JPH087229Y2 - ごみ焼却装置 - Google Patents

ごみ焼却装置

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JPH087229Y2
JPH087229Y2 JP1990403087U JP40308790U JPH087229Y2 JP H087229 Y2 JPH087229 Y2 JP H087229Y2 JP 1990403087 U JP1990403087 U JP 1990403087U JP 40308790 U JP40308790 U JP 40308790U JP H087229 Y2 JPH087229 Y2 JP H087229Y2
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JP
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gas
exhaust duct
combustion chamber
activated carbon
purifier
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JP1990403087U
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JPH0492127U (ja
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忠義 日渡
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忠義 日渡
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は産業廃棄物等のごみの
焼却処理を行うごみ焼却装置に係り、特にその排出ガス
の浄化技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物等のごみの発生量は年々増大
しており、この種ごみの焼却設備が多方面に普及してい
る。しかし、このごみの燃焼過程で硫黄酸化物等が多量
に発生するため、大気汚染防止の観点からこれら環境汚
染物質を除去する各種の浄化方式装置が開発実用されて
いる。
【0003】例えば、機械工学便覧C8−43(日本機
械学会1989年10月発行)には、主要な汚染物質で
あるSO2等の硫黄酸化物を除去する乾式脱硫法の代表
的方法としていわゆる活性炭法が例示されている。
【0004】ここで、活性炭は粉末状、顆粒状またはペ
レット状の無定形炭素で、無数の微細孔を有するので単
位容積当たりの表面積が非常に大きく、これが高い吸着
性を発揮して気体や蒸気の吸着除去に利用されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述文
献等にも紹介されている従来の活性炭法は、水蒸気の共
存が前提で、硫黄酸化物が吸着された水蒸気と反応して
硫酸が生成され、これが活性炭に吸着されるいわゆる化
学吸着現象を利用したもので、処理の温度も100〜130℃
と高温である。
【0006】このため、浄化処理した状態のままでは排
出することができず、水蒸気等の循環のための設備等が
必要となり、装置が大形複雑となって運転や取扱いが煩
雑となる。従って、大規模プラント等では採用する価値
が有り得ても、小規模工場等で設置するものに適用した
場合は極めて不経済で、運転やその保守も煩雑になると
いう問題点があった。
【0007】この考案は以上のような問題点を解消する
ためになされたもので、環境汚染物質を確実に除去する
ことができ、しかも小形安価で取扱いも簡便なごみ焼却
装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】この考案に係
るごみ焼却装置は、ガス浄化剤として活性炭を使用する
とともに、その吸着動作が20〜40℃の温度範囲での
物理吸着動作となるよう、ごみを燃焼させる燃焼室と活
性炭を収容する浄化器との間を連通する排気ダクトの部
分で、燃焼によるガスを冷却するようにしたものであ
る。
【0009】燃焼室から排出される高温のガスは、排気
ダクトを経て20〜40℃の温度範囲にまで冷却され
る。この低温ガスが浄化器内の活性炭を通過する過程
で、ガス中の汚染物質が活性炭に吸着されガス中から除
去される。この吸着は水蒸気の存在を前とせず、汚染
物質が活性炭に直接吸着するいわゆる物理吸着によるも
ので、浄化器を経たガスは、そのまま大気排出され
る。
【0010】また、排気ダクトと燃焼室との接合部分に
断熱部材を介在させるとともに、上記排気ダクトの外周
に、上方が開放された器でその内部にガス冷却用の液
体を貯溜可能な冷却タンクを形成する。そして、この冷
却タンクに水を循環させガスの熱により給湯を行う給湯
装置を備える。
【0011】この場合、高温度の燃焼室からの熱移動が
断熱部材で遮断され排気ダクト内のガスの放熱が効率的
に行われる。また、冷却ダクト内に貯溜された液体が排
気ダクト壁を介して内部のガスの熱を吸収しガスの冷却
が促進される。また、このガスの高い温度差が有効に作
用して効率的な給湯が可能となる。一般に、炉本体であ
る燃焼室はその耐火構造等から給湯設備への利用には特
にその保守面で困難が伴うが、この考案では、燃焼室と
は断熱部材を介して分離された排気ダクトに形成された
冷却タンクを利用するので、その扱いが簡便となる。
【0012】
【実施例】図1はこの考案の一実施例によるごみ焼却装
置の全体構成を一部断面で示す側面図である。図におい
て、1は燃焼室で、産業廃棄物である各種合成樹脂、塩
化ビニール、ウレタン、生ゴム等のごみを燃焼させる。
2は灯油バーナーで、図示しない灯油タンクから灯油の
供給を受けて燃焼室1内のごみの着火を行う。3は燃焼
室1の側面に設けられたごみ出入口である。
【0013】4はごみの燃焼で発生するガスを燃焼室1
から後述する浄化器5へ導く排気ダクトで、その両端部
はフランジ構造となっており石綿からなる断熱部材6を
介してそれぞれ燃焼室1の排出口および浄化器5の吸入
口と気密に接合されている。7は排気ダクト4の外周に
形成された冷却タンクで、上方が大気に開放された器状
で、排気ダクト4との接合部は水密構造に製作されてい
る。そして、この冷却タンク7にはガス冷却用の水8が
貯溜される。
【0014】浄化器5の内部は、隔壁9により下端近傍
で連通する2室に区分けされており、吸入したガスは一
旦、図中左方に示す室を浄化器5の下部まで下降し、し
かる後、右方の室を上昇する。そして、このガス上昇部
分には、活性炭10と金網11とで構成された浄化フイ
ルター12が複数段にわたって取り付けられている。な
お、この浄化フイルター12は図示しない作業蓋を開け
ることにより、簡単に着脱することができる構造となっ
ている。13は浄化器5の下部側面に設けられた取出口
で、浄化器5の底部に堆積するすす等、流速を失って排
出ガスから分離落下したごみを取り出すためのものであ
る。
【0015】14は浄化器5の上面に設けられた排風ブ
ロアで、上記した右方の室と連通したガスを大気に強制
的に排出する。なお、図中矢印はガスの流れる向きを示
す。
【0016】次に動作について説明する。灯油バーナー
2による着火やその後の燃焼の要領については、周知の
方法によればよいので説明は省略するが、この燃焼で発
生するガスの温度は燃焼対象物の種類やその量、燃焼経
過時間等により大きく変化し大体300〜1600℃程度とな
る。
【0017】従って、燃焼室1の排出口近傍でのガスの
温度は、上記値に近い高温の状態になる。しかし、この
実施例ではこのガスが排気ダクト4を通過する間に効率
的に急速に冷却される。
【0018】即ち、燃焼室1と排気ダクト4との接合部
分には断熱部材6が介在しているので、高温状態の燃焼
室1から排気ダクト4への熱流の侵入が防止される。ま
た、排気ダクト4と浄化器5との間にも断熱部材6が挿
入されているので、この部分の熱移動も防止される。
【0019】更に、排気ダクト4の外壁は冷却タンク7
内に貯溜された水8で覆われており、そしてこの水8は
常に100℃以下に保たれるので、排気ダクト4内のガス
は効率的に冷却されることになる。
【0020】排気ダクト4で冷却されたガスは浄化器5
にその上部から導入され、浄化器5内を下降し底部で方
向を転換して上昇し、各浄化フイルター12を透過する
ごとにガス中の硫黄酸化物等の汚染物質が活性炭10に
吸着される。この部分でのガス温度は常温前後、20〜40
℃程度となっており、この吸着現象はいわゆる活性炭の
物理吸着となる。従って、汚染物質は直接活性炭10に
その分子間力により付着する形態となる。そして、この
物理吸着による吸着量は温度が高くなるとともに著しく
減少するので、上述した温度程度以下に保つ必要があ
る。
【0021】逆に、浄化フイルター12での反応が物理
吸着となるよう排気ダクト4の構成を決定する必要があ
る。従って、例えば燃焼室1内の燃焼温度が高く、ガス
排出量も多い場合には冷却タンク7付きの排気ダクト4
を複数個直列に配置する構成としたり、水8を強制循環
させてその冷却能力を強化するようにしても良い。ま
た、燃焼室1の上部や浄化器5のガス吸入部の外周にも
冷却タンクを形成して水を貯溜するようにすれば、冷却
能力が一層向上する。
【0022】なお、すす等ガス中に浮遊する固体物のう
ち比較的重いものは、浄化器5の底部に落下するので、
適当な期間で取出口13を開放してこれら落下物を取り
出すようにする。
【0023】また、浄化フイルター12の金網11のメ
ッシュを適当に設定することにより、浮遊ごみのうち比
較的粒径の大きいものをこの金網11で捕捉するように
