JPH0872184A - アスファルト防水用基布 - Google Patents
アスファルト防水用基布Info
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- JPH0872184A JPH0872184A JP23835794A JP23835794A JPH0872184A JP H0872184 A JPH0872184 A JP H0872184A JP 23835794 A JP23835794 A JP 23835794A JP 23835794 A JP23835794 A JP 23835794A JP H0872184 A JPH0872184 A JP H0872184A
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Abstract
面の割れの発生などの性能上の問題を解消し、基布とア
スファルトとの一体性に優れ、初期剛性の高い、加工性
に優れたアスファルト防水用基布を提供する。 【構成】 ポリエステルの長繊維をランダムに配列して
形成された不織布層と、補強繊維層とを接着剤でラミネ
ート結合した後、バインダーを付与し、繊維どうしの交
点を固着した複合体であるアスファルト防水用基布であ
る。
Description
性に優れたアスファルト防水用基布に関するものであ
る。
スファルト防水工法は防水性、耐久性、信頼性に優れて
おり、その上施工が容易で経済的にも有利なことから広
く使用されている。
においては、通常、アスファルト防水用基布が使用され
ているが、かかる防水用基布に関し、特にポリエステル
不織布を主とし、最近ではガラス繊維等を複合化したア
スファルト防水用基布が出されている。(例えば、特公
昭58−386号公報、特公昭62−37154号公報
参照)
層と、編織物層とをニードルパンチで結合してなる複合
体にアスファルトを含浸させたものであることから、ニ
ードルパンチ時に補強層となる編織物層の繊維切断によ
り編織物の変形自由度が高まり投入した繊維量に見合っ
た物性が得られず不経済的であるとともに、編織物にガ
ラス繊維等を用いた場合には切断した繊維がアスファル
ト加工中に飛散するという欠点があった。更に、表面が
毛羽立っている為アスファルト加工中にロールに巻きつ
き基布が破断することもあった。
をカレンダーがけによって結合したものであることか
ら、繊維密度が高くなりアスファルトの含浸性が低下し
基布表面にアスファルト層が膜状に付着する為アスファ
ルトと基布の間に剥離を生じたり、表面にひび割れが生
じる等の欠点があった。
アスファルト防水用基布における前記欠点、即ち補強層
にかかるコストの過剰上昇、切断繊維のアスファルト加
工中の飛散といった環境上の問題、アスファルトと基布
の剥離やアスファルト表面の割れの発生といった性能上
の問題を解消し、基布とアスファルトとの一体性に優
れ、初期剛性の高い、加工性に優れたアスファルト防水
用基布を提供することを目的とするものである。
る本発明は、ポリエステルの長繊維をランダムに配列し
て形成された不織布層と、補強繊維層とが接着剤でラミ
ネート結合されており、さらにバインダーによって繊維
どうしの交点が固着されている複合体であることを特徴
とするアスファルト防水用基布である。
/m2 の範囲であれば使用可能であるが、特に40〜1
00g/m2 程度が好ましい。また補強繊維層の目付は
4〜30g/m2 、特に8〜20g/m2 程度が好まし
い。
0デニールのフィラメントを繊維間ピッチ3〜15mm
でタテ方向または更にヨコ方向に配置して形成した構造
が効果的であり、また、接着剤の粘度は接着時において
500〜8000cpsであることが有効である。以下、
更に上記本発明の詳細を説明する。
維をランダムに配列して形成された不織布層としては、
例えばスパンボンド方式により形成された長繊維不織
布、予め長繊維よりなるウエブをニードルパンチ等で機
械的に交絡させた不織布である。
ト、ポリブチレンテレフタレート等をはじめ、イソフタ
ル酸を含むポリエステルおよびこれらの共重合物からな
る。また、ポリエチレンナフタレート等の変性物もこれ
に含まれる。
が好ましい。不織布層の長繊維は、通常、溶融紡糸によ
り形成され、ランダム化された長繊維群はネット等で捕
集して形成される。
剤、紫外線吸収剤等は紡糸の際、ウェブ形成およびその
前後で付与される。
特に3〜15デニールが好ましい。形成されたウェブは
予めニードルパンチ等の機械的交絡加工が施されるとき
は、パンチ数は30〜120回/cm2 にすることが繊
維を交絡させ強度を向上させるのに好ましい。
m2 、特に40〜100g/m2 程度が好ましい。厚さ
は、0.4 〜4.0 mm、特に1.0 〜3.0mmが好ましい。
えたもの、或いはこれを交差、重ねて交点を固着した網
状物、および編織物からなり、特にガラス繊維、炭素繊
維等の高弾性・高耐熱性繊維からなるものが好ましい。
