JPH0873755A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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JPH0873755A
JPH0873755A JP7158672A JP15867295A JPH0873755A JP H0873755 A JPH0873755 A JP H0873755A JP 7158672 A JP7158672 A JP 7158672A JP 15867295 A JP15867295 A JP 15867295A JP H0873755 A JPH0873755 A JP H0873755A
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JP
Japan
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hydroxyl group
resin composition
thermosetting resin
group
acid
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Withdrawn
Application number
JP7158672A
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English (en)
Inventor
Shinya Yamada
真也 山田
Takao Morimoto
孝夫 森本
Shinji Nakano
伸司 仲野
Takaaki Fujiwa
高明 藤輪
Hideki Matsui
秀樹 松井
Takeharu Tabuchi
丈晴 田渕
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Daicel Corp
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗料などに用いる熱硬化性樹脂組成物を提供
する。 【構成】 分子内に複数の式、 【化1】 (式中、Rは炭素数2〜8のアルキレン鎖、nは1〜6
の整数)で示されるヒドロキシアルキルエーボネート基
を持っているフィルム形成性樹脂と、ヒドロキシル基と
反応する架橋剤を含んでいる熱硬化性樹脂組成物。 【効果】 架橋点となるヒドロキシル基がポリマー主鎖
から離れた位置にあるため、架橋剤との反応性が高ま
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明の背景 水酸基を有するフィルム形成性樹脂は、ポリイソシアネ
ート化合物またはメラミン樹脂のような架橋剤によって
三次元的網状構造の架橋物を作る。このため硬化性塗料
などのビヒクル樹脂として広く使用されている。これま
で、このような目的に使用されてきたフィルム形成性樹
脂は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂
などである。
【0002】水酸基を有するフィルム形成性樹脂は、そ
の水酸基がポリマー主鎖から離れた位置にあるほど高い
反応性を示すことが知られている。このため、ε−カプ
ロラクトンを該水酸基を有するフィルム形成性樹脂の水
酸基と反応させることにより、その反応性向上が図られ
てきたが、このようなポリマーでは、耐水性の低下が懸
念されていた。そこで、本発明は、これまでの水酸基を
有するフィルム形成性樹脂よりも水酸基がポリマー主鎖
よりも遠く離れた位置にあり、従っていより高い反応性
を示し、かつカーボネート基でポリマー主鎖とヒドロキ
シアルキル基が結合されているため耐水性の低下が懸念
されない新しい熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【0003】本発明の開示 本発明により、反応性と耐水性に優れた熱硬化性樹脂組
成物を製造することができる。本発明の特色は、水酸基
を有するフィルム形成性樹脂として、分子内に式、
【0004】
【化2】
【0005】(式中、Rは炭素数2〜8のアルキレン
鎖、nは1〜6の整数である。)で示されるヒドロキシ
アルキルカーボネート基を持っているフィルム形成性樹
脂を使用することである。
【0006】従って本発明は、(a)上記のフィルム形
成性樹脂と、(b)ヒドロキシル基と反応する架橋剤を
含む熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【0007】好ましい実施態様 (a)成分 ヒドロキシアルキルカーボネート基を有するフィルム形
成性樹脂は、分子内に複数のヒドロキシル基を有するア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはエポキシ樹脂
を、触媒の存在下、式、
【0008】
【化3】
【0009】(式中、Rは前記に同じ。)の環状アルキ
レンカーボネートを反応させ、ヒドロキシル基へ前記環
状カーボネート化合物を開環付加することによって製造
することができる。
【0010】ヒドロキシアルキルカーボネート基を有す
るアクリル樹脂の出発物質は、分子内に複数のヒドロキ
シル基を有するアクリルポリマーであり、ヒドロキシア
ルキルカーボネート基を有するポリエステル樹脂の出発
物質は、ポリエステルポリオールであり、ヒドロキシア
ルキルカーボネート基を有するエポキシ樹脂の出発物質
は、分子内に複数のヒドロキシル基を有するビスフェノ
ール型エポキシ樹脂である。
【0011】出発アクリルポリマーは、例えば2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピル
アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートのよ
うなヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートおよび/
またはプラクセルFAおよびFM(ダイセル化学工業
(株)の商品名)として知られる2−ヒドロキシエチル
(メタ)クリレート/カプロラクトン付加体のようなラ
クトン付加体と、他のエチレン性不飽和モノマーを常法
により共重合することによって得られる。共重合し得る
モノマーの例としては、アクリル酸およびメタクリル酸
のアルキルエステル(メチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチ
ル、2−エチルヘキシルなど)、アクリロニトリル、ス
チレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニルなどがある。
【0012】このようなヒドロキシル基含有アクリルポ
リマーへの環状アルキレンカーボネート化合物の開環付
加反応は、同一出願人のEP−A−0600417に記
載されている。
【0013】ヒドロキシアルキルカーボネート基を有す
るアクリル樹脂は、モノマー段階で前記したヒドロキシ
アルキル(メタ)アクリレートまたはそれらのラクトン
付加体に対して環状アルキレンカーボネートの開環付加
反応を行い、その後他のエチレン性不飽和モノマーと共
重合することによって製造することができる。この方法
は、同一出願人のEP−A−0600417に記載され
ている。
【0014】ポリエステルポリオールは多塩基酸成分と
多価アルコール成分とを縮重合することによって製造さ
れる。酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、
フタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジ
カルボン酸およびその無水物、コハク酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂肪族ジカ
ルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸およびそれ
らの無水物などの三価以上の多価カルボン酸が挙げられ
る。
【0015】多価アルコール成分としては、エチレング
リコール、1,2−および1,3−プロパンジオール、
1,2−、1,3−、2,3−および1,4−ブタンジ
オール、1,2−、2,3−、1,4−および1,5−
ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4
−、2,5−および1,6−ヘキサンジオール、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ドデカンジ
オール、1,2−オクタデカンジオール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,4−ヘキサン
ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの
ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールを挙
げることができる。
【0016】縮重合反応は、得られるポリエステルが少
なくとも両末端に水酸基を有するような割合の酸成分と
多価アルコール成分とを常法によって反応させればよ
い。ポリエステルポリオールへの環状アルキレンカーボ
ネートの開環付加反応は、同一出願人のEP−A−06
00417に記載されている。
【0017】分子内にビスフェノールブロックを3個以
上持っているビスフェノール型エポキシ樹脂、換言すれ
ば約400以上のエポキシ当量を有するビスフェノール
型エポキシ樹脂は、エポキシ環のフェノール性水酸基に
よる開環によって形成された結合ブリッジのβ位に2級
ヒドロキシル基を持っている。
【0018】環状アルキレンカーボネートはこの2級ヒ
ドロキシル基に対して直接開環付加させてもよく、ま
た、特公昭62−1607号公報に開示されている方法
に従って、ε−カプロラクトン等のラクトンを開環付加
させた後、該ラクトン鎖末端の1級ヒドロキシル基に対
して環状アルキレンカーボネートを開環付加してもよ
い。ラクトン変性ビスフェノールAエポキシ樹脂は、P
CL G−105等の名称でダイセル化学工業(株)か
ら入手し得る。
【0019】ヒドロキシル基を有するアクリル樹脂およ
びエポキシ樹脂へ、またはアクリル樹脂の場合モノマー
段階でヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートへ開環
付加すべきラクトンは、ε−カプロラクトンまたはバレ
ロラクトン、特にε−カプロラクトンが好ましく、その
付加モル数はヒドロキシル基1個あたり通常6モルまで
である。
【0020】式、
【0021】
【化4】
【0022】の環状カーボネート化合物としては、エチ
レンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート、
1,2−ブチレンカーボネート、2,3−ブチレンカー
ボネート、1,2−ペンチレンカーボネート等の5員環
(1,3−ジオキソラン環)構造を有するもの、1,3
−プロピレンカーボネート、1,3−ブチレンカーボネ
ート、1,3−ペンチレンカーボネート、2,4−ペン
チレンカーボネート、2,2−ジメチル−1,3−プロ
ピレンカーボネート(ネオペンチルグリコールカーボネ
