JPH0887163A - 画像出力装置 - Google Patents

画像出力装置

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JPH0887163A
JPH0887163A JP6220683A JP22068394A JPH0887163A JP H0887163 A JPH0887163 A JP H0887163A JP 6220683 A JP6220683 A JP 6220683A JP 22068394 A JP22068394 A JP 22068394A JP H0887163 A JPH0887163 A JP H0887163A
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image
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optical
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Application number
JP6220683A
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English (en)
Inventor
Koji Kawaguchi
幸治 川口
Masayoshi Shiraishi
政良 白石
Yukio Koiwa
進雄 小岩
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Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像入力系に光増幅機能を有する空間光変調
器を設けることにより、印字速度の高速化と印字出力の
高画質化を図れるようにした。 【構成】 空間光変調器と、入力光学系と、出力光学系
と、前記出力光学系により出力された出力像を潜像形成
する機能性媒体と、前記機能性媒体上の潜像を記録媒体
上に可視化して出力する記録手段と、さらに前記空間光
変調器の変調特性を制御する制御手段を有する構成とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複写機やプリンタ、
ファクシミリ等の画像入出力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の画像出力装置について図に基づい
て説明する。一般に画像出力装置は画像入力系と画像書
込系と画像記録系から構成される。画像入力系は書類、
写真、フィルム等の入力画像媒体(以下原稿とする)の
透過もしくは反射した光情報を電気信号にデータ変換し
て読み取る。そして画像書込系は前記画像入力系により
読み取った原稿の像(以下原稿像とする)を光記録や熱
記録等を用い機能性媒体に潜像を書き込む。そして画像
記録系は前記画像書込系により機能性媒体上に書き込ま
れた原稿像の潜像を記録媒体上に可視化して出力する。
【0003】以下に画像記録系において電子写真記録方
式を用いた従来の画像入出力装置について説明する。画
像入力系と画像書込系はアナログ式とデジタル式に大別
される。アナログ式の画像入力系は蛍光ランプなどの線
状光源やハロゲンランプ等の原稿照明により原稿を露光
し、その反射もしくは透過光からなる原稿像を読み出
す。アナログ式の方式は多数提案されているが、図18
(a)に示すような原稿面をスリットで走査してスリッ
ト露光する方式と図18(b)に示すような平面状の感
光体501に原稿像を全面露光する方式に大別される。
スリット露光は原稿150が静止し光学系301が移動
する方式と、原稿150が移動し光学系301が静止し
た状態で露光する方式とがあり、原稿150、光学系3
01、感光体501がそれぞれ静止または移動、投影像
が正像または鏡像の条件下で、使用目的に応じて方式を
選択することができる。
【0004】またアナログ式の画像書込系は図18
(a)、図18(b)に示すように前記画像入力系で読
み出した原稿像の光束を光学系を介して機能性媒体であ
る感光体表面に露光する。デジタル式の画像入力系は原
稿照明により原稿を露光し、その反射もしくは透過光か
らなる原稿像を光電変換し、デジタル信号に変換する。
原稿を読み取る走査方式として例えば円筒走査、プリズ
ムファイバ管走査、回転多面鏡走査、ガルバノミラー走
査、直線−円変換光ファイバ走査、回転アパーチャ走査
等の点走査、縮小型イメージセンサや等倍型イメージセ
ンサを用いた線走査、そして面走査と大きく3つに大別
できる。
【0005】画像入力系の従来例としてCCD、PDA
などのイメージセンサによって走査する縮小型イメージ
センサ走査方式を図19に基づいて説明する。原稿照明
302には蛍光ランプなどの線状光源が用いられ、原稿
照明により原稿150を走査しながら露光し、原稿から
の透過もしくは反射光からなる原稿像はレンズ等の光学
系301によってイメージセンサ303に結像する。そ
してイメージセンサに結像した連続した原稿像の光情報
はイメージセンサの解像度でサンプリングされ、光電変
換される。
【0006】またデジタル式の画像入力系では画像情報
をデジタル信号に変換することにより必要に応じてシェ
ーデングと呼ばれる光学系の照度むらやイメージセンサ
の感度むら等を補正したり、また所望の色補正や変倍、
像域分離等の画像処理を行うことも可能である。
【0007】またデジタル式の画像書込系は前記画像入
力系で読み取った画像信号を以下に示す光学系により再
び光情報に変換して感光体表面へ露光を行う。半導体レ
ーザーを用いた画像書込系について図20に基づいて説
明する。光のスイッチングが可能な半導体レーザ310
から発射されたレーザ光は光学系301を介して平行光
に変換されポリゴンミラー311に入射する。そしてレ
ーザ光は高速回転しているポリゴンミラーの回転によっ
て角度が変えられ感光体の軸方向に振られる。次にポリ
ゴンミラーによって偏向されたレーザ光はf−θレンズ
光学系312を介して、必要とする印字密度に応じたビ
ーム径が感光体501上に絞り込まれる。前記一連のレ
ーザ光の走査と感光体の回転により二次元的な静電潜像
が感光体上に形成される。
【0008】また既述した以外の画像書込系としてLE
Dや液晶シャッタと光源(以下LCS)等を用いた方式
が挙げられる。LEDを用いた方式は、LEDチップを
記録画素数だけ直線状に配置し、これにセルフォックレ
ンズアレイ、プラスチックレンズアレイ、ルーフミラー
レンズアレイ(RMLA)等の等倍結像光学系を介して
画像露光を行うものである。LCSを用いた方式は蛍光
灯やバックライト等の光を液晶シャッタで各画素ごとに
スイッチングを行い等倍結像光学系を介して感光体表面
に結像するものである。
【0009】以上複写機の場合の画像入力系と画像書込
系について既述したが、プリンタ等の画像記録装置の場
合には装置外部より直接原稿像の画像データが電気信号
として送信されてくるため、前述したようなデジタル信
号処理を必要に応じて施した後に画像書込系により原稿
像を感光体表面に結像させる。
【0010】次に従来の画像記録系の基本構成と工程を
図に基づいて説明する。まず電子写真記録方式における
現像方式として正現像法と反転現像法があり、その構成
を図21に示す。正現像法は図21(a)のように帯電
器が付与する感光体501上の表面電荷と逆極性のトナ
ー330により現像する方法で入力する画像の背景の白
地部(ポジ像)を露光する場合に用いられる。また反転
現像法は図21(b)のように感光体501上の表面電
荷と同極性のトナー330により現像する方法で入力す
る画像の画像部(ネガ像)を露光する場合に用いられ
る。以下には現像方式として正現像法を用いた画像記録
系の従来例を示す。
【0011】図22において画像記録系は光に反応する
機能性媒体であるドラム形状の感光体とその周辺の帯電
器506、露光器518、現像器507、転写器50
8、定着器511、除電器509、クリーナ510から
構成されている。まず、暗所において帯電器506で感
光体の表面を均一に帯電させる。次に、前記画像書込系
により原稿のポジ像を感光体表面に照射し、感光体表面
の光導電効果により光の当たった部分の帯電電荷が除去
され、画像部にのみ電荷を残した静電潜像を形成する。
そして現像器507により静電潜像と逆極性に帯電した
着色微粒子(以下トナー512とする)を潜像に付着さ
せて可視像(以下トナー像とする)とする。次に記録紙
