JPH088106A - 感磁性標識体用組成物 - Google Patents

感磁性標識体用組成物

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JPH088106A
JPH088106A JP14166694A JP14166694A JPH088106A JP H088106 A JPH088106 A JP H088106A JP 14166694 A JP14166694 A JP 14166694A JP 14166694 A JP14166694 A JP 14166694A JP H088106 A JPH088106 A JP H088106A
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magnetic
particles
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soft magnetic
particle
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JP14166694A
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Toru Matsumoto
徹 松本
Mitsuru Uchida
充 内田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は信頼性の高い磁性標識体を提供す
る。 【構成】 本発明は、軟磁性粒子および結着成分を有す
る感磁性標識体用組成物において、軟磁性粒子の各粒径
の対数をr、各粒径(μm)の対数の平均値をrmとし
たとき、rmが1ないし3であり、かつr−rmの絶対
値が0.3以下である粒子数が全体の70%以上、好ま
しくは80%以上であることを特徴とする軟磁性粒子を
用いることにより優れた磁性標識体が得られるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁性標識体等に用いられ
る磁性組性物に関する。
【0002】磁性標識体は磁気検出手段によって検知さ
れる特性を有する板状、シート状、テープ状、面状の磁
性組成物の成形物からなり、識別、表示、誘導、等の制
御を行うシステムに用いられる。
【0003】例えば、生産ライン上の原料や製造物に磁
性標識体を添付しておくことによって、原料や製造物の
移動を検知して制御したり、また磁性標識体の有無や種
類を検出するようにして、原料や製造物の種類を検知し
てそれに対応した制御を行わせるようにすることができ
る。
【0004】また磁性標識体と磁気検知装置により磁気
誘導システムや磁気搬送システムを構成することもでき
る。例えば視覚障害者用の誘導システムにおいては、磁
性標識体を通路に埋設し磁気検知装置を杖または靴に組
み込み視聴覚障害者を誘導することができる。従来視聴
覚者用の誘導標識としては凹凸ブロックがもちいられて
おり、これは歩行者や車椅子使用者の障害となることが
あった。しかし磁気を利用するシステムには凹凸を必要
としないのでこのような欠点がない。また積雪地域にお
いては積雪時点字ブロックや凹凸ブロックが雪の下にな
ってその用をなさないこともあったが磁性を利用するシ
ステムにはこのようなこともない。磁気を利用した磁気
搬送システムにおいては磁性標識体を工場内通路やゴル
フ場の芝生に埋設し磁気検知装置をカートに組み込むこ
とによって人や荷物を所定の位置に移動させることが可
能になり、しかもゴルフのプレイや工場のほかの作業の
妨げにならない。
【0005】磁気を利用した磁気誘導システムや磁気搬
送システムは磁気的に検知を行ない誘導や搬送を行なう
ので従来方式に見られた欠点たとえば誘導線の断線事故
や光学反射板の汚れなどによる読み誤りも生じにくい。
したがって屋内はもちろんのこと一般屋外での歩行や搬
送にも適した方法である。
【0006】
【従来の技術】従来も磁性材料を標識体として用いる提
案はなされていた。しかしその多くは硬磁性材料を用い
た永久磁石を利用するものであり、直流磁界を検出する
るので地磁気や鉄材などによる磁気ノイズの影響を受け
やすく、広範囲の施設では誤動作を防止するのが困難で
ある。また永久磁石は焼結体であるため任意の形状にす
るには複雑な加工工程を必要とする。これらは実用化を
進める上で大きな制限となってる。
【0007】上記問題点を解決する安価で実用的なシス
テムは、磁性材料として軟磁性材料を用いた方法であ
る。軟磁性材料を用いた軟磁性標識体を例えばコイルを
用いた磁気誘導型の磁気検出手段で検出することによ
り、標識体と他の建築材等とを識別することが可能にな
る。すなわち交流磁界において発生する渦電流は軟磁性
材料においては良導体である鉄やアルミと大きく異なる
のでそれを検出することにより識別することが可能にな
る。したがって磁気誘導システムや磁気搬送システムに
おいても建築材などで使われている鉄との識別が可能と
