JP3135420U - 簡易型陰極防食装置 - Google Patents

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正浩 高橋
寿江 高橋
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Abstract

【課題】配線工事が不要で、常時最適電圧を維持することができる金属製構造物の簡易型陰極防食装置を提供する。
【解決手段】上面に開口する凹部を有するとともに、中央部に該凹部と底面との開口する円孔が形成されている板状陽極と、該凹部にそのアノードを接続させて該凹部に収納されている太陽電池と、該円孔に付勢部材により外方に突出するように付勢されるとともに太陽電池のカソードが接続されている針状陰極とを少なくとも有する金属製構造物の簡易型陰極防食装置。
【選択図】図5

Description

本考案は、大気中に暴露されている金属製構造物の表面に形成される電解質水分と溶存酸素により金属製構造物が酸化腐食されるのを、電気的に防止する陰極防食装置に関する。
大気中に暴露されている金属製構造物の塗装面の防食を行う保護陽極および陰極防食システムとして、シー・エル・アイ・システムズ・インコーポレイテッド(米国)が開発し市販している装置がある(特許文献1参照)。
この防食装置は、大気中に暴露され、塗装で保護されている金属製構造物の腐食防止に効果を発揮しているが、以下の4点の問題点は避けられないでいる。すなわち、
(1) 制御ユニットの出力を最適直流電圧に制御し、配線によって複数の陽極に給電しているが、陽極構造の配線の距離の差や結線の差により、各陽極の電圧が必ずしも最適値とならない。また、電圧を高くしすぎると、過防食の問題があり、また、低いと防食範囲が狭くなる。
(2) 制御ユニットには、AC100VまたはAC200Vをインプットしているが、防爆エリア内の金属製構造物を防食するためには、制御ユニットおよび配線を防爆仕様にする必要があり、工事も特別の配慮を要し、また経済性を犠牲にする問題も生じる。
(3) 配線の断線等による防食電流の断絶の可能性もある。
(4) 近傍にAC100VまたはAC200Vの電源がない場合、電源を長距離にわたり引き回す必要がある。
特開平4−318183号公報
本考案は、前記従来の事情に鑑みてなされたもので、その課題は、配線工事が不要で、常時最適電圧を維持することができる金属製構造物の陰極防食装置を提供することにある。
本考案の簡易型陰極防食装置は、上面に開口する凹部を有するとともに、中央部に前記凹部と底面との開口する円孔が形成されている板状陽極と、前記凹部にそのアノードを接続させて該凹部に収納されている太陽電池と、前記円孔に付勢部材により外方に突出するように付勢されるとともに前記太陽電池のカソードが接続されている針状陰極と、を少なくとも有することを主たる特徴とする。前記凹部には、さらに電流供給源として、前記太陽電池に加えて該太陽電池の出力の不安定性を補償するとともに、太陽電池が生産する電力が余剰の場合には蓄電する長寿命の二次蓄電池が、収納されていてもよい。望ましくは、前記板状陽極の底面には、簡易型陰極防食装置を金属製構造物に固定するための絶縁性の接合層が形成されていてもよい。
太陽電池、陽極、制御システムを一体化した薄い小型のコンパクトな軽量な板状防食装置を、大気に暴露されている構造物に4〜8m毎に貼り付けることにより、金属製構造物の防食を確保できる。このような本装置の普及により、莫大な塗装工事費を大幅に削減できることとなり、その経済効果は測り知れない。しかも、従来の電気防食と異なり、配線の引き回し等の材料費および工数のかかる工事は不要であり、外部電源の使用も要せず、経済性における格段の進歩であるのみならず、安全面での意義も極めて大きい。一定の最適電圧を陽極に印加できる点も従来法と異なる点である。
また、送電線鉄塔などの電源設備がない遠隔地では、本装置の使用により始めて簡単にかつ経済的に防食できることとなる。
本考案者等は、前記課題を解決するために、下記のような実験検討を行い、本考案を成すに至った。
(i) 実験は、図1に示すような測定装置を用いて行った。