ートまたは5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン−2
−オンとも命名し得る。)のような6員環(1,3−ジ
オキサン環)構造を有するもの、および1,4−ブチレ
ンカーボネート、1,4−ペンチレンカーボネートのよ
うな7員環(1,3−ジオキセパン環)構造を取るもの
がある。入手容易性および安定性の見地から2,2−ジ
メチル−1,3−プロピレンカーボネートが好ましい。
付加モル数はヒドロキシル基1個あたり6モルまで、通
常1〜4モルである。
【0023】反応は無溶媒もしくはベンゼン、トルエン
などの芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの
エステル類、アセトン、メチルイソブチルケトンなどの
ケトン類、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロ
ゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サンなどのエーテル、アセトニトリル、ニトロベンゼ
ン、ニトロメタンなど、非プロトン性有機溶媒中で行う
ことができる。溶媒を使用するのは、反応終了後の系内
の反応粗液の粘度を低下させる効果があり、かつ反応温
度のコントロールを容易にするためである。
【0024】反応温度は室温〜180℃,好ましくは室
温〜120℃である。あまり低い反応温度では反応速度
が遅く、反対にあまり高い反応温度では脱炭酸等の副反
応を伴うので好ましくない。
【0025】この反応は触媒の存在下で行われる。触媒
としては、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジラウ
レート、モノブチルトリクロロスズ、ジブチルジクロロ
スズ、トリブチルモノクロロスズ、ヒドロキシブチルス
ズオキシド等の有機スズ化合物、さらには、塩化第1ス
ズ、臭化第1スズ、ヨウ化第1スズ等を用いることがで
きる。さらに、リンタングステン酸、ケイタングステン
酸も用いることができる。また、酸触媒として、フッ化
水素、塩化水素、臭化水素、硫酸、p−トルエンスルホ
ン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン
酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸
などのブレーンステッド酸、またはアンバーリスト15
のような強酸性陽イオン交換樹脂(H型)を使用するこ
とができる。その使用量は微量でよい。触媒の使用量は
1ppm〜5%,好ましくは500ppm〜1%程度で
良く、あまり少ないと触媒効果が発揮されず、あまり多
いと副反応を生じたりまたは反応混合物からの除去に手
間がかかる。陽イオン交換樹脂を使用する場合はイオン
交換当量として上記ブレーンステッド酸の使用量に対応
する量でよく、さらに使用したイオン交換樹脂は回収し
て再使用できるので便利である。
【0026】(b)成分 ヒドロキシアルキルカーボネート基を有するフィルム形
成性樹脂は、慣用のメラミン樹脂やポリイソシアネート
化合物を架橋剤として用いて架橋、硬化させることがで
きる。ただし、遊離ポリイソシアネート化合物を用いる
場合は、貯蔵安定性の見地から2液性組成物とし、1液
性組成物とするためにはブロックポリイソシアネート化
合物を使用する必要がある。フィルム形成性樹脂がヒド
ロキシル基以外の反応性官能基を有している場合には、
その官能基と反応し得る架橋剤または樹脂を併用しても
よい。
【0027】メラミン樹脂としては、メチロール化メラ
ミンおよびそのメタノール、ブタノールなどの低級アル
カノールエーテル化物である。
【0028】ブロックポリイソシアネート化合物は、各
々理論量のポリイソシアネート化合物とイソシアネート
ブロック剤との付加反応生成物剤である。このポリイソ
シアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジ
イソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロ
ヘキサン、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、これらジイソシアネート
化合物の二量体または三量体などの芳香族、脂環族、脂
肪族のポリイソシアネート化合物およびこれらのイソシ
アネート化合物の過剰量にエチレングリコール、プロピ
レングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサント
リオール、ヒマシ油などの低分子活性水素含有化合物を
反応させて得られる末端イソシアネート含有プレポリマ
ーが挙げられる。また、イソシアネートブロック剤はポ
リイソシアネート化合物のイソシアネート基に付加して
ブロックするものである。そして付加によって生成する
ブロックポリイソシアネート化合物は常温において安定
で、且つ解離温度以上に加熱した際、ブロック剤を解離
して遊離のイソシアネート基を再生しうるものであるこ
とが重要である。
【0029】具体的には、フェノール、クレゾール、キ
シレノール、クロロフェノールおよびエチルフェノール
などのフェノール系ブロック剤;ε−カプロラクタム、
δ−パレロラクタム、γ−ブチロラクタムおよびβ−プ
ロピオラクタムなどのラクタム系ブロック剤;アセト酢
酸エチルおよびアセチルアセトンなどの活性メチレン系
ブロック剤;メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、アミルアルコール、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、グリコ
