JPH0880580A - 定着用ベルト - Google Patents

定着用ベルト

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JPH0880580A
JPH0880580A JP19810795A JP19810795A JPH0880580A JP H0880580 A JPH0880580 A JP H0880580A JP 19810795 A JP19810795 A JP 19810795A JP 19810795 A JP19810795 A JP 19810795A JP H0880580 A JPH0880580 A JP H0880580A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な熱伝導性を有すると共に、定着ベルト
の端面からの割れやベルト全体のつぶれの発生を抑制す
るのに十分な剛性と可撓性を備えた定着用ベルトを提供
すること。 【解決手段】 耐熱性樹脂に電気絶縁性の無機フィラー
を配合した耐熱性樹脂組成物から成る内層と、フッソ樹
脂から成る外層とを有する定着用ベルトにおいて、耐熱
性樹脂が、特定のポリイミドブレンド物またはポリイミ
ド共重合体から選ばれる少なくとも一種のポリイミド樹
脂であって、ベルトの引張弾性率(23℃)が700k
g/mm2以上で、かつ、引裂強度(23℃)が15k
g/mm以上であることを特徴とする定着用ベルト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定着用ベルトに関
し、さらに詳しくは、電子写真複写機、ファクシミリ、
レーザービームプリンター等において用いられ、記録紙
等の被転写物に転写された画像を定着する定着部に用い
られる定着用ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真のプロセスは、一般に、感光体
上に像露光を行って静電潜像を形成する工程、静電潜像
に着色荷電粒子(トナー)を付着させて現像する工程、
このトナー像を支持体(被転写物:記録紙などのシート
状転写材や記録材)上に転写する工程、及び未定着のト
ナー像を加熱等の方法で支持体上に定着する工程を含ん
でいる。定着方式には、熱ローラ定着、ヒータの輻射熱
を利用するオーブン方式による定着、圧力定着など各種
の方式がある。これらの中でも、近年、よく用いられる
定着方式は、内部に電熱ヒータ等の加熱源を有し、外表
面上を離型性の良いゴムまたは樹脂で被覆した一対のロ
ーラを圧接させ、そのローラ間にトナー像を形成した記
録紙を通過させ、該トナーを記録紙上に加熱溶融させて
定着させる熱ローラ定着方式である。図1に、熱ローラ
定着方式の具体例を示す。図1に示す定着方式では、ヒ
ータ2を内蔵するヒートローラと、ゴムローラ5との間
にトナー8像が形成された記録紙4を通過させる。
【0003】図1に示す定着方式では、装置の運転開始
時にヒートローラ1を所定の温度まで加熱する時間が必
要であるため、電源投入から運転可能となるまでの間
に、比較的長い待ち時間が発生する。また、ヒータ2に
より、ヒートローラ1全体を加熱するため、消費電力も
大きい。これに対して、最近、図2に示すようなフィル
ム状のエンドレスベルト6を介して、ヒータ7により記
録紙上のトナーを直接的に加熱溶融させる定着方式が採
用されてきている。即ち、ヒータ7とゴムローラ10と
を、エンドレスベルト6を介して対向させ、その間に未
定着のトナー8像を形成した記録紙9を通過させる。ヒ
ータ7は、固定され、エンドレスベルトが回転する。こ
の定着方式では、薄いフィルム状のエンドレスベルト6
を介して、ヒータ7により記録紙上のトナー8を直接的
に加熱するため、加熱部が短時間で所定の温度に達し、
電源投入時の待ち時間がほぼゼロとなる。さらに、この
定着方式では、必要部分のみを加熱するため、消費電力
も少ない。
【0004】このような定着方式に用いられるエンドレ
スベルト(定着用ベルト)には、耐熱性、弾性率、強
度、ベルト内面の絶縁性、ベルト外面の離型性等に優れ
ていることが要求される。従来、これらの要求性能を考
慮し、定着用ベルトとして、ポリイミド製のエンドレス
ベルトの外面に、フッ素樹脂のコート層を施したものが
用いられている。ところで、図2に示す定着方式では、
ヒータ7の熱効率の観点から、定着用ベルトの熱伝導性
の高いことが望ましいが、ポリイミド製ベルトは、熱伝
導性が不十分であり、定着速度の高速化に十分に対応す
ることが困難である。ポリイミド製ベルトの熱伝導性を
改善するために、ベルト厚を薄くすると、ベルトの剛性
が低下するため、定着時の回転によりベルトにしわやつ
ぶれが発生し易くなる。
【0005】一方、電気絶縁性の無機フィラーは、ポリ
イミドに比べて高熱伝導率を有するため、これを配合し
たポリイミド樹脂組成物を用いて定着用ベルトを作製す
ることが提案されている(特開平3−25478号)。
ところが、無機フィラーを含有するポリイミド製ベルト
は、ポリイミド単体から成るベルトに比べて、可撓性が
著しく低下する。定着用ベルトは、定着時、ヒータと接
する部分で変形を繰り返すと共に、ベルト端部は押え治
具と接触しながら回転するため、ベルト材には十分な可
撓性が必要である。定着用ベルトの可撓性が不十分であ
ると、端面から割れが生じたり、ベルト全体がつぶれた
りする。ポリイミド製ベルトの熱伝導性と可撓性を両立
させるために、ポリイミド単体から成る層と、無機フィ
ラーを配合したポリイミド層の2層から成るベルトが提
案されている(特開昭62−3980号)。しかし、こ
のような構成の定着用ベルトは、ベルトの厚み方向の熱
伝導性が十分ではなく、また、工程数が増えるために高
コストとなるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、十分
な熱伝導性を有すると共に、定着ベルトの端面からの割
れやベルト全体のつぶれの発生を抑制するのに十分な剛
性と可撓性を備えた定着用ベルトを提供することにあ
る。本発明者は、前記従来技術の有する問題点を解決す
るために、鋭意検討した結果、耐熱性樹脂に電気絶縁性
の無機フィラーを配合した耐熱性樹脂組成物から成る内
層と、フッソ樹脂から成る外層とを有する定着用ベルト
において、耐熱性樹脂として、分子中に、剛性に優れた
ポリイミドの繰返し単位と、可撓性に優れたポリイミド
の繰返し単位を有する特定のポリイミド共重合体を用
い、その機械的特性を調整することにより、さらに詳し
くは、該ポリイミド共重合体中の各共重合成分の共重合
割合と無機フィラーの配合量とを特定の範囲内になるよ
うに調整することにより、熱伝導性、剛性、及び可撓性
に優れた定着用ベルトの得られることを見いだした。
【0007】また、耐熱性樹脂として、剛性に優れたポ
リイミドと可撓性に優れたポリイミドとのブレンド物を
用い、その機械的特性を調整することにより、さらに詳
しくは、各ポリイミドのブレンド比と無機フィラーの配
合量とを特定の範囲内になるように調整することによ
り、熱伝導性、剛性、及び可撓性に優れた定着用ベルト
の得られることを見いだした。本発明は、これらの知見
に基づいて完成するに至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、耐熱性樹脂に電気絶縁性の無機フィラーを配合した
耐熱性樹脂組成物から成る内層と、フッソ樹脂から成る
外層とを有する定着用ベルトにおいて、耐熱性樹脂が、
(1)下式(A)で表される繰り返し単位を有するポリ
イミドと、下式(B)で表される繰り返し単位を有する
ポリイミドとのブレンド物、及び(2)下式(A)で表
される繰り返し単位を有するポリイミドと、下式(C)
で表される繰り返し単位を有するポリイミドとのブレン
ド物からなる群より選ばれる少なくとも一種のポリイミ
