JPH087613Y2 - 変圧器装置 - Google Patents

変圧器装置

Info

Publication number
JPH087613Y2
JPH087613Y2 JP4183990U JP4183990U JPH087613Y2 JP H087613 Y2 JPH087613 Y2 JP H087613Y2 JP 4183990 U JP4183990 U JP 4183990U JP 4183990 U JP4183990 U JP 4183990U JP H087613 Y2 JPH087613 Y2 JP H087613Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase transformer
main body
winding
secondary winding
transformer main
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4183990U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH042015U (ja
Inventor
武 西村
忠士 栗山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihen Corp filed Critical Daihen Corp
Priority to JP4183990U priority Critical patent/JPH087613Y2/ja
Publication of JPH042015U publication Critical patent/JPH042015U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH087613Y2 publication Critical patent/JPH087613Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transformer Cooling (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、配電用の変圧器に関するものである。
[従来の技術] 装柱用の変圧器で200V級の3相電圧を供給する場合に
は、2台の単相変圧器を並設してV結線することが一般
的に行なわれている。
しかし、このような構成をとると装柱作業に手数がか
かる上に、複雑な外観を呈して周囲の美観を損うため、
近年、都市地域等の景観を重視する地域等では、2台の
単相変圧器本体を上下に縦積みした状態で1個のタンク
に収納してタンク内でV結線した3相変圧器が多く用い
られるようになった。
上記のように2台の単相変圧器本体を上下に縦積みし
た構造(以下2段積み構造と呼ぶ。)の3相変圧器は一
般に容量が異なる単相変圧器をV結線する、いわゆる異
容量V結線仕様とされ、タンク内では下方に容量の大き
い単相変圧器本体が、上方に容量の小さい単相変圧器本
体がそれぞれ配置される。タンクの形状は普通の装柱用
変圧器と同様に円筒形状とされる。
第10図は従来の2段積み構造の変圧器装置の構造を示
したもので、この変圧器装置では、第1の単相変圧器本
体11と第2の単相変圧器本体12とを2段積みして円筒状
のタンク13内に収納している。2台の単相変圧器本体は
共に内鉄形の構造を有しており、下側に配置された第1
の単相変圧器本体の方が上側に配置された第2の単相変
圧器本体12よりも大きな容量を有している。11a及び11b
はそれぞれ単相変圧器本体11の巻線及び鉄心、12a及び1
2bはそれぞれ単相変圧器本体12の巻線及び鉄心である。
タンク13内には絶縁油14が入れられている。
第11図は第10図のXI-XI線横断面図であり、同図にお
いて12dはオイルダクトである。
第12図は他の従来例を示したもので、この例では、容
量が大きい第1の単相変圧器本体21と容量が小さい第2
の単相変圧器本体22とを、第1の単相変圧器本体21を下
にした状態で2段積みして絶縁油24を入れた円筒状のタ
ンク23内に収納している。21a及び21bはそれぞれ単相変
圧器本体21の巻線及び鉄心、22a及び22bはそれぞれ単相
変圧器本体22の巻線及び鉄心であり、これら2台の単相
変圧器本体は共に外鉄形の構造を有している。
第13図は第12図のXIII-XIII線における横断面図であ
って、22dはオイルダクトである。
[考案が解決しようとする課題] 装柱用の変圧器は特に小形軽量であることが望まれ
る。特にタンクの直径は変圧器全体の大きさ及び重量に
大きく影響するので、できるだけ小さくするための配慮
