアップされて来て、種々の難燃化の手段
が検討されている。スチレン系樹脂の難燃剤としては、
一般にテトラブロモビスフェノールA(以下、単に「T
BA」と略記する。)、或いは、これを分子骨格成分と
して有する臭素化エポキシ樹脂オリゴマー又はポリカー
ボネートオリゴマー、デカブロモジフェニルエーテル
(以下、単に「DBDPE」と略記する。)等が知られ
ており、これら難燃剤は必要により難燃助剤である三酸
化アンチモンと併用して使用されている。
【0003】しかしながら、難燃剤としてTBAを使用
した場合には、成形時における熱焼けによる成形品の変
色や成形品の耐熱性の低下が起こると言った欠点があ
り、また、臭素化エポキシ樹脂オリゴマー系難燃剤を使
用した場合は、成形品の耐熱性と耐光性には優れている
ものの、その反面、耐衝撃性の著しい低下を引き起こす
と言った欠点がある。この様な欠点は、臭素化エポキシ
樹脂オリゴマー系難燃剤の分子量を調整すればある程度
は改良することができるが、その反面、耐熱性が低下す
る。
【0004】更に、上記DBDPEを難燃剤として使用
した場合には、成形品の耐熱性は良好であるものの、そ
の反面、耐光性が著しく損なわれ、黒着色された製品以
外には、家電製品やOA機器ハウジング等の材料として
使用することができない場合が多いと言った欠点があ
る。
【0005】一方、最近開発された後記の一般式(I)
で表わされる臭素化ジフェニルアルカン系難燃剤につい
て検討したところ、成形品の耐衝撃性、耐熱性及び耐光
性には優れているものの、耐衝撃性改良剤としてのゴム
を併用した場合、樹脂成形時の熱安定性が低下して、成
形品の外観が悪化するため、製品の美麗さが要求される
ハウジング等の材料への使用は大きな制限を受けること
が多いと言った欠点を有するものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
様な従来の難燃性スチレン系樹脂が有している欠点を克
服して、成形時における良好な熱安定性及び流動安定性
とを有し、かつ成形品の耐熱性、耐衝撃性並びに耐光性
に優れ、更に良好な成形品外観を有する難燃性スチレン
系樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要]本発明者等は、スチレン系樹脂の難燃化
に伴う上記問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結
果、ゴム変性スチレン系樹脂に特定のスチレン・共役ジ
エンブロック共重合体の水素添加物と臭素化ジフェニル
アルカン系難燃剤とを組み合わせて、難燃助剤の三酸化
アンチモンと共に添加することによって、上記の目的が
達成されることを見出して、本発明を完成するに至った
ものである。すなわち、本発明の難燃性スチレン系樹脂
組成物は、下記の成分(A)〜成分(D)の各成分から
なることを特徴とするものである。 成分(A): ゴム変性スチレン系樹脂 100重量部 成分(B): スチレンで形成される末端重合体ブロックAを少なくとも2つ 有し、かつ、共役ジエンで形成される中間重合体ブロックBを少 なくとも1つ有するA−B−A構造からなる重量平均分子量が2 40,000以下のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水 素添加物 2〜20重量部 成分(C): 下記の一般式(I)で表わされる臭素化ジフェニルアルカン系 難燃剤 4〜30重量部 一般式(I)
【0008】
【化2】
【0009】[式中、m及びnは互いに同じであっても
異なっていても良い1〜5の整数、Xは直鎖又は分岐し
た炭素数1〜10のアルキレン鎖を表わす。] 成分(D): 三酸化アンチモン 1〜10重量部
【0010】[発明の具体的説明] [I] 難燃性スチレン系樹脂組成物 (1) 構成成分 (a) 成分(A):ゴム変性スチレン系樹脂 本発明の難燃性スチレン系樹脂組成物を構成する成分
(A)のゴム変性スチレン系樹脂は、マトリックスであ
るスチレン系ポリマー中に、スチレン系ポリマーがグラ
フトしたゴム状弾性体の粒子が分散相として含有されて
いる樹脂である。この様なゴム変性スチレン系樹脂とし
て知られる代表的なものとしては、ゴム状弾性体粒子の
存在下でスチレン系単量体を重合条件に付して得られた
ゴム状弾性体粒子樹脂分散型のスチレン系樹脂(以下、
「Gポリマー」と略記する。)、又は、このGポリマー
及びスチレン系ポリマー(以下、「Sポリマー」と略記
する。)の混合物である。
【0011】上記Gポリマーは、通常、スチレン系単量
体にゴム状弾性体を溶解又は混合して分散させたものを
重合して得られるものが好ましく、中でもゴム状弾性体
の含有量が5〜30重量%、好ましくは7〜25重量%
のものが好ましい。また、上記Sポリマーは、スチレン
系単量体を重合して得られるものである。上記スチレン
