JPH0871868A - 無限軌道組立ラインのボルト取付装置 - Google Patents

無限軌道組立ラインのボルト取付装置

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JPH0871868A
JPH0871868A JP23063994A JP23063994A JPH0871868A JP H0871868 A JPH0871868 A JP H0871868A JP 23063994 A JP23063994 A JP 23063994A JP 23063994 A JP23063994 A JP 23063994A JP H0871868 A JPH0871868 A JP H0871868A
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bolt
track link
unit
track
link
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JP23063994A
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English (en)
Inventor
Kazuhisa Kadota
和久 門田
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Asahi Seiki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Asahi Seiki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建設機械等に用いる無限軌道組立ラインのト
ラックリンクにシューを締着する締付ボルトのボルト穴
への自動挿入を可能とするボルト取付装置の提供。 【構成】 コンベア2上を前工程のトラックリンク組付
装置より送られてくるトラックリンクにシュー5が載置
された一連のトラックリンク1A,1Bが挿入ピンユニ
ット60の下に達すると、挿入ピン74が下降してシュ
ー5とリンクのボルト穴に挿入され、このときの挿入ピ
ン保持台72の送り方向移動量をセンサで測定してトラ
ックリンクの累積ピッチ誤差を検出する。この測定場所
より2ピッチ離れたボルト挿入位置に測定したリンクが
送られたとき、X軸及びY軸方向に移動位置決め可能な
キャリア62に取り付けられているボルト挿入ユニット
80のX軸位置決め時に累積ピッチ誤差の補正を行っ
て、ボルト挿入ユニットのエアチャック93に把持され
た締付ボルト11Aをシュー及びリンクのボルト穴に挿
入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば建設機械等に用
いる無限軌道を組立るに際し鎖状に組立られたトラック
リンク上にシューを載せて両者をボルト締めするに先立
って両者のボルト穴に締付ボルトを挿入するボルト取付
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、所定数のリンク組立体を順次鎖状
に組立るトラックリンク組付装置から第1送り装置によ
って送り出される図2に示す一連のトラックリンク1E
上にシュー5を締着するための締付ボルト11Aをボル
ト穴1c,5aに挿入する作業はタクト時間短縮のため
リンク組付と同一時間内に行う必要がある。このためト
ラックリンク組付装置から数メートル離れたボルト挿入
位置でのシュー5とトラックリンク1Eのボルト穴5
a,1c相互の芯合わせと、ボルト挿入位置における位
置決めとリンク組付位置における位置決めを両立させる
ことが難しいので手作業で行うのが普通であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた手
作業でボルトを挿入する方法は、自動組立機の目標とす
る省人化に反するという基本的な問題を有している。本
発明は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなさ
れたものであり、その目的とするところはリンク組付け
と同一時間内で、シュー及びトラックリンクのボルト穴
に自動で締付ボルトを挿入することのできるボルト取付
装置を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明におけるボルト取付装置は、トラックリンク組
付装置により鎖状に組付けられ水平かつ直線状のコンベ
ア上を間欠送りされるトラックリンクと前記トラックリ
ンク上に締着のために載せられたシューとの互いに対応
する複数個のボルト穴に締付ボルトを挿入するボルト取
付装置において、前記トラックリンクをトラックリンク
組付装置より1ピッチずつ送り出す第1送り装置と、該
第1送り装置を駆動する第1駆動手段と、トラックリン
ク組付位置より複数ピッチ進行方向に離れた前記コンベ
ア上方位置に垂直移動可能かつ前記トラックリンクの送
り方向(以下X軸方向と呼ぶ)に複数のばねで付勢され
小量移動可能に設けられた挿入ピン保持台に垂直方向下
向きに着脱可能に固着され前記ボルト穴に出し入れ自由
に挿入可能な挿入ピンを有する挿入ピンユニットと、前
記挿入ピンユニットを垂直移動する第2駆動手段と、前
記挿入ピンユニットの挿入ピンが前記ボルト穴に挿入さ
れたときの前記挿入ピン保持台のX軸方向移動量によっ
て前記トラックリンク組付位置から前記挿入ピン位置ま
でに生じたトラックリンクの累積ピッチ誤差を検出する
