JPH0890454A - 衝撃作業機用先端工具、および衝撃作業機 - Google Patents

衝撃作業機用先端工具、および衝撃作業機

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JPH0890454A
JPH0890454A JP22679594A JP22679594A JPH0890454A JP H0890454 A JPH0890454 A JP H0890454A JP 22679594 A JP22679594 A JP 22679594A JP 22679594 A JP22679594 A JP 22679594A JP H0890454 A JPH0890454 A JP H0890454A
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JP22679594A
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English (en)
Inventor
Sakuji Yamada
策次 山田
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YAMADA JUKI KK
Original Assignee
YAMADA JUKI KK
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04GSCAFFOLDING; FORMS; SHUTTERING; BUILDING IMPLEMENTS OR AIDS, OR THEIR USE; HANDLING BUILDING MATERIALS ON THE SITE; REPAIRING, BREAKING-UP OR OTHER WORK ON EXISTING BUILDINGS
    • E04G23/00Working measures on existing buildings
    • E04G23/006Arrangements for removing of previously fixed floor coverings

Abstract

(57)【要約】 【目的】刃先の脱落や変形などが容易に生じるようなこ
とを解消し、接着物の剥離作業やその他の所望作業を能
率よく行えるようにする。 【構成】一定幅を有するへら状チゼルの先端部に、超硬
合金製の刃先本体がろう付けされて固着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、たとえばマンション
などの建築物の床面に敷設された床面防水用の樹脂系シ
ートやPタイルを張り替えるような場合において、これ
らの樹脂系シートやPタイルを剥離させる作業や、ある
いはコンクリート製床面の突起を切削除去するなどの作
業に用いられる衝撃作業機用先端工具、および衝撃作業
機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の衝撃作業機用先端工具と
しては、たとえば実公昭62−34702号公報や、特
公平4−29513号公報などに所載の工具がある。こ
れら従来の工具は、いずれもへら状に形成されたチゼル
の先端部に、このチゼルとは別体に形成された切削刃を
ボルト止めしたものである。また、これらの工具は、電
動ハンマなどの衝撃作業機に装着して使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の工具では、電動ハンマなどの衝撃作業機によって衝
撃を与えながら、たとえばコンクリート床面に密着した
床面防水用の樹脂系シートを剥離させるような場合に
は、激しい衝撃の繰り返しによって切削刃を固定させる
ためのボルトのネジが極めて短時間で損傷したり、ある
いは緩みを生じ、これが原因となって切削刃の脱落を招
くという難点を生じていた。とくに、従来における電動
ハンマなどの衝撃作業機は、衝打用のピストンハンマー
を単に往復動させることによってこのピストンハンマー
を工具のシャンク部に衝打させる構造であるのが一般的
