JPH087191Y2 - 止水具 - Google Patents

止水具

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JPH087191Y2
JPH087191Y2 JP1992004682U JP468292U JPH087191Y2 JP H087191 Y2 JPH087191 Y2 JP H087191Y2 JP 1992004682 U JP1992004682 U JP 1992004682U JP 468292 U JP468292 U JP 468292U JP H087191 Y2 JPH087191 Y2 JP H087191Y2
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登久雄 鈴木
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、止水具に関し、より詳
しくはコンクリート製の池や水槽への種々の配管、及び
これらの配管が挿通される筒状のスリーブの外周から水
洩れが生じるのを防ぐ止水具に関する。
【0002】
【従来の技術】図7〜図10に示すように、従来、コン
クリート製のプール、池や水槽に対する種々の配管、例
えば給水5a、排水5b、オーバフロー5c及び出水用
5dの各配管5は、以下の方法により取り付けられてい
た。
【0003】まず、水槽等の側壁を任意の厚さの壁を構
成するため型枠1,1を所定間隙を介して平行に対峙さ
せ、この型枠1,1内に水平に、配管5の外周より若干
大きめの内径を有する鉄管スリーブ3を挿入する。
【0004】次いで、前記型枠1,1で、前記鉄管スリ
ーブ3を固定した後、前記型枠1,1内に振動を与えな
がらコンクリート4を流し込み、コンクリート4が固ま
った後、型枠1,1を取り外し、前記鉄管スリーブ3内
に流れ込んだコンクリートがあればこれを除去して、配
管5を挿通する。
【0005】その後、配管5の外周と、鉄管スリーブ3
内壁間に、手作業で中央から開口へ向けて、順次、麻糸
6、鉛糸7をつめこみ、樹脂8で密封する(図8)。
【0006】しかしながら、型枠1,1内に注入される
コンクリート4は、鉄管スリーブ3の外周の下方には充
分に行き届かないことが多く、該鉄管スリーブ3の外周
下方に空所4′が生じ、この空所を経て、水洩れが必然
的に発生していた。
【0007】また、前記手作業による麻糸6等のつめ物
(コーキング)は必ずしも厳密に行われないことも有
り、コーキングが不充分な場合にはここから水洩れが発
生していた。
【0008】そこで、従来の止水具としては前記鉄管ス
リーブ3の外周に所定径のつば2を溶接したつば付鉄管
スリーブ9が提案され、前記つば2で、この鉄管スリー
ブ9の外周下方にもコンクリート4が充分行き渡るよう
にしたものがある。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】前記従来技術の欄に記
載したように、鉄管スリーブの外周に所定径のつば2を
溶接したつば付き鉄管スリーブ9にあっては、壁厚及び
配管5外径に応じた内径の多種の鉄管スリーブ及びこの
鉄管スリーブの外径に応じた多種の内径のつば2を用意
し、適宜径の鉄管スリーブを選択し、その外周に適宜内
径のつば2を選択して溶接する必要がある。しかし、こ
の作業は現実には現場で行うことができないため、工場
作業となり、前記配管5に適切に対応する上記のつば付
鉄管スリーブ9を準備するための製作図の作成等の作業
は繁雑で、長時間を要し、コストが極めて高いものにな
るという欠点を有していた。一方、あらゆる条件下での
作業に対応すべく、予め多種多様の内径、長さを有する
つば付き鉄管スリーブ9を準備すれば、広い保管場所を
必要とし、また、運搬に多大な労力を要するという欠点
がある。
【0010】また、従来のつば付鉄管スリーブ9にあっ
ては、つば付鉄管スリーブ9と配管5の間の隙間を埋
め、水漏れを防止するために、熟練者の手作業により麻
糸6、鉛糸7、樹脂8を詰め込むコーキングが不可欠で
あるため、不慣れな者がこの作業を行えばコーキング不
良による該部からの水洩れが解消できないという問題点
を残すものであった。
【0011】また、コーキングされた麻糸6や鉛糸7、
樹脂8が年月の経過により劣化すれば、つば付環状スリ
ーブ9と配管5の間の隙間からの水漏れの原因となる。