が必要である。
ところが、単相変圧器本体を内鉄形に構成した場合に
は第11図に示したように横断面の形状が略長方形状とな
るので、円形であるタンクとの間に大きな空きスペース
が生じ、タンクの直径が大きくなるという問題があっ
た。
一方、単相変圧器本体を外鉄形に構成した場合には、
第13図に示したように横断面の幅及び奥行の寸法がほぼ
同程度となるので円形タンクに収納した場合にタンク内
に大きな空きスペースが生じることがなく、都合がよ
い。
しかし、外鉄形構造の場合には、巻線の外面の相当部
分が鉄心に覆われることになるため、巻線の冷却面では
内鉄形の場合より不利になる。
ところで、単相変圧器本体を2段積みにした場合に
は、上側の単相変圧器本体の周囲の油温が高いことによ
り、普通の変圧器の場合よりも巻線の冷却が悪くなる。
したがって、外鉄形構造をとる場合には上側の単相変圧
器本体のオイルダクトのスペースを大きくして、巻線の
冷却を図らなければならないため、単相変圧器本体の大
形化を招くという問題があった。
巻線の下部から立上った配線が巻線の外周を通る場
合、内鉄形構造ではタンクと本体との間の大きな空きス
ペースを配線配設用のスペースとして利用できるので、
配線を通すためにタンクの直径を大きくする必要は生じ
ない。しかし外鉄形構造の場合には、変圧器本体とタン
クとの間に大きな空きスペースが生じないため、配線を
通すためにタンクの直径を大きくする必要が生じること
があった。
また単相変圧器本体を2段積みにした場合には、それ
ぞれの構造が内鉄形構造であるか外鉄形構造であるかを
問わず、下側の単相変圧器本体の巻線で加熱された絶縁
油がそのまま上側の単相変圧器本体のオイルダクトに吸
い込まれるので、上側の単相変圧器本体の放熱を困難に
するという問題があった。
本考案の目的は、2台の単相変圧器本体を縦積みした
変圧器装置において、タンクを大形にすることなく、冷
却性能の向上を図ることにある。
[考案を解決するための手段] 本考案は、第1及び第2の単相変圧器本体を、第1の
単相変圧器本体を下にした状態で2段積みにして1個の
円筒状のタンク内に収納した変圧器装置に係わるもので
ある。
本考案においては、下方に配置された第1の単相変圧
器本体の容量P1と上方に配置された第2の単相変圧器本
体の容量P2との比P1/P2を1より大きく設定する。また
第1の単相変圧器本体を外鉄形構造とし、第2の単相変
圧器本体を内鉄形構造とする。
上記の構成において、第1の単相変圧器本体の1次巻
線の一端につながる端子と、第2の単相変圧器本体の1
次巻線の一端につながる端子と、第1の単相変圧器本体
の1次巻線の他端及び第2の単相変圧器本体の1次巻線
の他端に共通接続された端子とを引出して、第1の単相
変圧器本体の1次側と第2の単相変圧器本体の1次側と
をV結線することができる。
この場合、第1の単相変圧器本体の2次巻線の誘起電
圧と第2の単相変圧器本体の2次巻線の誘起電圧とを等
しくするように設定しておき、第1の単相変圧器本体の
2次巻線の一端につながる端子と、第2の単相変圧器本
体の2次巻線の一端につながる端子と、第1の単相変圧
器本体の2次巻線の他端及び第2の単相変圧器本体の2
次巻線の他端に共通接続された端子とを引き出して、第
1の単相変圧器本体の2次側と第2の単相変圧器本体の
2次側とをV結線することができる。
この場合更に、第1の単相変圧器本体の2次巻線の中
点から端子を引出すことができる。
また第1及び第2の単相変圧器本体の1次側をV結線
する場合に、第1の単相変圧器本体の2次巻線の一端及
び他端からそれぞれ端子を引出し、第2の単相変圧器本
体の2次巻線の一端及び他端からそれぞれ端子を引出し
た上で、第1の単相変圧器本体の2次巻線の中点と第2
の単相変圧器本体の2次巻線の中点とを共通接続するこ
ともできる。
更に第1の単相変圧器本体の2次巻線の一端及び他端
並びに第2の単相変圧器本体の1次巻線の一端からそれ
ぞれ端子を引出すとともに第2の単相変圧器本体の1次
巻線の他端を第1の単相変圧器本体の1次巻線の中点に
接続して、第1及び第2の単相変圧器本体の1次側をT
結線することもできる。
この場合、第1の単相変圧器本体の2次巻線の誘起電
圧と第2の単相変圧器本体の2次巻線の誘起電圧との比
としておき、第1の単相変圧器本体の2次巻線の一端及
び他端並びに第2の単相変圧器本体の2次巻線の一端か
らそれぞれ端子を引出すとともに、第2の単相変圧器本
体の2次巻線の他端を第1の単相変圧器本体の2次巻線
の中点に接続して、第1及び第2の単相変圧器本体の2
次側をT結線することができる。
この場合、第1の単相変圧器本体の2次巻線の中点か
ら端子を引出すことができ、更に第2の単相変圧器本体