514をこのトナー像に重ね、転写器508で記録紙の
裏側からトナーの帯電極性とは逆極性の電圧を印加し、
静電気力によりトナーを記録紙上に引きつけて転写を行
う。トナー像が転写された記録紙は、定着器まで搬送さ
れ、定着器511で熱と圧力を印加される。これによっ
てトナー像を形成するトナーは記録紙上に融着されて永
久像が形成される。一方、転写後の感光体上の潜像電荷
は光により除電され、また転写されずに感光体上に残っ
た残留トナーはクリーナ510で除去される。この帯電
からクリーニングに至る一連のプロセスを繰り返すこと
により連続的に印字を行う。
【0012】前記画像出力装置において電子写真記録方
式を用いた従来例を示したが、他の熱もしくは光に反応
する機能性媒体を用いる画像記録系の方式として熱転写
記録方式やサーモオートクロム方式(以下TA方式とす
る)、銀塩記録方式、光マグネトグラフィ記録方式等が
既に開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の画像出力
装置では、下記に記載する課題があった。 (1)アナログ式の画像入力系と画像書込系を用いた画
像入出力装置においては、画像入力系における原稿の読
み取りと画像書込系における原稿像の感光体表面への露
光を瞬時に行うことができるため原稿の読み取り速度は
速く、また原稿像の光情報をそのまま機能性媒体である
感光体の表面へ照射するため画像情報の欠落は少ないと
いう特徴を持っているが、画像入力系や画像書込系にお
ける光学系の空間周波数に対するコントラストの補正
や、色補正等の画像処理を行うことは難しい。また画像
入力系では原稿照明からの光を原稿に照射し、その反射
光が原稿像を形成するが、原稿が例えば普通紙や再生紙
等の表面平滑性の低いものであると原稿面の反射率が低
く、感光体に像を書き込むのに十分な強度の光を照射で
きない場合がある。このような光量不足によって最終的
な印字出力において画像の劣化を招くこととなり、原稿
の種類によって出力にばらつきが発生する。
【0014】またアナログ式の画像入力系と画像書込系
を用いた場合、必ず原稿のポジ像を感光体表面に露光す
る正現像法を用いる。このとき白地部のかぶり防止や細
線の再現性を向上させるために画像書込系の高精度化や
光強度の安定性が要求される。
【0015】(2)デジタル式の画像入力系と画像書込
系を用いた画像出力装置においては、光源が原稿を露光
する際の反射光からなる原稿像を線状に並べたイメージ
センサにより一列ずつ読み取り、原稿もしくはイメージ
センサをセンサの配列方向に対して垂直方向に機械的に
走査させることで二次元的に原稿を読み取る。したがっ
てこの走査速度はイメージセンサの感度に依存する。
【0016】また光情報を電気信号に変換して、画像信
号をA/D変換器のリファレンス電圧を変換すること
で、シェーデングと呼ばれる光学系の照度むら、イメー
ジセンサの感度むら等を補正したり、色補正や変倍、像
域分離等の所望の画像処理を施したりできるが、CCD
等の走査型のイメージセンサを用いるため、走査線に直
交する方向に対しては、ナイキストのサンプリング定理
により走査線の間隔で決まるある空間周波数より高い周
波数成分の画像情報は原画像情報の取込の時点で欠落し
てしまう。走査線に平行な方向に対しても、撮像素子の
画素から来る制限により同様にある空間周波数以上の成
分は欠落してしまう。また前記のようにデジタル式の画
像入力系では画素構造でデータを保有するため、出力に
対する解像度は原稿を走査するイメージセンサの解像度
に依存する。
【0017】そこでこの発明の目的は従来のこのような
問題を解決するため、画像入出力装置における画像入力
系に光増幅機能を有する空間光変調器を設けることによ
り、印字速度の高速化と印字出力の高画質化を実現する
ことにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、空間光変調器と、前記空間光変調器の書込面上に入
力対象画像を書き込むための入力光学系と、前記空間光
変調器の読出面上の画像を出力するための出力光学系
と、前記出力光学系により出力された出力像を潜像形成
する機能性媒体と、前記機能性媒体上の潜像を記録媒体
上に可視化して出力する記録手段と、さらに前記空間光
変調器の変調特性を制御する制御手段を有する構成とす
ることにより、印字速度の高速化と印字出力の高画質化
を図れるようにした。
【0019】
【作用】上記のように構成された画像出力装置において
は、 (1)画像書込系における空間光変調器の光増幅作用に
より原稿の種類や機能性媒体の光もしくは熱感度に合わ
せて広い範囲で光強度を調整できる。 (2)画像入力系では入力画像媒体を走査せずに二次元
的に原稿像を読み取り、画像書込系においても機能性媒
体に対して二次元的に前記原稿像を書き込むことが可能
である。 (3)また画像入力系と画像書込系において光の情報で
読み取った画像情報を電気走査信号に変換せずにそのま
ま光の情報として出力するため高い空間周波数成分の欠
落が最小限に抑えられ、また空間光変調器の読出面上の
原稿像は画素分割されていないため、原稿像の読出時に
は高解像度な画像を出力する。 (4)さらに空間光変調器の光変調特性を制御すること
により読出画像の明るさ、コントラストおよび解像度、
カラーバランスの調整やネガ/ポジ反転することが可能
である。
【0020】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図に基づいて説
明する。まず、本実施例の画像入力系で使用される空間
光変調器の一例として光書込型液晶空間光変調器の構造
について図3に基づいて説明する。図3に示すように、
液晶分子を狭持するためのガラスやプラスティックなど
の透明基板206a、206bは、表面に透明電極層2
07a、207b、垂直配向ポリイミド膜を塗布した後
表面を毛先の揃ったベルベットなどの布でラビング処理
した配向膜層208a、208bが設けられている。透
明基板206aと206bはその配向膜層208a、2
08b側を、スペーサ213を介して間隙を制御して対
向させ、ネマチック液晶211を狭持するようになって
いる。また、光による書込側の透明電極層207a上に
は、光導電層209が配向膜層208aとの間に積層形
成され、書込側の透明基板206aと読出側の透明基板
206bのセル外面には、無反射コーティング212
a、212bが形成されている。光導電層209として
は、i型、pi型またはpin型の水素化アモルファス
シリコンや、ZnSe、CdSeまたはCdTeSeな
どのカルコゲナイド光導電体、さらにはバナジルフタロ
シアニンなどの有機光導電体などを用いることができ
る。
【0021】また、光導電層209と配向膜層208a
との間には誘電体ミラー210が積層形成されている。
誘電体ミラー210は、シリコンや、シリコンとゲルマ
ニウムの化合物などからなる高屈折率膜のλ/4膜と二
酸化ケイ素やフッ化マグネシウムなどの低屈折率酸化物
のλ/4膜を交互に積層した構造を持つ遮光性の高い光
反射層と、酸化チタンや酸化ジルコニウムなどの高屈折
率酸化物のλ/4膜と二酸化ケイ素やフッ化マグネシウ
ムなどの低屈折率酸化物のλ/4膜を交互に積層した構
造を持つ高反射層とが光導電体209の側から順に積層
形成された構成になっている。なお、以下の説明では、
透明電極207aと光導電層209との界面を書込面、
ネマチック液晶211で形成される面を読出面と呼ぶこ
とにする。
【0022】また、上記透明基板206aとしては、光
ファイバープレートなどの光伝送異方性を持った透明基
板を用いてもよいことは言うまでもない。上記構造を持
つ光書込型空間光変調器において、ネマチック液晶21
1は配向膜層208a、208b面の垂線に対して、約
0.3〜5度液晶分子が傾いて初期配向されている。す
なわち、なんら電界が当該ネマチック液晶211に印加
されていない場合は、ネマチック液晶211は配向膜層
208a、208b面の垂線に対して、約0.3〜5度
液晶分子が傾いて配向されている。この光書込型空間光
変調器に、光変調特性制御回路105で発生した図4
(a)に示すような双極パルス電圧を印加する。そのと
き、図3の透明基板206aの側から書込光108を照
射すると、当該書込光が照射された部分の光導電体20
9のインピーダンスはおよそ1000倍近くまたはそれ
以上低下するために、前記双極パルス電圧の実効値の大
部分はネマチック液晶211に印加される。すると、前
記双極パルス電圧の実効値が印加された液晶分子は、当
該実効値に対応して配向膜層208a、208b面の垂
線に対しての傾き角が大きくなるために、これに対応し
た複屈折変化が前記書込光108が照射された部分のネ
マチック液晶211に生じる。従って、当該光書込型空
間光変調器の読出側から特定の方向に偏光した読出光1
09を照射し、当該読出光109の偏光方向に垂直な
(平行な)方向に偏光方向を持つ偏光素子を介して、当
該光書込型液晶空間光変調器からの読出光109の反射
光を検出すれば、書込光108が照射された部分がポジ
(ネガ)の読出像が得られる。
【0023】このとき、光変調特性制御回路105で発
生する駆動電圧の振幅を図4(b)のように小さく(ま
たは大きく)したり、駆動電圧波形の周波数を図4
(c)のように大きく(または小さく)することによっ
て、読出画像の明るさ、コントラストおよび解像度を変
化させたり、ネガ/ポジ反転を行ったりすることができ
る。このとき印加される駆動電圧は、当該光書込型液晶
空間光変調器の構成膜材料や膜厚などによって制限され
るが、振幅が8〜20V、周波数は0.5〜10kHz
の範囲内である場合が多い。
【0024】また、当該光書込型液晶空間光変調器に印
加される駆動電圧波形としては、図4に示すような波形
以外にも、正弦波形や鋸歯波形などの周期的電圧波形を
印加してもよいことは言うまでもない。また本実施例で
は上記のような空間光変調器を用いたが、これに限定さ
れることはなく例えば液晶として強誘電性液晶等、前記
ネマチック液晶以外の液晶を用いた空間光変調器を用い
ても良い。
【0025】[実施例1]本発明における実施例1を図
に基づいて説明する。実施例1はモノクロ出力用の電子
写真記録方式を用いた画像出力装置について説明する。
【0026】図1は原稿を読み取る画像入力系の基本構
成を示す説明図である。150は対象画像を担う入力画
像媒体であり本実施例においても以下原稿とする。原稿
150はその画像面をガラステーブル502面に向けて
配置されている。また原稿の背面(非画像面)側には反
射板503を配置し、また原稿を一定圧力で押さえるこ
とにより、原稿150を平坦にし、書込用光源151か
らの光束を効率よく反射させる。書込用光源151は、
広域帯の可視光を出力するメタルハライドランプやハロ
ゲンランプ、キセノンランプ等の白色光源を用いている
が、特にこれに限定されず、空間光変調器変調気103
における光導電層209の分光感度に対応する波長の光
を照射する光源であれば良い。書込用光源151からの
光束は、平行光学系(ここでは楕円ミラー152−2と
コリメータレンズ152−1との組み合わせ)152に
よって略平行かつ強度分布が一様な光束にされ、原稿1
50を照射し、その反射光により原稿150のポジ像の
光束が読み出される。
【0027】ここでは入力画像媒体である原稿に書類、
写真プリント等のように表面が実体で構成されるような
ものを用いているが、ネガフィルム、ポジフィルム、O
HPや液晶表示体等の透過性の入力画像媒体を用いても
原稿背面の反射板の反射光により原稿像を読み出すこと
ができる。また透過性の入力画像媒体の場合、図5に示
すように原稿を透過性の部材からなるガラステーブル5
02a、502b間で挟み、前記原稿を書込用光源15
1を平行光学系により集光された光により透過照明さ
せ、透過後の原稿像の光束を図1と同様に入力結像系1
02に入射させても構わない。このように入力画像媒体
が反射性の媒体か透過性の媒体かは本発明にとって本質
的な違いではない。よって本発明の実施例においては、
繁雑を避けるためにすべて反射性の入力画像媒体に対す
る反射照明による読み込みの例だけを示す。
【0028】原稿150を照射した際の反射光からなる
原稿のポジ像の光束は、入力結像系102を介して光書
込型液晶空間変調器103の書込面上に像を結ぶ。そし
て既述した光書込型液晶空間変調器103の特性により
変調が施され、前記書込面上に結像した原稿像が読出面
上に出力される。このとき出力される像は原稿のポジ像
である。
【0029】また前記空間光変調器の説明で示したよう
に光書込型液晶空間変調器103の光変調特性を光変調
制御回路105によって制御することで必要に応じて読
出面上の原稿像のコントラスト・明るさおよび解像度等
を調整し、原稿に忠実な色再現等の補正を行うことが可
能である。
【0030】次に、光書込型液晶空間変調器103の読
出面上の原稿像を光情報として読み出し、画像記録系に
対して出力する画像書込系について説明する。読出用光
源153は書込用光源151と同様にメタルハライドラ
ンプやハロゲンランプ、キセノンランプ等の広帯域の可
視光を出力する白色光源を用いているが特にこれに限定
されず、感光体501における感光層の分光感度に対応
する波長の光を照射する光源であれば良い。読出用光源
153からの光束は平行光学系154によって略平行か
つ強度分布が一様な光束にされ、偏光ビームスプリッタ
(以下PBSとする)155に入力する。そしてPBS
155に入力された光束はP偏光とS偏光に分離され、
分離・反射されたS偏光光束は、光書込型液晶空間光変
調器103の読出面を照射する。図1ではPBS155
で分離されたS偏光のみを利用する構成となっている
が、P偏光の光束を利用する光学系でも良いことは言う
までもない。光書込型液晶空間光変調器103は、S偏
光の光束が読出面に照射されたときに、位相変調される
ように、あらかじめ液晶の配向方向や電気光学結晶の光
学軸の方向が調整されている。
【0031】PBS155を介して読出用光源153に
より光書込型液晶空間光変調器103の読出面に照射さ
れたS偏光の光束は位相変調されて反射される。この読
出面で反射された原稿のポジ像からなる光束は、再びP
BS155を透過することによって位相変調から強度変
調に変換され、出力結像系505を介して画像記録系に
向けて出力される。
【0032】また、前記出力結像系505に投影の拡大
率を可変とするズーム機能を持たせる構成とすれば、画
像記録系に対して任意の倍率に拡大縮小した画像を出力
することが可能である。上記実施例ではPBS155
は、(1)読出入射光と反射光との光路の分離、(2)
読出入射光の偏光、(3)読出反射光の検光、の三つの
機能を果たしているが、これらの機能を異なる要素部品
に分担して負わせる事も可能である。図6はこのような
場合の実施例の構成を示す構成図である。図6(a)は
(1)の機能にハーフミラー、(2)及び(3)の機能
に偏光板を各1枚用いる場合、図6(b)は(2)及び
(3)の機能を偏光板1枚で兼用する場合である。図6
(a)においては読出用光源からの略平行な光束は、偏
光子158aによって偏光された光束としてハーフミラ
ー157に入射し、ハーフミラー157で2光束に分岐
される。分岐された一方の光束は光書込型液晶空間光変
調器103の読出面を照射する。光書込型液晶空間光変
調器103の読出面で反射して位相変調された光束は、
再びハーフミラー157で2光束に分岐された後、その
一方の光束は検光子158bによって強度変調に変換さ
れる。以上の構成により、図5で示した構成と同様の動
作が可能である。さらに、図6(b)に示すように、偏
光子158aと検光子158bを1枚の偏光板158c
で兼用し、ハーフミラー157と光書込型液晶空間光変
調器103の間の光路中に配置する構成でも良いことは
言うまでもない。
【0033】次に前記画像書込系により出力された原稿
像を印字する画像記録系の基本構成を図2に基づいて説
明する。本実施例の画像記録系における機能性媒体は感
光体501であり、光半導体の感光層と導体の基材層が
積層されて構成される。
【0034】本実施例では画像書込系により原稿像全体
を感光体501上に露光するため、原稿像の出力に対向
する感光体501上の露光面513が前記原稿像の露光
面積を十分確保する必要がある。また本実施例では感光
体501表面には原稿のポジ像が照射される。したがっ
て現像方式として正現像法を用いて以下を説明するため
感光体501は感光層に帯電極性を正とするセレン、O
PC系等を用い、導体の基材層は薄膜状のアルミ等を用
いて構成され、形態は柔軟性を有するベルト式としてい
る。そして感光体501の内輪つまり基材層側にローラ
ーを2つ設け、前記ローラー対によりベルト式の感光体
501に張力を印加する状態で位置している。そしてロ
ーラーの一方をモーター等の駆動源を用いて回転させる
ことにより感光体501がローラー表面との摩擦力によ
り矢印方向に回転する。さらにローラーはアルミ、鉄、
ステンレス等の導体からなり、その軸端と装置のグラン
ドが導通している。感光体501は暗所においては絶縁
体として働くため、下記に示す帯電器506にて所定の
電荷を保持し、下記に示す露光器518の光エネルギー
により露光部分の基材層側に輸送された電荷を感光体5
01の基材層と駆動ローラーの導体を介してグランドに
逃がす。
【0035】感光体501周辺には下記に示す帯電器5
06、露光器518、現像器507、転写器508、除
電器509、クリーナ510が対向し、かつ感光体の回
転方向に対して順次配置されている。帯電器506はス
コロトロン帯電器であり帯電工程において感光体501
表面を正帯電させるためにコロナワイヤに正の高電圧を
印加し、感光体501に向けて正コロナ放電させる。ま
たグリッドワイヤに対しても高電圧を印加することによ
り感光体501に対する放電を制御でき、また安定した
帯電を行うことができる。
【0036】露光器518は前記画像書込系と出力結像
系505により構成され、露光工程では前記画像書込系
より出力された原稿像の光束を出力結像系505を介し
て感光体501表面に照射する。現像器507は乾式一
成分磁気ブラシ現像法を用いており、現像剤である乾式
のトナー512を供給するスリーブを感光体501に対
向させて配置させている。現像器507内のトナー51
2はスリーブの回転やトナー512の攪拌等の動作によ
り摩擦帯電し、またスリーブ内のマグネットによりスリ
ーブ表面に磁性トナーが磁気ブラシを生成して、前記磁
気ブラシを現像工程においてスリーブの回転と共に感光
体501上を軽く掃くように接触させる。このときトナ
ー512は感光体501上の表面電荷とは逆極性の負に
帯電するものとする。前記現像器において乾式一成分磁
気ブラシ現像を用いているが、特にこれに限定されるこ
とはなく、例えば乾式一成分非磁性現像や湿式現像等の
現像法を用いても構わない。
【0037】転写器508はローラー帯電器であり、感
光体501に対向して配置される。そして転写工程にお
いて記録紙514が感光体とローラー帯電器間に介入
し、ローラー帯電器には感光体501上のトナー512
を記録紙514に引きつけるためにトナー電荷と逆極性
の正の高電圧が印加される。
【0038】定着器511は熱ローラーと加圧ローラー
が向き合い軸方向で圧接しながら記録紙514を排出す
る方向へ回転しており、定着工程では記録紙514を挟
んで一定の熱エネルギーと圧力を印加する。除電器50
9は除電ランプであり、除電工程では感光体501の軸
方向に対してスリット状に光を照射する。そして光導電
現象により感光体501上の静電潜像を形成するすべて
の電荷をリークさせ、潜像を除去する。
【0039】クリーナ510はブレードを用いており、
クリーニング工程において前記弾性ゴム等のブレードの
角部を感光体501表面に圧接させることにより転写後
の感光体501上の残留トナーを欠き取る。次に画像記
録系の記録プロセスにおける動作を説明する。
【0040】まず、暗所において感光体501を矢印A
方向に駆動させながら帯電器506に正の高電圧を印加
し、感光体501の表面を均一に正帯電させる。そして
前記工程により帯電している部分の感光体表面が露光器
518に対向する露光面513まで位置すると感光体5
01の駆動を停止させる。そして、露光器518により
前記画像入力系により得た原稿のポジ像の光束を静止し
ている感光体501の露光面513上に結像させる。こ
の工程により感光体501上には原稿像の背景の白地部
の電荷はリークし、画像部分のみに正の電荷が残り、静
電潜像が形成される。潜像が形成された後、再び感光体
501は矢印A方法へ駆動し、現像部へ搬送される。そ
して現像部に送られた感光体501上の潜像部分が現像
器507においてトナー512の形成する磁気ブラシに
接触し、潜像部分から外部に張り出す電界が潜像の電荷
と逆極性である負帯電のトナー512を引きつける。こ
れによって潜像部分にトナー512が付着し、潜像が可
視化される。
【0041】次に感光体501上に可視化されたトナー
像に記録紙514を重ね、記録紙514の裏側から転写
器508でトナー512とは逆極性である正の高電圧を
印加し、静電気力によりトナー512を記録紙514に
引きつけ転写する。そしてトナー像が転写した記録紙5
14は、定着器511まで図示しない紙搬送系により搬
送される。そして記録紙514は熱ローラーおよび加圧
ローラー間に介入し、熱エネルギーと圧力が印加され、
記録紙514上のトナー像を形成するトナー512は記
録紙514に融着し永久像となる。一方、転写後の感光
体501上に残った潜像電荷は除電器509による露光
器により除電される。また、転写されずに感光体501
上に残った残留トナーはクリーナ510により除去され
る。この帯電からクリーニングに至る一連のプロセスを
繰り返すことにより連続的に印字を行う。
【0042】上記では感光体の感度に対して必要な光エ
ネルギー量を確保するため感光体501の駆動を一旦停
止させているが、高感度な感光体やフラッシュランプ等
の強い光エネルギーをもつ光源を用いることにより感光
体501を連続駆動させることも可能であり、これによ
ってさらに印字速度の高速化が図られる。
【0043】また本実施例では現像方式として正現像法
を用いたが、光書込型液晶空間変調器103の光変調特
性を制御することにより、ネガ/ポジの反転が可能であ
るため、感光体やトナーの帯電極性を材料により選択す
ることで反転現像法を用いることも当然可能である。た
だし正現像方式と反転現像方式では最終的な記録紙上の
ドット形状等の記録特性が異なるため、使用目的に合わ
せて前記方式を選択することが大切である。
【0044】[実施例2]本発明における実施例2を図
に基づいて説明する。実施例2はカラー出力用の電子写
真記録方式を用いた画像出力装置について説明する。
【0045】図7は原稿を読み取るカラー画像入力系の
基本構成を示す説明図である。原稿150はその画像面
をガラステーブル502面に向けて配置されている。ま
た原稿150の背面に反射板503を配置し、原稿15
0を一定圧力で押さえることにより、原稿150を平坦
にし、書込用光源151からの光束を効率よく反射させ
る。書込用光源151は、実施例1と同様に広域帯の可
視光を出力するメタルハライドランプやハロゲンラン
プ、キセノンランプ等の白色光源を用いている。書込用
光源151からの光束は、平行光学系152によって略
平行かつ強度分布が一様な光束にされ、原稿150を照
射し、その反射光により原稿150のポジ像の光束が読
み出される。
【0046】原稿150を照射した際の反射光によるポ
ジ像の原稿像の光束は、入力結像系102と色分解光学
系601を介して光書込型液晶空間光変調器103の書
込面上に像を結ぶ。ここで色分解光学系601の構成を
図9に基づいて説明する。色分解光学系601は三種類
のバンドパスフィルタ(以下Rフィルタ401−1、G
フィルタ401−2、Bフィルタ401−3とする)か
ら成る色分解フィルタ401と、それらを切り換える駆
動系より構成される。前記色分解フィルタ401におけ
るRフィルタ401−1は入力する光束の中からR光
(レッドの波長帯域の光)のみを透過し、それ以外を反
射もしくは吸収する。Gフィルタ401−2、Bフィル
タ401−3も同様に入力する光束の中からG光(グリ
ーンの波長帯域の光)、B光(ブルーの波長帯域の光)
を各々透過し、それ以外を反射もしくは吸収する。そし
て色分解フィルタ401は前記三種のバンドパスフィル
タを面上で組み合せ、円盤状に形成している。また前記
色分解フィルタ401はそのフィルタ面が原稿像の光束
の光軸に対して垂直に入力するように光路上に配置され
ている。
【0047】駆動系はパルスモータやサーボモータ等の
駆動源610と、駆動源610を制御し回転速度を制御
するモータ制御系611と、歯車、ベルト等の駆動力伝
達機構から成り、前記駆動系は円盤状の色分解フィルタ
401を円心を中心に間欠的に回転させることで光軸上
に位置するフィルタを切り換える。このとき光書込型液
晶空間変調器103における画像の書込、消去動作と、
色分解光学系601による各フィルタの切り換え動作と
を同期させるようにモータ制御系611にて駆動源61
0を制御することが必要である。
【0048】前記のような色分解光学系601により原
稿像の光束を色分解し、時分割で出力することができ
る。色分解光学系601は特にこの方式に限定されるわ
