JPH0882554A - 波長監視装置 - Google Patents

波長監視装置

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JPH0882554A
JPH0882554A JP6217613A JP21761394A JPH0882554A JP H0882554 A JPH0882554 A JP H0882554A JP 6217613 A JP6217613 A JP 6217613A JP 21761394 A JP21761394 A JP 21761394A JP H0882554 A JPH0882554 A JP H0882554A
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wavelength
light
optical filter
signal
transmission center
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JP6217613A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Tejima
光啓 手島
Atsushi Imaoka
淳 今岡
Masabumi Koga
正文 古賀
Masami Kihara
雅巳 木原
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 波長多重光の各波長を高確度に監視する波長
監視装置に関し、任意の波長間隔(周波数間隔)で多重
された波長多重光の各波長を高確度かつ厳密に弁別す
る。 【構成】 所定の波長に安定化された基準波長光を出力
する基準光源と、掃引型光フィルタに基準波長光を入力
したときに波長誤差検出手段で検出される基準波長光に
対する誤差信号を掃引型光フィルタに負帰還し、掃引型
光フィルタの透過中心波長を基準波長光の波長に同期さ
せる補正回路と、掃引型光フィルタの掃引信号と透過中
心波長との関係を示す校正データを蓄積した校正データ
蓄積部と、校正データに基づいて掃引型光フィルタの透
過中心波長を波長多重光の波長間隔で掃引する多値ステ
ップ信号を生成し、掃引型光フィルタの掃引信号として
出力する波形発生器とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、波長多重光の各波長を
高確度に監視する波長監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】波長多重光の各波長を監視する従来の波
長監視装置は、掃引型光フィルタ(例えば掃引型ファブ
リペロー干渉計)の透過中心波長を時間的に掃引し、波
長誤差を時間領域に変換して波長弁別を行う構成になっ
ている。以下、その代表的な2つの構成例を示す。
【0003】図10は、従来の波長監視装置の第1の構
成例を示す( H.Toba et al., "Amulti-channel laser
diode frequency stabilizer for narrowly spac
edoptical frequency-division-multiplexing transmis
sion",Journal of OpticalCommunication, Vol.9, No.
2, pp.50-54, 1988)。
【0004】図において、基準光源71の出力光は光カ
プラ72でその一部が分岐され、所定の透過中心波長を
有する光フィルタ73を介して光検出器74に受光され
る。制御回路75は光検出器74の出力が最大になるよ
うに基準光源71を制御し、基準光源71の波長を光フ
ィルタ73の透過中心波長に安定化する。これにより、
基準光源71から安定した波長の基準波長光が出力さ
れる。
【0005】基準波長光と波長多重光は、光カプラ
76で多重されて掃引型ファブリペロー干渉計77に入
力される。掃引型ファブリペロー干渉計77は、圧電素
子に鋸波掃引信号を印加して共振器長を変化させ、透過
中心波長を掃引する構成になっている。掃引型ファブリ
ペロー干渉計77の透過中心波長が掃引されると、その
透過中心波長に一致する波長の光が順次光検出器78に
受光される。光検出器78で検出される光強度の時間波
形を図11に示す。横軸は時間と波長が対応し、λ1
基準波長光に対応するパルスを示し、λ2 〜λn は波
長多重光の正規の波長に対応するパルスを示す。い
