JPH0875711A - 路面状態検出方法 - Google Patents

路面状態検出方法

Info

Publication number
JPH0875711A
JPH0875711A JP6232512A JP23251294A JPH0875711A JP H0875711 A JPH0875711 A JP H0875711A JP 6232512 A JP6232512 A JP 6232512A JP 23251294 A JP23251294 A JP 23251294A JP H0875711 A JPH0875711 A JP H0875711A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
road surface
ultrasonic wave
road
surface condition
detecting method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6232512A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3050759B2 (ja
Inventor
Takeshi Sato
剛 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AZUMA SHOKAI KK
Otec KK
Original Assignee
AZUMA SHOKAI KK
Otec KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AZUMA SHOKAI KK, Otec KK filed Critical AZUMA SHOKAI KK
Priority to JP6232512A priority Critical patent/JP3050759B2/ja
Publication of JPH0875711A publication Critical patent/JPH0875711A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3050759B2 publication Critical patent/JP3050759B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 第1の方法では、路面11に向けて超音波1
7を発射し、路面から反射された超音波18を受信して
その反射率を測定する。反射率から路面の音響インピー
ダンスを求め、基準音響インピーダンスと比較すること
によって、路面に存在する物質を特定する。第2の方法
では、路面21から上方へ超音波28を発射し、それを
受信して透過損失を測定する。測定された透過損失を基
準透過損失と比較することによって、路面に存在する物
質29を特定する。第3の方法では、路面31上の2点
間に一定の電圧を印加して、その間を流れる電流値を測
定し、電流値から得られる電気抵抗値と2点間の距離と
から求められる抵抗率によって、路面に存在する物質4
3を特定する。 【効果】 路面の状況を的確にかつリアルタイムで把握
でき、交通事故の発生を有効に防止できる。無人の設備
で省力化が図れ、安全かつ低コストで道路の集中管理を
実現し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を用いて無人の
設備により路面の状況をリアルタイムで検出するための
方法に関し、例えば車両の安全走行を図るために路面状
況を走行中の車両に知らせる情報システムや道路の集中
監視システムに使用される。
【0002】
【従来の技術】近年、我国でも所謂モータリゼーション
の発達に伴い、自動車の安全走行を確保することが重要
な社会問題の一つとなっている。そのためには、道路管
理者が常に道路の状態を正確に把握してその保守・整備
を行い、場合によっては交通規制により事故を未然に防
止すると共に、路面状況に関する情報を運転者にリアル
タイムで提供して、安全かつ円滑な交通を図ることが必
要である。従来より、一般に人員により道路状況を直接
監視するためのパトロールが行われている。
【0003】ところが、上述した人員によるパトロール
は、多大の労力、時間及びコストを要するため、道路状
況の監視を頻繁に行うことは困難である。特に、夜間や
悪天候時または山間部のパトロールは、しばしば危険を
伴うことがあり、また市街地や幹線道路では、交通渋滞
のためにパトロールが十分に実施できない虞がある。そ
こで、天候等の諸条件の変化に対応してリアルタイムの
情報が得られるように、遠隔操作によるテレビカメラを
要所に設置したり、気温や風向き、風速を測定する監視
システムが採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の監視システムは、比較的高い位置に取り付けら
れたテレビカメラを通じて集中管理室に送られる映像を
モニタ画面から判断するから、路面状況を正確に把握す
ることは困難な場合がある。特に夜間や悪天候の際に、
路面が濡れているか、凍結しているか、積雪の状況はど