なりそれらの影響を受けなくなり、また視聴覚者用誘導
システムにおいても誤って工事用鉄板やマンホールの蓋
などに誘導されることがなくなる。
【0008】またこのような軟磁性標識体と磁気検知機
を用いたシステムおいては軟磁性標識体を工夫すること
によって位置情報以外の情報を検知装置に伝えることが
可能である。すなわち軟磁性標識体の磁気特性を変化さ
せそれを検知装置で検出するようにすれば、たとえば特
定の位置に位置マーカーをおくことにより無人誘導シス
テムにおいて必要な動作(直進左折、右折、停止、積
載、積みおろしなど)を行なわせるようにシステムを構
成できる。従って、軟磁性標識体の材料としては特性の
そろった標識体を作成できると同時に各種の用途に適し
た標識体を作成できることが望ましい。すなわち磁気検
装置の検知しうる磁気特性を自由に変化しうることが望
ましい。
【0009】軟磁性標識体は前述のように識別、検知、
誘導等のシステムに用いられるので、その品質の安定性
と信頼性が極めて重要である。品質が安定していないと
誤動作を起こしたり、故障の原因となったりして、シス
テム全体の欠陥となる。場合によっては、事故等にもな
り重大な問題をひきおこすことになる。本発明の材料は
従来の材料にくらべてより容易に均一な安定した信頼性
のある特性の軟磁性標識体製造することができることに
大きな特徴がある。
【0010】また軟磁性標識システムは前述のように様
々なシステム開発の可能性がある。例えば多種の軟磁性
標識体を用いた誘導システムが実用化が進む可能性も高
い。その場合には軟磁性標識体にはより高度な安定性、
信頼性とともに磁気的特性や性能に関しても従来以上の
高品質が求められる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、感磁性標識体の低い信頼性である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による感磁性標識
体組成物は、軟磁性粒子および結着成分を有し、該軟磁
性粒子の各粒径(μm)の対数(底:10)をr、各粒
径の対数の平均値をrmとした時、rmが1〜3であ
り、且つ粒子数の70%以上がrm±0.3の範囲にあ
ることを特徴とするものである。
【0013】軟磁性粒子と結着成分とからなり、概軟磁
性粒子の各粒径(ミクロンメートル)の常用対数をr、
各粒径(ミクロンメートル)の常用対数の平均値をrm
としたとき、rmが1ないし3であり、かつrの値がrm
±0.3の間にある粒子数が全体の70%以上であることを
特徴とする軟磁性組性物を用いることにより優れた磁性
標識体が得られること、さらにより好ましくはrの値が
rm±0.3の間にある粒子数が全体の80%以上であるこ
とを特徴とする軟磁性組性物を用いることにより、より
優れた磁性標識体が得られるものである。
【0014】上記特性の粒度分布は、軟磁性粒子の平均
粒径がある範囲にあり、粒径の分布がそのの大きさに依
存したある一定の範囲であることを意味する。磁性標識
体のように磁性材料を分散した材料においては、分散体
の粒度分布はその分散性に大きな影響を及ぼす。特に本
発明の目的とする軟磁性粒子を分散させた材料において
は硬磁性粒子を分散させた材料においてよりその特性に
およぼす粒度分布の影響は大きい。このことは、硬磁性
材料の場合は永久磁気を検出する。したがって磁性特性
はその重量比率によって一義的に決まるため多少分散性
が悪くてもその影響は少ない、しかし軟磁性材料を用い
る場合にはコイル等を用いて磁界を発生させその変化を
検出する方法がとられるため磁性体の量だけでなくその
粒径の影響も受けることとなり、分散性が変化すると分
散体の磁性特性も変化し実用性能に影響をおよぼすこと
となると考えられる。
【0015】粒度分布は平均値とその分布の広がりを表
すパラメーターで表現される。本発明において規定され
る粒度分布をもつ軟磁性粒子はまずその平均値の対数が
1から3のあいだの範囲にあることが必要である。この価
以下の平均径を持つ粒子の場合、またこの価以上の平均
粒径の粒子の場合いずれも分散特性がわるくなり、磁性
標識体製品の品質にばらつきが発生しやすくなる。また
分布の広がりも上記条件を満足することが必要である。
この範囲外においてはやはり分散特性がわるくなり、磁
性標識体製品の品質にばらつきが発生したりする。
【0016】軟磁性粒子としては、鉄粉粒子またはフェ
ライト粉粒子が好ましい。
【0017】鉄粉粒子は粉末冶金や、熔接棒製造の原料
としてまた、ガス切断、や電子写真現像剤用キヤリアと
してもちいられている。これらの鉄粉粒子はそのまま
で、あるいはふるい等を用いて分級して、本発明の粒度
分布にすることにより本発明に使用することができる。
【0018】鉄粉は大きく分類すると球状と不定形(非
球状)のものがあるがいずれも本発明に使用することが
可能である。
【0019】球状のものはたとえばアトマイズ鉄粉と言
われるもので、、鉄を溶融状態で細孔から流出させ高圧
水または圧縮ガスをあてて分散しながら冷却し得ること