ド樹脂であって、ベルトの引張弾性率(23℃)が70
0kg/mm2以上で、かつ、引裂強度(23℃)が1
5kg/mm以上であることを特徴とする定着用ベルト
が提供される。
【0009】
【化9】
【0010】
【化10】
【0011】
【化11】
【0012】また、本発明によれば、耐熱性樹脂に電気
絶縁性の無機フィラーを配合した耐熱性樹脂組成物から
成る内層と、フッソ樹脂から成る外層とを有する定着用
ベルトにおいて、耐熱性樹脂が、(1)下式(D)で表
される繰り返し単位と、下式(E)で表される繰り返し
単位とを有するポリイミド共重合体、(2)下式(F)
で表される繰り返し単位と、下式(E)で表される繰り
返し単位とを有するポリイミド共重合体、及び(3)下
式(G)で表される繰り返し単位と、下式(H)で表さ
れる繰り返し単位とを有するポリイミド共重合体、から
なる群より選ばれる少なくとも一種のポリイミド樹脂で
あって、ベルトの引張弾性率(23℃)が700kg/
mm2以上で、かつ、引裂強度(23℃)が15kg/
mm以上であることを特徴とする定着用ベルトが提供さ
れる。
【0013】
【化12】 (mは、繰り返し単位の数である。)
【0014】
【化13】 (nは、繰り返し単位の数である。)
【0015】
【化14】 (mは、繰り返し単位の数である。)
【0016】
【化15】 (mは、繰り返し単位の数である。)
【0017】
【化16】 (nは、繰り返し単位の数である。)
【0018】また、本発明によれば、下記1〜6の好ま
しい実施態様が提供される。 1. ポリイミド樹脂が、式(A)で表される繰り返し
単位を有するポリイミドa重量部と、式(B)で表され
る繰り返し単位を有するポリイミドb重量部とのブレン
ド物であって、x軸を該ブレンド物中のポリイミド
(B)のブレンド比b/(a+b)(重量比)とし、y
軸を耐熱性樹脂組成物中の無機フィラーの配合量(容量
%)としてグラフを作成した場合、該ブレンド比xと無
機フィラーの配合量yとの関係が、下記6本の直線で囲
まれた領域を満足することを特徴とする前記の定着用ベ
ルト。 y=75x+31.25 x=0.05 y=5 y=53.8x−8.45 x=0.9 y=50
【0019】2. ポリイミド樹脂が、式(A)で表さ
れる繰り返し単位を有するポリイミドa重量部と、式
(C)で表される繰り返し単位を有するポリイミドb重
量部とのブレンド物であって、x軸を該ブレンド物中の
ポリイミド(C)のブレンド比b/(a+b)(重量
比)とし、y軸を耐熱性樹脂組成物中の無機フィラーの
配合量(容量%)としてグラフを作成した場合、該ブレ
ンド比xと無機フィラーの配合量yとの関係が、下記6
本の直線で囲まれた領域を満足することを特徴とする前
記の定着用ベルト。 y=75x+31.25 x=0.05 y=5 y=53.8x−8.45 x=0.9 y=50
【0020】3. ポリイミド樹脂が、式(D)で表さ
れる繰り返し単位と、式(E)で表される繰り返し単位
とを有するポリイミド共重合体であって、x軸を該ポリ
イミド共重合体中の繰り返し単位(E)の共重合比n/
(m+n)(モル比)とし、y軸を耐熱性樹脂組成物中
の無機フィラーの配合量(容量%)としてグラフを作成
した場合、該共重合比xと無機フィラーの配合量yとの
関係が、下記6本の直線で囲まれた領域を満足すること
を特徴とする前記の定着用ベルト。 x=85.7x+15.7 x=0.05 y=5 x=45.5x−10.9 x=0.9 y=50
【0021】4. ポリイミド樹脂が、式(F)で表さ
れる繰り返し単位と、式(E)で表される繰り返し単位
とを有するポリイミド共重合体であって、x軸を該ポリ
イミド共重合体中の繰り返し単位(E)の共重合比n/
(m+n)(モル比)とし、y軸を耐熱性樹脂組成物中
の無機フィラーの配合量(容量%)としてグラフを作成
した場合、該共重合比xと無機フィラーの配合量yとの
関係が、下記6本の直線で囲まれた領域を満足すること
を特徴とする前記の定着用ベルト。 y=72.7x+6.4 x=0.05 y=5 y=50x−20 x=0.9 y=50
【0022】5. ポリイミド樹脂が、式(G)で表さ
れる繰り返し単位と、式(H)で表される繰り返し単位
とを有するポリイミド共重合体であって、x軸を該ポリ
イミド共重合体中の繰り返し単位(H)の共重合比n/
(m+n)(モル比)とし、y軸を耐熱性樹脂組成物中
の無機フィラーの配合量(容量%)としてグラフを作成
した場合、該共重合比xと無機フィラーの配合量yとの
関係が、下記6本の直線で囲まれた領域を満足すること
を特徴とする前記の定着用ベルト。 y=80x+6 x=0.05 y=5 y=41.7x−3.4 x=0.8 y=50 6. 電気絶縁性の無機フィラーが、窒化ホウ素及びア
ルミナからなる群より選ばれる少なくとも一種である前
記の定着用ベルト。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。定着用ベルトの層構成 本発明の定着用ベルトは、図3にその断面図を示すよう
に、電気絶縁性の無機フィラーを含有するポリイミド樹
脂組成物から成る内層11と、フッ素樹脂から成る外層
13との少なくとも2層から構成され、内層と外層との
間には、図4に示すように、接着層12を設けてもよ
い。外層のフッ素樹脂層は、帯電によるオフセットを防
止するために、導電性フィラーを含有させることが好ま
しい。同様に、中間層の接着層12にも、導電性フィラ
ーを含有させることができる。外層のフッ素樹脂から成
る層は、ベルトに離型性を付与し、記録紙などの支持体
上のトナーがベルト側に付着しないようにするために設
けられる。さらに、外層を形成するフッ素樹脂に導電性
フィラーを含有せしめると、外層に導電性を付与して、
帯電によるオフセットを防止することができる。
【0024】外 層 フッ素樹脂としては、定着用ベルトを200℃前後の高
温でも連続使用が可能とするために、特に耐熱性に優れ
たものが好ましく、具体例としては、例えば、四弗化エ
チレン樹脂(PTFE)、四弗化エチレン−パーフルオ
ロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、四弗化エチ
レン−六弗化プロピレン共重合体(FEP)等が挙げら
れる。導電性フィラーとしては、特に限定されないが、
ケッチェンブラック等の導電性カーボンブラックやアル
ミニウム等の金属粉を挙げることができる。導電性フィ
ラーの平均粒径は、安定した均一な導電性を得るため
に、0.5μm以下であることが好ましい、導電性フィ
ラーの配合割合は、通常、0.1〜5重量%程度であ
る。導電性フィラーの配合量を多くすると、外層の導電
性のレベルが高くなりすぎて、トナーの電荷が外層に流
れ、記録紙とトナーとの間の吸引力が失われるおそれが
ある。外層の厚みは、通常、1〜30μm、好ましくは
5〜15μm程度である。
【0025】接着層 本発明の定着用ベルトには、外層と内層との間の接着性
を向上させるために、中間層として接着層を設けること
ができる。接着層は、外層のフッ素樹脂と内層のポリイ
ミドの両方に接着性を有する樹脂から構成されるが、該
樹脂に導電性フィラーを含有せしめることが好ましい。
接着層を構成する樹脂としては、特に限定されないが、
例えば、フッ素樹脂とポリアミドイミドとの混合物、フ
ッ素樹脂とポリエーテルスルホンとの混合物などが好ま
しい。接着層に導電性フィラーを含有せしめると、定着
用ベルト内面の摩擦帯電に対するシールド効果と外面の
帯電防止効果を高めて、オフセットを効果的に防止する
ことができる。接着層の導電性フィラーとしては、外層
に使用するのと同じものが使用できる。導電性フィラー
の配合割合は、通常、0.5〜10重量%、好ましくは
1〜5重量%程度である。接着層の厚みは、通常、0.