うか等の詳細な情報を得ることはできないという問題が
あった。また、単に気温を測定するだけでは、路面凍結
の可能性を推測できるに過ぎない。
【0005】そこで、本発明の路面状態検出方法は、上
述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的とするところは、広範な地域・道路網についても、
路面の状況を的確にかつリアルタイムで把握することが
でき、交通事故の発生を有効に防止できると共に、無人
の設備を用いることによって安全に、かつ省力化により
低コストで道路の集中管理を実現し得る路面状態検出方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するためのものであり、以下にその内容を図面に
示した実施例を用いて説明する。
【0007】請求項1記載の路面状態検出方法は、路面
に向けて超音波を発射し、路面から反射された超音波を
受信してその反射率を測定し、反射率から路面の音響イ
ンピーダンスを求める過程からなることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の路面状態検出方法は、上述
した請求項1の特徴点に加え、受信した超音波のエネル
ギを測定し、路面に向けて発射した際の超音波のエネル
ギに対する比を求めることによって、路面による超音波
の反射率を測定することを特徴とする。
【0009】更に、請求項3記載の路面状態検出方法
は、監視地点の外気の温度を測定する過程を含むことを
特徴とし、請求項4記載の方法は、路面から反射される
超音波を受信して、超音波の発射位置または受信位置か
ら路面までの距離を求める過程を含むことを特徴とす
る。
【0010】また、請求項5記載の路面状態検出方法
は、超音波を断続的かつ短時間に発射させることを特徴
とする。
【0011】請求項6記載の路面状態検出方法は、路面
から上方へ超音波を発射し、超音波を路面の上方位置で
受信して、その透過損失を測定する過程からなることを
特徴とする。
【0012】請求項7記載の路面状態検出方法は、上述
した請求項6の特徴点に加え、受信した超音波のエネル
ギを測定し、路面から発射した際の超音波のエネルギに
対する比を求めることによって、透過損失を測定するこ
とを特徴とする。
【0013】同様に、請求項8記載の路面状態検出方法
は、監視地点の外気の温度を測定する過程を更に含むこ
とを特徴とし、請求項9記載の方法は、超音波を断続的
かつ短時間に発射させることを特徴とする。
【0014】更に、請求項10記載の路面状態検出方法
は、路面上の2点間に一定の電圧を印加して、その2点
間を流れる電流値を測定し、かつ電流値から得られる2
点間の電気抵抗値と2点間の距離とから、2点間におけ
る抵抗率を求める過程からなることを特徴とする。
【0015】請求項11記載の路面状態検出方法は、上
述した請求項10の特徴点に加え、路面上の2点間に印
加する電圧が交流電圧であることを特徴とする。
【0016】請求項12記載の路面状態検出方法は、測
定値から求めた2点間の抵抗率を基準抵抗率と比較する
過程を更に含むことを特徴とする。
【0017】
【作用】先ず、本発明による請求項1乃至請求項5記載
の第1の路面状態検出方法の基本原理について、以下に
図1を参照しつつ説明する。従来より、物質はそれぞれ
固有の音響インピーダンスを有することが知られてお
り、例えば平成6年度理科年表(国立天文台編・丸善
刊)によれば、空気、水、氷の音響インピーダンスはそ
れぞれ428.6、1.50、2.96Nsm-3であ
る。図1において、路面1に向けて上方から発射された
超音波2は、空気中を伝搬して路面により、または路面
上に何か物質が存在する場合にはその物質3により反射
される。この反射率Rは、下記の数1のように、発射さ
れた超音波の強さ即ちエネルギEdに対する反射された
超音波4のエネルギEeの比として求められる。
【0018】
【数1】 一般に音響インピーダンスは、媒質の密度と音速との積
に等しいから、空気及び路面の音響インピーダンスをそ
れぞれZ1、Z2とし、密度をそれぞれρ1、ρ2、音速を
それぞれc1、c2とすると、次の数2のようになる。
【0019】
【数2】 ここで、音響インピーダンスZ1、Z2と反射率Rとの間
には、次の数3に示すような関係がある。
【0020】
【数3】 空気の音響インピーダンスZ1は、気温により多少変化
する音速c1を温度補償すれば略一定として取り扱うこ
とができるから、路面の音響インピーダンスZ2は、以
下の数4に従って反射率Rから求めることができる。
【0021】
【数4】 上述したように音響インピーダンスは物質によって異な
るから、反射率Rから求められたZ2の値によって、路
面上に何か物質が存在するか、何が存在するかを判断す
ることができる。
【0022】従って、請求項1記載の路面状態検出方法
によれば、路面に向けて発射した超音波の反射率から路
面の音響インピーダンスを得ることによって、路面上に
おける物質の有無を検出し、かつ路面上に存在する場合
にはその物質を特定することができる。
【0023】更に、請求項2記載の路面状態検出方法に
よれば、従来技術を用いて受信した超音波のエネルギを