けではなく、例えば色分解フィルタを三種のバンドパス
フィルタを面順次で直線的に並べて構成し、駆動系によ
り前記色分解フィルタを並び方向にスライドさせて色分
解しても構わず、また色分解フィルタに可変色フィルタ
等を用いても良い。さらに図23に示すように原稿像の
光束をダイクロイックミラー159a、159b、15
9cによりR、G、Bに一旦空間分割して色分解し、空
間分割した3つの光路中で原稿像の光束を通過、遮断を
選択できる液晶シャッタや機械的なシャッタ等のシャッ
タ153a、153b、153cを介し、その後再びダ
イクロイックミラー160a、160b、160cによ
り前記3つの光路を一光軸上にまとめる構成として選択
的にシャッタを開閉することにより、原稿像の光束を
R、G、Bに色分解し、時分割で出力することができ
る。
【0049】前記色分解光学系601構成により原稿像
の光束は同じ光軸上で時分割されながらR、G、Bの光
束に色分解される。このとき上記画像入力系で色分解さ
れた加色系のR、G、Bの原稿像の光束を画像記録系に
おいて減色系のイエロー(以下Yとする)、マゼンタ
(以下Mとする)、シアン(以下Cとする)の色トナー
でカラー画像を表現する。よって光書込型液晶空間変調
器103内で原稿と同一の色再現を行うためには光書込
型液晶空間変調器103に入力したR、G、B光をY、
M、C色に補色変換することが必要である。したがって
Bの領域に関してはBに吸収のあるYで、Rの領域に関
してはRに吸収のあるMで、Gの領域に関してはGに吸
収のあるCで再現する。またカラーバランスに関しては
前記画像入力系で色分解されたR、G、Bの原稿像の光
束と同期させて光書込型液晶空間変調器103の光変調
制御回路105を独立に制御したり、読出用光源153
の光強度を適正な状態に切り換えることにより可能であ
る。
【0050】そして前記色分解光学系を介したR、G、
Bのいずれかの波長成分をもつ原稿のポジ像の光束は、
入力結像系102を介して光書込型液晶空間変調器10
3の書込面上に像を結び、既述した光書込型液晶空間変
調器103の特性により前記書込面上の原稿像が読出面
上に読み出される。このとき読み出される像は原稿のポ
ジ像とする。
【0051】またここで前記空間光変調器の説明で示し
たように光書込型液晶空間変調器103の光変調特性を
光変調特性制御回路105によって制御することで必要
に応じて読出面上の原稿像のコントラスト・明るさおよ
び解像度等を調整し、原稿に忠実な色再現等の補正を行
うことが可能である。
【0052】また本実施例2において色分解光学系60
1の配置は入力結像系102と光書込型液晶空間変調器
103の間に配置しているが、書込用光源151から光
書込型液晶空間変調器103までの光路上であればどの
位置に設けても構わない。次に、前記画像入力系により
形成した光書込型液晶空間変調器103の読出面上の原
稿像を光情報として読み出して画像記録系に対して出力
する画像書込系について図7に基づいて説明する。
【0053】読出用光源153は書込用光源151と同
様にメタルハライドランプやハロゲンランプ、キセノン
ランプ等の広帯域の可視光を出力する白色光源を用い
る。読出用光源153からの光束は平行光学系154に
よって略平行かつ強度分布が一様な光束にされ、PBS
155に入力する。そしてPBS155に入力された光
束はP偏光とS偏光に分離され、分離・反射されたS偏
光光束は、光書込型液晶空間光変調器103の読出面を
照射する。
【0054】次に前記画像書込系により出力された原稿
像を印字する画像記録系の基本構成を図8に基づいて説
明する。本実施例の画像記録系における機能性媒体は感
光体501であり、光半導体の感光層と導体の基材層が
積層されて構成される。
【0055】本実施例では画像書込系により原稿像全体
を感光体501上に露光するため、原稿像の出力に対向
する感光体501上の露光面513が前記原稿像の露光
面積を十分確保する必要がある。また本実施例では感光
体501表面には原稿のポジ像が照射されるため現像方
式として正現像法を用いて以下を説明するため感光体5
01は感光層に帯電極性を正とするセレン、OPC系等
を用い、導電層は薄膜状のアルミ等を用いて構成され、
形態は柔軟性を有するベルト式としている。そして感光
体501の内輪つまり導電層側にローラーを2つ設け、
前記ローラー対によりベルト式の感光体501に張力を
印加する状態で位置している。そしてローラーの一方を
モーター等の駆動源を用いて回転させることにより感光
体501がローラー表面との摩擦力により矢印方向に回
転する。さらにローラーはアルミ、鉄、ステンレス等の
導体からなり、その軸端と装置のグランドが導通してい
る。感光体501は暗所においては絶縁体として働くた
め、下記に示す帯電器506にて所定の電荷を保持し、
下記に示す露光器518の光エネルギーにより露光部分
の基材側に輸送された電荷を感光体501の基材と駆動
ローラーの導体を介してグランドに逃がす。
【0056】感光体501周辺には下記に示す帯電器5
06、露光器518、現像器507、転写器508、除
電器509、クリーナ510が対向し、かつ感光体の回
転方向に対して順次配置されている。ここで本実施例で
は感光体501表面には原稿のポジ像が照射されるため
現像方式として正現像法を用いて以下を説明する。
【0057】帯電器506はスコロトロン帯電器であり
帯電工程において感光体501表面を正帯電させるため
にコロナワイヤに正の高電圧を印加し、感光体501に
向けて正コロナ放電させる。またグリッドワイヤに対し
ても高電圧を印加することにより感光体501に対する
放電を制御でき、また安定した帯電が行える。
【0058】露光器518は前記画像書込系と出力結像
系505により構成され、露光工程では前記画像書込系
より出力された原稿像の光束を出力結像系505を介し
て感光体501表面に照射する。現像器はY、M、C三
色の現像器507a、507b、507cの内一つの現
像器が感光体501に対向し、またその他2つの現像器
は前記現像器に対して垂直方向に順列して配置されてい
る。そして前記現像器507全体が図示しない駆動系に
より上下方向に移動せしめ、前記画像入力系による色分
解された原稿像に対応させて所望の色の現像器を感光体
501に対向して位置するよう切り換わる構成となって
いる。また現像器は乾式二成分磁気ブラシ現像を用いて
おり、現像剤はトナー512とフェライトキャリアから
構成される。現像器507内のトナー512はスリーブ
の回転や現像剤の攪拌等の動作により摩擦帯電し、キャ
リア表面にトナー512が静電気力等により付着する。
そしてスリーブ内のマグネットによりスリーブ表面にト
ナー512の付着したキャリアが磁気ブラシを生成し
て、前記磁気ブラシを現像工程においてスリーブの回転
と共に感光体501上を軽く掃くように接触させる。こ
のときトナー512は感光体501上の表面電荷とは逆
極性の負に帯電するものとする。前記現像器において乾
式二成分磁気ブラシ現像を用いているが、特にこれに限
定されることはなく、例えば乾式一成分非磁性現像や湿
式現像でも構わない。
【0059】転写器508はドラム状の誘電体フィルム
517とコロトロン帯電器から構成され、転写器508
は感光体501に対向して配置されている。さらに前記
コロトロン帯電器は誘電体フィルム517のドラム内部
に設けられ、かつ誘電体フィルム517を介して感光体
501に対向して位置している。また転写器508は静
電吸着等の手段を用いて記録紙514を誘電体フィルム
517表面に巻き付けるように固定している。転写工程
においては転写器の回転により記録紙514を転写部に
搬送し、感光体501上の負極性のトナーを記録紙51
4上に引きつけるために誘電体フィルム517の背面か
らコロトロン帯電器により正の高電圧を印加する。
【0060】定着器511は熱ローラーと加圧ローラー
が向き合い軸方向で圧接しながら記録紙514を排出す
る方向へ回転しており、定着工程では記録紙514を挟
んで一定の熱エネルギーと圧力を印加する。除電器50
9は除電ランプであり、除電工程では感光体501の軸
方向に対してスリット状に光を照射する。そして光導電
現象により感光体501上の静電潜像を形成するすべて
の電荷をリークさせ、潜像を除去する。
【0061】クリーナ510はブレードを用いており、
クリーニング工程において前記弾性ゴム等のブレードの
角部を感光体501表面に圧接させることにより転写後
の感光体501上の残留トナーを欠き取る。次に画像記
録系の記録プロセスにおける動作を説明する。
【0062】まず、暗所において感光体501を矢印A
方向に駆動させながら帯電器506に正の高電圧を印加
し、感光体501の表面を均一に正帯電させる。そして
前記工程により帯電している部分の感光体表面が露光器
518に対向する露光面513まで位置すると感光体5
01の駆動を停止させる。そして、露光器518により
前記画像入力系により得たY色の印字に対するB色の原
稿のポジ像の光束を静止している感光体501の露光面
513上に結像させる。この工程により感光体501上
には原稿像の背景の白地部の電荷はリークし、画像部分
にのみ正の電荷が残り、静電潜像が形成される。潜像が
形成された後、再び感光体501は矢印A方法へ駆動
し、現像部へ搬送される。このとき現像部では現像器5
07aが感光体501に対向して位置しているものとす
る。現像部に送られた潜像部分が現像器507aにおい
てY色のトナー512aの形成する磁気ブラシに接触
し、潜像部分から外部に張り出す電界が潜像の電荷と逆
極性である負帯電のトナー512aを引きつける。これ
によって潜像部分にトナー512aが付着し、潜像が可
視化される。次に感光体501上に可視化されたY色の
トナー像に記録紙514を重ね、記録紙514の裏側か
らコロトロン帯電器515でトナー512aの帯電極性
とは逆極性の正の高電圧を印加し、静電気力によりトナ
ー512aを記録紙514に引きつけ転写する。一方、
転写後の感光体501上の潜像電荷は光により除電され
る。また、転写されずに感光体501上に残った残留ト
ナーはクリーナ510で除去される。
【0063】続いて現像器507bを上方に移動させ、
現像器507bのスリーブが感光体501に対向する位
置とし、G色の原稿像に対応させて前記の帯電から転写
までの動作を行う。前記動作が終了するとさらに現像器
507cを上方に移動させ、現像器507cのスリーブ
が感光体501に対向する位置とし、R成分の原稿像に
対応させて上記の帯電から転写までの動作を行う。
【0064】以上までの動作により記録紙514上には
Y、M、Cの三色のトナー像が合成される。その後記録
紙514は転写器より剥離され、定着器511まで図示
しない紙搬送系により搬送される。そして記録紙514
は熱ローラーおよび加圧ローラー間に介入し、熱エネル
ギーと圧力が印加され、これにより三色のトナー512
a、512b、512cは記録紙514に融着し永久像
となって最終的にカラー画像の出力を得る。
【0065】[実施例3]本実施例の画像記録系におけ
る機能性媒体はインクシート714aであり、その構成
を図11(a)に示す。インクシート714aは支持体
701と固形インク層702が積層して構成され、前記
固形インク層702はバインダ樹脂等の熱溶融性樹脂に
顔料、染料等の着色材を分散した熱溶融性インクを薄膜
状に成形したもので、熱の印加により不連続的な粘度変
化を示す。
【0066】本実施例3では画像入力系と画像書込系に
実施例1において説明した構成を用い、画像記録系には
インクシート714a上の固形インクを溶融させて記録
媒体上に転写を行う熱転写記録方式を用いた画像出力装
置について説明する。画像入力系と画像書込系について
は実施例1と同等なため本実施例では説明を省略する。
【0067】図10(a)は熱転写記録方式の一方式を
用いた画像記録系の構成を示す説明図である。供給ロー
ル711にロール状に巻かれたインクシート714はガ
イドローラー716と、定着器718と、ピールローラ
ー717を順に介して巻取ロール710に巻付いてい
る。定着器718は加圧ローラー712と、加圧ローラ
ー712に対向するピンチローラー713とからなり、
両者間にインクシート714を介している。そしてガイ
ドローラー716と定着器718間においてインクシー
ト714のインク面側には画像書込系と出力結像系50
5からなる露光器719が配置されており、印字時には
露光器719により原稿像がインクシート714上に露
光され、インクシート714上には原稿像が書き込まれ
る。そして定着器718においてインクシート714の
インク面側から記録媒体である記録紙707が介入して
インクシート714と重なり合い、記録紙707は加圧
ローラー712により一定の圧力を印加され、インクシ
ート714上の原稿像を形成するインクは記録紙側に付
着、浸透する。その後ピールローラー717により記録
紙707とインクシート714を引き剥すことにより記
録紙707上には原稿像を形成するインクが転写され
る。
【0068】図12は図10に示す構成の画像記録系に
おいて図11(a)に示すインクシート714aを用い
る場合の記録工程を示す説明図である。以下に図12に
基づいてその動作を説明する。図12(a)画像書込系
の光増幅作用により任意の光強度で入力した原稿像の光
束は、出力結像系505を介してインクシート714a
のインク面に結像する。ただしこのとき画像入力系にお
いて光書込型液晶空間変調器103の書込面に入力した
原稿のポジ像は光変調特性制御回路105により光書込
型液晶空間変調器103の読出面に現れる原稿像をネガ
像に変換され、そのネガ像を画像書込系によってインク
シート714a上に結像させるものとする。
【0069】図12(b)インクシート714aの固形
インク層702が前記原稿像の光エネルギーを吸収して
光熱変換熱されることで、光照射部分のインクが溶融状
態となり、粘性変化する。図12(c)そしてインクシ
ート714aのインク面を記録紙に重ね合わせ加圧ロー
ラー712とピンチローラー713間にて圧力を印加す
ることにより溶融部分の固形インクを記録紙上に付着、
浸透させる。
【0070】図12(d)その後、前記インクが冷えた
状態で図11(a)に示すピールローラー717でイン
クシート714aと記録紙を剥離することにより溶融部
分のインクが記録紙707上に転写され、記録紙707
上には所望の出力印字あるいは画像が得られる。
【0071】次に、上記以外の熱転写記録方式を用いた
方法を以下に示す。本実施例の画像記録系における機能
性媒体はインクシート714bであり、その構成を図1
1(b)に示す。インクシート714bは支持体701
と固形インク層702と薄膜機能層706が積層して構
成され、固形インク層702はバインダ樹脂等の熱溶融
性樹脂に顔料、染料等の着色材を分散した熱溶融性イン
クを薄膜状に成形したものであり、熱の印加により不連
続的な粘度変化を示す。また薄膜機能層706はバイン
ダ樹脂等の無着色の熱溶融性樹脂を薄膜状に成形したも
のであり、熱の印加により不連続的な粘度変化を示し、
さらに固形インク層702よりも融点が高く設定されて
いる。
【0072】図10(b)は熱転写記録方式の一方式を
用いた画像記録系の構成を示す説明図である。供給ロー
ル711にロール状に巻かれたインクシート714はガ
イドローラー716と、定着器718と、ピールローラ
ー717を順に介して巻取ロール710に巻付いてい
る。定着器718は加熱ローラー715と、加熱ローラ
ー715に対向する加圧ローラー712とからなり、両
者間にインクシート714を介している。そしてガイド
ローラー716と定着器718間においてインクシート
714のインク面側には画像書込系と出力結像系からな
る露光器719が配置されており、印字時には露光器7
19により原稿像がインクシート714上に露光され、
インクシート714上には原稿像が書き込まれる。そし
て定着器718においてインクシート714のインク面
側から記録媒体である記録紙707が介入してインクシ
ート714と重なり合い、記録紙707は加熱ローラー
715と加圧ローラー712により一定の熱エネルギー
と圧力を印加され、インクシート714上の原稿像を形
成するインクが記録紙側に付着、浸透する。その後ピー
ルローラー717により記録紙707とインクシート7
14を引き剥すことにより記録紙707上には原稿像を
形成するインクが転写される。
【0073】図13は前記構成の画像記録系においてイ
ンクシート714bを用いる場合の記録工程を示す説明
図である。以下に図13に基づいてその動作を説明す
る。図13(a)画像書込系の光増幅作用により任意の
光強度で入力した原稿像の光束は、出力結像系505を
介してインクシート714b上のインク面に結像する。
ただしこのとき画像入力系において光書込型液晶空間変
調器103の書込面に入力した原稿のポジ像は光変調特
性制御回路105により光書込型液晶空間変調器103