【0012】かかる問題点は、配管5の外周に直接つば
を設け、該配管5を直接コンクリート中に埋設すること
で解消できる。
【0013】しかし、配管5は、その設置目的、設置場
所等に合わせてその大きさも全く異なるものであり、材
質も鉄、ステンレス、塩化ビニール、ライニング(合成
樹脂を管内外にコーティングしたもの)等多様であるの
で、この配管5の外周につばを設けるために適宜のつば
2を溶接等する作業は前記鉄管スリーブ9につばを設け
る以上に現場作業が困難であり、前記つば付き鉄管スリ
ーブ9を製造すると同様の問題点を有するものであっ
た。
【0014】本願考案は叙上の従来技術の問題点ないし
欠点を解消すべく開発されたもので、極めて簡単かつ低
コストで製造及び施工が可能で、前記配管又はつばを有
しない筒状の管スリーブの外周から確実に水洩れを防止
し得る止水具を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の止水具10においては、コンクリート製の
プール、池あるいは水槽の外壁あるいは底壁などの壁部
23に挿通した給排水5a,5b、オーバフロー用等の
配管5c、およびこれらの配管が挿通される管スリーブ
の外周から水洩れを防止する止水具において、中央に円
形の挿孔17(,17)を有し、この挿孔17(,1
7)と同心円状に一方に膨出形成した膨出部33(,4
3)と、この膨出部33(,43)の外周方向に延出し
た平板状のつば部32(,42)とから成り、このつば
部32(,42)の外縁と、前記膨出部33(,43)
内を連通する溝部34(,44),35(,45)を前
記つば部の前記円形の挿孔17(,17)の直径をつば
部32(,42)の外縁に延長した基準線19で対称と
なる位置に、2の溝部34(,44),35(,45)
を形成して止水具半体10a(,10b)と成し、この
止水具半体2枚10a,10bを、前記溝部34,35
と溝部44,45を対向させて重合し、2組の対向した
溝部34,44、35,45により、膨出部33,43
内に形成された空隙部13とつば部12外縁を連通する
充填剤又は接着剤などの充填物の注入用の注入孔14
と、空気抜き孔15を形成したことを特徴とする。
【0016】前記止水具10は、止水具半体に、前記挿
孔17(,17)内縁より膨出部の膨出方向と同方向に
突出する筒状のスリーブ部11(31,41)を設ける
ことができる。
【0017】さらに、前記注入孔14と空気抜き孔15
は、これを近接して配置すれば好適である。
【0018】加えて、前記挿孔17に挿入される管は、
壁部23に挿通した給排水、オーバーフロー用等の配管
又は該配管の外周に配置された筒状の管スリーブのいず
れとすることも可能である。
【0019】
【作用】前記止水具10は、2枚の止水具半体10a,
10bを重合して形成されたものであり、止水具半体1
0aに形成された2の溝部34,35と、止水具半体1
0bに形成された溝部44,45をそれぞれ対向・位置
合わせして重合し、1の止水具10が形成される。
【0020】従って、止水具半体10aの溝部34と止
水具半体10bの溝部44とが対向して接着剤等の充填
物の注入孔14を形成し、止水具半体10aの溝部35
と止水具半体10bの溝部45とが対向して空気抜き孔
15を形成する。
【0021】また、各止水具半体10a,10bに形成
された膨出部33,43が相互に対向して、膨出部3
3,43内に空隙部13を形成する。このように、止水
具10の注入孔14及び空気抜き孔15は、2の止水具
半体10a,10bを重合することにより形成されるの
で、この注入孔14及び空気抜き孔15はプレス成形等
の手段により比較的容易に形成することができる。
【0022】このように構成された止水具10の挿孔1
7内に、この挿孔17の内径に等しい外径を有する、後
端にジョイントが接続された短かい配管25を挿通し、
該止水具10に挿通された配管25を型枠26,27に
穿孔された孔内に挿通する。
【0023】その後、止水具10のつば部12内に形成
された注入孔14より接着剤などの充填物21を注入す
ると、充填物21は空隙部13内に充填され、この空隙
部13内の空気は空気抜き孔15より止水具10外へ排
出され、止水具10は配管25の外周面上に固定され
る。
【0024】そして配管25の位置を前記型枠26,2
7で固定して型枠26,27間にコンクリートを注入す