ール酸メチル、グリコール酸ブチル、ジアセトンアルコ
ール、乳酸メチルおよび乳酸エチルなどのアルコール系
ブロック剤;ホルムアルドキシム、アセトアルドキシ
ム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、ジアセチ
ルモノオキシム、シクロヘキサンオキシムなどのオキシ
ム系ブロック剤;ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカ
プタン、t−ブチルメルカプタン、チオフェノール、メ
チルチオフェノール、エチルチオフェノールなどのメル
カプタン系ブロック剤;酢酸アミド、ベンズアミドなど
の酸アミド系ブロック剤;コハク酸イミドおよびマレイ
ン酸イミドなどのイミド系ブロック剤;キシリジン、ア
ニリン、ブチルアミン、ジブチルアミンなどのアミン系
ブロック剤;イミダゾール、2−エチルイミダゾールな
どのイミダゾール系ブロック剤;エチレンイミンおよび
プロピレンイミンなどのイミン系ブロック剤;などをあ
げることができる。
【0030】樹脂組成物 樹脂組成物中の(a)成分と(b)成分の比は、使用す
る架橋剤の種類と希望する硬化の程度による。架橋剤が
メラミン樹脂の場合、(a)/(b)の比は固形分重量
比で50/50〜95/5である。ポリイソシアネート
架橋剤の場合は、(a)/(b)の比は、OH/NCO
当量比で1/1〜1/0.2である。
【0031】熱硬化性樹脂組成物は、メタノール、ブタ
ノールなどのアルコール類、ベンゼン、トルエンなどの
芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステ
ル類、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン
類、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素、テトヒドロフラン、1,4−ジオキサンなど
のエーテル、アセトニトリル、ニトロベンゼン、ニトロ
メタンなどの非プロトン性有機溶剤を所望により含んで
も良い。
【0032】熱硬化性樹脂組成物は、その硬化温度を調
整するため任意の触媒を所望により含んでも良い。その
代表的なものは、架橋剤がメラミン樹脂である場合は、
フッ化水素、塩化水素、臭化水素、硫酸、p−トルエン
スルホン酸、メタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスル
ホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホ
ン酸などのブレーンステッド酸である。また、ポリイソ
シアネート架橋剤の場合は、塩化第2スズ、ジブチルチ
ンオキサイド、ジブチルチンジラウレートなどである。
触媒の使用量は微量でよい。
【0033】製造例1ポリエステル樹脂Aの製造 加熱装置、攪拌機、還流装置、水分離機、精留塔及び温
度計を備えた反応容器にトリメチロールプロパン233
部、ネオペンチルグリコール319部、1,6−ヘキサ
ンジオール188部を仕込み、80〜120℃に加熱溶
解させ、攪拌が可能となった時点で、攪拌を開始し、さ
らに、イソフタル酸707部とアジピン酸155部を加
え、180℃まで昇温する。反応縮合水が生成し始めた
ら、系外へ水を留去しながら3時間かけて、230℃ま
で均一速度で昇温し、230℃に達したらそのままの温
度で2時間反応を続ける。その後反応容器中にキシロー
ルを添加し、キシロール還流法にて縮合反応を続け、樹
脂酸価が15に達したら反応を終了し冷却した。冷却
後、キシロール600部を加え、ポリエステル樹脂A’
を得た。これに、5,5−ジメチル−1,3−ジオキサ
ン−2−オン280.0gおよびp−トルエンスルフォ
ン酸・1H2 O 1.0gを加え40℃で90分反応さ
せポリマーAを得た。 不揮発分;73.4%、ワニス酸価;8.1mgKOH
/g、水酸基価;125mgKOH/g IR;ν 3450cm-1(OH),1745cm
-1(O−CO−O),1720cm -1 (COO)
【0034】製造例2ポリエステル樹脂Bの製造 加熱装置、攪拌機、還流装置、水分離機、精留塔及び温
度計を備えた反応容器にトリメチロールプロパン324
部、1,5−ペンタンジオール165部、1,6−ヘキ
サンジオール134部を仕込み、80〜120℃に加熱
溶解させ、攪拌が可能となった時点で、攪拌を開始し、
さらに、無水フタル酸356部とイソフタル酸399部
を加え、180℃まで昇温する。反応縮合水が生成し始
めたら、系外へ水を留去しながら3時間かけて、230
℃まで均一速度で昇温し、230℃に達したらそのまま
の温度で2時間反応を続ける。その後反応容器中にキシ
ロールを添加し、キシロール還流法にて縮合反応を続
け、樹脂酸価が8に達したら反応を終了し冷却する。冷
却後、キシロール810部を加えた。これに、5,5−
ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オン121.5g
およびアンバーリスト15E10.0gを加え70℃で
50分反応させポリマーBを得た。 不揮発分;62.2%、ワニス酸価;4mgKOH/
g、水酸基価;126mgKOH/g IR;ν 3450cm-1(OH),1745cm
-1(O−CO−O),1720cm -1 (COO)
【0035】製造例3アクリル樹脂Cの製造 反応容器にキシレン19.2g、ブタノール4.8gを
はかりとり、120℃に加熱した。そこに、スチレン2
8.0g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート12.