ができる。
【0020】また不定形(非球状)の鉄粉はたとえば鉱
石還元方法と呼ばれるもので得ることができる。磁鉄鉱
や硫化鉄鉱を含有する鉄鉱石をコークスで還元したのち
粉砕し、さらにアンモニアガス中で仕上げ還元して作成
されるものである。このようにして製造された鉄粉は、
偏平形状や、粒子集合体からなる粒状をしており、製造
条件によっては多孔質のものもある。いずれも本発に用
いることができる。
【0021】上記方法で製造された鉄粉を本発明に用い
る場合にはふるい等の手段により分級し目的の粒度を得
て用いる。
【0022】また純鉄Feは空気中の水分と反応し酸化鉄
となる。純度の高い鉄粉は表面積が大であるため表面が
酸化されやすい。通常の条件下で生成する酸化鉄はFe2
O3いわゆるサビであり、発生すると内部まで反応が進行
し、形状の変化等まで生ずることもあるので、高純度の
鉄粉の場合には、鉄粉の表面をあらかじめ強制酸化処理
を行い安定なFe3O4の薄層で包み込む処理が行われる。
本発明に鉄粉を用いる場合にもこの表面を酸化処理され
た鉄粉は製造時に変質したりすることもないのでより好
ましくもちいられる、さらに表面は酸化処理することに
より高抵抗化されるので、感磁性標識体に用いたときに
より安定した標識体を得ることができる。
【0023】また軟磁性粒子としてはフェライト粒子が
ある。
【0024】フェライトは一般にMFe2O4の構造を有する
化合物で今日の電子工業に欠くことができない磁性材料
として多くの種類のものが合成され各種の用途に用いら
れている。
【0025】軟磁性フェライトとしては、マンガン-亜
鉛、ニッケル-亜鉛、ニッケル-銅-亜鉛。マグネシウム-
銅-亜鉛、マンガン-銅-亜鉛、マンガン-亜鉛、ニッケル
-亜鉛、マンガン-マグネシウム、ニッケル-銅-コバルト
マンガン-亜鉛-銅、亜鉛-銅等およびそれらの混合物が
ある。
【0026】銅と亜鉛を含有する銅亜鉛フェライトは軟
磁性を有し磁気特性の面からもまた製造の容易性の面か
らも本発明に好ましく用いられる。
【0027】フェライト粒子の製造方法の一例は主原料
と添加物からなる原料混合物をボールミル等の混合装置
で混合したのち700℃〜100℃の温度で仮焼成を行い、さ
らにこの仮焼成物をボールミル等で微粉砕し、つづいて
この微粉砕物にポリビニルアルコール等の結着材と消泡
剤、分散剤等を加えてスラリーとした後、造粒し乾燥し
て球状の顆粒を得、さらにこの顆粒をアルミナ製の容器
充填し1050℃〜1500℃の温度で焼成し燒結させ固形物と
し、必要に応じて粉砕、分級するものである。
【0028】本発明にこれらのフェライト粒子を用いる
場合には、分級工程において望ましい粒度分布に調整す
ればよい。また製造条件を選択することによっては、粉
砕工程をなくしたり、分級工程をなくしたりすることも
可能である。
【0029】本発明者は軟磁性粒子としては表面を酸化
処理または樹脂コーテイング処理等の高抵抗化処理をほ
どこしたものがより好ましい。これは前述のように軟磁
性材料を用いる場合にはコイル等を用いて磁界を発生さ
せその変化を検出する方法がとられるため磁性体の量だ
けでなく、その粒径と共に分散状態の影響をうけるから
である。例えばコイル型磁気センサーを用いて磁気を検
出する場合には渦電流による磁界のみだれを測定するの
で分散粒子同士が接触していたりするとそこで渦電流が
ながれそれによる磁界の変化が生じてしまい誤動作を生
ずる原因となる。このため個々の軟磁性粒子を高抵抗化
処理をすることによってこのような影響を排し、安定し
た磁性特性を得ることができる。また軟磁性粒子を結着
材料に分散するときにより分散しやすく簡単な装置で容
易に良分散の組成物が得られることになる。高抵抗化処
理のひとつの方法は前述した。強制酸化法により酸化薄
膜を形成させる方法がある。
【0030】またより好ましい確実な方法は樹脂で軟磁
性材料をコートすることである。
【0031】軟磁性粒子をコーテイング処理する場合に
は粒度分布の影響はまた重要である。粒度分布がひろい
と同じ膜厚でもコート材料と被コート材料(核材料)の
重量比に相違がでる。粉体用コーターでコーテイングす
るとコーテイング量は粒子の表面に均一に行われるので
例えばコーテイングを0.1ミクロンの膜厚で1ミクロン
の粒子と100ミクロンの粒子に同じよう行ってもコーテ
イング材料と核材料の重量比は100倍になってしまう。
磁性標識体にこれらの磁性材料を用いる場合には磁性量
その含有量に異存するために小粒径部分と大粒径部分で
磁気特性がさらに違うこととなり、さらに品質のばらつ
きを生む原因となる。粒度分布を一定にしてコーテイン
グをほどこした軟磁性材料が望ましい形態である。
【0032】粒子表面を樹脂薄膜で被服するためには樹
脂を溶解した溶液中に粒子を分散し、噴霧乾燥、流動乾
燥等により粒子を分散させながら溶媒を除去し、粒子表
面に薄膜を形成させる方法が効果的である。薄膜の被服
はかならずしも完全に表面を覆うものでなくても好まし
い効果は得られる。薄膜の樹脂被服を得るひとつの好ま