センサと、前記挿入ピン位置より1ピッチ以上進行方向
に離れた前記コンベア上方水平面内においてX軸及び前
記トラックリンクの送り方向と直角の方向(以下Y軸方
向と呼ぶ)に移動可能に設けられたキャリアに垂直移動
可能かつ垂直方向下向きに設けられ前記締付ボルトの頭
部を把持する開閉可能な把持爪を有するチャック部材を
一組以上備えたボルト挿入ユニットと、前記キャリアを
X軸方向に移動位置決めするX軸サーボモータ及びY軸
方向に移動位置決めするY軸サーボモータと、前記チャ
ック部材を垂直移動する第3駆動手段と、前記チャック
部材の把持爪を開閉する第4駆動手段と、前記ボルト挿
入ユニットのボルト受取位置に前記締付ボルトを供給す
るボルト供給装置と、前記センサにより検出した累積ピ
ッチ誤差を記憶し検出したトラックリンクがボルト挿入
位置に送られたとき前記ボルト挿入ユニットのボルト挿
入X軸位置決め指令値を補正する制御手段とを設けてな
り、第1送り装置による送り出し位置とボルト挿入位置
の間のトラックリンクの累積ピッチ誤差を補正してトラ
ックリンクに対してボルト挿入ユニットを位置決めする
ものである。
【0005】第1送り装置による所定数の最後のトラッ
クリンクの送り出しが終わった後、ボルト挿入位置近く
のトラックリンクのブッシュを直接把持して前記ボルト
挿入位置に位置決めする位置決めユニットと、該位置決
めユニットを駆動する第5駆動手段と、前記ボルト挿入
位置より1ピッチ以上進行方向に離れた位置に設けられ
前記第1送り装置により最後のトラックリンクの送り出
しが終わったあと前記第1送り装置に代わってトラック
リンクを1ピッチずつ送る第2送り装置と、前記第2送
り装置を駆動する第6駆動手段とを設けてなるものであ
る。
【0006】ボルト挿入位置におけるコンベア上のトラ
ックリンクの両側面を開閉可能な矯正板により挟持して
送り中心線上にY軸位置修正する蛇行矯正ユニットと、
該蛇行矯正ユニットの矯正板を開閉する第7駆動手段を
設けてなるものである。
【0007】キャリアのボルト挿入ユニットの隣に垂直
移動可能に設けられボルト穴に出し入れ自由に挿入可能
なパイロットピンを有するパイロットピンユニットと、
該パイロットピンを垂直移動する第8駆動手段を設けて
なり、ボルト挿入位置に位置決めされたトラックリンク
のボルト穴に対してシューのボルト穴の芯ずれを修正す
るようにしたものである。
【0008】オイルシールのないトラックリンクの場合
トラックリンク組付中において、挿入ピンユニットによ
る累積ピッチ誤差の検出とボルト挿入位置へのボルト挿
入ユニット位置決め時のX軸位置決め指令に対する累積
ピッチ誤差補正とを不作用とし位置決めユニットを作用
させる手段を設けたものである。
【0009】
【作用】請求項1は、トラックリンク組付装置でリンク
組立体がブッシュとピンにより鎖状に組付けられると、
組付けの終わったトラックリンクは第1送り装置により
コンベア上に1ピッチずつ送り出され、数メートル離れ
たボルト取付装置に達する間にトラックリンク上にシュ
ーが載せられる。そして先頭のリンクがボルト取付装置
の挿入ピンユニットの下に達すると、先端の尖った挿入
ピンが下降してシュー及びリンクのボルト穴に挿入され
る。このピンの挿入でばねにより付勢されX軸方向に小
量移動可能な挿入ピン保持台が誤差量だけ移動し、これ
をセンサにより測定してトラックリンクの累積ピッチ誤
差を検出する。
【0010】この検出したときのリンクが数ピッチ離れ
たボルト挿入位置に送られると、締付ボルトをチャック
に把持して待機中のボルト挿入ユニットがキャリアのX
及びY軸方向移動でボルト挿入位置の上方に位置決めさ
れる。このときX軸位置決め指令値に対し検出した累積
ピッチ誤差補正が行われ、チャックの把持中心が正確に
ボルト穴と同心となり、チャックが下降して把持する締
付ボルトがボルト穴に挿入される。従ってリンク組付位
置から第1送り装置により送り出された状態でボルトの
挿入が行われるので、リンク組立とボルト挿入とを同一
時間内で行うことが可能となる。
【0011】請求項2は、所定数の最後のリンク組付け
が終わって第1送り装置によりトラックリンクを送り出
した後、ボルト取付装置に組み込まれている位置決めユ
ニットによりボルト挿入位置近くのトラックリンクのブ
ッシュを把持してボルト挿入位置に位置決めし、第1送
り装置に代わってボルト組付装置近くの第2送り装置に
よりトラックリンクを1ピッチずつ間欠送りする。従っ
てリンク組付が終わったあとは、位置決めユニットによ
り直接ボルト挿入位置にトラックリンク位置決めするの
で、累積ピッチ誤差の検出と補正を行うことなくボルト
挿入動作が続行される。
【0012】請求項3は、ボルト取付装置に蛇行矯正ユ
ニットを設け、所定の送り中心線を中心にして同時に等
量開閉する2枚の矯正板でリンクの両側面を挟んで、コ
ンベア上のトラックリンクのY軸位置を修正する。従っ
て間欠送りによる蛇行が矯正され、より正確な位置決め
精度を確保することができる。
【0013】請求項4は、ボルト挿入ユニットに取付け
られたパイロットピンを、ボルト挿入に先立ってシュー
及びリンクのボルト穴に挿入して両者のボルト穴の芯ず
れを修正したのちボルト挿入を行う。従ってシューとリ
ンクのボルト穴の芯ずれが無くなり、芯ずれによる挿入
ミスが無くなる。
【0014】請求項5は、オイルシール無しのトラック
リンクの場合に限り、リンクとブッシュ及びリンクとピ
ンの嵌合隙間を利用して、リンク組立中にボルト取付装
置の位置決めユニットにより直接トラックリンクをボル