容易に測定できるから、路面による超音波の反射率を、
従って音響インピーダンスを比較的簡単に求めることが
できる。
【0024】請求項3記載の路面状態検出方法によれ
ば、上述したように気温によって空気中での音速が変化
し、空気の音響インピーダンスを変化させるから、監視
地点で測定した外気温度で温度補償することによって、
路面の音響インピーダンスをより高精度に測定すること
ができる。また、外気温度が例えば0℃以上または以下
によって、路面の凍結を判断する補助的なデータとして
利用することができる。
【0025】請求項4記載の路面状態検出方法によれ
ば、超音波の発射位置または受信位置から路面までの距
離は、一定でありかつ予め判明しているから、測定結果
により路面までの距離が大きく変化している場合には、
超音波の反射率の測定結果と併せて、落石等障害物や車
両の存在を知ることができる。
【0026】請求項5記載の路面状態検出方法によれ
ば、超音波の放射時間を短くすることによって、測定結
果におけるSN比を大きくすることができる。
【0027】また、本発明による請求項6乃至請求項9
記載の第2の路面状態検出方法について、その基本原理
を以下に図2を参照しつつ説明する。従来から知られて
いるように、超音波が物質中を通過する際に減衰して、
透過損失が生じる。透過損失は、入射音の強さに対する
透過音の強さの比であり、その密度によって異なる物質
に固有の特性である。図2において、路面1に埋設した
送波器5から発射された超音波は、路面上の物質6を通
過して、その上方に位置する受波器7により受信され
る。このとき、発射時の超音波のエネルギをI1、受信
時の超音波のエネルギをI2とすると、物質6の透過損
失Tは、次の数5に示すように、それらの比で表わすこ
とができる。
【0028】
【数5】 これにより得られる透過損失Tの値によって、路面上に
存在する物質6を特定することができる。
【0029】従って、請求項6記載の路面状態検出方法
によれば、路面から上方位置に超音波を通過させて透過
損失を測定することによって、路面上における物質の有
無を検出し、かつ路面上に存在する場合にはその物質を
特定することができる。
【0030】更に、請求項7記載の路面状態検出方法に
よれば、従来技術を用いて受信した超音波のエネルギを
容易に測定できるから、透過損失を比較的簡単に求める
ことができる。
【0031】請求項8記載の路面状態検出方法によれ
ば、監視地点における外気温度が例えば0℃以上または
以下によって、路面の凍結を判断する補助的なデータと
して利用できるので、より正確に路面状況を判断するこ
とができる。
【0032】請求項9記載の路面状態検出方法によれ
ば、超音波の放射時間を短くすることによって、測定結
果におけるSN比を大きくすることができる。
【0033】次に、本発明による請求項10乃至請求項
12記載の第3の路面状態検出方法の基本原理につい
て、以下に図3を参照しつつ説明する。路面1上に一定
の距離Lをもって離隔された2個の電極8、9間に電源
10から一定の電圧eを印加すると、路面1を含めて形
成される閉回路内に電流が流れる。この電流値iから、
次の数6(オームの法則)により両電極8、9間の電気
抵抗値rが求められる。
【0034】
【数6】 更に、次の数7に従って電気抵抗値rを距離Lで割るこ
とによって、電極8、9間の抵抗率rtが求められる。
【0035】
【数7】 抵抗率rtは、路面1上に物質3が存在する場合には、
該物質の抵抗値であり、物質3が存在しない場合には、
路面1の抵抗値ということになる。抵抗率rtは、物質
に固有の値であるから、電流値から求めた抵抗率の大小
によって路面上の物質を特定することができる。
【0036】従って、請求項10記載の路面状態検出方
法によれば、電圧を印加した路面の2点間の抵抗率を求
めることによって、路面上における物質の有無を検出
し、かつ存在する場合にはその物質を特定することがで
きる。
【0037】請求項11記載の路面状態検出方法によれ
ば、電圧を印加する路面付近において、路面上に存在す
る物質がイオン化して抵抗値を変化させる虞を解消する
ことができ、より正確な測定結果が得られる。
【0038】更に、請求項12記載の路面状態検出方法
によれば、路面上に存在し得る物質について知られてい
る基準抵抗率を用いて、これと測定値を比較することに
よって、実際に路面上に存在する物質の特定を容易にす
ることができる。
【0039】
【実施例】図4には、本発明の第1の方法により道路の
路面状況を検出する監視システムの構成が概略的に示さ
れている。この監視システムは、道路11の監視地点の
側部に垂設されたL字形の支柱12のアーム先端に支持
された送受波器13を備える。送受波器13は、公知技
術により超音波を発射しかつ受信し、受信した超音波の
強さ即ちエネルギを測定できるように構成され、その出
力が演算手段14に電気的に接続されている。送受波器
13の発信回路には、発信周波数を安定して一定にする
ために、例えばPLLやフィードバック制御を使用する
と好都合である。演算手段14の出力は、路面状況を判
断する基準となる音響インピーダンスを蓄積したデータ
を記憶させたメモリとCPUとからなる判定手段15に
