JPH087452Y2 - 油圧制御弁におけるスプールの回動防止機構 - Google Patents

油圧制御弁におけるスプールの回動防止機構

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JPH087452Y2
JPH087452Y2 JP1990128279U JP12827990U JPH087452Y2 JP H087452 Y2 JPH087452 Y2 JP H087452Y2 JP 1990128279 U JP1990128279 U JP 1990128279U JP 12827990 U JP12827990 U JP 12827990U JP H087452 Y2 JPH087452 Y2 JP H087452Y2
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、油圧制御弁のスプールの回動を防止する
ための回動防止機構に関する。
[従来の技術] スプールが用いられた油圧制御弁としては、例えば特
開平2-134402号公報に記載の圧力補償弁がある。この圧
力補償弁は次のように構成されている。
すなわち、弁本体には、その一端面から内部に向かっ
て延びるスプール孔が形成されており、このスプール孔
の内周面には、その開口部側にアクチュエータポートが
開口し、逆側にポンプポートが開口している。
また、スプール孔には、スプールが摺動自在に挿入さ
れている。このスプールは、スプール本体と遮蔽部材と
からなるものであり、スプール本体には、スプール孔の
開口部側を向く一端面から内部に向かって延びる収納孔
が形成されている。この収納孔は、その開口部に上記遮
蔽部材が螺合固定されることによって遮蔽されている。
また、スプール本体の外周面には、上記収納孔に連通
した切欠きが形成されており、この切欠きは、スプール
がスプール孔の開口部側へ移動すると、アクチュエータ
ポートと連通するようになっている。一方、ポンプポー
トは、収納孔に常時連通せしめられている。したがっ
て、スプールがスプール孔の開口部側へ移動すると、ポ
ンプポートが収納孔および切欠きを介してアクチュエー
タポートと連通し、ポンプポートからアクチュエータポ
ートへ向かって作動油が流れる。
また、上記収納孔の内部には、アクチュエータポート
からポンプポートへの逆流を防止するための逆止弁が設
けられている。この逆止弁は、収納孔の内周面に形成さ
れた弁座と、この弁座に着座することによって収納孔を
閉じる弁体とからなるものであり、弁体は収納孔の開口
部からその内部に挿入されている。なお、弁体を収納孔
に挿入する必要上、スプールをスプール本体と遮蔽部材
とに分けたものである。
[考案が解決しようとする課題] 上記構成の圧力補償弁は、その制御特性が徐々に変化
してしまうという問題があった。この問題について鋭意
研究した結果、その原因がスプールの回動にあることが
判明した。この点について述べることにより、この考案
の課題を明らかにする。
スプールをスプール孔に挿入してセットする場合に
は、切欠きをアクチュエータポートの開口部に対向する
ようにしてセットする。ところが、スプールは、その繰
り返し移動によって徐々に回動変位することがあり、ス
プールが回動すると切欠きがアクチュエータポートの開
口部から離間してしまう。この結果、切欠きとアクチュ
エータポートとの間の流通抵抗が若干ではあるが変化
し、それに伴って制御特性が変化してしまうのである。
したがって、スプールの回動を阻止すれば制御特性の
変化を防止することができる。そこで、スプール孔の開
口部に回動規制部材を設ける一方、スプール孔の開口部
に近接して位置する遮蔽部材に、回動規制部材に係合す
る係合部を形成することにより、スプールの回動を防止
することを試みた。ところが、遮蔽部材は、スプール本
体に螺合されているものであるため、遮蔽部材をスプー
ル本体に固定した後においては、切欠きと係合部との位
置関係が一定にならない。このため、スプールのセット
時に、切欠きをアクチュエータポートの開口部に対向さ
せようとすると、係合部と回動規制部材とを係合させる
ことができないことがあり、他方係合部と回動規制部材
とを係合させると、切欠きがアクチュエータポートに対
向した適正な位置から離間してしまうことがある。この
ように、遮蔽部材がスプール本体に螺合固定されている
ため、スプールの回動防止と、切欠きとアクチュエータ
ポートとの位置関係の適正化との両者を両立することが
困難であった。
この考案は、上記事情を考慮してなされたもので、ス