ト取付位置に位置決めし、累積ピッチ誤差の検出と補正
を不作用としてボルト挿入ユニットによりボルト穴に締
付ボルトを挿入する。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を図面にもとづいて説明
する。最初に建設機械等に使用する無限軌道の組立ライ
ンを図1の概略構成図により簡単に説明する。トラック
リンク組付装置1は、図2のワーク図に示す対称形状の
一対となるリンク組立体1A,1Bをブッシュ1C及び
ピン1Dに両側より同時に圧入してトラックリンク1E
を鎖状に組み立てる装置である。
【0016】コンベア2は、順次組み立てられるトラッ
クリンク1Eを送るための搬送路で、複数の回転可能な
ローラを送り方向(X軸)に対して直角に並べた水平か
つ直線状のコンベアである。後述する第1送り装置3
は、組立の終わったトラックリンク1Eをトラックリン
ク組付装置から順次コンベア上に送り出すものである。
4はコンベア上のトラックリンク1Eに図示しない搬送
用ロボットにより図2に示すシュー5を載せる場所であ
る。6は本発明のボルト取付装置で、シュー5とトラッ
クリンク1Eのボルト穴5a,1dに締付ボルト11A
を挿入するもので、詳細を後述する。
【0017】7は締付ボルト11Aをボルト取付装置6
に整列供給するボルト供給装置、8は後述する第2送り
装置、9は第3送り装置、10は手動でボルト11Aの
先端にナット11Bを僅かに螺合させる場所、12はボ
ルト締付装置、13は第4送り装置である。ここで、第
3送り装置9は第2送り装置8がトラックリンク1Eの
最後のリンクを送り出したとき、先頭が第4送り装置1
3に到達しないときにトラックリンク1Eを送るための
ものである。
【0018】図3,図4はトラックリンク組付装置1に
おいて、リンク組立体1A,1Bが一連のトラックリン
ク1Eに組立られてゆく過程を示す図で、図3は最先端
のリンク組立体1A,1Bのブッシュ1Cへの両側から
の同時圧入が終わったところを示し、図4は2個目のリ
ンク組立体1A,1Bのブッシュ1C及びピン1Dへの
両側からの圧入開始直前の状態を示す図である。ピン1
Dはブッシュ1Cに嵌挿された状態で二個の案内台1
5,15の溝15a上に載せられ、その両側からリンク
組立体1A,1Bをプレス16,16により同時に圧入
する。
【0019】従って、ボルト穴1c間のY軸方向のピッ
チ寸法Pc,Pdはこの圧入によって決まる。組付が終
わると第1送り装置3の送りアーム21先端のU字形状
の溝21aをブッシュ1Cの外径に係合し、案内台15
を下降させたのち1ピッチ(Pt)ずつ送るようになっ
ている。尚、殆どのトラックリンクはオイルシール1F
が組み込まれているが、一部図5に示すようにオイルシ
ールが無いものもある。ブッシュ1C,ピン1Dの外径
とリンク組立体の嵌合穴1a,1bとの内径の寸法差
は、通常0.3〜0.5mmあり、比較的大きな嵌合隙
間を有しているが、リンク組付時にオイルシール1Fが
変形して嵌合隙間に食い込むため、オイルシール1Fを
有するトラックリンクは実際にはガタが無く嵌合隙間に
よるX軸方向の融通性は無い。
【0020】図6は第1送り装置3の側面図、図7はそ
の上面図である。第1送り装置3の台20は、コンベア
2の始端部真下床上に設置され、台20上に固着の基板
22上に二本の直線ガイド23,23がX軸方向平行に
設けられていて、直線ガイド23,23上に移動台24
が移動可能に設けられている。直線ガイド23,23の
中央にボールねじ25が枢支されていて、ボールナット
26が移動台24に固着され、ボールねじ25の端部に
従動プーリ27が嵌着されている。基板22には支え2
8を介して送りモータ29がボールねじ25と平行に固
着されていて、送りモータ29の出力軸に嵌着される駆
動プーリ31と従動プーリ27の間にベルト32が張設
されている。
【0021】移動台24には二本の支え33,33が上
向きに突設されていて、支え33,33に送りアーム2
1がピン34により旋回可能に支持されている。送りア
ーム21は先端部に端面に開口するスリット21bが刻
設されて、コ字形に形成され、この先端部にトラックリ
ンク1Eのブッシュ1C外径とかけ外し自在に係合する
U字形状の溝21aが刻設されている。
【0022】移動台24は端部に上下に開口する角形の
空洞部24aが形成されていて、この空洞部24aに昇
降用エアシリンダ35がピン36,36により旋回可能
に支持されている。更に空洞部24aにL字形のレバー
37がピン38により旋回可能に支持されていて、レバ
ー37の一端はエアシリンダ37のピストンロッド39
とピンにより旋回可能に連結され、他端はリンク41,
41を介して送りレバー21の後端部と旋回可能に連結
されている。
【0023】このように構成されている第1送り装置3
によれば、移動台24の前進端位置でエアシリンダ35
の後室に圧力空気を供給して、送りレバー21を旋回さ
せることにより、リンク組付けが終わったトラックリン
ク1Eのブッシュ1CにU字形状の溝21aを係合さ
せ、送りモータ29によりボールねじ25を介して移動
台24、送りアーム21を後退端位置に移動し、トラッ
クリンク1Eを1ピッチずつトラックリンク組付装置1
よりコンベア2上に送り出す
【0024】図8はトラックリンク組付装置1より数メ
ートル離れた位置に設置されているボルト取付装置6の
上視図、図9はその側面図である。ボルト取付装置6の
台51上中央にはコンベア2が架設されていて、台51
の四隅に支柱52,53が各2本立設され、支柱53,