接続されている。演算手段14は、例えば判定手段15
と共通のマイクロコンピュータから構成され、送受波器
13と一体的に設けたり、または本監視システムの中央
管理室等に配置することができる。支柱12には、監視
地点における外気の温度を測定するための温度計16が
取り付けられ、かつ演算手段14に電気的に接続されて
いる。
【0040】本発明の第1の路面状態検出方法によれ
ば、図4のフロー図に示すように、先ず送受波器13か
ら所定周波数及び強さの超音波を路面11に向けて下向
き垂直に発射する(ステップS1)。発射された超音波
17は、路面11に反射されて送受波器13に受信さ
れ、前記送受波器は、受信した超音波18のエネルギを
測定する(ステップS2)。測定された受信波18のエ
ネルギ値は、線19を介して演算手段14に送られる。
演算手段14は、上述した数1に従って、超音波の路面
11による反射率を算出する(ステップS3)。更に、
演算手段14は、算出した反射率を用いて、上述した数
4に従って、路面の音響インピーダンスを算出する(ス
テップS4)。このとき、温度計16から線20を介し
て入力する外気温度を用いて、音響インピーダンスを算
出する際の音速を温度補償する。これにより、より正確
な音響インピーダンスの値を得ることができる。
【0041】このようにして得られた路面の音響インピ
ーダンスは、判定手段15に出力される。前記判定手段
は、入力された音響インピーダンスの測定値と前記メモ
リ内の基準音響インピーダンスとを比較して、路面11
の状態を、例えば(a)ドライ、(b)ウエット、
(c)積雪、(d)シャーベット状、または(e)アイ
スバーンのようにより具体的に分類して判断する(ステ
ップS5)。このとき、温度計16から入力する外気温
度が、適当な温度例えば0℃を閾値としてそれ以上であ
るか以下であるかを判断することにより、路面11の凍
結を判断するために補助的に用いることができる。
【0042】また、送受波器13が受信した反射波18
から、公知技術を用いて前記送受波器または演算手段1
4により、送受波器13から路面11までの距離を測定
することができる。もとより送受波器13は支柱12の
固定した位置に取り付けられて、路面11までの距離が
予め分かっているから、それよりも前記超音波による測
定距離が短くなった場合には、測定時に路面上に落石・
落下物等の障害物や車両の存在を判断したり、積雪時に
は積雪量を知ることができる。超音波は、反射面までの
距離を測定するために、送受波器13から断続的かつ短
時間に発射されるが、このような送波方法によって、反
射波のエネルギを測定する際にSN比を改善できるので
好ましい。
【0043】判定手段15は、このようにして得られた
路面状態の判断結果を、例えば上述した中央管理室の表
示装置や道路の要所に設けられた表示手段に出力する
(ステップS6)。これにより、従来に比してより詳細
な路面情報がリアルタイムで道路管理者、運転者らに伝
達され、車両のより安全な走行を図ることができる。ま
た、上述した実施例では、測定した路面の音響インピー
ダンスに基づいて判定手段が路面状態を判断したが、別
の実施例では、前記音響インピーダンスの値をそのまま
表示装置に出力し、それを直接例えば監視員が基準音響
インピーダンスのデータ表と比較することによって、路
面状態を判断することもできる。
【0044】図6には、本発明の第2の方法により道路
の路面状況を検出する監視システムの構成が概略的に示
されている。この第2の方法による監視システムは、道
路21の監視地点に超音波の送波器22が埋設され、か
つその上方の適当な高さに、受波器23が、L字形をな
す支柱24のアーム先端に支持されている。送波器22
には、上述した送受波器13と同様に、発信回路に例え
ばPLLやフィードバック制御を用いて、発信周波数を
安定して一定にするのがよい。受波器23は、公知技術
により超音波を受信し、かつ受信した超音波の強さ即ち
エネルギを測定することができ、その出力は演算手段2
5に接続されている。演算手段25の出力は、路面状況
を判断する基準となる透過損失を蓄積したデータを記憶
させたメモリとCPUとからなる判定手段26に接続さ
れている。図4の場合と同様に、演算手段25は、例え
ば判定手段26と共通のマイクロコンピュータからな
り、受波器23と一体的に設けたり、監視システムの中
央管理室等に配置することができる。また、支柱24に
は、監視地点における外気の温度を測定するための温度
計27が取り付けられている。
【0045】本発明の第2の路面状態検出方法によれ
ば、図7のフロー図に示すように、先ず送波器22から
所定周波数及び強さの超音波を上向き垂直に発射する
(ステップS11)。超音波の送波方法は、SN比を改
善するために、断続的かつ短時間に発射するのが好まし
い。発射された超音波28は、路面21上に何かの物質
29がある場合にはそれを通過して、受波器23により
受信され、かつそのエネルギが測定される(ステップS
12)。測定された受信波28のエネルギ値は、線30
を介して演算手段25に送られる。演算手段25は、上
述した数5に従って、前記物質の透過損失を算出する
(ステップS13)。