1〜20μm、好ましくは1〜10μm程度である。
【0026】内 層 本発明において、内層に使用するポリイミド樹脂は、 分子中に、前記の式(A)で表される繰り返し単位を
有するポリイミドと、式(B)で表される繰り返し単位
を有するポリイミドとのブレンド物、 分子中に、前記の式(A)で表される繰り返し単位を
有するポリイミドと、式(C)で表される繰り返し単位
を有するポリイミドとのブレンド物、 分子中に、前記の式(D)で表される繰り返し単位
と、式(E)で表される繰り返し単位とを有するポリイ
ミド共重合体、 分子中に、前記の式(F)で表される繰り返し単位
と、式(E)で表される繰り返し単位とを有するポリイ
ミド共重合体、及び 分子中に、前記の式(G)で表される繰り返し単位
と、式(H)で表される繰り返し単位とを有するポリイ
ミド共重合体 である。本発明では、これらのポリイミド樹脂に電気絶
縁性の無機フィラーを含有せしめた耐熱性樹脂組成物に
より内層を形成し、それによって、ベルトの絶縁性を確
保しつつ、熱伝導性及び剛性を向上せしめる。
【0027】前記したとおり、一般に、ポリイミド樹脂
に電気絶縁性の無機フィラーを配合すると、ポリイミド
製ベルトの熱伝導性は向上するものの、該無機フィラー
の配合量の増加に従って、ベルトの可撓性が低下する。
本発明では、可撓性に優れたポリイミド成分と剛性に優
れたポリイミド成分とを共重合させるか、あるいはブレ
ンドすることにより、無機フィラーの配合に起因する可
撓性の低下を防ぐ。ポリイミド共重合体またはポリイミ
ドブレンド物中の可撓性に優れたポリイミド成分の量比
が増加するにつれて、可撓性は増加し、逆に、剛性は低
下する。本発明者は、熱伝導性、剛性、及び可撓性のい
ずれをも満足する定着用ベルトを得るには、前記ポリイ
ミド共重合体における共重合比と無機フィラーの配合量
との間、あるいはポリイミドブレンド物におけるブレン
ド比と無機フィラーの配合量との間に、前記したような
特定の選択された関係を設定することが好ましいことを
見いだした。
【0028】ポリイミドは、通常、酸無水物とジアミン
とを反応させることにより得られるが、各種酸無水物と
ジアミンとの組み合わせのなかで、剛性に優れたもの
と、可撓性に優れたものとを選択して、共重合させる
か、あるいは得られた各ポリイミドをブレンドすること
により、可撓性と剛性のバランスが良好なポリイミド共
重合体またはブレンド物を得ることができる。本発明者
は、剛性を有するポリイミドの繰り返し単位としては、
前記(A)、(D)、(F)、及び(G)が好ましいこ
とを見いだした。ポリイミドの繰り返し単位(A)
【0029】
【化17】 及びポリイミド共重合体中の繰り返し単位(D)
【0030】
【化18】 を形成するには、モノマーとして、3,3′,4,4′
−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレ
ンジアミンを用いればよい。ポリイミド共重合体中の繰
り返し単位(F)
【0031】
【化19】 を形成するには、モノマーとして、3,3′,4,4′
−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,4′−ジ
アミノベンズアニリドを用いればよい。ポリイミド共重
合体中の繰り返し単位(G)
【0032】
【化20】 を形成するには、モノマーとして、ピロメリット酸二無
水物と4,4′−ジアミノベンズアニリドを用いればよ
い。また、本発明者は、可撓性を有するポリイミドの繰
り返し単位としては、前記(B)、(C)、(E)、及
び(H)が好ましいことを見いだした。ポリイミの繰り
返し単位(B)
【0033】
【化21】 及びポリイミド共重合体中の繰り返し単位(E)
【0034】
【化22】 を形成するには、モノマーとして、3,3′,4,4′
−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,4′−ジ
アミノジフェニルエーテルを用いればよい。ポリイミド
の繰り返し単位(C)
【0035】
【化23】 を形成するには、モノマーとして、ピロメリット酸二無
水物と4,4′−ジアミノジフェニルエーテルを用いれ
ばよい。ポリイミド共重合体中の繰り返し単位(H)
【0036】
【化24】 を形成するには、モノマーとして、ピロメリット酸二無
水物と4,4′−ジアミノジフェニルエーテルを用いれ
ばよい。
【0037】分子中に、前記繰り返し単位(D)と繰り
返し単位(E)を有するポリイミド共重合体を得るに
は、酸無水物として3,3′,4,4′−ジフェニルテ
トラカルボン酸二無水物を用い、ジアミンとしてp−フ
ェニレンジアミンと4,4′−ジアミノジフェニルエー
テルを併用すればよい。分子中に、前記繰り返し単位
(F)と繰り返し単位(E)を有するポリイミド共重合
体を得るには、酸無水物として3,3′,4,4′−ジ
フェニルテトラカルボン酸二無水物を用い、ジアミンと
して4,4′−ジアミノベンズアニリドと4,4′−ジ
アミノジフェニルエーテルを併用すればよい。分子中に
前記繰り返し単位(G)と繰り返し単位(H)を有する
ポリイミド共重合体を得るには、酸無水物としてピロメ
リット酸二無水物を用い、ジアミンとして4,4′−ジ
アミノベンズアニリドと4,4′−ジアミノジフェニル
エーテルを併用すればよい。
【0038】本発明においては、外層のフッソ樹脂を高
温で焼結する必要があるため、ポリイミドの耐熱劣化性
を考慮する必要があるが、前記共重合体及びブレンド物
は、いずれも、耐熱劣化性にも優れている。本発明で
は、内層の熱伝導性を向上させるために、電気絶縁性の
無機フィラーを配合するが、ここで無機フィラーが電気
絶縁性でない場合には、運転時高電圧となるヒータとの
短絡によりベルトを破損するおそれがある。
【0039】このような電気絶縁性の無機フィラーとし
ては、例えば、シリカ、アルミナ、炭化ケイ素、炭化ホ
ウ素、チタンカーバイト、タングステンカーバイト、窒
化ケイ素、窒化ホウ素(ボロンナイトライド:BN)、
窒化アルミニウム、マイカ、チタン酸カリウム、チタン
酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化マグネ
シウム、酸化ジルコニウム、タルク等が挙げられる。こ
れらの中でも、高熱伝導率を有し、かつ、樹脂との反応
性の低いアルミナ、炭化ケイ素、炭化ホウ素、及び窒化
ホウ素が好ましい。これらの無機フィラーは、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。
【0040】無機フィラーを配合したポリイミドフィル
ムからなるベルトは、ベルト内面でヒーターと接触する
ため、無機フィラーは、硬度の低いものの方が好適であ
り、その点で、前記高熱伝導率を有する無機フィラーの
中では、アルミナ及び窒化ホウ素が特に好ましい。ま
た、無機フィラーの形状としては、前記理由により、角
のない球状のものやベルトの長手方向に配向する平板状
のものが好ましく、さらに、平均粒径としては、通常、
0.5〜15μm、好ましくは1〜10μmのものが使
用される。
【0041】本発明の定着用ベルトでは、電気絶縁性の
無機フィラーをポリイミド共重合体またはポリイミドブ
レンド物に配合したものを用いるが、無機フィラーの好
適な配合量(容積%)は、前記ポリイミド共重合体の場
合には、各ポリイミド成分の共重合割合によって、ま
た、ポリイミドブレンド物の場合には、ブレンド比によ
って、それぞれ異なる。定着用ベルト使用時、ベルトの
剛性が不足すると、ベルトのしわやつぶれが発生し、逆
に、可撓性が不足すると、ベルト端面の割れが発生す
る。したがって、例えば、可撓性ポリイミド成分の割合
が大きいポリイミド共重合体またはポリイミドブレンド
物の場合には、無機フィラーを高い割合で配合すると、
定着ベルトの端面からの割れや、ベルト全体のつぶれの
発生を抑制するのに十分な剛性と可撓性のバランスを最
適化することができる。
【0042】この剛性と可撓性のバランスのとれた特性
について鋭意検討を進めた結果、室温(23℃)におけ
る引張弾性率が700kg/mm2以上であり、かつ、
室温における引裂強度が15kg/mm以上であること
を見出した。上記特性は、ポリイミド共重合体中の各ポ
リイミド成分の共重合割合と無機フィラーの配合量、及
びポリイミドブレンド物のブレンド比と無機フィラーの
配合量によって変化する。前記の引張弾性率と引裂強度