れば、止水具10の取り付けにより、配管25の外周に
つばが形成され、配管25はその外周に空所4’を生じ
ることなくコンクリート中に埋設されて、コーキング作
業の必要なく配管作業を行うことができる。
【0025】また、配管25に代えて、つばの無い鉄管
スリーブ29をこのスリーブ29の外径に応じた内径の
挿孔17を有する止水具10の挿孔17内に嵌入して前
記止水具10の注入孔14より空隙部13内に充填物2
1を充填して施工すれば(図6)、溶接作業等すること
なく、現場作業により簡単にスリーブ29の外周につば
を取り付けることができ、その後、従来通り施工し、鉄
管スリーブ29内に挿通した配管25と鉄管スリーブ2
9間にコーキングを充分行えば良く、前記止水具10の
環状つば部12によって確実に止水作業を行うことがで
きる。
【0026】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1,図2及び図4において、止水具10は金属あるい
はプラスチック等の材料から成り、中央に円形の挿孔1
7を有し、この挿孔17とその中心18を共通にする同
心円状に互いに反対方向に膨出成形された膨出部33,
43と、この膨出部33,43の外周方向に延出した環
状のつば部12を有する。そして、前記つば部12内に
は、前記膨出部17,17により画定される空間内に形
成された空隙部13とこの空隙部13から前記つば部1
2の外周に連通する充填剤又は接着剤などの充填物の注
入用の注入孔14と、この充填物の注入に際し、空隙部
13内の空気を止水具10外へ放出する空気抜き孔15
をそれぞれ有する。
【0027】この止水具10は、各々独立して形成され
た止水具半体10a,10bを2枚重合して1の止水具
10を形成するものであり、本実施例では、同一の形状
で、かつ、相互を重合させた際に、重合面を中心として
左右対称の形状を成す2枚の止水具半体10a,10b
を重合して止水具10を形成している。
【0028】前記止水具10を構成する止水具半体10
a,10bは、前述のように同一の形状に形成されてお
り、図1および図4紙面左方に示す止水具半体(以下、
「左方半体」という)に基づいてこれを説明すれば、左
方半体10aは、その中心に管20を嵌挿自在な円形の
挿孔17を有し、この挿孔17周縁を一方に所定幅で断
面裁頭円錐状に膨出させて、膨出部33を形成してい
る。
【0029】さらに、前記膨出部33の外周には、平板
円盤状のつば部32が形成されており、このつば部32
には、前記膨出部33とつば部32の外周迄を連通する
断面半円状の溝条を成す2本の溝部34、35が、前記
挿孔17の直径を前記つば部32の外縁に延長した基準
線19を中心に対称位置にそれぞれ設けられている(図
2)。
【0030】このように構成された左方半体10aに、
同形状に形成された、図1および図4紙面右方に示す止
水具半体(以下、「右方半体」という)10bを、左方
半体10aの溝部34と右方半体10bの溝部44、左
方半体10aの溝部35と右方半体10bの溝部45と
を位置決めして左右対称に2枚重合すると、溝部34と
溝部44が一体となって充填剤又は接着剤などの充填物
の注入用の注入孔14に、溝部35と溝部45が一体と
なって空気抜き孔15がそれぞれ形成される。
【0031】なお、前記膨出部33,43は図1及び図
4に示すように、管20の軸線方向の断面で直線状に傾
斜するものでもよく、あるいは湾曲形成されたものでも
よい。
【0032】また、前記充填物の注入孔14を成す溝部
34,44、空気抜き孔を成す溝35,45の形状は断
面半円状に限定されない。
【0033】このように、止水具半体10a,10bを
重合することによって形成された止水具10は、左方半
体10aのつば部32と右方半体10bのつば部42が
一体となって止水具10のつば部12を形成する。
【0034】また、止水具10を配管25上に固定した
際の使い勝手等を考慮して、挿孔17,17の内縁膨出
部33,43方向へ突出する筒状のスリーブ部11(3
1,41)を設けることもできる。このスリーブ部11
(31,41)は、挿孔17の内縁より突出する筒状の
スリーブ部31を備えた左方半体10aと、挿孔17の
内縁より突出する筒状のスリーブ部41を備えた右方半
体10bを組み合わせて止水具10を形成することによ
り、止水具10の両面にスリーブ部11が形成される。