ま、波長多重光のk番目の波長が正規の波長λk から
Δλk だけずれているとすると、パルスの発生時間がΔ
k だけずれる。したがって、基準波長光に対応する
パルスの発生時間を基準に、波長多重光の各波長に対
応するパルスの発生時間を監視することにより、各波長
誤差を相対的に算出することができる。
【0006】ここでは、光検出器78から出力されるパ
ルス波形をA/D変換器79でディジタル波形に変換し
て演算処理部80に入力する。演算処理部80では各パ
ルスの発生時間を監視し、波長多重光の各波長につい
て基準波長光を基準にした相対的な誤差信号を出力す
る。セレクタ81は、波長多重光の各波長に対応する
誤差信号を順次切り替えて出力する。なお、この誤差信
号を波長多重光の各光源に負帰還し、その注入電流ま
たは温度を制御することにより波長多重光の波長安定
化を図ることができる。
【0007】図12は、従来の波長監視装置の第2の構
成例を示す(水落,その他,「2電極MQW DFB-LDを用い
た 622Mbit/s-16ch FDMコヒーレント光伝送システ
ム」,信学論B-I, Vol.J77-B-I, No.5, pp.294-303, 19
94) 。
【0008】図において、光カプラ76、掃引型ファブ
リペロー干渉計77、光検出器78、セレクタ81は、
図10に示すものと同様の機能を有する。82は発振
器、83は鋸波発生器、84は加算器、85は微分器、
86はサンプリング回路、87は同期検波器、88はサ
ンプルホールド回路である。
【0009】基準波長光と波長多重光は、光カプラ
76で多重されて掃引型ファブリペロー干渉計77に入
力される。掃引型ファブリペロー干渉計77は、発振器
82に同期した鋸波発生器83で発生する鋸波(図13
(a))で掃引され、その透過中心波長に一致する波長の光
が光検出器78に受光される。光検出器78の出力パル
ス(図13(b))は、微分器85でそのピーク位置が微分
検出され(図13(c))、サンプリング回路86でそのピ
ーク位置に対応するサンプリングパルス(図13(d))に
変換される。このサンプリングパルスと発振器82の出
力信号(図13(e))は同期検波器87に入力され、その
出力がサンプルホールド回路88に入力される。鋸波
(図13(a))と発振器82の出力信号(図13(e))は同
期しているので、サンプリングパルス(図13(d))で発
振器82の出力信号(図13(e))の位相を検波し、サン
プルホールド回路88でその検波出力を保持することに
より誤差信号(図13(f))を得ることができる。セレク
タ81は、基準波長光および波長多重光の各波長に
対応する誤差信号を順次切り替えて出力する。
【0010】基準波長光に対応する誤差信号は、加算
器84で鋸波発生器83から出力される鋸波に加算して
掃引型ファブリペロー干渉計77に印加され、基準波長
光に対応する光検出器78の出力パルスの位置が鋸波
のバイアス点になるように制御される。これにより、掃
引型ファブリペロー干渉計77の透過中心波長を基準波
長光の波長に安定化することができ、周辺温度の変動
に対する温度補償機能をもたせることができる。
【0011】また、波長多重光の各波長に対応する誤
差信号を波長多重光の各光源に負帰還し、その注入電
流または温度を制御することにより波長多重光の波長
安定化を図ることができる。
【0012】以上示した2つの従来構成に用いられる掃
引型ファブリペロー干渉計は、圧電素子によって共振器
長を掃引する機構が必要であるものの比較的簡単な光学
回路で実現できる。また、掃引型ファブリペロー干渉計
の透過中心波長および通過帯域幅を適宜選択することに
より、所望の分解能で広範囲の波長変化を監視できる利
点がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来構成で
は、掃引型ファブリペロー干渉計の圧電素子に印加する
電圧に対して、圧電素子の変位量および透過中心波長が
比例するものとしている。しかし、実際には図14(1)
に示すように、圧電素子の変位量は印加電圧に比例せ
ず、ヒステリシスを有する。したがって、圧電素子の変
位量に対応する透過中心波長を等間隔に設定しようとす
ると、印加電圧は等間隔(V1〜V6)にならず、図14
(2) に破線で示す補正電圧(V2'〜V5')を印加する必
要があった。
【0014】すなわち、従来構成のように掃引電圧が鋸
波による直線的な波形では、透過中心波長を直線的に掃
引することができない。したがって、同一クロックに同