系単量体としては、スチレン、α−スチレン、p−メチ
ルスチレン等のスチレン又はその誘導体のビニル単量体
であり、これらスチレン単量体は、これらと共重合可能
な他のビニル単量体と併用し混合して使用することもで
きる。該他のビニル単量体としては、例えば、アクリロ
ニトリル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フェニルマ
レイミド等を挙げることができ、これらは二種以上を併
用して使用することができる。スチレン系単量体と他の
ビニル単量体とを併用する場合には、一般に、他のビニ
ル単量体の量を50重量%以下、好ましくは40重量%
以下にする。また、ゴム状弾性体としては、例えば、ポ
リブタジエン、ポリイソプレン、スチレン・ブタジエン
系共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、
スチレン・イソプレン系共重合体、エチレン・プロピレ
ン系共重合体(エチレン・プロピレン・エチリデンノル
ボルネン共重合体等)、その他アクリル酸エステル又は
メタクリル酸エステルを含有するゴム等を挙げることが
でき、これらは二種以上を併用して使用することができ
る。これらの中ではポリブタジエンを使用することが特
に好ましい。該ポリブタジエンは、低シス含量でも高シ
ス含量のものでもいずれでも良く、これらの混合物でも
良い。また、ポリブタジエンは、例えば、スチレン・ブ
タジエン系ブロック共重合体等と併用しても良い。
【0012】Gポリマーの別の製造方法としては、水性
のエマルジョン状のゴム状弾性体から製造する方法があ
る。その代表的な方法としては、水性のエマルジョン状
のゴム状弾性体にスチレン系単量体を添加して、乳化状
で重合し、ポリマーを得る方法を挙げることができる
(以下、この方法で得られたGポリマーを特に「Eポリ
マー」と称する。)。このEポリマーを製造するのに用
いるゴム状弾性体成分としては、前記したゴム状弾性体
と同様のものを使用することができるが、通常、架橋し
た部分(ゲル分)を40〜90重量%程度含むものを使
用するのが好適である。好ましいゴム状弾性体として
は、例えば、ポリブタジエン、ブタジエン系共重合体
(ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・アクリ
ロニトリル共重合体等)、エチレン・プロピレン系共重
合体(エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン
共重合体等)を挙げることができる。ここで用いられる
ポリブタジエンやブタジエン系共重合体としては、乳化
重合法で製造したものを使用するのが特に好ましい。
【0013】通常、Eポリマーにおけるスチレン系単量
体とゴム状弾性体との含有割合は、両者の合計100重
量部に対して、ゴム状弾性体が20〜90重量部、好ま
しくは40〜85重量部(残量がスチレン系単量体)で
ある。上記Eポリマーは、通常、スチレン系ポリマーと
混合してゴム変性スチレン系樹脂として使用される。こ
の他、水性エマルジョン状のゴム状弾性体からGポリマ
ーを製造する方法としては、乳化塊状重合法や乳化懸濁
重合法等の方法も採用することができる。このようにし
て得られるゴム変性スチレン系樹脂は、一般に、ゴム状
弾性体の含有量が3〜25重量%、200℃で測定した
メルトフローレート(MFR)が2〜30g/10分の
ものが好適に使用することができる。
【0014】(b) 成分(B):スチレン・共役ジエンブ
ロック共重合体の水素添加物 本発明の難燃性スチレン系樹脂組成物を構成する成分
(B)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素
添加物は、スチレンで形成される末端重合体ブロックA
を少なくとも2つ有し、かつ、共役ジエンで形成される
中間重合体ブロックBを少なくとも1つ有するA−B−
A構造からなるスチレン・共役ジエンブロック共重合体
の水素添加物である。これらスチレン・共役ジエンブロ
ック共重合体の水素添加物の重量平均分子量は、成形品
の外観、成形時の流動性の点から240,000以下、
好ましくは10,000〜230,000、特に好まし
くは40,000〜200,000の範囲にあるもので
ある。また、スチレンで形成される末端重合体ブロック
Aの含有量は、ベース樹脂である上記ゴム変性スチレン
樹脂との相溶性、光沢、耐衝撃性の点から20〜60重
量%、好ましくは25〜45重量%の範囲にあるものが
好ましい。また、水素添加率は95%以上のものが熱安
定性の点から好ましい。
【0015】ここで「重量平均分子量」は、ゲル浸透ク
ロマトグラフィー(GPC)により次の条件で測定した
ポリスチレン換算の重量平均分子量である。 (条件)機器 :150C ALC/GPC(Wate