である。したがって、工具には極めて急激な衝撃力が断
続的に付与されることとなって、上記ボルトのネジの損
傷や緩みが一層生じ易くなっていた。
【0004】また、コンクリートには、石英やその他の
非常に硬い物質が混入されている実情がある。したがっ
て、切削刃の脱落が仮に生じない場合であっても、その
切削刃の先端がコンクリート床面に接することによっ
て、刃先が湾曲したり、あるいは潰れるなどの変形が生
じ易く、切削刃の使用寿命が非常に短くなっていた。そ
の結果、従来では、コンクリートに密着した広面積の樹
脂系シートの剥離作業を長時間連続して行うようなこと
はできず、その作業能率は非常に悪いものとなってい
た。また、このような難点は、コンクリート床面の突起
を切削して除去するなどの他の作業を行う場合において
も、同様に生じていた。
【0005】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、刃先の脱落や変形などが容易に
生じるようなことを解消し、接着物の剥離作業やその他
の所望作業を能率よく行えるようにすることをその課題
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0007】すなわち、本願の請求項1に記載の発明
は、一定幅を有するへら状チゼルの先端部に、超硬合金
製の刃先本体がろう付けされて固着されていることを特
徴としている。
【0008】本願の請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の衝撃作業機用先端工具において、上記超硬合金
製の刃先本体は、少なくともそのビッカース硬さが10
00N/mm2 以上であることを特徴としている。
【0009】本願の請求項3に記載の発明は、上記請求
項1または2に記載の衝撃作業機用先端工具を用いた衝
撃作業機であって、請求項1または2に記載の衝撃作業
機用先端工具を先端側に有するシャンク部と、このシャ
ンク部の後端側を摺動可能に保持する保持手段と、この
保持手段に保持されたシャンク部をその先端側方向へ衝
打するための衝打体を有するロータリーハンマー部を備
え、かつ、このロータリーハンマー部は、その衝打体が
上記シャンク部を先端側方向へ断続的に衝打して押圧す
るように上記シャンク部の後端部またはこの後端部に接
触もしくは連結して設けられた補助部材の被衝打面に対
する接触および離反を繰り返すとともに、上記シャンク
部が先端側方向へ所定ストローク移動する期間中におい
て上記被衝打面に対する衝打体の押圧動作が継続される
ように、上記衝打体が上記被衝打面と対向する方向に沿
って旋回回転自在に設けられたものであることを特徴と
している。
【0010】
【発明の作用および効果】上記請求項1に記載の発明に
おいては、へら状チゼルの先端部に超硬合金製の刃先本
体がろう付けされているために、刃先本体をボルト止め
していた従来のものとは異なり、工具に付与される衝撃
によってボルトのねじが損傷するなどして刃先本体が不
用意に脱落するといったことがなくなる。すなわち、ろ
う付けによる固着では、接合材を用いた強固な固着が可
能であるために、刃先本体が衝撃に原因してチゼルから
容易に脱落するようなことを防止できる。しかも、この
ろう付けは、たとえば銀ろう材などの接合材を介して刃
先本体とチゼルとを相互に接合させるもであるから、こ
の接合材が、チゼルから刃先本体に伝達される衝撃の緩
衝作用を発揮し、刃先本体の脱落防止に役立つ作用も期
待できる。
【0011】一方、刃先本体は硬度の高い超硬合金製で
あるから、たとえばコンクリートなどの硬質部材に接触
させた場合であっても、短期間の使用によってその刃先
が簡単に傷むといったことも解消できることとなる。刃
先本体はへら状チゼルにろう付けされており、溶接付け
の場合とは異なり、刃先本体自体を高温加熱するもので
はないから、超硬合金製の刃先本体の特性、とくに硬度
が大きく損なわれることもない。
【0012】したがって、上記したように刃先本体の硬
度が高く、しかもこの刃先本体が衝撃に原因して容易に