期したサンプリングを実施している従来構成では、広範
囲な波長範囲で厳密な波長弁別が困難であり、任意の波
長間隔で多重された波長多重光の高確度な監視が不可能
であった。
【0015】また、ファブリペロー干渉計を用いた構成
では、基準波長光の波長を基準に波長多重光の各波長変
化を相対的に監視することができるが、基準波長光の波
長が厳密に安定化されていないために絶対波長の測定が
困難であった。
【0016】本発明は、任意の波長間隔(周波数間隔)
で多重された波長多重光の各波長を高確度かつ厳密に弁
別することができる波長監視装置を提供することを目的
とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の波長監
視装置は、外部から印加される掃引信号に応じて透過中
心波長が掃引される掃引型光フィルタと、掃引型光フィ
ルタに波長多重光を入力したときに、透過中心波長の掃
引に応じて順次出力される透過光を受光し、その透過中
心波長と波長多重光の相対波長誤差を検出する波長誤差
検出手段と、所定の波長に安定化された基準波長光を出
力する基準光源と、掃引型光フィルタに基準波長光を入
力したときに波長誤差検出手段で検出される基準波長光
に対する誤差信号を掃引型光フィルタに負帰還し、掃引
型光フィルタの透過中心波長を基準波長光の波長に同期
させる補正回路と、掃引型光フィルタの掃引信号と透過
中心波長との関係を示す校正データを蓄積した校正デー
タ蓄積部と、校正データに基づいて掃引型光フィルタの
透過中心波長を波長多重光の波長間隔で掃引する多値ス
テップ信号を生成し、掃引型光フィルタの掃引信号とし
て出力する波形発生器とを備える。
【0018】請求項2に記載の波長監視装置は、同様の
掃引型光フィルタ、基準光源および補正回路と、掃引型
光フィルタの掃引信号と透過中心波長との関係を示す校
正データおよびパワースペクトル量に対する波長を示し
た対応テーブルを蓄積した校正データ蓄積部と、校正デ
ータに基づいて掃引型光フィルタの透過中心波長を波長
多重光の波長間隔で掃引する多値ステップ信号を生成
し、掃引型光フィルタの掃引信号として出力する波形発
生器と、所定の周波数で変調された波長多重光に対する
掃引型光フィルタの透過光を受光し、その電気信号から
所定の周波数成分とその2倍の周波数成分に対応するパ
ワースペクトル量を検出し、各パワースペクトル量から
対応テーブルに基づいて相対波長誤差を検出する波長誤
差検出手段とを備える。
【0019】請求項3に記載の波長監視装置は、同様の
基準光源および補正回路と、外部から印加される鋸波掃
引信号に応じて透過中心波長が掃引される掃引型光フィ
ルタと、掃引型光フィルタの鋸波掃引信号と透過中心波
長との関係を示す校正データを蓄積した校正データ蓄積
部と、校正データに基づいて掃引型光フィルタの透過中
心波長が波長多重光の波長間隔になるタイミングでパル
ス信号を発生するパルス発生器と、掃引型光フィルタの
透過光のピークを示すパルス信号とパルス発生器から出
力されるパルス信号とを時間軸上で比較し、その時間誤
差を校正データに基づいて相対波長誤差に変換する波長
誤差検出手段とを備える。
【0020】
【作用】請求項1〜3の波長監視装置は、所定の波長に
安定化された基準波長光に掃引型光フィルタの透過中心
波長を制御することにより、絶対波長に同期した波長弁
別動作が可能となる。
【0021】また、請求項1,2の波長監視装置は、掃
引型光フィルタの印加電圧に対する透過中心波長変化の
非直線性を補正する校正データに基づいて多値ステップ
信号を生成し、掃引型光フィルタの透過中心波長を掃引
することにより、その透過中心波長を波長多重光の各波
長間隔に正確に設定することができる。したがって、掃
引型光フィルタの出力光から波長多重光の波長誤差を高
確度に弁別することができる。
【0022】請求項2の波長監視装置では、波長多重光
の波長が掃引型光フィルタの透過中心波長に一致してい
るときには変調周波数の2倍周波数成分が観測され、変
調周波数の最大偏移量以上ずれたときには変調周波数成
分が観測される。この両者のパワースペクトル量を検出
することにより、校正データ蓄積部の対応テーブルを参
照して波長多重光の波長誤差を弁別することができる。
【0023】請求項3の波長監視装置は、鋸波掃引信号
で掃引される掃引型光フィルタの透過中心波長が波長多
重光の波長間隔になるように補正した時間軸上で、掃引
型光フィルタの透過光を監視することにより、波長多重