rs社製) カラム:AD80M/S(昭和電工(株)製)3本 溶媒 :o−ジクロロベンゼン 温度 :140℃ 流速 :1ml/分 注入量:200μl 濃度 :2mg/ml(酸化防止剤として2,6−ジ−
t−ブチル−p−フェノールを0.2重量%添加。濃度
検出はFOXBORO社製赤外分光光度計MIRAN−
1Aを用い、波長3.42μmで測定。) (分子量換算)分子量の換算は東ソー社製の単分散ポリ
スチレンを用い、常法により検量線を作成し、全てポリ
スチレン換算の分子量として用いた。
【0016】これらスチレン・共役ジエンブロック共重
合体の水素添加物の具体例としては、例えば、スチレン
・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物(スチレン
・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体[SEB
S])、スチレン・イソプレンブロック共重合体の水素
添加物(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共
重合体[SEPS])、スチレン・ブタジエン・イソプ
レンブロック共重合体の水素添加物([SEEPS])
又はこれらの混合物等を挙げることができる。これらス
チレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物の製
造方法としては、例えば、特公昭40−23798号公
報に記載された方法により、リチウム触媒等を用いて不
活性溶媒中でスチレン・ブタジエンブロック共重合体を
合成し、次いで、例えば、特公昭42−8704号、特
公昭43−6636号、特開昭59−133203号、
特開昭60−79005号各公報に記載された方法によ
り、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加す
る方法等を挙げることができる。
【0017】(c) 成分(C):臭素化ジフェニルアルカ
ン系難燃剤 本発明の難燃性スチレン系樹脂組成物を構成する成分
(C)の臭素化ジフェニルアルカン系難燃剤成分は、一
般式(I)
【0018】
【化3】
【0019】[式中、m及びnは互いに同じであっても
異なっていても良い1〜5の整数、Xは直鎖又は分岐し
た炭素数1〜10のアルキレン鎖を表わす。]で表わさ
れる化合物である。Xの具体例としては、例えば、メチ
レン、エチレン、メチルエチレン、ブチレン、ジメチル
エチレン等を挙げることができる。これらの中でも耐熱
性の観点からメチレン及びエチレンが好ましい。また、
臭素含有量は70重量%以上、好ましくは80重量%以
上が好ましい。この様な難燃剤は各種の方法で製造する
ことができる。具体的には、エチレンビスペンタブロモ
ジフェニルは、ベンゼンと1,2−ジクロルエタンをル
イス酸触媒の存在下に連続して反応させて得られるジフ
ェニルエタンを臭素化させることによって製造すること
ができる。これら成分(C)の臭素化ジフェニルアルカ
ン系難燃剤は、具体的には、エチレンビスペンタブロモ
ジフェニル(アルベマール社「Saytex 801
0」」として市販されている。)を挙げることができ
る。
【0020】(d) 成分(D):三酸化アンチモン 本発明の難燃性スチレン系樹脂組成物を構成する成分
(D)の三酸化アンチモンは、難燃助剤として作用する
ものであって、通常の市販品、例えば、日本精鉱社製
「ATOX−S」(商品名)等を用いることができる
【0021】(2) 構成比(配合割合) 本発明の難燃性スチレン系樹脂組成物を構成する上記各
成分の構成比(配合割合)は、次に示す通りである。本
発明の難燃性スチレン系樹脂組成物は、成分(A)のゴ
ム変性スチレン系樹脂100重量部を基準として成分
(B)〜成分(D)がそれぞれ配合されて構成されてい
る。 成分(A):ゴム変性スチレン系樹脂100重量部 成分(B):スチレン・共役ジエンブロック共重合体の
水素添加物2〜20重量部、好ましくは3〜18重量
部、特に好ましくは3〜10重量部 成分(C):臭素化ジフェニルアルカン系難燃剤4〜3
0重量部、好ましくは5〜25重量部 成分(D):三酸化アンチモン1〜10重量部、好まし
くは3〜7重量部 ここで、成分(B)のスチレン・共役ジエンブロック共
重合体の水素添加物の配合割合が上記範囲より少な過ぎ
ると耐衝撃性の改良効果が不十分であり、一方、多過ぎ
ると剛性、表面硬度が低下するので好ましくない。ま
た、成分(C)の臭素化ジフェニルアルカン系難燃剤の
配合割合が上記範囲より少な過ぎると難燃効果が期待で
きず、一方、多過ぎると流動性が低下するので好ましく
ない。更に、成分(D)の三酸化アンチモンの配合割合
が上記範囲より少な過ぎると十分な難燃性が付与され
ず、一方、多過ぎると耐衝撃性が低下するので好ましく
ない。