53に横桁54が、また支柱52,52にブラケット5
5を介して横桁56がそれぞれ固着されている。横桁5
4にはX軸方向の図示しない直線ガイドを有する箱体5
7が固着され、箱体57内に図示しないボールねじが枢
支されていて、箱体57にボールねじを回動するX軸サ
ーボモータ58が固着されている。
【0025】横桁56にはX軸方向の直線ガイド59が
固着されていて、箱体57の図示しない直線ガイドとこ
の直線ガイド59上に移動可能にクロスレール61が架
設され、クロスレール61はX軸サーボモータ58によ
り移動位置決めされる。更にクロスレール61内には図
示しないY軸サーボモータにより回動される図示しない
ボールねじがY軸方向に枢支されていて、クロスレール
61に固着の図示しないY軸方向の直線ガイド上にキャ
リア62が移動可能に設けられており、キャリア62は
図示しないY軸サーボモータにより移動位置決めされ
る。
【0026】更に支柱52,53にはY軸方向の横桁6
3,64が固着されていて、横桁63のほぼ中央に挿入
ピンユニット60が取付けられている。挿入ピンユニッ
ト60は図10の正面図、図11の側面図に示すよう
に、横桁63に固着のブラケット65に垂直方向のバー
ガイド70が二本平行に固着されていて、バーガイド7
0,70に案内棒66,66が移動可能に嵌挿され、案
内棒66,66の下端に昇降台67が取付けられてい
る。更にブラケット65には昇降用のエアシリンダ68
が下向きに取付けられていて、ピストンロッド69の下
端が昇降台67に連結されている。更に昇降台67には
X軸方向の直線ガイド71,71が二本平行に固着され
ていて、直線ガイド71,71に沿って移動可能に挿入
ピン保持台72が設けられている。
【0027】挿入ピン保持台72は上面中央寄り位置に
突部72aが固着され、突部72aは昇降台67の両端
面に固着の側板67a,67aとの間に介装される二本
の圧縮ばね73,73により両側から付勢されていて、
X軸方向に移動可能な挿入ピン保持台72は外力により
簡単にX軸方向に小量移動可能な状態とされている。挿
入ピン取付台72にシュー5のボルト穴5a及びトラッ
クリンクのボルト穴1cに先端部が挿入される挿入ピン
74,74が二本下向きに取り付けられている。
【0028】更に昇降台67の端面には図12に示すよ
うに挿入ピン保持台72の停止位置からの外力による移
動量を検出し、移動量に応じた信号を図示しないNC装
置に出力するリニアセンサ75が取り付けられていて、
挿入ピン保持台72の対応端面にリニアセンサに当接す
るドッグ77が取り付けられている。
【0029】更にブラケット65の下端に案内ブッシュ
78が垂直に取り付けられていて、昇降台67にアーム
79を介して案内ピン76が下向きに取り付けられてお
り、案内ピン76は昇降台67下降時にブッシュ78の
穴78aに隙間なく嵌挿されて昇降台67のX軸及びY
軸位置精度を確保するようになっている。
【0030】一方、X軸及びY軸方向に移動可能なキャ
リア62には垂直方向の図示しない直線ガイドを有する
箱体81が固着されていて、図13に示すように箱体8
1直線ガイドに沿ってブラケット82が移動可能に設け
られている。ブラケット82に同一仕様のボルト挿入ユ
ニット80が二組並列に取付けられていて、ブラケット
82は箱体に固着のZ軸サーボモータ70により図示し
ないボールねじを介して移動位置決めされる。ボルト挿
入ユニット80の昇降用エアシリンダ83はブラケット
82に垂直かつ下向きに固着されていて、エアシリンダ
83の両側平行にバーガイド84,84が二本垂直に取
り付けられている。
【0031】このバーガイド84,84に移動可能に嵌
挿されている案内棒85の下端に上側昇降台86がそれ
ぞれに固着されていて、エアシリンダ83のピストンロ
ッド83aが上側昇降台86に連結棒87を介して固着
されている。更に上側昇降台86には4個の案内ブッシ
ュ88が四隅に垂直に取り付けられていて、この案内ブ
ッシュ88に軸方向移動可能に嵌挿される4本の案内ピ
ン89の下端に下側昇降台91が固着されている。そし
て案内ピン89の外周には案内ブッシュ88と下側昇降
台91の間に圧縮ばね92が介装されていて、下側昇降
台91はこの圧縮ばね92により常時下向きに付勢され
ている。
【0032】下側昇降台91の下面ほぼ中央にエアチャ
ック93が下向きに固着されている。エアチャック93
は市販のものを使用することができ、開閉可能な把持爪
93aは締付ボルト11Aの頭部を把持するように形成
されていて、交換可能である。更にエアチャック93に
隣接してエアシリンダ94が垂直かつ下向きに固着され
ていて、エアシリンダ94のピストンロッド94aの下
端に締付ボルト11Aの頭を上から押圧してボルト穴5
a,1cに強制的に挿入するL字形の押圧駒95が取付
けられている。
【0033】以上のように構成されたボルト取付装置6
によれば、数メートル前のリンク組付装置1より第1送
り装置3によりコンベア2上を1ピッチずつ間欠的に送
り出されるオイルシール1F付トラックリンク1Eに、
シュー5が載せられて送り出され、挿入ピンユニット6
0の下に到着したトラックリンク1Eのボルト穴1cの
X軸位置は、所定位置より累積ピッチ誤差だけ異なる位
置に位置決めされている。
【0034】そのうえ、トラックリンク1E上に載せら
れているシュー5は、図示しない搬送用ロボットにより
載置されたままの状態であり、ボルト穴5a,1cの芯
違いもある。このため、トラックリンク組付装置1にお
けるリンク組立体1A,1Bの組付と同一時間内におい