しい方法は流動化ベッド法と言われる方法で平面状や上
部に凹部を設けた円形板の上部に、磁性粒子を載せ、概
円形板の周辺部の下方より、気流を吹き出しながら、円
形板を回転させ、磁性粒子を周辺部の空中に分散舞い上
がらせ、回転板の上方に設置されたスプレーガンにより
樹脂溶液を気流中に分散している磁性粒子に吹き付ける
ことにより、樹脂溶液の塗布乾燥を行い磁性粒子表面上
に樹脂薄膜を形成させる方法である。この方法において
は、気流の温度、風量、風速、およびスプレーする樹脂
の濃度、量を調節することによって、適宜の被服状態を
得ることができる。また樹脂を選択し装置条件を設定す
ることにより、本装置により加熱処理を行うことも可能
である。加熱処理は薄膜の強度を上昇させたり均一性を
上昇させて被膜の耐久性を高めるのに効果があり、磁性
粒子を感磁性標識体として用いる場合にも有効な処理で
あり、より効果を高めるために、分散して加熱処理をす
る装置をもちいて行うこともできる。
【0033】磁性粒子を薄膜被服する樹脂材料として
は、体積抵抗率で1010以上の樹脂が好ましくまた被膜
性、被膜強度が必要なことから数平均分子量が1000以上
より好ましくは5000以上であることが望ましくまた、製
造時の制約から重量平均分子量は800万以下が望まし
い。好ましい樹脂組成としては、フッ素樹脂、フッ素ア
クリル樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹
脂、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリブ
タジエン樹脂、があり、なかでも被膜の安定性、からフ
ッ素樹脂、フッ素アクリル樹脂、シリコン樹脂、アクリ
ル樹脂、メラミン樹脂が好ましく用いられる。樹脂組成
は一成分で用いられることもあるが二成分以上を混合し
て用いることもありまた特に強度を得ようとする場合な
どでは二層以上に被服層を形成することもある。
【0034】薄膜被服層の厚みは薄膜を形成させる際の
磁性粒子の表面積と被覆された実効樹脂量で決定され
る。
【0035】好ましい樹脂被服層の厚みは0.05ミクロン
から3ミクロンであり特に好ましい厚みは0.1ミクロンか
ら1ミクロンである。
【0036】本発明を達成する好ましい方法の一つは電
子写真用キヤリアとして生産されたもの、または電子写
真用キヤリアを製造する際に副産物として製造されるも
の、または電子写真用キヤリアとして使用されたものを
用いることである。電子写真方法においては静電僭像を
現像するために現像剤を用いる。現像剤には液体の現像
剤と粉体の現像剤がある。現像するためには現像剤を静
電僭像に供給し接触させ必要があり、液体現像剤の場合
はトナー粒子を分散させた液体のキヤリア液体を輸送す
ることにより僭像担時体へのトナー粒子の接触がおこな
われ、粉体の場合にはトナー自身に磁性を持たせ磁界に
よって輸送するか、またはキヤリアビーズといわれるガ
ラス粉等または磁性キヤリア粒子を用いて重力塲または
磁場を利用してトナーの輸送を行う。これらの工程で用
いられる磁性キヤリアは磁界の存在下では磁気に感応し
また非磁界下ではトナーとよく分散する必要があるため
磁化が残存することはなく好ましくないため軟磁性体が
用いられる。また電子写真の現像プロセスにおいては、
均一な現像を行うために比較的均一な粒度分布をした磁
性粒子が用いられる。これらの特性は本発明の目的とす
る良好な感体磁性標識を得るための条件と合致する。即
ち電子写真用磁性キヤリアとして製造されたもの、また
はまたは電子写真用キヤリアを製造する際に副産物とし
て製造されたもの、または電子写真用キヤリアとして使
用されたものは、感磁性標識体用の材料として有効であ
る、特に本発明の規定する粒度分布の磁性粒子を用いた
キヤリアまたはキヤリア幅性物、またはキヤリア使用物
は特に優れた標識体を得るのに有効である。
【0037】本発明においては軟磁性粒子と結着成分を
混合し結着成分中に軟磁性粒子を分散させる。
【0038】本発明において軟磁性粒子とともに用いら
れる結着成分はセメント、またはアスファルトまたはポ
リマーであり、ミキサーや押し出し機を用いて、軟磁性
粒子と結着成分を混合して組成物を得る。
【0039】実用上有用な磁性標識体を得る場合の軟磁
性粒子と結着成分の比率は50/50から99/1であるが、
磁気検出手段を特定のものにすれば35/65程度のものも
使用可能である。
【0040】セメントはポルトランドセメント等各種の
ものが使用でき、用途に応じて砂等の充填材料と共に用
いられるアスファルトも各種のものが使用可能である。
【0041】ポリマーとしては各種の成形加工用のポリ
マーが使用可能であり、用途加工条件に応じて熱可塑性
または熱硬化性のポリマーが用いられる。
【0042】本発明の組成物を得るのに特に好ましく用
いられる熱可塑性ポリマーとしては、ポリエステル系ポ
リマー、スチレン系ポリマー、アクリル系ポリマー、等
各種の熱可塑性ポリマーが挙げられ、好ましいのは、非
