JPH0881913A - コンクリート切削汚泥排水の吸引排出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 路面等のコンクリート切削作業を効率よく行
うことができ、且つまた確実に所定の回収タンク等へ連
続して搬出できる汚泥排水装置を提供する。 【構成】 吸引排出系装置Ｂで、ベローズ式の吸排気装
置１１に直結した逆止排出弁付吸引排出タンク１４の構
成に於いてベローズのスライドによる伸縮運動の長伸運
動時に吸引排出タンク１４の逆止排出弁１３が閉じ、同
時に吸引系装置Ａの逆止排出弁１０が開いて汚泥排水を
吸引排出タンク１４内に吸引導入し、圧縮運動時には逆
に吸引系装置Ａの逆止排出弁１０が閉じて、吸引排出タ
ンク１４の逆止排出弁１３が開いて吸引排出タンク１４
内の汚泥排水を、圧力調整装置Ｃの圧力調整安全弁と屈
曲自在な放出ホース付圧力調整タンク１８内に圧送排出
する繰り返しにより、最終的には汚泥排水を屈曲自在な
放出ホースにより作業車上に設置された所定の廃棄タン
クに導入する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、路面カッター機によ
るコンクリート装、アスファルト装あるいは石装の切削
作業時に発生する、カッター機のカッターの発熱防止用
噴射水による汚泥排水等の回収方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来は、カッター機による切削廃物とカ
ッターの発熱防止用噴射水との混在廃物として単に路面
に放出離散させ、水洗いして下水溝に流し入れるか、あ
るいは前記の水と切削廃物の混在廃物をドラム缶等に収
集して沈澱させ、その上澄み水を下水溝等に捨て、沈澱
物は人力で作業車に積み込み搬出していたが、大気中へ
の切粉の浮遊離散、下水溝の目詰り、あるいは作業者、
通行人及び住民の衣類の汚損や切粉の吸い込みによる健
康上悪影響を与える一種の公害問題を起こす等の理由に
よりコンクリートカッターをバキュームカバーで覆い汚
泥排水を吸引するための吸引ホースを直接電動式排水ポ
ンプ又は吸入弁・排出弁付ピストン式ポンプの吸入側に
接続され，排出側には排水ホースを接続して汚泥排水を
所定の回収缶等へ回収する方法が取られている。しかし
ながら、遠心運動やピストン運動をする金属ポンプ内に
吸引して排出される汚泥廃水中の固形物の噛み込み等に
より該運動を停止させるあるいは磨耗させる等の故障に
繋がる事故が頻繁に起こると言う問題点があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記した
問題点を解決するための逆止排出弁、ベローズ式吸排気
装置および圧力調整弁付圧力調整タンクを用いて汚泥排
水を故障することなく効率よく且つ確実に所定の回収タ
ンク等へ連続して搬出できる方法を提供することを目的
とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成させるために、排気ブロワにより吸引された汚泥廃
水を汚泥排水回収タンクに回収し、その汚泥排水を吸引
排出タンク上部に密閉して接続した電動でピストン運動
するベローズの伸長時に吸引排出タンクを減圧して汚泥
排水回収タンクと吸引排出タンク間に設けた逆止排出弁
が開き、吸引排出タンクと圧力調整タンク間に設けた逆
止排出弁が閉じて、回収タンク内の汚泥廃水を吸引排出
タンク内に流入させ、次いでベローズの圧縮時に吸引排
出タンクを加圧して圧力調整タンクと吸引排出タンク間
に設けた逆止排出弁が開き、吸引排出タンクと汚泥排水
回収タンク間に設けた逆止排出弁が閉じて、吸引排出タ
ンク内の汚汚廃水を圧力調整タンク内に流入させる動作
の繰り返しにより圧力調整安全弁付圧力調整タンクの排
出管に接続された屈曲自在な放出ホースで、汚泥排水の
移動系内において、該汚泥排水による目詰まりや動力停
止などの故障や事故を全く受けることなく任意の車上な
どに置かれた廃棄物処理タンクに直接廃棄できることを
特徴とする。

【０００５】

【作用】この発明のカッター機の使用によれば、例えば
コンクリート路面の切削時のカッター冷却水とコンクリ
ート粉体の混合物である汚泥排水を離散散乱させること
なく所定場所の廃棄物回収タンクなどへ回収することが
できるので、大気汚染、下水溝の目詰り、衣類汚損ある
いは人体への健康上の悪影響を防止できるばかりでな
く、一時的に放出ホースを車などで踏まれた場合でも圧
力調整安全弁が働き該安全弁の排出管からカッター機近
傍の予備の廃棄タンクに回収できる上、この発明の構造
上、汚泥排水が通過する電動ポンプやシリンダーを用い
ていないので汚泥排水中の固物の噛み込みや磨耗がない
ので、全く故障を起こすことがない。

