JPH0888077A - 透明面状ヒーター及びその製造法 - Google Patents

透明面状ヒーター及びその製造法

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JPH0888077A
JPH0888077A JP6222888A JP22288894A JPH0888077A JP H0888077 A JPH0888077 A JP H0888077A JP 6222888 A JP6222888 A JP 6222888A JP 22288894 A JP22288894 A JP 22288894A JP H0888077 A JPH0888077 A JP H0888077A
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祥浩 坂井
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Abstract

(57)【要約】 【構成】透明基板の少なくとも片面に透明導電膜を形成
し、端部に電極を形成する際、電極を形成しない部分に
透明保護層を塗布し、電極を形成する部分に導電性樹脂
を塗布し、その後にウェットプロセスにより金属電極を
設けた透明面状ヒーターであり、最外表面に別の種類の
透明保護層が設けられている。 【効果】電極が発熱層から剥離することなく、しかも電
極と発熱層が電気的に安定に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窓部分に使用される透
明な面状ヒーターおよびその製造法に関し、特に、液晶
表示素子、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、自動
車用デフロスターなどに使用される透明面状ヒーターお
よびその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍、冷蔵ショーケースは、その
窓部を構成するガラス表面への結露防止をする必要があ
り、このためガラス表面に透明導電膜を形成し、これに
所定の電力を印加して窓面を加熱することが行われてい
る。また、近年、液晶表示素子の需要が大きくなってい
るが、液晶表示装置には寒冷地で使用した場合に液晶の
動作が遅くなる等の問題があり、温度制御用の透明面状
ヒーターを備えることの必要性が高まってきた。
【0003】従来、寒冷地などの条件下で使用される液
晶表示素子としては、例えば特開昭58−126517
号公報に提案されるように、メッシュ状の発熱抵抗体を
配置して加熱するものがあった。しかしこの方法では、
液晶素子全体を均一に加熱することは困難であり、ま
た、不透明な金属からなる発熱抵抗体が液晶表示を見る
際の邪魔になり易い。
【0004】透明基板上に透明導電膜を形成した透明な
発熱体は、例えば米国特許4,952,783号公報に
開示されている。このような発熱体の構成の一例が図1
に示されている。すなわち、透明基板51上の全面に透
明導電膜52が形成され、透明導電膜52に電力を供給
するための一対の電極53が透明導電膜52の両端部に
設けられている。さらに、透明導電膜52や電極53を
保護するための透明保護層54が、発熱体(透明導電膜
や電極)の全面に設けられている。ここで電極53は、
透明導電膜52上に、銀ペースト等の導電性塗料をスク
リーン印刷法等によって塗布し、更に熱処理を行なうこ
とで形成されている。さらに電極の信頼性を向上させる
ために、特開平4−289685号公報には、導電性樹
脂層5の上に該導電性樹脂層5と導電性金属箔6との接
着層となる絶縁性接着層を保持する導電性金属箔6が載
置され、該導電性金属箔6全体が導電性樹脂層7で被わ
れている構造を有する電極が開示されている。
【0005】しかしながら、この種の透明面状ヒーター
において電極を銀ペースト等の導電性塗料で構成した場
合、加工法によっては透明導電膜の抵抗値に比較して導
電性塗料膜自身の抵抗値が大きくなったりして、抵抗値
のバラツキを生じたり、電極と透明導電膜との間の接触
抵抗が高くなりやすく、しかもバラツキを生じ易い。
【0006】接触抵抗が大きくなると、透明面状ヒータ
ーの大型化にともない、透明導電膜内での通電状態が不
均一となって発熱量の不均一が生じ、透明面状ヒーター
全体が均一に昇温しないという問題や、電極接点近傍部
分に電流集中が起こって透明面状ヒーターの電極近傍が
異常発熱し、断線する等の問題が発生する。前述の特開
平4−289685号公報に示されるような電極とした
場合、本出願人が確認した限りでは、通電状態の不均一
さの改善はなされるものの、透明導電膜と電極との密着
性が不十分であって使用中に両者が剥がれ易い等の問題
や、電極を形成するための製作工程が複雑となりかつ作
業性が悪いので製品のコストアップにつながり易い。
【0007】本発明者らは、特願平5−189560号
において、透明導電膜上に実質的に透光性のある金属薄
膜層を形成したのち、ウェットプロセスにより金属薄膜
層上に金属電極を形成して透明面状ヒーターを提供出来
ることを開示した。該発明は、透明面状ヒーターを提供
する有効な発明であるが、ウェットプロセスにより透明
面状ヒーターの金属電極を形成する際、電極形成時の電
流、電圧等の条件を精密制御する必要があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、導電
性樹脂層とメッキ金属層からなる電極を有し、透明導電
膜への電極形成方法が改善され、電極のメッキ金属層を
形成する際のウェットプロセスにおいても透明導電膜へ
の損傷を無くし、高い生産性で製造できる透明面状ヒー
ター及びそれに使用する透明積層体を提供することにあ
る。本発明の別の目的は、導電性樹脂とメッキ金属層か
ら電極が形成され、かつ、生産性が向上した透明面状ヒ
ーターの製造法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意検討した結果、透明基板上に設け
られた透明導電膜を発熱面として使用し、前記透明導電
膜に通電するための一対の電極を備えた透明面状ヒータ
ーにおいて、前記透明導電膜上に透明保護層が形成さ
れ、さらに、前記電極が導電性樹脂層と少なくとも1層
以上のメッキ金属層を積層し、かつ塗布方法とウェット
プロセスの中から選ばれた方法とを組み合わせることに
より、透明導電膜に多大な損傷を与えることなく、ウェ
ットプロセスによりメッキ金属層を設けることにより、
上記課題が達成できることを見出した。
【0010】電気メッキ法、無電解メッキ法、ダイレク
トプレーティグ法等のウェットプロセスでメッキ金属層
を設ける場合、各種薬品により透明導電膜が損傷をうけ
やすい。特に電気メッキ法で、金属層を形成する際、メ
ッキ技術に熟練を要したが、電極設置部分にメッキの核
になる金属粉やカーボン等を含む導電性樹脂層を設ける
ことにより透明導電膜に損傷を与えることなく、密着性
の良いメッキ金属層を設けることができることを見出し
た。また、メッキ金属層が導電性樹脂層のヒビ等の欠陥
や穴等の導電性に寄与しない部分をはじめ、導電性樹脂
層内に成長し、さらに、部分的には透明導電膜まで達す
る。これにより、単に導電性ペーストに金属箔を貼った
り、金属箔を導電性接着剤で固定する方法に比べ、本法
では導電表面積や導電断面積が増え、導電性に優れた、
密着性の良いメッキ金属層を電極として設けることがで
きる。
【0011】すなわち、本発明は、透明基板上に設けら
れた透明導電膜を発熱面として使用し、前記透明導電膜
に通電するための一対の電極を備えた透明面状ヒーター
において、透明基板、透明導電膜、及び透明保護層の順
に積層された構成体で、かつ前記透明導電膜の両端部に
導電性樹脂層及びメッキ金属層からなる電極が形成され
た透明面状ヒーターである。
【0012】また、本発明の実施態様は、前記透明導電
膜が透明薄膜と金属薄膜の積層体からなり、しかもその
最表面が透明薄膜であり、前記導電性樹脂層が金属粉、
金属繊維、カーボン粉、炭素繊維、グラファイト、グラ
ファイト繊維、導電性繊維の群から選ばれる少なくとも
一種と樹脂とから成る透明面状ヒーターであり、また、
また、前記メッキ金属層が銅、ニッケル、クロム、金、
スズ、鉛および銀からなる群から選ばれた金属または、
この群から選ばれる少なくとも1種以上を含む合金かこ
れらの群から選ばれる金属の単層体または積層体であ
り、また、透明基板上に設けられた透明導電膜を発熱面
として使用し、前記透明導電膜に通電するための一対の
電極を備えた透明面状ヒーターの製造法において、前記
電極が形成される部位以外の場所に第一の透明保護層を
設ける第一の工程と、前記導電性樹脂を、前記電極が形
成される部位に設ける第二の工程と、湿式メッキ法によ
って前記メッキ金属層を前記導電性樹脂上に形成する第
三の工程とを有する透明面状ヒーターの製造法であり、
また、前記透明面状ヒーターの前記第一の透明保護層お
よび接続部を残した前記電極上に第二の透明保護僧を儲
ける第四の工程と前記透明基板の上に接着層およびセパ
レータを設ける第五工程とを有する透明面状ヒーターの
製造法である。
【0013】以下、図面を参照しつつ本発明の好まし
い、実施の一例を説明する。まず、添付図面について説
明するに、図1は、比較例を示す構成の断面図であり、
図2は、本発明の構成の平面図、図3a、図3bは本発
明の好ましい構成の一例を示す図2のA−A線での断面
図であり、図4は、本発明の構成の斜視図であり、図5
は本発明の電極部の好ましい一例を示す構成の断面図で
ある。
【0014】図2、図3a、図3b、図4に示される透
明面状ヒーター1は、正方形ないし矩形の面状のもので
あって、プラスチック等からなる透明基板2と、透明基
板2の主面上に積層された透明導電膜3と透明導電膜3
に通電するために透明導電膜3上の両端部に設けられた