結晶性のポリエステル系ポリマー、スチレン系ポリマー
である。
【0043】本発明に用いられるポリエステル系ポリマ
ーとは、構成分の主鎖として、エステル結合を有するポ
リマーを総称するものであり、酸とアルコールの加熱エ
ステル化によって合成され、酸及びアルコールを適時、
必要に応じて選択することにより目標とする物性のポリ
マーを自由に得ることができる。
【0044】例えば、酸成分としては、不飽和酸であ
る。無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコ
ン酸等があり、飽和酸としては無水フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、ヘット酸、こはく酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラクロロ無水フタ
ル酸、テトラプロモ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等、3官能以上の多
塩基酸としては、トリメリット酸、ピロメリット酸及び
その無水物がある。
【0045】アルコール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブタジオール1.4、ブ
タジオール1.3、ブタジオール2.3,ジエチレング
リコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリ
コール、ペンタンジオール1.5、ヘキサンジオール
1.6、ネオベンチルグリコール、2,2,4−トリメ
チルペンタンジオール1.3、水素化ビスフェノール、
2,2−ジ(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)プロ
パン、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、グリセ
リン、トリメチレングリコール、2−エチル1.3−ヘ
キサンジオール、フェニルグリシジルエーテル、アリル
グリシジルエーテル等がある。なお前記の酸、アルコー
ルの例以外にも公知の多官能基を有する酸、アルコール
を全て使用できる。
【0046】また、本発明に用いられるスチレン系ポリ
マーとしては、ポリスチレン、ポリP−クロルスチレ
ン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の
単重合体、スチレン−P−クロルスチレン共重合体、ス
チレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエ
ン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、ス
チレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重
合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリ
ル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共
重合体、スチレン−メタクリル酸ステアリル共重合体、
スチレン−メタクリル酸ラウリル共重合体、スチレン−
αクロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテ
ル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合
体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−イソブチレン共重合
体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイ
ン酸エステル共重合体等がある。
【0047】本発明の組性物を製造するためには上記ポ
リマー材料を単独で、または他のポリマー成分及び/ま
たは着色剤と混合してポリマー組成物として用いられ
る。この場合ポリマー組性物は以下の特性を有すること
が好ましい。
【0048】その一つはDSC法による転移温度が40℃な
いしは80℃であることである。DSC法による熱転移温度
の測定は JIS K 7121または ASTM D-3418に詳細に定
められている方法で行なう。
【0049】また今一つのより好ましい特性はポリマー
の分子量とその分布特性で数平均分子量が5万以下でか
つ重量平均分子量が数平均分子量の5倍以上であること
である。分子量分布の測定はゲル浸透クロマトで行な
い、標準試料により測定範囲の信頼性を充分に確認して
行なう。
【0050】またさらに本発明のポリマーの特性として
好ましい特性は以下である。
【0051】M.I: 0.1〜20[g/10se
c](125℃ 10kgf) 軟化点: 80〜120℃
【0052】上記特性を有するポリマー組性物はーは本
発明の組性物に用いた場合に軟磁性体とのなじみがよく
ポリマー中へ軟磁性体が分散しやすくまた目標形態に加