【０００６】

【実施例】図１の真空吸引系Ａで、路面カッター機のカ
ッター２に接近して設けた吸い込み口３付吸引パイプ４
及び排気ブロワ６の吸気管７とがそれぞれ逆止排出弁１
０付汚泥排水回収タンク５に直結しているので気体、液
体及び固体の切削廃物を汚泥排水回収タンク５に吸引で
きる。図１の吸引排出系装置Ｂで、ベローズ式の吸排気
装置１１に直結した逆止排出弁１３付吸引排出タンク１
４の構成に於いてベローズ２４のスライドによる伸縮運
動の長伸運動時に吸引排出タンク１４の逆止排出弁１３
が閉じ、同時に吸引系装置Ａの逆止排出弁１０が開いて
吸引排出タンク１４及び排出管１８内の汚泥排水を吸引
排出タンク１４内に吸引導入し、圧縮運動時には逆に吸
引系装置Ａの逆止排出弁１０が閉じて、吸引排出タンク
１４の逆止排出弁１３が開いて吸引排出タンク１４内の
汚泥排水を圧力調整安全弁１７と屈曲自在な放出ホース
１５付圧力調整タンク１８内に圧送排出する繰り返しに
より、最終的には汚泥排水を屈曲自在な放出ホース１５
により作業車上に設置された所定の廃棄タンクに導入す
ることができる。尚、放出ホース１５等が閉塞して圧力
調整タンク１８内の圧力が過剰圧力となった場合には、
ベローズ式吸排気装置１１の過負荷防止のために圧力調
整安全弁１７が開くようにしてある。

【０００７】

【発明の効果】この発明は、前記のように構成されてい
るため、以下の様な効果をもたらすことができる。 （１） 排気ブロワにより汚泥排水回収タンク内に吸引
回収された気体と固液体とが該タンクで分離されるた
め、ベローズ式吸排気装置により吸引排出タンクへの吸
引と吸引排出タンクからの汚泥排水の排出を効率よく行
うことができる。 （２） 上記（１）項の汚泥排水の移動において，逆止
排出弁が屈曲自在なゴム、プラスチック等のチューブで
構成されているため，汚泥排水中の固物の噛み込みがな
く、また電気的に強制的に弁操作を行うことがないので
全く故障を引き起こすことがない。 （３） このポンプはベローズ式であり、羽根回転式電
動ポンプやピストン式電動式ポンプと異なり汚泥排水が
通過することがないので、汚泥排水中の固物を噛み込ん
でポンプ自体を停止させることや磨耗による効率低下を
起こさせることがない。 （４） 汚泥排水を最終放出させるための放出ホース
が、例えば車のタイヤ等で一時的に押しつぶされた場合
でも、圧力調整タンクや吸引排水タンクが圧力を吸収し
て、該放出ホースに割れ等の損傷を起こさせることがな
い。また、長時間に渡り放出ホースを押しつぶし、圧力
調整タンク内の圧力が一定値まで増加した場合には該タ
ンクにとりつけられた圧力調整安全弁が働き、該安全弁
に取りつけられた排出管により汚泥排水が外部に備付け
の予備タンクに収集されるので、切削作業を停止させる
必要が全くない。 （５） カッター機と独立した装置としても活用するこ
とができる。 （６） 路面切削時に発生する切削浮遊切粉、カッター
冷却水の浮遊飛沫水及び水と切削固物の混合物等を離散
散乱させることがないので、大気汚染、下水溝の目詰
り、あるいは作業者、通行人及び住民の衣類の汚損や切
粉の吸い込みによる健康上悪影響を起こさない。 以上のような非常に優れた効果をもたらす全く新規な汚
泥排水装置である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の吸引排出系全体を示す断面構成図

【図２】 本発明の逆止排出弁の断面構成図

【図３】 本発明のベローズ式吸排気装置の断面構成図

【図４】 本発明の圧力調整安全弁付圧力調整タンクの
断面構成図

【符号の説明】

１ コンクリートカッター機 ２ カッター ３ 汚泥排水吸い込み口 ４ 吸引パイプ ５ 汚泥排水回収タンク ６ 排気ブロワ ７ 排気ブロワの吸気管 ８ 排出管 ９ 排出管 １０ 逆止排出弁 １１ ベローズ式吸排気装置 １２ 吸排気管 １３ 逆止排出弁 １４ 吸引排出タンク １５ 放出ホース １６ 排出管 １７ 圧力調整安全弁 １８ 圧力調整タンク １９ 排出管 ２０ 逆止排出弁 ２１ チューブ ２２ 保護管 ２３ ユニオンフランジ ２４ ベローズ ２５ ベローズの密閉蓋 ２６ 溶接 ２７ 作動軸 ２８ 軸受蓋 ２９ ニップル ３０ ベローズ保護筒 ３１ 吸引動作 ３２ 排出動作 ３３ 排出口 ３４ 押さえ蓋 ３５ スプリング ３６ 圧力調整ネジ Ａ 吸引系装置 Ｂ 吸引排出系装置 Ｃ 排出系装置 Ｌ ベローズの最上端部 Ｕ ベローズの最下端部 Ｗ 汚泥排水