一対の電極5と、透明導電膜3の表面で電極5が形成さ
れない部分を被覆する第一の透明保護層6と、電極5お
よび第一の透明保護層6を覆う第二の透明保護層7とに
よって、構成されている。電極5は細長い矩形状であっ
て、その一端が接続部5aとなっている。接続部5a
は、電極5に電圧を印加するための電線などが接続され
る部位であり、接続部5aの上には第二の透明保護層7
は設けられていない。図2、図4に示されるように、接
続部5aはヒーター1の本体部分から面内方向に突出し
ている。
【0015】電極5は、電極5が形成される領域以外の
透明導電膜3の部位に第一の透明保護層6を形成した後
に、透明導電膜3の表面に導電性樹脂層を形成し、さら
にその上に、電気めっき法、無電解めっき法またはダイ
レクトプレーティング法等のウェットプロセスから選ば
れた方法により、メッキ金属層を設け、形成される。第
二の透明保護層7は、電極5や透明導電膜3の機械的、
化学的な保護のために設けられるものであって、樹脂ま
たはフィルムからなる可視光線透過率が例えば70%以
上のものである。
【0016】このように透明面状ヒーターを構成するこ
とにより、透明導電膜に損傷を与えることなく、透明導
電膜上に金属からなる電極を実質的に直接形成しうるこ
とになるから、電極と透明導電膜との電気的接続が良好
なものとなって両者間の接触抵抗が小さくなり、透明面
状ヒーターとしての性能が向上し、信頼性も格段に向上
する。
【0017】透明保護層は、電極の形成されるべき位置
を決定するとともに透明導電膜の保護も行うこととな
り、透明面状ヒーター製造時の作業効率も格段に高めら
れる。図3aは接着層を用いない第二の透明保護層7を
有する構成を例示している。図3bは接着層7aとプラ
スチックフィルム7bからなる第二の透明保護層7を有
する構成を示している。プラスチックフィルム7bは接
着層7aを介して、電極5及び第一の透明保護層6上に
設けられている。
【0018】図6bは、本発明の他の好ましい一例を示
す構成の断面図である。プラスチック等からなる透明基
板2と、透明基板2の主面上に順次積層された透明導電
膜3、透明導電膜3に通電するために透明導電膜3上の
両端部に設けられた一対の電極5と、透明導電膜3の表
面で電極5が形成されない部分を被覆する第一の透明保
護層6と、電極5および第一の透明保護層6を覆う第二
の透明保護層7と、透明基板2上の透明導電膜3の反対
側に設けられる接着層8と、セパレータ9とによって、
構成されている。接着層8は、透明面状ヒーターを他の
部材に固定するときに使用されるものであり、セパレー
タを積層しておくことが好ましい。図6aにおいて、接
着層8は透明基板2に接して設けられているが、図7の
様に、第二の透明保護層の上に設けても良い。また、図
6cのように、接着層8を第一の透明保護層と電極の上
に設けても良い。この場合、接着層8の保護膜とてPE
Tフィルムやポリエチレンフィルムをセパレーター9と
して接着層8に積層することが好ましい。セパレーター
9は該ヒーターの使用時、剥離して使用される。
【0019】図8は本発明の電極にハトメで金具を取り
つけた他の好ましい一例を示す平面図である。図9は本
発明の電極にハトメで金具を取りつけた他の好ましい一
例を示す斜視図である図10及び図11は本発明の透明
面状ヒーターを液晶素子に取り付けた他の好ましい一例
を示す断面図である。
【0020】本発明の透明面状ヒーターでは、透明導電
膜は、ドライプロセスで形成され、電極の導電性樹脂層
は、電極として設置出来る方法であればとくに限定され
るものではないが、その方法として通常のコーティング
法と通常の硬化法、焼成法、もしくは乾燥法等との組合
せ、または界面重合による透明導電膜層への直接設置法
が例示される。コーティング法は、透明保護層の設置と
同じく、導電性樹脂層が設置できるものであればとくに
限定されるものではないが、好ましくは、クリーン印刷
法等の印刷法、バーコート法、スプレイ塗装法、ロール
塗装法などの通常のコーティング法が例示される。これ
ら電極のメッキ金属層は、ウエットプロセスによって形
成される。
【0021】本発明においてドライプロセスとは、非溶
液中で膜を形成する方法であって、真空蒸着法、イオン
プレーティング法、スパッタリング法、分子線エピタキ
シー法(MBE)等の物理的蒸着法やCVD法、MOC
VD法、プラズマCVD法等の化学堆積法が挙げられ
る。また、ウェットプロセスとは、溶液中で膜を形成す
るものであって、特に、湿式めっき法である電気めっき
法、無電解めっき法(化学めっき法)、およびダイレク
トプレーティング法を指すものであり、電気めっき法が
好ましく用いられる。ここで、ダイレクトプレーティン
グ法とはパラジウム−錫コロイドや錫ーフリーパラヂウ
ム等を吸着させたり、グラファイトの皮膜を形成させた
りして、導電性を持たせ、それに電気めっきを行うプロ
セスである。導電性樹脂層の導電性をさらに増したり、
メッキ核を増してメッキ金属層を形成する場合はダイレ
クトプレーティング法や無電解めっき法は有効である。
【0022】また、ウェットプロセス時、場合によって
は、マイクロエッチング、溶剤洗い、アルカリ洗い、酸
洗い、水洗、溶剤浸漬、酸浸漬、アルカリ浸漬、もしく
はこれらの組合せを前処理として、導電性樹脂層に施し
ても良い。さらに、メッキ時、透明導電膜のメッキ用電
極部と発熱用電極形成領域部に導電性樹脂層を設け、そ
れ以外には透明保護層を設け、メッキ液から透明導電膜
を保護しても良い。
【0023】本発明において透明基板としては、波長が
400nm〜800nmの可視光線領域において光線透
過率が60%以上、好ましくは70%以上99%以下、
より好ましくは80%以上96%以下の基板であって、
ガラスの他、透明なプラスチックフィルムを用いること
が出来る。薄さ、可撓性、耐衝撃性、連続生産性などの
面から、透明基板としてはプラスチックフィルムが好ま
しく用いられる。
【0024】透明基板を構成するフィルムの素材として
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチ
レンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリア
ミド、ポリエーテル、ポリスルフォン、ポリエーテルス
ルフォン(PES)、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン
(PEEK)、ポリイミド、アラミド、ポリパラバン酸
などのホモポリマーまたはコポリマーからなるものが挙
げられる。また、本発明に用いられるプラスチックフィ
ルムの厚みは、通常は5〜500μmであり、好ましく
は10〜200μmであり、更に好ましくは50〜15
0μmである。
【0025】さらに、透明基板と透明導電膜との密着力
を向上させるために、透明基板の上にアンダーコートを
設けても良い。ここでアンダーコートとは架橋性樹脂硬
化物またはアンカー剤の上に架橋性樹脂硬化物を設けた
ものである。架橋性樹脂硬化物としてはアクリルエポキ
シ樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アク
リル樹脂、フェノキシエーテル型架橋樹脂、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、または紫外線硬化
型アクリレート類等が好ましく用いられる。またアンカ
ー剤としては水溶性ポリウレタン樹脂、水溶性ポリアミ
ド樹脂、親水性ポリエステル樹脂、A−PET(アモル
ファス−ポリエチレンテレフタレート)、エチレン−酢
酸ビニル系エマルジョン、または(メタ)アクリル系エ
マルジョン等が好ましく用いられる。透明基板と透明導
電膜との密着力を向上させるものならば、いずれのもの
でも使用可能である。アンダーコートの厚みは通常は1
〜100μmであり、好ましくは10〜50μmであ
る。
【0026】透明保護層のコーティング法として、通常
のコーティング法またはラミネート法であるこれらの単
独使用およびこれらの併用ができ、好ましいコーティン
グ法としてはクリーン印刷法等の印刷法、バーコート
法、スプレイ塗装法、ロール塗装法等の塗装法などが例
示される。
【0027】本発明おいて透明導電膜としては、酸化
スズ、酸化インジウム、酸化インジウム・スズ(IT
O)、酸化マグネシウム・インジウム、酸化亜鉛等の半
導体薄膜、金、銀、銅、パラジウム、ニッケル、アル
ミニウム、クロム等の金属単体またはこれらの金属を含
む合金の薄膜からなる金属層、金、銀、銅等の金属層
と窒化珪素、酸化インジウム、酸化チタン、などの透明
薄膜、特に屈折率の高い透明薄膜とをサンドイッチ状構
造に積層されたものなどが用いられる。透明性および導
電性から金属層と透明薄膜の積層体や、金属層と透明薄
膜を交互に積層してサンドイッチ状の構造にしたものが
好ましい。特に、窒化物または酸化物からなる透明薄膜
層と実質的に透明性の金属薄膜とを少なくとも各一層積
層したものが好ましい。さらに好ましくは前記透明導電
膜が透明基板側から金属層/窒化物層、金属層/酸窒化
物層、金属層/水素化窒化物層、金属層/酸化物層、窒
化物層/金属層/窒化物層、酸窒化物層/金属層/酸窒
化物層、水素化窒化物層/金属層/水素化窒化物層、金
属層/酸化物層、酸化物層/金属層/酸化物層、の順に
積層された、何れかの積層体である。さらに、例えば、
酸化物層/金属層/窒化物層、窒化物層/金属層/窒化
物層/金属層/窒化物層、窒化物層/金属層/窒化物層
/酸化物層、窒化物層/金属層/水素化窒化物層/酸化
物層、窒化物層/金属層/窒化物層/酸窒化物層/酸化
物層、窒化物層/金属層/酸窒化物層/酸化物層、酸化
物層/酸窒化物層/金属層/酸窒化物層/酸化物層、酸
化物層/酸窒化物層/金属層/酸窒化物層等に例示され
る様,窒化物層、酸化物層、酸窒化物層、水素化窒化物