の2次巻線の一端からの巻数が2/3の点からタップを引
出すこともできる。
更に前記のように1次側をT結線する場合、第1の単
相変圧器本体の2次巻線の一端及び他端からそれぞれ端
子を引出すとともに、第2の単相変圧器本体の2次巻線
の一端及び他端からそれぞれ端子を引出し、第1の単相
変圧器本体の2次巻線の中点と第2の単相変圧器本体の
2次巻線の中点とを共通接続することもできる。
また第1の単相変圧器本体の1次巻線と第2の単相変
圧器本体の1次巻線とを並列接続し、第1の単相変圧器
本体の2次巻線と第2の単相変圧器本体の2次巻線とを
並列接続又は直列接続して、単相変圧器として用いるこ
ともできる。
第1の単相変圧器本体の巻線内及び第2の単相変圧器
本体の巻線内にはそれぞれオイルダクトが設けられる
が、両単相変圧器本体のオイルダクトは周方向に位置を
ずらして配置するのが好ましい。
[作用] 上記のように、下側の単相変圧器本体の容量P1を上側
の単相変圧器本体の容量P2よりも大きくして、下側の単
相変圧器本体を外鉄形とし、上側の単相変圧器本体を内
鉄形とすると、容量が大きい方の下側の単相変圧器本体
はその幅と奥行とがほぼ同程度になるので、下方側の単
相変圧器本体とタンクとの間には大きな空隙が生じな
い。したがって、タンクの直径を小さくすることができ
る。
また上側の単相変圧器本体は冷却面で優れた内鉄形の
構造を有するため、上側の単相変圧器本体の巻線の温度
上昇を抑制することができる。
特に上下の変圧器本体のオイルダクトの位置をずらし
ておくと、下側の単相変圧器本体の巻線で加熱された絶
縁油が上側の単相変圧器本体の巻線のオイルダクトに直
接吸引されることがないため、上側の単相変圧器本体の
温度上昇を抑えることができる。
上側の単相変圧器本体の巻線の温度上昇を抑制する
と、オイルダクトのスペースを大きくする必要がないの
で、上側の単相変圧器本体の大形化を招くことがない。
[実施例] 以下添付図面を参照して本考案の実施例を説明する。
第1図ないし第4図は本考案の実施例の構造を概略的
に示したものであって、第1図は縦断面図、第2図は第
1図のII-II線断面図、第3図及び第4図はそれぞれ第
1図のIII-III線断面図、及びIV-IV線断面図である。こ
れらの図において、タンクの肉厚やブッシング等の付属
部品はその図示を省略してある。また第3図では下方に
配置されている単相変圧器本体の図示を省略している。
本実施例では、第1及び第2の単相変圧器本体1及び
2が、第1の単相変圧器本体1を下方に位置させ、第2
の単相変圧器本体2を上方に位置させた状態で2段積み
されている。
2段積みされた第1の単相変圧器本体1及び第2の単
相変圧器本体2は共通のタンク3に収納され、タンク3
内は上部の一部の空間を除き絶縁油4で満たされてい
る。
図示してないが、変圧器装置内には、当然外部引出し
端子(ブッシング等)、放熱フィン及び装柱金具等が設
けられている。外部引出し端子はタンクの上部に取付け
られる。またタップ切換盤や、接続切換盤(直並列切換
盤等)が設けられる場合には、タンク内で第2の単相変
圧器本体の上方に配置される。
本考案においては、2台の単相変圧器本体の容量が異
なっていて、第1の単相変圧器本体1の容量P1と第2の
単相変圧器本体2の容量P2の比P1/P2が1よりも大きく
設定されている。
第1の単相変圧器本体1は、対の鉄心1b,1bの隣り合
う脚部に巻線1aを嵌装した外鉄形の構造を有し、巻線1a
内にオイルダクト1dが設けられている。
また第2の単相変圧器本体2は1つの鉄心2bの対の脚
部にそれぞれ巻線2a,2aを嵌装した内鉄形の構造を有
し、巻線2a,2a内にそれぞれオイルダクト2d,2dが設けら
れている。巻線1a及び2aのそれぞれの上端部からは図示
しないリード線が引出されて図示しない外部引出し端子
に接続され、更に必要な巻線間接続が行われている。
ここで、オイルダクトについて説明する。巻線の上下
の端部が鉄心に面している部分にオイルダクトを設けて
も、鉄心が障壁となって油流が阻害され、また鉄心の窓
幅寸法も大きくなるので好ましくない。したがってオイ
ルダクトは、巻線端部に鉄心が存在しない部分に設けら
れる。第3図及び第4図に示したオイルダクトは巻線の
半径方向に1個所だけ設けられているが、必要に応じ複
数個所にオイルダクトを設けることもできる。なお第2
図においては、オイルダクトの表示を省略してある。
本考案の特徴は、容量が異なる2台の単相変圧器本体
を2段積みした変圧器装置において、容量が大きい方の
単相変圧器本体を外鉄形構造とし、容量が小さい方の単
相変圧器本体を内鉄形構造としたところにあるが、以下
にその作用効果について詳述する。