0g、ターシャリーブチルパーオクトエート1.2gの
混合物を2時間で滴下した。滴下終了後、さらに3時間
反応液を120℃に保ち反応を完結させた。得られたポ
リマー溶液をメタノール中に投入し再沈澱することでア
クリルポリマーAを単離した。 Mn 13000 Mw/Mn 1.7,水酸基価(K
OH mg/g)131
【0036】反応容器にアクリルポリマーAを10gを
はかりとり、トルエン10gを加え加熱溶解した。この
溶液に、5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−
オン3.0gおよびp−トルエンスルフォン酸・1H2
O 0.044gを加え120℃で90分反応させた。
反応終了後、反応液をメタノールに投入し再沈澱しポリ
マーを単離した。 Mn 19900 Mw/Mn 1.9,水酸基価(K
OH mg/g)99, IR;ν 3450cm-1(OH),1745cm
-1(O−CO−O),1720cm-1(COO)
【0037】製造例4アクリル樹脂Dの製造 プラクセルFM−1(ダイセル化学工業(株)製2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート/ε−カプロラクトン
1:1モル付加物)12.688gに5,5−ジメチル
−1,3−ジオキサン−2−オン3.414g(0.0
26mol)を加え、加熱溶解後p−トルエンスルフォ
ン酸・1H2 O 0.049g(0.26mmol)を
加えた。40℃で60分間加熱攪拌した。反応終了後、
反応液を150gのベンゼンに投入し、析出した固体を
濾別した。濾液を濃縮し、変性モノマーを得た。1 H−NMR δ 0.8(s,6H,−C(C3
2 −,3.1(s,2H,−C(CH3 2 −C2
OH,3.8(OCOOC2 C(CH3 2 −) IR;ν 3450cm-1(OH),1745cm
-1(O−CO−O),1720cm-1(COO)
【0038】反応容器にキシレン19.2g、ブタノー
ル4.8gをはかりとり、120℃に加熱した。そこ
に、スチレン2.8g、変性モノマー12.0g、ター
シャリーブチルパーオクトエート1.2gの混合物を2
時間で滴下した。滴下終了後、さらに3時間反応液を1
20℃に保ち反応を完結させた。得られたポリマー溶液
をメタノール中に投入し再沈澱することでポリマーを単
離した。 Mn 19900 Mw/Mn 1.9,水酸基価(K
OH mg/g)99, IR;ν 3450cm-1(OH),1745cm
-1(O−CO−O),1720cm-1(COO)
【0039】製造例5エポキシ樹脂Eの製造 空気導入管、温度計、冷却管、攪拌装置を備えた100
ミリリットルの4つ口フラスコに、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂であるアラルダイト6071(日本チバガ
イギー製)70g、ジメチルトリメチレンカーボネート
(別名:ネオペンチルグリコールカーボネート)30
g、溶媒としてトルエンを8.9g、触媒としてp−ト
ルエンスルホン酸ピリジニウム塩を0.1gを入れ、N
2 雰囲気下9時間反応させた。反応をガスクロマトグラ
フィーにより追跡したところ、ジメチルトリメチレンカ
ーボネートの反応率は47%であった。
【0040】得られた生成物の 1H−NMR分析による
特徴的ピークの帰属は、0.88〜1.03ppm(ジ
メチルトリメチレンカーボネート開環によるメチル
基);2.71〜2.77ppm;2.86〜2.92
ppm(エポキシ基由来のプロトン);3.29〜3.