層から選ばれる層と金属層とをそれぞれ複数層交互に積
層することも可能である。ここで透明薄膜と金属層の組
合せからなる透明導電膜の金属層としては通常の金属が
使用できるが、好ましくは銀または銀を含む合金もしく
は混合物のうち少なくとも一種を含む単層体または積層
体が挙げられる。銀を含む合金もしくは混合物の場合の
銀の含有量は30重量%以上、好ましくは50重量%以
上、さらに好ましくは70重量%以上、であり、後に述
べるが銀の含有率が98重量%を越えるとほぼ銀単体と
同じになるために好ましくは合金または混合物中の銀の
含有率は98%以下が好ましい。
【0028】また銀の合金、または混合物に含まれる金
属としては劣化防止の観点から、金、銅、パラジウム、
白金、タングステン、チタン、コバルト、クロム、ニッ
ケル、スズ、インジウム、IT(インジウム・スズ)、
亜鉛等の金属が好ましい。
【0029】銀の合金または混合物中に含まれる金属の
含有量は劣化防止可能な量なら使用可能であるが、好ま
しくは2重量%から60重量%、より好ましくは5重量
%から50重量%、さらに好ましくは8重量%から30
重量%である。これら各金属層の厚みは基本的に1nm
〜500nmであり、好ましくは5nm〜50nmであ
り、さらに好ましくは10nm〜30nmである。
【0030】また、前記透明薄膜層と金属層の密着力を
向上させるために銀以外の金属の薄膜を銀または銀を主
成分とする薄膜層の少なくとも片面に積層してここで使
用する金属層とする場合、前記透明薄膜層への金属層の
密着力を向上するために銀以外の金属としてはニッケ
ル、クロム、チタン、金、銅、白金、タングステン、ス
ズ、インジウム、亜鉛、パラジウム、コバルト金属単体
か、これらのうちいずれか一種以上を含む合金またはそ
の混合物が好ましい。また該銀以外の金属の厚さは、
0.5m〜50nmが望ましい。好ましくは1nm〜3
0nm、さらに好ましくは1nm〜10m、より好まし
くは1nm〜5nmである。また、これらの金属の薄膜
層の形成法としては前述した通常のドライプロセスが用
いられる。
【0031】また、メッキの核として作用し、メッキ膜
の前記透明導電膜への密着力を向上させる銅、アルミニ
ウム、ニッケル、亜鉛、錫、インジウム、等の金属薄膜
を透光性に悪影響を与えない、0.01nn以上8nm
以下の厚みで、前記透明導電膜最外層に積層したものも
使用できる。また、酸化珪素等の比較的屈折率の低い透
明薄膜を前記透明導電膜の最外層に積層して光線透過率
を向上させた物も使用できる。透明導電膜の劣化防止、
金属層と透明薄膜層との密着性向上、メッキ膜の密着力
向上の観点から好ましい金属であれば、これら以外の金
属でも用いられる。
【0032】本発明において窒化物層を構成する素材と
しては、好ましくは窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化
インジウム、窒化ガリウム、窒化スズ、窒化ホウ素、窒
化クロム、窒化炭化ケイ素等の窒化物、酸窒化物層を構
成する素材としては酸窒化ケイ素、酸窒化スズ、酸窒化
ホウ素、酸窒化アルミニウム、酸窒化インジウム、酸窒
化ガリウム、酸窒化クロム、酸窒化炭化ケイ素等の酸窒
化物、水素化窒化物層を構成する素材として水素化窒化
アルミニウム、水素化窒化インジウム、水素化窒化ガリ
ウム、水素化窒化ケイ素、水素化窒化スズ、水素化窒化
ホウ素、水素化窒化クロム、水素化窒化炭化ケイ素等の
水素化窒化物等が例示される。通常、窒化物、酸窒化
物、水素化窒化物ならいずれでも使用できるが、好まし
くは屈折1.5以上、さらに好ましくは屈折率1.8以
上5.5以下、より好ましくは屈折率2.0以上3.5
以下の窒化物、酸窒化物、水素化窒化物の群から選ばれ
る少なくとも一種からなる高屈折率透明薄膜が好まし
い。なお、光線透過率は通常50%以上、好ましくは7
0%以上99.5%以下、さらに好ましくは80%以上
98%以下である。
【0033】これら酸窒化物の金属を除く成分中の窒素
分は30原子%以上、さらに好ましくは、50原子%以
上であり、99.7原子%以下である。またこれら水素
化窒化物の金属を除く成分中の窒素分は50原子%、さ
らに好ましくは、80原子%以上であり、99.7原子
%以下である。これら窒化物層の厚さは、通常0.3n
m〜100nmであり、好ましくは1nm〜100nm
であり、さらに好ましくは5nm〜50nm、より好ま
しくは10nm〜30nmである。
【0034】本発明において酸化物層を構成する素材と
しては好ましくは酸化インジウム、酸化スズ、酸化イン
ジウム・スズ(I.T.O.)、酸化アルミニウム、酸
化ゲルマニウム、酸化珪素、酸化亜鉛、酸化ジルコニウ
ム,酸化チタン、酸化イットリウ、酸化エルビウム、酸
化セリウム、酸化タンタル、もしくは酸化ハフニウム等
が例示される。通常、酸化物ならいずれも使用できる
が、好ましくは屈折1.5以上、さらに好ましくは屈折
率1.8以上5.5以下、より好ましくは屈折率2.0
以上3.5以下の酸化物からなる高屈折率透明薄膜が好
ましい。なお、光線透過率は通常50%以上、好ましく
は70%以上99.9%以下、さらに好ましくは80%
以上99%以下である。これら酸化物層の少なくとも一
層の厚みが通常5nm〜600nm、好ましくは60n
m〜100nm、さらに好ましくは20nm〜80nm
である。
【0035】本発明において、透明導電膜の際外層のさ
らに外側にメッキの密着力を向上させるために金属薄膜
を0.01nm〜5nm以下の厚みで形成することがで
きる。金属薄膜としては、銅、ニッケル、パラジウム、
クロム、金、銀、鉛、白金等、通常の電極材料として用
いられる金属が用いられるが、ウエットプロセス時のめ
っきの核としての機能があれば、いかなる金属または合
金または混合物でも使用可能である。該金属薄膜は導電
性樹脂を通して、めっき液が透明導電膜に達したとき、
めっきの核として働き、めっき膜の形成を促進するとと
もに、めっき膜の密着力を増す。
【0036】本発明の透明薄膜、窒化物層、酸窒化物
層、水素化窒化物層、酸化物層、金属層、金属薄膜を透
明基板等上に形成する方法としては、スプレー法、塗布
法の他、物理的蒸着法等の公知の方法が利用できる。こ
こで、物理的蒸着法とは、減圧下もしくは真空下で金属
等の薄膜を形成する方法であって、真空蒸着法、スパッ
タリング法、イオンプレーティング法、イオンビームア
シスト蒸着法、イオンクラスタービーム法、分子線エピ
タキシー法(MBE)、CVD法、MOCVD法、プラ
ズマCVD法等の方法が例示される。
【0037】本発明に用いられる第一の透明保護層とし
ては、550nmの波長の光線透過率が通常50%以
上、好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以
上99.5%以下であり、かつめっき処理時に耐えうる
ような保護層であれば如何なるものであってもよい。こ
のような第一の透明保護層としては、例えば、公知のU
V硬化型のレジストインキを塗布硬化せしめたもの、電
子線硬化型のレジストインキを塗布硬化せしめたもの、
熱硬化型のレジストインキを塗布硬化せしめたもの、U
V硬化型樹脂を塗布硬化せしめたもの、電子線硬化型樹
脂を塗布硬化せしめたもの、熱硬化型樹脂を塗布硬化せ
しめたものの他、ドライフィルムなどが挙げられる。こ
の他、耐水性、耐薬品性のある透明な膜が得られるもの
であれば、第一の透明保護層として使用でき、例えば、
透明な塗料、硬化性モノマーまたはオリゴマー、ポリエ
ステル等のプラスチックフィルムに接着剤を塗布したも
のや、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の自己粘着性を
有するフィルムを積層して、第一の透明保護層を形成す
ることができ、これらを混合したり、積層したものも第
一の透明保護層として使用可能である。
【0038】ここでUV硬化型樹脂としてはエポキシア
クリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアク
リレート、多官能性アクリレート、ポリエーテルアクリ
レート、シリコンアクリレート、ポリブタジエンアクリ
レート、1,2プロピレングリコール−無水フタル酸−
無水マレイン酸−スチレン共重合体に代表される不飽和
ポリエステル−スチレン共重合体、2−メルカプトプロ
ピオン酸とエチレングリコールの共重合体に代表される
二重結合をもち、末端基にチオールがある樹脂、ポリス
チリルメタクリレート、UV硬化ラッカー等が好ましく
用いられる。
【0039】電子線硬化型樹脂としてはエポキシアクリ
レート、ウレタンアクリレート、ポポリエステルアクリ
レート、多官能性アクリレート、ポリエーテルアクリレ
ート、シリコンアクリレート、ポリブタジエンアクリレ
ート、1,2プロピレングリコール−無水フタル酸−無
水マレイン酸−スチレン共重合体に代表される不飽和ポ
リエステル−スチレン共重合体、2−メルカプトプロピ
オン酸とエチレングリコールの共重合体に代表される二
重結合を持ち、末端基にチオールがある樹脂、ポリスチ
リルメタクリレート、UV硬化ラッカー等が好ましく用
いられる。
【0040】熱硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、キ
シレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、ポリウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、マレ
イン酸樹脂、ユリヤ樹脂、アクリル樹脂等が好ましく用
いられる。
【0041】塗料としては、ニトロセルロースラッカ
ー、アクリルラッカー、アセチルセルロースラッカー等
の繊維素誘導体塗料やアルキッド樹脂塗料、アミノアル
キッド樹脂塗料、グアナミン樹脂塗料、塩化ビニル樹脂