光の波長誤差を高確度に弁別することができる。
【0024】なお、本発明の波長監視装置で得られた波
長誤差信号を波長多重光の各波長に対応した光源に負帰
還し、その注入電流または温度を制御することにより、
波長(光周波数)の安定化を図ることができる。
【0025】
【実施例】
(第1実施例)図1は、本発明の第1実施例の構成を示
す(請求項1)。本実施例では、掃引型光フィルタとし
て掃引型ファブリペロー干渉計を用いた構成を示す。
【0026】図において、基準光源11から出力される
基準波長光と監視対象の波長多重光は、光カプラ7
6で多重されて掃引型ファブリペロー干渉計77に入力
され、その出力光が光検出器78に受光される。波形発
生器12は、校正データ蓄積部13のデータに応じて生
成した多値ステップ信号aを出力し、加算器14,15
を介して掃引型ファブリペロー干渉計77の透過中心波
長掃引端子に印加する。加算器15では、多値ステップ
信号aに発振器16から出力される参照信号bを加算し
て掃引信号cが生成される。光検出器78の出力と参照
信号bは同期検波器17に入力され、その検波出力はロ
ーパスフィルタ(LPF)18を介してサンプルホール
ド回路19に入力される。光検出器78,発振器16,
同期検波器17,ローパスフィルタ18,サンプルホー
ルド回路19により波長誤差検出手段が構成される。サ
ンプルホールド回路19から出力される誤差信号fはセ
レクタ20に入力され、その1出力が補正回路21に入
力される。補正回路21はストレッチャ22と負帰還回
路23で構成され、負帰還回路23から出力される補正
信号gが加算器14で多値ステップ信号aに加算され
る。サンプルホールド回路19,セレクタ20およびス
トレッチャ22は、波形発生器12から出力される同期
信号hによって同期制御される。
【0027】本実施例の特徴は、基準光源11が原子あ
るいは分子の吸収線に安定化した波長をもつ基準波長光
を出力するところにある。さらに、掃引型ファブリペ
ロー干渉計77の印加電圧と透過中心波長との関係を予
め測定し、掃引型ファブリペロー干渉計77の透過中心
波長が所定の波長間隔になるような校正データを校正デ
ータ蓄積部13に記憶し、波形発生器12がこの校正デ
ータに基づく多値ステップ信号aを出力するところにあ
る。
【0028】ここで、基準光源11の構成例を図2に示
す。なお、本構成は文献 (Y.Sakaiet al., " Frequency
stabilization of laser diodes using 1.51-1.55
μmabsorption lines of 12C2H2 and 13C2H2", IEEE
J. Quantum Electron,Vol.28,No.1,pp.75-81, 1992)に
記載されているものである。
【0029】図において、温度安定化された半導体レー
ザ31には、直流電源32から供給されるバイアス電流
に発振器33から出力される変調信号を重畳して印加さ
れる。この変調信号により周波数変調された半導体レー
ザ31の出力光は、C2H2ガスセル34を介して光検出器
35に受光される。光検出器35の出力は、同期検波器
36で変調信号により検波され、ガス(分子) の吸収線
のピークの1つとの波長誤差が検出される。この誤差信
号を制御回路37によって半導体レーザ31に負帰還す
ることにより、半導体レーザ31の発振波長をガス(分
子)の吸収線の波長に長期にわたって安定化することが
できる。
【0030】以下、図3を参照して本実施例の動作につ
いて説明する。掃引型ファブリペロー干渉計77の透過
中心波長は、多値ステップ信号aに参照信号bを重畳し
た掃引信号cによって掃引される。これにより、透過中
心波長は基準波長光および波長多重光の所定の波長
間隔で変移し、かつ参照信号bに応じて正弦波状に変化
する(図3(d))。ここで、図3(e) に示すように監視対
象の波長多重光が所定の波長間隔(破線)からずれて
いるとすると、光検出器78には各透過中心波長との相
対的なずれに対応する光が順次受光される。この光検出
器78の出力を同期検波器16で参照信号bによって同
期検波し、ローパスフィルタ17を介してサンプルホー
ルド回路18で処理することにより、図3に示すような
誤差信号fを得ることができる。この誤差信号fは、セ
レクタ20で基準波長光および波長多重光の各波長
に対応する誤差信号に分離される。
【0031】基準波長光に対応する誤差信号は補正回
路21のストレッチャ22に入力され、多値ステップ信