プールを適正な回動位置に位置させた状態でスプールの
回動を阻止することができる油圧制御弁におけるスプー
ルの回動防止機構を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この考案は、上記の目的を達成するために、一端面か
ら内部に向かって延びるスプール孔が形成された弁本体
と、この弁本体のスプール孔に摺動自在に設けられたス
プールとを備え、前記スプールが前記スプール孔の開口
側に位置する一端面から内部に向かって延びる収納孔が
形成されたスプール本体と、このスプール本体の収納孔
の開口部に螺合されて当該開口部を遮蔽する遮蔽部材と
から構成され、前記収納孔の内部には弁部材が挿入され
た油圧制御弁において、前記遮蔽部材に係合部材を回動
不能に係合させ、この係合部材を前記スプール孔の開口
部に回動可能に嵌合させ、この係合部材と前記弁本体と
の間に摩擦抵抗によって係合部材の回動を規制する摩擦
抵抗部材を設けたことを特徴とするものである。
[作用] 係合部材は、遮蔽部材に係合することによって遮蔽部
材の回動を阻止し、ひいてはスプールの回動を阻止す
る。遮蔽部材と係合部材との位置関係は、係合部材を摩
擦抵抗部材による摩擦抵抗に抗して適宜に回動させるこ
とにより、適正なものにすることができる。
[実施例] 以下、この考案の一実施例について第1図ないし第3
図を参照して説明する。
第3図はこの考案が適用された油圧制御弁Mの縦断面
図を示すものである。油圧制御弁Mは、弁本体1の内部
にそれぞれ設けられた方向制御弁2、シャトル弁3およ
び圧力補償弁4を備えており、弁本体1の内部に紙面と
直交する方向に並んで複数個設けられている。
ここで、この考案の特徴部分であるスプールの回動防
止機構は、圧力補償弁4のスプール41に適用されてお
り、その適用部分以外の構成は上記公報(特開平2-1344
02号公報)に記載のものと同様である。そこで、同様な
構成部分については簡単に説明する。
まず、方向制御弁2において説明すると、弁本体1の
下部には、弁本体1を左右方向に貫通するスプール孔20
が形成されている。このスプール孔20の中央部には、負
荷圧導入室21が形成されており、この負荷圧導入室21か
ら左右側へ向かって順次、供給ポートPA,PB、アクチュ
エータポートA,BおよびタンクポートTA,TBが順次連通せ
しめられている。
供給ポートPA,PBは、圧力補償弁4を介して後述する
ポンプポートPに接続される。アクチュエータポートA
は、例えば建設機械のアームあるいはブーム等を昇降さ
せるシリンダ(図示せず)の一方の室に接続されるとと
もに、オーバーロードリリーフバルブ5を介してタンク
ポートTAに接続されている。アクチュエータポートB
は、上記シリンダの他方の室に接続されるとともに、オ
ーバーロードリリーフバルブ6を介してタンクポートTB
に接続されている。また、アクチュエータポートBに
は、アームあるいはブームの停止を確実に行わせるため
のロック弁7が設けられている。勿論、アクチュエータ
ポートA,Bは、シリンダ以外のアクチュエータ、例えば
油圧モータに接続されることもある。
スプール孔20には、スプール22が左右方向へ摺動自在
に設けられている。このスプール22に内部には、左右の
各端部から中央部に向かって延びる連絡通路23A,23Bが
それぞれ形成されており、この連絡通路23A,23Bによっ
て各ポートが次のように連通また遮断されるようになっ
ている。
すなわち、スプール22が図示の中立状態に位置する場
合には、供給ポートPA,PBが他のいずれのポートに対し
ても遮断される。したがって、シリンダのピストン(図
示せず)は停止状態を維持する。また、この場合には、
負荷圧導入室21がタンクポートTA,TBに接続される。し
たがって、負荷圧導入室21の圧力は大気圧になってい
る。
スプール22が右方へ移動すると、アクチュエータポー
トAが供給ポートPAに連通するとともに、アクチュエー
タポートBがタンクポートTBに連通する。したがって、
シリンダの一方の室に作動油が流入し、ピストンが一方
の室側から他方の室側へ向かって移動する。勿論、他方
の室内の作動油は、タンクポートTBを介してタンク(図
示せず)に流出する。また、このときには、負荷圧導入
室21が、タンクポートTA,TBに対して遮断され、アクチ
ュエータポートAに連通する。したがって、負荷圧導入
室21には、アクチュエータポートAの圧力が導入され
る。
スプール22が左方へ移動すると、アクチュエータポー
トBが供給ポートPBに連通するとともに、アクチュエー