を満足するためには、無機フィラーの配合量と、ポリイ
ミド共重合体の共重合比またはポリイミドブレンド物の
ブレンド比とが、次のような関係を満足する場合に、好
ましい結果が得られることを見いだした。
【0043】分子中に、前記の式(A)で表される繰
り返し単位を有するポリイミドと、式(B)で表される
繰り返し単位を有するポリイミドとのブレンド物の場
合:ブレンド物中のポリイミド(A)の割合をa重量
部、ポリイミド(B)の割合をb重量部とし、そして、
x軸を該ブレンド物中のポリイミド(B)のブレンド比
b/(a+b)(重量比)とし、y軸を耐熱性樹脂組成
物中の無機フィラーの配合量(容量%)としてグラフを
作成した場合、該ブレンド比xと無機フィラーの配合量
yとの関係が、下記6本の直線で囲まれた領域を満足す
ることが好ましい。 y=75x+31.25 x=0.05 y=5 y=53.8x−8.45 x=0.9 y=50
【0044】該ブレンド比xと無機フィラーの配合量y
との関係は、より好ましくは、下記5本の直線で囲まれ
た領域を満足するものである。 y=66.7x+23.3 x=0.1 y=10 y=68.6x−11.5 y=40
【0045】ポリイミド樹脂組成物を用いて定着ベルト
を作製する際、金型にポリイミド樹脂ワニスを塗布後、
乾燥、硬化するが、熱膨張係数が金型に近いと金型離型
が困難であり、生産性に劣るという問題がある。金型離
型性と、高速定着実現には高熱伝導率が必要なことを考
慮すると、該ブレンド比xと無機フィラーの配合量yと
の関係は、最も好ましくは、下記3本の直線で囲まれた
領域を満足するものである。 y=66.7x+23.3 x=0.1 y=126.7x+8.3 これらの関係は、後記の実施例に示される実験データに
基づくものであり、該ブレンド比xと無機フィラーの配
合量yとの関係を示すグラフを図5に示す。
【0046】分子中に、前記の式(A)で表される繰
り返し単位を有するポリイミドと、式(C)で表される
繰り返し単位を有するポリイミドとのブレンド物の場
合:ブレンド物中のポリイミド(A)の割合をa重量
部、ポリイミド(C)の割合をb重量部とし、そして、
x軸を該ブレンド物中のポリイミド(C)のブレンド比
b/(a+b)(重量比)とし、y軸を耐熱性樹脂組成
物中の無機フィラーの配合量(容量%)としてグラフを
作成した場合、該ブレンド比xと無機フィラーの配合量
yとの関係が、下記6本の直線で囲まれた領域を満足す
ることが好ましい。 y=75x+31.25 x=0.05 y=5 y=53.8x−8.45 x=0.9 y=50
【0047】該ブレンド比xと無機フィラーの配合量y
との関係は、より好ましくは、下記5本の直線で囲まれ
た領域を満足するものである。 y=66.7x+23.3 x=0.1 y=10 y=68.6x−11.5 y=40
【0048】さらに、前記の金型離型性と熱伝導率の観
点から、該ブレンド比xと無機フィラーの配合量yとの
関係は、最も好ましくは、下記3本の直線で囲まれた領
域を満足するものである。 y=66.7x+23.3 x=0.1 y=126.7x+8.3 これらの関係は、後記の実施例に示される実験データに
基づくものであり、該ブレンド比xと無機フィラーの配
合量yとの関係を示すグラフを図6に示す。
【0049】分子中に、前記の式(D)で表される繰
り返し単位と、式(E)で表される繰り返し単位とを有
するポリイミド共重合体の場合:x軸をポリイミド共重
合体中の繰り返し単位(E)の共重合比n/(m+n)
(モル比)とし、y軸を耐熱性樹脂組成物中の無機フィ
ラーの配合量(容量%)としてグラフを作成した場合、
該共重合比xと無機フィラーの配合量yとの関係が、下
記6本の直線で囲まれた領域を満足することが好まし
い。 y=85.7x+15.7 x=0.05 y=5 y=45.5x−10.9 x=0.9 y=50
【0050】該共重合比xと無機フィラーの配合量yと
の関係は、より好ましくは、下記6本の直線で囲まれた
領域を満足するものである。 y=60x+15 x=0.1 y=10 y=56x−12 x=0.75 y=40
【0051】さらに、前記の金型離型性と熱伝導率の観
点から、該共重合比xと無機フィラーの配合量yとの関
係は、最も好ましくは、下記3本の直線で囲まれた領域
を満足するものである。 y=60x+15 x=0.1 y=93.3x+6.7 これらの関係は、後記の実施例に示される実験データに
基づくものであり、該共重合比xと無機フィラーの配合
量yとの関係を示すグラフを図7に示す。
【0052】分子中に、前記の式(F)で表される繰
り返し単位と、式(E)で表される繰り返し単位とを有
するポリイミド共重合体の場合:x軸をポリイミド共重
合体中の繰り返し単位(E)の共重合比n/(m+n)
(モル比)とし、y軸を耐熱性樹脂組成物中の無機フィ
ラーの配合量(容量%)としてグラフを作成した場合、
該共重合比xと無機フィラーの配合量yとの関係が、下
記6本の直線で囲まれた領域を満足することが好まし
い。 y=72.7x+6.4 x=0.05 y=5 y=50x−20 x=0.95 y=50
【0053】該共重合比xと無機フィラーの配合量yと
の関係は、より好ましくは、下記4本の直線で囲まれた
領域を満足するものである。 y=74x+2.6 y=10 y=50x−15 y=30
【0054】さらに、前記の金型離型性と熱伝導率の観
点から、該共重合比xと無機フィラーの配合量yとの関
係は、最も好ましくは、下記4本の直線で囲まれた領域
を満足するものである。 y=73.3x+2.3 x=0.25 y=56x+2 y=30 これらの関係は、後記の実施例に示される実験データに
基づくものであり、該共重合比xと無機フィラーの配合
量yとの関係を示すグラフを図8に示す。
【0055】分子中に、前記の式(G)で表される繰
り返し単位と、式(H)で表される繰り返し単位とを有
するポリイミド共重合体の場合:x軸をポリイミド共重
合体中の繰り返し単位(H)の共重合比n/(m+n)
(モル比)とし、y軸を耐熱性樹脂組成物中の無機フィ
ラーの配合量(容量%)としてグラフを作成した場合、
該共重合比xと無機フィラーの配合量yとの関係が、下
記6本の直線で囲まれた領域を満足することが好まし
い。 y=80x+6 x=0.05 y=5 y=41.7x−3.4 x=0.8 y=50
【0056】該共重合比xと無機フィラーの配合量yと
の関係は、より好ましくは、下記4本の直線で囲まれた
領域を満足するものである。 y=73.3x+2.7 y=10 y=44.4x−1.1 y=30
【0057】さらに、前記の金型離型性と熱伝導率の観
点から、該共重合比xと無機フィラーの配合量yとの関
係は、好ましくは、下記4本の直線で囲まれた領域を満
足するものである。 y=73.3x+2.7 y=16 y=93.3x−7.3 y=30 これらの関係は、後記の実施例に示される実験データに
基づくものであり、該共重合比xと無機フィラーの配合
量yとの関係を示すグラフを図9に示す。内層の厚み
は、通常、10〜70μm、好ましくは30〜60μm
である。
【0058】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明に
ついてより具体的に説明する。なお、実施例及び比較例
における性能評価のための試験方法は、次のとおりであ
る。 <熱伝導率>京都電子工業(株)製の迅速熱伝導率計K
emtherm QTM−D3を用いて測定した。 <引張弾性率、引裂強度>ASTM D882−91及
びD1004−90に従い、インストロン1122引張
試験機により測定した。(測定温度23℃) <耐久時間>定着用ベルトを定着機に取り付け、A4サ
イズの紙が1分間に18枚通紙する速度(105mm/
秒)に設定して、ベルトに異状がないかを目視で観察
し、耐久時間を測定した。また、定着性について、目視
で観察した。 <金型離型性>アルミニウム製の金型にポリイミド樹脂
ワニスを塗布、乾燥、硬化後、ポリイミドチューブの金
型からの離型のし易さを相対比較した。 ○:離型が極めて容易、△:離型が容易、×:離型が困
難。 <評価>ベルトの総合評価を行い、引張弾性率が700
kg/mm2以上で、引裂強度が15kg/mm以上の
場合を○、それ以外を×とした。
【0059】[実施例1]宇部興産製ポリイミドワニス
のU−ワニス−S 360gに、宇部興産製ポリイミド
ワニスのU−ワニス−A 40gを加え、30分間攪拌