すればその分、活性炭10の表面での目詰まりが減少し
て活性炭10の使用可能期間を延長することができる。
【0024】吸着機能が飽和した浄化フイルター12
は、適宜未使用品と交換する。各段の浄化フイルター1
2の吸着量に大きな差がある場合は、浄化フイルター1
2の各段への移設を同時に行うようにしてもよい。
【0025】考案者が試作した焼却装置を用いて全硫黄
酸化物濃度を実測したところ、浄化器5の入口部分で20
0ppmであったものが、その出口で10ppm未満となり、極
めて高い浄化性能が確かめられた。但し、燃焼室1内最
高温度は約1000℃、浄化フイルター12通過後のガス温
度は16℃、ガス流速は1.2m/s、また濃度測定はJISK0103
によった。
【0026】このように、物理吸着では汚染物質が直接
活性炭10に吸着されるので、吸着汚染物質が除去され
たガスは排風ブロア14から直接大気へ排出することが
でき、ガス浄化の構成取扱いが極めて簡便となる。従っ
て、装置の価格、寸法、運転費用も低減する。
【0027】なお、上記実施例では、水8はガスの冷却
専用として冷却タンク7に貯溜する構成としたが、焼却
容量の規模によっては、この水8の昇温を他の用途に利
用するようにしてもよい。即ち、例えば、循環ポンプを
使用して給湯装置を構成するようにしてもよく、また、
高温の蒸気を回収してスチームバスに供給するようにし
てもよい。この場合、付帯設備が必要となるが、関連設
備全体としては省エネルギー化が実現し、かつ上記した
ガスの冷却能力も向上する。
【0028】
【考案の効果】以上のように、この考案は、ガス浄化剤
として活性炭を用い、その吸着動作が20〜40℃の温
度範囲での物理吸着動作となるよう排気ダクトの部分で
ガスを冷却するようにしたので、ガス中の汚染物質は活
性炭に直接吸着され、この汚染物質が除去されたガスは
そのまま大気に排出することができ、ガス浄化の構成、
取扱いが極めて簡便で、装置も小形安値となる。
【0029】また、排気ダクトの部分に所定の断熱部材
と冷却タンクを、また所定の給湯装置を備えたので、ガ
スの冷却が簡便安価な構造で実現し、設備全体として省
エネルギー化が実現し、維持運転の費用も僅少となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例によるごみ焼却装置の全体
構成を一部断面で示す側面図である。
【符号の説明】
1は燃焼室、4は排気ダクト、5は浄化器、6は断熱部
材、7は冷却タンク、8はガス冷却用の液体としての
水、10は活性炭、14は排風ブロアである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に収容した産業廃棄物等のゴミを燃
    焼させる燃焼室、上記燃焼で発生したガスを上記燃焼室
    外へ導出する排気ダクト、この排気ダクトの排気側に設
    けられた上記ガスの流路内に活性炭を設けて上記ガス中
    の硫黄酸化物等の環境汚染物質を除去する浄化器、およ
    びこの浄化器の排出側から上記ガスを大気に強制的に排
    出する排風ブロアを備えたごみ焼却装置において、上記排気ダクトと燃焼室との接合部分に断熱部材を介在
    させるとともに、上記排気ダクトの外周に、上方が開放
    された器状でその内部にガス冷却用の液体を貯溜可能に
    形成された冷却タンク、およびこの冷却タンクに水を循
    環させ上記ガスの熱により給湯を行う給湯装置を備え、
    上記活性炭 の吸着動作が20〜40℃の温度範囲での物
    理吸着動作となるよう上記排気ダクトの部分で上記ガス
    を冷却するようにしたことを特徴とするごみ焼却装置。
JP1990403087U 1990-12-11 1990-12-11 ごみ焼却装置 Expired - Lifetime JPH087229Y2 (ja)

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JPH0492127U JPH0492127U (ja) 1992-08-11
JPH087229Y2 true JPH087229Y2 (ja) 1996-03-04

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS479278U (ja) * 1971-02-19 1972-10-04
JPS59107105A (ja) * 1982-12-08 1984-06-21 住友重機械工業株式会社 火力発電所に於ける用水自給方法

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JPH0492127U (ja) 1992-08-11

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