塗料、ブチラール樹脂塗料、スチレン・ブタジエン樹脂
塗料、熱硬化型アクリル樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、
不飽和ポリエステル塗料、ポリウレタン樹脂塗料、ケイ
素樹脂塗料等が好ましく用いられる。
【0042】第一の透明保護層の厚みは、通常は1μm
〜100μmであり、好ましくは5μm〜50μmであ
り、さらに好ましくは10μm〜30μmである。本発
明において導電性樹脂としては比抵抗が4×10-1Ω・
cm以下のものなら如何なるものも使用できるが、好ま
しく4×10-2Ω・cm以下、より好ましくは1×10
-3Ω・cm以下、さらに好ましくは1×10-4Ω・cm
以下であり、通常は1×10-12 Ω・cmのものが使用
される。好ましい導電性樹脂としては導電性ポリマーや
導電性ポリマー、金属粉、金属繊維、カーボン粉、炭素
繊維、グラファイト、グラファイト繊維、導電性繊維か
ら選ばれたもの(フィラー)を少なくとも1種以上含む
樹脂が例示される。ここで、好ましい導電性ポリマーと
してはポリピロール、ポリチオール、ポリチオフェン、
ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリアセン、ポリアニ
リン、ポリ−p−フェニレン、ポリフェニレンビニレ
ン、ポリイソチオナフテン、ポリ−2,5−ピリジンジ
イル、ポリアセチレン等が例示される。
【0043】また、好ましい金属粉または金属繊維とし
ては銅、パラジウム、亜鉛、ニッケル、クロム、銀、白
金、鉛、鉄、コバルト、カドミニウム、金、錫、半田等
の金属からなるものが例示される。また、好ましいカー
ボン粉とはカーボンブラック等が例示される。また、好
ましい炭素繊維とはピッチ系、PAN系等の炭素繊維、
炭素複合繊維、炭素・金属蒸着複合系繊維等が例示され
る。
【0044】また、好ましい導電性繊維とはニッケルめ
っき繊維等の金属めっき繊維、硫化銅繊維等の金属化合
物繊維、金属硝子蒸着繊維等の金属蒸着繊維等が例示さ
れる。ここで、金属粉、カーボン粉またはグラファイト
には、それぞれ粉状や顆粒状、粒子状、小片状等の形状
からなる金属、カーボンまたはグラファイトを含む。
【0045】樹脂としてはビニル系、フェノール系、エ
ポキシ系、ポリアミド系、エステル系等通常の樹脂なら
使用可能である。状態としては、ペースト状、インク、
塗料等導電膜に設置できるものならいかなるものでも良
い。導電性樹脂層の厚みは、通常0.1μm以上である
が、好ましくは5〜100μm、さらに好ましくは5〜
50μm、より好ましくは10〜30μmである。
【0046】本発明においてメッキ金属層としては、め
っきによって堆積させることの出来る金属であればいず
れのものも使用できるが、電気的特性や耐久性の観点か
ら、銅、銀、金、ニッケル、クロム、スズ、鉛の金属単
体およびはんだまたはこれらのうち少なくとも1種を含
む合金もしくは混合物の単層体または積層体からなるこ
とが好ましい。メッキ金属層の厚みは、通常、0.1μ
m以上であるが、好ましくは0.5〜100μm、さら
に好ましくは1〜50μm、より好ましくは5〜10μ
mである。
【0047】電極の厚みは、透明導電膜が発熱面として
機能できるだけの電流が流すことができるだけの厚みが
あれば良いが、0.5μm以上あることが好ましい。通
常作業製・生産性の問題から電極の厚みは2mm以下で
ある。この電極は、上述したように、導電性樹脂層及び
めっき層、特に電気めっき層とで形成される。
【0048】さらに、電極および第一の透明保護層の機
械的保護、水分などによる腐食防止等の化学的保護の為
に、電極や第一の透明保護層の上を覆うように第二の透
明保護層を設けることが好ましい。第二の透明保護層に
は、550nmの波長の光線透過率が通常60%以上、
好ましくは70%、さらに好ましくは80%以上99.
5%以下であるものが使用される。第二の透明保護層
は、透明基板として用いたのと同種のプラスチックフィ
ルムを接着剤を用いて積層することによって形成できる
し、第一の透明保護層として用いられたものと同種のも
のを用いてもよいし、あるいは、ポリエステル、ポリオ
レフィン、アクリル樹脂などの有機物や、シリコーン系
ハードコート剤、等を塗布して形成することできる。
【0049】なお、同様の機能を有するシリカゾル剤等
を第二の透明保護層として使用しても良い。第二の透明
保護層としてプラスチックフィルムを用いる場合には、
透明性のある一般の粘着剤や接着剤を使用することが出
来る。好ましい接着剤を例示するならば、アクリル系の
感圧粘着剤、シアノアクリレート系反応型接着剤が望ま
しい。第二の透明保護層の厚みとしては通常1μm〜2
00μmであり、好ましくは2μm〜100μmであ
り、さらに好ましくは5μm〜50μmである。本発明
の透明面状ヒーターを支持体に接着する場合には、透明
基板、第一の透明保護層あるいは第二の透明保護層の表
面に接着層を設ければよい。第二の透明保護層のない場
合には第一の透明保護層の他、電極の一部あるいは全部
の表面に接着層を設ければよい。この接着層としては、
透明性のある一般の粘着剤や接着剤を使用することが出
来る。好ましい接着剤としてはアクリル系の感圧粘着
剤、シアノアクリレート系反応型接着剤を例示すること
が出来る。
【0050】本発明の透明面状ヒーターへの接着剤の塗
布は該ヒーターの使用時に塗布し、支持体たとえば液晶
表示体へ圧着し、該透明面状ヒーターに固定できるが、
予め接着層を該透明面状ヒーターに設ける場合、接着剤
面は、接着剤を塗布したのちすぐに使用しない場合など
はセパレータ(離型シート)を積層しておき、製品を搬
送する場合や保管時に接着剤面が付着しないようにして
おくことが望ましい。セパレータとしては、通常使用さ
れる離型紙の他、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレ
ンフィルム、ポリエステルフィルム等を用いることが出
来る。セパレータの厚みとしては、通常1μm〜200
μmであり、好ましくは2μm〜100μmであり、さ
らに好ましくは5μm〜50μmである。
【0051】本発明の透明面状ヒーターの電極にハトメ
等で金具を取りつけ、それに電線等をはんだ付けなどで
取りつけて使用する場合、前記金具は電極上ならどこで
も良いが、好ましくは電極の接続部分5aにもうけられ
る。さらに、前記金具は本発明の透明面状ヒーターの電
極上に設けるだけでなく、電極と反対側の透明基板の上
に設け、ハトメ等で物理的に本発明の透明面状ヒーター
に固定すると共に、電極と電気的に連結してもよい。ま
た、透明面状ヒーターの電極上およびその反対側の透明
基板上、両面に設け、電極と電気的に連結をはかると共
に、前記金具の安定をはかっても良い。言うまでもな
く、接着層またはセパレーター上に設置して、電極と電
気的な連結をはかっても良い。
【0052】かくして得られた透明面状ヒーターは一例
として、図10、図11のように、偏光板(1)/液晶
素子/偏光板(2)で構成された液晶表示体の表示画と
反対面の偏光板(1)に圧着され、使用される。
【0053】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
する。 実施例1 可視光線透過率89%、100μm厚のポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルム上に窒化ケイ素(厚さ
40nm)/銀(厚さ10nm)/窒化ケイ素厚さ40
nm)からなる積層膜を反応性DCマグネトロンスパッ
タリング法により、堆積させ、透明導電性フィルムを形
成した。得られた透明導電性フィルムの可視光線透過率
は80%、表面抵抗は7Ω/□であった。得られた積層
膜の上に、めっき用電極部及びヒーター用電極形成領域
部を除いて(UV)紫外線硬化型透明ポリオールアクリ
レート(根上工業(株)製アートレジンUN100−P
EP)をスクリーン印刷法により塗布後、出力300W
の紫外線照射装置を用いて30秒硬化し、厚み10μm
の第一の透明保護層を形成した。次に、電極形成領域部
に銅フィラーを含む導電性ペースト(フェノール樹脂バ
インダー)(三井東圧化学(株)製)をスクリーン印刷
法により塗布し、160℃で30分保持後、10μm厚
みの導電層(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設けた。
次いで、pH4.5のスルファミン酸ニッケル350g
/l,塩化ニッケル15g/l,ほう酸35g/lから
なるスルファミン酸ニッケルめっき浴で電気メッキを行
い5μm厚みのニッケル膜を形成し、メッキ金属層とし
た。電極の大きさは125mm(長さ)×4mm(幅)
であり、電極間の距離は90mmであった。さらに電極
の接続部を残して厚み25μmPETに20μm厚みの
アクリル系粘着剤をメイヤーバーコート法により塗布し
てなるPETフィルムを積層し、第二の透明保護層を形
成した。
【0054】そして、透明基板側に粘着シート(厚み7
5μmの重剥離PETフィルム/厚み30μmのアクリ
ル系粘着層/厚み38μmの軽剥離PETフィルム)の
軽剥離PETフィルムを剥がして貼り合わせることによ
りセパレーター(離型シート)付き粘着層を設けて、図
6bに示す構成の透明面状ヒーターを完成させた。以上
によって、図2〜図6bに示す構成の透明面状ヒーター
を完成させた。形成された透明面状ヒーターの両電間の
抵抗は5Ωであった。この透明面状ヒーターのセパレー
ターを剥がし、ガラス板に貼り、ガラス板とともにこの
透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽内に入れて放置
し、その後、13Vの電圧を投入したところ1分間で+
2℃まで表面温度が上昇した。すなわち温度上昇分は、
22℃であった。