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンクリートカッター機（１）のカッタ
   ー（２）をコンクリートに接して密閉して覆うバキュー
   ムカバーの内部の前後にバキュームカバーを貫通して設
   けた汚泥排水吸い込み口（３）付吸引パイプ（４）及び
   密閉式汚泥排水回収タンク（５）の上部に排気ブロワ
   （６）の吸気管（７）と該汚泥排水回収タンク（５）の
   下部の排出管（８）に連結した排出管（９）付逆止排出
   弁（１０）とからなる第１の排気・排泥装置（Ａ）とベ
   ローズ式吸排気装置（１１）の吸排気管（１２）に密閉
   して直結した逆止排出弁（１３）付吸引排出タンク（１
   ４）とからなる第２の吸排泥装置（Ｂ）と汚泥排水を最
   終放出するための放出ホース（１５）を連結する排出管
   （１６）と圧力調整安全弁（１７）付圧力調整タンク
   （１８）とからなる第３の圧力調整装置（Ｃ）とが該排
   気・排泥装置（Ａ）の逆止排出弁（１０）と該吸排泥装
   置（Ｂ）の逆止排出弁（１３）とで密閉して連結するこ
   とにより、コンクリートカッター機による切削汚泥排水
   の吸引排出を連続して行うことを特徴とするコンクリー
   ト切削汚泥排水の吸引・排出装置付カッター機。
2. 【請求項２】 請求項１の汚泥排水回収タンク（５）と
   吸引排出タンク（１４）および該吸引排出タンク（１
   ４）と圧力調整タンク（１８）の配管中に設けられる逆
   止排出弁（１０）、（１３）あるいは吸引排出タンク
   （１４）と圧力調整タンク（１８）の内部に突出して且
   つ密閉して取り付けられる逆止排出弁（２０）の構造に
   於いて、ゴム又はプラスチック製等の潰れと折れの自在
   な柔軟性チューブ（２１）を端部外ネジ付保護管（２
   ２）の内部に密接するように挿入して、該保護管（２
   ２）の両端部あるいは片端部を包むように固定し、該外
   ネジ付保護管（２２）と内ネジ付ユニオンフランジ（２
   ３）とをネジ接続することにより該チューブ（２１）の
   両端あるいは片端が水密固定されてなる切削汚泥排水の
   逆流防止を行うことを特徴とする逆止排出弁。
3. 【請求項３】 請求項１の吸引排出タンク（１４）の上
   部に取り付けられるベローズ式吸排気装置（１１）のス
   テンレス等の金属製ベローズ（２４）の一方の作動端を
   密閉蓋（２５）で溶接（２６）接続し、該密閉蓋（２
   ５）にはピストンあるいはカムに連結するための作動軸
   （２７）を接続し、また該ベローズ（２４）の他方の開
   放端を吸引排出タンク（１４）に、密閉して連結するた
   めの動作軸（２７）の軸受蓋（２８）およびニップル
   （２９）付ベローズ保護筒（３０）とから構成される構
   造に於いて、該動作軸（２７）のピストン運動によりベ
   ローズ（２４）の最下端部（Ｌ）から最上端部（Ｕ）迄
   の移動による吸引動作（３１）と最上端部（Ｕ）から最
   下端部（Ｌ）迄の排出動作（３２）により、前者の吸引
   動作（３１）時に汚泥排水回収タンク（５）と吸引排出
   タンク（１４）間に設けられた逆止排出弁（１０）のチ
   ューブ（２１）が開き、該回収タンク（５）中の汚泥排
   水が吸引排出タンク（１４）に吸引されて流れ込み、同
   時に吸引排出タンク（１４）と圧力調整タンク（１８）
   間に設けられた逆止排出弁（１３）のチューブ（２１）
   が吸引されて平坦に閉じた状態になり、また後者の排出
   動作（３２）時には該逆止排出弁（１０）のチューブ
   （２１）が閉じ、同時に該逆止排出弁（１３）のチュー
   ブ（２１）が開き，吸引排出タンク（１４）から圧力調
   整タンク（１８）に汚泥排水が流れ込み順次放出ホース
   （１５）から放出させる運動の反復を可能にしたことを
   特徴とする汚泥廃水のベローズ式吸排気装置。
4. 【請求項４】 請求項１のベローズ式吸排気装置（１
   １）付吸引排出タンク（１４）と圧力調整タンク（１
   ８）間に設けられる逆止排出弁（１３）もしくは圧力調
   整タンク（１８）内に突出して設けられる逆止排出弁
   （２０）と汚泥排水を最終放出するための排出管（１
   ６）を備え、かつ排出管（１９）と圧力調整弁（１７）
   とを設けた圧力調整弁付圧力調整タンク（１８）に於い
   て排出管（１６）に取り付けられた、汚泥排水回収車等
   へ導かれる長尺の放出ホース（１５）を不意に圧迫され
   て閉塞した際に、該ベローズ式吸排気装置（１１）の安
   全耐圧以下で該圧力調整弁（１７）の排出口（３３）の
   押さえ蓋（３４）が押し上げられて、排出管（１９）か
   ら流出する汚泥排水を予め用意された一時回収缶に回収
   する機能によりベローズ式吸排気装置の過負荷防止と汚
   泥排水の指定回収場所への排出を可能にした圧力調整弁
   付圧力調整タンク。