した。この混合ワニスに、平均粒径1.5μmの窒化ホ
ウ素(BN)(昭和電工製UHP−S1)を加え、撹拌
機で予備撹拌し、3本ロールミルで配合後、真空脱泡を
行い、電気絶縁性の無機フィラー入りワニスを得た。無
機フィラーの添加量は、ワニス硬化後に10容量%とな
るよう調整した。U−ワニス−Sは、繰返し単位(A)
を有する剛性ポリイミドを形成するポリイミドワニスで
あり、U−ワニス−Aは、繰返し単位(B)を有する可
撓性ポリイミドを形成するポリイミドワニスである。前
記ポリイミドワニスは、いずれも同じ固形分濃度を有す
る。
【0060】このワニスを円柱金型上にディッピングに
より、一定厚に付着させた。次いで、100℃〜200
℃の段階的加熱により溶媒除去を行った。次に、得られ
たポリイミド層の上に、導電性カーボンブラックを3重
量%配合したプライマー層をディッピングにより形成し
た。プライマー層を形成する樹脂は、ポリアミドイミ
ド、PTFE、PFA等の混合物からなるディスパージ
ョン(デュポンジャパンリミテッド製、品番855−0
03)であった。次いで、プライマー層の上に、フッ素
樹脂ディスパージョン(デュポンジャパンリミテッド
製、品番855−405)に導電性カーボンブラックを
0.7重量%配合したものをディッピングにより付着さ
せて、フッ素樹脂層を形成した。ポリイミド及び弗素樹
脂を焼成した後に、金型を引き抜くことにより、定着用
ベルトを得た。各層の厚みは、内層が50μm、接着層
が5μm、外層が10μmであった。
【0061】[実施例2〜13、及び比較例1〜16]
各ポリイミドワニスのブレンド比と無機フィラーの配合
量を表1及び表2に示すように変更した以外は、実施例
1と同様にして定着用ベルトを作成した。得られた各定
着用ベルトについて、物性評価を行った結果を一括して
表1及び表2に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】 (*1)U−ワニス−A:繰り返し単位(B)を有する
可撓性ポリイミドを与えるポリイミドワニス (*2)U−ワニス−S:繰り返し単位(A)を有する
剛性ポリイミドを与えるポリイミドワニス
【0064】表1及び表2の結果から明らかなように、
ブレンド物中、繰り返し単位(B)を有する可撓性ポリ
イミドを与えるポリイミドワニス(U−ワニス−A)の
ブレンド比が小さい場合(比較例11、14、15)に
は、ベルトの端面割れが発生し、逆に、大きい場合(比
較例5、8、10、12、13、16)には、ベルトつ
ぶれが発生する。各ベルトの機械特性から、実機装着時
の耐久時間が1000時間を超えるためには、引張弾性
率が700kg/mm2以上で、引裂強度が15kg/
mm以上であることが必要であることがわかる。これら
の特性を満たすものについて、表1及び表2中の評価欄
に○印を記している。
【0065】比較例4、6、9のベルトは、耐久時間が
1000時間超過となっているが、無機フィラーの配合
量が同じであるブレンド物を用いた実施例1〜7のベル
トと比べると、引裂強度が低くなっており、ブレンド物
の使用による効果は、明らかである。すなわち、本発明
のベルトは、熱伝導率と引裂強度のバランスに優れてい
る。無機フィラーを含有しない比較例1〜3のベルト
は、熱伝導率が低く、定着速度の高速化に不適である。
【0066】表1及び表2中の各実施例及び比較例の結
果を図5に示す。図5中、横軸は、ブレンド物中の可撓
性成分である繰り返し単位(B)のポリイミドのブレン
ド比b/(a+b)(重量比)であり、縦軸は、窒化ホ
ウ素(BN)の配合量(容積%)である。また、図5
中、引張弾性率については、700kg/mm2以上で
あれば○印、それ以下の場合は×印をつけ、引裂強度に
ついては、15kg/mm以上であり、かつ、同じBN
配合量であって、非ブレンド物より大きな値を示すもの
は○印として、他は×印をつけてある。◎印は、引張弾
性率及び引裂強度が共に○の場合である。
【0067】図5から、繰り返し単位(B)のポリイミ
ドのブレンド比xと無機フィラーの配合量yが共に、A
BCDEFで囲まれる領域内にある場合、好ましくはG
HIJKで囲まれる領域内にある場合に、十分な熱伝導
性と、剛性、及び可撓性を有するベルトの得られること
がわかる。これらの領域は、前記各関係式で表される6
本または5本の直線で囲まれた領域である。
【0068】表1及び表2には、金型離型性についても
記載しているが、ブレンド物中、繰り返し単位(B)を
有する可撓性ポリイミドを与えるポリイミドワニス(U
−ワニス−A)のブレンド比が大きい場合、ブレンド物
の熱膨張係数が大きくなり、アルミ製金型との熱膨張係
数に接近してくる。このため、比較例2、3、5、7、
8、10、12、13、16では、金型離型性が悪く、
また、実施例2、4、5、7、9、10、12、13で
は、金型離型性が他の実施例に比べてやや悪くなる。
【0069】また、定着速度の高速化という観点から
は、チューブの熱伝導率は、高まれば高まるほど有利で
あり、少なくともフィラー未配合の1.2倍以上、好ま
しくは1.5倍以上の熱伝導率が望ましい。これらの点
から、図5において繰り返し単位(B)のポリイミドの
ブレンド比xと無機フィラーの配合量yが共に、GHL
で囲まれる領域内にある場合に、特に優れた熱伝導性
と、剛性、可撓性、及び金型離型性を有するベルトの得
られることがわかる。これらの領域は、前記各関係式で
表される3本の直線で囲まれた領域である。
【0070】[実施例14]宇部興産製ポリイミドワニ
スのU−ワニス−Aの代わりにデユポン製ポリイミドワ
ニスのMLワニスを用いたこと以外は、実施例1と同様
にして定着用ベルトを作成した。このMLワニスは、繰
り返し単位(C)の可撓性ポリイミドを与えるポリイミ
ドワニスである。
【0071】[実施例15〜26、及び比較例17〜3
2]各ポリイミドワニスのブレンド比と無機フィラーの
配合量を表3及び表4に示すように変更した以外は、実
施例14と同様にして定着用ベルトを作成した。得られ
た各定着用ベルトについて、物性評価を行った結果を一
括して表3及び表4に示す。
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】 (*2)U−ワニス−S:繰り返し単位(A)を有する
剛性ポリイミドを与えるポリイミドワニス (*3)MLワニス:繰り返し単位(C)を有する可撓
性ポリイミドを与えるポリイミドワニス
【0074】表3及び表4中の各実施例及び比較例の結
果を図6に示す。図6中、横軸は、ブレンド物中の可撓
性成分である繰り返し単位(C)のポリイミドのブレン
ド比b/(a+b)(重量比)であり、縦軸は、窒化ホ
ウ素(BN)の配合量(容積%)である。また、図6
中、引張弾性率については、700kg/mm2以上で
あれば○印、それ以下の場合は×印をつけ、引裂強度に
ついては、15kg/mm以上であり、かつ、同じBN
配合量であって、非ブレンド物より大きな値を示すもの
は○印として、他は×印をつけてある。◎は、引張弾性
率及び引裂強度が共に○の場合である。
【0075】図6から、繰り返し単位(C)のポリイミ
ドのブレンド比xと無機フィラーの配合量yが共に、
A′B′C′D′E′F′で囲まれる領域内にある場
合、好ましくはG′H′I′J′K′で囲まれる領域内
にある場合に、十分な熱伝導性と、剛性、及び可撓性を
有するベルトの得られることがわかる。これらの領域
は、前記各関係式で表される6本または5本の直線で囲
まれた領域である。表3及び表4には、金型離型性につ
いても記載しているが、ブレンド物中、繰り返し単位
(C)を有する可撓性ポリイミドを与えるポリイミドワ
ニス(MLワニス)のブレンド比が大きい場合、ブレン
ド物の熱膨張係数が大きくなり、アルミ製金型との熱膨
張係数に接近してくるため、金型からの離型性が他のも
のに比べて悪くなる。
【0076】また、定着速度の高速化という観点から
は、チューブの熱伝導率は、高まれば高まるほど有利で
あり、少なくともフィラー未配合の1.2倍以上、好ま
しくは1.5倍以上の熱伝導率が必要とされる。これら
の点から、図6において繰り返し単位(C)のポリイミ
ドのブレンド比xと無機フィラーの配合量yが共に、
G′H′L′で囲まれる領域内にある場合に特に優れた
熱伝導性と、剛性、可撓性、及び金型離型性を有するベ
ルトの得られることがわかる。これらの領域は、前記各
関係式で表される3本の直線で囲まれた領域である。