号aの1周期に相当する時間だけ伸長されて負帰還回路
23に入力される。負帰還回路23で生成された補正信
号gは、加算器14で多値ステップ信号aに重畳されて
掃引型ファブリペロー干渉計77に負帰還される。これ
により、掃引型ファブリペロー干渉計77の透過中心波
長を基準波長光に合わせて安定化することができ、周
辺温度の変動による透過中心波長の変化にも対応するこ
とができる。さらに、基準波長光の波長が上述したよ
うに極めて高精度に安定化されているので、掃引型ファ
ブリペロー干渉計77を絶対波長に同期した波長弁別器
とすることができる。
【0032】また、波形発生器12は、掃引型ファブリ
ペロー干渉計77の印加電圧に対する透過中心波長変化
の非直線性を補正する校正データに基づいて多値ステッ
プ信号aを生成し、掃引型ファブリペロー干渉計77の
透過中心波長を掃引する。したがって、その透過中心波
長を監視対象となる波長多重光の各波長間隔に正確に
設定することができる。
【0033】このように、本実施例では掃引型ファブリ
ペロー干渉計77の基準となる透過中心波長を絶対波長
に同期させ、さらに透過中心波長を所定の波長間隔で正
確に掃引することができるので、監視対象の波長多重光
の波長誤差を高確度に弁別することができる。
【0034】(第2実施例)図4は、本発明の第2実施
例の構成を示す(請求項2)。本実施例では、掃引型光
フィルタとして掃引型ファブリペロー干渉計を用いた構
成を示す。
【0035】図において、基準光源11から出力される
基準波長光と監視対象の波長多重光は、光カプラ7
6で多重されて掃引型ファブリペロー干渉計77に入力
され、その出力光が光検出器78に受光される。ここ
で、波長多重光は所定の周波数f1 で変調されている
ものとする。波形発生器12は、校正データ蓄積部41
のデータに応じて生成した多値ステップ信号aを出力
し、加算器14を介して掃引型ファブリペロー干渉計7
7の透過中心波長掃引端子に印加する。光検出器78の
出力は2分岐され、それぞれ中心周波数f1, 2f1 のバ
ンドパスフィルタ(BPF)42−1,42−2に入力
される。各バンドパスフィルタの出力は判定器43に入
力され、校正データ蓄積部41の蓄積情報に基づく演算
処理により誤差信号fを出力する。光検出器78,バン
ドパスフィルタ42−1,42−2および判定器43に
より波長誤差検出手段が構成される。判定器43は、図
5に示すように、各バンドパスフィルタに対応する2乗
検波器44−1,44−2、積分器45−1,45−
2、A/D変換器46−1,46−2と、演算器47に
より構成される。
【0036】判定器43の出力は、D/A変換器48を
介してセレクタ20に入力され、その1出力が補正回路
21に入力される。補正回路21から出力される補正信
号gは、加算器14で多値ステップ信号aに加算され
る。セレクタ20および補正回路21は、波形発生器1
2から出力される同期信号hによって同期制御される。
【0037】本実施例の主要な特徴は、第1実施例と同
様に、基準波長光が原子あるいは分子の吸収線に安定
化され、さらに波形発生器12から出力される多値ステ
ップ信号aによって掃引型ファブリペロー干渉計77の
透過中心波長を所定の波長間隔で掃引するところにあ
る。
【0038】本実施例と第1実施例との相違点は波長誤
差検出法にある。本実施例の校正データ蓄積部41に
は、多値ステップ信号aの生成に用いる校正データとと
もに、パワースペクトル量と波長を対応させた対応テー
ブルが蓄積される。そして、波長多重光を所定の周波
数f1 で変調する。以下、本実施例における波長誤差検
出動作について説明する。
【0039】掃引型ファブリペロー干渉計77は、第1
実施例と同様にして透過中心波長が掃引される。ここ
で、波長多重光の波長が掃引型ファブリペロー干渉計
77の透過中心波長に一致しているときには、図6(1)
に示すような変調周波数の2倍周波数 2f1 の光強度変
調光が出力される。一方、波長多重光の波長が変調周
波数の最大偏移量以上ずれたときには、図6(2) に示す
ような周波数f1 の光強度変調光が出力される。2つの
バンドパスフィルタ42−1,42−2は、各中心周波
数f1, 2f1 におけるパワースペクトルに相当する電気
信号を出力する。判定器43の2乗検波器44−1,4
4−2、積分器45−1,45−2は、各バンドパスフ
ィルタの出力を周波数f1, 2f1 の各パワースペクトル
の大きさに変換する。このパワースペクトル量をA/D
