JPH087807A - 電子線照射方法、電子線発生装置および該電子線発生装置を用いた画像形成装置 - Google Patents

電子線照射方法、電子線発生装置および該電子線発生装置を用いた画像形成装置

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JPH087807A
JPH087807A JP14463594A JP14463594A JPH087807A JP H087807 A JPH087807 A JP H087807A JP 14463594 A JP14463594 A JP 14463594A JP 14463594 A JP14463594 A JP 14463594A JP H087807 A JPH087807 A JP H087807A
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electron
emitting device
electrons
emitting
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JP14463594A
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Yoshihisa Sano
義久 左納
Hideaki Mitsutake
英明 光武
Naohito Nakamura
尚人 中村
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Canon Inc
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2201/00Electrodes common to discharge tubes
    • H01J2201/30Cold cathodes
    • H01J2201/316Cold cathodes having an electric field parallel to the surface thereof, e.g. thin film cathodes
    • H01J2201/3165Surface conduction emission type cathodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2329/00Electron emission display panels, e.g. field emission display panels
    • H01J2329/86Vessels
    • H01J2329/8625Spacing members

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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子放出素子からの電子放出軌道を安定さ
せ、電子の到達位置ずれを防止する。 【構成】 電子源1には、複数の電子放出素子15がマ
トリクス状に配置されるとともに、外囲器10の内部の
耐大気圧構造体として絶縁性部材からなるスペーサ5が
設けられる。電子源1には、電子が衝突することにより
発光する蛍光膜7が設けられたフェースプレート3が対
向配置される。各電子放出素子15のうち、スペーサ5
の近傍にスペー5サに沿って配置されたものはスペーサ
5に向けて電子を放出するもので、これにより、外囲器
10の内部に生じた正イオンによるスペーサ5の帯電を
中和する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子線発生装置および
それを利用した画像表示装置等の画像形成装置に関わ
り、特に表面伝導型電子放出素子を多数個備える電子線
発生装置画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子としては、熱電子源
と冷陰極電子源の2種類が知られており、また、これら
の電子源を利用した画像形成装置が知られている。
【0003】熱電子源を用いた平面型の画像形成装置と
しては、図21に示すものが知られている。図21は、
熱電子源を用いた従来の画像形成装置の概略構成図であ
る。この画像形成装置は、絶縁支持体1501上に平行
に配置され、表面に電子線衝撃により発光する部材(蛍
光体)が塗布された複数の陽極1502と、陽極150
2と平行に、かつ、対向して配置された複数のフィラメ
ント1503と、陽極1502とフィラメント1503
との間に、陽極1502およびフィラメント1503と
直交して配置された複数のグリッド1504とを有し、
これら陽極1502、フィラメント1503およびグリ
ッド1504は、透明の容器1505内に保持されてい
る。容器1505は、その内部の真空を保持できるよう
に絶縁支持体1501に気密接着(以下、「封着」とい
う)され、容器1505と絶縁支持体1501とで構成
される外囲器の内部は10-6Torr程度の真空に保た
れている。
【0004】フィラメント1503は、真空中で加熱さ
れることにより電子を放出し、グリッド1504と陽極
1502に適当な電圧を印加することにより、フィラメ
ント1503から放出された電子が陽極1502に衝突
し、陽極1502上に塗布された蛍光体が発光する。陽
極1502の列(X方向)とグリッド1504の列(Y
方向)をマトリクスアドレッシングすることにより、発
光する位置の制御が可能となり、容器1505を通して
画像を表示することができる。
【0005】しかし、熱電子源を用いた画像形成装置
は、 (1)消費電力が大きい。 (2)変調スピードが遅いため、大容量の表示が困難で
ある。 (3)各素子間のばらつきが生じやすく、また構造が複
雑となるため大画面化が難しい。 という問題点がある。
【0006】そこで、熱電子源にかえて、冷陰極電子源
を用いた画像形成装置が考えられている。
【0007】冷陰極電子源には電界放出型(以下、FE
型という)、金属/絶縁層/金属型(以下、MIM型と
いう)や表面伝導型電子放出素子(以下、SCEとい
う)等がある。
【0008】FE型の例としては、W.P.Dyke & W.W.Dol
an, "Field emission", Advance inElectron Physics,
8, 89(1956)、あるいはC.A.SPindt, "PHYSICAL Propert
iesof thin-film field emission cathodes with moybd
enium coces", J.Appl.Phys., 47, 5248(1976) 等が知
られている。
【0009】MIM型の例としては、C.A.Mead, "Opera
tion of Tunnel-emission Devices", J.Appl.Phys., 3
2, 646(1961) 等が知られている。
【0010】SCEの例としては、M.I.Elinson, Radio
Eng. Electron Phys., 10, (1965)等がある。SCE
は、基板上に形成された小面積の薄膜に、膜面に平行に
電流を流すことにより、電子放出が生ずる現象を利用す
るものである。このSCEとしては、前記エリンソン等
によるSnO2 薄膜を用いたもの、Au薄膜によるもの
[G.Dittmer:"Thin Solid Films", 9, 317(1972)]、I
23/SnO2 薄膜によるもの[M.Hartwell and C.
G.Fonstad:"IEEE Trans. ED Conf.", 519(1975)]、カ
ーボン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、第26巻、
第1号、22頁(1983)]等が報告されている。
【0011】これら表面伝導型電子放出素子の典型的な
素子構成として、前述のハートウェル(M.Hartwell)の
文献による素子構成を図22に示す。図22において、
絶縁性基板2011には、素子電極となる電子放出部形
成用薄膜2012が形成されている。電子放出部形成用
薄膜2012は、H型形状のパターンに、スパッタで形
成された金属酸化物膜等からなり、後述のフォーミング
と呼ばれる通電処理により電子放出部2023が形成さ
れる。また、電子放出部形成用薄膜2012のうち電子
放出部2023が含まれる部分を、電子放出部を含む薄
膜2018と呼ぶことにする。
【0012】従来、これらの表面伝導型電子放出素子に
おいては、電子放出を行なう前に、電子放出部形成用薄
膜2012を、予めフォーミングと呼ばれる通電処理に
よって電子放出部2023を形成するのが一般的であっ
た。すなわちフォーミングとは、電子放出部形成用薄膜
2012の両端に電圧を印加し、電子放出部形成用薄膜
2012を局所的に破壊もしくは変質させ、電気的に高
抵抗な状態にした電子放出部2023を形成することで
ある。なお、電子放出部2023は、電子放出部形成用
薄膜2012の一部に亀裂が発生し、その亀裂付近から
電子放出が行なわれる。以下、フォーミングにより形成
した電子放出部を含む電子放出部形成用薄膜2012
を、電子放出部を含む薄膜2018と呼ぶ。前記フォー
ミング処理をした表面伝導型電子放出素子は、上述の電
子放出部を含む薄膜2018に電圧を印加し、素子に電
流を流すことにより、上述の電子放出部2023より電
子を放出させるものである。
【0013】例えば、この種の電子放出素子を用いた画
像形成装置としては、電子放出素子が設けられた電子源
と、電子の衝突により発光する蛍光体等を備えた画像形
成部材とを支持枠を介して対向配置し、これら電子源と
画像形成部材と支持枠とで構成される外囲器の内部を真
空にしたものが知られていいる。また、画像形成部材に
は、電子源から放出された電子を画像形成部材に向けて
加速するための加速電極が備えられ、加速電極に高電圧
を印加することで放出電子が画像形成部材へ向けて加速
され、画像形成部材に衝突する。また、薄型画像表示装
置等のように扁平な外囲器を用いる画像形成装置におい
ては、耐大気圧構造体として支持柱(スペーサ)を用い