て、エアシリンダ68の上室に圧力空気を供給して昇降
台67を下降させ、先端の尖った二本の挿入ピン74を
シュー5とトラックリンク1Eの対応ボルト穴5a,1
cに挿入する。この挿入でトラックリンクの位置が違っ
ているだけ挿入ピン保持台72が一方の圧縮ばね73の
力に抗してX軸移動し、この移動量がリニアセンサ75
で検出されて、移動量に応じた信号がNC装置に送られ
記憶される。
【0035】次いでエアシリンダ68の下室に圧力空気
が供給されて昇降台67が上昇し、挿入ピン74がボル
ト穴5a,1cから離れ、トラックリンク1Eの累積ピ
ッチ誤差測定と、シュー5及びトラックリンク1Eのボ
ルト穴5c,1cの芯違い修正が終了する。この累積ピ
ッチ誤差測定及び芯違い修正動作中に、これより例えば
2ピッチ先の位置(ボルト挿入位置)において、ボルト
挿入ユニット80によりシュー5及びトラックリンク1
Eのボルト穴5a,1cへの締付ボルト11Aの挿入が
行われる。
【0036】ボルト供給装置7から整列供給されるボル
トの受取位置付近にて締付ボルト11Aの頭部をエアチ
ャック93で把持して待機中の二組のボルト挿入ユニッ
ト80は、キャリア62のX軸及びY軸方向移動で二組
のうち一方のボルト挿入ユニット80のエアチャック把
持中心がシュー5及びトラックリンク1Eの対応ボルト
穴5a,1cと同心位置に位置決めされる。このときX
軸位置決め指令値に対して先に記憶されている測定値の
ピッチ誤差補正が行われる。
【0037】次いで、一方のボルト挿入ユニット80の
エアシリンダ83の上室に圧力空気が送られて上側昇降
台86,下側昇降台91が下降し、エアチャック93に
把持する締付ボルト11Aがボルト穴5a,1cに挿入
され、締付ボルト11Aの頭部下端面がシュー5に当接
する手前で下降が停止する。
【0038】次いでエアチャック93の把持爪93aが
開いて締付ボルト11Aを解放し、エアシリンダ94の
上室に圧力空気が供給されて、L字形の押圧駒95が締
付ボルトを下に押圧して完全に挿入させる。挿入が終わ
るとエアシリンダ83,94の下室に同時に圧力空気が
供給され、空のエアチャック93と押圧駒95が上昇し
て上昇端位置に戻る。
【0039】次いで、再びキャリア62がX軸及びY軸
移動して他のボルト挿入ユニット80のエアチャック9
3の把持中心が対応のボルト穴5a,1cと同心に位置
決めされる。勿論この場合もX軸のピッチ誤差補正が行
われる。次いで上述と同様に把持する締付ボルト11A
を対応のボルト穴5a,1cに挿入する。
【0040】続いて再びキャリア62がX軸及びY軸移
動し、ボルト挿入ユニット80がボルト供給位置に位置
決めされ、ここでボルト供給装置7より供給される締付
ボルト11Aをエアチャック93に把持し、残るボルト
穴5a,1cに締付ボルト11Aの挿入が行われる。
尚、何らかの都合で締付ボルト11Aがシュー5及びト
ラックリンク1Eのボルト穴5a,1cに挿入不可能な
場合に、圧縮ばね92が縮んでエアチャック93の下降
が停止し、ユニットの破損を防止する。
【0041】また、トラックリンク1E及びシュー5は
寸法,形状の異なるものが複数種類あり、締付ボルト1
1Aの首下長さも違うので、ボルト挿入ユニット80の
垂直移動範囲を変える必要がある。この場合は箱体81
に固着のZ軸サーボモータ70により図示しないボール
ねじを介してブラケット82を垂直方向に移動位置決め
することで目的を達成する。
【0042】以上はオイルシール1Fを有するトラック
リンク1Eを第1送り装置3で間欠送りされるリンク組
付と同時に行うボルト挿入動作であって、トラックリン
ク1Eの所定リンク数の最後のリンク組立を終わって第
1送り装置3で送り出した後は、図14,図15,図1
6に示す後述の第2送り装置8により間欠送りが行われ
る。従って、第2送り装置8に切り換えられた後は前述
の累積ピッチ誤差補正を行う必要がなくなるので、挿入
ピンユニット60によるピッチ誤差測定とX軸補正動作
が中止され、ボルト取付装置6に取り付けられている図
17,図18に示す位置決めユニット120により直接
ボルト挿入位置へのトラックリンク1EのX軸位置決め
を行う。
【0043】第2送り装置8はボルト取付装置6に隣接
して設置されている。第2送り装置8の第1送り装置3
と異なるところは、送りアーム101先端部のトラック
リンク1Eのブッシュ1Cを把持する部分のみであり、
他は殆ど同一のため同一個所には同一符号を付して説明
を省略する。送りアーム101の先端部は、図16の斜
視図に示すように先端面に開口する縦方向のすり割り溝
101aが長手方向に刻設され、更に先端面に開口しな
い横方向のスリット溝101bが長手方向に刻設されて
いる。
【0044】このスリット溝101bにスライド102
が横から挿入されて上面にL字形の後爪103が締着さ
れていて、スライド102,後爪103はすり割り溝1
01a及びスリット溝101bに沿って長手方向に移動
可能とされている。送りアーム101の先端面には前爪
104が固着されていて、先端部側面に締着される4本
の支持角棒105の先端にエアシリンダ106が取り付
けられている。エアシリンダ106のピストンロッド1
06aの先端は、スライド102の両側面に固着のコ字
形の連結金具107に連結されていて、エアシリンダ1
06により後爪103が移動してトラックリンク1Eの
ブッシュ1Cの外径を把持し、モータ29によりボール
ねじ25を介して送りアーム101を移動し、トラック
リンク1Eを1ピッチずつX軸方向移動させる。