の読出面に現れる原稿像をネガ像に変換され、そのネガ
像を画像書込系によってインクシート714b上に結像
させるものとする。
【0074】図13(b)インクシート714bの薄膜
機能層706が前記原稿像の光エネルギーを吸収して光
熱変換熱されることで、光照射部分の薄膜機能層706
が溶融しスルーホールが形成される。図13(c)次に
インクシート714bを記録紙707に接触させた状態
で加熱ローラー715と加圧ローラー712間で熱と圧
力を印加する。このとき与える熱エネルギーにより固形
インク層702は溶融するが、薄膜機能層706の方が
融点を高く設定しているため薄膜機能層706は溶融せ
ず、スルーホールの形状が保持される。そして加熱ロー
ラー715と加圧ローラー712による圧力の印加で薄
膜機能層706におけるスルーホール部分のインクが染
みだし記録紙707上に付着、浸透する。
【0075】図13(d)その後、前記インクが冷えた
状態で図11(b)に示すピールローラー717でイン
クシート714bと記録紙707を剥離することにより
スルーホール部分のインクが記録紙707上に転写さ
れ、記録紙707上には所望の出力印字あるいは画像が
得られる。
【0076】次に、上記以外の熱転写記録方式を用いた
方法を以下に示す。本実施例の画像記録系における機能
性媒体はインクシート714aであり、その構成を図1
1(c)に示す。インクシート714cは支持体701
と光硬化性インク層703と前記光硬化性インク層70
3の上には保護層704が積層して構成されている。ま
た前記光硬化性インク層703は光硬化性樹脂を薄膜状
に成形したもので、光の照射によりそのエネルギー量に
応じて化学変化を起こし、光照射部分は融点上昇もしく
は硬化する。
【0077】画像記録系の構成は図10(b)と同様で
あるためここでの説明は省略する。図14は前記構成の
画像記録系とインクシート714cを用いる際の記録工
程を示す説明図である。以下に図14に基づいてその動
作を説明する。図14(a)画像書込系の光増幅作用に
より任意の光強度で入力した原稿像の光束は、出力結像
系505を介してインクシート714c上のインク面に
結像する。ただしこのときインクシート714c上に結
像する原稿像は実施例1と同様にポジ像とする。
【0078】図14(b)インクシート714cの光硬
化性インク層703が前記原稿像の光エネルギーを吸収
して化学変化を起こし、光照射部分は融点上昇もしくは
粘性変化する。図14(c)その後インクシート714
cのインク面を記録紙707に重ね合わせ、加熱ローラ
ー712と加圧ローラー715間で通常の光硬化性イン
クの融点よりも高く、かつ光照射部分の光硬化性インク
の融点よりも低くなるような熱エネルギーと圧力を印加
することにより、光照射部分以外の光硬化性インクが記
録紙707上に付着、浸透する。
【0079】図14(d)その後、前記インクが冷えた
状態で図11(a)に示すピールローラー717により
インクシート714cと記録紙707を剥離して原稿像
の照射部分以外のインクつまり原稿のポジ像が記録紙7
07上に転写されることで記録紙707上には所望の出
力印字あるいは画像が得られる。
【0080】また次に、上記以外の熱転写記録方式を用
いた方法以下に示す。本実施例の画像記録系における機
能性媒体はインクシート714dであり、その構成を図
11(d)に示す。インクシート714dは基材701
と固形インク層702とフォトレジスト層705が設け
られている。前記固形インク層702のインクは熱の印
加により不連続的な粘度変化を示し、また前記フォトレ
ジスト層705は感光性樹脂を薄膜状に成形したもの
で、光の照射により重合による化学構造が変化する。
【0081】画像記録系の構成は図10(b)と同様で
あるためここでの説明は省略する。図15は前記構成の
画像記録系とインクシート714dを用いる際の記録工
程を示す説明図である。以下に図15に基づいてその動
作を説明する。図15(a)画像書込系の光増幅作用に
より任意の光強度で入力した原稿像の光束は、出力結像
系505を介してインクシート714dのインク面に結
像する。ただしこのとき画像入力系において光書込型液
晶空間変調器103の書込面に入力した原稿のポジ像は
光変調特性制御回路105により光書込型液晶空間変調
器103の読出面に現れる原稿像をネガ像に変換され、
そのネガ像を画像書込系によってインクシート714d
上に結像させるものとする。
【0082】図15(b)インクシート714dのフォ
トレジスト層705に前記原稿像の光束が照射される
と、フォトレジスト層705は重合による化学構造が変
化する。図15(c)次に、水現像、アルカリ現像、ド
ライ現像等で知られる公知の現像手段によりフォトレジ
スト層705を選択的に除去する。そして前記インクシ
ート714dを記録紙に接触させた状態で加熱ローラー
715と加圧ローラー712間で熱エネルギーと圧力を
印加することにより、フォトレジスト層705が除去さ
れた部分のインクが記録紙上に付着、浸透する。
【0083】図15(d)その後、前記インクが冷えた
状態でインクシート714dと記録紙707を図11
(b)に示すピールローラー717で剥離することによ
り、記録紙707上には所望の出力印字あるいは画像が
得られる。本実施例では画像記録系にモノクロ出力用の
熱転写記録方式を用いて説明したが、当然これに限定さ
れることはなく、実施例2で示す画像入力系と画像書込
系を用い、画像記録系においてはインクシートをY、
M、Cの三色もしくはBlackを加えた4色を独立か
つ並列に配置して、記録紙の搬送と共に一色毎に前記に
示す印字工程を繰り返したり、また同一のインクシート
上で上記三色もしくは四色を面順次に配列して各色毎に
実施例4に示す記録工程を繰り返すことで容易にカラー
の画像出力を得ることができる。
【0084】熱転写記録方式において本実施例に示すよ
うな画像書込系を用いることにより、任意の光強度で原
稿像を全面露光することが可能なため、従来の熱転写記
録方式の最大の課題であった印字速度の高速化を実現す
ることができる。 [実施例4]本実施例4では画像入力系と画像書込系に
実施例1に示す方法を用い、画像記録系にはTA方式を
用いた画像出力装置について説明する。画像入力系と画
像書込系については実施例2に示す通りであり、読出用
光源に関しては熱エネルギーの高いフラッシュランプや
赤外線光ランプを用いる。
【0085】本実施例の画像記録系における機能性媒体
は記録媒体上に直接積層されており、その構成を図16
に示す。記録媒体である記録紙808は支持体801
と、シアン記録用のC層802とマゼンタ記録用のM層
803とイエロー記録用のY層804と耐熱性の保護層
805が積層されて構成されている。前記Y層804、
M層803、C層802は感熱発色層でありジアゾ化合
物とカプラーを分散させた感熱発色性材料から構成され
ている。前記感熱発色層は熱エネルギーの大きさにより
Y層804、M層803、C層802の順に発色するよ
う設定されている。さらにY層804、M層803には
それぞれ感光性をもたせてあり、Y層804は例えば4
20nmの波長の紫外線によりジアゾ化合物を光分解さ
せ、M層803は例えば365nmと前記Y層へ照射す
る紫外線よりも短い波長の紫外線の露光によりジアゾ化
合物を光分解させ熱による発色機能を失わせるように設
定されている。
【0086】図17は本実施例4における画像記録系の
記録工程を示した説明図である。以下にその記録工程を
図に基づいて説明する。 図17(a)画像書込系によりY層804が反応する光
強度(熱)で原稿像の光束を記録紙808上に結像さ
せ、イエローを発色させる。
【0087】図17(b)そして紫外線光ランプ806
で記録紙808全面に420nmの波長の紫外線光を照
射し、Y層804の未発色分のジアゾを分解し、再加熱
しても発色できなくする。 図17(c)次に画像書込系によりM層803が反応す
る光強度(熱)で原稿像の光束を記録紙808上に結像
させ、マゼンタを発色させる。
【0088】図17(d)そして紫外線光ランプ807
で記録紙808全面に365nmの波長の紫外線光を照
射し、M層803の未発色分のジアゾを分解し、再加熱
しても発色できなくする。 図17(e)次に画像書込系によりC層802が反応す
る光強度(熱)で原稿像の光束を記録紙808上に結像
させ、シアンを発色させる。
【0089】以上のような記録紙808の構成および記
録工程により、記録紙上にはY、M、Cの三色が重なり