【0046】このようにして得られた透過損失は、判定
手段26に出力される。前記判定手段は、図3及び図4
に関連して上述した第1の方法の場合と同様に、入力さ
れた透過損失の測定値と基準透過損失とを比較して、路
面21の状態を、例えば(a)ドライ、(b)ウエッ
ト、(c)積雪、(d)シャーベット状、または(e)
アイスバーンのようにより具体的に分類して判断する
(ステップS14)。温度計27から入力する外気温度
が、適当な温度例えば0℃を閾値としてそれ以上である
か以下であるかを判断し、それを補助的に用いることに
よって、路面凍結の判断をより正確にすることができ
る。
【0047】判定手段26は、このように透過損失から
得られた路面状態を、例えば上述した中央管理室の表示
装置や道路の要所に設けられた表示手段に出力する(ス
テップS15)。これにより、的確な路面情報がリアル
タイムで道路管理者、運転者らに伝達され、車両のより
安全な走行を図ることができる。また、上述した判定手
段を省略して、前記透過損失を直接表示装置に出力し、
その値を監視員が基準透過損失のデータ表と比較して、
路面状態を個別に判断することもできる。
【0048】図8には、本発明の第3の方法により道路
の路面状況を検出する監視システムの構成が概略的に示
されている。この第3の方法による監視システムは、道
路31を横断するように立設された門形構造のフレーム
32に取り付けられた交流電源33と電流計34とを有
する。フレーム32の左右支柱の各基部付近には、それ
ぞれ電極35、36が路面31に配設されている。前記
両電極は、通常1〜20m程度の離隔距離をもって配置
される。これにより、路面31を含めて交流電源33か
ら電流計34、電極35、36と電気的に接続された閉
回路が形成される。
【0049】更に路面31には、その温度を測定するた
めの温度計37が配置されている。電流計34及び温度
計37は、例えばマイクロコンピュータからなる演算手
段38に接続され、かつ演算手段38は、図示されない
表示手段に接続された判定手段39に接続されている。
演算手段38及び判定手段39は、上述した図4及び図
6の場合と同様に、電流計34と一体的に現場に設けた
り、または本監視システムの中央管理室等に配置するこ
とができる。また、フレーム32の前記左右支柱には、
例えば超音波または赤外線40を発射する送信機41と
それを受信する受信機42とからなるセンサ手段が設け
られ、それにより前記両支柱間における車両の通過や様
々な障害物の存在を検出することができる。
【0050】本発明の第3の路面状態検出方法によれ
ば、図9のフロー図に示すように、先ず電源33から両
電極35、36間に所定の一定電圧を印加する(ステッ
プS21)。電流計34は、前記閉回路を流れる電流値
iを測定し、その測定値を演算手段38に出力する(ス
テップS22)。演算手段38は、入力する電流測定値
iから上述した数6に基づいて電気抵抗値rを算出し
(ステップS23)、更に数7を用いて抵抗率rtを算
出する(ステップS24)。算出した抵抗率rtは、判
定手段39に出力される。
【0051】これと同時に、温度計37によって路面の
温度tを測定し、その測定値を演算手段38に入力する
(ステップS25)。演算手段38は、路面状況を判断
する基準となるデータとして、路面上の物質として予想
される清水、塩水、泥等の基準温度、例えば18℃にお
ける抵抗率を記憶させたメモリを有する。ある温度tに
おける抵抗率Rtは、次の数8で表すことができる。こ
こで、r18は、前記メモリに記憶されている18℃にお
ける抵抗率、Cは、抵抗率の温度係数であり、例えば
水、氷結時、積雪時、乾燥時等の様々な路面状態におい
て予め実験等により得られた値が、データとして前記メ
モリに記憶されている。
【0052】
【数8】 演算手段38は、測定した温度tに基づいて、予想され
る路面上の物質の様々な状態について基準となる抵抗率
Rtを算出し(ステップS26)、判定手段39に出力
する。判定手段39は、基準抵抗率Rtと測定した抵抗
率rtと比較し、これらの値が略等しくなるようなCを
見つけ出す。そして、そのCが表す状態から路面31の
状態を、上述した各実施例と同様に、例えば(a)ドラ
イ、(b)ウエット、または(c)アイスバーンのよう
により具体的に分類して判断する(ステップS27)。
そして、判定手段39は、判断結果を前記中央管理室や
道路上の表示装置に出力して(ステップS28)、路面
状況をリアルタイムで道路管理者や車両の運転者に伝達
する。本実施例においても当然ながら、演算手段38か
ら算出した抵抗率rtをそのまま表示装置に出力して、
その値から路面状況を直接判断することもできる。ま
た、路面温度tは、判定手段39により路面状態を判断
する際の補助的な判断要素として用いることができる。
例えば、温度tが例えば0℃または他の適当な温度より
低いかどうかを考慮することによって、路面の凍結をよ
り正確に判定することができる。
【0053】また、道路を自動車等が通過したり何らか
の障害物が路上に存在することによって、電極35、3
6による電気抵抗の測定が影響を受ける虞がある。路上
に自動車があると、超音波40が途中で遮断され、これ