ル、特に150〜600デニールのフィラメントを、繊
維間ピッチ3〜30mm、特に3〜15mmの間隔でタ
テ方向或いは更にヨコ方向に配置することが好ましい。
補強繊維層の目付は4〜30g/m2 、好ましくは8〜
20g/m2 である。補強繊維層の繊維間ピッチを大き
くすると、アスファルト含浸後に不織布の収縮による表
面の凹凸が発生する。また繊維間ピッチを小さくすると
物性上の問題は無いが、繊維使用量が増大し不経済的で
ある。繊維のフィラメント数を大きくすると、繊維が表
面に浮きだし凹凸を生じる。またフィラメント数を小さ
くすると、求める初期剛性が得られなくなる。
繊維の他、アラミド、アルミナ、ポリエーテルエーテル
ケトン、ポリエーテルサルホン等の高弾性・高耐熱性を
有し、繊維化が可能であれば使用可能であり、またこれ
らの繊維の併用も可能である。
ト結合する接着剤は、ウレタン、アクリル、尿素・メラ
ミン等の樹脂、またはエチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリ
ブチレンテレフタレート等のホットメルト樹脂又はシー
トの使用が可能である。接着剤の付与量は、接着剤の種
類によって異なるが、5〜30g/m2 、特に5〜15
g/m2 が好ましい。接着剤の付与量が大きくなると、
アスファルトの含浸性が低下するとともに、不経済的で
ある。接着剤の付与量が小さくなると不織布層と補強繊
維層との剥離強力が低下する。接着剤の粘度は100〜
10000cps、特に500〜8000cpsが好ま
しい。接着剤の粘度が小さくなると、接着剤が不織布層
にしみ込み、剥離強力が低くなると共に、アスファルト
の含浸性が低下する。接着剤の粘度が大きくなると、接
着剤の均一付与が困難になる。接着方式としてはスパイ
ラル、スプレー、ロールコート、ダイ・コート(フィル
ム・コート)、静電スプレー、メルトブロー方式など種
々あるが、これらのいずれでも可能である。
ート結合された後は繊維どうしの交点を固着するためバ
インダーが付与される。
ーは、尿素・メラミン系、アクリル系、エポキシ系等の
硬化性樹脂が主として使用されるが、融点が200℃よ
り大きいものであればバインダーとして使用可能であ
り、例えばポリエステル系樹脂等がある。バインダーの
付与量はアスファルト防水用基布目付の3〜50wt%、
特に5〜30wt%が好ましい。バインダーの付与量が大
きくなると、アスファルト含浸性が低下する。逆に小さ
くなると、表面の毛羽立ちを抑えきれず、アスファルト
の含浸中にロールへの巻きつきが発生する。
で溶融し、前記形成された基布を浸漬することによって
行なわれるが、このとき、アスファルトの溶融温度は通
常、180〜220℃位であり、浸漬時間は30〜60
秒程度である。
着量は適宜ロール等で扱って平均化する。余り付着が多
すぎては不経済であり、また少なくすぎてはアスファル
ト防水能が低下する。以下、本発明の実施例を掲げる。
の構造、接着剤、バインダーなどを変え、表1に示す実
施例1〜5の各基布を得た。また、同様にして比較のた
め表3に示す比較例1〜5の各基布を得た。表中、基布
は、アスファルト防水用基布を意味し、補強繊維層と不
織布層とを接着剤でラミネート結合し、繊維同士の交点
をバインダーによって固着した複合体をいう。そして防
水用基材とは、該基布にアスファルトを含浸したシート
状物をいう。そして、これら各例の基布について夫々物
性を測定し加工性ならびに含浸性等を対比した。その結
果を表1,表2に併記して示す。
テレフタート長繊維をランダムに配列し形成されたウェ
ブにニードルパンチ加工(パンチ数60回/cm2 )を
施した不織布。 補強繊維層:タテ300デニール、ヨコ600デニー
ルのガラス繊維フィラメントを、タテ・ヨコとも10m
mの間隔に配置し、交点をバインダーで固着したネット
状シート(目付12g/m2 ) 接着剤:湿気硬化型ウレタン樹脂(付与量15g/m
2 ) バインダー:尿素・メラミンーアクリル系(付着量1
5g/m2 ) 基布:不織布層/補強繊維層/不織布層の3層構造
で、各層間は接着剤で結合されている。これにバインダ
ー中にディップ、パッド−ドライを行い繊維の交点を固
着したアスファルト防水用基布。 アスファルト加工:工業用アスファルト(第3種)を
浴槽中で溶融させ、200℃にするこれに上記基布を4
0秒浸漬し、ロールで扱いで目付1600g/m2 にし
た。 以下余白
ことが看取される。 実施例1:基本となる実施例 実施例2〜5:効果の差異 接着剤量上昇に伴って剥離強力は向上する。接着剤が
ウレタンとアクリルで剥離強力の差異はあるが、両方と
も接着剤として使用可能。 実施例3、実施例2の順に不織布目付を増大させた
が、基布引張強力の増加、アスファルト補強効果上昇に
より基材の引張強力が上昇。 補強層の目付増に伴い、200℃3%伸び応力、3%
伸び応力が上昇。但し、実施例1は横方向のみ実施例2
〜4より補強繊維量増加の為、3%伸び応力も横方向の