一般に外鉄形の単相変圧器本体の場合は、幅方向寸法
と奥行き方向寸法とがほぼ同程度の大きさであるのに対
し、内鉄形の単相変圧器本体の場合は、幅方向の方が奥
行き方向よりもかなり大きくなる。
尚上記幅方向寸法及び奥行き方向寸法とは、第2図な
いし第4図において、それぞれ紙面の左右方向及び上下
方向を意味する。
上記のような本体形状の相違により、本体とタンクと
の間の空隙は、外鉄形の場合は幅方向と奥行き方向とで
ほぼ同程度の大きさとなるので、本体のタンク内スペー
スファクタ(タンク内面積に対する本体横断面面積の比
率)が内鉄形の場合より良くなる。
このことにより、容量の大きい方の第1の単相変圧器
本体を外鉄形とすれば、タンク直径を小さくすることが
できる。
一方、第2の単相変圧器本体は第1の単相変圧器本体
よりも小容量であるから、内鉄形としても第1の単相変
圧器本体を収容したタンクに問題なく収納することがで
きる。ただし、第1の単相変圧器本体と第2の単相変圧
器本体との容量が接近している場合には、内鉄形の第2
の単相変圧器本体によりタンク直径が決まることも起り
得るが、第1の単相変圧器本体と第2の単相変圧器本体
との比がほぼ1.2以上であれば、そのようなことは起ら
ない。
第2の単相変圧器本体とタンクとの間の空隙は、幅方
向の空隙Gaよりも奥行き方向の空隙Gbの方がはるかに大
となる(第3図参照)。
因みに、もし、第2の単相変圧器本体をも外鉄形構造
とし、このときの前記空隙Ga及びGbに相当する部分の空
隙をそれぞれGa′及びGb′で表すと、空隙Ga′及びGb′
はほぼ同程度の大きさとなり、Ga′はGaよりも大きく、
Gb′はGbよりも小さくなる。
第1の単相変圧器本体1から引出されたリード線は第
2の単相変圧器本体2の側方を通過して上方に立ち上げ
られるが、このリード線通過部は十分な大きさの空隙Gb
であるので、リード線を通すために特にタンク直径を大
きくするといった必要はない。
次に冷却面について述べる。
2段積み構造では、上方の巻線は周囲油温が高いの
で、巻線の温度上昇が下方の巻線よりも高くなること自
体は避け難い。
しかし、本考案では、上方の単相変圧器本体は巻線の
冷却面で優れた内鉄形構造としているので、第2の単相
変圧器本体2の巻線2aの温度上昇が高くなることが抑制
される。
また本実施例では、第3図及び第4図を比較すると分
るように、第1の単相変圧器本体1のオイルダクト1d
と、第2の単相変圧器本体2のオイルダクト2dの水平面
上での位置を大きく異ならせてある。
したがって第1の単相変圧器本体1のオイルダクト1d
から上昇する加熱された絶縁油が直接第2の単相変圧器
本体2のオイルダクト2dに吸い込まれることがないの
で、この点においても、第2の単相変圧器本体2の巻線
2aの温度上昇が抑制される。したがって、オイルダクト
スペースを大きくする必要がないので第2の単相変圧器
本体の大形化を招くこともない。
ところで、タンクから外界への放熱は発熱源がタンク
の下方にある程効率が良い。したがって、最も大きな発
熱源である第1の単相変圧器本体1の巻線1aが内鉄形よ
り下方に位置する外鉄形にするのが、外界への放熱効率
も良くなる。
本考案の配電用変圧器装置は、第1及び第2の単相変
圧器本体1及び2の結線の仕方によって種々の用途に使
用できる。以下第1及び第2の単相変圧器本体の結線の
仕方について説明する。
第5図は1次側及び2次側を共にV結線とし、2次側
の1相の巻線から中点を引出したものであって、異容量
V結線として200V級3相電圧及び200V/100V級単相電圧
を同時に供給する結線として広く用いられている結線法
である。
第1の単相変圧器本体1の巻線1aは1次巻線1 a1と2
次巻線1 a2とにより構成され、第2の単相変圧器本体2
の巻線2aは1次巻線2 a1と2次巻線2 a2とにより構成さ
れている。ここで2次巻線1 a2及び2 a2の誘起電圧の大
きさは等しくなっている。1次巻線1 a1の一端及び他端
をそれぞれU1及びU 1eとし、1次巻線2 a1の一端及び他
端をそれぞれV1及びV 1eとする。また2次巻線1 a2の一
端及び他端をそれぞれU2及びU 2eとし、2次巻線2 a2の
一端及び他端をそれぞれV2及びV 2eとする。
第5図の結線では1次巻線1 a1の他端U 1eと1次巻線
2 a1の他端V 1eとが接続されて、これらの巻線端U 1e,V
1eの接続点が端子W1となっている。
また2次巻線1 a2の他端U 2eと巻線2 a2の他端V 2eと
が接続されて、これらの巻線端の接続点が端子W2となっ
ている。
更に2次巻線1 a2の中点から中点端子U 2nが引出され
ている。
この結線では2次側の端子U2,V2及びW2により3相200