が受信機42により感知されて判定手段39に伝達され
る。判定手段39は、前記センサ手段から障害物の存在
を確認した場合、測定した抵抗率が前記メモリに記憶さ
れている基準抵抗率のデータと比較して大きくかけ離れ
ていると、前記障害物が電気抵抗の測定に影響を与えて
いると判断して、それ以降の判定作業を中止する。その
後、前記センサ手段が障害物の存在を感知しなくなる
と、判定手段39は、測定された抵抗率に基づいて判定
作業を再開することができる。
【0054】以上、本発明の好適な実施例について詳細
に説明したが、本発明による路面状態検出方法が、その
技術的範囲において上記実施例に様々な変形・変更を加
えて実施し得ることは、当業者であれば容易に理解する
ことができる。
【0055】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0056】請求項1記載の第1の路面状態検出方法に
よれば、路面に反射される超音波の反射率から路面の音
響インピーダンスを求めることにより、路面上に存在す
る物質を特定できるので、該物質が例えば水、氷、雪で
あるかを判明させることによって、山間地の道路や夜間
・悪天候時においてもパトロールにより人間が実際に現
場を確認することなく、無人で安全にかつ省力化により
低コストで路面状況を監視することができ、しかも路面
の状況がドライまたはウェットか、凍結または積雪して
いるか、及び積雪・凍結の程度等について正確かつリア
ルタイムに把握することができ、それにより常に車両の
安全走行を確保することができる。
【0057】請求項6記載の第2の路面状態検出方法に
よれば、路面から超音波を発射して透過損失を測定する
ことにより、路面上に物質の存在の有無を検出し、かつ
その物質を特定できるので、同様に、該物質が例えば
水、氷、雪であるかを判明させることができ、それによ
って地域、時間帯または気象条件に拘らず、路面の状況
をドライ、ウェット、凍結、積雪、及びその程度等につ
いて正確かつリアルタイムに、しかも安全かつ低コスト
で把握し、車両の安全走行を確保することができる。
【0058】また、請求項10記載の路面状態検出方法
によれば、路面上の2点間に電圧を印加して、路面を含
めて形成される閉回路を流れる電流から電気抵抗を測定
することによって、路面上に存在する物質の抵抗率を知
ることができ、その値により路面上における物質の存在
を判断しかつ該物質を特定できるので、上述した第1及
び第2の方法と同様に、人手によらず安全にかつ常にリ
アルタイムで路面の状態を検出し、車両の安全走行を確
保することができる。しかも、上述した請求項1及び請
求項6記載の方法と比較しても、非常に簡単な構成で実
施することができるので、コストの低減をより一層図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の路面状態検出方法の基本原
理を説明する概略図である。
【図2】本発明による第2の路面状態検出方法の基本原
理を説明する概略図である。
【図3】本発明による第3の路面状態検出方法の基本原
理を説明する概略図である。
【図4】本発明の第1の路面状態検出方法を実施するた
めの監視システムの構成を概略的に示す図である。
【図5】図4の装置を用いた路面状態検出方法のフロー
図である。
【図6】本発明の第2の路面状態検出方法を実施するた
めの監視システムの構成を概略的に示す図である。
【図7】図6の装置を用いた路面状態検出方法のフロー
図である。
【図8】本発明の第3の路面状態検出方法を実施するた
めの監視システムの構成を概略的に示す図である。
【図9】図8の装置を用いた路面状態検出方法のフロー
図である。
【符号の説明】
1 路面 2 超音波 3 路面上の物質 4 超音波 5 送波器 6 路面上の物質 7 受波器 8、9 電極 10 電源 11 道路、路面 12 支柱 13 送受波器 14 演算手段 15 判定手段 16 温度計 17 超音波 18 受信波 19、20 線 21 道路、路面 22 送波器 23 受波器 24 支柱 25 演算手段 26 判定手段 27 温度計 28 超音波 29 物質 30 線 31 道路、路面 32 フレーム 33 交流電源 34 電流計 35、36 電極 37 温度計 38 演算手段 39 判定手段 40 超音波または赤外線 41 送信機 42 受信機 43 物質

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路面に向けて超音波を発射し、前記路面
    から反射される前記超音波を受信してその反射率を測定
    し、前記反射率から前記路面の音響インピーダンスを求
    める過程からなることを特徴とする路面状態検出方法。
  2. 【請求項2】 前記反射率の測定が、受信した前記超音
    波のエネルギを測定し、前記路面に向けて発射した際の
    前記超音波のエネルギに対する比を求める過程からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の路面状態検出方法。
  3. 【請求項3】 監視地点の外気の温度を測定する過程を