【0077】[実施例27]3,3′,4,4′−ジフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物408g、p−フェニ
レンジアミン(PDA)112.5g、及び4,4′−
ジアミノジフェニルエーテル(DADPE)69.4g
をN−メチルピロリドン3000mlに溶解させ、窒素
気流下20℃以下で5時間撹拌することによりポリアミ
ド酸(ポリイミド前駆体)溶液を得た。この溶液に、平
均粒径1.5μmの窒化ホウ素(BN)(昭和電工製U
HP−S1)を加え、撹拌機で予備撹拌し、3本ロール
ミルで配合後、真空脱泡を行い、電気絶縁性の無機フィ
ラー入りワニスを得た。無機フィラーの添加量は、ワニ
ス硬化後に10容量%となるよう調整した。PDAは、
剛性ポリイミドを形成するジアミン成分であり、DAD
PEは、可撓性ポリイミドを形成するジアミン成分であ
る。上記PDA:DADPEのモル比は、0.75:
0.25であった。
【0078】このワニスを円柱金型上にディッピングに
より、一定厚に付着させた。次いで、100℃〜200
℃の段階的加熱により溶媒除去を行った。次に、得られ
たポリイミド層の上に、導電性カーボンブラックを3重
量%配合したプライマー層をディッピングにより形成し
た。プライマー層を形成する樹脂は、ポリアミドイミ
ド、PTFE、PFA等の混合物からなるディスパージ
ョン(デュポンジャパンリミテッド製、品番855−0
03)であった。次いで、プライマー層の上に、フッ素
樹脂ディスパージョン(デュポンジャパンリミテッド
製、品番855−405)に導電性カーボンブラックを
0.7重量%配合したものをディッピングにより付着さ
せて、フッ素樹脂層を形成した。ポリイミド及び弗素樹
脂を焼成した後に、金型を引き抜くことにより、定着用
ベルトを得た。各層の厚みは、内層が50μm、接着層
が5μm、外層が10μmであった。
【0079】[実施例28〜39、及び比較例33〜4
7]原料の仕込みモル比とフィラーの配合量を表5及び
表6に記すように変更した他は実施例27と同様にして
定着用ベルトを得た。得られた各定着用ベルトについ
て、物性評価を行った結果を一括して表5及び表6に示
す。
【0080】
【表5】
【0081】
【表6】 (*4)PDA:p−フェニレンジアミン(剛性ジアミ
ン成分) (*5)DADPE:4,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテル(可撓性ジアミン成分)
【0082】表5及び表6の結果から明らかなように、
ポリイミド共重合体中に、剛性成分のPDAに由来する
繰り返し単位(D)の共重合比が大きい場合(比較例3
8、41、43、44、47)には、ベルトの端面割れ
が発生し、逆に、繰り返し単位(E)の共重合比が大き
い場合(比較例37、39、40、42、45)には、
ベルトつぶれが発生する。各ベルトの機械特性から、実
機装着時の耐久時間が1000時間を超えるためには、
引張弾性率が700kg/mm2以上で、引裂強度が1
5kg/mm以上であることが必要であることがわか
る。これらの特性を満たすものについて、表5及び表6
中の評価欄に○印を記している。
【0083】比較例36のベルトは、耐久時間が100
0時間超過となっているが、無機フィラーの配合量が同
じであるポリイミド共重合体を用いた実施例27及び2
8のベルトと比べると、引裂強度が低くなっており、共
重合体化による効果は、明らかである。すなわち、本発
明のベルトは、熱伝導率と引裂強度のバランスに優れて
いる。無機フィラーを含有しない比較例33〜35のベ
ルトは、熱伝導率が低く、定着速度の高速化に不適であ
る。
【0084】表5及び表6中の各実施例と比較例の結果
を図7に示す。図7中、横軸は、ポリイミド共重合体中
の可撓性成分である繰り返し単位(E)の共重合比n/
(m+n)(モル比)であり、縦軸は、窒化ホウ素(B
N)の配合量(容積%)である。また、図7中、引張弾
性率については、700kg/mm2以上であれば○
印、それ以下の場合は×印をつけ、引裂強度について
は、15kg/mm以上であり、かつ、同じBN配合量
であって、非共重合体より大きな値を示すものは○印と
して、他は×印をつけてある。◎印は、引張弾性率及び
引裂強度が共に○の場合である。
【0085】図7から、繰り返し単位(E)の共重合比
xと無機フィラーの配合量yとが共に、ABCDEFで
囲まれる領域内にある場合、好ましくはGHIJKLで
囲まれる領域内にある場合に、十分な熱伝導性と、剛
性、及び可撓性を有するベルトの得られることがわか
る。これらの領域は、前記各関係式で表される6本の直
線で囲まれた領域である。表5及び表6には、金型離型
性についても記載しているが、ポリイミド共重合体中の
繰り返し単位(E)を有する可撓性成分の共重合比が大
きい場合、共重合体の熱膨張係数が大きくなり、アルミ
製金型との熱膨張係数に接近してくる。このため、比較
例34、35、37、39、40、42、45、47で
は、金型離型性が悪く、また、実施例27、30、3
1、33、34、36、37、38、39では、金型離
型性が他の実施例に比べてやや悪くなる。
【0086】また、定着速度の高速化という観点から
は、チューブの熱伝導率は、高まれば高まるほど有利で
あり、少なくともフィラー未配合の1.2倍以上、好ま
しくは1.5倍以上の熱伝導率が望ましい。これらの点
から、図7において繰り返し単位(E)の共重合比xと
無機フィラーの配合量yが共に、MHNで囲まれる領域
内にある場合に、特に優れた熱伝導性と、剛性、可撓
性、及び金型離型性を有するベルトの得られることがわ
かる。これらの領域は、前記各関係式で表される3本の
直線で囲まれた領域である。
【0087】[実施例40]ポリイミド原料として3,
3′,4,4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物
408g、4,4′−ジアミノベンズアニリド(DAB
AN)157.6g、及び4,4′−ジアミノジフェニ
ルエーテル(DADPE)138.9gを用いる以外
は、実施例27と同様にして定着用ベルトを得た。DA
BANは、剛性ポリイミドを形成するジアミン成分であ
り、DADPEは、可撓性ポリイミドを形成するジアミ
ン成分である。上記DABAN:DADPEのモル比
は、0.50:0.50であった。
【0088】[実施例41〜49、及び比較例48〜6
0]原料の仕込みモル比とフィラーの配合量を表7及び
表8に記すように変更した他は実施例40と同様にして
定着用ベルトを得た。得られた各定着用ベルトについ
て、物性評価を行った結果を一括して表7及び表8に示
す。
【0089】
【表7】
【0090】
【表8】 (*5)DADPE:4,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテル(可撓性ジアミン成分) (*6)DABAN:4,4′−ジアミノベンズアニリ
ド(剛性ジアミン成分)
【0091】表7及び表8中の各実施例及び比較例の結
果を図8に示す。図8中、横軸は、ポリイミド共重合体
中の可撓性成分である繰り返し単位(E)の共重合比n
/(m+n)(モル比)であり、縦軸は、窒化ホウ素
(BN)の配合量(容積%)である。また、図8中、引
張弾性率については、700kg/mm2以上であれば
○印、それ以下の場合は×印をつけ、引裂強度について
は、15kg/mm以上であり、かつ、同じBN配合量
であって、非共重合体より大きな値を示すものは○印と
して、他は×印をつけてある。◎印は、引張弾性率及び
引裂強度が共に○の場合である。
【0092】図8から、繰り返し単位(E)の共重合比
xと無機フィラーの配合量yが共に、A′B′C′D′
E′F′で囲まれる領域内にある場合、好ましくはG′
H′I′J′で囲まれる領域内にある場合に、十分な熱
伝導性と、剛性、及び可撓性を有するベルトの得られる
ことがわかる。これらの領域は、前記各関係式で表され
る6本または4本の直線で囲まれた領域である。表7及
び表8には、金型離型性についても記載しているが、ポ
リイミド共重合体中の繰り返し単位(E)を有する可撓
性成分の共重合比が大きい場合、共重合体の熱膨張係数
が大きくなり、アルミ製金型との熱膨張係数に接近して
くるため、金型からの離型性が他のものに比べて悪くな
る。
【0093】また、定着速度の高速化という観点から
は、チューブの熱伝導率は、高まれば高まるほど有利で