タポートAがタンクポートTAに連通する。したがって、
シリンダの他方の室に作動油が流入し、ピストンが他方
の室側から一方の室側へ向かって移動する。勿論、一方
の室内の作動油は、タンクポートTAを介してタンク(図
示せず)に流出する。また、このときには、負荷圧導入
室21が、タンクポートTA,TBに対して遮断され、アクチ
ュエータポートBに連通する。したがって、負荷圧導入
室21には、アクチュエータポートBの圧力が導入され
る。
次に、シャトル弁3について説明すると、弁本体1の
中央部には、その上端面から下端面まで貫通する貫通孔
11が形成されている。この貫通孔11は、上記スプール孔
20と交差しており、これによって上部と下部とに区分さ
れている。上部は後述する圧力補償弁4のスプール孔40
とされており、下部はシャトル弁3の装着孔30とされて
いる。
装着孔30には、シャトル弁3のホルダ31がされてお
り、装着孔30の下端開口部に螺合されたプラグ36によっ
て固定されている。このホルダ31には、その上端面から
下方に向かって延びる孔311が形成されている。この孔3
11の上端開口部には、弁座部材32が螺合固定されてお
り、これによって孔311の内部に弁室33が形成されてい
る。この弁室33は、弁座部材32に形成された孔321を介
して負荷圧導入室21に連通せしめられる一方、導入ポー
ト34を介して他の油圧制御弁Mのシャトル弁3の弁室33
に連通せしめられている。さらに、弁室33は、図示しな
い通路を介して別の油圧制御弁Mのシャトル弁3の導入
ポート34に連通せしめられている。
また、弁室33には、球弁35が上下方向へ移動自在に収
納されている。この球弁35は、負荷圧導入室21の圧力が
導入ポート34の圧力より高い場合には、導入ポート34を
遮蔽し、逆の場合には孔321を遮蔽する。これによっ
て、複数の油圧制御弁Mの負荷圧導入室21のうちの最も
高い圧力が選択されるようになっている。
次に、圧力補償弁4について説明すると、上記スプー
ル孔40の内周面には、第1図に示すように、上端側から
下端側へ向かって順次、環状溝400、ポンプポートP、
パイロットポートPi、環状凹部401がそれぞれ形成され
ている。環状溝400は、供給ポートPA,PBに連通せしめら
れている。ポンプポートPは、作動油の供給源たるポン
プ(図示せず)に接続されている。パイロットポートPi
は、パイロットポンプ(図示せず)に接続されている。
環状凹部401を含むスプール孔40の下端部が油室P1とさ
れている。この油室P1は負荷圧導入室21に連通せしめ
られている。
また、スプール孔40には、スプール41が摺動自在に挿
入されている。このスプール41は、スプール本体42と遮
蔽部材43とから構成されている。
スプール本体42の下端面には、ばね孔420が形成され
ている。このばね孔420には、ばね44が収納されてい
る。このばね44によってスプール41が上方へ不されてい
る。ただし、ばね44は、スプール41の振動を防止するた
めのものであり、その付勢力は非常に弱く設定されてい
る。
また、スプール本体42には、その上端面から下方へ向
かって延びる収納孔421が形成されている。この収納孔4
21の内周面には、その上端開口部に雌ねじ部422が形成
され、中間部に弁座428が形成されている。また、収納
孔421の内部で弁座423より上側の部分には、弁体(弁部
材)45が摺動自在に設けられている。この弁体45は、ば
ね46によって弁座423に着座せしめられており、これに
よって収納孔421が、弁体45より下側の圧力室424と、弁
体45より上側の背圧室425とに区分されている。
圧力室424は、スプール本体42に形成された横孔426を
介してポンプポートPに常時連通せしめられる一方、ス
プール42が図示の状態から上方へ移動し、かつ弁体45が
圧力室424の作動油によって弁座423からリフトせしめら
れると、横孔427および切欠き428を介して環状溝400に
連通せしめられるようになっている。
一方、背圧室425は、横孔429を介して環状溝400に連
通せしめられている。したがって、背圧室425には、供
給ポートPA,PBのいずれかの圧力が導入される。
上記遮蔽部材43は、円柱状をなすものであり、その中
央部には鍔部430が形成され、その下部には雄ねじ部431
が形成されている。そして、遮蔽部材43は、鍔部430が
スプール本体42の上端面に突き当たるまで雄ねじ部430
が雌ねじ部422に螺合されることにより、スプール本体4
2に固定されるている。しかも、固定状態においては、
鍔部430によって収納孔421の開口部を遮蔽している。ま
た、遮蔽部材43の上部には、断面円形の嵌合部432が形
成されている。この嵌合部432の上端面には、係合部433
が形成されている。この係合部433の外周面には、互い
に対向する2つの平行な平面434,434が形成されてお
り、これによって断面非円形に形成されている。
また、スプール孔40の上端開口部には、後述する係合
部材8が嵌合しており、この係合部材8とスプール本体
42との間に油室P2が形成されている。この油室P2
は、遮蔽部材43に形成された連通孔435を介して背圧室4
25から圧力が導入される。
さらに、スプール孔40が開口する弁本体1の上端面に
は、キャップ9が固定されており、このキャップ9およ
び係合部材8の内部に遮蔽部材43の上端面に臨む油室P
3が形成されている。この油室P3には、各油圧制御弁M
の負荷圧導入室21のうちの最も高い圧力とポンプ圧力と
の差に応じて設定される外部圧力が導入される。
ここで、パイロット室Piに導入される作動油および油
室P1に導入される作動油は、スプール41を上方へ押圧
する。一方、油室P2,P3に導入される作動油は、スプー
ル41を下方に押圧する。そして、スプール41は、それら
の押圧力の合力によって上方または下方へ変位せしめら
れる。なお、この点は、上記公報に記載のものと同様で
あり、しかもこの考案の要旨に関連がないので、その詳
細については説明を省略する。
次の、この考案の特徴部分たるスプール43の回動防止
機構について述べると、前述したように、スプール孔40
の上端開口部には、係合部材8が嵌合せしめられてる。
この係合部材は、部材本体81と係合リング82とを備えて
いる。
部材本体81には、その中央部を上下方向に貫通する嵌
合孔810が形成されている。この嵌合孔810の直径は、遮
蔽部材43の嵌合部432と同一直径になっている。また、
部材本体81の下端部には、スプール孔40に回動自在に嵌
合する嵌合部811が形成されており、その上端部には鍔
部812が形成されている。嵌合部811の外周面には、環状
に延びる装着凹部813が形成されている。この装着凹部8
13には、耐油性を有するゴム等からなるOリング(摩擦
抵抗部材)10が装着されている。また、部材本体81の上
端面には、嵌合孔810を間にして互いに対向する2つの
突起813,813が形成されている。これら2つの突起813,8
13の対向面は、互いに平行な平面814,814とされてい
る。
上記構成の部材本体81は、鍔部812を弁本体1の上端
面に突き当てた状態で、その嵌合部811をスプール孔40
の上端開口部に嵌合させることにより、弁本体1に装着
されている。この場合、部材本体81は、Oリング10の摩
擦抵抗によって回動および軸線方向への移動が阻止され
ている。勿論、Oリング10の摩擦抵抗に抗して部材本体
81を回動および移動させることは可能である。また、装
着状態においては、嵌合孔810の下端部に遮蔽部材43の
嵌合部431が摺動自在に嵌合し、係合部433が係合孔810
から僅かに上方へ突出している。なお、部材本体81は、
キャップ9によって抜け止めされている。
係合リング82は、第2図に示すように、その外周面の
周方向に180°離間した2箇所に平面821,821が形成され
ている。この平面821,821間の距離は、上記突起813,813
の平面814,814間の距離と同等か若干狭くなされてい
る。また、係合リング82の中央部には、係合孔822が形
成されている。この係合孔822は、上記遮蔽部材43の係
合部433に対応した形状に形成され、しかもそれより寸
法が若干大きく形成されている。
このように構成された係合部材82は、その平面814,81
4を突起813,813の平面814,814に対向させた状態で突起8
13,813間に装着されている。装着状態においては、係合
孔822に遮蔽部材43の係合部433が挿通されている。この
結果、遮蔽部材43ひいてはスプール41が、係合リング82
および部材本体81を介し、Oリング10によって回動を阻
止されることになる。なお、係合リング82は、突起433,
433の間から抜け出るのをキャップ9によって阻止され
ている。
上記構成の油圧制御弁Mにおいて、圧力補償弁4を弁
本体1に組み付ける場合には、スプール本体42の収納孔
421に弁体423を挿入した後、遮蔽部材43を収納孔421の
雌ねじ部422に螺合固定する。次に、スプール本体42と
遮蔽部材43とからなるスプール41をスプール孔40に挿入
する。その際、スプール41の2つの切欠き428,428を供