    更に含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の路面状態検出方法。
  4. 【請求項4】 前記路面から反射される前記超音波を受
    信することによって、前記超音波の発射位置または受信
    位置から前記路面までの距離を求める過程を更に含むこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載の
    路面状態検出方法。
  5. 【請求項5】 前記超音波を断続的かつ短時間に発射さ
    せることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    記載の路面状態検出方法。
  6. 【請求項6】 路面から上方へ超音波を発射し、前記超
    音波を前記路面の上方位置で受信してその透過損失を測
    定する過程からなることを特徴とする路面状態検出方
    法。
  7. 【請求項7】 前記透過損失の測定が、受信した前記超
    音波のエネルギを測定し、前記路面から発射した際の前
    記超音波のエネルギに対する比を求める過程からなるこ
    とを特徴とする請求項6記載の路面状態検出方法。
  8. 【請求項8】 監視地点の外気の温度を測定する過程を
    更に含むことを特徴とする請求項6または請求項7記載
    の路面状態検出方法。
  9. 【請求項9】 前記超音波を断続的かつ短時間に発射さ
    せることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    記載の路面状態検出方法。
  10. 【請求項10】 路面上の2点間に一定の電圧を印加
    し、前記2点間を流れる電流値を測定し、前記電流値か
    ら得られた前記2点間の電気抵抗値と前記2点間の距離
    とから前記2点間の抵抗率を求める過程からなることを
    特徴とする路面状態検出方法。
  11. 【請求項11】 前記電圧が交流電圧であることを特徴
    とする請求項10記載の路面状態検出方法。
  12. 【請求項12】 前記抵抗率を基準抵抗率と比較する過
    程を更に含むことを特徴とする請求項10または請求項
    11記載の路面状態検出方法。
JP6232512A 1994-09-02 1994-09-02 路面状態検出方法 Expired - Fee Related JP3050759B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6232512A JP3050759B2 (ja) 1994-09-02 1994-09-02 路面状態検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6232512A JP3050759B2 (ja) 1994-09-02 1994-09-02 路面状態検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0875711A true JPH0875711A (ja) 1996-03-22
JP3050759B2 JP3050759B2 (ja) 2000-06-12

Family

ID=16940500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6232512A Expired - Fee Related JP3050759B2 (ja) 1994-09-02 1994-09-02 路面状態検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3050759B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11211846A (ja) * 1998-01-22 1999-08-06 Yokogawa Electric Corp 積雪深計
JP2007057286A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Yuki Center 車載式塩分濃度測定装置および塩分濃度測定方法
KR100913652B1 (ko) * 2007-07-03 2009-08-24 한국전력공사 음향 임피던스를 이용한 도장재 부착력의 비파괴적평가시스템 및 평가방법
JP2014062836A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Fujitsu Ltd センサ

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62137735U (ja) * 1986-02-19 1987-08-31
JPH0368851A (ja) * 1989-08-08 1991-03-25 Densei:Kk 路面状況検出器
JPH07113877A (ja) * 1993-10-14 1995-05-02 Furukawa Electric Co Ltd:The 積雪水量の検出方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62137735U (ja) * 1986-02-19 1987-08-31