【0022】(3) 任意の配合成分 本発明の難燃性スチレン系樹脂組成物は、上記各構成成
分の他に本発明の効果を著しく損なわない範囲で他の成
分を配合することができる。更に、本発明の効果を著し
く損なわない範囲で他の難燃剤を配合することができ
る。また、熱安定剤、可塑剤、滑剤、離型剤、増粘剤、
帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、着
色剤、充填剤、導電剤等の添加剤を適宜配合することが
できる。更に、本発明の難燃性スチレン系樹脂組成物に
は、各種の他のポリマー、例えばポリアミド、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリ[(2,6−ジメチルフェニ
レン)エーテル]、芳香族ポリカーボネート、塩化ビニ
ル樹脂、塩素化ポリエチレン、メチルメタクリレート樹
脂、(A−B)n構造のジブロック型のスチレン・共役
ジエンブロック共重合体の水素添加物、アクリロニトリ
ル・ブタジエンゴム等を、本発明の効果を著しく損なわ
ない範囲で適宜配合することができる。該他のポリマー
の配合量は、好ましくは、上記必須成分及びこれら任意
成分の合計量に対し2〜70重量%の範囲で配合するこ
とができる。なお、(A−B)n構造のジブロック型の
スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物を
併用する場合は、上記成分(B)のトリブロック型の水
素添加物の配合量を超えない範囲で用いる。
【0023】(4) 難燃性スチレン系樹脂組成物の製造 本発明の難燃性スチレン系樹脂組成物は、上記成分
(A)〜(D)の各構成成分を上記配合割合で配合し、
ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサー、ニ
ーダーブレンダー、ロール、一軸又は二軸押出機等の通
常の混合混練機により混合・混練することにより製造さ
れる。通常は、これら押出機等により混合・混練して、
押し出された押出物を冷却しペレット化する方法によっ
て得ることができる。上記混練は、一般に180〜25
0℃、好ましくは200〜230℃の温度で行なわれ
る。なお、各配合成分の混合・混練順序は、特に制限さ
れない。
【0024】[II] 用 途 この様にして得られた本発明の難燃性スチレン系樹脂組
成物は、難燃性を有し、成形時における良好な熱安定性
及び流動安定性と、成形品の耐熱性、外観並びに耐衝撃
性に優れていることから、各種工業品、特に家電分野、
OA機器分野等での使用に期待が持たれる。
【0025】
【実施例】以下に示す実験例によって、本発明を更に具
体的に説明する。 [I] 評価方法 種々の難燃性スチレン系樹脂組成物の諸性質を下記の方
法により測定し、評価した。 (1) 成形品の外観 射出成形機(型締力100トン)を用い、成形温度22
0℃、射出成形圧力700kg/cm2 、金型温度35
℃の条件下で25mm×300mm×3mm厚のシート
状試験片を作成し、得られた成形品の表面を肉眼で観察
して、次の基準により評価した。 ○:表面外観良好 ×: シルバーストリーク、フローマークが発生 (2) 耐衝撃性 (a) ASTM−D256に準拠してアイゾット衝撃強度
を測定した(23℃、試験片厚み1/4インチ、ノッチ
付き試験片)。 (b) 上記外観評価用試験片を用い、デュポン衝撃試験機
による面衝撃強度を測定した(衝撃箇所はゲート近
傍)。
【0026】(3) 耐熱性 ASTM−D648に準じて加熱変形温度を測定した
(試験片:厚み1/4インチ、アニール処理なし)。 (4) 流動性 ASTM−D648により、200℃、5kgのメルト
フローレート(MFR)を測定した。 (5) 燃焼性 UL94安全規格に準じて、94V−0、94V−1、
94V−2の材料分類の垂直燃焼試験により評価した
(試験片厚み:1/10インチ)。
【0027】[II] 実験例 実施例1〜6及び比較例1〜5 ポリブタジエン変性ポリスチレン(ゴム含有量7.6重
量%、ゴム平均粒子径1.1μm、MFR4.0g/1
0分)100重量部に対して、A−B−Aトリブロック
型のスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加
物として、a:重量平均分子量85,000、ポリスチ
レン含有量29重量%、b:重量平均分子量110,0
00、ポリスチレン含有量29重量%、c:重量平均分
子量170,000、ポリスチレン含有量31重量%、
d:重量平均分子量246,000、ポリスチレン含有
量32重量%の4種、他のゴムとしてスチレン・ブタジ
エンブロック共重合体(旭化成工業(株)製タフプレン
126)、難燃剤としてエチレンビスペンタブロモジフ
ェニル(アルベマール社:Saytex 8010)、
難燃助剤としてSb2 3 、安定剤としてMgO、及