み上昇。 実施例1から順次バインダー付与量を増加させたが、
この範囲内では殆ど影響はない。 比較例1:バインダー付与量を3g/m2 迄低減する
と、基布表面の繊維が毛羽立ち、アスファルト加工時に
ロールへの巻付きが発生。基布の引張伸度も低い。 比較例2:補強層の繊維間ピッチを20mm迄増大(目
付は低下)すると、補強無し部分の単位面積が増加と補
強部モジュラス低下により、アスファルト含浸後(防水
用基材)に凹凸が発生した。加工時の巾収縮も5%と大
きい。また接着剤量が低い為、剥離強力が低い。 比較例3:バインダー量が60g/m2 迄上昇すると、
基布物性は問題ないが、アスファルトの含浸性が悪化
し、アスファルト含浸後(防水用基布)の引張強力が低
下した。 比較例4:不織布目付を35g/m2 迄減少させると、
アスファルトとの一体性が低下し、アスファルト含浸後
(防水用基材)の引張強力が低い。 比較例5:接着剤の付与量を40g/m2 迄上げると、
接着層部分へのアスファルトの含浸性が悪化し、補強層
の凹凸が防水用基材の表面に顕在化する。また、不織布
目付に対して補強層の目付が高いのがこの現象を助長し
ている。
水用基布は、比較基布に比し性能、加工性においてすぐ
れており、頗るアスファルトの含浸性が良好でアスファ
ルトを含浸してなる基材において基布からのアスファル
トの剥離やアスファルト表面の割れを惹起こすことなく
アスファルトとの一体性にすぐれたアスファルト防水用
基布である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリエステルの長繊維をランダムに配列
して形成された不織布層と、補強繊維層とが接着剤でラ
ミネート結合されており、さらにバインダーによって繊
維どうしの交点が固着されている複合体であることを特
徴とするアスファルト防水用基布。 - 【請求項2】 不織布層の目付が40〜100g/
m2 、補強繊維層の目付が8〜20g/m2 である請求
項1記載のアスファルト防水用基布。 - 【請求項3】 補強繊維層が150〜600デニールの
フィラメントを、繊維間ピッチ3〜15mmで、タテ方
向または更にヨコ方向に配置して形成されている請求項
1記載のアスファルト防水用基布。 - 【請求項4】 接着剤の粘度が、接着時において500
〜8000cps である請求項1記載のアスファルト防水
用基布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23835794A JP3890511B2 (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | アスファルト防水用基布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23835794A JP3890511B2 (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | アスファルト防水用基布 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0872184A true JPH0872184A (ja) | 1996-03-19 |
JP3890511B2 JP3890511B2 (ja) | 2007-03-07 |
Family
ID=17028993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23835794A Expired - Lifetime JP3890511B2 (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | アスファルト防水用基布 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3890511B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020070622A (ja) * | 2018-10-31 | 2020-05-07 | 東洋紡株式会社 | アスファルト防水基布用ガラス繊維補強積層不織布 |
-
1994
- 1994-09-05 JP JP23835794A patent/JP3890511B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020070622A (ja) * | 2018-10-31 | 2020-05-07 | 東洋紡株式会社 | アスファルト防水基布用ガラス繊維補強積層不織布 |
Also Published As
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JP3890511B2 (ja) | 2007-03-07 |
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