33ppm;3.35〜3.38ppm(ジメチルトリ
メチレンカーボネート開環による末端水酸基に隣接した
メチレン基);5.32〜5.48ppm(ジメチルト
リメチルカーボネート開環によるエポキシ樹脂のメチン
プロトン)である。
【0041】また、原料であるアラルダイト6071及
びジメチルトリメチレンカーボネート開環重合体のGP
C分析における微分分子量分布曲線の比較によれば、ア
ラルダイト6071の分子量分布に比べ、ジメチルトリ
メチレンカーボネート開環重合体の方が高分子領域にシ
フトしていることが観察された。
【0042】実施例1 ポリエステル樹脂A(固形分)70gに対して、サイメ
ール303(三井東圧社製メラミン樹脂)30g(固形
分)を混合し、ブリキ板に塗布し140℃で20分間焼
付け硬化膜を得た。その硬化性試験を表1に示す条件で
行い、表1に示す結果を得た。
【0043】実施例2 ポリエステル樹脂B(固形分)75gに対して、ユーバ
ン20SE−60(三井東圧社製メラミン樹脂)25g
(固形分)を混合し、ブリキ板に塗布し120℃で20
分間焼付け硬化膜を得た。以下実施例1と同様の検討を
行った。
【0044】実施例3 アクリル樹脂C(固形分)60gに対して、サイメール
303(三井東圧社製メラミン樹脂)40g(固形分)
を混合し、ブリキ板に塗布し140℃で30分間焼付け
硬化膜を得た。以下実施例1と同様の検討を行った。
【0045】実施例4 アクリル樹脂D(固形分)60gに対して、スミジュー
ルN3500(住友バイエルウレタン社製イソシアネー
ト)30g(固形分)を混合し、ブリキ板に塗布し11
0℃で20分間焼付け硬化膜を得た。以下実施例1と同
様の検討を行った。
【0046】実施例5 エポキシ樹脂E(固形分)60gに対して、スミジュー
ルN3500(住友バイエルウレタン社製イソシアネー
ト)30gおよびジブチルチンジラウレート0.036
gを混合し、ブリキ板に塗布し80℃で30分間焼付け
硬化膜を得た。以下実施例1と同様の検討を行った。
【0047】実施例6 エポキシ樹脂E(固形分)60gに対して、サイメール
303(三井東圧社製メラミン樹脂)40g(固形分)
を混合し、ブリキ板に塗布し170℃で20分間焼付け
硬化膜を得た。以下実施例1と同様の検討を行った。
【0048】実施例7 アクリル樹脂C(固形分)70gに対して、サイメール
303(三井東圧社製メラミン樹脂)30g(固形分)
を混合し、ブリキ板に塗布し190℃で20分間焼付け
硬化膜を得た。以下実施例1と同様の検討を行った。
【0049】実施例8 アクリル樹脂C(固形分)80gに対して、ユーバン2
0SE−60(三井東圧社製メラミン樹脂)20g(固
形分)を混合し、ブリキ板に塗布し160℃で20分間
焼付け硬化膜を得た。以下実施例1と同様の検討を行っ
た。
【0050】実施例9 アクリル樹脂D(固形分)60gに対して、ユーバン2
0SE−60(三井東圧社製メラミン樹脂)40g(固
形分)を混合し、ブリキ板に塗布し100℃で20分間
焼付け硬化膜を得た。以下実施例1と同様の検討を行っ
た。
【0051】実施例10 ポリエステル樹脂A(固形分)60gに対して、サイメ
ール303(三井東圧社製メラミン樹脂)30g(固形
分)を混合し、ブリキ板に塗布し160℃で20分間焼
付け硬化膜を得た。以下実施例1と同様の検討を行っ
た。
【0052】 表1.硬化膜特性 ───────────────────────────────── 実施例 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 硬化性*1 ○ ◎ ○ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ 耐水性*2 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ───────────────────────────────── *1 キシレンラビングテスト(往復10回)硬化膜外観 ◎;塗膜異常無し ○;若干塗膜溶解 △;塗膜白濁 ×;塗膜溶解 *2 耐水性(40℃、10日間水浸漬) ○;塗膜異常無し △;若干白濁 ×;白濁
【0053】比較例1 ポリエステル樹脂A’(固形分)70gに対して、サイ
メール303(三井東圧社製メラミン樹脂30g(固形
分)を混合し、ブリキ板に塗布し140℃で20分間焼
付け硬化膜を得た。その硬化性試験を表2に示す条件で
行い、表2に示す結果を得た。
【0054】比較例2 アラルダイト6071(チバガイギー社製エポキシ樹
脂)60g(固形分)に対して、スミジュールN350
0(住友バイエルウレタン社製イソシアネート)30g
およびジブチルチンジラウレート0.036gを混合
し、ブリキ板に塗布し80℃で30分間焼付け硬化膜を