【0055】実施例2 実施例1において用いたPETフィルム上に窒化ケイ素
(厚さ50nm)/銀(厚さ10nm)/酸窒化ケイ素
(厚さ60nm)からなる積層膜を反応性DCマグネト
ロンスパッタリング法により、堆積させ、透明導電性フ
ィルムを形成した。得られた積層膜上のヒーター用発熱
面領域部に紫外線(UV)硬化型透明ウレタンアクリレ
ート(三井東圧化学(株)製オレスターRA1458)
を実施例1と同様にして塗布硬化し、第一の透明保護層
を形成した。
【0056】その後、電極形成領域部に実施例1と同じ
導電性ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、15
0℃で30分保持後、10μm厚みの導電層(比抵抗6
×10- 5 Ω・cm)を設けた。次いで、該導電層をP
H=2の硫酸酸液で洗い、さらに水洗後、pH2の硫酸
ニッケル280g/l,塩化ニッケル45g/l,ほう
酸35g/lからなるワット浴中で電気めっきを行い、
約5μm厚みのニッケル膜を形成し、金属電極とした。
金属電極の大きさは25mm(長さ)×4mm(幅)で
あり、電極間の距離は90mmであった。上によって図
2〜図6bに示す以構成の透明面状ヒーターを完成させ
た。形成された透明面状ヒーターの両電極間の抵抗は5
Ωであった。この透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽
内に入れて放置しその後、13Vの電圧を投入したとこ
ろ、1分間で−20℃から+2℃まで表面温度が上昇し
た。すなわち温度上昇分は、22℃であった。
【0057】実施例3 可視光線透過率89%、100μm厚のポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルム上に反応性高周波(r
f)マグネトロンスパッタ法により、酸窒化インジウム
(厚さ40nm)/銀(厚さ13nm)/酸窒化ケイ素
(厚さ30nm)/酸化インジウムの積層膜を堆積させ
て、透明導電性フィルムを形成した。得られた積層膜上
のヒーター用発熱面領域部に紫外線(UV)硬化型エポ
キシアクリレート(日本化薬(株)製カヤラッド−16
7)を実施例1と同様にして塗布硬化し、第一の透明保
護層を形成した。その後、電極形成領域部に銀に覆われ
た銅フィラーを含む導電性ペースト(アクリル樹脂バイ
ンダー)(三井東圧化学(株)製)をスクリーン印刷法
により塗布し、120℃で30分保持後、10μm厚み
の導電層(比抵抗5×10- 4 Ω・cm)を設けた。次
いで、pH4.8の実施例1と同じ構成のスルファミン
酸浴で電気メッキを行い、3.0μm厚みのニッケル膜
を形成し、メッキ金属層とした。電極の大きさは125
mm(長さ)×4mm(幅)であり、電極間の距離は9
0mmであった。さらに電極の接続部を残して20μm
厚みのアクリル系粘着剤(三井東圧化学(株)製ツルタ
ック)をメイヤーバーコート法により塗布した50μm
厚みのPETフィルムを積層し、第二の透明保護層とし
た。そして、透明基板側に実施例1において用いた粘着
シート貼り合わせて、図6bに示す構成の透明面状ヒー
ターを完成させた。形成された透明面状ヒーターの両電
極間の抵抗は4Ωであった。 この透明面状ヒーターの
セパレーターを剥がし、ガラス板に貼り、ガラス板とと
もにこの透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽内に入れ
て放置し、その後、13Vの電圧を投入したところ、1
分間で+4℃まで表面温度が上昇した。すなわち温度上
昇分は、24℃であった。
【0058】実施例4 可視光線透過率88%、100μm厚のポリエーテルス
ルフォン(PES)の片面に高周波イオンプレーティン
グ法により酸化インジウム(厚さ100nm)/窒化ケ
イ素(40nm)/銀+8重量%金からなる金属層(1
0nm)/炭窒化ケイ素(40nm)の積層膜を堆積さ
せて透明導電性フィルムとした。得られた積層膜上のヒ
ーター用発熱面領域部に紫外線(UV)硬化型レジスト
インキをスクリーン印刷法により塗布後実施例1と同様
にして硬化させ、第一の透明保護層を形成した。その
後、電極形成領域部にカーボンブラックを含む導電性樹
脂(アクリル樹脂)(スリーボンド(株)製3315
C)をスクリーン印刷法により塗布し、150℃で30
分保持後、10μm厚みの導電層(比抵抗8×10- 2
Ω・cm)を設けた。次に、pH4.5の実施例1にお
いて用いたものと同じ組成のスルファミン酸ニッケルめ
っき浴で電気メッキを行い20μm厚みのニッケル膜を
形成し、メッキ金属層とした。電極の大きさは125m
m(長さ)×4mm(幅)であり、電極間の距離は90
mmであった。さらに電極の接続部を残して金属電極及
び第一の透明保護層上にアクリルウレタン系UV硬化型
樹脂(根上工業(株)製アートレジンN−6060PT
M)をメイヤーバーコート法により塗布後、出力300
Wの紫外線照射装置を用いて15秒間硬化させ、て第二
の透明保護層を形成し、透明面状ヒーターをの完成させ
た。形成された透明面状ヒーターの両電極間の抵抗は7
Ωであった。この透明面状ヒーターを実施例1において
用いた粘着シートを用いてガラス板に貼り、ガラス板と
ともにこの透明面状ヒーターを+20℃の恒温槽内に入
れて放置し、その後、13Vの電力を投入したところ、
1分間で50℃まで表面温度が上昇した。すなわち温度
上昇分は30℃であった。
【0059】実施例5 可視光線透過率89%、100μm厚みのPETフィル
ム上に、酸化亜鉛(厚さ90nm)/窒化ケイ素(厚さ
12nm)/銀+10重量%白金(厚さ12nm)/窒
化ケイ素(厚さ20nm)の積層膜を反応性DCマグネ
トロンスパッタリング法により堆積させて透明導電性フ
ィルムとした。得られた積層膜上のヒーター用発熱面領
域部に紫外線(UV)硬化型アクリル樹脂(ポリオール
アクリレート(12部)とエポキシアクリレート(14
部)とウレタンアクリレート(8部)の混合)を実施例
1と同様にして塗布硬化し、第一の透明保護層を形成し
た。次に、電極形成領域部に銅と銀とのフィラーを含む
導電性ペースト(エポキシ樹脂バインダー)(三井東圧
化学(株)製MSP−600,MCP−6601のブレ
ンド)をスクリーン印刷法により塗布し、150℃で3
0分保持後、10μm厚みの導電層(比抵抗1×10
- 3 Ω・cm)を設けた。次いで、該導電層をPH=2
の酸液で 洗い、更に水洗後、pH4.5のスルファミ
ン酸ニッケルめっき浴で電気メッキを行い5μm厚みの
ニッケル膜を形成し、メッキ金属層とした。電極の大き
さは125mm(長さ)×4mm(幅)であり、電極間
の距離は90mmであった。さらに電極の接続部を残し
て金属電極及び第一の透明保護層上にアクリルウレタン
系UV硬化型樹脂を実施例4と同様にして塗布硬化して
第二の透明保護層を形成し、透明面状ヒーターを完成さ
せた。形成された透明面状ヒーターの両電極間の抵抗は
4Ωであった。この透明面状ヒーターを−20℃の恒温
槽内に入れて放置し、その後、13Vの電力を投入した
ところ、1分間で+4℃まで表面温度が上昇した。すな
わち温度上昇分は24℃であった。
【0060】実施例6 可視光線透過率90%、100μm厚のPETフィルム
上に銀(厚さ10nm)/窒化ケイ素(厚さ30nm)
/酸化インジウム(厚さ90nm)からなる積層膜を反
応性DCマグネトロンスパッタ法により、堆積させて透
明導電性フィルムを形成した。得られた積層膜の上に、
めっき用電極部及びヒーター用電極形成領域部を除いて
(UV)紫外線硬化型ポリエステルアクリレート(東亜
合成(株)製アロニックスM−8030)を実施例1と
同様にして塗布硬化し、第一の透明保護層を形成した。
次に、電極形成領域部に銀ペースト(ポリビニルバイン
ダー)(スリーボンド(株)製3320C)をスクリー
ン印刷法により塗布し、130℃で10分保持後、10
μm厚みの導電層(比抵抗5×10- 5 Ω・cm)を設
けた。次いで、該導電層をPH=2の硫酸酸液で洗い、
さらに水洗後、実施例1において用いたものと同じ組成
でpH4.5のスルファミン酸ニッケルめっき浴で電気
メッキを行い5μm厚みのニッケル膜を形成し、金属電
極とした。金属電極の大きさは125mm(長さ)×4
mm(幅)であり、電極間の距離は90mmであった。
さらに電極の接続部を残してアクリルウレタン系(三井
東圧化学(株)製オレスターRA1476−75)の樹
脂をスクリーン印刷法により塗布して第二の透明保護層
とし、透明面状ヒーターを完成させた。形成された透明
面状ヒーターの両電極間の抵抗は5Ωであった。この透
明面状ヒーターを−20℃の恒温槽内に入れて放置し、
その後、12Vの電圧を投入したところ、1分間で−2
0℃から+2℃まで表面温度が上昇した。すなわち温度
上昇分は、22℃であった。
【0061】実施例7 可視光線透過率90%、100μm厚のポリカーネート
(PC)フィルム上に窒化ケイ素(厚さ60nm)/銀
(厚さ10nm)/窒化ケイ素(厚さ60nm)からな
る積層膜を反応性DCマグネトロンスパッタリング法に
より堆積させて透明導電性フィルムとした。得られた積
層膜の上に、めっき用電極部及びヒーター用電極形成領
域部を除いて、紫外線(UV)硬化型ポリエステルアク
リレート(大阪有機(株)製ビスコート700)を実施
例1と同様にして塗布硬化し、第一の透明保護層を形成
した。
【0062】次に、電極形成領域部に銀繊維を含む導電
性ペースト(フェノール樹脂バインダー)(スリーボン
ド(株)製3320D)をスクリーン印刷法により塗布
し、150℃で40保持分後、10μm厚みの導電層
(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設けた。次いで、実
施例1において用いたものと同じ組成でpH4.5のス
ルファミン酸ニッケルめっき浴で電気メッキを行い7.