100mW/cm2の日射量で、動作電圧7.5V、動作電流14.5mAの太陽電池1を、塗装鋼板2に絶縁性接合剤10により貼り付けた。その近傍の鋼板上の一端にアルミニウム製40mm角の陽極3を絶縁性接合剤10により貼り付けて、太陽電池1のアノード線1aを陽極3に接続した。太陽電池1のカソード線1bは塗装鋼板2の母材に接続した。
塗装鋼板2の陽極取付位置と反対の端の部分2aの塗膜を剥離し、直径3mmの人工欠陥部4を形成した。欠陥部4に飽和KClを含む寒天でコーティングしたAg/AgCl微小電極(φ=0.1mm)5を設置した。この電極5に対する鋼板2の電位をバッファーを介してコンピュータに出力させ、データ収集を行った。
かかる装置を日照の下に暴露し、塗装鋼板2の表面を水で濡らすと水膜を通して電流が流れ、欠陥部4に防食電流が流れ込み、発錆が防止できることを、欠陥部4の電位により確認した。
また、太陽電池1により陽極3に7.5Vの電圧を印加した状態で、陽極3から約2m離れた位置にある人工欠陥部4の電位を測定したところ、−800mVから−900mVの範囲にあり、炭素鋼の場合、−650mVで不活性領域に入るため、充分に防食が達成できることを確認した。
(ii) 前記(i)の実験装置では、日照が落ちてくると、人工欠陥部4の電位が防食範囲まで減じない。したがって、次に、図2に示すような二次電池を組み合わせた回路を構成して実験を行った。
二次電池として、1.2Vのニッケルカドミウム電池6を5個直列に接続し、6Vの電圧のものを使用した。なお、図2中、参照符号7は塗装鋼板2の塗装面を示し、参照符号8は塗装面7上に形成された水膜を示す。
これにより、60日間の暴露テストを行った結果、降雨時、夜間も含めて、人工欠陥部4の電位は、−760mVから−880mVを示し、防食が達成されていることが明らかとなった。この際の二次電池6の電力消耗は僅少であったことから、消費電流は20〜40μA程度と推定できた。
(iii) 二次電池、太陽電池、アルミニウム陽極を含む全装置を小型にし、かつ寿命が最低10年程度を目標とする場合、特に二次電池の充放電サイクルを4000サイクルとするために、放電深度を30%以下に抑え、かつ過充電を防止する制御機能を持たせることが必要となる。
以上の実験検討に鑑みて種々試行錯誤を重ねた結果、図3のシステムを構築し、技術を完成した。
本方法では、被防食体である塗装鋼板2に施してある塗装7に欠陥部4があり、前記塗装面にアルミニウム製の陽極3が絶縁性接合剤10により接着されている。湿度が60%前後となる時、水膜8が塗装鋼板2を覆い、それに大気汚染物質や海塩粒子が溶け込んで電解質水溶液となって欠陥部分4に錆を発生させる条件が成立する。このような金属製構造物の腐食条件が整った際に、本考案の装置は、太陽電池1と補助システムにより防食電流を水膜を介して欠陥部4に供給することにより、欠陥部4における発錆を防止するものである。日中、太陽電池1から供給される電流が二次電池6を充電するのと同時に、前記電流は陽極3から水膜8を通って欠陥部4に供給される。二次電池6が満充電状態になると、過充電を防止するため、OPアンプ11が二次電池6の電圧を検出し、次ぎにトランジスタ10が作動して余剰電流を太陽電池1のカソードにショートさせる。
ツェナーダイオード12は、二次電池6の電圧が変動しても、その前後の電圧を一定位置に保持し、OPアンプ11の検出を補助する役割を担っている。夜間になり、太陽電池1からの電流が0となった時には、二次電池6からの放電電流が太陽電池1に逆流しないように、ダイオード13で阻止し、陽極3から水膜8を通って欠陥部4に流れ込むようにしている。なお、図3において、14a,14b,15,16,17,18、および19は、系の安定化のための抵抗である。
装置としては、太陽電池、制御システム、二次電池および陽極を一体とし、コンパクトにまとめて、それをフレキシブルな両面接合体を介して、被防食体の塗装面上に貼り付けるだけで良く、配線工事も不要のものである。何種類かの型式があるが、そのうちの一例を図4および図5に示す。図4は、本考案の簡易型陰極防食装置の上面図であり、図5は、図4の切断線V−Vに沿った本考案の簡易型陰極防食装置の断面図である。