給ポートPA,PBとそれぞれ対向させておく。
次に、係合部材8の部材本体81の嵌合部811をスプー
ル孔40に嵌合する。この嵌合に際しては、2つの突起81
3,813の各平面814,814を係合部433の2つの平面434,434
と平行になるようにする。この場合、遮蔽部材43がスプ
ール本体42に螺合固定されているので、係合部433の2
つの平面434,434の向きは特定されないが、部材本体81
をOリング10の摩擦抵抗に抗して回動させることによ
り、平面434と814とを対向させることができる。
その後、係合リング82を2つの突起813,813間に装着
する。すると、係合リング82の係合孔822に係合部433が
挿通される。これによって、スプール41の回動が阻止さ
れる。
このように、スプール41の回動をOリング10の摩擦抵
抗によって阻止するようにしているから、遮蔽部材43の
係合部433がいずれの方向を向いていようとも、部材本
体81をOリング10の摩擦抵抗に抗して回動させることに
より、係合リング82の係合孔822に係合部433を挿通する
ことができる。つまり、係合部433の向きに拘わらず、
遮蔽部材43と係合部材8とを係合させることができる。
なお、スプール41に作用する回転力は弱いので、スプ
ール41の回転はOリング10の摩擦抵抗によって十分に阻
止することができる。
また、この実施例においては、摩擦抵抗部材としてO
リング10を用いているので、油室P2の油密を確保する
ために必要なOリングをそのまま摩擦抵抗部材として用
いることができる。したがって、摩擦抵抗部材として新
たな部品を必要とせず、製造費の低減を図ることができ
る。
なお、この考案は上記の実施例に限定されるものでな
く、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能で
ある。
例えば、上記の実施例においては、係合部材8を互い
に別体の部材本体81と係合リング82とから構成している
が、部材本体81と係合リング82とを一体に形成してもよ
い。
また、係合部材8に装着凹部813を形成し、この装着
凹部813にOリング10を装着しているが、スプール孔40
の内周面に同様の装着凹部を形成し、そこにOリング10
を装着するようにしてもよい。また、Oリング10につい
ては、鍔部812と弁本体1の上端面との間に装着しても
よく、Oリング10に代えて他のものを用いてもよい。
さらに、上記の実施例においては、スプール41の収納
孔421に逆止弁の弁体45を挿入しているが、他の弁部材
を挿入することがあるのは勿論である。
[考案の効果] 以上説明したように、この考案の油圧制御弁によれ
ば、遮蔽部材に係合部材を回動不能に係合させ、この係
合部材をスプール孔の開口部に回動可能に嵌合させ、こ
の係合部材と弁本体との間に摩擦抵抗によって係合部材
の回動を規制する摩擦抵抗部材を設けたものであるか
ら、スプールを適正な回動位置に位置させた状態でその
回動を阻止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
添付の第1図ないし第3図はこの考案の一実施例を示す
もので、第1図はその要部の拡大断面図、第2図は第1
図のII-II矢視拡大断面図、第3図はその全体構成を示
す断面図である。 1……弁本体、40……スプール孔、41……スプール、42
……スプール本体、43……遮蔽部材、8……係合部材、
10……Oリング(摩擦抵抗部材)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端面から内部に向かって延びるスプール
    孔が形成された弁本体と、この弁本体のスプール孔に摺
    動自在に設けられたスプールとを備え、前記スプール
    が、前記スプール孔の開口側に位置する一端面から内部
    に向かって延びる収納孔が形成されたスプール本体と、
    このスプール本体の収納孔の開口部に螺合されて当該開
    口部を遮蔽する遮蔽部材とから構成され、前記収納孔の
    内部には弁部材が挿入された油圧制御弁において、前記
    遮蔽部材に係合部材を回動不能に係合させ、この係合部
    材を前記スプール孔の開口部に回動可能に嵌合させ、前
    記係合部材と前記弁本体との間に摩擦抵抗によって係合
    部材の回動を規制する摩擦抵抗部材を設けたことを特徴
    とする油圧制御弁におけるスプールの回動防止機構。
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