得た。以下実施例1と同様の検討を行った。
【0055】比較例3 アラルダイト6071(チバガイギー社製エポキシ樹
脂)60g(固形分)に対して、サイメール303(三
井東圧社製メラミン樹脂)40g(固形分)を混合し、
ブリキ板に塗布し170℃で20分間焼付け硬化膜を得
た。以下実施例1と同様の検討を行った。
【0056】表2.硬化膜特性 ─────────────── 比較例 1 2 3 硬化性*1 ○ ○ ○ 耐水性*2 △ △ △ ─────────────── *1 キシレンラビングテスト(往復10回)硬化膜外
観 ◎:塗膜異常無し ○;若干塗膜溶解 △;塗膜白濁 ×;塗膜溶解 *2 耐水性(40℃、10日間水浸漬) ○;塗膜異常無し △;若干白濁 ×;白濁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 69/00 LPQ // C08L 63/02 NJR 67/00 LPK (72)発明者 仲野 伸司 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 藤輪 高明 広島県大竹市玖波4丁目13−5 (72)発明者 松井 秀樹 広島県大竹市玖波4丁目13−5 (72)発明者 田渕 丈晴 広島県大竹市玖波4丁目4−1

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)分子内に複数の式、 【化1】 (式中、Rは炭素数2〜8のアルキレン鎖、nは1〜6
    の整数である。)で示されるヒドロキシアルキルカーボ
    ート基を持っているフィルム形成性樹脂と、 (b)ヒドロキシル基と反応する架橋剤を含むことを特
    徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】Rは2,2−ジメチル−1,3−プロピレ
    ン鎖である請求項1の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(b)成分はメラミン樹脂であり、(a)
    /(b)の比は固形分重量比で50/50〜95/5で
    ある請求項1または2の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(b)成分はポリイソシアネート架橋剤で
    あり、(a)/(b)の比はOH/NCO当量比で1/
    1〜1/0.2である請求項1または2の熱硬化性樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】(a)成分はアクリルポリマーであり、前
    記ヒドロキシアルキルカーボネート基は該アクリルポリ
    マーのヒドロキシアルキルペンダント基上のヒドロキシ
    ル基へ直接、または該ヒドロキシル基へ開環付加したラ
    クトン鎖を介して結合している請求項1ないし4のいず
    れかの熱硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】(a)成分はポリエステル樹脂であり、前
    記ヒドロキシアルキルカーボネート基は、ヒドロキシル
    基ポリエステル樹脂のヒドロキシル基へ結合している請
    求項1ないし4のいずれかの熱硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】(a)成分はビスフェノール型エポキシ樹
    脂であり、前記ヒドロキシアルキルカーボネート基は、
    鎖中のビスフェノールブロック間の結合ブリッジ上の2
    級ヒドロキシル基へ直接、または該2級ヒドロキシ基へ
    開環付加したラクトン鎖を介して結合している請求項1
    ないし4のいずれかの熱硬化性樹脂組成物。
JP7158672A 1994-07-06 1995-06-01 熱硬化性樹脂組成物 Withdrawn JPH0873755A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014043581A (ja) * 2013-10-01 2014-03-13 Nippon Steel & Sumikin Coated Sheet Corp 塗装金属板用塗料、塗装金属板及び塗装金属板の製造方法

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JP2014043581A (ja) * 2013-10-01 2014-03-13 Nippon Steel & Sumikin Coated Sheet Corp 塗装金属板用塗料、塗装金属板及び塗装金属板の製造方法

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