【0045】一方、位置決めユニット120は図17,
図18に示すように枠体121がボルト組付位置6の台
51の上板51aに固着されていて、枠体121にX軸
方向の二本の直線案内122,122が上下に取り付け
られている。この直線案内122,122上に垂直方向
の二本の直線案内123を有する水平移動台124が移
動可能に載置されていて、水平移動台124は枠体12
1に固着のサーボモータ125によりボールねじ126
を介して移動位置決めされる。
【0046】水平移動台124の直線案内123,12
3上に垂直移動台127が移動可能に設けられていて、
垂直移動台127は水平移動台124に固着のエアシリ
ンダ128により下側の待機位置と上側の把持位置とに
垂直移動される。垂直移動台127には二本の直線案内
127aが取り付けられ、ほぼ中央に中心軸129が植
設されている。直線案内127a上に位置決め用把持爪
130A,130Bが二本垂直方向上側を向いて移動可
能に載置されており、把持爪130A,130Bに垂直
方向の長溝130a,130bがそれぞれ刻設されてい
る。
【0047】中心軸129の先端部に二本のアーム13
1,132の中央の穴が旋回可能に嵌合されていて、ア
ーム131,132先端部に固着の駒133が長穴13
0a,130bにそれぞれ摺動可能に係合されている。
更に垂直移動台127の側面にはエアシリンダ134が
固着されていて、ピストンロッド134aの先端が一方
の把持爪130Aの側面に固着されており、エアシリン
ダ134により一方の把持爪130Aを移動するとアー
ム131,132により連結されている他方の把持爪1
30Bが反対方向に等量移動して把持爪の開閉が行われ
る。
【0048】上述のように構成された位置決めユニット
120をボルト取付装置6に取り付けることにより、所
定数の最後のリンクの組立が終わり、第2送り装置8に
よる間欠送りに移行した時点以降、把持爪130A,1
30Bにより直接トラックリンク1Eのブッシュ1Cの
外径を把持してボルト挿入位置へX軸位置決めが行われ
る。尚、サーボモータ125によるX軸移動は、寸法形
状の異なる各種のトラックリンク1Eに対応するための
ものである。
【0049】ボルト取付装置6に第1送り装置3又は第
2送り装置8により1ピッチずつ間欠的に送りられてく
るトラックリンク1Eは、必ずしもコンベア3上を所定
の送り中心線に沿って真っ直ぐに移動する訳ではなく、
Y軸方向の位置がずれて蛇行することが多い。このため
ボルト取付装置6に図19,図20に示す蛇行矯正ユニ
ット140が取り付けられている。蛇行矯正ユニット1
40の基板141はボルト取付装置6の台51の上板5
1a上に図示しないスペーサを介して固着されている。
【0050】基板141は中央部に位置決めユニット1
20の把持爪130A,130Bが遊挿される穴141
aが刻設されていて、穴の中央がトラックリンク1Eの
送り中心線a−aと一致するように取り付けられてお
り、穴141aの両側に敷板145A,145Bを介し
てY軸方向の直線案内142A,142Bが各2本対称
形にとりつけられている。この直線案内142A,14
2A及び142B,142B上にトラックリンク1Eの
側面に当接する二枚の矯正板143A,143Bが移動
可能にかつ対称形に載置されていて、矯正板143A,
143Bの裏面には直線案内142A,142Bの中央
にラック144A,144Bがそれぞれ固着されてい
る。
【0051】更に、上板51a上にY軸方向の直線案内
147が一本取り付けられていて、この直線案内147
上に一体のラック148A,148Bが移動可能に設け
られ、ラック148A,148Bは上板51a上に固着
のエアシリンダ149のピストンロッド149aと連結
金具150により連結されている。
【0052】更に、上板51a上には送り中心線a−a
の両側平行に軸152A,155Bが軸受支えにより回
転可能に支持されていて、軸152Bの両端に歯車15
3,154が、また軸152Aの両端に歯車155,1
56がそれぞれキー着されている。そして歯車153は
ラック148Bと、歯車154はラック144Bと、歯
車156はラック144Aとそれぞれ噛合っている。更
に上板51a上には中間軸157が軸受支えにより回転
可能に支持されていて中間軸157に歯車158,15
9がキー着されており、歯車153〜156及び15
8,159はすべて同一歯数に形成されている。
【0053】上述のように構成されている蛇行矯正ユニ
ット140によれば、エアシリンダ149により一体の
ラック148A,148BをY軸移動させると、ラック
148Bの移動で歯車153,154,ラック144B
により矯正板143BがY軸移動され、同時にラック1
48Aの移動で歯車158,159を介して歯車15
3,154に対して反対方向に回転とされる歯車15
5,156とラック144Bにより矯正板143Aが矯
正板143Bに対して対称方向にY軸移動され、両者は
互いに送り中心線a−aに対して同時に等量反対方向に
移動して開閉される。従って前述の位置決めユニット1
20によるボルト取付位置へのトラックリンク1Eの位
置決めとほぼ同時にエアシリンダ144の前室に圧力空
気を供給して矯正板145A,145Bを閉じれば、矯
正板143A,143Bがトラックリンク1Eの両側に
当接してトラックリンク1EのY軸位置を修正すること
ができる。
【0054】このようにボルト挿入位置でのトラックリ
ンク1Eの位置決めは、上述の位置決めユニット90及
び蛇行矯正ユニット140により行われるが、トラック