0μm厚みのニッケル膜を形成し、メッキ金属層とし
た。電極の大きさは125mm(長さ)×4mm(幅)
であり、電極間の距離は90mmであった。さらに電極
の接続部を残して実施例1にて用いた20μm厚みの粘
着剤付きの25μm厚みのPETフィルムを積層し、第
二の透明保護層とし、透明面状ヒーターを完成させた。
形成された透明面状ヒーターの両電極間の抵抗は5Ωで
あった。この透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽内に
入れて放置し、その後、13Vの電圧を投入しころ、1
分間で−20℃から+2℃まで表面温度が上昇した。す
なわち温度上昇分は、22℃であった。
【0063】実施例8 可視光線透過率89%、100μm厚みのPETフィル
ム上に、酸化インジウム(厚さ80nm)/窒化ケイ素
(厚さ30nm)/銀(厚さ10nm)/窒化ケイ素
(厚さ30nm)からなる積層膜を高周波イオンプーテ
ィング法により堆積させ、透明導電性フィルムを形成し
た。得られた積層膜の上に、めっき用電極部及びヒータ
ー用電極形成領域部を除いて、実施例7において用いた
ものと同じ紫外線(UV)硬化型ポリエステルアクリレ
ートを実施例1と同様にして塗布硬化し第一の透明保護
層を形成した。次に、電極形成領域部に実施例6におい
て用いたものと同じ銀フィラーを含む導電性ペースト
(ポリエステルバインダー)をスクリーン印刷法により
塗布し、130℃で10分保持後、10μm厚みの導電
層(比抵抗4×10- 5 Ω・cm)を設けた。次いで、
硫酸銅225g/l,硫酸65g/lからなる硫酸銅め
っき浴で銅の電気めっきを行い5μm厚みの銅膜を形成
し、メッキ金属層とした。電極の大きさは125mm
(長さ)×4mm(幅)であり、電極間の距離は90m
mであった。さらに電極の接続部を残して実施例1にお
いて用いた20μm厚みの粘着剤付きの25μm厚みの
PETフィルムを積層し、第二の透明保護層とし、透明
面状ヒーターを完成させた。形成された透明面状ヒータ
ーの両電極間の抵抗は5Ωであった。この透明面状ヒー
ターを−20℃の恒温槽内に入れて放置し、その後、1
3Vの電圧を投入したところ、1分間で−20℃から+
2℃まで表面温度が上昇した。すなわち温度上昇分は、
22℃であった。
【0064】実施例9 可視光線透過率88%、100μm厚みのPETフィル
ム上に、窒化ケイ素(厚さ30nm)/銀(厚さ12n
m)/窒化ケイ素(厚さ70nm)/銀(厚さ10n
m)/窒化ケイ素(厚さ30nm)からなる積層膜を高
周波(rf)マグネトロンスパッタ法により、堆積させ
て、透明透明導電性フィルムを形成した。得られた透明
透明導電性フィルムの可視光線透過率は82%、表面抵
抗は6Ω/□であった。得られた積層膜の上に、めっき
用電極部及びヒーター用電極形成領域部を除いて、セル
ロース系樹脂及び植物油変性アルキッド樹脂(1:1)
の混合物(吉川化工(株)製IL−170)をスクリー
ン印刷法により塗布後、80C°×10分保持し、第一
の透明保護層を形成した。
【0065】次に、電極形成領域部に実施例1において
用いたものと同じ銅フィラーを含む導電性ペースト(フ
ェノール樹脂バインダー)をスクリーン印刷法により塗
布し、150℃で30分保持後、10μm厚みの導電層
(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設けた。次いで、実
施例1において用いたものと同じ組成でpH4.5のス
ルファミン酸ニッケルめっき浴で電気メッキを行い5μ
m厚みのニッケル膜を形成し、メッキ金属層とした。電
極の大きさは125mm(長さ)×4mm(幅)であ
り、電極間の距離は90mmであった。あり、電極間の
距離は90mmであった。さらに電極の接続部を残して
実施例1において用いた20μm厚みの粘着剤付きの2
5μm厚みのPETフィルムを積層し、第二の透明保護
層とし、透明面状ヒーターを完成させた。形成された透
明面状ヒーターの両電極間の抵抗は4Ωであった。この
透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽内に入れて放置
し、その後、12Vの電圧を投入したところ、1分間で
+4℃まで表面温度が上昇した。すなわち温度上昇分
は、24℃であった。
【0066】実施例10 可視光線透過率88%、100μm厚みのPETフィル
ム上に、酸化インジウム厚さ30nm)/銀(厚さ12
nm)/酸化インジウム(厚さ70nm)/銀(厚さ1
0nm)/酸化インジウム(厚さ30nm)からなる積
層膜を反応性DCマグネトロンスパッタ法により、堆積
させて、透明透明導電性フィルムを形成した。得られた
透明透明導電性フィルムの可視光線透過率は81%、表
面抵抗は6Ω/□であった。得られた積層膜の上に、め
っき用電極部及びヒーター用電極形成領域部を除いて実
施例5において用いたものと同じ紫外線(UV)硬化型
アクリル樹脂を実施例1と同様にして塗布硬化し、第一
の透明保護層を形成した。次に、電極形成領域部に実施
例1において用いたものと同じ銅フィラーを含む導電性
ペースト(フェノール樹脂バインダー)をスクリーン印
刷法により塗布し、160℃で30分保持後、10μm
厚みの導電層(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設け
た。次いで、実施例1において用いたものと同じ組成で
pH4.5のスルファミン酸ニッケルめっき浴で電気メ
ッキを行い8μm厚みのニッケル膜を形成し、メッキ金
属層とした。電極の大きさは125mm(長さ)×4m
m(幅)であり、電極間の距離は90mmであった。さ
らに電極の接続部を残して実施例1において用いた20
μm厚みの粘着剤付きの25μm厚みのPETフィルム
を積層し、第二の透明保護層とし、透明面状ヒーターを
完成させた。形成された透明面状ヒーターの両電極間の
抵抗は5Ωであった。この透明面状ヒーターを−20℃
の恒温槽内に入れて放置し、その後、12Vの電圧を投
入したところ、1分間で−20℃から+2℃まで表面温
度が上昇した。すなわち温度上昇分は、22℃であっ
た。
【0067】実施例11 可視光線透過率89%、100μm厚のポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルム上に酸化インジウム
(厚さ40nm)/銀(厚さ12nm)/酸化インジウ
ム(厚さ40nm)からなる積層膜を反応性DCマグネ
トロンスパッタリング法により、堆積させ、透明導電性
フィルムを形成した。得られた積層膜の上に、めっき用
電極部及びヒーター用電極形成領域部を除いて実施例1
において用いたものと同じ紫外線(UV)硬化型透明ポ
リオールアクリレートを実施例1と同様にして塗布硬化
し、厚み10μmの第一の透明保護層を形成した。
【0068】次に、電極形成領域部に実施例5において
用いたものと同じ銅と銀とのフィラーを含む導電性ペー
スト(エポキシ樹脂バインダー)をスクリーン印刷法に
より塗布し、120℃で10分保持後、10μm厚みの
導電層(比抵抗5×10- 4Ω・cm)を設けた。次い
で、実施例1において用いたものと同じ組成でpH4.