工しやすい、また熱特性が適度で、溶融混練の作業がし
やすい、疎水性が良好である、等の性質を有すると共に
各種の成型プ材料にもある程度相溶し、品質劣化をおこ
さない、等の特性がある。
【0053】本発明のポリマー組性物を使用する場合、
ポリマー組性物は、体積平均粒径3μmの球状または不
定形の粉体ないし粒径20mm程度の不定形粒状またビ
ーズ状またはペレット状の形態で使用することが可能で
ある。
【0054】好ましい一つの形態は、粒径5〜20μm
の粉体である。また好ましい今一つの形態は粒径1〜1
0mm程度の粗砕物またはペレットまたはビーズ等の粒
状である。
【0055】粒径5〜20μmの粉体で用いる場合、好
ましくは、体積平均粒径で5.0〜20.0μmとし、
かつ、4.0μm以下の微粉の含有率が50個数%以下
とし、径が30μm以上の粗粉の混入は除く。
【0056】また粒径1〜10mm程度の不定形粒状ま
たビーズ状またはペレット状の形態で用いる場合、より
好ましくは75μm以下が5重量%以下とする。
【0057】本発明のポリマー組成物のさらに好ましい
構成は、前記ポリエステル系ポリマーやスチレン系ポリ
マー等の非結晶性熱可塑性ポリマーに、低分子量結晶性
ポリマーを加えて用いることである。
【0058】低分子量結晶性ポリマーの中で好ましいの
は比較的極性が弱い石油系のワックス類で、特に低分子
量のオレフィンが好ましい。
【0059】低分子量オレフィンとして好ましいのは、
重量平均分子量が700〜50,000のポリメチレン
およびポリエチレン、又はポリプロピレン、およびその
誘導体であり、より好ましくは重量平均分子量が800
〜7,000のポリエチレンまたはポリプロピレンおよ
びその誘導体である。
【0060】上記低分子量ポリオレフィンは、非常にシ
ャープメルト性が大きいポリマーであり、ポリマー組成
物の成型時における溶融分散性を良好にし、着色等の効
果を高める効果があり、L/Dが短く、混練能力が十分
でない成形機でも良好な結果が得られる。
【0061】低分子量ポリオレフィンの添加量は0.5
〜10重量%が適当である。10重量%以上添加する
と、着色剤組性物の流動性が減少し、プラスッチック中
への分散性が悪化して、成型物上に、ムラ、流れ等の品
質上の問題を生じる。
【0062】本発明のポリマー組成物のさらに好ましい
構成としては、上記軟磁性体組性物中に無機微粒子が含
有されることである。着色剤微粒子としてはカーボンブ
ラック等の各種着色剤がある。
【0063】無機微粒子としては、例えば、シリカ、ア
ルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグ
ネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウ
ム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アン
チモン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、炭化ケイ素等が
ある。これは、無機微粒子は一般に、一次粒子の粒径が
2〜1,000mμの微粉末である。
【0064】中でもシリカは、本発明に最も好ましく用
いられる。
【0065】上記無機微粒子は、表面がシリコンオイ
ル、各種の界面活性剤等に表面処理されていても、本発
明への使用は可能である。これら無機微粒子の添加量
は、0.1〜3重量%が可能であるが、0.3〜1.0
重量%が好ましい。
【0066】これら無機微粒子のうち、最も好ましく用
いられるシリカの物性として、比表面積(m2/g)が
ある。添加可能なシリカの比表面積としては、50〜2
00m2/g、好ましくは80〜130m2/gである。
【0067】粉体状のポリマー組性物の場合これらの無
機微粒子をポリマー組性物に添加する場合はポリマー組
性物粉体と無機微粒子とを強い分散効果を有するミキサ
ーで混合して用いる。このことにより粉体ポリマー組性
物の流動性が高まり粉体ポリマー組性物が十分に分散し
し易くなり、成型時の着色効果、色味、効果等の添加効
果を高めることができる。
【0068】また、無機微粒子が成型物中に分散する
と、成型物の力学(機械)特性を改善することができ
る。
【0069】このような、目的には無機微粒子を原料状
態で配合し溶融時に混合してもよい。
【0070】
【実施例】
〔実施例1〕粉末冶金用の噴霧鉄粉を入手した。この鉄
粉から250ミクロンメーターのふるいを通過し45ミクロ
ンのふるいを通過しない鉄粉を分別した。
【0071】ポリ(スチレン−nブチルメタアクリレー
ト)共重合体60gをキシレン2000mlに溶解した溶液を用
意し、流動化ベッド装置を用いて分別した鉄粉1Kgに
スプレーし、樹脂コーテイング鉄粉を作成した。
【0072】得られたコーテイング鉄粉の表面を顕微鏡
で観察したが、均一なポリマー皮膜が形成されているこ
とが確認された。コーテイングキヤリアからコートされ
たポリマーを溶解抽出してコーテイングされたポリマー