脱落するようなことが防止される結果、従来では困難と
されていた被接着物の剥離作業や被切削物の切削作業な
どの各種作業の能率を高めることができるという格別な
効果が得られる。
【0013】請求項2に記載の発明においては、刃先本
体のビッカース硬さが1000N/mm2 以上であるた
めに、たとえばビッカース硬さが800N/mm2 前後
の高速度鋼を用いた工具などでは困難とされていたコン
クリート面に接着された樹脂系シートの剥離作業なども
適切に行えるという利点が得られる。
【0014】請求項3に記載の発明では、上記請求項1
または2に記載の衝撃作業機用先端工具を先端側に有す
るシャンク部の後端側を保持手段に対して摺動可能に保
持させた状態において、ロータリーハンマー部の衝打体
を、上記シャンク部の後端部またはこの後端部に接続も
しくは連結された補助部材の被衝打面と対向する方向に
沿って旋回回転させれば、この衝打体は上記シャンク部
を先端側方向へ断続的に衝打して押動させるように上記
被衝打面に対する接触および離反を繰り返すこととな
る。また、この場合、上記衝撃作業機用先端工具のシャ
ンク部が先端側方向へ所定ストローク移動する期間中に
おいては、上記被衝打面に対する衝打体の押圧動作が継
続されることとなる。
【0015】すなわち、上記ロータリーハンマー部は、
ピストンハンマーを備えた圧搾空気式の空気ハンマーや
電動ハンマーなどとは異なり、往復動作を行うピストン
ハンマーをその下死点において被衝打面に衝突させてか
ら直ちに離反させるものではなく、上記衝打体は被衝打
面に一定期間中接触した状態を維持し、その期間中にお
いては遠心力によって被衝打面を押動し続けることとな
る。したがって、衝打体が有する運動エネルギーは、衝
撃作業機用先端工具に対して瞬間的にのみ伝達されるよ
うなことはなく、比較的緩やかな衝撃力として伝達され
ることとなる。
【0016】一方、本願発明に係る衝撃作業機用先端工
具の超硬合金製の刃先本体は、硬度が高い反面、靭性が
低下し、急激な衝撃が与えられると欠けや割れなどが生
じ易いという特性が見られる。ところが、上記したよう
にロータリーハンマー部の衝打体から衝撃作業機用先端
工具に対して急激な衝撃力が伝達されることが抑制され
るために、この超硬合金製の刃先本体に割れや欠けなど
が生じることを適切に回避できることとなる。その結
果、衝撃作業機用先端工具の刃先本体の使用寿命の長期
化が図れ、所望の作業をより一層適切に行うことができ
るという効果が得られる。
【0017】なお、上記ロータリーハンマー部の衝打体
は、上記被衝打面を一定期間にわたって押圧し続けなが
ら衝撃作業機用先端工具に対して衝撃力を付与するた
め、衝撃作業機用先端工具に伝達される衝撃力の瞬間最
大値は低下するものの、衝撃作業機用先端工具に付与さ
れる運動エネルギーの全体量が大きく減少するようなこ
とはない。したがって、ただ単に電動ハンマの出力を弱
めて衝撃力を弱めた場合とは異なり、衝撃作業機用先端
工具には所望の作業を適切に行うのに充分な衝撃力を確
保させることができるという効果が得られる。
【0018】
【実施例の説明】以下、本願発明の好ましい実施例を、
図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0019】図1は本願発明に係る衝撃作業機用先端工
具2を装着した衝撃作業機1の全体構成の一例を示す斜
視図、図2は衝撃作業機用先端工具2の刃先の構造の一
例を示す要部拡大断面図である。
【0020】図1において、この衝撃作業機用先端工具
2は、所定長さに形成された軸状のシャンク部20の先
端側に、一定幅Lを有するへら状チゼル21をシャンク
部20と一体的に形成したものである。そして、上記へ
ら状チゼル21の先端部には、超硬合金製の刃先本体2
2がろう付けされている。
【0021】上記へら状チゼル21およびシャンク部2
0は、たとえば炭素工具鋼により形成されている。へら
状チゼル21の具体的な寸法としては、たとえばその先
端部の幅Lが10〜20cm、厚みtが5mm程度に形
成されている。また、このへら状チゼル21の先端部に
は焼き入れ処理が適宜施されている。