8のスルファミン酸ニッケルめっき浴で電気メッキを行
い5μm厚みのニッケル膜を形成し、メッキ金属層とし
た。電極の大きさは125mm(長さ)×4mm(幅)
であり、電極間の距離は90mmであった。形成された
透明面状ヒーターの両電極間の抵抗は3Ωであった。こ
の透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽内に入れて放置
し、その後、12Vの電圧を投入したところ、1分間で
+4℃まで表面温度が上昇した。すなわち温度上昇分
は、24℃であった。
【0069】実施例12 可視光線透過率88%、100μm厚みのPETフィル
ム上に、窒化ケイ素(厚さ40nm)/銀(厚さ10n
m)/窒化ケイ素(厚さ40nm)/酸化インンジウム
(厚さ40nm)からなる積層膜を反応性DCマグネト
ロンスパッタ法により、堆積させて、透明透明導電性フ
ィルムを形成した。得られた透明透明導電性フィルムの
可視光線透過率は81%、表面抵抗は7Ω/□であっ
た。得られた積層膜の上に、電極形成領域部を除いて、
実施例9において用いたものと同じセルロース系樹脂お
よび植物油変成アルキッド樹脂(1:1)の混合物をス
クリーン印刷法により塗布後、80C°×10分保持
し、第一の透明保護層を形成した。
【0070】次に、電極形成領域部に実施例1において
用いたものと同じ銅フィラーを含む導電性ペースト(フ
ェノール樹脂バインダー)をスクリーン印刷法により塗
布し、160℃で30分保持後、10μm厚みの導電層
(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設けた。次いで、実
施例8において用いたものと同じ組成の硫酸銅めっき浴
で、銅の電気めっきを行い8μm厚みの銅膜を形成し、
メッキ金属層とした。電極の大きさは125mm(長
さ)×4mm(幅)であり、電極間の距離は90mmで
あった。さらに電極の接続部を残して実施例1において
用いた粘着剤付きのPETフィルムを積層し、第二の透
明保護層とし、透明面状ヒーターを完成させた。形成さ
れた透明面状ヒーターの両電極間の抵抗は5Ωであっ
た。この透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽内に入れ
て放置し、その後、12Vの電圧を投入したところ、1
分間で−20℃から+2℃まで表面温度が上昇した。す
なわち温度上昇分は、22℃であった。
【0071】実施例13 可視光線透過率89%、100μm厚のポリエチレンテ
レフタレート(PETフィルム上に窒化ケイ素(厚さ5
0nm)/銀(厚さ10nm)/酸窒化ケイ素(厚さ4
0nm)/酸化インジウム(厚さ40nm)からなる積
層膜を反応性DCマグネトロンスパッタリング法によ
り、堆積させ、透明導電性フィルムを形成した。得られ
た積層膜の上に、めっき用電極部及びヒーター用電極形
成領域部を除いて実施例2において用いたものと同じ紫
外線(UV)硬化型透明ウレタンアクリレートを実施例
1と同様にして塗布、硬化させ、透明保護層を形成し
た。その後、電極形成領域部に実施例1において用いた
ものと同じ銅フィラーを含む導電性ペースト(フェノー
ル樹脂バインダー)をスクリーン印刷法により塗布し、
150℃で30分保持後、10μm厚みの導電層(比抵
抗6×10- 5 Ω・cm)を設けた。次いで、該導電層
をPH=2の酸液で洗い、さらに水洗後、pH4.5の
スルファミン酸ニッケルめっき浴で電気メッキを行い5
μm厚みのニッケル膜を形成し、メッキ金属層とした。
電極の大きさは125mm(長さ)×4mm(幅)であ
り、電極間の距離90mmであった。以上によって透明
面状ヒーターを完成させた。形成された透明面状ヒータ
ーの両電極間の抵抗は5Ωであった。この透明面状ヒー
ターを−20℃の恒温槽内に入れて放置し、その後、1
3Vの電圧を投入したところ、1分間で−20℃から+
2℃まで表面温度が上昇した。すなわち温度上昇分は、
22℃であった。
【0072】実施例14 可視光線透過率89%、100μm厚のポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルム上に窒化ケイ素(厚さ
40nm)/銀(厚さ10nm)/窒化ケイ素厚さ40
nm)からなる積層膜を反応性DCマグネトロンスパッ
タリング法により、堆積させ、透明導電性フィルムを形
成した。得られた透明導電性フィルムの可視光線透過率
は80%、表面抵抗は7Ω/□であった。得られた積層
膜の上に、めっき用電極部及びヒーター用電極形成領域
部を除いてMEKにとかしたアモルファス−PET(帝
人(株)製)をスクリーン印刷法により塗布後、100
C°×5分保持することにより塗布乾燥し、厚み10μ
mの第一の透明保護層を形成した。
【0073】次に、電極形成領域部に実施例5において
用いたものと同じ銅と銀とのフィラーを含む導電性ペー
スト(エポキシ樹脂バインダー)をスクリーン印刷法に
より塗布し、110℃で60分保持後、10μm厚みの
導電層(比抵抗5×10- 4Ω・cm)を設けた。次い
で、実施例1において用いたものと同じ組成でpH4.
8のスルファミン酸ニッケルめっき浴で電気メッキを行
い5μm厚みのニッケル膜を形成し、メッキ金属層とし
た。電極の大きさは125mm(長さ)×4mm(幅)
であり、電極間の距離は90mmであった。さらに電極
の接続部を残して実施例1において用いた20μm厚み
の粘着剤付きの25μm厚みのPETフィルムを積層
し、第二の透明保護層を形成した。そして、透明基板と
反対側の第二の透明保護層の上に実施例1において用い
た粘着シートを貼り合わせることにより粘着層を設けて
透明面状ヒーターを完成させた。形成された透明面状ヒ
ーターの両電極間の抵抗は5Ωであった。この透明面状
ヒーターのセパレーターを剥がし、ガラス板に貼り、ガ
ラス板とともにこの透明面状ヒーターを−20℃の恒温
槽内に入れて放置し、その後、13Vの電圧を投入した
ところ、1分間で−20℃から+2℃まで表面温度が上
昇した。すなわち温度上昇分は、22℃であった。
【0074】実施例15 可視光線透過率89%、100μm厚のポリエチレンテ
レフタレート(PETフィルム上に酸窒化ケイ素(厚さ
40nm)/チタン(厚さ2.5nm)/銀(厚さ10
nm)/酸窒化ケイ素(厚さ20nm)/酸化インジウ
ム(厚さ40nm)からなる積層膜を反応性DCマグネ
トロンスパッタリング法により、堆積させ、透明導電性
フィルムを形成した。得られた積層膜の上に、めっき用
電極部及びヒーター用電極形成領域部を除いて実施例5
において用いたものと同じ紫外線(UV)硬化型アクリ
ル樹脂(ポリオールアクリレート(12部)とエポキシ
アクリレート(14部)とウレタンアクリレート(8
部)の混合)を実施例1と同様にして塗布硬化し、第一
の透明保護層を形成した。
【0075】その後、電極形成領域部に実施例1におい
て用いたものと同じ銅フィラーを含む導電性ペースト
(フェノール樹脂バインダー)をスクリーン印刷法によ
り塗布し、150℃で30分保持後、10μm厚みの導
電層(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設けた。次い
で、該導電層をPH=2の酸液で洗い、さらに水洗後、
pH4.5のスルファミン酸ニッケルめっき浴で電気メ
ッキを行い5μm厚みのニッケル膜を形成し、メッキ金
属層とした。電極の大きさは125mm(長さ)×4m
m(幅)であり、電極間の距離90mmであった。以上
によって透明面状ヒーターを完成させた。形成された透
明面状ヒーターの両電極間の抵抗は5Ωであった。この
透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽内に入れて放置
し、その後、13Vの電圧を投入したところ、1分間で
−20℃から+2℃まで表面温度が上昇した。すなわち
温度上昇分は、22℃であった。
【0076】実施例16 可視光線透過率89%、100μm厚のポリエチレンテ
レフタレート(PETフィルム上に酸窒化ケイ素(厚さ
40nm)/チタン(厚さ1.2nm)/銀+8重量%
金からなる金属層(10nm)/酸窒化ケイ素(厚さ2
0nm)/酸化インジウム(厚さ40nm)からなる積
層膜を反応性DCマグネトロンスパッタリング法によ
り、堆積させ、透明導電性フィルムを形成した。以下、
実施例14と同様にして透明面状ヒーターを作製し、発
熱試験をしたところ、1分間で−20℃から+2℃まで
表面温度が上昇した。すなわち温度上昇分は、22℃で
あった。
【0077】実施例17 可視光線透過率89%、125μm厚みのPETフィル
ム上に、酸化インジウム(厚さ60nm)/窒化ケイ素
(厚さ10nm)/銀(厚さ12nm)/窒化ケイ素
(厚さ10nm)/酸化インジウム(厚さ60nm)の
積層膜を反応性DCマグネトロンスパッタリング法によ
り堆積させて透明導電性フィルムとした。得られた積層
膜の上に、めっき用電極部とヒーター用電極形成領域部
を除いて実施例5において用いたものと同じ紫外線(U
V)硬化型アクリル樹脂(ポリオールアクリレート(1
2部)とエポキシアクリレート(14部)とウレタンア
クリレート(8部)の混合)を実施例1と同様にして塗
布硬化し、第一の透明保護層を形成した。次に、めっき
用電極部とヒーター用電極形成領域部に実施例5におい
て用いたものと同じ銅と銀とのフィラーを含む導電性ペ
ースト(エポキシ樹脂バインダー)をスクリーン印刷法
により塗布し、120℃で10分保持後、10μm厚み
の導電層(比抵抗5×10- 4 Ω・cm)を設けた。次
いで、実施例1において用いたものと同じ組成でpH
4.5のスルファミン酸ニッケルめっき浴で電気メッキ
を行い5μm厚みのニッケル膜を形成しメッキ金属層と
した。
【0078】電極の大きさは125mm(長さ)×4m
m(幅)であり、電極間の距離は90mmであった。さ
らに電極の接続部を残して金属電極及び第一の透明保護
層上に実施例13において用いたものと同じアクリルウ