V級の電圧が供給され、2次側の端子U2,W2及びU 2nによ
り200V/100V級の単相電圧が供給される。
第5図の結線において、端子U 2nは接地して使用され
る。なお、200V級電圧のみの供給を行う場合には、当然
のことながら中点端子U 2nは不要である。
第6図は巻線1 a2及び2 a2のそれぞれの中点U 2n及び
V 2nを共通接続したものであって、その共通接続点をn
とする。端子nは接地して使用される。1次側の結線は
第5図と同様である。
第6図の結線により200V/100V級の単相電圧を供給す
る場合には、2回線を中性線(端子nに接続された電
線)を共用して供給することができる。
また接地される端子nは2次側の中性点であるから、
電気設備技術基準第23条の規定を満足した400V級電圧供
給にも適用することができる。
すなわち、2次側の端子U2,U 2e,n及びV2,V 2e,nを用
いて400V/200V級単相電圧を供給することができる。ま
た、これらの単相電圧を供給すると同時に2次側の端子
U2,V2,n及びU 2e,V 2e,nを用いて3相200V級電圧を供給
することができる。
なお第6図において、巻線1 a2と巻線2 a2との誘起電
圧の大きさは通常等しく設定するが、電圧階級の異なる
2系統に供給する場合には上記2つの巻線の誘起電圧を
異なる大きさに設定する。
例えば、2次側の端子U2,U 2e,nにより400V/200V級の
単相電圧を供給し、2次側の端子V2,V 2e,n間により200
V/100V級の単相電圧を供給することも可能である。
第7図は1次側及び2次側を共にT結線とし2次側の
1相の巻線から中点を引出したものである。
この結線では、第1の単相変圧器本体1の2次巻線1
a2と第2の単相変圧器本体の2次巻線2 a2の誘起電圧の
比が となっている。1次巻線1 a1の一端及び他端をそれぞれ
U1及びV1とし、1次巻線2 a1の一端及び他端をそれぞれ
W1及びW 1eとする。また2次巻線1 a2の一端及び他端を
それぞれU2及びV2とし、2次巻線2 a2の一端及び他端を
それぞれW2及びW 2eとする。1次巻線2 a1の一端W1は外
部端子に接続され、他端W 1eは1次巻線1 a1の中点U 1m
に接続されている。2次巻線2 a2の一端W2は外部端子に
接続され、他端W 2eは2次巻線1 a2の中点U 2mに接続さ
れている。W 2eとU 2mとの接続点を端子m2とする。
この結線では2次側の端子U2,V2及びW2により3相200
V級電圧が供給され、2次側の端子U2,V2及びm2により20
0V/100V級単相電圧が供給される。端子m2は接地して使
用される。なお、200V級電圧のみの供給を行う場合、端
子m2の外部引出しは不要である。
第8図は2次側を第7図と異ならせたもので、1次側
は第7図と同様である。第8図の結線においては、2次
巻線2 a2の一端W2からの巻数が全巻数の2/3となる点よ
りタップOが引出されている。2次側の巻線間の誘起電
圧の大きさの比及び接続については、第7図の場合と同
様である。タップOは接地して使用される。
第8図の結線は3相200V級電圧の供給にも適用するこ
とができるが、400V級電圧の供給に特に適している。接
地される端子であるタップOは2次側の中性点で、電気
技術基準第23条の規定を満足しているからである。
2次側の端子U2,V2及びW2により400V級3相電圧が供
給され、2次側の端子U2,V2及びm2により400V/200V級単
相電圧が供給される。
なお、第8図の結線において、200V級電圧は400V級電
圧の丁度1/2の大きさであるが、200V級電圧は400V級電
圧の であってもよい場合、あるいは200V級電圧を不要としな
い場合は端子m2の外部引出しは不要である。
第9図は2次側を第7図と異ならせたもので、1次側
は第7図と同様である。
第9図においては2次巻線1 a2の他端をU 2eとしてい
る。その他の1次巻線及び2次巻線の一端及び他端の表
示は第7図及び第8図と同様である。
第9図においては、2次巻線1 a2及び2 a2の誘起電圧
の大きさは通常等しく設定されるが、電圧階級の異なる
2系統(例えば400V/200V系統と200V/100V系統)に供給
する場合には2つの巻線1 a2,2 a2の誘起電圧を異なる
大きさに設定する。
2次巻線1 a2及び巻線2 a2のそれぞれの中点U 2m及び
W 2mは共通接続されて端子O′として引出されている。
この端子O′は接地して使用される。
第9図の結線により200V/100V級単相電圧を供給する
場合は、2回線を中性線(端子O′に接続された電線)
を共用する。