【0035】もっとも、このスリーブ部11(31,4
1)は、配管25外周に固定された止水具10の施工の
際の使い勝手等を考慮しなければ、図5に示すようにこ
れを設けなくても良い。なお、図5に示す止水具10の
溝部34,44及び溝部35,45等の他の構成は、前
記実施例に記載のものと同様である。
【0036】さらに左方半体10aの膨出部33と右方
半体10bの膨出部43を対応位置に接合して、膨出部
33,43内に空隙部13が形成される。
【0037】なお、前記つば部12を構成する左方半体
10aのつば部32,右方半体10bのつば部42の外
形は図4に示すような形状に限定されない。
【0038】さらに、左方半体10aと右方半体10b
の溝部34,44と溝部35,45を図2に示すように
挿孔17の直径をつば部32,42の外縁に向かって延
長させた基準線19(図2参照)を中心に対称位置に設
け、かつ注入溝34と空気抜き溝35の断面形状を同一
にすることにより、溝部34,44、溝部35,45
は、左方半体10a及び右方半体10bの接合面36,
46を中心に対称位置に配置される。したがって左方半
体10aまたは右方半体10bを同形状として、左方半
体10a、右方半体10bを2枚1組としてそれぞれの
接合面で当接させて左方半体32または右方半体42の
溝部34、44と35、45を対応位置で接合すること
により、注入孔14、空気抜き孔15が容易に形成され
る。
【0039】施工に際しては、必要に応じて、左方半体
32と右方半体42の外縁を例えば2箇所クリップ止め
をして、注入孔14に充填物21を注入する。
【0040】もっとも、このスリーブ部11(31,4
1)は、配管25外周に固定された止水具10の安定性
等を考慮しなければ、図5に示すようにこれを設けなく
ても良い。なお、図5に示す止水具10の溝部34,4
4及び溝部35,45等の他の構成は、前記実施例に記
載のものと同様である。
【0041】さらに、前記左方半体10aと右方半体1
0bの組み合わせは、図1のスリーブ部31付きの左方
半体10aと図5のスリーブを有しない左方半体10b
を組み合わせて構成することができ、あるいは図5のス
リーブを有しない左方半体10aと図1のスリーブ付き
の右方半体10bを組み合わせて構成することもでき
る。このように、スリーブを有する止水具半体と、スリ
ーブを有しない止水具半体を組み合わせて止水具10を
構成することにより、配管される壁部23の厚さに合わ
せて止水具10の長さを適宜任意に調節可能となり、本
願の止水具10を広範な条件下で使用することが可能と
なる。
【0042】以上のように構成された止水具10の挿孔
17内に、図1に示すように管20を圧入などして挿通
し、注入孔14に充填物21を注入すると、図2に示す
ように、充填物21は管20の外周面と膨出部33,4
3内とに形成された空隙部13内に充填され、空隙部1
3内の空気は充填物21により押し出され空気抜き孔1
5よりつば部12の外周から外部へ排出される。
【0043】なお、図2において、空隙部13、すなわ
ち左右の止水具半体10a,10bの膨出部33,43
は無端環状に形成されているが、注入孔14及び空気抜
き孔15のポート16,16間の距離を近接させて配置
する場合は、無端環状でなくともよい。すなわち注入孔
14から注入された充填物21は空隙部13の一端に連
通する注入孔14のポート16を通過し、空隙部13内
を図2紙面上右回り方向へ流入し、空隙部13の他端に
連通する空気抜き孔15のポート16を経て空気抜き孔
15へ流入する。このとき止水具10の挿孔17と管2
0の外周間が密接な嵌合状態にあれば注入孔14のポー
ト16と空気抜き孔15のポート16間が空隙部13に
より連通していない場合であっても、その幅は微少であ
るのでポート16,16間の挿孔17の内周と管20の
外周間から水洩れが生じることはない。
【0044】逆に止水具10の挿孔17と管20の外周
間に若干の間隙があったとしても、前記ポート16,1
6間の距離が微少であるので、充填物21はポート1
6,16間のつば12の内周と管20の外周間の間隙に
流入し、この間隙を防ぐことになり水洩れはしない。
【0045】前記充填物21としては、種々のものを使
用することができるが、管20が塩化ビニールなどのプ
ラスチックで成る場合は止水具10を管20と同質のプ