リンク1E上のシュー5が正しい位置関係に載置されて
いるとは限らない。仮に第1送り装置3によりオイルシ
ール1F付トランクリンク1Eをボルト取付位置に送り
出している場合ボルト取付位置の例えば2ピッチ前で挿
入ピンユニット60によりシュー5とトラックリンク1
Eのボルト穴5a,1cの芯ずれ修正が行われていて
も、送り速度を速くすると2ピッチ送られる間に芯ずれ
が生ずることがある。そこでこの芯ずれを修正するため
に前述のボルト挿入ユニット80に図21,図22に示
すパイロットピンユニット160が取り付けられてい
る。
【0055】パイロットピンユニット160のブラケッ
ト161はボルト挿入ユニット80のブラケット82の
ボルト供給装置7側端面に取着されていて、ブラケット
161に2本のバーガイド162,162が垂直かつ平
行に固着されている。このバーガイド162に案内棒1
63,163が移動可能に嵌挿されていて、案内棒16
3,163の下端にパイロットピン保持板164が固着
されており、パイロットピン保持板164に先端が尖っ
たパイロットピン165,165が2本下向きに着脱可
能に取り付けられている。更にブラケット161には2
本のバーガイド162,162の中央にエアシリンダ1
66が垂直かつ下向きに固着されていて、ピストンロッ
ド167の先端がパイロットピン保持板164に連結さ
れており、パイロットピン165,165はエアシリン
ダ166により垂直移動される。
【0056】上述のように構成されているパイロットピ
ンユニット160によれば、コンベア2上のボルト挿入
位置にトラックリンク1Eが位置決めされ、エアチャッ
ク93に締付ボルト11Aを把持してボルト受取位置近
くで待機中のボルト挿入ユニット80がキャリア62の
X及びY軸移動でエアチャック93の把持中心がトラッ
クリンク1Eの対向する一対のリンク組立体の一方1A
の二つのボルト穴1cの一方と同心に位置決めされる
と、パイロットピン165,165は一対のリンクの組
立体の他方1Bの二つのボルト穴1cと同心に位置決め
される。
【0057】ここで、エアシリンダ166の上室に圧力
空気が供給されてパイロットピン165,165が下降
し、尖った先端がシュー5のボルト穴5aに臨みボルト
穴1cに対する芯ずれを修正しつつ挿入され、引続きリ
ンク組立体1Bのボルト穴1cに挿入される。次いでリ
ンク組立体1Aのボルト穴1cと同心位置にある一方の
ボルト挿入ユニット80のエアシリンダ83の上室に圧
力空気が供給されてエアチャック93が下降し、把持す
る締付ボルト11Aがボルト穴5a,1cに挿入され
る。
【0058】次いで、エアシリンダ166の下室に圧力
空気が供給されてパイロットピン165,165が上昇
してボルト穴5a,1cから離れ、キャリア62のX軸
及びY軸方向移動で他方のボルト挿入ユニット80の締
付ボルト11Aを把持するエアチャック93の把持中心
がリンク組立体1Aの他方のボルト穴1cと同心に位置
決めされ、上述と同様把持する締付ボルト11Aがボル
ト穴1cに挿入される。次いでボルト挿入ユニット80
がボルト受取位置に移動して、ボルト供給装置7から締
付ボルト11Aを受けとり、シュー5及びリンク組立体
1Bのボルト穴5a,1cに締付ボルト11Aが挿入さ
れる。
【0059】次に、図5に示すようなオイルシール1F
の無いトラックリンク1Eの場合について説明する。オ
イルシールの無いトランクリンク1Eはブッシュ1Cと
リンク組立体1A,1Bの対応穴1aの嵌合隙間と、ピ
ン1Dとその対応穴1bの嵌合隙間が前述のように0.
3〜0.5mm程度ある。従ってリンク組立位置より数
メートル離れたボルト挿入位置において位置決めユニッ
ト120によりX軸位置決めを行っても、ピッチ誤差を
上回る嵌合隙間があるのでリンク組立位置に影響が出な
い。
【0060】従ってオイルシール1Fの無いトラックリ
ンク1Eに限り、リンク組立中において、挿入ピンユニ
ット60による累積ピッチ誤差測定と、ボルト挿入ユニ
ット80のボルト挿入位置へのX軸位置決め指令値の累
積ピッチ誤差補正を行う必要はない。このため図示しな
いNC装置にオイルシール無しの入力を行うことにより
挿入ピンユニット60の動作とボルト挿入ユニット位置
決め時のX軸位置補正動作を不作用とし代わって、位置
決めユニット90を作動させる工程組み換え手段が設け
られている。
【0061】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。請求項1は、ボルト取
付装置に挿入ピンユニットを設けて、トラックリンク組
付装置から第1送り装置により1ピッチずつ間欠的に送
られ、途中でシューが載置されたボルト挿入位置の数ピ
ッチ手前のトラックリンクのボルト穴に、挿入ピンを挿
入して、累積ピッチ誤差を測定し記憶させ、測定したト
ラックリンクがボルト挿入位置に送られた際に、ボルト
挿入ユニットのX軸位置補正を行って位置決めするよう
にしたので、オイルシール付トラックリンクのリンク組
立とボルト挿入とを同一時間内に行うことが可能となり
能率が向上する。
【0062】請求項2は、ボルト取付装置に位置決めユ
ニットを設け、第1送り装置による所定数の最後のトラ
ックリンクの送り出しが終わった後、ボルト挿入位置近
くのトラックリンクを位置決めユニットの把持爪で直接
把持してボルト挿入位置に位置決めし、ボルト挿入後第
2送り装置により送り出すようにしたので、第1送り装
置から第2送り装置に送りが切り換わった後は、挿入ピ
ンユニットによる累積ピッチ誤差の測定と、X軸位置補