また接地される端子O′は2次側の中性点であるか
ら、電気設備技術基準第23条の規定を満足した400V級電
圧供給にも適用することができる。すなわち、2次側の
端子U2,U 2e,O′及びW2,W 2e,O′のそれぞれにより400V
/200V級の単相電圧を供給することができる。また、2
次側の端子U2,U 2e,O′により400V/200V級の単相電圧を
供給し、2次側の端子W2,W 2e,O′により200V/100V級の
単相電圧を供給することが可能である。
第7図ないし第9図の結線はスコット結線を基本にし
たものであって、第1の単相変圧器本体1を主座変圧器
として用い、第2の単相変圧器本体2をT座変圧器とし
て用いている。したがって、第7図ないし第9図の結線
において2次側が平衡負荷のときには、第1の単相変圧
器本体1の容量が第2の単相変圧器本体2の容量の1.15
となる。したがって第1の単相変圧器本体1の容量と第
2の単相変圧器本体2の容量との比を1より大きく設定
するために2次側の出力を不平衡に設定する必要はな
い。
第5図ないし第9図の結線例においては、1次側は3
相電圧入力であり、2次側は2相又は3相等の多相電圧
出力であったが、本考案はまた単相用の変圧器装置にも
適用することができる。
単相用の変圧器装置とするには、第1の単相変圧器本
体1及び第2の単相変圧器本体2の1次巻線どうしを並
列接続し、2次巻線どうしは並列接続又は直列接続す
る。
ここで、単相用の変圧器装置を単相変圧器本体2台で
構成する必要性がどのような場合に生じるかについて述
べる。
電柱周辺の景観を簡素ですっきりしたものとする要請
が強い場合には、電柱との形態調和の面から変圧器装置
を細身にすること(タンク直径を小さくすること)が望
ましい。したがって大容量器の場合には、1台の単相変
圧器本体をタンク内に収納するよりも、2第の単相変圧
器本体を2段積みして1つのタンク内に収納する方が好
ましい。そして、2段積みする2台の単相変圧器本体は
同一仕様とするのではなく、下方に配置する第1の単相
変圧器本体の容量を上方に配置する第2の単相変圧器本
体の容量よりも大きくして、第1の単相変圧器本体を外
鉄形とし、第2の単相変圧器本体を内鉄形とする。
一例として120 kVAの単相の変圧器装置を製作する場
合の好ましい容量配分を挙げると、下方の単相変圧器本
体の容量が70 kVA、上方の単相変圧器本体の容量が50 k
VAである。
[考案の効果] 以上のように、本考案によれば、第1及び第2の単相
変圧器本体を2段積みして、下側に配置された第1の単
相変圧器本体と上側に配置された第2の単相変圧器本体
の容量比を1よりも大きく設定するとともに、下側の変
圧器本体を外鉄形構造とし、上側の変圧器本体を内鉄形
構造としたので、タンクの直径を小さくすることができ
る上に、本体も小形に構成することができる。
特に請求項12に記載した考案によれば、下側の単相変
圧器本体の巻線で加熱された絶縁油が、直接上側の単相
変圧器本体のオイルダクトに吸い込まれることがないの
で、上側の単相変圧器本体の容量を小さくしたことと相
俟って上側の単相変圧器本体の巻線の温度上昇を抑制す
ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す縦断面図、第2図、第3
図及び第4図はそれぞれ第1図のII-II線断面図、III-I
II線断面図及びIV-IV線断面図、第5図は本考案の変圧
器装置において1次側及び2次側を共にV結線とした場
合の接続及び電圧ベクトルを示す線図、第6図は本考案
の変圧器装置において1次側をV結線とし、2次側の中
点どうしを共通接続した場合の接続及び電圧ベクトルを
示す線図、第7図は本考案の変圧器装置において1次側
及び2次側を共にT結線とした場合の接続及び電圧ベク
トルを示す線図、第8図は第7図において2次側の中性
点から端子を引出した結線及び電圧ベクトルを示す線
図、第9図は本考案に係わる変圧器装置において、1次
側をT結線とし、2次側の中点どうしを共通に接続した
場合の接続及び電圧ベクトルを示す線図、第10図は従来
例を示す概略縦断面図、第11図は第10図のXI-XI線断面
図、第12図は他の従来例を示す概略縦断面図、第13図は
第12図のXIII-XIII線断面図である。 1……第1の単相変圧器本体、2……第2の単相変圧器
本体、3……タンク、1 a1……第1の単相変圧器本体の
1次巻線、1 a2……第1の単相変圧器本体の2次巻線、
2 a1……第2の単相変圧器本体の1次巻線、2 a2……第
2の単相変圧器本体の2次巻線、1d……第1の単相変圧
器本体のオイルダクト、2d……第2の単相変圧器本体の