【0022】上記刃先本体22は超硬合金製であるが、
本願発明でいう超硬合金とは、金属および硬質の金属化
合物からなり、その硬質相中の主成分が炭化タングステ
ンである合金である。この超硬合金の具体例としては、
たとえば東芝タンガロイ製の鉱山工具用の品番EN3の
超硬材(ビッカース硬さ1500N/mm2 程度)を適
用することができる。この刃先本体22の具体的な寸法
としては、その長さはへら状チゼル21の幅Lと同一寸
法に設定されており、厚みt1が2mm程度、幅Sが1
0mm程度である。図2に示すように、この刃先本体2
2は、上記へら状チゼル21の先端部の下面側に形成さ
れた切欠面23a,23bに対し、銀ろう材などの接合
材24を介してろう付けされており、その先端部はへら
状チゼル21の先端部とともに鋭角な状態に研磨加工さ
れている。
【0023】上記構成の衝撃作業機用先端工具2の製造
工程の一例としては、まずへら状チゼル21の先端部に
切欠面23a,23bを形成した後に、この切欠面23
a,23bの位置へ未だ研磨加工が施されていない超硬
合金製の刃先本体22をろう付けする。次いで、このろ
う付けが終了した後に、へら状チゼル21と刃先本体2
2の各先端部の上面25aや下面25bを研磨加工すれ
ばよい。
【0024】なお、本願発明は刃先本体22の具体的な
形状などは決して上記のように限定されない。たとえば
図3(a)〜(c)に示すような断面構造や、これら以
外の断面構造にしてもよい。ただし、図2に示された本
実施例や図3の各図に示された実施例のように、へら状
チゼル21の厚み方向に沿う切欠面23aまたは23A
と、これに直交する方向の切欠面23bまたは23Bと
の両者を複合的に形成すれば、接合材24を介しての接
着面積を大きくできる利点が得られる。しかも、一方の
切欠面23aまたは23Aは、へら状チゼル21の前後
方向に対する耐衝撃性を発揮するとともに、他方の切欠
面23bまたは23Bはへら状チゼル21の厚み方向に
対する耐衝撃性を発揮することとなり、刃先本体22の
脱落をより確実に防止できるという利点が得られる。
【0025】次に、衝撃作業機1の構成について説明す
る。この衝撃作業機1は、上記した先端工具2のシャン
ク部20を着脱自在に保持するためのホルダー3、上記
先端工具2に衝打力を付与するためのロータリーハンマ
ー部4、このロータリーハンマー部4に駆動力を付与す
るためのエンジン5、作業者がこの衝撃作業1を把持す
るためのグリップハンドル6aおよび後部ハンドル6b
などを具備して構成されている。
【0026】上記ホルダー3は、本願発明に係る保持手
段の一例に相当するものであり、図4に示すように、上
記先端工具2のシャンク部20の後端部側を摺動可能に
貫通挿させるための貫通孔30を有している。このホル
ダー3には、上記貫通孔30の内周壁面よりも内側へ突
出するストッパー31が設けられており、このストッパ
ー31は上記シャンク部20の外周面にその軸長方向に
沿って形成されたキー溝状の凹部26に係合するように
配置されている。これにより、シャンク部20はその抜
止めと回転止めが図られるとともに、上記凹部26の長
さとほぼ同様な寸法だけその前後方向(矢印a方向)に
沿って往復動可能である。
【0027】上記シャンク部20の後端部側には、補助
シャンク27が設けられている。この補助シャンク27
は、本願発明に係る補助部材の一例に相当するものであ
り、上記ホルダー3を支持するハウジング部70内に装
着されたブッシュ71内に摺動可能に嵌挿通して保持さ
れ、後述の衝打体40を衝打させるための被衝打面28
を先端面に有している。すなわち、この補助シャンク2
7の被衝打面28が衝打体40によって矢印b方向に衝
打されると、この衝打力がこの補助シャンク27を介し
て上記先端工具2のシャンク部20に伝わるように構成
されている。なお、この補助シャンク27の後端部外周
には、ブッシュ71の段部71aに当接可能な鍔部27
aが形成されており、この当接によってこの補助シャン
ク27が矢印c方向へ一定寸法以上後退しないようにな
っている。