ラスチックで形成し、充填物21として前記プラスチッ
ク用の接着剤を用いると、管20と止水具10が接着さ
れて一体構造となるので水洩れ防止上、一層効果的であ
る。
【0046】また、管20が鉄などの金属製で止水具1
0が金属製あるいはプラスチック製である場合は、充填
物21として樹脂等の充填剤を用いることができる。
【0047】なお、図6に示すように管20が前述つば
の無い鉄などの金属製の管スリーブ29である場合はこ
の管20内に、給排水等の各種配管25が挿入され、配
管25の外周と管20間に前述した従来手段と同様のコ
ーキングが施される。一方、図1に示すように、管20
が直接給排水等の配管25を成す場合は、型枠26及び
又は27に穴28を設けて、この穴28より管20の両
端を突出させ、一方及び又は両方の型枠26および又は
27で管20を固定し、コンクリート23を注入する。
この場合管20は型枠26(27)の取り外しに際し
て、作業が煩雑にならない程度に短かいものとなるが、
両端又は一端にジョイント部を設けたものであれば最終
的な配管作業には支障を来たさない。
【0048】なお、スリーブ部11(31,41)を有
する止水具10の場合、図1に示すように、止水具10
のスリーブ部11(31,41)の一方および又は両方
の端(左方スリーブ部31および又は右方スリーブ部4
1の端)の外周と管20の外周に共にバンド22を周回
して締め付け、止水具10を管20に締着し、次いで止
水具10の注入孔14に充填物21を注入することもで
きる。ただし、止水具10がプラスチック製であり、ス
リーブ部11(左方スリーブ部31および又は右方スリ
ーブ部41)の肉厚が薄いために、スリーブ部11が前
記バンド22の締付け力により容易に変形して管20の
外周に押圧されるものであれば、スリーブ部11の周囲
にバンド22を巻回して締付ければよいが、止水具10
が鉄などの金属製であるためにバンド22の締付け力で
スリーブ部11が容易に管20に押圧されないのであれ
ば前述したようにバンド22をスリーブ部11と管20
の外周に共に巻回して締付ける。
【0049】コーキングその他施工法等は前述した従来
手段と同様に行うが、各種内径の挿孔17及び各種外径
のつば12を有する止水具10を準備し、各種止水具1
0の中から配管20の外径あるいは壁厚に応じて適宜選
択し、現場作業で止水具10の挿孔17に管20(2
5)の外周を嵌入し、管20(25)の外周面と空隙部
13間の空隙に充填物21を注入孔14より注入充填
し、型枠で固定すれば良い。
【0050】また、鉄管スリーブを用いる場合にも、各
種内径の適宜長さの鉄管を用意し、型枠26及び27間
の距離、すなわち壁厚および管20(25)の外径に応
じて所定の止水具10を選択し、現場で鉄管の外周に止
水具10を嵌入し、充填物21を充填する。
【0051】配管20がライニング管の場合にも止水具
10の取付けに際し、溶接のように何ら加熱処理を行う
ことなく装着できるので、配管を損傷することもなく、
前述したように管20と同質の材料の止水具10を用い
て充填物21として接着剤を用いるなら、より一層効果
的な水洩れ防止に寄与する。
【0052】
【効果】本考案は以上説明したように構成されているの
で、以下に記載されるような効果を奏する。
【0053】(1)挿孔内に管を貫挿し、注入孔より接
着剤等の充填物を充填して本願止水具を管の外周に固定
することで、管の外周に比較的容易につばを形成できる
ので、施工前は、つばとスリーブは分離されており、運
搬の便に優れ、現場作業においても極めて簡単かつ低コ
ストで配管やスリーブの外周上に本願止水具を固定して
つばを形成することができ、さらに、スリーブとして鉄
管のみでなく、塩化ビニール等の耐蝕性が良く、加工性
に富むプラスチックス材料を用いることもでき、施工上
のコストも大幅に低減することが可能である。
【0054】(2)前記管を嵌挿自在な挿孔内縁から突
出する筒状のスリーブ部を設けたので、空隙部内に充填
された接着剤等の充填物による固着のみならず、本願の
止水具は、前記筒状スリーブ部の内周面と管の外周面と
の圧接によっても固定され、管と止水具の固着はより強
力になり、十分な強度を得ることができる。
【0055】(3)同形状の2枚の止水具半体を組み合
わせて1の止水具とするので、止水具を構成する各半体
の構造が簡単となり、加工性が良く、安価な止水具を提