オイルダクト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9375−5E L

Claims (12)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1及び第2の単相変圧器本体を、第1の
    単相変圧器本体を下にした状態で2段積みにして1個の
    円筒状のタンク内に収納した変圧器装置において、 下方に配置された第1の単相変圧器本体の容量P1と上方
    に配置された第2の単相変圧器本体の容量P2との比P1/P
    2が1より大きく設定され、 前記第1の単相変圧器本体は外鉄形構造を有し、前記第
    2の単相変圧器本体は内鉄形構造を有することを特徴と
    する変圧器装置。
  2. 【請求項2】第1の単相変圧器本体の1次巻線の一端に
    つながる端子と、第2の単相変圧器本体の1次巻線の一
    端につながる端子と、前記第1の単相変圧器本体の1次
    巻線の他端及び前記第2の単相変圧器本体の1次巻線の
    他端に共通接続された端子とが引出されて前記第1の単
    相変圧器本体の1次側と第2の単相変圧器本体の1次側
    とがV結線されていることを特徴とする請求項1に記載
    の変圧器装置。
  3. 【請求項3】第1の単相変圧器本体の2次巻線の誘起電
    圧と第2の単相変圧器本体の2次巻線の誘起電圧とが等
    しくなるように設定され、 前記第1の単相変圧器本体の2次巻線の一端につながる
    端子と、前記第2の単相変圧器本体の2次巻線の一端に
    つながる端子と、前記第1の単相変圧器本体の2次巻線
    の他端及び前記第2の単相変圧器本体の2次巻線の他端
    に共通接続された端子とが引き出されて前記第1の単相
    変圧器本体の2次側と第2の単相変圧器本体の2次側と
    がV結線されていることを特徴とする請求項2に記載の
    変圧器装置。
  4. 【請求項4】第1の単相変圧器本体の2次巻線の中点か
    ら端子が引出されていることを特徴とする請求項3に記
    載の変圧器装置。
  5. 【請求項5】第1の単相変圧器本体の2次巻線の一端及
    び他端からそれぞれ端子が引出され、 前記第2の単相変圧器本体の2次巻線の一端及び他端か
    らそれぞれ端子が引出され、 前記第1の単相変圧器本体の2次巻線の中点と前記第2
    の単相変圧器本体の2次巻線の中点とが共通接続されて
    いることを特徴とする請求項2に記載の変圧器装置。
  6. 【請求項6】第1の単相変圧器本体の2次巻線の一端及
    び他端並びに第2の単相変圧器本体の1次巻線の一端か
    らそれぞれ端子が引出されるとともに前記第2の単相変
    圧器本体の1次巻線の他端が前記第1の単相変圧器本体
    の1次巻線の中点に接続されて前記第1及び第2の単相
    変圧器本体の1次側がT結線されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の変圧器装置。
  7. 【請求項7】第1の単相変圧器本体の2次巻線の誘起電
    圧と第2の単相変圧器本体の2次巻線の誘起電圧との比
    となるように設定され、 第1の単相変圧器本体の2次巻線の一端及び他端並びに
    第2の単相変圧器本体の2次巻線の一端からそれぞれ端
    子が引出されるとともに前記第2の単相変圧器本体の2
    次巻線の他端が前記第1の単相変圧器本体の2次巻線の
    中点に接続されて、第1及び第2の単相変圧器本体の2
    次側がT結線されていることを特徴とする請求項6に記
    載の変圧器装置。
  8. 【請求項8】第1の単相変圧器本体の2次巻線の中点か
    ら端子が引出されていることを特徴とする請求項7に記
    載の変圧器装置。
  9. 【請求項9】第2の単相変圧器本体の2次巻線の一端か
    らの巻数が2/3の点からタップが引出されていることを
    特徴とする請求項7に記載の変圧器装置。
  10. 【請求項10】第1の単相変圧器本体の2次巻線の一端
    及び他端からそれぞれ端子が引出されるとともに、第2
    の単相変圧器本体の2次巻線の一端及び他端からそれぞ
    れ端子が引出され、前記第1の単相変圧器本体の2次巻
    線の中点と前記第2の単相変圧器本体の2次巻線の中点
    とが共通接続されていることを特徴とする請求項6に記
    載の変圧器装置。
  11. 【請求項11】第1の単相変圧器本体の1次巻線と第2
    の単相変圧器本体の1次巻線とが並列接続され、前記第
    1の単相変圧器本体の2次巻線と前記第2の単相変圧器