【0028】また、この補助シャンク27の被衝打面2
8の位置には、緩衝穴29が補助シャンク27の軸長方
向に沿って形成されている。この緩衝穴29は、衝打体
40によって被衝打面28が衝打されるときのこれら両
者の接触面積の減少、ならびに補助シャンク27の弾性
変形を助長する役割りを果たすものであり、この緩衝穴
29の形成によって、被衝打面28に対する衝打体40
の衝打が繰り返して行われる場合であってもこれらの部
位が高温まで上昇することを適切に防止することが可能
である。
【0029】本実施例に係る衝撃作業機1は、上記した
ように衝撃作業機用先端工具2のシャンク部20を衝打
体40によって直接衝打させる構造ではなく、補助シャ
ンク27の被衝打面28を衝打体40によって衝打させ
る構造となっている。したがって、シャンク部20の回
転止め状態に悪影響を与えることなく、補助シャンク2
7を介してシャンク部20に衝撃力を適切に付与するこ
とが可能である。ただし、本願発明はこれに限定され
ず、たとえば補助シャンク27を設けることなく、上記
シャンク部20の後端部20aを被衝打面とし、このシ
ャンク部20の後端部20aを衝打体40によって直接
衝打させるように構成してもよい。また、補助シャンク
27を設ける場合においては、上記のように補助シャン
ク27をシャンク部20の後端部20aに接触させるだ
けではなく、たとえば補助シャンク27をシャンク部2
0に連結させても構わない。
【0030】上記ロータリーハンマー部4は、偏平な中
空円筒状のハウジングケース41内に、上記衝打体40
を保持するローター42を回転自在に設けたものであ
る。このローター42は、二枚の円板状のフランジ部4
4a,44bを円柱状の連結部44cを介して相互に連
結したものであり、各フランジ部44a,44bの外側
に突設された軸部42a,42bの各々がベアリング4
3によって支持されている。また、一方の軸部42aに
取付けられた傘歯車43は、駆動シャフト50に取付け
られた傘歯車51に噛合されている。この駆動シャフト
50は、エンジン5の駆動によって回転されるものであ
る。したがって、エンジン5を駆動させれば、その回転
力が上記駆動シャフト50からローター42に伝達さ
れ、このローター42が軸部42a,42bを中心とし
て駆動回転する。
【0031】上記衝打体40は、上記ローター42とは
別体に形成されたたとえば円柱状形態のものであり、ロ
ーター42のフランジ部44a,44bに穿設された保
持穴45,45に嵌入されて保持されている。この保持
穴45は、図5に示すように、その内面の最小曲率が衝
打体40の円周の曲率と一致した長円形に形成されてい
る。したがって、衝打体40は、保持穴45,45に両
端が拘束された状態で、ローター42の駆動回転に伴っ
て旋回回転するようになっている。また、その旋回回転
時においては、その旋回遠心力によって保持穴45の外
側方向へ変移するようになっている。なお、上記ロータ
ー42の連結部44cは、衝打体40に対するバランス
ウエイトとしての役割を果たしている。
【0032】上記衝打体40が上記したようにローター
42の回転に伴って旋回回転を行うときには、この衝打
体40が上記補助シャンク27の被衝打面28に対向す
る方向に沿って旋回回転することにより、この衝打体4
0の外周面が上記被衝打面28に対して接触と離反を繰
り返すように設定されている。すなわち、図5におい
て、衝打体40が符号Aで示す位置から矢印d方向に旋
回回転すると、この衝打体40は補助シャンク27の被
衝打面28に当接するが、この当接は直ちに解除される
のではなく、衝打体40が1回転旋回する期間におい
て、所定の一定期間中はこれら両者の当接状態が維持さ
れる。
【0033】また、上記衝打体40と被衝打面28の当
接状態が維持される期間中においては、保持穴45に遊
嵌されている衝打体40が、被衝打面28との接触摩擦
によって矢印e方向に回転しながら、この被衝打面28
を矢印b方向に押圧し、補助シャンク27を押動し続け
ることとなる。そして、この補助シャンク27を一定ス
トロークだけ押動した後に、この衝打体40は被衝打面
28から離反するようになっている。この衝撃作業機1
では、上記したように補助シャンク27が衝打体40に
よって断続的に押動されるように衝打されることによ
り、シャンク部20が補助シャンク27と同様な動作を
行い、これによって衝撃作業機用先端工具2に衝撃力が
付与されることとなる。
【0034】図1において、上記エンジン5は、後部ハ
ンドル6bに設けられたスロットルレバー51の操作に
よってそのエンジン回転数が任意に調整可能である。ま
た、グリップハンドル6aや後部ハンドル6bを設けた
箇所と上記ロータリーハンマー部4とは、緩衝用のバネ
52などを介して連結されており、ローターハンマー部
4の振動が作業者に直接伝達しない構成となっている。
【0035】次に、上記構成の衝撃作業機用先端工具2
を用いた衝撃作業機1の一使用例、および作用について
説明する。
【0036】上記衝撃作業機1は、たとえば図6に示す
ように、コンクリート床面8の表面に接着された床面防
水用の樹脂系シート9の剥離作業に用いることができ
る。この作業は、衝撃作業機1の本体部から衝撃作業機
用先端工具2に対して衝撃力を断続的に付与しながら、
その先端工具2の刃先をコンクリート床面8と樹脂系シ
ート9の両者間に挿入させることによって行うことがで
きる。
【0037】このような作業では、衝撃作業機用先端工
具2の先端部が硬質なコンクリート床面8に当接する
が、その先端部にはビッカース硬さが1500N/mm
2 程度の超硬合金製の刃先本体22が設けられているた
めに、この刃先本体22が容易に変形を生じるようなこ
とはない。一般的なコンクリートでは、ビッカース硬さ
が1000度程度あればよく、また硬質の石英(ビッカ
ース硬さが1200N/mm2 程度)を多量に含むコン
クリートの場合であっても上記のような高硬度の刃先本
体22であれば、充分に対処できることとなる。
【0038】また、この刃先本体22は、へら状チゼル
21の先端部に強固にろう付けされているために、上記
作業時における振動または衝撃によってへら状チゼル2
1から容易に脱落するようなこともない。
【0039】一方、上記した衝撃作業機用先端工具2の
刃先本体22は、超硬合金製であることより、たとえば
炭素工具鋼などと比較すると靭性が低下する傾向があ
る。ところが、上記衝撃作業機1では、図4および図5
において説明した通り、旋回回転動作を行う衝打体40
が一定の期間にわたって補助シャンク27の被衝打面2
8に接触し、この接触期間中継続して被衝打面28に押
圧力を付与するように構成されているために、衝撃作業
機用先端工具2に対して急激な衝撃力が付与されること
が緩和され、比較的ゆるやかな衝撃力が衝撃作業機用先
端工具2に付与されることとなる。また、上記刃先本体
22は、図2において説明した通り、へら状チゼル21
に対して接合材24を介してろう付けされているため
に、この接合材24が刃先本体22に伝達される衝撃の
緩衝作用を発揮することも期待できる。したがって、上
記刃先本体22が急激な衝撃力に原因して、割れや欠け
を生じるようなことも極力防止される。
【0040】とくに、本実施例に係る衝撃作業機1で
は、遠心力によってローター42の保持穴45の外側へ
変移している衝打体40が、補助シャンク27の被衝打
面28を衝打するときに保持穴45の内側方向へ後退す
るように構成されているために、この衝打体40の後退
作用によっても被衝打面28に対する衝打力をやわらげ
る効果が期待できる。したがって、衝撃作業機用先端工
具2に急激な衝撃力が付与されることを一層防止でき、
刃先本体22の割れや欠けの防止を一層徹底して防止で
きることとなる。
【0041】なお、上記した衝撃作業機1においては、
衝撃作業機用先端工具2に付与される衝撃力の瞬間最大
値はあまり大きくないものの、衝打体40が一定時間に
わたって被衝打面28を押圧し続けるために、衝撃作業
機1全体の仕事量が大きく低下するようなことはない。
また、衝撃作業機用先端工具2に単なる振動を付与する
だけでは、コンクリート床面8に密着した樹脂系シート
9を剥離させ得る程度の振動エネルギーは得られない
が、この衝撃作業機1では、単なる往復振動ではなく、
あくまでも衝撃力を衝撃作業機用先端工具2に付与する
ものであるから、上記樹脂系シート9の剥離作業に必要
な振動エネルギーが適切に得られることとなる。
【0042】したがって、刃先本体22の硬度の向上、
および衝撃に原因する刃先本体22の損傷防止が適切に
図れることと相まって、コンクリート床面8に密着した
樹脂系シート9を効率よく剥離させることが可能とな
る。刃先本体22のいわゆる切れ味が短時間で悪化する
ことはない。
【0043】なお、上記実施例では、コンクリート床面
8に接着された樹脂系シート9を剥離する作業を一例と
して説明したが、本願発明はこれに限定されない。本願
発明に係る衝撃作業機1は、上記以外の用途として、た
とえば床面に接着されたPタイルの剥離など種々の被接
着物の剥離作業に用いることができる他、コンクリート
床面上の突起の除去や、樹木の根切りなどの種々の被切
削物の切削作業にも用いることが可能である。また、へ
ら状チゼルをスコップの先端部と同様に湾曲させること
により、地面の掘削用などに用いることも可能であり、
その具体的な用途は問わない。
【0044】その他、本願発明に係る衝撃作業機1や衝
撃作業機用先端工具2の各部の具体的な構成も決して上
記実施例のように限定されず、これらの各部の具体的な
構成は種々に設計変更自在である。請求項1および2に
記載の本願発明に係る衝撃作業機用先端工具は、請求項
3に記載の衝撃作業機の態様で用いることが望ましい
が、必ずしもこれに限定されず、従来既存の電動ハンマ
ーや圧搾空気式のブレーカのような衝撃作業機に装着し
て用いても無論かまわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る衝撃作業機用工具を装着した衝
撃作業機の一例を示す斜視図。
【図2】本願発明に係る衝撃作業機用工具の刃先の構造
の一例を示す要部拡大断面図。
【図3】(a)〜(c)は本願発明に係る衝撃作業機用
工具の刃先の構造の他の例を示す要部拡大断面図。
【図4】図1に示す衝撃作業機の要部を示す断面図。
【図5】図4のX−X線断面図。
【図6】本願発明に係る衝撃作業機の使用状態の一例を
示す要部説明図。
【符号の説明】
1 衝撃作業機 2 衝撃作業機用先端工具 3 ホルダー(保持手段) 4 ロータリーハンマー部 20 シャンク部 21 へら状チゼル 22 刃先本体 27 補助シャンク(補助部材) 28 被衝打面 40 衝打体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定幅を有するへら状チゼルの先端部
    に、超硬合金製の刃先本体がろう付けされて固着されて
    いることを特徴とする、衝撃作業機用先端工具。
  2. 【請求項2】 上記超硬合金製の刃先本体は、少なくと
    もそのビッカース硬さが1000N/mm2 以上であ
    る、請求項1に記載の衝撃作業機用先端工具。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の衝撃作業機用
    先端工具を先端側に有するシャンク部と、 このシャンク部の後端側を摺動可能に保持する保持手段
    と、 この保持手段に保持されたシャンク部をその先端側方向
    へ衝打するための衝打体を有するロータリーハンマー部
    を備え、かつ、 このロータリーハンマー部は、その衝打体が上記シャン
    ク部を先端側方向へ断続的に衝打して押圧するように上
    記シャンク部の後端部またはこの後端部に接触もしくは
    連結して設けられた補助部材の被衝打面に対する接触お
    よび離反を繰り返すとともに、上記シャンク部が先端側
    方向へ所定ストローク移動する期間中において上記被衝
    打面に対する衝打体の押圧動作が継続されるように、上
    記衝打体が上記被衝打面と対向する方向に沿って旋回回
    転自在に設けられたものであることを特徴とする、衝撃
    作業機。
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