あり、少なくともフィラー未配合の1.2倍以上、好ま
しくは1.5倍以上の熱伝導率が望ましい。これらの点
から、図8において繰り返し単位(E)の共重合比xと
無機フィラーの配合量yが共に、G′K′L′M′で囲
まれる領域内にある場合に、特に優れた熱伝導性と、剛
性、可撓性、及び金型離型性を有するベルトの得られる
ことがわかる。これらの領域は、前記各関係式で表され
る4本の直線で囲まれた領域である。
【0094】[実施例50]ポリイミト原料として、ピ
ロメリット酸二無水物150g、4,4′−ジアミノベ
ンズアニリド(DABAN)117.2g、及び4,
4′−ジアミノジフェノルエーテル(DADPE)3
4.4gを用いる以外は、実施例27と同様に定着ベル
トを得た。DABANは、剛性ポリイミドを形成するジ
アミン成分であり、DADPEは、可撓性ポリイミドを
形成するジアミン成分である。上記DABAN:DAD
PEのモル比は、0.75:0.25であった。
【0095】[実施例51〜59、及び比較例61〜7
4]原料の仕込みモル比とフィラーの配合量を表9及び
表10に記すように変更した他は実施例50と同様にし
て定着用ベルトを得た。得られた各定着用ベルトについ
て、物性評価を行った結果を一括して表9及び表10に
示す。
【0096】
【表9】
【0097】
【表10】 (*5)DADPE:4,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテル(可撓性ジアミン成分) (*6)DABAN:4,4′−ジアミノベンズアニリ
ド(剛性ジアミン成分)
【0098】表9及び表10中の各実施例及び比較例の
結果を図9に示す。図9中、横軸は、ポリイミド共重合
体中の可撓性成分である繰り返し単位(H)の共重合比
n/(m+n)(モル比)であり、縦軸は、窒化ホウ素
(BN)の配合量(容積%)である。また、図9中、引
張弾性率については、700kg/mm2以上であれば
○印、それ以下の場合は×印をつけ、引裂強度について
は、15kg/mm以上であり、かつ、同じBN配合量
であって、非共重合体より大きな値を示すものは○印と
して、他は×印をつけてある。◎印は、引張弾性率及び
引裂強度が共に○の場合である。
【0099】図9から、繰り返し単位(H)の共重合比
xと無機フィラーの配合量yとが共に、ABCDEFで
囲まれる領域内にある場合、好ましくはGHIJで囲ま
れる領域内にある場合に、十分な熱伝導性と、剛性、及
び可撓性を有するベルトの得られることがわかる。これ
らの領域は、前記各関係式で表される6本または4本の
直線で囲まれた領域である。表9及び表10には、金型
離型性についても記載しているが、ポリイミド共重合体
中の繰り返し単位(H)を有する可撓性成分の共重合比
が大きい場合、共重合体の熱膨張係数が大きくなり、ア
ルミ製金型との熱膨張係数に接近してくるため、金型か
らの離型性が他のものに比べて悪くなる。
【0100】また、定着速度の高速化という観点から
は、チューブの熱伝導率は、高まれば高まるほど有利で
あり、少なくともフィラー未配合の1.2倍以上、好ま
しくは1.5倍以上の熱伝導率が望ましい。これらの点
から、図9において繰り返し単位(H)の共重合比xと
無機フィラーの配合量yが共に、GKLMで囲まれる領
域内にある場合に特に優れた熱伝導性と、剛性、可撓性
及び金型離型性を有するベルトの得られることがわか
る。これらの領域は、前記各関係式で表される4本の直
線で囲まれた領域である。
【0101】[実施例60]窒化ホウ素の代わりに、平
均粒径3.0μmのアルミナ(昭和電工製AL45−
H)を用いたこと以外は、実施例14と同様にして、宇
部興産製ポリイミドワニスのU−ワニス−Sとデユポン
製ポリイミドワニスのMLワニスを用いて、定着用ベル
トを作成した。このMLワニスは、繰り返し単位(C)
の可撓性ポリイミドを与えるポリイミドワニスである。
【0102】[実施例61〜72、及び比較例75〜9
0]各ポリイミドワニスのブレンド比と無機フィラーの
配合量を表11及び表12に示すように変更したこと以
外は、実施例60と同様にして定着用ベルトを作成し
た。得られた各定着用ベルトについて、物性評価を行っ
た結果を一括して表11及び表12に示す。
【0103】
【表11】
【0104】
【表12】 (*2)U−ワニス−S:繰り返し単位(A)を有する
剛性ポリイミドを与えるポリイミドワニス (*3)MLワニス:繰り返し単位(C)を有する可撓
性ポリイミドを与えるポリイミドワニス
【0105】表11及び表12中の各実施例及び比較例
の結果を図10に示す。図10中、横軸は、ブレンド物
中の可撓性成分である繰り返し単位(C)のポリイミド
のブレンド比b/(a+b)(重量比)であり、縦軸
は、アルミナの配合量(容積%)である。また、図10
中、引張弾性率については、700kg/mm2以上で
あれば○印、それ以下の場合は×印をつけ、引裂強度に
ついては、15kg/mm以上であり、かつ、同じアル
ミナ配合量であって、非ブレンド物より大きな値を示す
ものは○印として、他は×印をつけてある。◎印は、引
張弾性率及び引裂強度が共に○の場合である。
【0106】図10から、繰り返し単位(C)のポリイ
ミドのブレンド比xと無機フィラーの配合量yが共に、
A′B′C′D′E′F′で囲まれる領域内にある場
合、好ましくはG′H′I′J′K′で囲まれる領域内
にある場合に、十分な熱伝導性と、剛性、及び可撓性を
有するベルトの得られることがわかる。これらの領域
は、前記各関係式で表される6本または5本の直線で囲
まれた領域である。表11及び表12には、金型離型性
についても記載しているが、ブレンド物中の繰り返し単
位(C)を有する可撓性ポリイミドワニス(MLワニ
ス)のブレンド比が大きい場合には、ブレンド物の熱膨
張係数が大きくなり、アルミ製金型との熱膨張係数に接
近してくるため、金型からの離型性が他のものに比べて
悪くなる。
【0107】また、定着速度の高速化という観点から
は、チューブの熱伝導率は、高まれば高まるほど有利で
あり、少なくともフィラー未配合の1.2倍以上、好ま
しくは1.5倍以上の熱伝導率が望ましい。これらの点
から、図10において繰り返し単位(C)のポリイミド
のブレンド比xと無機フィラーの配合量yが共に、G′
H′L′で囲まれる領域内にある場合に、特に優れた熱
伝導性と、剛性、可撓性、及び金型離型性を有するベル
トの得られることがわかる。これらの領域は、前記各関
係式で表される3本の直線で囲まれた領域である。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、剛性に優れたポリイミ
ド成分と可撓性に優れたポリイミド成分を含むポリイミ
ド共重合体またはポリイミドブレンド物に、電気絶縁性
の無機フィラーを配合したものを内層とし、フッソ樹脂
から成る外層とを組み合わせることにより、十分な熱伝
導性と剛性、可撓性を有する定着ベルトを提供すること
ができる。本発明の定着用ベルトを用いると、ファクシ
ミリ、プリンター等の定着速度を高速化することが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒートローラを用いた従来の定着方式を示す説
明図である。
【図2】エンドレスベルトを用いた定着方式を示す説明
図である。
【図3】本発明の一実施例の定着用ベルトの断面図であ
る。
【図4】本発明の他の実施例の定着用ベルトの断面図で
ある。
【図5】ポリイミドブレンド物中の繰り返し単位(B)
を有するポリイミドのブレンドの比b/(a+b)(重
量比)と無機フィラー(窒化ホウ素:BN)の配合量
(容積%)との関係を示すグラフである。
【図6】ポリイミドブレンド物中の繰り返し単位(C)
を有するポリイミドのブレンド比b/(a+b)(重量
比)と無機フィラー(窒化ホウ素:BN)の配合量(容
積%)との関係を示すグラフである。
【図7】ポリイミド共重合体中の繰り返し単位(E)の
共重合比n/(m+n)(モル比)と無機フィラー(窒
化ホウ素:BN)の配合量(容積%)との関係を示すグ
ラフである。
【図8】ポリイミド共重合体中の繰り返し単位(E)の
共重合比n/(m+n)(モル比)と無機フィラー(窒
化ホウ素:BN)の配合量(容積%)との関係を示すグ
ラフである。
【図9】ポリイミド共重合体中の繰り返し単位(H)の
共重合比n/(m+n)(モル比)と無機フィラー(窒
化ホウ素:BN)の配合量(容積%)との関係を示すグ
ラフである。
【図10】ポリイミドブレンド物中の繰り返し単位
(C)を有するポリイミドのブレンド比b/(a+b)
(重量比)と無機フィラー(アルミナ)の配合量(容積
%)との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ヒートローラ 2 ヒータ 3 トナー 4 記録紙 5 ゴムローラ 6 エンドレスベルト 7 ヒータ 8 トナー 9 記録紙 10 ゴムローラ 11 無機フィラーを含有したポリイミド層 12 接着層 13 フッ素樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 27/12 LFG 79/08 LRC G03G 15/20 101 // B29K 27:12 77:00 503:04

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性樹脂に電気絶縁性の無機フィラー
    を配合した耐熱性樹脂組成物から成る内層と、フッソ樹
    脂から成る外層とを有する定着用ベルトにおいて、耐熱
    性樹脂が、(1)下式(A)で表される繰り返し単位を
    有するポリイミドと、下式(B)で表される繰り返し単
    位を有するポリイミドとのブレンド物、及び(2)下式
    (A)で表される繰り返し単位を有するポリイミドと、
    下式(C)で表される繰り返し単位を有するポリイミド
    とのブレンド物からなる群より選ばれる少なくとも一種
    のポリイミド樹脂であって、ベルトの引張弾性率(23
    ℃)が700kg/mm2以上で、かつ、引裂強度(2
    3℃)が15Kg/mm以上であることを特徴とする定
    着用ベルト。 【化1】 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 耐熱性樹脂に電気絶縁性の無機フィラー
    を配合した耐熱性樹脂組成物から成る内層と、フッソ樹
    脂から成る外層とを有する定着用ベルトにおいて、耐熱
    性樹脂が、(1)下式(D)で表される繰り返し単位
    と、下式(E)で表される繰り返し単位とを有するポリ
    イミド共重合体、(2)下式(F)で表される繰り返し
    単位と、下式(E)で表される繰り返し単位とを有する
    ポリイミド共重合体、及び(3)下式(G)で表される
    繰り返し単位と、下式(H)で表される繰り返し単位と
    を有するポリイミド共重合体、からなる群より選ばれる
    少なくとも一種のポリイミド樹脂であって、ベルトの引
    張弾性率(23℃)が700kg/mm2以上で、か
    つ、引裂強度(23℃)が15kg/mm以上であるこ
    とを特徴とする定着用ベルト。 【化4】 (mは、繰り返し単位の数である。) 【化5】 (nは、繰り返し単位の数である。) 【化6】 (mは、繰り返し単位の数である。) 【化7】 (mは、繰り返し単位の数である。) 【化8】 (nは、繰り返し単位の数である。)
  3. 【請求項3】 ポリイミド樹脂が、式(A)で表される
    繰り返し単位を有するポリイミドa重量部と、式(B)
    で表される繰り返し単位を有するポリイミドb重量部と
    のブレンド物であって、x軸を該ブレンド物中のポリイ
    ミド(B)のブレンド比b/(a+b)(重量比)と
    し、y軸を耐熱性樹脂組成物中の無機フィラーの配合量
    (容量%)としてグラフを作成した場合、該ブレンド比
    xと無機フィラーの配合量yとの関係が、下記6本の直
    線で囲まれた領域を満足することを特徴とする請求項1
    記載の定着用ベルト。 y=75x+31.25 x=0.05 y=5 y=53.8x−8.45 x=0.9 y=50
  4. 【請求項4】 前記ブレンド比xと無機フィラーの配合
    量yとの関係が、下記3本の直線で囲まれた領域を満足
    することを特徴とする請求項3記載の定着用ベルト。 y=66.7x+23.3 x=0.1 y=126.7x+8.3
  5. 【請求項5】 ポリイミド樹脂が、式(A)で表される
    繰り返し単位を有するポリイミドa重量部と、式(C)
    で表される繰り返し単位を有するポリイミドb重量部と
    のブレンド物であって、x軸を該ブレンド物中のポリイ
    ミド(C)のブレンド比b/(a+b)(重量比)と
    し、y軸を耐熱性樹脂組成物中の無機フィラーの配合量
    (容量%)としてグラフを作成した場合、該ブレンド比
    xと無機フィラーの配合量yとの関係が、下記6本の直
    線で囲まれた領域を満足することを特徴とする請求項1
    記載の定着用ベルト。 y=75x+31.25 x=0.05 y=5 y=53.8x−8.45 x=0.9 y=50
  6. 【請求項6】 前記ブレンド比xと無機フィラーの配合
    量yとの関係が、下記3本の直線で囲まれた領域を満足
    することを特徴とする請求項5記載の定着用ベルト。 y=66.7x+23.3 x=0.1 y=126.7x+8.3
  7. 【請求項7】 ポリイミド樹脂が、式(D)で表される
    繰り返し単位と、式(E)で表される繰り返し単位とを
    有するポリイミド共重合体であって、x軸を該ポリイミ
    ド共重合体中の繰り返し単位(E)の共重合比n/(m
    +n)(モル比)とし、y軸を耐熱性樹脂組成物中の無
    機フィラーの配合量(容量%)としてグラフを作成した
    場合、該共重合比xと無機フィラーの配合量yとの関係
    が、下記6本の直線で囲まれた領域を満足することを特
    徴とする請求項2記載の定着用ベルト。 x=85.7x+15.7 x=0.05 y=5 y=45.5x−10.9 x=0.9 y=50
  8. 【請求項8】 前記共重合比xと無機フィラーの配合量
    yとの関係が、下記3本の直線で囲まれた領域を満足す
    ることを特徴とする請求項7記載の定着用ベルト。 y=60x+15 x=0.1 y=93.3x+6.7
  9. 【請求項9】 ポリイミド樹脂が、式(F)で表される
    繰り返し単位と、式(E)で表される繰り返し単位とを
    有するポリイミド共重合体であって、x軸を該ポリイミ
    ド共重合体中の繰り返し単位(E)の共重合比n/(m
    +n)(モル比)とし、y軸を耐熱性樹脂組成物中の無
    機フィラーの配合量(容量%)としてグラフを作成した
    場合、該共重合比xと無機フィラーの配合量yとの関係
    が、下記6本の直線で囲まれた領域を満足することを特
    徴とする請求項2記載の定着用ベルト。 y=72.7x+6.4 x=0.05 y=5 y=50x−20 x=0.95 y=50
  10. 【請求項10】 前記共重合比xと無機フィラーの配合
    量yとの関係が、下記4本の直線で囲まれた領域を満足
    することを特徴とする請求項9記載の定着用ベルト。 y=73.3x+2.7 x=0.25 y=56x+2 y=30
  11. 【請求項11】 ポリイミド樹脂が、式(G)で表され
    る繰り返し単位と、式(H)で表される繰り返し単位と
    を有するポリイミド共重合体であって、x軸を該ポリイ
    ミド共重合体中の繰り返し単位(H)の共重合比n/
    (m+n)(モル比)とし、y軸を耐熱性樹脂組成物中
    の無機フィラーの配合量(容量%)としてグラフを作成
    した場合、該共重合比xと無機フィラーの配合量yとの
    関係が、下記6本の直線で囲まれた領域を満足すること
    を特徴とする請求項2記載の定着用ベルト。 y=80x+6 x=0.05 y=5 y=41.7x−3.4 x=0.8 y=50
  12. 【請求項12】 前記共重合比xと無機フィラーの配合
    量yとの関係が、下記4本の直線で囲まれた領域を満足
    することを特徴とする請求項11記載の定着用ベルト。 y=73.3x+2.7 y=16 y=93.3x−7.3 y=30
  13. 【請求項13】 電気絶縁性の無機フィラーが、窒化ホ
    ウ素及びアルミナからなる群より選ばれる少なくとも一
    種である請求項1ないし12のいずれか1項に記載の定
    着用ベルト。
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