カラー画像の出力が記録紙上に得られる。従来TA方式
ではサーマルヘッドにより1ライン毎もしくは一区画の
ドッド毎に原稿像を記録紙に書き込んでいるため印字速
度が遅かったが、本実施例に示すような画像入力系、画
像書込系を用いることにより、任意の光強度で原稿像を
全面露光することが可能となるため、印字速度の高速化
が図れる。
【0090】また実施例4ではジアゾ発色型の感熱発色
性材料を記録媒体上に積層しているが、その他にも感熱
発色性材料として金属錯体発色型、ロイコ染料発色型等
を用いても構わないことは言うまでもなく、またモノク
ロ色の印字であれば原稿像部分のみに熱の印加すること
で当然所望の印字出力を得ることができる。
【0091】今までの実施例にも示したように画像出力
装置において画像記録系が光もしくは熱エネルギー等で
原稿像を機能性媒体に書き込む記録方式であれば、本発
明における画像入力系、画像書込系を用いて印字速度の
高速化や出力画像の高画質化を実現することができる。
したがって前記実施例以外にも例えば光マグネトグラフ
ィや銀塩記録方式等の記録方式に本発明における画像入
力系、画像書込系を用いることにより本発明と同等の効
果を奏することができることは言うまでもない。
【0092】また今までに既述した実施例では入力画像
媒体の画像を読み取って印字する複写機について述べた
が、装置外部から送信される原稿像の画像データを表示
することが可能な液晶表示体やCRT等を入力画像媒体
とすることにより、本発明はプリンタやファクシミリ等
の画像出力装置にも当然応用できる。
【0093】
【発明の効果】本発明の画像出力装置は、空間光変調器
と、前記空間光変調器の書込面上に入力対象画像を書き
込むための入力光学系と、前記空間光変調器の読出面上
の画像を出力するための出力光学系と、前記出力光学系
により出力された出力像を潜像形成する機能性媒体と、
前記機能性媒体上の潜像を記録媒体上に可視化して出力
する記録手段と、さらに前記空間光変調器の変調特性を
制御する制御手段を有する構成としたので、下記に記載
する効果を有する。
【0094】上記のように構成された画像出力装置にお
いては、 (1)画像書込系における空間光変調器の光増幅作用に
より画像書込系における空間光変調器の光増幅作用によ
り原稿の種類や機能性媒体の光もしくは熱感度に合わせ
て光強度を調整できる。したがって低感度な機能性媒体
を使用することができ、これにより装置コストの低価格
化を図ることが出来る。
【0095】(2)画像入力系では入力画像媒体を走査
せずに二次元的に原稿像を読み取り、画像書込系におい
ても機能性媒体に対して二次元的に前記原稿像を書き込
むことが可能であるため、印字速度の高速化を実現でき
る。 (3)画像入力系と画像書込系において光の情報で読み
取った画像情報を電気走査信号に変換せずにそのまま光
の情報として出力するため高い空間周波数成分の欠落が
最小限に抑えられ、また空間光変調器の読出面上の原稿
像は画素分割されていないため、原稿像の読出時には高
解像度な画像を出力する。また空間光変調器の光変調特
性を制御することにより印字出力の最適化を図り、原稿
に忠実な印字出力を再現できるため印字出力の高画質化
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における画像入力系と画像書
込系の構成を示した説明図である。
【図2】本発明の実施例1における画像記録系の構成を
示した説明図である。
【図3】本発明の実施例に用いられる空間光変調器の一
例を示した説明図である。
【図4】本発明の実施例に用いられる空間光変調器に対
する駆動波形の一例をを示した説明図である。
【図5】本発明の実施例における画像入力系の光透過性
原稿に対する実施形態を示した説明図である。
【図6】本発明の実施例における画像書込系の一部分に
おいて他の一例を示した説明図である。
【図7】本発明の実施例2における画像入力系と画像書
込系の構成を示した説明図である。
【図8】本発明の実施例2における画像記録系の構成を
示した説明図である。
【図9】本発明の実施例2における色分解系光学系の構
成を示した説明図である。
【図10】本発明の実施例3における画像記録系の構成
を示した説明図である。
【図11】本発明の実施例3におけるインクシートの構
成を示した説明図である。
【図12】本発明の実施例3における画像記録系の記録
工程の一例を示した説明図である。
【図13】本発明の実施例3における画像記録系の記録
工程の一例を示した説明図である。
【図14】本発明の実施例3における画像記録系の記録
工程の一例を示した説明図である。
【図15】本発明の実施例3における画像記録系の記録
工程の一例を示した説明図である。
【図16】本発明の実施例4における画像記録系に用い
られる記録媒体の構成を示した説明図である。
【図17】本発明の実施例4における画像記録系の記録
工程を示した説明図である。
【図18】従来の技術のアナログ式の画像入力系と画像
書込系の例を示した説明図である。
【図19】従来の技術のデジタル式の画像入力系の例を
示した説明図である。
【図20】従来の技術のデジタル式の画像書込系の例を
示した説明図である。
【図21】従来の技術の電子写真記録方式を用いた画像
記録系における現像方式の例を示した説明図である。
【図22】従来の技術の電子写真記録方式を用いた画像
記録系の例を示した説明図である。
【図23】本発明の実施例2における色分解光学系の構
成の他の一例を示した説明図である。
【符号の説明】
102 入力結像系 103 光書込型液晶空間変調器 105 出力結像系 150 原稿 151 書込用光源 152 平行光学系 153 読出用光源 154 平行光学系 155 PBS 501 感光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/135 G03F 7/20 G03G 15/04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間光変調器と、前記空間光変調器の書
    込面上に入力対象画像を書き込むための光学系(以下こ
    れを入力光学系と呼ぶ)と、前記空間光変調器の読出面
    上の画像を出力するための光学系(以下これを出力光学
    系と呼ぶ)と、前記出力光学系により出力された出力像
    を潜像形成する機能性媒体と、前記機能性媒体上の潜像
    を記録媒体上に可視化して出力する記録手段を有するこ
    とを特徴とする画像出力装置。
  2. 【請求項2】 前記空間光変調器の変調特性を制御する
    制御手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像
    出力装置。
  3. 【請求項3】 前記入力光学系の中に入力対象画像の色
    情報を三色に分解するための時分割色分解光学系を含
    み、前記制御手段の中に前記空間光変調器の変調特性を
    前記時分割された三色に対して独立に同期制御する為の
    変調制御回路を有することを特徴とする請求項1記載の
    画像出力装置。
  4. 【請求項4】 前記機能性媒体が記録媒体上に積層して
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像出
    力装置。
  5. 【請求項5】 前記機能性媒体が光半導体を有して構成
    されることを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
  6. 【請求項6】 前記機能性媒体が光硬化性樹脂を有して
    構成されることを特徴とする請求項1記載の画像出力装
    置。
  7. 【請求項7】 前記機能性媒体が感光性樹脂(フォトレ
    ジスト)を有して構成されることを特徴とする請求項1
    記載の画像出力装置。
  8. 【請求項8】 前記機能性媒体が熱溶融性樹脂を有して
    構成されることを特徴とする請求項1記載の画像出力装
    置。
  9. 【請求項9】 前記機能性媒体が感熱発色性材料を有し
    て構成されることを特徴とする請求項1記載の画像出力
    装置。
JP6220683A 1994-09-14 1994-09-14 画像出力装置 Pending JPH0887163A (ja)

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