JPH0882751A

JPH0882751A - 電子内視鏡装置

Info

Publication number: JPH0882751A
Application number: JP6215962A
Authority: JP
Inventors: Yasushi Atsuta; 裕史熱田; Kiyoko Oshima; 希代子大嶋
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1994-09-09
Filing date: 1994-09-09
Publication date: 1996-03-26

Abstract

(57)【要約】【目的】良好な凹凸状態の観察を可能とする電子内視
鏡装置を提供する。【構成】１は内視鏡の鏡体、２は被写体、３は撮像レ
ンズ、４はＣＣＤであり、ライトカ゛イト゛５、６をＣＣＤ４の
水平走査方向（紙面の左右方向）の両側に配置する。７
は撮像回路、８、９は光源で、ライトカ゛イト゛５、６の位置に
合わせ、８をＬ光源、９をＲ光源とする。１０は映像信
号の表示ディスプレイ、１１は左右交互に開閉動作する
シャッター眼鏡で、１２、１３はそれぞれ左目、右目に
対応するＬシャッター、Ｒシャッターで、観察者は眼鏡
１１をかけてテ゛ィスフ゜レイ１０を見る。１４は撮像回路７、
テ゛ィスフ゜レイ１０等の動作の同期をとる同期制御回路であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、体腔内や管腔内の被写
体像をＣＣＤ等によって撮像し、ディスプレイに表示す
る電子内視鏡装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、ＣＣＤを設けた細長い進入部を体
腔内や管腔内に挿入して、内部の診断や治療の観察を行
う電子内視鏡装置が開発されている。このような装置で
は、生体や患部等の凹凸の状態を知ることが重要な要素
となるため、立体視機能を有する装置も提案されてい
る。

【０００３】例えば、特開昭５８−４６９２７号に記載
のように内視鏡先端部に視差を持たせた２個の撮像レン
ズとＣＣＤを設け、右目像と左目像の画像を得るもので
ある。

【０００４】また、特開昭６２−２８１９１９号に記載
のように先端部に１個の撮像レンズとＣＣＤを設け、そ
れらを視差を持つ位置に往復移動させ、右目像と左目像
の画像を得るものである。

【０００５】得られた２種類の画像は、右左専用の２個
のＣＲＴディスプレイに表示し、両眼で融合して立体像
として観察する。あるいは、像映像信号のフィールド毎
に交互に１個のディスプレイに表示し、それと同期して
左右交互に開閉するシャッター眼鏡等を用いて、立体像
として観察する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】このような凹凸状態の
観察を目的とした電子内視鏡装置では、右左像の視差を
得る工夫がなされているが、被写体を照明する照明手段
は、立体視機能を有しない従来技術のままで、凹凸状態
の観察に有利となる工夫はなされていない。

【０００７】なお、立体形状の計測を目的として、スト
ライプやドット等の特殊パターン照明が使用されること
があるが、それらは被写体の自然な観察には適していな
い。

【０００８】本発明はこのような点に鑑みて、良好な凹
凸状態の観察を可能とする電子内視鏡装置を提供するこ
とをを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、被写体に対し
２方向から交互に照明光を照射する照明手段と、前記照
明手段と同期して右目用と左目用の被写体像を交互に撮
影する撮像レンズと撮像素子と、撮影した被写体像を右
目と左目とに選択的に表示するディスプレイとを備え、
一方向から照明された被写体像を右目像として右目に表
示し、他方向から照明された被写体像を左目像として左
目に表示して被写体を観察するように構成するものであ
る。

【００１０】

【作用】上記手段により、照明光と被写体の凹凸によっ
てできる２方向からの陰影を、それと同期した撮像素子
にて右目像と左目像とに分離して撮像する。その像をデ
ィスプレイにおいて時分割式などで右目と左目とに分離
して別々に表示し、観察者がその陰影を両眼視覚で融合
することにより、良好な凹凸状態（立体状態）の知覚を
可能とする。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の電子内視鏡装置における一実
施例を図面にもとずいて説明する。図１は、本発明の一
実施例の電子内視鏡装置の主要部の構成図である。同図
において、１は内視鏡の鏡体であり、２は生体等の被写
体、３は鏡体１の先端部に設けた撮像レンズ、４は被写
体２を撮像する撮像素子であるＣＣＤ、５および６は照
明光を導いて被写体２を照明するライトガイドである。
ライトガイド５、６は、ＣＣＤ４の水平走査方向（紙面
の左右方向）の両側に配置する。