量を測定したとこ鉄粉粒子に対して3.0重量パーセント
であった。
【0073】このコーテイング鉄粉粒子の顕微鏡写真を
撮り、各粒子の粒径(μm)を測定して、各粒子の粒子
の粒径の対数値(底:10)r、各粒子の粒径の対数値
の平均値rmを求めた。
【0074】rm=1.98であり、rの分布は以下でありr
m±0.3の個数は85.0%であった。
【0075】
【表1】
【0076】この鉄粉70重量部をエポキシ樹脂/硬化剤
の混合物30重量部に分散後、型に入れて成形し、感磁性
標識体を作成した。これを磁気感度測定器で測定したと
ころ十分な感磁性を有しており、かつ感度のばらつきが
すくないことが認められた。
【0077】〔実施例2〕CuO 20モル%、ZnO 25モル
%,Fe2O3モル%を湿式ボールミルに入れ10時間粉砕,混
合し乾燥させた後、950℃で4時間粉砕し、5ミクロンメ
ーター以下とした。得られたスラリーを造粒乾燥し、14
00℃で6時間保持した後、粉砕し、目開き100ミクロンと
38ミクロンのふるいで分級し、軟磁性球形フェライト粒
子を得た。
【0078】ポリ(スチレン−メチルメタアクリレー
ト)共重合体20gをキシレン2000mlに溶解した溶液を用
意し、流動化ベッド装置を用いて分別した鉄粉1Kgに
スプレーし、樹脂コーテイング鉄粉を作成した。
【0079】得られたコーテイング鉄粉の表面を顕微鏡
で観察したが、均一なポリマー皮膜が形成されているこ
とが確認された。コーテイングキヤリアからコートされ
たポリマーを溶解抽出してコーテイングされたポリマー
量を測定したとこ鉄粉粒子に対して1.0重量パーセント
であった。
【0080】このコーテイング鉄粉粒子の顕微鏡写真を
撮り、各粒子の粒径を測定して、各粒子の粒子の粒径の
対数値r、各粒子の粒径の対数値の平均値rmを求め
た。
【0081】rm=1.85であり、rの分布は以下でありr
m±0.3の個数は99.0%であった。
【0082】
【表2】
【0083】次にこのコーテイングフェライト粉90重量
部とTgが73.5℃のスチレンアクリルポリマー10重量部と
を加熱混合装置で混合し、を使用したポリマーと軟磁性
体を含有する磁性組成物を得た。
【0084】このフェライト粉70重量部をエポキシ樹脂
/硬化剤の混合物30重量部に分散後、型に入れて成形
し、感磁性標識体を作成した。これを磁気感度測定器で
測定したところ十分な感磁性を有しており、かつ感度の
ばらつきがすくないことが認められた。
【0085】〔実施例3〕複写機用キヤリアに用いられ
るマグネタイト粒子を入手した。
【0086】ポリ(スチレン−ブチルアクリレート)共
重合体100gをキシレン4000mlに溶解した溶液を用意
し、流動化ベッド装置を用いて分別した鉄粉1Kgにス
プレーし、樹脂コーテイング鉄粉を作成した。
【0087】得られたコーテイング鉄粉の表面を顕微鏡
で観察したが、均一なポリマー皮膜が形成されているこ
とが確認された。コーテイングキヤリアからコートされ
たポリマーを溶解抽出してコーテイングされたポリマー
量を測定したとこ鉄粉粒子に対して4.0重量パーセント
であった。
【0088】このコーテイング鉄粉粒子の顕微鏡写真を
撮り、各粒子の粒径を測定して、各粒子の粒子の粒径の
対数値r、各粒子の粒径の対数値の平均値rmを求め
た。粒子の形状が不定形であるため、粒径は、各粒子の
長軸径と短軸径の平均値を用いた。長軸径と短軸径の比
率は2.4であった。
【0089】またrm=1.36であり、rの分布は以下であ
りrm±0.3の個数は98.3%であった。
【0090】
【表3】
【0091】次にこのコーテイングフェライト粉80重量
部とTgが66.8℃のスチレンアクリルポリマー20重量部と
を加熱混合装置で混合し、ポリマーと軟磁性体を含有す
る磁性組成物を得た。
【0092】この磁性組成物70重量部をエポキシ樹脂/
硬化剤の混合物30重量部に分散後、型に入れて成形し、
感磁性標識体を作成した。これを磁気感度測定器で測定
したところ十分な感磁性を有しており、かつ感度のばら
つきがすくないことが認められた。
【0093】〔実施例4〕複写機で使用される電子写真
用現像材を入手した。
【0094】成分は不定形の鉄粉粒子にスチレンアクリ
レートポリマーが約1.5重量%コートされたキヤリアが
約95重量%とトナー粒子約5重量%からり、またトナー
粒子はスチレンーアクリレートポリマーとカーボンブラ
ックからなっていた。
【0095】この現像材の不定形キヤリアの顕微鏡写真
をとり、粒子の粒径の対数値rの分布、粒径の対数値の
平均値rmを求めた。粒子の形状が不定形であるため、
粒径は、各粒子の長軸径と短軸径の平均値を用いた。長
軸径と短軸径の比率は2.1であった。
【0096】またrm=2.17であり、rの分布は以下であ
りrm±0.3の個数は99.3%であった。
【0097】
【表4】
【0098】この現像材(キヤリアとトナー)を加混合
装置で混合し、ポリマーと軟磁性体を含有する磁性組成
物を得た。
【0099】この磁性組成物70重量部をエポキシ樹脂/