JPH0368851A (ja) * 1989-08-08 1991-03-25 Densei:Kk 路面状況検出器
JPH07113877A (ja) * 1993-10-14 1995-05-02 Furukawa Electric Co Ltd:The 積雪水量の検出方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11211846A (ja) * 1998-01-22 1999-08-06 Yokogawa Electric Corp 積雪深計
JP2007057286A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Yuki Center 車載式塩分濃度測定装置および塩分濃度測定方法
JP4691418B2 (ja) * 2005-08-23 2011-06-01 社団法人 雪センター 車載式塩分濃度測定装置および塩分濃度測定方法
KR100913652B1 (ko) * 2007-07-03 2009-08-24 한국전력공사 음향 임피던스를 이용한 도장재 부착력의 비파괴적평가시스템 및 평가방법
JP2014062836A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Fujitsu Ltd センサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3050759B2 (ja) 2000-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6535141B1 (en) Vehicle mounted travel surface and weather condition monitoring system
US7400267B1 (en) Methods for determining need for treating a vehicle travel surface
JP6830212B2 (ja) 路面状態予測システム、運転支援システム、路面状態予測方法及びデータ配信方法
CN101859492B (zh) 高速公路气象监测系统
KR100719064B1 (ko) 다중 주파수 용량성 측정 장치 및 그 동작 방법
US20110112720A1 (en) Road Conditions Reporting
US9997068B2 (en) Method for conveying driving conditions for vehicular control
US20050206531A1 (en) Portable system for detection and management of road traffic and environmental conditions
CN106408857A (zh) 一种高速公路路面结冰监控装置和监控方法
KR102380856B1 (ko) 제설작업 차량의 자율작업 기능을 갖춘 제설제 살포 시스템 및 방법
US20230169856A1 (en) Apparatus and System for Detecting Road Surface Condition and Method for Detecting Road Surface Condition by Using Same
KR20220029902A (ko) 도로노면 감시 시스템 및 방법
JPH0875711A (ja) 路面状態検出方法
JP2972173B2 (ja) 路面の凍結防止方法および路面情報移動収集システム並びに路面凍結防止装置
US20170131723A1 (en) Control device for a spreading vehicle
JP2000241563A (ja) 路面凍結判定方法及びその装置並びに路面凍結予測方法及びその装置。
CN207541753U (zh) 一种道路结冰预警系统
KR101409222B1 (ko) 노면상태 정보제공 시스템
US20230245509A1 (en) Safety system and method for motor vehicles
KR102380852B1 (ko) 제설작업 의사 결정 시스템 및 방법
CN214067959U (zh) 遥感路面检测器
DiLorenzo et al. Use of ice detection sensors for improving winter road safety
JP3472829B2 (ja) 路面状態計測装置および路面状態計測車両
JP2002197585A (ja) 路面状態判別システム
CA2493656A1 (en) Portable system for detection and management of road traffic and environmental conditions

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees