JPH0876922A - 液晶表示入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目 的】 タッチパネルと液晶表示パネルとの一体化
に際して、物理的手段によって一体化せしめること、従
って工程も単純化し、ゴミ等の問題も解消すること、タ
ッチパネル又は液晶パネルの何れかが故障した場合、そ
れのみの交換ができ、且つこれが使用者側でも容易にで
きる等の技術を開発することにある 【構 成】 液晶表示パネルとタッチパネルとを組み合
わせた入力装置であって、その組合せ用枠体は、液晶表
示パネルの外周側面に嵌合する液晶用内枠と、タッチパ
ネルの外周側面に嵌合するタッチパネル用内枠とを、仕
切り板を挟んで一体的に設け、同枠体の外周縁部は所定
形状のカセットタイプに形成され、機器本体と容易に着
脱可能としたことを特徴とする

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示パネルとタッ
チパネルとを組合せた液晶表示入力装置に関するもの
で、更に詳しくは、液晶表示パネルとタッチパネルとの
組合せ用枠体において、ＯＡ用、ＦＡ用等の携帯用の機
器等に良く用いられるに際し、それらの着脱を容易に可
能とするものに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にタッチパネルは、ＯＡ用、ＦＡ用
等の機器の表示画面に組み合わせて多く用いられるよう
になってきた。特にタッチパネルと液晶表示パネルと出
力インターフェースとを基本構成とした端末入力装置
は、キーボードによる端末装置に比較して情報入力操作
が簡単で、熟練を要せず、誰にでも直ちに駆使できるの
で、その用途も多方面にわたり普及率も高い。一般にタ
ッチパネルと液晶表示パネルとは、ユニット化して１個
の液晶表示入力装置として端末装置に組み込まれてい
る。従って両パネルは確実に、安全に一体化される必要
がある。この一体化の手段としては、多くの場合、両面
テープ或は接着剤等を用いる接着手段が多く、即ち両パ
ネルの外周縁部に両面テープ又は接着剤を塗布し、貼合
一体化して、これを枠組みし、枠への固定も両面テープ
等によって行われている。なお、一般にはタッチパネル
と液晶表示パネルとは、各々１個の部品として販売され
ている場合が多く、従って該パネルを自社内で製作して
いなくても装置メーカとしてこれを購入し組み立て一体
化している場合も多い。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】タッチパネルと液晶表
示パネルとの一体化手段は、前記するごとく接着手段に
よってなされる場合が多く、この方法は簡単で確実な方
法であるが、多くの問題点も含んでいる。その１つは、
一度接着貼合すると、もう一度剥がして再度使用するこ
とが両パネル共実質上できないこと、従って接着貼合に
は失敗は許されず、その作業には細心の注意が必要とな
る。又両面テープを使用するにしても、接着剤にしても
何れの場合も接着に至るまでの作業が必要であり、全体
として作業工程が多くなり、従って生産性の低下をもた
らしている。更に作業工程か多くなると、その間での該
タッチパネルの取扱に一層の注意が必要であり、そして
特に両面テープを使用する場合は紙粉等のゴミが持ち込
まれ易いということもある。又、接着剤自身の経時劣化
もあり、長時間の使用には限界がある。。更に、タッチ
パネル又は液晶表示パネルの何れかが故障し、取り替え
が必要となった場合でも、両者一体化したデバイスとし
て交換が必要であり、メンテナンス上からも問題点が指
摘されている。

【０００４】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、その第一の目的は、タッチパネルと液晶
表示パネルとの一体化に際して、従来の接着手段を全く
使用せず、単なる物理的手段によって一体化せしめるこ
と、従って工程も単純化し、ゴミ等の問題も解消するこ
と、第２の目的は、タッチパネル又は液晶パネルの何れ
かが故障した場合、それのみの交換ができ、且つこれが
使用者側でも容易にできる等の技術を開発することにあ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、液晶表示パネ
ルとタッチパネルとを組み合わせた入力装置であって、
その組合せ用枠体は、液晶表示パネルの外周側面に嵌合
する液晶用内枠と、タッチパネルの外周側面に嵌合する
タッチパネル用内枠とを、仕切り板を挟んで一体的に設
け、同枠体の外周縁部は所定形状のカセットタイプに形
成され、機器本体と容易に着脱可能としたことを特徴と
する。

【０００６】本発明に適用される液晶表示パネルとタッ
チパネルは、格別限定されるものでなく、一般に市販さ
れ、使用されているものであっても良いが、夫々パネル
として１個の部品に組み上げられていることが必要であ
る。その方式、仕様、形式等に関係なく適用可能であ
る。但し本発明はＯＡ用、ＦＡ用等の携帯用端末装置に
好んで用いられる場合が多く、この際タッチパネルとし
ては、ペン入力用タッチパネルが多く用いられ、本発明
の目的、作用からもより効果的である。