【００１２】７はＣＣＤ４を駆動して撮像信号を得る撮
像回路、８および９はライトガイド５、６に照明光を供
給する光源であり、ライトガイド５、６の位置に合わせ
て、８をＬ光源、９をＲ光源とする。

【００１３】１０は撮像回路７からの映像信号を表示す
るＣＲＴ等のディスプレイである。１１は左右交互に開
閉動作する液晶シャッター等を設けたシャッター眼鏡で
あり、１２は左目に対応するＬシャッター、１３は右目
に対応するＲシャッターとし、観察者はこのシャッター
眼鏡１１をかけてディスプレイ１０を見る。

【００１４】１４は撮像回路７、光源８、９、ディスプ
レイ１０、シャッター眼鏡１１の動作の同期をとる同期
制御回路である。

【００１５】図１の構成における動作を、図２のタイミ
ングチャートを参照しながら説明する。図２（ａ）は、
映像信号の垂直同期信号と同期する同期信号であり、同
期制御回路１４において発する。

【００１６】図２（ｂ）はＬ光源の照明光を発するタイ
ミングを示し、ＯＮ時にライトガイド５が被写体２を照
明する。

【００１７】図２（ｃ）はＲ光源のタイミングを示し、
ＯＮ時にライトガイド６が照明する。従って、被写体２
は映像信号のフィールド毎に、ライトガイド５と６によ
って交互に明滅する光にて照明される。

【００１８】図２（ｄ）はＣＣＤ４によって撮像される
映像信号のタイミングを示し、Ｌ光源８とＲ光源９によ
る照明光の切り換わりと同期して、奇数フィールドと偶
数フィールドが交互に作られ、ディスプレイ１１に表示
される。

【００１９】図２（ｅ）はシャッター眼鏡１１における
Ｌシャッターの開閉動作のタイミングを示し、ＯＮ時に
開いて、Ｌ光源８で照明された時の映像だけを左目て見
せる。（ｆ）はＲシャッターのタイミングを示し、ＯＮ
時に開いて、Ｒ光源９で照明された時の映像だけを右目
に見せる。

【００２０】このような動作により、被写体２が観察者
にどのように見えるかを、図３を用いて説明する。図３
は球状に突起した被写体のモデルであり、図３（Ａ）は
Ｌ光源にて左側から照明光を当てた状態の左照明像で、
右側に陰影ができる。

【００２１】図３（Ｂ）はＲ光源にて右側から照明光を
当てた状態の右照明像で、左側に陰影ができる。

【００２２】図３（Ｃ）は左右両側から同時に照明光を
当てた状態の均一照明像で、左右どちらも陰影はできに
くい。

【００２３】さて、本実施例では左右からの照明光を交
互に明滅するため、図３（Ａ）と図３（Ｂ）の状態が映
像信号のフィールド周期ですばやく繰り返すことにな
る。これらを両目で同時に見た場合には、均一照明像図
３（Ｃ）のように、あたかも左右両側から同時に照明さ
れているごとくに知覚される。

【００２４】しかし、本実施例のように左目には左照明
像図３（Ａ）のみ、右目には右照明像である図３（Ｂ）
のみしか見えないようにした場合には、観察者の視覚機
能によって図３（Ａ）と図３（Ｂ）の像が両眼融合さ
れ、図３（Ｄ）のように陰影が残った状態で知覚され
る。

【００２５】これは両眼視差方式の立体視における両眼
像の融合と同じで、左右の目で僅かに異なる視差情報が
消えずに残り、対象物の知覚に有効に作用するためであ
る。

【００２６】試しに図３（Ａ）を左目で、図３（Ｂ）を
右目で見つめ、両眼融合させれば、図３（Ｄ）の融合像
が容易に知覚されることからも、原理は確かめられる。

【００２７】以上、本実施例によれば、左右交互に明滅
する照明手段等により陰影の視差を作り出し、被写体の
凹凸状態に対応したより精緻な陰影を知覚することが可
能となる。

【００２８】特に、１個の撮像レンズとＣＣＤを用いる
通常の単眼視の内視鏡に適用でき、より細径化が要求さ
れる場合の凹凸観察の手段として有効である。

【００２９】なお、図１ではＬ光源による像を左目に、
Ｒ光源による像を右目に対応させたが、全く逆の対応に
なっても類似の陰影知覚効果がある程度得られることを
付記しておく。