る場合もある。
【0014】多数のSCEを配列した例としては、並列
にSCEを配列し、個々の要素の両端を配線にてそれぞ
れ結線した行を多数配列した電子源が挙げられる(例え
ば、特開平1−31332号公報)。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本出願人は、SCEを
用いた画像形成装置をより簡単な構成で実現する方法と
して、複数本の行方向配線と複数本の列方向配線とによ
って、SCEの対向する1対の素子電極をそれぞれ結線
することで、行列状に、多数個のSCEを配列した単純
マトリクス型の電子源を構成し、行方向と列方向に適当
な駆動信号を与えることで、多数のSCEを選択し、電
子放出量を制御し得る系を考えている。
【0016】上記単純マトリクス型のSCE電子源を用
いた画像形成装置の検討において、本発明者らは、画像
形成部材をなす蛍光体上の発光位置すなわち電子の到達
位置や発光形状が設計値からずれる場合が生じることを
見出した。特に、カラー画像用の画像形成部材を用いた
場合は、発光位置ずれとあわせて、輝度低下や色ずれの
発生も見られる場合があった。また、本現象は電子源と
画像形成部材間に配置される支持枠または支持柱(スペ
ーサ)の近傍、あるいは画像形成部材の周縁部で起こる
ことを確認した。
【0017】そこで本発明は、電子放出素子からの電子
放出軌道を安定させ、電子の到達位置ずれのない電子線
発生装置および画像形成装置を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の電子線照射方法は、電気信号に応じて電子を放
出する電子源から、絶縁性部材を間において前記電子源
と対向配置された電子被照射部材へ電子を照射する電子
照射方法において、前記電子源から電子を放出し、前記
電子被照射部材に電子を照射する第1の工程と、前記電
子源から電子を放出し、前記絶縁性部材に電子を照射す
る第2の工程とを有することを特徴とする。
【0019】また、前記第1の工程を行なわない期間
に、前記第2の工程を行なうものであってもよく、この
場合、前記電子被照射部材は、電子が衝突することによ
り画像が形成される画像形成部材であるとともに、前記
電気信号は画像信号であり、前記第1の工程を行なわな
い期間は、前記画像信号の帰線期間であってもよい。
【0020】本発明の電子線発生装置は、電気信号に応
じて電子を放出する照射用の電子放出素子が設けられた
電子源と、前記電子源に真空雰囲気中で対向配置された
電子被照射部材と、前記電子源と前記電子被照射部材と
の間に配置された絶縁性部材とを有する電子線発生装置
において、前記絶縁性部材に向けて電子を放出するため
の中和用の電子放出素子を有することを特徴とする。
【0021】前記絶縁性部材は、前記電子源と電子被照
射部材との間の真空雰囲気を維持するための外囲器の一
部をなす支持枠や、前記電子源と電子被照射部材との間
に設置された耐大気圧構造体や、前記電子被照射部材を
構成する部材の一部や、前記電子源と電子被照射部材と
の間に配置された電極を支持する支柱であってもよい。
【0022】また、前記中和用の電子放出素子は、前記
照射用の電子放出素子と前記電子源の同一基板上に設け
られるものであってもよいし、前記照射用の電子放出素
子からの電子の放出方向が切り替え可能となっており、
前記照射用の電子放出素子が前記中和用の電子放出素子
を兼ねているものであってもよい。この場合、前記照射
用の電子放出素子に前記電子被照射部材へ電子を照射す
るときと異なる電気信号を印加することで、前記照射用
電子放出素子から前記絶縁性部材に向けて電子が放出さ
れるものでもよい。
【0023】さらに、前記絶縁性部材に電子を照射する
際には、前記電子被照射部材に電子を作用させる際とは
異なる電圧が前記電子被照射部材に印加されるものや、
前記中和用の電子放出素子からは、所定のタイミングで
定期的に電子が放出されるものであってもよい。
【0024】そして、前記電子放出素子は、冷陰極型電
子放出素子であってもよく、その中でも特に、表面伝導
型電子放出素子を用いたものであってもよい。
【0025】この場合、前記表面伝導型電子放出素子が
2次元のマトリクス状に複数個配置され、前記各表面伝
導型電子放出素子は、複数本の行方向配線と複数本の列
方向配線とによって、それぞれ結線されているものであ
ってもよい。
【0026】本発明の画像形成装置は、上記本発明の電
子線発生装置を用いた画像形成装置であって、前記照射
用の電子放出素子に代えて、画像信号に応じて電子を放
出する発光用の電子放出素子とするとともに、前記電子
被照射部材に代えて、前記電子源に対向配置されて、前
記発光用の電子放出素子から放出された電子が衝突るす
ことにより画像が形成される部材を備えた画像形成部材
としたものである。
【0027】また、前記中和用の電子放出素子からは、
前記画像信号の帰線期間中に定期的に電子が放出される
ものであってもよい。
【0028】
【作用】本発明者らは鋭意研究した結果、上記課題は電
子源から放出される電子がその誘因となることを見出し
た。
【0029】電子源から放出された電子は画像形成部材
である蛍光体への衝突の他に、確率は低いが真空中の残
留ガスへの衝突が起こる。これらの衝突時にある確率で
発生した散乱粒子(イオン、2次電子、中性粒子等)の
一部が、装置内の絶縁性材料の露出した部分に衝突し、
上記露出部が帯電していることがわかった。この帯電に
より、上記露出部の近傍では電場が変化して電子軌道の
ずれが生じ、蛍光体の発光位置や発光形状の変化が引き
起こされたと考えられる。
【0030】また、上記蛍光体の発光位置、形状の変化
の状況から、上記露出部には主に正電荷が蓄積している
こともわかった。この原因としては、散乱粒子のうちの
正イオンが付着帯電する場合、あるいは散乱粒子が上記
露出部に衝突するときに発生する2次電子放出により正
の帯電が起きる場合などが考えられる。
【0031】以下に、上述の課題を解決するための手段
による作用を説明する。
【0032】上記のとおり構成された本発明の電子線発
生装置では、電子源の照射用の電子放出素子から電子が
放出され、電子被照射部材に衝突すると、電子被照射部
材からは正イオンが発生する。また、この他に、電子源
と電子被照射部材との間にあるガスに電子が衝突して正
イオンが発生することもある。これら正イオンは、電子
源と電子被照射部材との間に配置された、支持枠や耐大
気圧構造体等の絶縁性部材を帯電させ、照射用の電子放
出素子から放出される電子の軌道がずれるが、中和用の
電子放出素子により絶縁性部材に向けて電子を放出する
ことで絶縁性部材の帯電が中和される。これにより、照
射用の電子放出素子から放出される電子の軌道のずれが
抑えられる。
【0033】照射用の電子放出素子と中和用の電子放出
素子とは、いずれも電子を放出するという同じ機能を有
するものであるから、両者は同一の構成とすることがで
きる。したがって、両者を電子源の同一の基板上に設け
ても、電子源は従来と同様の工程で製造可能である。
【0034】また、照射用の電子放出素子からの電子の
放出方向を切り替え可能とし、照射用の電子放出素子で
中和用の電子放出素子を兼用させれば、最小限の構成で
すむ。
【0035】さらに、中和用の電子放出素子からは、必
ずしも電子を常時放出する必要はなく、所定のタイミン
グで定期的に放出すればよい。これにより、中和用の電
子放出素子の駆動が最小限ですみ、消費電力が最小限に
抑えられる。
【0036】また本発明は、複数本の行方向配線と複数
本の列方向配線とによってSCEをそれぞれ結線するこ
とで、行列状に多数個のSCEを配列した単純マトリク
ス型の電子源を用いた電子線発生装置に好適である。上
記単純マトリクス型の電子源は、行方向と列方向に適当
な駆動信号を与えることで、多数のSCEを選択し電子
放出量を制御し得るので、基本的には他の制御電極を付
加する必要がなく、1枚の基板上で容易に構成できる。
【0037】もちろん、本発明は電子源と電子被照射部
材との間に何らかの付加構造(例えば集束電極や偏向電
極等)を有する場合についても、上記の考え方を該付加
構造間の各々の空間に適用し、支持部材に設けられる複
数の電極の構成を決めることで同様の効果を与える。さ
らに、上記付加構造が上記複数の電極の一部を兼ねる場
合についても適用できる。
【0038】本発明の画像形成装置では、本発明の電子
線発生装置で用いた照射用の電子放出素子に代えて、画
像信号に応じて電子を放出する発光用の電子放出素子と
するとともに、電子被照射部材に代えて、発光用の電子
放出素子から放出された電子が衝突することにより画像
が形成される部材および加速電極を備えた画像形成部材
とすることで、上述したようにしたように発光用の電子
放出素子から放出される電子の軌道が安定し、その結
果、発光位置のずれのない良好な画像が形成される。
【0039】この場合、特に、画像信号の帰線期間中に
定期的に中和用の電子を放出させることで、発光用の電
子放出素子が中和用の電子放出素子を兼用する場合に、
画像の形成に影響を及ぼすことなく絶縁性部材の帯電の
中和が行なわれる。
【0040】
【実施例】本発明にかかわる画像形成装置は基本的に
は、薄型の真空容器内に、基板上に多数の冷陰極素子を
配列してなるマルチ電子ビーム源と、電子ビームの照射
により画像を形成する画像形成部材とを対向して備えて
いる。
【0041】冷陰極素子は、たとえばフォトリソグラフ
ィーやエッチングのような製造技術を用いれば基板上に
精密に位置決めして形成できるため、微小な間隔で多数
個を配列することが可能である。しかも、従来からCR
T等で用いられてきた熱陰極と比較すると、陰極自身や
周辺部が比較的低温の状態で駆動できるため、より微細
な配列ピッチのマルチ電子ビーム源を容易に実現するこ
とができる。
【0042】本発明は、上述した冷陰極素子をマルチ電
子ビーム源として用いた画像形成装置にかかわるもので
ある。
【0043】また、冷陰極素子のなかでもとりわけ好ま
しいのは、表面伝導型電子放出素子(SCE)である。
すなわち、前記MIM型素子は絶縁層や上部電極の厚さ
を比較的精密に制御する必要があり、またFE型は針状
の電子放出部の先端形状を精密に制御する必要がある。
そのため、これらの素子は比較的製造コストが高くなっ
たり、製造プロセス上の制限から大面積のものを作製す
るのが困難となる場合があった。
【0044】これに対してSCEは、構造が単純で製造
が簡単であり、大面積のものを容易に作製できる。近
年、特に大画面で安価な表示装置が求められている状況
においては、とりわけ好適な冷陰極素子であるといえ
る。
【0045】SCEの典型的な構成を図19に示す。図
19は、SCEの典型的な素子構成を示す図である。す
なわち図19に示すように、絶縁性基板1011上に1
対の素子電極1016、1017を設け、これら各電極
1016、1017を連絡するように金属酸化物等の薄
膜1018(以下、「電子放出部形成用薄膜」とい
う。)を成膜し、この薄膜1018をフォーミングと呼
ばれる通電処理により局所的に破壊もしくは変質させ電
子放出部1023を形成したものである。
【0046】次に、図19に示した電子放出素子の製造
方法を、本出願人による特開平2−56822、4−2
8139を参考にして、図20の製造工程図を用いて概
説する。なお、以下の工程a〜cは図20の(a)〜
(c)に対応する。
【0047】工程a:絶縁性基板1011を洗剤、純水
および有機溶剤により十分に洗浄後、真空蒸着法、スパ
ッタ法等により素子電極材料を堆積後、フォトリソグラ
フィー技術により絶縁性基板1011の面上に素子電極
1016、1017を形成する。
【0048】絶縁性基板1011としては、石英ガラ
ス、Na等の不純物含有量を減少したガラス、青板ガラ
ス、青板ガラスにスパッタ法等により形成したSiO2
を積層したガラス基板等のガラス部材及びアルミナ等の
セラミックス部材等が挙げられる。素子電極1016、
1017の材料としては、導電性を有するものであれば
どのようなものであっても構わないが、例えばNi、C
r、Au、Mo、W、Pt、Ti、Al、Cu、Pd等
の金属、あるいは合金、或いはPd、Ag、Au、Ru
2 、Pd−Ag等の金属や金属酸化物とガラス等から
構成される印刷導体、あるいはIn23 /SnO2
の透明導電体、あるいはポリシリコン等の半導体導体材
料等が挙げられる。
【0049】工程b:絶縁性基板1011上に設けられ
た素子電極1016、1017の間に、有機金属溶液を
塗布して放置することにより、有機金属薄膜を形成す
る。この後、有機金属薄膜を加熱焼成処理し、リフトオ
フ、エッチング等によりパターニングし、電子放出部形
成用薄膜1018を形成する。
【0050】上記有機金属溶液とは、電圧印加により電
子を放出しやすいもの、即ち仕事関数の低いもので、か
つ安定なもの、例えばPd、Ru、Ag、Au、Ti、
In、Cu、Cr、Fe、Zn、Sn、Ta、W、P
b、Hg、Cd、Pt、Mn、Sc、La、Co、C
e、Zr、Th、V、Mo、Ni、Os、Rh、Ir等
の金属、AgMg、NiCu、Pb、Sn等の合金を主
元素とする有機化合物の溶液である。
【0051】なお、ここでは、有機金属溶液の塗布法に
より説明したが、これに限る物でなく、真空蒸着法、ス
パッタ法、化学的気相堆積法、分散塗布法、ディッピン
グ法、スピンナー法等によって形成される場合もある。
【0052】工程c:素子電極1016、1017間に
電圧を不図示の電源により電圧を印加することで、先述
のフォーミングと呼ばれる通電処理を施し、電子放出部
形成用薄膜1018に、電子放出部形成用薄膜1018
の構造が変化した部位である電子放出部1023を形成
する。このようにして形成された電子放出部1023
は、導電性微粒子で構成されていることを本発明者等は
観察している。
【0053】このSCEは、素子電極1016、101
7間にある程度(しきい値電圧)以上の電圧を印加する
ことにより急激に放出電流が増加して電子放出部102
3から電子を放出し、一方、上記しきい値電圧未満では
放出電流がほとんど検出されない非線形素子である。S
CEの放出電流は素子電極1016、1017間に印加
する電圧で制御でき、また、放出電荷はこの電圧の印加
時間により制御できる。
【0054】また、本出願人は、SCEのなかでは電子
放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形成したもの
が特性上、あるいは大面積化する上で好ましいことを見
出している。
【0055】そこで、以下に述べる実施例では、微粒子
膜を用いて形成したSCEをマルチ電子ビーム源として
用いた画像表示装置を、本発明の画像形成装置の好まし
い例として図面を参照して説明する。
【0056】(第1実施例)図1は、本発明の電子線発
生装置を応用した画像形成装置の第1実施例の一部を破
断した斜視図であり、図2は、図1に示した画像形成装
置の電子源近傍の拡大斜視図である。
【0057】図1において、リアプレート2には、複数
の表面伝導型の電子放出素子(SCE)15がマトリク
ス状に配列された電子源1が固定されている。電子源1
には、ガラス基板6の内面に蛍光膜7と加速電極である
メタルバック8が形成された、画像形成部材としてのフ
ェースプレート3が、絶縁性材料からなる支持枠4を介
して対向配置されており、電子源1とメタルバック8と
の間には、不図示の電源により高電圧が印加される。こ
れらリアプレート2、支持枠4およびフェースプレート
3は互いにフリットガラス等で封着され、リアプレート
2と支持枠4とフェースプレート3とで外囲器10を構
成する。
【0058】また、外囲器10の内部は10-6Torr
程度の真空に保持されるので、大気圧や不意の衝撃など
による外囲器10の破壊を防止する目的で、耐大気圧構
造体として、外囲器10の内部には薄板状のスペーサ5
が設けられている。スペーサ5は絶縁性材料からなるも
ので、上記目的を達成するのに必要な数だけ、かつ、必
要な間隔をおいてY方向に平行に配置され、外囲器10
の内面および電子源1の表面にフリットガラス等で封着
される。
【0059】上記各電子放出素子15は、その機能から
見て2種類に分けられる。図2に示すように、画像信号
に応じてフェースプレート3(図1参照)に電子を照射
する発光用電子放出素子15aと、スペーサ5の帯電を
中和するためにスペーサ5に電子を照射する中和用電子
放出素子15bである。発光用電子放出素子15aは、
X方向およびY方向に等間隔に、2次元のマトリクス状
に配置される。中和用電子放出素子15bは、スペーサ
5の近傍に、スペーサ5に沿って配置されている。これ
ら発光用電子放出素子15aと中和用電子放出素子15
bとは全く同一の構造であり、同一の基板上に同時に形
成することができる。
【0060】以下に、上述した各構成要素について詳細
に説明する。
【0061】(1)電子源1 図3は、図1に示した画像形成装置の電子源の要部平面
図であり、図4は、図3に示した電子源のA−A’線断
面図である。なお、上述したように電子源1に設けられ
る発光用電子放出素子15aと中和用電子放出素子15
bとは同一の基板上に全く同一の構造で形成され、しか
も作動原理も同じなので、説明を簡単にするために、こ
こでは両者を区別せず単に電子放出素子15として説明
する。
【0062】図3および図4に示すように、ガラス基板
等からなる絶縁性基板11には、m本のX方向配線12
とn本のY方向配線13とが、層間絶縁層14(図3で
は不図示)で電気的に分離されてマトリクス状に配線さ
れている。各X方向配線12と各Y方向配線13との間
には、それぞれ表面伝導型の電子放出素子15が電気的
に接続されている。各電子放出素子15は、それぞれX
方向に間をおいて配置された1対の素子電極16、17
と、各素子電極16、17を連絡する電子放出部形成用
薄膜18とで構成され、1対の素子電極16、17のう
ち一方の素子電極16が、層間絶縁層14に形成された
コンタクトホール14aを介してX方向配線12に電気
的に接続され、他方の素子電極17がY方向配線13に
電気的に接続される。各素子電極16、17は、それぞ
れ導電性金属等からなるものであり、真空蒸着法、印刷
法、スパッタ法等で形成される。
【0063】絶縁性基板11の大きさ及び厚みは、絶縁
性基板11に設置される電子放出素子15の個数および
個々の素子の設計上の形状や、電子源1の使用時に容器
の一部を構成する場合には、その容器を真空に保持する
ための条件等に依存して適宜設定される。
【0064】各X方向配線12および各Y方向配線13
は、それぞれ絶縁性基板11上に、真空蒸着法、印刷
法、スパッタ法等により所望のパターンに形成された導
電性金属等からなり、多数の電子放出素子15にできる
だけ均等な電圧が供給されるように、材料、膜厚、配線
巾が設定される。また、層間絶縁層14は、真空蒸着
法、印刷法、スパッタ法等で形成されたSiO2 等であ
り、X方向配線12を形成した絶縁性基板11の全面或
いは一部に所望の形状で形成され、特にX方向配線12
とY方向配線13の交差部の電位差に耐え得るように、
膜厚、材料、製法が適宜設定される。
【0065】また、X方向配線12には、X方向に配列
する電子放出素子15の行を任意に走査するための走査
信号を印加するための不図示の走査信号発生手段と電気
的に接続されている。一方、Y方向配線13には、Y方
向に配列する電子放出素子15の各列を任意に変調する
ための変調信号を印加するための不図示の変調信号発生
手段と電気的に接続されている。ここにおいて、各電子
放出素子15に印加される駆動電圧は、当該素子に印加
される走査信号と変調信号の差電圧として供給されてい
るものである。
【0066】ここで、電子源1の製造方法の一例につい
て図5により工程順に従って具体的に説明する。尚、以
下の工程a〜hは、図5の(a)〜(h)に対応する。
【0067】工程a:清浄化した青板ガラス上に厚さ
0.5μmのシリコン酸化膜をスパッタ法で形成した絶
縁性基板11上に、真空蒸着により厚さ50オングスト
ロームのCr、厚さ6000オングストロームのAuを
順次積層した後、ホトレジスト(AZ1370 ヘキス
ト社製)をスピンナーにより回転塗布、べークした後、
ホトマスク像を露光、現像して、X方向配線12のレジ
ストパターンを形成し、Au/Cr堆積膜をウエットエ
ッチングして、所望の形状のX方向配線12を形成す
る。
【0068】工程b:次に、厚さ1.0μmのシリコン
酸化膜からなる層間絶縁層14をRFスパッタ法により
堆積する。
【0069】工程c:工程bで堆積したシリコン酸化膜
にコンタクトホール14aを形成するためのホトレジス
トパターンを作り、これをマスクとして層間絶縁層14
をエッチングしてコンタクトホール14aを形成する。
エッチングはCF4 とH2 ガスを用いたRIE(Rea
ctive Ion Etching)法による。
【0070】工程d:その後、素子電極と素子電極間ギ
ャップとなるべきパターンをホトレジスト(RDー20
00Nー41 日立化成社製)で形成し、真空蒸着法に
より厚さ50オングストロームのTi、厚さ1000オ
ングストロームのNiを順次堆積した。ホトレジストパ
ターンを有機溶剤で溶解し、Ni/Ti堆積膜をリフト
オフし、素子電極間隔L1(図3参照)が3μm、素子
電極幅W1(図3参照)が300μmである素子電極1
6、17を形成する。
【0071】工程e:素子電極16、17の上にY方向
配線13のホトレジストパターンを形成した後、厚さ5
0オングストロームのTi、厚さ5000オングストロ
ームのAuを順次真空蒸着により堆積し、リフトオフに
より不要の部分を除去して、所望の形状のY方向配線1
3を形成する。
【0072】工程f:図6に示すような、素子電極間隔
L1だけ間をおいて位置する1対の素子電極16、17
を跨ぐような開口20aを有するマスク20を用い、膜
厚1000オングストロームのCr膜21を真空蒸着に
より堆積・パターニングし、その上に有機Pd(ccp
4230 奥野製薬(株)社製)をスピンナーにより回
転塗布、300℃で10分間の加熱焼成処理をした。
【0073】このようにして形成されたPdを主元素と
する微粒子からなる電子放出部形成用薄膜18の膜厚は
約100オングストローム、シート抵抗値は5×104
Ω/□であった。なお、ここで述べる微粒子膜とは、複
数の微粒子が集合した膜であり、その微細構造として、
微粒子が個々に分散配置した状態のみならず、微粒子が
互いに隣接、あるいは、重なり合った状態(島状も含
む)の膜をさし、その粒径とは、前記状態で粒子形状が
認識可能な微粒子についての径をいう。
【0074】工程g:酸エンチャントによりCr膜21
を除去して、所望のパターン形状を有する電子放出部形
成用薄膜18を形成した。
【0075】工程h:コンタクトホール14a部分以外
にレジストを塗布するようなパターンを形成し、真空蒸
着により厚さ50オングストロームのTi、厚さ500
0オングストロームのAuを順次堆積した。リフトオフ
により不要の部分を除去することにより、コンタクトホ
ール14aを埋め込んだ。
【0076】以上の工程を経て、X方向配線12、Y方
向配線13および電子放出素子15が絶縁性基板11上
に2次元状に等間隔に形成配置される。
【0077】そして、外囲器10(図1参照)を、不図
示の排気管を通じて真空ポンプにて排気し、十分な真空
度に達した後、容器外端子Dox1ないしDoxmとD
oy1ないしDoynを通じ、電子放出素子15の素子
電極16、17間に電圧を印加し、電子放出部形成用薄
膜18を通電処理(フォーミング処理)することにより
電子放出部23(図4参照)が形成される。例えば、フ
ォーミング処理として、10-6Torrの真空雰囲気下
で、図7に示すようなパルス幅T1が1ミリ秒、波高値
(フォーミング時のピーク電圧)が5Vの三角波を、1
0ミリ秒のパルス間隔T2 で60秒間、素子電極16、
17間に通電することにより、電子放出部形成用薄膜1
8が局所的に破壊され、電子放出部形成用薄膜18に電
子放出部23を形成できる。
【0078】このような表面伝導型の電子放出素子15
の特性を図8に示す。図8のグラフからわかるように、
電子放出素子15を構成する1対の素子電極16、17
に印加する電圧Vfがある特定値(しきい値)Vthを越
えるまでは放出電流Ieは検出されないが、Vth(例え
ば、8V)を越えると放出電流Ieが検出される。すな
わち、素子電極16、17間にしきい値電圧以上の電圧
を印加することによって、電子放出部23から電子が放
出される。
【0079】例えば、電子放出素子15が6×6のマト
リクス状に配置され、その素子番号をD(X,Y)で表
わすとする。画像を形成する場合、X軸と平行な1ライ
ンを単位としてライン順に画像を形成していく方法をと
る。画像の1ラインに対応した電子放出素子15を駆動
するには、X=1〜6のうち、表示ラインに対応する行
の端子に0Vの電圧を印加し、それ以外の端子には7V
の電圧を印加する。それと同期して、画像パターンに従
って、Y=1〜6の列のうち発光させる列に、例えば1
4Vの電圧を印加すると電子が放出される。このとき、
それ以外の電子放出素子15には7Vあるいは0Vの電
圧が印加されるが、この電圧はしきい値電圧以下なの
で、電子は放出されない。以上の説明では6×6のマト
リクスの構成としたが、実際には、これよりもはるかに
多数の画素を備えたものが用いられ、その場合でも同様
の原理で作動する。
【0080】また、電子放出素子15から放出された電
子は、素子電極16、17の負極側から正極側へ向かう
速度を持っている。そのため、図9に示すように、メタ
ルバック8との間に数kV以上の高電圧を印加すること
によりメタルバック8側へ加速された電子は、電子放出
素子15の形成された面に対するする電子放出部23か
らの法線に対して、正極側の素子電極16のほうに向か
う放物線軌跡をとって飛翔する。
【0081】(2)蛍光膜7 蛍光膜7は、モノクロームの場合は蛍光体のみから成る
が、カラーの場合は、図10に示されるように、三原色
(R、G、B)等の蛍光体7aの配列により構成され、
各蛍光体7aを囲むように格子状の黒色導電体7bが配
される。この黒色導電体7bは、各蛍光体7a間の塗り
分け部を黒くすることで混色を目立たなくすることと、
蛍光膜7における外光反射によるコントラストの低下を
抑制することである。黒色導電体7bの材料としては、
通常よく用いられている黒鉛を主成分とする材料だけで
なく、導電性があり、光の透過及び反射が少ない材料で
あれば適用できる。また、ガラス基板6に蛍光体を塗布
する方法はモノクローム、カラーによらず、沈殿法や印
刷法が用いられる。
【0082】本実施例では、黒色導電体7bの幅を20
0μm、各蛍光体7aの寸法を約600μm×200μ
m、画素のピッチを800μm×400μmとした。ま
た、図10では蛍光体7aのR、G、Bの配置が直線状
になっているが、これに限るものではない。
【0083】(3)メタルバック8 メタルバック8の目的は、蛍光膜7の発光のうち内面側
への光をフェースプレート3側へ鏡面反射することによ
り輝度を向上すること、電子ビーム加速電圧を印加する
ための電極として作用すること、外囲器10内で発生し
た負イオンの衝突によるダメージからの蛍光体7aの保
護等である。メタルバック8は、蛍光膜7を作製後、蛍
光膜7の内側表面の平滑化処理(通常フィルミングと呼
ばれる)を行い、その後Alを真空蒸着等で堆積するこ
とで作製できる。フェースプレート3には、さらに蛍光
膜7の導電性を高めるため、蛍光膜7とガラス基板6と
の間にITO等の透明電極(不図示)を設けてもよい
が、メタルバック8のみで十分な導電性が得られる場合
には必ずしも必要ない。
【0084】(4)外囲器10 外囲器10は、不図示の排気管に通じ、10-6Torr
程度の真空度にされた後、封止される。そのため、外囲
器10を構成するリアプレート2、フェースプレート
3、支持枠4は、外囲器10に加わる大気圧に耐えて真
空雰囲気を維持でき、かつ、電子源1とメタルバック8
間に印加される高電圧に耐えるだけの絶縁性を有するも
のを用いることが望ましい。その材料としては、例えば
石英ガラス、Na等の不純物含有量を減少したガラス、
青板ガラス、アルミナ等のセラミックス部材等が挙げら
れる。ただし、フェースプレート3については可視光に
対して一定以上の透過率を有するものを用いる必要があ
る。また、各々の部材の熱膨張率が互いに近いものを組
み合わせることが好ましい。
【0085】リアプレート2は、主に電子源1の強度を
補強する目的で設けられるため、電子源1自体で十分な
強度をもつ場合にはリアプレート2は不要であり、電子
源1に直接支持枠4を封着し、電子源1と支持枠4とフ
ェースプレート3とで外囲器10を構成してもよい。
【0086】また、外囲器10の封止後の真空度を維持
するために、ゲッター処理を行う場合もある。これは、
外囲器10の封止を行う直前あるいは封止後に、抵抗加
熱あるいは高周波加熱等により、外囲器10内の所定の
位置(不図示)に配置されたゲッターを加熱し、蒸着膜
を形成する処理である。ゲッターは通常Baが主成分で
あり、該蒸着膜の吸着作用により、たとえば1×10-5
〜1×10-7Torrの真空度を維持するものである。
【0087】(5)スペーサ5 スぺーサ5としては、電子源1とメタルバック8間に印
加される高電圧に耐えるだけの絶縁性を有するものであ
ればどのようなものであっても構わないが、例えば石英
ガラス、Na等の不純物含有量を減少したガラス、青板
ガラス、アルミナ等のセラミックス部材等が挙げられ
る。ただし、その熱膨張率が外囲器10を成す部材と近
いものが好ましい。
【0088】また、スペーサ5は、蛍光膜7の黒色導電
体7b(図10参照)に沿って配置され、蛍光体7aの
発光の傷害とならないようになっている。本実施例で
は、外囲器10の受ける大気圧や他の部材との熱膨張率
の整合等を考慮して厚さが400μmのガラスを用い、
蛍光体7aの10列おきに配置した。
【0089】次に、本実施例の特徴となる機能について
図11を参照しつつ説明する。図11は、図1に示した
画像形成装置の一連の動作を説明するための、Y方向か
ら見た断面図である。
【0090】発光用電子放出素子15aに、容器外端子
Dx1ないしDxmとDy1ないしDynを通じて電圧
を印加すると、電子放出部23から電子が放出される。
それと同時にメタルバック8(あるいは不図示の透明電
極)に高圧端子HV を通じて数kV以上の高電圧(以
下、「加速電圧」という)を印加して電子放出部23か
ら放出された電子を加速し、フェースプレート3の内面
に衝突させる。これにより、蛍光膜7の蛍光体7aが励
起されて発光し、画像が表示される(図11の
(a))。
【0091】電子がフェースプレート3の内面に衝突す
ることにより、蛍光体7aの発光現象の他に、蛍光膜7
やメタルバック8から正イオンが発生する。また、空間
中の残留ガスに電子が衝突し、正イオンが発生すること
もある。特に、スペーサ5の近傍で発生した正イオン
は、スペーサ5の表面に付着する(図11の(b))。
【0092】正イオンがスペーサ5に付着することによ
ってスペーサ5が帯電し、周辺の電場の乱れが生じる。
その結果、帯電したスペーサ5の近くにある発光用電子
放出素子15aから放出される電子の飛翔軌道がずれて
本来衝突すべき位置とはと違った位置に衝突し、輝度損
失や色ずれが生じる(図11の(c))。
【0093】そこで、中和用電子放出素子15bから電
子を放出し、この電子をスペーサ5に衝突させる。これ
によりスペーサ5の帯電が中和され、発光用電子放出素
子15aから放出される電子の飛翔軌道のずれはなくな
る(図11の(d))。
【0094】中和用電子放出素子15bから放出される
電子がスペーサ5に衝突するのは、図9に示した、電子
の飛翔特性を利用したからである。すなわち中和用電子
放出素子15bを、対となる素子電極16、17の対向
方向がスペーサ5の側面に対して略垂直になるように配
置し、各素子電極16、17のうちスペーサ5側の素子
電極を正極とすることで、中和用電子放出素子15bか
ら放出された電子はスペーサ5に向かって飛翔する。
【0095】通常、対となる素子電極16、17間の印
加電圧は12〜16V程度、メタルバック8と電子源1
との距離は2mm〜8mm程度、高圧端子Hvを通じて
メタルバック8に印加される電圧(加速電圧)は1kV
〜10kV程度である。本実施例では、素子電極16、
17間の印加電圧を14V、メタルバック8と電子源1
との距離を4mm、メタルバック8への印加電圧を6k
Vとした。
【0096】ここで、発光用電子放出素子および中和用
電子放出素子の制御について図12を参照しつつ説明す
る。図12は、図1に示した電子放出素子の駆動制御部
のブロック図である。画像信号情報源31からは、表示
する画像情報について、発光用電子放出素子駆動回路3
3へ画像信号を送信するとともに、制御用CPU32へ
同期信号を送信する。制御用CPUからは、発光用電子
放出素子駆動回路33および中和用電子放出素子駆動回
路34へそれぞれ制御信号が送信され、制御用CPU3
2で発光用電子放出素子駆動回路33および中和用電子
放出素子駆動回路34を制御する。発光用電子放出素子
駆動回路32および中和用電子放出素子駆動回路34
は、それぞれ発光用電子放出素子駆動信号および中和用
電子放出素子駆動信号を表示パネル35に送信する。こ
こでは、図1に示した外囲器10およびその内部に含ま
れる構成要素をまとめて表示パネル35という。
【0097】制御用CPU32は、主に中和用電子放出
素子15bからの電子照射のタイミングと照射量を制御
するために用いられる。中和用電子放出素子15bの駆
動タイミングは、本実施例では、スペーサ5の近傍に配
置された発光用電子放出素子15aの駆動の直後とし
た。また、実験等により発光用電子放出素子15aから
放出される電子の軌道に影響が現れるタイミングを求
め、それに基づいて中和用電子放出素子15bの駆動タ
イミングを設定してもよい。なお、一定量の電子を常時
中和用電子放出素子15bから照射し続けてもよいが、
消費電力を抑えるために、中和用電子放出素子15bか
らの電子の放出は所定のタイミングで定期的に行なった
ほうがよい。また、中和用電子放出素子15bによる電
子の照射量は、発光用電子放出素子15aによる電子の
照射量に基づいて決定される。
【0098】以上説明したように、スペーサ5の近傍に
中和用電子放出素子15bを設け、中和用電子放出素子
15bからスペーサ5に向けて電子を放出することで、
この電子によりスペーサ5の帯電が中和され、発光用電
子放出素子15aからの正確で安定した電子放出を維持
することができる。それにより、輝度の損失および色ず
れが防止され、鮮明な画像を得ることができる。また、
中和用電子放出素子15bは、発光陽電子放出素子15
aと同一の基板上に、しかも同一の構造で作製すること
ができるので、発光用電子放出素子15aと中和用電子
放出素子15bとは同一の製造工程で製造することがで
き、中和用電子放出素子15bを設けることにより製造
工程が増えることはない。
【0099】以上述べた構成は、画像表示等に用いられ
る好適な画像形成装置を作製する上で必要な概略構成で
あり、例えば各部材の材料や配置等、詳細な部分は上述
内容に限定されるものでなく、画像形成装置の用途に適
するように適宜選択する。
【0100】また、本実施例では、発光用電子放出素子
15aの電子放出方向と中和用電子放出素子15bの電
子放出方向とが同じである場合について説明したが、ス
ペーサ5の配置によっては、両者の放出方向がそれぞれ
異なるように、中和用電子放出素子15bの向きや結線
を変えてもよい。さらに、本実施例では耐大気圧構造体
であるスペーサ5の帯電を中和するための中和用電子放
出素子15bについて説明したが、中和陽電子放出素子
15bは、それに限らず、板状、メッシュ状、棒状等の
偏光電極や、引き出し電極、あるいは制御電極等をフェ
ースプレート3とリアプレート2との間に固定するため
の支柱の帯電を中和するためのもととしてもよいし、表
面に偏向電極として薄膜を塗布した支柱の帯電を中和す
るためのものとしてもよい。
【0101】さらに、本実施例では、スペーサ5の片面
の帯電を中和できるように、スペーサ5の片面側のみに
中和用電子放出素子15bを配置したが、図13に示す
ように、スペーサ5の両面側に中和用電子放出素子15
bを配置したり、さらにはスペーサ5と平行な支持枠4
の近傍に中和用電子放出素子15bを配置してもよい。
これにより、スペーサ5の両面やスペーサ5と平行な支
持枠4の帯電も中和でき、より好ましい。
【0102】(第2実施例)本実施例は、支持枠の帯電
を中和するために、各発光用電子放出素子の一部に中和
用電子放出素子の機能を持たせたものである。すなわち
図1において、容器外端子Dynに接続された電子放出
素子15からの電子の放出方向を、画像表示時と中和時
とで切り替え、中和時には支持枠4へ向けて電子が放出
されるようにしたものである。したがって、電子放出素
子15の駆動制御部を除く構成は第1実施例と同様であ
り、その説明については省略する。
【0103】電子放出素子15から放出された電子は、
図9に示したように、正極側の素子電極16へ向かう
(−X方向)速度成分を持っている。そこで、素子電極
16、17に印加する電圧の極性を逆にすれば、電子を
反対方向(+X方向)に放出させることができる。ま
た、メタルバック8との間に印加する加速電圧Vaを変
化させることによって電子放出素子15から放出される
電子の軌道をわずかに変化させることも可能で、これを
利用して中和用の電子を帯電箇所に指向させることもで
きる。
【0104】以下に、本実施例の特徴となる機能につい
て図14を参照して説明する。図14は、本発明の画像
形成装置の第2実施例の一連の動作を説明するための図
であり、図1におけるY方向からの断面を示している。
また、図14において、各電子放出素子15のうち支持
枠4に最も近い電子放出素子15が、中和用電子放出素
子の機能を兼用するものである。
【0105】電子放出素子15に電圧を印加すると、電
子放出素子15の電子放出部から電子が放出される。そ
れと同時にメタルバック8(あるいは不図示の透明電
極)に数kV以上の加速電圧を印加して電子放出部から
放出された電子を加速し、フェースプレート3の内面に
衝突させる。これにより、蛍光膜7の蛍光体が励起され
て発光し、画像が表示される(図14の(a))。
【0106】電子がフェースプレート3の内面に衝突す
ることにより、蛍光体の発光現象の他に、蛍光膜7やメ
タルバック8から正イオンが発生する。また、空間中の
残留ガスに電子が衝突し、正イオンが発生することもあ
る。特に、支持枠4の近傍で発生した正イオンは、支持
枠4の表面に付着する(図14の(b))。
【0107】正イオンが支持枠4に付着することによっ
て支持枠4が帯電し、周辺の電場の乱れが生じる。その
結果、帯電した支持枠4の近くにある電子放出素子15
から放出される電子の飛翔軌道がずれて本来衝突すべき
位置とはと違った位置に衝突し、輝度損失や色ずれが生
じる(図14の(c))。
【0108】そこで、支持枠4の近くの電子放出素子1
5に印加する電圧の極正を逆にし、この電子放出素子1
5から電子を放出する。すると電子は、発光時とは逆に
支持枠4に向かって(図示右方に)飛翔し、支持枠4に
衝突する。これにより支持枠4の帯電が中和され、電子
放出素子15から放出される電子の飛翔軌道のずれはな
くなる(図14の(d))。
【0109】ここで、各電子放出素子15の制御につい
て図15を参照しつつ説明する。図15は、本実施例の
画像形成装置の電子放出素子の駆動制御部のブロック図
である。本実施例では、発光時に電子放出素子15を駆
動する発光用駆動回路43と、中和時に電子放出素子1
5を駆動する中和用駆動回路44の2種類の駆動回路を
有し、各駆動回路43、44を切り替え回路46で切り
替えて電子放出素子15を駆動する。画像信号情報源4
1からは、表示する画像情報について、発光用駆動回路
33へ画像信号を送信するとともに、制御用CPU32
へ同期信号を送信する。この制御用CPU42で、中和
用駆動回路44と切り替え回路46を制御する。制御用
CPU42から発信された切り替え制御信号によって、
発光用駆動回路43から発信された発光用駆動信号と、
中和用駆動回路44から発信された中和用駆動信号との
切り替えを行なう。発光時には、切り替え回路46によ
り発光用駆動回路43が選択され、この駆動信号が表示
パネル45に送られ、表示パネル45に画像が形成され
る。一方、中和時には、切り替え回路46により中和用
駆動回路44が選択され、この駆動信号が表示パネル4
5に送られ、所定の電子放出素子15から中和用の電子
が支持枠4に向けて放出される。
【0110】制御用CPU42は、発光用の電子照射
と、中和用の電子照射のタイミングおよび照射量を制御
するのに用いられる。本実施例では、発光用の電子を放
出している間は中和用の電子を放出することができない
ので、中和用の電子照射のタイミングとしては、例え
ば、図16のタイミングチャートに示すように、10フ
ィールド毎の垂直帰線期間に行なえばよい。また、中和
用の電子照射量は、発光のための電子照射量に基づいて
決定される。
【0111】以上説明したように、支持枠4の近傍の電
子放出素子15からの電子の放出方向を切り替え、これ
を支持枠4の中和用に用いることで、新たに中和用の電
子放出素子を設けることなく簡単な構成で、支持枠4の
帯電を中和することができる。これにより、支持枠4の
近傍の電子放出素子15からの正確で安定した電子放出
が維持され、輝度の損失および色ずれのない鮮明な画像
を得ることができる。
【0112】本実施例では、電子放出素子15に印加す
る電圧の極性を切り替えることによって電子の照射方向
を変えたが、メタルバック8(あるいは透明電極)に印
加する加速電圧を調整することによって、電子の照射位
置を微修正することもできる。
【0113】(第3実施例)本実施例は、フェースプレ
ートの絶縁部分を中和するための中和用電子放出素子を
設けたものであり、以下、図17を用いて本実施例につ
いて説明する。
【0114】図17は、本発明の画像形成装置の第3実
施例の一連の動作を説明するための図であり、図1にお
けるX方向から見た断面で示している。
【0115】上述した実施例で述べたように、フェース
プレート103は、ガラス基板106の内面に蛍光膜1
07とメタルバック108を設けたものである。一般
に、フェースプレート103と支持枠104との封着は
ガラス基板106において行なわれるので、ガラス基板
106の外形寸法は、支持枠104との封着部分を考慮
して蛍光膜107およびメタルバック108の外形寸法
よりも大きいものとしている。そのため、支持枠104
の近傍では、ガラス基板106が絶縁部分として外囲器
110の内部の空間に露出している。
【0116】一方、電子源101には、図1におけるY
方向での最外部の発光用電子放出素子115aと支持枠
104との間に、中和用電子放出素子115bが設けら
れている。中和用電子放出素子115bは、発光用電子
放出素子115aと同一の構造であるが、発光用電子放
出素子115aとは向きが90°異なり、しかも、対と
なる素子電極のうち支持枠104側の素子電極が正極側
となるように配置されている。その他の構成については
第1実施例と同様なので、その説明は省略する。
【0117】次に、本実施例の動作について説明する。
【0118】発光用電子放出素子115aに電圧を印加
すると、発光用電子放出素子115aの電子放出部から
電子が放出される。それと同時にメタルバック108
(あるいは不図示の透明電極)に数kV以上の加速電圧
を印加して電子放出部から放出された電子を加速し、フ
ェースプレート103の内面に衝突させる。これによ
り、蛍光膜107の蛍光体が励起されて発光し、画像が
表示される(図17の(a))。図17の(a)では、
発光用電子放出素子115aから放出された電子は電子
源101の面に対して垂直上方に飛翔しているように見
えているが、これは図1におけるX方向から見た図なの
で、実際には放物線軌道を描いて飛翔している。
【0119】電子がフェースプレート103の内面に衝
突することにより、蛍光体の発光現象の他に、蛍光膜1
07やメタルバック108から正イオンが発生する。ま
た、空間中の残留ガスに電子が衝突し、正イオンが発生
することもある。特に、支持枠104の近傍で発生した
正イオンは、ガラス基板106の端部(支持枠104と
の封着部)に付着する(図17の(b))。
【0120】正イオンがガラス基板106の端部に付着
することによってその部分が帯電し、周辺の電場の乱れ
が生じる。その結果、最も支持枠104に近い位置にあ
る発光用電子放出素子115aから放出される電子の飛
翔軌道がずれて本来衝突すべき位置とはと違った位置に
衝突し、輝度損失や色ずれが生じる(図17の
(c))。
【0121】そこで、中和用電子放出素子115bから
電子を放出し、この電子をガラス基板106と支持枠1
04との封着部に衝突させる。これによりガラス基板1
06の端部の帯電が中和され、発光用電子放出素子11
5aから放出される電子の飛翔軌道のずれはなくなる
(図17の(d))。
【0122】ここではガラス基板106の端部の帯電の
中和について述べたが、メタルバック108(あるいは
透明電極)に印加する加速電圧を調整し、支持枠104
の帯電を中和させることもできる。
【0123】なお、発光用電子放出素子115aおよび
中和用電子放出素子115bの駆動制御については第1
実施例と同様なので、その説明は省略する。
【0124】以上説明したように、中和用電子放出素子
115bの向きを発光用電子放出素子115aの向きと
は異ならせることによって、発光用電子放出素子115
aから放出される電子の飛翔軌道面に平行な部分におけ
る帯電も中和することができる。
【0125】また、上述した各実施例を組み合せること
によって、外囲器内部のあらゆる絶縁性部材に対して、
その帯電を中和できるような構成とすることもできる。 (第4実施例)図18は、本発明の画像形成装置に、例
えばテレビジョン放送をはじめとする種々の画像情報源
より提供される画像情報を表示できるように構成した画
像表示装置の一例を示すための図である。尚、本表示装
置は、例えばテレビジョン信号のように映像情報と音声
情報の両方を含む信号を受信する場合には、当然映像の
表示と同時に音声を再生するものであるが、本発明の特
徴と直接関係しない音声情報の受信、分離、再生、処
理、記憶等に関する回路やスピーカー等については説明
を省略する。
【0126】以下、画像信号の流れに沿って各部を説明
してゆく。
【0127】まず、TV信号受信回路513は、例えば
電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて伝送
されるTV画像信号を受信するための回路である。受信
するTV信号の方式は特に限られるものではなく、例え
ば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式などの
諸方式でも良い。また、これらよりさらに多数の走査線
よりなるTV信号(例えばMUSE方式を始めとするい
わゆる高品位TV)は、大面積化や大画素数化に適した
本発明の画像形成装置を用いたディスプレイパネル50
0の利点を生かすのに好適な信号源である。TV信号受
信回路513で受信されたTV信号は、デコーダ504
に出力される。
【0128】また、画像TV信号受信回路512は、例
えば同軸ケーブルや光ファイバーなどのような有線伝送
系を用いて伝送されるTV画像信号を受信するための回
路である。TV信号受信回路513と同様に、受信する
TV信号の方式は特に限られるものではなく、また本回
路で受信されたTV信号もデコーダ504に出力され
る。
【0129】また、画像入力インターフェース回路51
1は、例えばTVカメラや画像読取スキャナーなどの画
像入力装置から供給される画像信号を取り込むための回
路で、取り込まれた画像信号はデコーダ504に出力さ
れる。
【0130】また、画像メモリインターフェース回路5
10は、ビデオテープレコーダ(以下VTRと略す)に
記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取り
込まれた画像信号はデコーダ504に出力される。
【0131】また、画像メモリインターフェース回路5
09は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を取
り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ
504に出力される。
【0132】また、画像メモリインターフェース回路5
08は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像デ
ータを記憶している装置から画像信号を取り込むための
回路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ504
に出力される。
【0133】また、入出力インターフェース回路505
は、本表示装置と、外部のコンピュータ、コンピュータ
ネットワークもしくはプリンタなどの出力装置とを接続
するための回路である。画像データや文字・図形情報の
入出力を行うのはもちろんのこと、場合によっては本表
示装置の備えるCPU506と外部との間で制御信号や
数値データの入出力などを行うことも可能である。
【0134】また、画像生成回路507は、入出力イン
ターフェース回路505を介して外部から入力される画
像データや文字・図形情報や、あるいはCPU506よ
り出力される画像データや文字・図形情報に基づき表示
用画像データを生成するための回路である。本回路の内
部には、例えば画像データや文字・図形情報を蓄積する
ための書き換え可能メモリや、文字コードに対応する画
像パターンが記憶されている読み出し専用メモリや、画
像処理を行うためのプロセッサなどを初めとして画像の
生成に必要な回路が組み込まれている。
【0135】画像生成回路507により生成された表示
用画像データは、デコーダ504に出力されるが、場合
によっては入出力インターフェース回路505を介して
外部のコンピュータネットワークやプリンターに出力す
ることも可能である。
【0136】また、CPU506は、主として本表示装
置の動作制御や、表示画像の生成、選択、編集に関わる
作業を行なう。
【0137】例えば、マルチプレクサ503に制御信号
を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号を適
宜選択したり組み合わせたりする。また、その際には表
示する画像信号に応じてディスプレイパネルコントロー
ラ502に対して制御信号を発生し、画像表示周波数や
走査方法(例えばインターレースかノンインターレース
か)や一画面の走査線の数など表示装置の動作を適宜制
御する。
【0138】また、画像生成回路507に対して画像デ
ータや文字・図形情報を直接出力したり、あるいは入出
力インターフェース回路505を介して外部のコンピュ
ータやメモリをアクセスして画像データや文字・図形情
報を入力する。
【0139】なお、CPU506は、むろんこれ以外の
目的の作業にも関わるものであってもよい。例えば、パ
ーソナルコンピュータやワードプロセッサなどのよう
に、情報を生成したり処理する機能に直接関わってもよ
い。
【0140】あるいは、前述したように入出力インター
フェース回路505を介して外部のコンピュータ−ネッ
トワークと接触し、例えば数値計算などの作業を外部機
器と協同して行なってもよい。
【0141】また、入力部514は、CPU506に使
用者が命令やプログラム、あるいはデータなどを入力す
るためのものであり、例えばキーボードやマウスの他、
ジョイステック、バーコードリーダー、音声認識装置な
ど多様な入力機器を用いることが可能である。
【0142】また、デコーダ504は、画像生成回路5
07ないしTV信号受信回路513より入力される種々
の画像信号を3原色信号、または輝度信号とI信号、Q
信号に逆変換するための回路である。なお、同図中に点
線で示すように、デコーダ504は内部に画像メモリを
備えるのが望ましい。これは、例えばMUSE方式をは
じめとして、逆変換するに際して画像メモリを必要とす
るようなテレビ信号を扱うためである。また、画像メモ
リを備えることにより、静止画の表示が容易になる、あ
るいは画像生成回路507およびCPU506と協同し
て画像の間引き、補間、拡大、縮小、合成をはじめとす
る画像処理や編集が容易に行なえるようになるという利
点が生まれるからである。
【0143】また、マルチプレクサ503はCPU50
6より入力される制御信号に基づき表示画像を適宜選択
するものである。すなわち、マルチプレクサ503はデ
コーダ504から入力される逆変換された画像信号のう
ちから所望の画像信号を選択して駆動回路501に出力
する。その場合には、一画面表示時間内で画像信号を切
り換えて選択することにより、いわゆる多画面テレビの
ように、一画面を複数の領域に分けて領域によって異な
る画像を表示することも可能である。
【0144】また、ディスプレイパネルコントローラ5
02は、CPU506より入力される制御信号に基づき
駆動回路501の動作を制御するための回路である。
【0145】まず、ディスプレイパネル500の基本的
な動作に関わるものとして、例えばディスプレイパネル
500の駆動用電源(不図示)の動作シーケンスを制御
するための信号を駆動回路501に対して出力する。
【0146】また、ディスプレイパネル500の駆動方
法に関わるものとして、例えば画面表示周波数や走査方
法(例えばインターレースかノンインターレースか)を
制御するための信号を駆動回路501に対して出力す
る。
【0147】また、場合によっては表示画像の輝度、コ
ントラスト、色調、シャープネスといった画質の調整に
関わる制御信号を駆動回路501に対して出力する場合
もある。
【0148】また、駆動回路501は、ディスプレイパ
ネル500に印加する駆動信号を発生するための回路で
あり、マルチプレクサ503から入力される画像信号
と、ディスプレイパネルコントローラ502より入力さ
れる制御信号に基づいて動作するものである。
【0149】以上、各部の機能を説明したが、図18に
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル5
00に表示することが可能である。すなわち、テレビジ
ョン放送をはじめとする各種の画像信号はデコーダ50
4において逆変換された後、マルチプレクサ503にお
いて適宜選択され、駆動回路501に入力される。一
方、ディスプレイコントローラ502は、表示する画像
信号に応じて駆動回路501の動作を制御するための制
御信号を発生する。駆動回路501は、上記画像信号と
制御信号に基づいてディスプレイパネル500に駆動信
号を印加する。これにより、ディスプレイパネル500
において画像が表示される。これらの一連の動作は、C
PU506により統括的に制御される。
【0150】また、本表示装置においては、デコーダ5
04に内蔵する画像メモリや、画像生成回路507およ
びCPU506が関与することにより、単に複数の画像
情報の中から選択したものを表示するだけでなく、表示
する画像情報に対して、例えば拡大、縮小、回転、移
動、エッジ強調、間引き、補間、色変換、画像の縦横比
変換などをはじめとする画像処理や、合成、消去、接
続、入れ替え、はめ込みなどをはじめとする画像編集を
行なうことも可能である。また、本実施例の説明では、
特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集と同様
に、音声情報に関しても処理や編集を行なうための専用
回路を設けてもよい。
【0151】従って、本表示装置は、テレビジョン放送
の表示機器、テレビ会議の端末機器、静止画像及び動画
像を扱う画像編集機器、コンピューターの端末機器、ワ
ードプロセッサをはじめとする事務用端末機器、ゲーム
機などの機能を一台で兼ね備えることが可能で、産業用
或いは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0152】尚、上記図18は、本発明による画像形成
装置を用いた表示装置の構成の一例を示したに過ぎず、
これのみに限定されるものでないことは言うまでもな
い。例えば図18の構成要素のうち使用目的上必要のな
い機能に関わる回路は省いても差し支えない。またこれ
とは逆に、使用目的によってはさらに構成要素を追加し
てもよい。例えば、本表示装置をテレビ電話機として応
用する場合には、テレビカメラ、音声マイク、照明機、
モデムを含む送受信回路などを構成要素に追加するのが
好適である。
【0153】本表示装置においては、とりわけ本発明に
よる画像形成装置の薄型化が容易なため、表示装置の奥
行きを小さくすることができる。それに加えて、大画面
化が容易で輝度が高く視野角特性にも優れるため、本表
示装置は臨場感あふれ迫力に富んだ画像を視認性良く表
示することが可能である。
【0154】以上の実施例においては、電子放出素子と
して表面伝導型電子放出素子を用いた例を示したが、そ
れに限らず、FE型電子放出素子やMIM型電子放出素
子を用いたものでも、電子放出軌道の安定性の点では同
様の効果が得られる。ただし、素子構造が簡単で、かつ
複数の素子を容易に配置することができるという点を考
えると、表面伝導型電子放出素子を用いることが好まし
い。これは特に、大型の画像形成装置において有効であ
る。
【0155】また、本発明の画像形成装置を画像表示装
置に応用した例で示したが、本発明はこの範囲に限られ
るものではなく、光プリンタの画像形成用発光ユニット
として用いるなど、記録装置への応用も可能である。こ
の場合、通常の形態としては1次元的に配列された画像
形成ユニットを用いることが多いが、上述のm本の行方
向配線とn本の列方向配線を、適宜選択することで、ラ
イン状発光源だけでなく、2次元状の発光源としても応
用できる。
【0156】さらに、以上の実施例で用いた蛍光体のよ
うに直接発光する物質を有する画像形成部材を用いたも
のに限らず、電子の帯電による潜像画像が形成されるよ
うな部材を有する画像形成部材を用いたものであれば、
本発明は適用できる。
【0157】そして、電子被照射体は特定せず、マルチ
の平面電子源をなす電子線発生装置としての応用も可能
である。
【0158】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0159】本発明の電子線照射方法は、電子被照射部
材に電子を照射する第1の工程と絶縁性部材に電子を照
射する第2の工程とを有するので、第1の工程によって
生じた絶縁性部材の帯電を、第2の工程によって中和す
ることができる。その結果、絶縁性部材の帯電により生
じる電子軌道のずれを防止することができる。
【0160】また、第1の工程を行なわない期間に第2
の工程を行なうことにより、電子被照射部材への電子の
照射に影響を及ぼさずに絶縁性部材を中和することがで
きる。すなわち、これを画像の形成に適用した場合に
は、画像の形成に影響を及ぼさずに絶縁性部材を中和す
ることができる。
【0161】本発明の電子線発生装置は、電子源と電子
被照射部材との間に配置された支持枠や耐大気圧構造体
等の絶縁性部材に向けて電子を放出する中和用の電子放
出素子が設けられているので、この中和用の電子放出素
子から電子を放出して絶縁性部材の表面の帯電を中和す
ることによって、照射用の電子放出素子から放出される
電子の軌道のずれを防止できる。
【0162】また、中和用の電子放出素子を照射用の電
子放出素子と同一の基板上に設けることで、従来の電子
源の製造工程と同様の工程で、中和用の電子放出素子と
照射用の電子放出素子とを同一の基板上に同時に製造す
ることができる。
【0163】さらに、照射用の電子放出素子からの電子
の放出方向を切り替え可能とし、照射用の電子放出素子
で中和用の電子放出素子を兼用させることによって、最
小限の構成で絶縁性部材の中和を行なうことができる。
【0164】加えて、中和用の電子の放出を、所定のタ
イミングで定期的に行なうことで、中和のための消費電
力を抑えることができる。
【0165】また、電子放出素子として冷陰極型電子放
出素子を用いることで、省電力で応答速度が速く、しか
も大型の電子線発生装置を構成することができる。その
中でも特に表面伝導型電子放出素子は、素子構造が簡単
で、かつ複数の素子を容易に配置することができるの
で、表面伝導型電子放出素子を用いることによって、構
造が簡単で、しかも大型の電子線発生装置が達成でき
る。