【０００７】組合せ用枠体は、寸法安定性の良いプラス
チック、軽量で取扱容易な金属等の材料を使用して、多
くの場合所定の形状に成型することにより製造される。
例えばプラスチックとしては、アクリル樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーポネイト樹脂等、
金属としてはアルミ、或はその合金等が例示できるがこ
れらに限定されるものでない。

【０００８】同枠体の外周縁部が、所定形状のカセット
タイプに形成されるとは、特に限定されるものでない
が、多くの場合の外形状は、図１に示すようにな平面形
状が四辺形の直方体が用いられ、内形状は、液晶用内
枠、タッチパネル用内枠として両パネルに対応する形状
に形成されると共に、両パネルの機能する部分に対応す
る部分は貫通穴となっている。外形状としては四辺形に
限定されるものでなく、楕円形、円形、その他多角形を
基本としたものであっても良いが、機器本体と容易に着
脱可能となるよう、機器本体の側面から、或は上面又は
下面から挿入脱着が可能な形状であることが好ましい。

【０００９】この場合、機器本体と枠体との嵌合精度に
よって枠体の位置決め、固定が行われることが好まし
が、必要ならばビスなどを使用して固定しても良い。
又、別途の部材、例えば表面カバー等で押えて固定して
も良い。更に、枠体の外周縁部には嵌合用の凹凸、ミ
ゾ、穴、或は機器本体に出入り自在に設けられたピンと
か球等、或は板バネ等を用いて位置決め、固定を行って
も良い。

【００１０】液晶用内枠としては、組合せ枠体の下部の
内形状に相当し、液晶表示パネルの外形が好ましく嵌合
する形状に形成される。嵌合精度は、液晶表示パネルの
固定手段に合わせ適宜設定すれば良いが、好ましくは嵌
合精度のみで位置決めできるように、組合せ用枠体の外
形寸法にも考慮し、機器本体に嵌合することにより固定
できるようにすること、即ち液晶表示パネルの縦、横、
高さの寸法に配慮することが望ましい（図１）。又、液
晶用内枠に液晶表示パネルの受け部、或は同パネルの下
部に組み合わされるバックライトデバイスを含めての受
け部９（図３）を設けることも可能であり適宜で良い。

【００１１】タッチパネル用内枠は、組み合せ枠体の上
部の内形状に相当し、タッチパネルの外形が好ましく嵌
合する形状に形成される。この時、タッチパネルと液晶
表示パネルの外形寸法が同じであることが好ましく、そ
の場合は両内枠は同寸法となり（図２）、枠体の成形が
大変容易となる。両パネルの外形寸法が異なっても、何
ら問題なく本発明は適用可能であり、両内枠に段差を設
けて寸法を変更すれば良い（図１、図４、図５）。

【００１２】タッチパネルと液晶表示パネルとの間に設
ける仕切り板は、組み合せ枠体に一体的に設けてもよい
が（図１）、別途制作したパッキン状の仕切り板７Ａ
（図６）を液晶パネルの上に積層組み合せし、その上に
タッチパネルを組み合せても良い。勿論、仕切り板７Ａ
は両パネルの夫々の表示機能或はスイッチ機能が作用す
る領域において貫通穴になっている形状に作成すること
が必要であり、連続した１枚の板でなく、分割されたも
のであっても良いが、いわゆるドーナツ形状で良く、仕
切り板が移動しないように固定できる必要がある。仕切
り板の材質は、枠体と同じ材質であって良いが、異なる
ものであっても何ら問題にならない。スペーサとして使
用できる板材であれば適用可能である。その厚み寸法
は、タッチパネルの押圧時の歪みが液晶表示パネルに影
響しない範囲で、光の散乱による液晶表示の視差により
もたらされる入力動作の正確さに影響しない範囲で、こ
の両者を考慮して設定する。好ましくは約０．５〜５ｍ
ｍ程度である。該仕切り板の片面又は両面に、両パネル
の保護のためのクッション性と滑り止め性を付与しても
良い。例えば、ゴム、ＮＢＲ等の合成ゴム、シリコーン
ゴム、ウレタンゴム等の層を設けることも可能である。

【００１３】

【作 用】本発明の液晶表示入力装置は、液晶表示パネ
ルとタッチパネルとを組み合わせた入力装置であって、
液晶用内枠と、タッチパネル用内枠とを、仕切り板を挟
んで一体的に設けた組合せ用枠体で組み合わせてあるの
で、タッチパネルと液晶表示パネルとの一体化に際し
て、従来の接着手段を全く使用せず、単なる物理的手段
によって一体化できると共に、工程も単純化し、ゴミの
侵入等の問題も解消でき、タッチパネル又は液晶表示パ
ネルの何れかが故障した場合でも、それのみの交換がで
き、且つこれが使用者側でも容易に交換できる。