    本体の2次巻線とが並列接続又は直列接続されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の変圧器装置。
  12. 【請求項12】第1の単相変圧器本体の巻線内に設けら
    れたオイルダクトと第2の単相変圧器本体の巻線内に設
    けられたオルイダクトとが周方向に位置をずらして配置
    されていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれ
    か1つに記載の変圧器装置。
JP4183990U 1990-04-19 1990-04-19 変圧器装置 Expired - Fee Related JPH087613Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4183990U JPH087613Y2 (ja) 1990-04-19 1990-04-19 変圧器装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4183990U JPH087613Y2 (ja) 1990-04-19 1990-04-19 変圧器装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH042015U JPH042015U (ja) 1992-01-09
JPH087613Y2 true JPH087613Y2 (ja) 1996-03-04

Family

ID=31552851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4183990U Expired - Fee Related JPH087613Y2 (ja) 1990-04-19 1990-04-19 変圧器装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH087613Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE530911C2 (sv) * 2007-03-07 2008-10-14 Hexaformer Ab Transformatoranordning

Also Published As

Publication number Publication date
JPH042015U (ja) 1992-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20140268896A1 (en) Reactor Apparatus and Power Converter Using Same
US6249443B1 (en) Nine-phase transformer
JPH087613Y2 (ja) 変圧器装置
RU2115186C1 (ru) Многофазный трансформатор
JP3533252B2 (ja) 変圧器
CN207977198U (zh) 一种电子变压器
CN112382486B (zh) 一种环形绕组的直线式移相变压器、控制方法及应用
KR20150073055A (ko) 전원 회로, 스콧 결선 변압기용 철심, 스콧 결선 변압기 및 과열 수증기 생성 장치
CN110571021B (zh) 双桥绕组镜像排布的单机24脉波干式牵引整流变压器
JP7032288B2 (ja) 変圧設備
JPS6036085B2 (ja) 三相負荷時タツプ切換変圧器
JPH08335520A (ja) スコット結線変圧器
JP2535853Y2 (ja) 変圧器装置
CN202307460U (zh) 多晶硅电炉用大容量、大电流干式变压器
EP2556584A1 (en) Static electric power converter
JPS5918659Y2 (ja) 三相空心リアクトル
CN218333419U (zh) 一种550kv串级式电磁式电压互感器
JPH06310350A (ja) 異容量負荷三相単相スコット結線変圧器
CN118073062A (zh) 磁集成变压器
JPH0751782Y2 (ja) 分路リアクトル
JP2567818Y2 (ja) 位相調整変圧器
CN112820525A (zh) 一种复用磁路的三相高频电感
JPH06325956A (ja) 三相変圧器
CN117292923A (zh) 集成耦合电感和变压器的磁元件
TW202211266A (zh) 可產生特殊相角位的三相變壓裝置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees