JPH0874077A - 電気防錆装置 - Google Patents

電気防錆装置

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JPH0874077A
JPH0874077A JP6234195A JP23419594A JPH0874077A JP H0874077 A JPH0874077 A JP H0874077A JP 6234195 A JP6234195 A JP 6234195A JP 23419594 A JP23419594 A JP 23419594A JP H0874077 A JPH0874077 A JP H0874077A
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rust
electric
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Kozo Tsuda
幸三 津田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消費電力の少ない電気防錆装置を提供する。
また、防錆効果をより一層向上させる。 【構成】 対象物10に設けられる電極2と、直流電源
ユニット1から供給された直流電源からパルス電源を生
成すると共にこのパルス電源の電流を上記電極2を介し
て対象物10に供給するためのパルス電源ユニット6
と、対象物10に付着している水分の付着量に応じた検
出信号を出力する水分センサ3と、この水分センサ3の
出力する検出信号の大きさに応じて上記パルス電流の供
給量を制御する電流制御手段4と、によって構成され
る。なお、水分センサ3は、対象物10よりもイオン化
傾向の大きい材料で形成されている。また、この水分セ
ンサ3と電極2とは、電極ユニット5内に互いに接近さ
せた状態で格納されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属が腐食する際、即
ち金属に水等の電解質が付着することによって錆が発生
する際、その金属及び電解質間に流れる腐食電流を打ち
消すように外部から防錆電流(防食電流)を供給するこ
とによって、その金属の錆の発生及び進行を防止する電
気防錆装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、金属の錆は、金属の表面に水が
付着すると、その水中で金属がイオン化することに基づ
いて発生することが知られている。即ち、金属がイオン
化することによって金属イオンと電子とに分離し、その
金属イオンは水中に溶けだすと共に電子は水と酸素と反
応して水酸イオンを生成し、これらの金属イオンと水酸
イオンとが反応して水酸化物が生成され、この水酸化物
が更に酸化することによって、その金属表面に錆の構成
要素が生成される。この錆の発生の際に金属と水との間
で金属イオン(或いは電子)が移動することによって流
れる電流を腐食電流といい、この腐食電流の大きさが腐
食反応速度を表している。つまり、この腐食電流を打ち
消すように、即ち金属のイオン化の際に水と酸素との反
応によって消費された電子を補充するように、この金属
に対して外部から電流、即ち防錆電流を供給することに
よって金属の錆の発生及び進行を防止することができ
る。なお、この防錆方法は、電気防錆法または陰極防錆
法と呼ばれている。
【0003】従来、この電気防錆法を利用した防錆装置
として、図5に示すようなものがある。同図において、
101は、直流電源ユニットで、この直流電源ユニット
101の陽極端子101aは、電極102を介して例え
ば車両等の金属製の対象物110に接続されている。一
方、この直流電源ユニット101の陰極端子101b
は、接続点110aにおいて対象物110に直接接続さ
れている。このように構成された電気防錆装置は、対象
物110に対して、常に直流電源ユニット101から矢
印120に示すように直流電流、即ち防錆電流を供給
し、対象物110内に不足しいている電子を補充するこ
とによって、対象物110の錆の発生及び進行を防止す
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては、直流電源ユニット101から対象物110
に対し、防錆電流としての直流電流が常時供給されてい
る。即ち、対象物110がその表面に水が付着する等の
腐食環境に晒されていないときでも、対象物110に
は、常に直流電源ユニット110から直流電流が供給さ
れている。従って、この装置の消費電力は大きく、これ
によって装置のランニングコストが高くなってしまうと
いう問題がある。
【0005】本発明は、防錆対象物に水等の電解質が付
着しているときにのみ防錆対象物に対して防錆電流を供
給することによって装置の消費電力を小さくし、ひいて
はランニングコストの安価な電気防錆装置を提供するこ
とを目的とする。また、防錆電流をパルス状の状態で断
続的に供給することによって、防錆効果を向上させるこ
とも、本発明の目的の一つである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明の電気防錆装
置は、防錆対象物に設けられる電極と、該電極を介して
上記防錆対象物に防錆電流を供給するための電流供給手
段とを備えた電気防錆装置において、上記防錆対象物に
或る一定量以上の水分が付着しているときに検出信号を
出力する検出手段と、該検出手段が上記検出信号を出力
しているとき上記電流供給手段に上記防錆電流を供給さ
せる電流制御手段とを、具備することを特徴とするもの
である。
【0007】第2の発明の電気防錆装置は、防錆対象物
に設けられる電極と、該電極を介して上記防錆対象物に
防錆電流を供給するための電流供給手段とを備えた電気
防錆装置において、上記防錆対象物に水分が付着してい
るか否かを検出すると共に該防錆対象物に該水分が付着
しているときその付着量に応じた検出信号を出力する検
出手段と、該検出手段の出力する検出信号の大きさに応
じて上記防錆電流の供給量を制御する電流制御手段と
を、具備することを特徴とするものである。
【0008】第3の発明の電気防錆装置は、第1又は第
2の発明の電気防錆装置において、上記検出手段を、上
記防錆対象物よりもイオン化傾向の大きい材料で形成
し、上記防錆対象物に対して電気的に結合可能な構成と
したことを特徴とするものである。
【0009】第4の発明の電気防錆装置は、第1、第2
又は第3の発明の電気防錆装置において、上記検出手段
と上記電極とを互いに接近させた状態で結合したことを
特徴とするものである。
【0010】第5の発明の電気防錆装置は、防錆対象物
に設けられた電極と、該電極を介して上記防錆対象物に
防錆電流を供給するための電流供給手段とを備えた電気
防錆装置において、上記電流供給手段が、上記防錆対象
物に対して、上記防錆電流をパルス状の状態で供給する
ように構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】第1の発明によれば、検出手段が、水や湿気等
の錆の発生要因が防錆対象物に付着しているか否かを検
出し、その付着量が或る一定量以上のとき、検出信号を
出力する。そして、電流制御手段が、検出手段から検出
信号が出力されているとき、電流供給手段に防錆電流を
供給させる。つまり、水分が防錆対象物に或る一定量以
上付着しているときにのみ、防錆電流が防錆対象物に対
して供給される。なお、防錆対象物に付着している水分
が或る一定量未満のとき、例えば防錆対象物に水分が付
着していないときは、防錆電流が防錆対象物に供給され
ることはない。
【0012】第2の発明によれば、検出手段が、水等の
錆の発生要因が防錆対象物に付着しているか否かを検出
すると共に、水分が防錆対象物に付着しているとき、そ
の付着量に応じた検出信号を出力する。そして、電流制
御手段が、検出手段の出力する検出信号の大きさに応じ
て電流供給手段から防錆対象物に供給される防錆電流の
供給量を制御する。従って、多くの水分が防錆対象物に
付着しているとき、その付着量に応じた多くの量の防錆
電流が防錆対象物に対して供給される。なお、水分が防
錆対象物に付着していないときは、防錆電流が防錆対象
物に供給されることはない。
【0013】第3の発明によれば、検出手段は、防錆対
象物よりもイオン化傾向の大きい材料で形成されてい
る。従って、この検出手段が防錆対象物に電気的に結合
すると、イオン化傾向の異なる検出手段と防錆対象物と
の間で電位差が生じ、これによって電池が形成される。
つまり、イオン化傾向の大きい検出手段から防錆対象物
側に電流が供給され、即ち検出手段を犠牲陽極とする犠
牲防錆が行われる。
【0014】第4の発明によれば、検出手段と電極と
は、互いに接近した状態で結合されている。従って、水
分の付着しやすい場所(または湿気の多い場所)に、こ
の接近した状態で結合された検出手段と電極とを配置す
ることによって、その場所に付着した水分(その場所の
湿気)がいち早く検出される共に、その場所に対して防
錆電流が確実に供給される。
【0015】第5の発明によれば、電流供給手段は、防
錆対象物に対して、防錆電流をパルス状の状態で供給す
る。この防錆対象物に対してパルス状の防錆電流を供給
することによって、防錆電流を一定に供給した場合より
も高い防錆効果が得られる。
【0016】
【実施例】本発明に係る電気防錆装置の一実施例を図1
から図4を参照して説明する。図1は、この電気防錆装
置の概略構成を示すブロック図である。同図において、
1は、例えばバッテリ等の直流電源ユニットで、この直
流電源ユニット1の陽極端子1a及び陰極端子1bは、
電源ケーブル16a及び16bを介してパルス電源ユニ
ット6の陽極入力端子6a及び陰極入力端子6bに各々
接続されている。このパルス電源ユニット6は、直流電
源ユニット1から供給された直流電源から、パルス電源
を生成するもので、このパルス電源は、陽極出力端子6
c及び陰極出力端子6dから出力される。
【0017】そして、このパルス電源ユニット6の陽極
出力端子6cにパルス電源ユニット電源出力ケーブル2
6を介して接続されている4は、電流制御手段で、この
電流制御手段4の出力は、電極2を介して例えば鉄製の
車両等の対象物10に接続されている。また、図1に示
す3は、水分センサで、この水分センサ3は、その表面
に付着した水分及び湿気の量に応じた信号を電流制御手
段4に出力する。そして、この水分センサ3の出力信号
を入力した電流制御手段4は、水分センサ3から受けた
信号の大きさに応じて電極2、ひいては対象物10に供
給するパルス電流の大きさを調整する。なお、上記電極
2と水分センサ3と電流制御手段4とは、電極ユニット
5として1つの構造物内に格納されている。一方、パル
ス電源ユニット6の陰極出力端子6dは、陰極入力端子
6bと短絡されていると共に、接続点10aにおいて対
象物10に直接接続されている。即ち、直流電源ユニッ
ト1の陰極出力端子1bと、パルス電源ユニット6の陰
極入力端子6b及び陰極出力端子6dと、対象物10と
は導通している。
【0018】ここで、図2に、パルス電源ユニット6の
外観を示す。同図に示すように、このパルス電源ユニッ
ト6は、円盤状のベース7と、このベース7上の中央に
載設された半球状のカバー8とによって帽子型のケース
9を形成しており、このケース9内にパルス電源を生成
する電気回路(図示せず)が格納されている。そして、
カバー8の側面からは、上記の直流電源ユニット1とパ
ルス電源ユニット6とを接続する電源ケーブル16a、
16bが互いに接近した状態で外部に引き出されてい
る。また、この電源ケーブル16a、16bからベース
7の面に沿って90度前後の間隔を隔てて、複数(本実
施例においては4本)のパルス電源出力ケーブル26、
26、・・・が外部に引き出されている。そして、これ
らのパルス電源出力ケーブル26、26、・・・の各々
が、各電極ユニット5に設けた電流制御手段4に接続さ
れる。なお、図1では、省略したが、このパルス電源ユ
ニット6には、各々独立した複数の陽極出力端子6cが
設けられており、各陽極出力端子6cから図2のパルス
電源出力ケーブル26、26、・・・が引き出されてい
る。つまり、1台のパルス電源ユニット6に4台の電極
ユニット5を接続してある。更に、ベース7の端縁、即
ち帽子のブリムに相当する部分には、ネジ止め用の貫通
孔7aが4箇所に穿設されており、この貫通孔7aを介
してパルス電源ユニット6を例えば車両のダッシュボー
ド上やエンジンルーム等に設置することができる。
【0019】次に、電極ユニット5の外観を図3に示
す。同図の5aは、この電極ユニット5を形成する筐体
で、この筐体5aは、対象物10を形成している鉄より
もイオン化傾向の大きい金属、例えばアルミニウムによ
ってリング状に形成されている。このリング状の筐体5
aの中空部5cには、図4に示すような電気回路が形成
されており、この電気回路の構成部品は樹脂によってモ
ールドされている。ただし、それらの部品のうち、水分
センサ3の水分検出面と、発光ダイオード12の発光部
分とだけが、電極ユニット5の上面(図5(a)及び図
5(c)の上方の面)に向かって樹脂モールドから露出
する状態に設けられている。
【0020】また、この電極ユニット5の底面(図5
(a)及び図5(c)の下方の面)には、この電極ユニ
ット5を対象物10に貼設するための絶縁性の両面テー
プ5dが設けられている。更に、筐体5aの端縁に近接
した位置には、ネジ止め用の貫通孔5bも穿設されてお
り、より強固にこの電極ユニット5を対象物10に固定
できるように構成されている。そして、この電極ユニッ
ト5の底面からは、針金状の電極2が、上記両面テープ
5dを貫通して突出している。即ち、対象物10に対し
て、この電極ユニット5の底面を対向させた状態で固定
することにより、電極2は対象物10に接触する。ただ
し、筐体5aと対象物10との間には両面テープ5dが
介在するので、両者は電気的に接触しない。
【0021】この筐体5aの中空部5cに形成されてい
る電気回路は、図4に示すように、パルス電源ユニット
6からケーブル26を介して供給されるパルス電流を、
ダーリントン回路(電流制御手段)4、抵抗11及び発
光ダイオード12を介して、電極2に供給するように構
成されている。このダーリントン回路4は、トランジス
タ4a及び4bによって形成されており、その電流増幅
率は水分センサ3の抵抗値によって制御される。即ち、
水分センサ3に付着している水分の量が少ないとき、こ
の水分センサ3の抵抗値は大きくなり、これによってダ
ーリントン回路4の出力電流、ひいては電極2へのパル
ス電流が小さくなるように構成されている。一方、水分
センサ3に付着している水分の量が多いときは、この水
分センサ3の抵抗値が小さくなり、これによってダーリ
ントン回路4の出力電流、ひいては電極2へのパルス電
流が大きくなるように構成されている。なお、図4に示
すように、筐体5aは、ケーブル26に接続されている
ので、この筐体5aには常時パルス電源ユニット6から
のパルス電流が供給されている。また、ダーリントン回
路4が、電流制御手段4を形成している。
【0022】次に、上記のように構成された電気防錆装
置の作用について説明する。直流電源ユニット1からパ
ルス電源ユニット6に例えばDC12Vの直流電源が供
給されると、パルス電源ユニット6は、振幅が例えばD
C0乃至12V、好ましくはDC0乃至7.2V、デュ
ーティ比が1:1、周期が2秒のパルス電源を生成す
る。そして、このパルス電源の電流は、図1の矢印20
に示すように、パルス電源ユニット6の陽極出力端子6
cから電流制御手段4に供給される。即ち、このパルス
電流は、図4に示すように、トランジスタ4a及び4b
から成るダーリントン回路4に供給される。
【0023】ここで、対象物10の表面が乾燥状態にあ
るとき、即ち水分センサ3の水分検出面に水分が付着し
ていないとき、この水分センサ3の抵抗値は無限大であ
り、これによってトランジスタ4a及び4bから成るダ
ーリントン回路4からはパルス電流が出力されない。即
ち、パルス電流は、電極2、ひいては対象物10に供給
されない。一方、対象物10の表面に水分が付着する
と、即ち水分センサ3の水分検出面に水分が付着する
と、その付着量が多くなるに従って水分センサ3の抵抗
値は小さくなり、これによってトランジスタ4a及び4
bから成るダーリントン回路4の出力電流、即ち抵抗1
1及び発光ダイオード12を介して電極2、ひいては対
象物10に供給されるパルス電流は大きくなる。つま
り、水分センサ3に付着する水分の量に略比例するよう
に、電極2に供給されるパルス電流の大きさが制御され
る。なお、本実施例においては、電極2から、水分の付
着量に従って10乃至150mAの電流が流れる。ま
た、このパルス電流の供給と同時に発光ダイオード12
も発光するので、パルス電流が電極2に供給されている
か否かを確認することができ、その発光輝度もパルス電
流の大きさに従って変化する。
【0024】更に、対象物10に付着する水分の量が非
常に多い場合、対象物10に対して両面テープ5dを介
して絶縁状態に固定されている電極ユニット5の筐体5
aも、水分を介して対象物10に電気的に接触する。従
って、この電極ユニット5の筐体5aに直接供給されて
いるパルス電流が、筐体5a及び水分を介して対象物1
0に流れ、即ち筐体5a自体が電極として作用する。な
お、本実施例においては、この筐体5aからは、電極2
から供給される電流値よりも大きい60乃至310mA
の電流が流れる。
【0025】上記のように、この実施例では、対象物1
0に対して供給する防錆電流としてパルス電流を供給し
ている。その防錆効果の結果を、図5に示す従来技術の
ように対象物10に対して直流電流を供給した場合と比
較したが、本実施例のように対象物10にパルス電流を
供給する方が、直流電流を供給する場合よりも錆の発生
が少なかった。即ち、防錆電流としてパルス電流を供給
する方が防錆効果が大きいという結果が得られた。
【0026】また、本実施例の電気防錆装置は、対象物
10に対して、水分センサ3、即ち対象物10に付着し
た水分の付着量や湿気に応じた量のパルス電流を供給
し、水分が対象物10に付着していないときは、パルス
電流を対象物10に供給しないように構成されている。
つまり、対象物10の腐食環境に応じて、防錆電流とし
てのパルス電流を供給しているので、電力を有効に使用
することができ、ひいては装置の消費電力を小さくする
ことができる。
【0027】更に、対象物10に対する水分の付着量が
非常に多い場合は、電極ユニット5の筐体5a自体が電
極として作用し、この筐体5aからパルス電流を直接供
給しているので、防錆作用を大きくすることができる。
【0028】また、電極2と水分センサ3とを互いに接
近させた状態で電極ユニット5の中空部5c内に格納し
ているため、これらを小型にまとめることができる。ま
た、電極2と水分センサ3という2つの構成品を1つの
電極ユニット5内に収めているので、その設置作業が容
易である。なお、この電極ユニット5を水分の付着し易
い場所(湿気の多い場所)、即ち錆の発生が著しい場所
に配置することによって、その場所の湿気をいち早く検
出する共に、その場所に対してパルス電流を確実に供給
し、これによって対象物10をより確実に防錆すること
ができる。
【0029】なお、本実施例においては、対象物10に
付着した水分の量や湿気に応じて、防錆電流としてのパ
ルス電流の大きさを変化させたが、水分センサ3が或る
一定量以上の水分の付着を検出したときにのみ、対象物
10に対してパルス電流を供給し、それ以外、即ち水分
の付着量が上記或る一定量未満のときはパルス電流の供
給をしないように構成してもよい。
【0030】そして、パルス電源は、その電圧振幅を0
乃至12V、好ましくは0乃至7.2V、デューティ比
を1:1、周期を2秒としたが、これ以外の仕様のパル
ス電源を使用してもよい。また、電圧値の下限電圧が0
Vではないパルス電源、即ちオフセットを有するパルス
電源にしてもよい。
【0031】また、1台のパルス電源ユニット6に接続
される電極ユニット5の数を4台としたが、電極ユニッ
ト5の数は4台に限らず、単数、または4以外の複数台
でもよい。
【0032】更に、電流制御手段4を、トランジスタ4
a及び4bから成るダーリントン回路によって形成した
が、これ以外の回路構成によって電流制御手段4を構成
してもよい。
【0033】そして、電極ユニット5の筐体5aをアル
ミニウムによって形成したが、対象物10を形成する材
料よりもイオン化傾向が大きいものであれば、アルミニ
ウムに限らなくてもよい。例えば、対象物10が鉄製の
場合は、筐体5aを鉄よりもイオン化傾向の大きい亜鉛
やマグネシウム等によって形成してもよい。そして、筐
体5aをケーブル25と導通させないように、即ち筐体
5aにパルス電流を直接供給しないように構成し、この
筐体5aを対象物10に接触させた状態で取り付けるこ
とによって、この筐体5aを犠牲陽極とする犠牲防錆を
行なわれるように構成してもよい。このように構成する
ことによって、この装置は、パルス電流を供給するとい
う電気防錆法(陰極防錆法)による防錆効果と、この犠
牲防錆による防錆効果を奏する。
【0034】更に、電極2と水分センサ3とを互いに接
近させた状態で電極ユニット5内に格納したが、この電
極2と水分センサ3とを別個に設けてもよい。
【0035】
【発明の効果】第1の発明の電気防錆装置は、或る一定
量以上の水分が防錆対象物に付着しているときにのみ、
防錆電流を防錆対象物に対して供給し、水分が防錆対象
物に付着していないときは、防錆電流を防錆対象物に供
給しないように構成されている。このように防錆対象物
に対して防錆電流を必要なときだけ供給するように構成
されているので、従来よりも電力を有効に利用すること
ができ、ひいては装置の消費電力を少なくし、ランニン
グコストを安くすることができるという効果がある。
【0036】第2の発明の電気防錆装置は、水分が防錆
対象物に付着しているとき、その付着量に応じた量の防
錆電流を防錆対象物に対して供給し、水分が防錆対象物
に付着していないときは、防錆電流を防錆対象物に供給
しないように構成されている。このように防錆対象物に
対して防錆電流を必要なときに必要なだけ供給するよう
に構成されているので、第1の発明よりも電力を有効に
利用することができ、ひいてはランニングコストを安く
することができるという効果がある。
【0037】第3の発明の電気防錆装置は、検出手段を
防錆対象物よりもイオン化傾向の大きい材料で形成し、
これを防錆対象物に対して電気的に結合することによっ
て、この検出手段を犠牲陽極とする犠牲防錆を行なうよ
うに構成されている。このように構成されているので、
この装置は、電気防錆法(陰極防錆法)による防錆効果
の他に、更にこの犠牲防錆による防錆効果を得ることが
できるという効果がある。
【0038】第4の発明の電気防錆装置は、検出手段と
電極とを互いに接近させた状態で結合させているので、
検出手段と電極とを小型化することができると共に、そ
の設置作業が簡単であるという効果がある。また、この
結合された検出手段と電極とを水分の付着しやすい場所
(湿気の多い場所)に配置することによって、その場所
の湿気をいち早く検出する共に、その場所に対して防錆
電流を確実に供給できるように構成されている。このよ
うに構成されているので、水分の付着しやすい場所(湿
気の多い場所)、即ち錆の発生が著しい場所を基準にし
て防錆電流を供給することができ、これによって防錆対
象物をより確実に防錆することができるという効果があ
る。
【0039】第5の発明の電気防錆装置は、防錆対象物
に対し、防錆電流をパルス状の状態で供給するように構
成されている。このように構成されているので、防錆対
象物に対し、防錆電流を一定に供給した場合よりも高い
防錆効果が得られ、即ちより確実に防錆対象物を防錆す
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気防錆装置の実施例の概略構成
を示す電気的ブロック図である。
【図2】同実施例のパルス電源ユニットの外観図で、
(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図3】同実施例の電極ユニットの外観図で、(a)は
斜視図、(b)は平面図、(c)は側面図、(d)は底
面図である。
【図4】同実施例の電極ユニットの内部回路図である。
【図5】従来の電気防錆装置の概略構成を示す電気的ブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 直流電源ユニット 2 電極 3 水分センサ 4 電流制御手段 5 電極ユニット 5a 検出器筐体 6 パルス電源ユニット 10 対象物 20 防錆電流(パルス電流)の流れ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防錆対象物に設けられる電極と、該電極
    を介して上記防錆対象物に防錆電流を供給するための電
    流供給手段とを備えた電気防錆装置において、上記防錆
    対象物に或る一定量以上の水分が付着しているときに検
    出信号を出力する検出手段と、該検出手段が上記検出信
    号を出力しているとき上記電流供給手段に上記防錆電流
    を供給させる電流制御手段とを、具備することを特徴と
    する電気防錆装置。
  2. 【請求項2】 防錆対象物に設けられる電極と、該電極
    を介して上記防錆対象物に防錆電流を供給するための電
    流供給手段とを備えた電気防錆装置において、上記防錆
    対象物に水分が付着しているか否かを検出すると共に該
    防錆対象物に該水分が付着しているときその付着量に応
    じた検出信号を出力する検出手段と、該検出手段の出力
    する検出信号の大きさに応じて上記防錆電流の供給量を
    制御する電流制御手段とを、具備することを特徴とする
    電気防錆装置。
  3. 【請求項3】 上記検出手段を、上記防錆対象物よりも
    イオン化傾向の大きい材料で形成し、上記防錆対象物に
    対して電気的に結合可能な構成としたことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の電気防錆装置。
  4. 【請求項4】 上記検出手段と上記電極とを互いに接近
    させた状態で結合したことを特徴とする請求項1、2又
    は3に記載の電気防錆装置。
  5. 【請求項5】 防錆対象物に設けられた電極と、該電極
    を介して上記防錆対象物に防錆電流を供給するための電
    流供給手段とを備えた電気防錆装置において、上記電流
    供給手段が、上記防錆対象物に対して、上記防錆電流を
    パルス状の状態で供給するように構成されていることを
    特徴とする電気防錆装置。
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