変換器46−1,46−2を介して演算器47に入力
し、校正データ蓄積部41の対応テーブルを参照して所
定の波長からの波長誤差量に変換する。このようにして
誤差信号fを生成することができ、第1実施例と同様に
セレクタ20で基準波長光および波長多重光の各波
長に対応する誤差信号に分離される。
【0040】なお、本実施例においても、掃引型ファブ
リペロー干渉計77の基準となる透過中心波長を絶対波
長に同期させ、さらに透過中心波長を所定の波長間隔で
正確に掃引することができるので、監視対象の波長多重
光の波長誤差を高確度に弁別することができる。
【0041】(第3実施例)図7は、本発明の第3実施
例の構成を示す(請求項3)。本実施例では、掃引型光
フィルタとして掃引型ファブリペロー干渉計を用いた構
成を示す。
【0042】図において、基準光源11から出力される
基準波長光と監視対象の波長多重光は、光カプラ7
6で多重されて掃引型ファブリペロー干渉計77に入力
され、その出力光が光検出器78に受光される。鋸波発
生器51は鋸波掃引信号iを出力し、加算器14を介し
て掃引型ファブリペロー干渉計77の透過中心波長掃引
端子に印加する。パルス発生器53は、校正データ蓄積
部54のデータに応じて鋸波掃引信号iに同期したパル
ス信号jを出力する。このパルス信号jと光検出器78
から出力されるパルス信号kが時間間隔比較器55に入
力される。時間間隔比較器55の出力は演算器56に入
力され、校正データ蓄積部54の蓄積情報に基づく演算
処理により誤差信号fを出力する。光検出器78,パル
ス発生器53,校正データ蓄積部54,時間間隔比較器
55,演算器56により波長誤差検出手段が構成され
る。
【0043】パルス発生器53は、図8に示すように、
鋸波掃引信号iと校正データ蓄積部54のデータとを比
較するn個の判別器61−1〜61−nと、n個の微分
器62−1〜62−nと、各微分器の出力を加算する加
算器63により構成される。
【0044】時間間隔比較器55は、図9に示すよう
に、発振器64と、パルス信号jおよびパルス信号kと
発振器64の出力とを比較するカウンタ65−1,65
−2と、各カウンタ出力の差をとる減算器66とにより
構成される。
【0045】演算器56の出力は、D/A変換器57を
介してセレクタ58に入力され、その1出力が補正回路
59に入力される。補正回路59から出力される補正信
号gは、加算器14で鋸波掃引信号iに加算される。セ
レクタ58は、パルス発生器53から出力されるパルス
信号jによって同期制御される。
【0046】本実施例の特徴は、基準光源11が原子あ
るいは分子の吸収線に安定化した波長をもつ基準波長光
を出力するところにある。さらに、鋸波掃引信号iに
対する掃引型ファブリペロー干渉計77の透過中心波長
データを蓄積し、光検出器78の出力信号を透過中心波
長データに基づいて補正した時間軸上で監視し、波長多
重光の波長誤差を検出するところにある。
【0047】以下、本実施例の動作について説明する。
掃引型ファブリペロー干渉計77の透過中心波長は鋸波
掃引信号iによって掃引され、その透過中心波長に一致
する波長の光が順次光検出器78に受光される。一方、
校正データ蓄積部54は、鋸波掃引信号iに対する掃引
型ファブリペロー干渉計77の透過中心波長データを蓄
積している。ここでは、表1に示すように、時間間隔比
較器55の発振器64のパルス番号に対応させて蓄積さ
れる。
【0048】
【表1】
【0049】パルス発生器53の判別器61−1〜61
−nには、校正データ蓄積部54のデータに基づいて、
所定の波長に対応する鋸波掃引信号電圧値が閾値設定さ
れる。したがって、各判別器の出力を微分処理すること
により、鋸波掃引信号iに同期して所定の波長間隔に対
応する時刻にパルスが発生する。各パルスを加算器63
を介して出力することにより、所定の波長間隔を示すパ
ルス信号jを生成することができる。一方、光検出器7
8から出力されるパルス信号kは、波長多重光が掃引
型ファブリペロー干渉計77の透過中心波長に一致した
ときに発生するので、パルス信号jとパルス信号kの時
間間隔から波長誤差を検出することができる。ここで
は、時間間隔比較器55のカウンタ65−1,65−2
でパルス信号jとパルス信号kを計数し、減算器66で
各計数値が比較され、演算器56で所定の波長に対応す
るパルス番号と計数比較された計数値から波長誤差が算
出される。この波長誤差量がD/A変換器57でアナロ
グ量に変換され、パルス信号jに同期したセレクタ58
で基準波長光および波長多重光の各波長に対応する
誤差信号に分離される。
【0050】基準波長光に対応する誤差信号は、補正
回路59で1掃引周期に伸長して補正信号gとなり、加
算器14で鋸波掃引信号iに重畳されて掃引型ファブリ
ペロー干渉計77に負帰還される。これにより、掃引型
ファブリペロー干渉計77の透過中心波長を基準波長光
に合わせて安定化することができ、周辺温度の変動に
よる透過中心波長の変化にも対応することができる。さ
らに、基準波長光の波長が上述したように極めて高精
度に安定化されているので、掃引型ファブリペロー干渉
計77を絶対波長に同期した波長弁別器とすることがで
きる。
【0051】また、時間間隔比較器55では、掃引型フ
ァブリペロー干渉計77の印加電圧と透過中心波長の非
直線性を補償するパルス信号jにより光検出器78の出
力を監視する。これにより、掃引型ファブリペロー干渉
計77の透過中心波長が鋸波掃引信号iによって非直線
的に掃引されても、波長多重光の各波長間隔で正確に
波長誤差を検出することができる。
【0052】このように、本実施例では掃引型ファブリ
ペロー干渉計77の基準となる透過中心波長を絶対波長
に同期させ、さらに光検出器78の出力信号を透過中心
波長データに基づいて補正した時間軸上で監視すること
ができるので、監視対象の波長多重光の波長誤差を高
確度に弁別することができる。
【0053】なお、以上の各実施例では波長多重光の波
長弁別について説明したが、光周波数弁別についても同
様に説明することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の波長監視
装置は、所定の波長に安定化された基準波長光に同期し
た掃引型光フィルタを用いることにより、波長多重光の
波長弁別を絶対波長で行うことができる。また、周辺温
度の変動による掃引型光フィルタの透過中心波長の変化
にも対応できるので、掃引型光フィルタの波長確度を高
めることができる。
【0055】また、掃引型光フィルタの透過中心波長を
波長多重光の各波長間隔で掃引することができるので、
掃引型光フィルタの出力光から波長多重光の波長誤差を
高確度に検出することができる。
【0056】また、掃引型光フィルタを鋸波掃引信号で
掃引しても、その透過中心波長が波長多重光の波長間隔
になるように補正した時間軸上で波長弁別を行うことに
より、波長多重光の波長誤差を高確度に検出することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示すブロック図。
【図2】基準光源11の構成例を示すブロック図。
【図3】第1実施例の動作例を示す図。
【図4】本発明の第2実施例の構成を示すブロック図。
【図5】判定器43の構成例を示すブロック図。
【図6】掃引型ファブリペロー干渉計77の出力光とそ
の周波数スペクトルを示す図。
【図7】本発明の第3実施例の構成を示すブロック図。
【図8】パルス発生器53の構成例を示すブロック図。
【図9】時間間隔比較器55の構成例を示すブロック
図。
【図10】従来の波長監視装置の第1の構成例を示すブ
ロック図。
【図11】光検出器78で検出される光強度の時間波形
を示す図。
【図12】従来の波長監視装置の第2の構成例を示すブ
ロック図。
【図13】従来の波長監視装置の第2の構成例の動作を
説明する図。
【図14】掃引型ファブリペロー干渉計の印加電圧と圧
電素子の変位量および透過中心波長の関係を示す図。
【符号の説明】
11 基準光源 12 波形発生器 13,41,54 校正データ蓄積部 14,15 加算器 16 発振器 17 同期検波器 18 ローパスフィルタ(LPF) 19 サンプルホールド回路 20,58 セレクタ 21,59 補正回路 22 ストレッチャ 23 負帰還回路 31 半導体レーザ 32 直流電源 33 発振器 34 C2H2ガスセル 35 光検出器 36 同期検波器 37 制御回路 42 バンドパスフィルタ(BPF) 43 判定器 44 2乗検波器 45 積分器 46 A/D変換器 47,56 演算器 48,57 D/A変換器 51 鋸波発生器 53 パルス発生器 55 時間間隔比較器 61 判別器 62 微分器 63 加算器 64 発振器 65 カウンタ 66 減算器 76 光カプラ 77 掃引型ファブリペロー干渉計 78 光検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木原 雅巳 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から印加される掃引信号に応じて透