硬化剤の混合物30重量部に分散後、型に入れて成形し、
感磁性標識体を作成した。これを磁気感度測定器で測定
したところ十分な感磁性を有しており、かつ感度のばら
つきがすくないことが認められた。
【0100】〔実施例5〕フルカラー複写機に用いら
れ、3万枚コピーされた後、回収された使用済み現像材
を入手した。この現像材の組成を測定したところ、球状
の軟磁性フェライト粒子キヤリア90重量%とポリエステ
ル系ポリマーと着色剤からなるトナー粒子約10重量%か
らなることがわかった。
【0101】フェライト粒子は銅亜鉛フェライトを0.8
重量%のスチレンアクリル系の樹脂でコーテイングされ
たものであり、トナーのTgは55℃であることもわかっ
た。さらにこの現像材のキヤリアの顕微鏡写真をとり、
粒子の粒径の対数値rの分布、粒径の対数値の平均値r
mを求めた。
【0102】rm=1.69であり、rの分布は以下でありr
m±0.3の個数は100%であった。
【0103】
【表5】
【0104】この磁性組成物70重量部をエポキシ樹脂/
硬化剤の混合物30重量部に分散後、型に入れて成形し、
感磁性標識体を作成した。これを磁気感度測定器で測定
したところ十分な感磁性を有しており、かつ感度のばら
つきがすくないことが認められた。
【0105】〔比較例1〕磁鉄鉱鉱石を粉砕した。軟磁
性粒子を入手した。主たる成分は四三酸化鉄であった。
またrmは2.15でありrm±0.3の粒子の個数は55%で
あった。この磁性粒子70重量部をエポキシ樹脂/硬化剤
の混合物30重量部に分散後、型に入れて成形し、感磁性
標識体を作成した。これを磁気感度測定器で測定したと
ころ部分的には十分な感磁性を有するが、部分的には感
度が不十分であることが認められ実用性は不十分であっ
た。
【0106】〔比較例2〕鉄鋼の酸洗浄工程で得られる
副製フェライトを入手した。これは粒径0.01ミクロンか
ら10ミクロンの粒子を含むものでrmは0.85でrm±0.
3の粒子の個数は35%であった。この磁性粒子70重量部
をエポキシ樹脂/硬化剤の混合物30重量部に分散後、型
に入れて成形し、感磁性標識体を作成した。これを磁気
感度測定器で測定したところ感度のばらつきが大きいこ
とが認められた、また感磁性標識体として使用しようと
したところ。強度が極めて弱く、少量の荷重でも割れが
生ずることが認められ実用上大きな問題となるものであ
った。
【0107】
【発明の効果】このように、軟磁性粒子の各粒径の対数
をr、各粒径(μm)の対数の平均値をrmとしたと
き、rmが1ないし3であり、かつr−rmの絶対値が
0.3以下である粒子数が全体の70%以上、好ましく
は80%以上である軟磁性粒子を用いることにより優れ
た磁性標識体が得られるものである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟磁粒子と結着成分を有し、概軟磁性粒
    子の各粒径(ミクロンメーター)の対数をr,各粒径(ミ
    クロンメーター)の対数の平均値をrmとした時、rm
    が1ないし3であり、かつrの値がrm±0.3の間にある
    粒子数が全体の70%以上であることを特徴とする感磁性
    標体用組成物。
  2. 【請求項2】 rの値がrm±0.3の間にある粒子数が
    全体の80%以上であることを特徴とする感磁性標体用組
    成物。
  3. 【請求項3】 軟磁性粒子全体の80%以上がrm±0.3
    の軟磁性粒子が高抵抗化処理されていることを特徴とす
    る請求項1の感磁性標識体用組成物。
  4. 【請求項4】 結着成分材料がセメント、アスファル
    ト、樹脂組成物より選択されることを特徴とする請求項
    1の感磁性標識体用組成物。
  5. 【請求項5】 結着成分材料がガラス転移点が50℃から
    90℃である高分子化合物であることを特徴とする請求項
    4記載の感磁性標識体用組成物。
  6. 【請求項6】 軟磁性粒子が電子写真現像剤用キヤリ
    ア、または電子写真現像剤用キヤリアの生産において製
    造されたもの、または電子写真現像剤用キヤリアとして
    使用したものであるこ特徴とする請求項1〜3の感磁性
    標識体用組成物。
  7. 【請求項7】 結着材料が電子写真トナーまたは電子写
    真トナー製造時に生産されたものまたは電子写真トナー
    として使用されたものであることを特徴とする請求項1
    〜3の感磁性標識体用組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8728354B2 (en) 2006-11-20 2014-05-20 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Electrically conducting compositions

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