レタン系UV硬化型樹脂をスクリーン印刷法により塗布
後、出力300Wの紫外線照射装置を用いて10秒間硬
化させ、第二の透明保護層を形成し、透明面状ヒーター
を完成させた。形成された透明面状ヒーターの両電極間
の抵抗は4Ωであった。この透明面状ヒーターを−20
℃の恒温槽内に入れて放置し、その後、13Vの電力を
投入したところ、1分間で+4℃まで表面温度が上昇し
た。すなわち温度上昇分は24℃であった。
【0079】実施例18 可視光線透過率89%、100μm厚のポリエチレンテ
レフタレート(PETフィルム上に酸化インジウム(厚
さ40nm)/酸窒化ケイ素(厚さ20nm)/銀(厚
さ10nm)/酸窒化ケイ素(厚さ20nm)/酸化イ
ンジウム(厚さ40nm)からなる積層膜を反応性DC
マグネトロンスパッタリング法により、堆積させ、透明
導電性フィルムを形成した。得られた積層膜の上に、め
っき用電極部とヒーター用電極形成領域部を除いて、実
施例12(実施例9)において用いたものと同じセルロ
ース系樹脂及び植物油変性アルキッド樹脂(1:1)の
混合物をスクリーン印刷法により塗布後、80℃×10
分保持し第一の透明保護層を形成した。
【0080】その後、電極形成領域部に銅フィラーを含
む導電性ペースト(フェノール樹脂バインダー)をスク
リーン印刷法により塗布し、150℃で30分保持後、
10μm厚みの導電層(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)
を設けた。次いで、該導電層をPH=2の酸液で洗い、
さらに水洗後、実施例1において用いたものと同じ組成
でPH=4.5のスルファミン酸ニッケルめっき浴で電
気メッキを行い5μm厚みのニッケル膜を形成し、メッ
キ金属層とした。電極の大きさは125mm(長さ)×
4mm(幅)であり、電極間の距離90mmであった。
以上によって透明面状ヒーターを完成させた。形成され
た透明面状ヒーターの両電極間の抵抗は5Ωであった。
この透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽内に入れて放
置し、その後、13Vの電圧を投入したところ、1分間
で−20℃から+2℃まで表面温度が上昇した。すなわ
ち温度上昇分は、22℃であった。
【0081】実施例19 可視光線透過率89%、100μm厚のポリエチレンテ
レフタレート(PETフィルム上に酸化インジウム(厚
さ20nm)/酸窒化ケイ素(厚さ20nm)/銀(厚
さ10nm)/酸窒化ケイ素(厚さ20nm)/銅(厚
さ2nm)からなる積層膜を反応性DCマグネトロンス
パッタリング法により、堆積させ、透明導電性フィルム
を形成した。得られた積層膜の上に、めっき用電極部と
ヒーター用電極形成領域部を除いて、実施例5において
用いたものと同じ紫外線(UV)硬化型アクリル樹脂
(ポリオールアクリレート(12部)とエポキシアクリ
レート(14部)とウレタンアクリレート(8部)の混
合)を実施例1と同様にして塗布硬化し、第一の透明保
護層を形成した。
【0082】その後、電極形成領域部実施例1において
用いたものと同じに銅フィラーを含む導電性ペースト
(フェノール樹脂バインダー)をスクリーン印刷法によ
り塗布し、150℃で30分保持後、10μm厚みの導
電層(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設けた。次い
で、実施例1において用いたものと同じ組成でPH=
4.5のスルファミン酸ニッケルめっき浴で電気メッキ
を行い5μm厚みのニッケル膜を形成し、メッキ金属層
とした。電極の大きさは125mm(長さ)×4mm
(幅)であり、電極間の距離90mmであった。以上に
よって透明面状ヒーターを完成させた。形成された透明
面状ヒーターの両電極間の抵抗は5Ωであった。この透
明面状ヒーターを−20℃の恒温槽内に入れて放置し、
その後、13Vの電圧を投入したところ、1分間で−2
0℃から+2℃まで表面温度が上昇した。すなわち温度
上昇分は、22℃であった。
【0083】比較例1 実施例1と同サイズ、同構成の透明導電性フィルムを透
明免状ヒーター基材として用い、この両端に4mm幅に
銀ペースト(ポリビニルバインダー)(スリーボンド
(株)製3320C)をスクリーン印刷法により塗布
し、130℃で10分保持後、透明面状ヒーターの電極
とした。これに13Vの電圧を投入し、昇温試験を行っ
たところ透明面状ヒーターの電極部(導電性塗料)で異
常発熱し、ヤケが発生し、電極が断線した。
【0084】比較例2 実施例1と同様のPETの片面に高周波イオンプレーテ
ィング装置により窒化ケイ素(厚さ30nm)/銀(1
0nm)/窒化ケイ素(厚さ30nm)からなる積層体
を形成した。これを実施例1と同じ方法で、第一の透明
保護層を形成した後、電気めっきでニッケル金属電極を
設けたが簡単にニッケル金属電極が剥がれた。
【0085】比較例3 実施例1と同サイズ、同構成の透明導電性フィルムを透
明面状ヒーター基材として用い、電極形成領域部に実施
例1において用いたものと同じ銅フィラーを含む導電性
ペースト(フェノール樹脂バインダー)をスクリーン印
刷法により塗布し、150℃で30分保持後、10μm
厚みの導電層(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設け、
透明面状ヒーターの電極とした。これに13Vの電圧を
投入し、昇温試験を行ったところ透明面状ヒーターの電
極部(導電性塗料)で異常発熱し、ヤケが発生し、電極
が断線した。線した。
【0086】
【発明の効果】以上の実施例ならび比較例から明らかの
ように、本発明によって、透明ヒーターに電極を形成す
ると、電極が発熱層から剥離することなく、しかも電極
と発熱層が電気的に安定に接続するため、安定した透明
ヒーターの製造が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 比較例1を示す構成の断面図
【図2】 本発明の構成の平面図
【図3】 本発明の好ましい一例を示す構成の断面図
【図4】 本発明の構成の平面図の斜視図
【図5】 本発明の電極の一例を示す構成の断面図
【図6】 本発明の好ましい一例を示す構成の断面図
【図7】 本発明の好ましい一例を示す構成の断面図
【図8】 本発明の好ましい一例を示す構成の平面図
【図9】 本発明の好ましい一例を示す構成の斜視図
【図10】 本発明の支持体への取りつけの好ましい一
例を示す構成の断面図
【図11】 本発明の支持体への取りつけの好ましい一
例を示す構成の断面図
【符号の説明】
1 透明面状ヒーター 2 透明基板 3 透明導電膜 5 電極 5a 接続部 5b 導電性樹脂層 5c メッキ金属層 6 第一の透明保護層 7 第二の透明保護層 7a 接着層 7b 透明プラスチックフィルム 8a 接着層 8b 接着層 9 セパレーター 10 中間層 11 金具 12 ハトメ 13 偏光板(1) 14 偏光板(2) 15 反射板 16 バックライト 51 透明基板 52 透明導電膜 53 導電性塗料 54 透明保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 祐一郎 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 坂井 祥浩 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 百々 寿浩 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三 井東圧化学株式会社内 (72)発明者 中島 明美 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に設けられた透明導電膜を発
    熱面として使用し、前記透明導電膜に通電するための一
    対の電極を備えた透明面状ヒーターにおいて、透明基
    板、透明導電膜、及び透明保護層の順に積層された構成
    体で、かつ前記透明導電膜の両端部に導電性樹脂層及び
    メッキ金属層からなる電極が形成されたことを特徴とす
    る透明面状ヒーター。
  2. 【請求項2】 前記透明導電膜が透明薄膜および金属薄
    膜の積層体からなり、しかも最表面層が透明薄膜である
    ことを特徴とする請求項1記載の透明面状ヒーター。
  3. 【請求項3】 前記導電性樹脂層が金属粉、金属繊維、
    カーボン粉、炭素繊維、グラファイト、グラファイト繊
    維、導電性繊維の群から選ばれる少なくとも一種と樹脂
    とから成ることを特徴とする請求項1記載の透明面状ヒ
    ーター。
  4. 【請求項4】 前記メッキ金属層が銅、ニッケル、クロ
    ム、金、スズ、鉛、および銀からなる群から選ばれた金
    属またはこのうちの少なくとも1種以上を含む合金から
    なる単層体または積層体であることを特徴とする請求項
    1記載の透明面状ヒーター。
  5. 【請求項5】 透明基板上に設けらた透明導電膜を発熱
    面として使用し、前記透明導電膜に通電するための一対
    の電極を備えた透明面状ヒーターの製造法において、前
    記電極が形成される部位以外の場所に第一の透明保護層
    を設ける第一の工程と、前記導電性樹脂層を前記電極が
    形成される部位に設ける第二の工程と、湿式めっき法に
    よって前記メッキ金属層を前記導電性樹脂上に形成する
    第三の工程とを有することを特徴とする透明面状ヒータ
    ーの製造法。
  6. 【請求項6】 前記透明面状ヒーターの前記第一の透明
    保護層及び接続部を残した前記電極上に第二の透明保護
    層を設ける第四の工程と前記透明基板の上に接着層及び
    セパレーターを設ける第五工程とを有することを特徴と
    する請求項5記載の透明面状ヒーターの製造法。
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