図4および図5において、参照符号20は板状アルミニウム陽極を示し、その上面に開口する凹部21中に太陽電池22と、二次電池を含む制御システム基盤23とがはめ込まれている。また、前記板状陽極20の中心部には底面に開口する円孔24が形成されている。太陽電池22のアノード線は、制御システム基盤23を介して板状アルミニウム陽極に接続されている。
一方、制御システム基盤23の制御システムのカソード線25(太陽電池22のカソード線に接続されている)を接続した頑丈な針状陰極26をばね(付勢部材)27に溶接し、それらを上記円孔24を通して針状陰極26の先端が陽極20の底面に貼着した絶縁性両面接合剤28の下面に突き出るように配置する。なお、前記ばね27を絶縁性樹脂29を介して板状アルミニウム陽極20に固定されている。
前述のように、陽極20の底面には絶縁性両面接合剤28が貼り付けられており、塗装鋼板などの被防食体の塗膜の上に貼り付ける時は、絶縁性両面接合剤28の下面の保護膜フィルムを手で取り外して、陽極20、太陽電池22、制御システム基盤23を押えつけるだけでよく、簡単に屋外構造物の防食が可能となる。
本装置を塗装面に圧着すると、針状陰極26の先端が塗膜を貫通して被防食体の母材に達する。そして、非防食体表面に水膜が形成される際に、塗膜の欠陥部を介して、板状アルミニウム陽極20と針状陰極26との間に通電され、防食が実施されることになる。
なお、前記構成において、二次電池の設置個所としては使用環境に応じて、可能なかぎり低温な個所を選択することが大切であり、適宜設定する。例えば、太陽電池の裏の空間部に二次電池を設置することができる。
図4および図5に示した装置を、試験鋼板(ウレタン樹脂塗料にて下塗りされ、熱硬化型水溶性アクリル樹脂塗料にて上塗りされている)に貼り付け、防食試験を行った結果、昼夜を問わず、年間を通じ、湿度が60%を越して水膜が形成される環境、すなわち、腐食環境にある時には、鋼板の人工欠陥部の電位を防食電位に保持できることを確認した。また、人工欠陥部の際立った錆の進行は認められなかった。
本考案をなすに至る実験検討用の測定装置の斜視図である。 二次電池を組み込んで改良した実験検討用の測定装置の回路図を含む説明図である。 本考案の金属製構造物の簡易型陰極防止装置の基本的構成を説明する回路図を含む説明図である。 本考案の金属製構造物の簡易型陰極防止装置の上面図である。 本考案の金属製構造物の簡易型陰極防止装置の、図4中の切断線V−Vに沿った断面図である。
符号の説明
1 太陽電池
1a 太陽電池のアノード線
1b 太陽電池のカソード線
2 塗装鋼板(金属製構造物)
3 陽極
4 人工欠陥部
6 二次電池
7 塗装鋼板の塗装面
8 塗装面上に形成された水膜
10 絶縁性接合剤
20 板状アルミニウム陽極
21 板状陽極の上面に開口する凹部
22 太陽電池
23 二次電池を含む制御システム基盤
24 板状陽極の中心部に設けられた円孔
25 カソード線
26 針状陰極
27 ばね(付勢部材)
28 絶縁性両面接合剤
29 絶縁性樹脂

Claims (3)

  1. 上面に開口する凹部を有するとともに、中央部に前記凹部と底面との開口する円孔が形成されている板状陽極と、前記凹部にそのアノードを接続させて該凹部に収納されている太陽電池と、前記円孔に付勢部材により外方に突出するように付勢されるとともに前記太陽電池のカソードが接続されている針状陰極と、を少なくとも有する金属製構造物の簡易型陰極防食装置。
  2. 前記凹部には、さらに電流供給源として、前記太陽電池に加えて該太陽電池の出力の不安定性を補償するとともに、太陽電池が生産する電力が余剰の場合には蓄電する長寿命の二次蓄電池が、収納されていることを特徴とする請求項1に記載の金属製構造物の簡易型陰極防食装置。
  3. 前記板状陽極の底面に、簡易型陰極防食装置を金属製構造物に固定するための絶縁性の接合層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の金属製構造物の簡易型陰極防食装置。
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