JPH0888149A - 電気二重層コンデンサの電極およびその製造方法 - Google Patents

電気二重層コンデンサの電極およびその製造方法

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JPH0888149A
JPH0888149A JP6251370A JP25137094A JPH0888149A JP H0888149 A JPH0888149 A JP H0888149A JP 6251370 A JP6251370 A JP 6251370A JP 25137094 A JP25137094 A JP 25137094A JP H0888149 A JPH0888149 A JP H0888149A
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JP
Japan
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electrode
double layer
electric double
activated carbon
oxidation
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Application number
JP6251370A
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English (en)
Inventor
Yosuke Ushio
洋介 牛尾
Yoshimitsu Sawada
喜充 沢田
Tetsuya Aisaka
哲彌 逢坂
Satoyuki Kadoma
聰之 門間
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気二重層コンデンサの電極用の活性炭の表
面の酸化処理を従来のように酸化剤により処理するので
はなく、電気化学的に行ない、活性炭表面に窒素酸化物
が吸着しないようにし、長期に使用しても劣化の少ない
活性炭電極及びその製造方法を提供する。 【構成】 活性炭を電極とする電気二重層コンデンサの
電極において、前記電極は、電気化学的な酸化処理であ
る定電位アノード酸化を行なった活性炭である電気二重
層コンデンサの電極と、活性炭を電極とする電気二重層
コンデンサの電極の製造方法において、前記電極の製造
方法は、電気化学的な酸化処理である定電位アノード酸
化処理を行なう電気二重層コンデンサの電極の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電極として活性炭を用
い、水溶液系の電解液を使用した電気二重層コンデンサ
に関する。
【0002】
【従来の技術】誘電体を用いるコンデンサとは動作原理
の異なる固体と液体との界面に生成される電気二重層を
利用した電気二重層コンデンサは大静電容量が得られる
ため、電子機器のメモリのバックアップ電源として用い
られ、規模を大きくしたものとしては電気自動車の電池
があり、電池のパワー用補助電源としての利用が提案さ
れている。
【0003】そして、電気二重層コンデンサの電極とし
て使用される活性炭については、従 ページ(2/6) 来から種々の研究がなされ、例えば、特開昭63ー66
373号公報には電極となる活性炭を硝酸で酸化処理し
たものに関する出願が示されている。
【0004】上記公報には、活性炭の単位体積当りの電
気二重層容量が活性炭表面の官能基により大きく左右さ
れることに着目し、前記官能基を制御して活性炭の単位
体積当りの電気二重層容量を向上させることを目的とし
ており、硝酸で活性炭を酸化処理し、それらの活性炭を
電極とした電気二重層コンデンサの電気二重層容量を測
定し、硝酸により酸化処理した場合に電気二重層容量が
増大することが示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の公報で示された
活性炭を硝酸で酸化処理した電極は、公報に示されてい
るように処理を施していない活性炭を使用した電極に比
し静電容量の向上が見られるが、硝酸による酸化処理は
酸化度合いの制御が難しく、また活性炭表面に窒素酸化
物が吸着し、その吸着した窒素酸化物を洗い流すことが
できない。この表面に吸着した窒素酸化物は、電気二重
層コンデンサとして長期間使用される過程で脱離、ガス
化し電気二重層コンデンサの性能を低下させるという問
題があった。さらに、酸化剤、及び使用後の酸化剤を含
んだ洗浄水が廃液となるためその処理も行う必要があっ
た。
【0006】本発明は、このような従来の活性炭の問題
点を改善するものであり、その目的は電気二重層コンデ
ンサの電極用の活性炭の表面の酸化処理を従来のように
酸化剤により処理するのではなく、電気化学的な酸化処
理である定電位アノード酸化により行なうことで、酸化
の制御を容易にし、活性炭表面に窒素酸化物が吸着しな
いようにして長期に使用しても劣化の少ない活性炭電極
及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】ページ(3/6) 上述の目的を達成するために本発明によれば、活性炭を
電極とする電気二重層コンデンサの電極において、前記
電極は、電気化学的な酸化処理である定電位アノード酸
化を行なった活性炭である電気二重層コンデンサの電極
と、活性炭と電解液とを電極とする電気二重層コンデン
サの電極の製造方法において、前記電極の製造方法は、
電気化学的な酸化処理である定電位アノード酸化処理を
行なう電気二重層コンデンサの電極の製造方法が提供さ
れる。
【0008】
【作用】電気二重層コンデンサの静電容量を向上させる
電極用活性炭として、電気化学的な定電位アノード酸化
により製造した活性炭を用いたので、長期間の使用にお
いても電極の劣化が少なく、かつ高静電容量の電気二重
層コンデンサが得られている。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例について詳細に説明す
る。水蒸気賦活したフェノール樹脂系活性炭繊維布を直
径15mmの円盤状に打ち抜き、それを希硫酸(1NH
2 SO4 )中に10時間浸積した。これを図4(A)及
び(B)に示す三極式電気化学セル5の作用極6のホル
ダー7にはさみ、対極8としてグラッシーカーボンを使
用し、参照極9としてAg/AgClを用いた。
【0010】この三極式電気化学セル5を公知のサイク
リックボルタンメトリー実験装置に接続し通電を行っ
た。サイクリックボルタンメトリー実験装置は、上述し
た三極式電気化学セル5にポテンショスタットを接続
し、作用極6と参照極9との電位差を一定に保つように
作用極6と対極8間の電圧を制御することができる装置
である。その作用極6と参照極9との電位差(酸化電
位)を、本実施例では、+1.0〜+1.3(VvsA
g/AgCl)とし酸化時間(電圧印加時間)を15分
から4時間の範囲で6水準として電極を製作した。
【0011】ページ(4/6) 上記のようにして製作した電極を用い、図1に示す電気
二重層コンデンサを製作し周知の方法で充放電電気量を
測定した。図1の1は、活性炭繊維クロスを直径15m
mに切断した電極であり、2は集電体、3はセパレー
タ、4は絶縁性ガスケットを示す。電気二重層コンデン
サの構造、動作については周知のものであるのでここで
は説明を省略する。上述したように周知の方法で測定し
た充放電電気量から電極単位重量当りの充放電電気量を
求め、酸化時間を横軸に、電極単位重量当りの充放電電
気量を縦軸にしてプロットしたものを図2に示す。本図
には作用極6と参照極9との電位差(酸化電極)がそれ
ぞれ1.0、1.1、1.2及び1.3(V)の場合の
酸化時間と電極単位重量当りの充放電電気量との関係が
示されている。本図から分かるように酸化電位が1.1
〜1.2(V)の場合が充放電電気量の増加が最も顕著
で、30分〜1時間の酸化で、酸化処理をしていない電
極に比較し約1.5倍の充放電電気量(静電容量)がえ
られた。充放電電気量(静電容量)の増加は酸化時間1
時間程度が最も大きくそれ以上の酸化を行うと充放電電
気量(静電容量)が低下することが分かった。
【0012】以上述べたように、定電位アノード酸化に
より、充放電電気量(静電容量)が増加することが分か
ったが、その充放電電気量(静電容量)の増加に寄与す
る要因については現時点では不明であるが電子顕微鏡に
よる観察の結果と比表面積の測定を行なったので、その
結果の説明と要因の推考について以下に述べる。図3に
酸化電位1.1(V)で1時間の定電位アノード酸化を
行なった活性炭と未処理の活性炭との活性炭表面の走査
型電子顕微鏡による撮影像を示す。また、本図にはそれ
ぞれの活性炭の比表面積の測定データも併記されてい
る。活性炭表面の走査型電子顕微鏡による撮影像では、
定電位アノード酸化を行なった活性炭の表面は、未処理
の活性炭に比較して、凹凸が増加していることが認めら
れた。また、比表面積は、定電位アノード酸化を行なっ
た活性炭の方が、未処理の活性炭に比較して、約7%増
加していることが分かった。なお、本発明においては、
アノード酸化電位が低いときには、その高い場合に比較
してアノード酸化時間が長く掛かる傾向にあるが、例え
ば、アノード酸化電圧を高くすればするほど良いという
ものではなく、最適なアノード酸)化電位とアノード酸
化時間との範囲関係が ページ(5/6) ある。図5はその様子を示すグラフであり、ハッチング
を施した範囲内が酸化の最適な範囲である。
【0013】以上の電子顕微鏡による観察の結果と比表
面積の測定結果はいずれも、定電位アノード酸化によ
り、活性炭の比表面積が増加していることを示している
が、上記の実施例で述べた静電容量の増加は、単なる比
表面積の増加による静電容量の増加よりも著しく増加し
ている。これらのことから、活性炭を定電位アノード酸
化することにより、活性炭の比表面積以外の要因で電気
二重層容量が増加することが分かった。以上、本発明を
上述の実施例によって説明したが、本発明の主旨の範囲
内で種々の変形や応用が可能であり、これらの変形や応
用を本発明の範囲から排除するものではない。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、活性炭を電極とする電
気二重層コンデンサの電極を、電気化学的な酸化処理で
ある定電位アノード酸化を行なった活性炭としたので、
活性炭表面に窒素酸化物が吸着せず長期に使用しても劣
化が少なく、かつ高静電容量の電気二重層コンデンサが
得られ、さらに酸化剤を使用しないので、酸化剤、及び
酸化剤を含んだ洗浄水が廃液とならず、その処理が不要
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電気二重層コンデンサの断
面図である。
【図2】本発明の一実施例の電気二重層コンデンサの静
電容量と酸化時間の関係を表すグラフである。
【図3】本発明の一実施例の酸化電極と酸化していない
電極との電子顕微鏡(SEM)の写真である。
【図4】ページ(6/6) (A)は本発明の一実施例の電極酸化に使用した三極式
電気化学セルの写真であり、(B)は作用極の拡大図で
ある。
【図5】アノード酸化電位とアノード酸化時間との範囲
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・電極 2・・・集電体 3・・・セパレータ 4・・・絶縁性ガスケット 5・・・三極式電気化学セル 6・・・作用極 7・・・ホルダー 8・・・対極 9・・・参照極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 門間 聰之 東京都新宿区西早稲田2−8−26 早稲田 大学材料技術 研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性炭を電極とする電気二重層コンデンサ
    の電極において、前記電極は、電気化学的な酸化処理で
    ある定電位アノード酸化を行なった活性炭であることを
    特徴とする電気二重層コンデンサの電極。
  2. 【請求項2】活性炭を電極とする電気二重層コンデンサ
    の電極の製造方法において、前記電極の製造方法は、電
    気化学的な酸化処理である定電位アノード酸化をさせる
    ことを特徴とする電気二重層コンデンサの電極の製造方
    法。
  3. 【請求項3】上記電気化学的な酸化処理の最適範囲は、
    横軸に1.3アノード酸化電位をとり、縦軸に4時間の
    アノード酸化時間をとる直角3角形に囲まれた範囲であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の電気二重層コンデ
    ンサの電極の製造方法。
JP6251370A 1994-09-20 1994-09-20 電気二重層コンデンサの電極およびその製造方法 Pending JPH0888149A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008205487A (ja) * 1996-05-15 2008-09-04 Hyperion Catalysis Internatl Inc 電気化学キャパシターにおけるグラファイチックナノファイバー

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008205487A (ja) * 1996-05-15 2008-09-04 Hyperion Catalysis Internatl Inc 電気化学キャパシターにおけるグラファイチックナノファイバー

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