    過中心波長が掃引される掃引型光フィルタと、 前記掃引型光フィルタに波長多重光を入力したときに、
    透過中心波長の掃引に応じて順次出力される透過光を受
    光し、その透過中心波長と波長多重光の相対波長誤差を
    検出する波長誤差検出手段とを備えた波長監視装置にお
    いて、 所定の波長に安定化された基準波長光を出力する基準光
    源と、 前記掃引型光フィルタに前記基準波長光を入力したとき
    に前記波長誤差検出手段で検出される基準波長光に対す
    る誤差信号を掃引型光フィルタに負帰還し、前記掃引型
    光フィルタの透過中心波長を前記基準波長光の波長に同
    期させる補正回路と、 前記掃引型光フィルタの掃引信号と透過中心波長との関
    係を示す校正データを蓄積した校正データ蓄積部と、 前記校正データに基づいて、前記掃引型光フィルタの透
    過中心波長を前記波長多重光の波長間隔で掃引する多値
    ステップ信号を生成し、前記掃引型光フィルタの掃引信
    号として出力する波形発生器とを備えたことを特徴とす
    る波長監視装置。
  2. 【請求項2】 外部から印加される掃引信号に応じて透
    過中心波長が掃引される掃引型光フィルタと、 前記掃引型光フィルタに波長多重光を入力したときに、
    透過中心波長の掃引に応じて順次出力される透過光を受
    光し、その透過中心波長と波長多重光の相対波長誤差を
    検出する波長誤差検出手段とを備えた波長監視装置にお
    いて、 所定の波長に安定化された基準波長光を出力する基準光
    源と、 前記掃引型光フィルタに前記基準波長光を入力したとき
    に前記波長誤差検出手段で検出される基準波長光に対す
    る誤差信号を掃引型光フィルタに負帰還し、前記掃引型
    光フィルタの透過中心波長を前記基準波長光の波長に同
    期させる補正回路と、 前記掃引型光フィルタの掃引信号と透過中心波長との関
    係を示す校正データおよびパワースペクトル量に対する
    波長を示した対応テーブルを蓄積した校正データ蓄積部
    と、 前記校正データに基づいて、前記掃引型光フィルタの透
    過中心波長を前記波長多重光の波長間隔で掃引する多値
    ステップ信号を生成し、前記掃引型光フィルタの掃引信
    号として出力する波形発生器とを備え、 前記波長誤差検出手段は、所定の周波数で変調された波
    長多重光に対する掃引型光フィルタの透過光を受光し、
    その電気信号から所定の周波数成分とその2倍の周波数
    成分に対応するパワースペクトル量を検出し、各パワー
    スペクトル量から前記対応テーブルに基づいて前記相対
    波長誤差を検出する構成であることを特徴とする波長監
    視装置。
  3. 【請求項3】 外部から印加される鋸波掃引信号に応じ
    て透過中心波長が掃引される掃引型光フィルタと、 前記掃引型光フィルタに波長多重光を入力したときに、
    透過中心波長の掃引に応じて順次出力される透過光を受
    光し、その透過中心波長と波長多重光の相対波長誤差を
    検出する波長誤差検出手段とを備えた波長監視装置にお
    いて、 所定の波長に安定化された基準波長光を出力する基準光
    源と、 前記掃引型光フィルタに前記基準波長光を入力したとき
    に前記波長誤差検出手段で検出される基準波長光に対す
    る誤差信号を掃引型光フィルタに負帰還し、前記掃引型
    光フィルタの透過中心波長を前記基準波長光の波長に同
    期させる補正回路と、 前記掃引型光フィルタの鋸波掃引信号と透過中心波長と
    の関係を示す校正データを蓄積した校正データ蓄積部
    と、 前記校正データに基づいて、前記掃引型光フィルタの透
    過中心波長が前記波長多重光の波長間隔になるタイミン
    グでパルス信号を発生するパルス発生器とを備え、 前記波長誤差検出手段は、前記掃引型光フィルタの透過
    光のピークを示すパルス信号と前記パルス発生器から出
    力されるパルス信号とを時間軸上で比較し、その時間誤
    差を前記校正データに基づいて相対波長誤差に変換する
    構成であることを特徴とする波長変換装置。
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