【００３０】また、被写体の形状によっては、左右方向
よりも上下方向や斜め方向の照明の方が、効果的な陰影
をつけやすいこともある。この場合、ライトガイド５、
６の先端部を撮像レンズ３の周囲で回動させるなどし
て、左右方向以外の方向を観察者が選択あるいは任意に
設定できるようにすればよい。

【００３１】また、Ｌ光源、Ｒ光源の明滅手段として
は、電気的に直接に明滅させる方法や、あるいは１個の
連続発光光源と回転シャッター円盤を用いて交互に明滅
させる方法など、公知技術で可能である。

【００３２】図４に本発明の他の実施例の電子内視鏡装
置における鏡体主要部の構成図を示す。

【００３３】図４は図１の鏡体１に相当し、図４におい
て、２０は内視鏡の鏡体、２１、２２は交互に明滅する
照明光を導くライトガイド、２３と２４は左目用の被写
体像を得る撮像レンズとＣＣＤ、２５と２６は右目用の
被写体像を得る撮像レンズとＣＣＤである。ＣＣＤ２
４、２６は撮像回路に、ライトガイド２１、２２は光源
に各々つながるが、図では省略する。

【００３４】この鏡体は複眼視の立体視機能を有するも
ので、２個の撮像レンズ２３、２５により視差を持たせ
た被写体像を得る。ＣＣＤ２４と２６とはフィールド毎
に交互に像を取りこませ、ＣＣＤ２４にて左目用の像を
取り込む間はライトガイド２１が照明し、ＣＣＤ２６に
て右目用の像を取り込む間はライトガイド２２が照明す
る。得られた映像信号のディスプレイへの表示と、シャ
ッター眼鏡による観察は図１と同様になる。

【００３５】このような本実施例によれば、従来の複眼
視の立体視機能に加え、より精緻な陰影を視差を持たせ
た左右の映像にのせることができ、良好な被写体の凹凸
状態の観察が可能となる。

【００３６】なお、鏡体の先端部に１個の撮像レンズと
ＣＣＤを設け、それらを視差を持つ位置に往復移動させ
て右目像と左目像を得る単眼視の立体視方法において
も、往復移動の動作と同期して照明方向を交互に変化さ
せれば、同様の効果を得ることができる。

【００３７】

【発明の効果】本発明は、２方向から交互に照明する照
明手段と、それと同期して撮像する撮像手段とにより、
２方向の陰影のある映像を得る。この映像を時分割式な
どで右目と左目とに分離して表示し、観察者が両眼で融
合することにより、良好な凹凸状態（立体状態）の知覚
を可能とする。

【００３８】本発明は、単眼視、両眼視の種々の内視鏡
に適用して、凹凸観察が良好な電子内視鏡を実現でき、
その工業的価値は高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における電子内視鏡装置の鏡
体主要部の構成図

【図２】同実施例装置における動作タイミングチャート

【図３】同実施例装置における球状被写体モデルの陰影
の模式図

【図４】本発明の他の実施例における電子内視鏡装置の
鏡体の構成図

【符号の説明】

１内視鏡の鏡体３撮像レンズ４ＣＣＤ５、６ライトガイド７撮像回路８、９光源１０ディスプレイ１１シャッター眼鏡１４同期制御回路

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】被写体に対し２方向から交互に照明光を照
射する照明手段と、前記照明手段と同期して右目用と左
目用の被写体像を交互に撮影する撮像レンズと撮像素子
と、撮影した被写体像を右目と左目とに選択的に表示す
るディスプレイとを備え、一方向から照明された被写体
像を右目像として右目に表示し、他方向から照明された
被写体像を左目像として左目に表示して被写体を観察す
ることを特徴とする電子内視鏡装置。
【請求項２】右目像と左目像の撮影には、撮像レンズと
撮像素子とを１個設けて共用し、前記撮像素子の水平走
査方向を左右方向として、前記撮像レンズの左右外側の
２方向から交互に照明光を照射する照明手段を設けた、
請求項１記載の電子内視鏡装置。
【請求項３】映像信号のフィールド切り換えに同期して
２方向からの照明光を交互に切り替える照明手段と、右
目像、左目像の内の一方を映像信号の一方のフィールド
に、他方の像を他方のフィールドに変換する撮像手段と
を設けたことを特徴とする請求項１または２記載の電子
内視鏡装置。
【請求項４】被写体に対する２方向からの照明光を、撮
像レンズの周囲にて回動して照射方向を任意に設定可能
とした方向可変の照明手段を設けたことを特徴とする請
求項１記載の電子内視鏡装置。