供することができると共に、運搬が容易である。
【0056】(4)止水具を2の止水具半体の組み合わ
せにより構成することにより、各止水具半体の組み合わ
せにより、スリーブ部を有しない止水具、片側のみにス
リーブ部が形成された止水具、両側にスリーブ部が形成
された止水具等、種々の止水具を現場作業で容易に形成
することができ、施工場所、水槽の側壁の厚さ等に合わ
せて、現場作業で適宜任意の止水具を形成することがで
きた。
【0057】(5)各止水具半体に設けられた2の溝部
を挿孔の直径をつば部の外縁に向かって延長した基準線
を中心に対称位置に設けたので、同一形状の止水具半体
を2個組み合わせることにより1個の止水具を構成する
ことができるので、左右の半体を同時に、かつ、安価に
製造できると共に、販売、保管、運搬時の効率も良い止
水具を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の施工状態の断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】図1の分解斜視図である。
【図5】本考案の実施例で、図1とは異なる実施例の施
工状態の断面図である。
【図6】本考案の実施例で、図1及び図5とは異なる実
施例の施工状態の断面図である。
【図7】池、プール等の一般的な各種配管を示す概略図
である。
【図8】従来技術を示し、つばの無い鉄管スリーブを用
いた場合の施工状態を示す断面図である。
【図9】従来技術を示し、つば付き鉄管スリーブを用い
た場合の施工状態を示す断面図である。
【図10】従来技術を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 型枠 2 つば 3 鉄管スリーブ 4 コンクリート 5 配管 6 麻糸 7 鉛糸 8 樹脂 9 つば付鉄管スリーブ 10 止水具 10a,10b 止水具半体 11 スリーブ部 12 つば部(止水具の) 13 空隙部 14 注入孔 15 空気抜き孔 16 ポート 17 挿孔 18 中心 19 基準線 20 管 21 充填物 22 バンド 23 コンクリート 24 壁部 25 配管 26,27 型枠 28 穴 29 管スリーブ 31 スリーブ部(左方半体の) 32 つば部(左方半体の) 33 膨出部(左方半体の) 34 溝部(注入孔用) 35 溝部(空気抜き孔用) 36 接合面(左方半体の) 41 スリーブ部(右方半体の) 42 つば部(右方半体の) 43 膨出部(右方半体の) 44 溝部(注入孔用) 45 溝部(空気抜き孔用) 46 接合面(右方半体の)

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート製のプール、池あるいは水
    槽の外壁あるいは底壁などの壁部に挿通した給排水、オ
    ーバフロー用等の配管、およびこれらの配管が挿通され
    る管スリーブの外周から水洩れを防止する止水具におい
    て、中央に円形の挿孔を有し、この挿孔と同心円状に一方に
    膨出形成した膨出部と、この膨出部の外周方向に延出し
    た平板状のつば部とから成り、 このつば部の外縁と、前記膨出部内を連通する2の溝部
    を前記円形の挿孔の直径をつば部の外縁に延長した基準
    線で対称となる位置に、それぞれ形成して止水具半体と
    成し、 この止水具半体2枚を、前記溝部を対向させて重合し、
    2組の対向した溝部により、膨出部内に形成された空隙
    部とつば部外縁を 連通する充填剤又は接着剤などの充填
    物の注入用の注入孔と、空気抜き孔をそれぞれ形成した
    ことを特徴とする止水具。
  2. 【請求項2】 前記止水具半体に、前記挿孔内縁より膨
    出部の膨出方向と同方向に突出する筒状のスリーブ部を
    設けたことを特徴とする請求項1記載の止水具。
  3. 【請求項3】 前記注入孔と空気抜き孔を近接して配置
    してなることを特徴とする請求項1又は2記載の止水
    具。
  4. 【請求項4】 前記挿孔に挿入される管が、壁部に挿通
    した給排水、オーバーフロー用等の配管又は該配管の外
    周に配置された筒状の管スリーブである請求項1〜3の
    いずれか1項記載の止水具。
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