【0166】さらに、複数個の表面伝導型電子放出素子
を2次元のマトリクス状に配置し、複数本の行方向配線
と複数本の列方向配線とによってそれぞれを結線するこ
とで、行方向と列方向に適当な駆動信号を与えること
で、多数の表面伝導型電子放出素子を選択し電子放出量
を制御し得るので、基本的には他の制御電極を付加する
必要がなく、電子源を1枚の基板上で容易に構成でき
る。
【0167】本発明の画像形成装置は、本発明の電子線
発生装置を用いているので上述したように電子の軌道が
安定し、発光位置ずれのない良好な画像を形成すること
ができる。
【0168】特に、電子放出素子として表面伝導型電子
放出素子を用いれば、構造が簡単で大画面のの画像形成
装置が達成でき、さらに、画像信号の帰線期間中に中和
用の電子を放出させることで、発光用の電子放出素子が
中和用の電子放出素子を兼用する場合でも、画像の形成
に影響を及ぼすことなく絶縁性部材の帯電の中和を行な
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の第1実施例の一部を破
断した斜視図である。
【図2】図1に示した画像形成装置の電子源近傍の拡大
斜視図である。
【図3】図1に示した画像形成装置の電子源の要部平面
図である。
【図4】図3に示した電子源のA−A’線断面図であ
る。
【図5】図1に示した画像形成装置の電子源の製造工程
を順に示した図である。
【図6】電子放出部形成用薄膜を形成する際に用いられ
るマスクの一例の平面図である。
【図7】フォーミング処理に用いられる電圧波形の一例
を示す図である。
【図8】表面伝導型電子放出素子の印加電圧を放出電流
の関係を示すグラフである。
【図9】表面伝導型電子放出素子から放出された電子の
飛翔の特性を説明するための図である。
【図10】蛍光膜の構成を説明するための図である。
【図11】図1に示した画像形成装置の一連の動作を説
明するための図である。
【図12】図1に示した電子放出素子の駆動制御部のブ
ロック図である。
【図13】図1に示した画像形成装置における中和用電
子放出素子の配置の他の例を示す図である。
【図14】本発明の画像形成装置の第2実施例の一連の
動作を説明するための図である。
【図15】本発明の画像形成装置の第2実施例の電子放
出素子の駆動制御部のブロック図である。
【図16】本発明の画像形成装置の第2実施例におけ
る、中和のための電子放出のタイミングチャートであ
る。
【図17】本発明の画像形成装置の第3実施例の一連の
動作を説明するための図である。
【図18】本発明の画像形成装置を用いた画像表示装置
の一例のブロック図である。
【図19】表面伝導型電子放出素子の典型的な素子構成
を示すであり、同図(a)はその平面図、同図(b)は
そのA−A’線断面図である。
【図20】図19に示した表面伝導型電子放出素子の製
造工程を順に示した図である。
【図21】熱電子源を用いた従来の画像形成装置の概略
構成図である。
【図22】従来の表面伝導型電子放出素子の平面図であ
る。
【符号の説明】
1、101 電子源 2 リアプレート 3、103 フェースプレート 4、104 支持枠 5 スペーサ 6、106 ガラス基板 7、107 蛍光膜 7a 蛍光体 7b 黒色導電体 8、108 メタルバック 10、110 外囲器 11 絶縁性基板 12 X方向配線 13 Y方向配線 14 層間絶縁層 14a コンタクトホール 15、115 電子放出素子 15a、115a 発光用電子放出素子 15b、115b 中和用電子放出素子 16、17 素子電極 18 電子放出部形成用薄膜 20 マスク 20a 開口 21 Cr膜 23 電子放出部 31、41 画像情報信号源 32、42 制御用CPU 33 発光用電子放出素子駆動回路 34 中和用電子放出素子駆動回路 35、45 表示パネル 43 発光用駆動回路 44 中和用駆動回路 46 切り替え回路 500 ディスプレイパネル 501 駆動回路 502 ディスプレイパネルコントローラ 503 マルチプレクサ 504 デコーダ 505 入出力インターフェース回路 506 CPU 507 画像生成回路 508、509、510 画像メモリインターフェー
ス回路 511 画像入力インターフェース回路 512、513 TV信号受信回路 514 入力部

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気信号に応じて電子を放出する電子源
    から、絶縁性部材を間において前記電子源と対向配置さ
    れた電子被照射部材へ電子を照射する電子照射方法にお
    いて、 前記電子源から電子を放出し、前記電子被照射部材に電
    子を照射する第1の工程と、 前記電子源から電子を放出し、前記絶縁性部材に電子を
    照射する第2の工程とを有することを特徴とする電子線
    照射方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程を行なわない期間に、前
    記第2の工程を行なう請求項1に記載の電子線照射方
    法。
  3. 【請求項3】 前記電子被照射部材は、電子が衝突する
    ことにより画像が形成される画像形成部材であるととも
    に、前記電気信号は画像信号であり、 前記第1の工程を行なわない期間は、前記画像信号の帰
    線期間である請求項2に記載の電子線照射方法。
  4. 【請求項4】 電気信号に応じて電子を放出する照射用
    の電子放出素子が設けられた電子源と、前記電子源に真
    空雰囲気中で対向配置された電子被照射部材と、前記電
    子源と前記電子被照射部材との間に配置された絶縁性部
    材とを有する電子線発生装置において、 前記絶縁性部材に向けて電子を放出するための中和用の
    電子放出素子を有することを特徴とする電子線発生装
    置。
  5. 【請求項5】 前記絶縁性部材は、前記電子源と電子被
    照射部材との間の真空雰囲気を維持するための外囲器の
    一部をなす支持枠である請求項4に記載の電子線発生装
    置。
  6. 【請求項6】 前記絶縁性部材は、前記電子源と電子被
    照射部材との間に設置された耐大気圧構造体である請求
    項4または5に記載の電子線発生装置。
  7. 【請求項7】 前記絶縁性部材は、前記電子被照射部材
    を構成する部材の一部である請求項4、5または6に記
    載の電子線発生装置。
  8. 【請求項8】 前記絶縁性部材は、前記電子源と電子被
    照射部材との間に配置された電極を支持する支柱である
    請求項4、5、6または7に記載の電子線発生装置。
  9. 【請求項9】 前記中和用の電子放出素子は、前記照射
    用の電子放出素子と前記電子源の同一基板上に設けられ
    る請求項4、5、6、7または8に記載の電子線発生装
    置。
  10. 【請求項10】 前記照射用の電子放出素子からの電子
    の放出方向が切り替え可能となっており、前記照射用の
    電子放出素子が前記中和用の電子放出素子を兼ねている
    請求項4ないし9のいずれか1項に記載の電子線発生装
    置。
  11. 【請求項11】 前記照射用の電子放出素子に前記電子
    被照射部材へ電子を照射するときと異なる電気信号を印
    加することで、前記照射用電子放出素子から前記絶縁性
    部材に向けて電子が放出される請求項10に記載の電子
    線発生装置。
  12. 【請求項12】 前記絶縁性部材に電子を照射する際に
    は、前記電子被照射部材に電子を作用させる際とは異な
    る電圧が前記電子被照射部材に印加される請求項1ない
    し11のいずれか1項に記載の電子線発生装置。
  13. 【請求項13】 前記中和用の電子放出素子からは、所
    定のタイミングで定期的に電子が放出される請求項1な
    いし12のいずれか1項に記載の電子線発生装置。
  14. 【請求項14】 前記電子放出素子は、冷陰極型電子放
    出素子である請求項1ないし13のいずれか1項に記載
    の電子線発生装置。
  15. 【請求項15】 前記冷陰極型電子放出素子は表面伝導
    型電子放出素子である請求項14に記載の電子線発生装
    置。
  16. 【請求項16】 前記表面伝導型電子放出素子が2次元
    のマトリクス状に複数個配置され、前記各表面伝導型電
    子放出素子は、複数本の行方向配線と複数本の列方向配
    線とによって、それぞれ結線されている請求項15に記
    載の電子線発生装置。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし16のいずれか1項に
    記載の電子線発生装置を用いた画像形成装置であって、 前記照射用の電子放出素子に代えて、画像信号に応じて
    電子を放出する発光用の電子放出素子とするとともに、
    前記電子被照射部材に代えて、前記電子源に対向配置さ
    れて、前記発光用の電子放出素子から放出された電子が
    衝突るすことにより画像が形成される部材を備えた画像
    形成部材とした画像形成装置。
  18. 【請求項18】 前記中和用の電子放出素子からは、前
    記画像信号の帰線期間中に定期的に電子が放出される請
    求項18に記載の画像形成装置。
JP14463594A 1994-06-27 1994-06-27 電子線照射方法、電子線発生装置および該電子線発生装置を用いた画像形成装置 Pending JPH087807A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002518804A (ja) * 1998-06-17 2002-06-25 モトローラ・インコーポレイテッド 電界放出ディスプレイとその動作方法
JP2004534968A (ja) * 2001-06-28 2004-11-18 キャンデサント テクノロジーズ コーポレイション 電界放射ディスプレイ装置の計測方法およびシステム

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