び、酸化防止剤としてジステアリル−3,3−チオジプ
ロピオネート(住友化学工業(株)製:スミライザーT
PS)のそれぞれを表1及び表2に示した割合で所定量
混合し、高速ミキサーでブレンドした。その後、二軸押
出機(スクリュー径:30mmφ)を用いて220℃で
溶融混練し、ペレット化して難燃樹脂組成物ペレットを
得た。このペレットを用いて射出成形して試験片を作成
し、前記評価方法に従って測定及び評価を行なった。そ
の結果を表1及び表2に示す。
【0028】実施例7〜9及び比較例6〜7 実施例1において、ポリブタジエン変性ポリスチレンを
ゴム含有量9.0重量%、ゴム平均粒子径1.3μm、
MFR3.6g/10分のポリブタジエン変性ポリスチ
レンに変更して用い、表3に示した配合割合で実施例1
と同様に試験片を作成して各評価を行なった。その結果
を表3に示す。
【0029】実施例10及び比較例8〜9 実施例1において、スチレン・ブタジエンブロック共重
合体の水素添加物として、A−B−Aトリブロック型の
スチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物
(重量平均分子量87,000、ポリスチレン含有量2
9重量%)及びA−Bジブロック型のスチレン・イソプ
レンブロック共重合体の水素添加物(重量平均分子量1
49,000、ポリスチレン含有量37重量%)を変更
して用い、表4に示した配合割合で実施例1と同様に試
験片を作成して各評価を行なった。その結果を表4に示
す。
【0030】実施例11〜13及び比較例10〜11 実施例1において、難燃剤としてSaytex 801
0(アルベマール社製)と、臭素化エポキシ樹脂オリゴ
マー(大日本インキ化学工業(株)製 EC−14)を
用い、表5に示した配合割合で実施例1と同様に試験片
を作成して各評価を行なった。その結果を表5に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【発明の効果】このような本発明の難燃性スチレン系樹
脂組成物は、成形時における良好な熱安定性及び流動安
定性とを有し、かつ成形品の耐熱性、外観並びに耐衝撃
性に優れたもので、工業的に極めて有用な材料である。
フロントページの続き (72)発明者 古 林 義 信 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内 (72)発明者 西 尾 紀 昭 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分(A)〜成分(D)からなるこ
    とを特徴とする、難燃性スチレン系樹脂組成物。 成分(A): ゴム変性スチレン系樹脂 100重量部 成分(B): スチレンで形成される末端重合体ブロックAを少なくとも2つ 有し、かつ、共役ジエンで形成される中間重合体ブロックBを少 なくとも1つ有するA−B−A構造からなる重量平均分子量が2 40,000以下のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水 素添加物 2〜20重量部 成分(C): 下記の一般式(I)で表わされる臭素化ジフェニルアルカン系 難燃剤 4〜30重量部 一般式(I) 【化1】 [式中、m及びnは互いに同じであっても異なっていて
    も良い1〜5の整数、Xは直鎖又は分岐した炭素数1〜
    10のアルキレン鎖を表わす。] 成分(D): 三酸化アンチモン 1〜10重量部
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997004027A1 (fr) * 1995-07-20 1997-02-06 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Composition de resine polystyrene ignifuge et objets moules en resine polystyrene
JPH10130608A (ja) * 1996-09-05 1998-05-19 Tokai Rubber Ind Ltd ホットメルト型難燃性接着剤組成物およびそれを用いて得られる絶縁テープ

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WO1997004027A1 (fr) * 1995-07-20 1997-02-06 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Composition de resine polystyrene ignifuge et objets moules en resine polystyrene
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