【００１４】

【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。本実施例は、図１に示す断面斜視図によって例示で
きる。液晶表示入力装置１は、組合せ用枠体２に嵌め込
まれたタッチパネル３と液晶表示パネル４とバックライ
ト５、外部接続端子６等を備え、出力インターフェース
（不図示）等を介して端末入力装置として機能する。

【００１５】実施例１ タッチパネル３としては、透明導電性ガラス基板と透明
導電性フィルムとを組合せた厚み２．５ｍｍ、縦１９０
ｍｍ、横２４５ｍｍのペン入力用タッチパネルを準備し
た。液晶表示パネル４の寸法は、高さ３．０ｍｍ、縦１
８４ｍｍ、横２４０ｍｍのものを準備した。組合せ用枠
体２は、平面四辺形の直方体であり、内部にタッチパネ
ル３と液晶表示パネル４とが嵌入するタッチパネル用内
枠３Ａ、液晶用内枠４Ａ、両内枠間に仕切り板７厚み
１．５ｍｍ、貫通穴８（寸法縦１７０ｍｍ、横２３０ｍ
ｍ）を、枠体２には外部接続端子６を通す配線穴６Ａ
を、夫々同時に射出成型により成形した。この時、両内
枠３Ａ、４Ａの内寸法は両パネルの寸法に合わせ嵌め合
い精度に注意し成形した。枠体２の外寸法は、高さ７ｍ
ｍ、縦２００ｍｍ、横２６０ｍｍで、材質はポリカーボ
ネート樹脂であった。前記両パネルを嵌め込んだところ
の、液晶表示入力装置１は大変取扱い易く、本発明の目
的を十分満足するものであった。

【００１６】実施例２ 図２に示す実施例２は、タッチパネル３と液晶表示パネ
ル４の寸法が同一の場合で、仕切り板７は、図６に示す
パッキン状仕切り板７Ａを用いた他は、実施例１と同じ
ものとした。本発明の目的を十分満足するものであっ
た。

【００１７】実施例３ 図３に示す実施例３は、タッチパネル３と液晶表示パネ
ル４の寸法が同一の場合で、仕切り板７は、図６に示す
パッキン状仕切り板７Ａを用いる場合であるが、枠体の
下部に受け部９を設けたものである。この時は、両内枠
３Ａ、４Ａの内寸法と両パネルの寸法の嵌め合い精度に
はそれほど注意する必要がなく、射出成形の金型の精度
をゆるくできたのでコスト減になった。本発明の目的を
十分満足するものであった。

【００１８】実施例４ 図４、図５に示す実施例４は、タッチパネル３と液晶表
示パネル４の寸法が同一でない場合であって、仕切り板
７は、図６に示すパッキン状仕切り板７Ａを用いる場合
である。仕切り板７Ａの寸法をタッチパネル３の寸法に
合わせたものが、図４であり、液晶表示パネル４の寸法
に合わせたものが図５である。何れも本発明の目的を十
分満足するものであった。

【００２０】

【発明の効果】本発明に係る液晶表示入力装置は、ＯＡ
用、ＦＡ用等の携帯用の機器等に良く用いられるに際
し、それらへの着脱を容易に可能とすると共に、タッチ
パネル又は液晶表示パネルの何れかが故障し、取り替え
が必要となった場合でも、簡単に一方のみを交換するこ
とが可能となる等、製作の面、メンテナンスの面におい
ても格段の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る液晶表示入力装置の実施例の組立
て断面斜視図である。

【図２】本発明に係る組合せ用枠体の別の実施例の断面
斜視図である。

【図３】本発明に係る組合せ用枠体の別の実施例の断面
斜視図である。

【図４】本発明に係る組合せ用枠体の別の実施例の断面
図である。

【図５】本発明に係る組合せ用枠体の別の実施例の断面
図である。

【図６】本発明に係る仕切り板の別の実施例の斜視図で
ある。

【符号の説明】

１．液晶表示入力装置 ２．組合せ用枠体 ３．タッチパネル ４．液晶表示パネル ５．バックライト ７．仕切り板 ９．受け部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榁木 幸信 滋賀県守山市森川原町163 グンゼ株式会 社電子機能材料センター内 (72)発明者 吉田 聡 滋賀県守山市森川原町163 グンゼ株式会 社電子機能材料センター内 (72)発明者 瀧 健介 滋賀県守山市森川原町163 グンゼ株式会 社滋賀研究所内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液晶表示パネルとタッチパネルとを組み
   合わせた入力装置であって、その組合せ用枠体は、液晶
   表示パネルの外周側面に嵌合する液晶用内枠と、タッチ
   パネルの外周側面に嵌合するタッチパネル用内枠とを、
   仕切り板を挟んで一体的に設け、同枠体の外周縁部は所
   定形状のカセットタイプに形成され、機器本体と容易に
   着脱可能としたことを特徴とする液晶表示入力装置。