正を行う必要がなくなり、より正確な位置決めが可能と
なる。
【0063】請求項3は、ボルト取付装置に蛇行矯正ユ
ニットを設けて、送られてくるトラックリンクのY軸位
置を修正するようにしたので、より正確にボルト挿入位
置へのトラックリンクの位置決めが可能となり、位置決
め不良によるボルト挿入ミスが減少する。
【0064】請求項4は、ボルト取付装置のボルト挿入
ユニットにパイロットピンユニットを付加したので、シ
ューとトラックリンクのボルト穴の芯ずれを修正するこ
とが可能となり、ボルト穴の芯ずれによるボルト挿入ミ
スが無くなる。
【0065】請求項5は、オイルシール無しの場合に限
りリンク組立中において、第1送り装置に送り出された
トラックリンクを位置決め装置により直接ボルト挿入位
置に位置決めして、挿入ピンユニットによる累積ピッチ
誤差測定と、累積ピッチ誤差補正を省くようにしたの
で、工程が簡素になり、挿入ミスのトラブルが減少す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】無限軌道組立ラインの上視概略図である。
【図2】シューが締着された一連のトラックリンクを示
すワーク図で、(a)は側面図、(b)は(a)のA−
A線断面図である。
【図3】トラックリンクの最初のリンク組立てを終わっ
た状態を表す説明図で、(a)は正面図、(b)は
(a)のB−B線視図である。
【図4】トラックリンクの二つ目のリンク組付直前の状
態を表す説明図である。
【図5】リンク組付途中のオイルシールの無いトラック
リンクを表す説明図である。
【図6】第1送り装置の側面図である。
【図7】図6の上視図である。
【図8】ボルト取付装置の上視図である。
【図9】図8の正面図である。
【図10】挿入ピンユニットの正面図である。
【図11】図10の側面図である。
【図12】挿入ピンユニットのリニアセンサ部分を表す
図である。
【図13】(a)はボルト挿入ユニットの正面図、
(b)はその側面図である。
【図14】第2送り装置の側面図である。
【図15】図14の上視図である。
【図16】第2送り装置の送りレバー先端部を表す斜視
図である。
【図17】位置決め装置の正面図である。
【図18】図17のC−C線視図である。
【図19】蛇行矯正ユニットの上視図である。
【図20】図19の側面図である。
【図21】ボルト挿入ユニットに取り付けられたパイロ
ットピンユニットの側面図である。
【図22】パイロットピンユニットの正面図である。
【符号の説明】
1 トラックリンク組付装置 1A,1B リンク組立体 1c ボルト穴 1C ブッシュ 1D ピン 1E トラックリンク 1F オイルシール 2 コンベア 3 第1送り装置 5 シュー 5a ボルト穴 6 ボルト取付装置 8 第2送り装置 21,101 送りアーム 29 送りモータ 35 送りアーム昇降用エアシリンダ 60 挿入ピンユニット 61 クロスレール 62 キャリア 68 挿入ピン昇降用エアシリンダ 74 挿入ピン 75 リニアセンサ 80 ボルト挿入ユニット 83 エアチャック昇降用エアシリンダ 90 位置決めユニット 93 エアチャック 103 後爪 104 前爪 106 爪開閉用エアシリンダ 128 把持爪昇降用エアシリンダ 130A,130B 位置決め用把持爪 134 把持爪開閉用エアシリンダ 140 蛇行矯正ユニット 143A,143B 矯正板 149 矯正板開閉用エアシリンダ 160 パイロットピンユニット 165 パイロットピン 166 パイロットピン昇降用エアシリンダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラックリンク組付装置により鎖状に組
    付けられ水平かつ直線状のコンベア上を間欠送りされる
    トラックリンクと前記トラックリンク上に締着のために
    載せられたシューとの互いに対応する複数個のボルト穴
    に締付ボルトを挿入するボルト取付装置において、前記
    トラックリンクをトラックリンク組付装置より1ピッチ
    ずつ送り出す第1送り装置と、該第1送り装置を駆動す
    る第1駆動手段と、トラックリンク組付位置より複数ピ
    ッチ進行方向に離れた前記コンベア上方位置に垂直移動
    可能かつ前記トラックリンクの送り方向(以下X軸方向
    と呼ぶ)に複数のばねで付勢され小量移動可能に設けら
    れた挿入ピン保持台に垂直方向下向きに着脱可能に固着
    され前記ボルト穴に出し入れ自由に挿入可能な挿入ピン
    を有する挿入ピンユニットと、前記挿入ピンユニットを
    垂直移動する第2駆動手段と、前記挿入ピンユニットの
    挿入ピンが前記ボルト穴に挿入されたときの前記挿入ピ
    ン保持台のX軸方向移動量によって前記トラックリンク
    組付位置から前記挿入ピン位置までに生じたトラックリ
    ンクの累積ピッチ誤差を検出するセンサと、前記挿入ピ
    ン位置より1ピッチ以上進行方向に離れた前記コンベア
    上方水平面内においてX軸及び前記トラックリンクの送
    り方向と直角の方向(以下Y軸方向と呼ぶ)に移動可能
    に設けられたキャリアに垂直移動可能かつ垂直方向下向
    きに設けられ前記締付ボルトの頭部を把持する開閉可能
    な把持爪を有するチャック部材を一組以上備えたボルト
    挿入ユニットと、前記キャリアをX軸方向に移動位置決
    めするX軸サーボモータ及びY軸方向に移動位置決めす
    るY軸サーボモータと、前記チャック部材を垂直移動す
    る第3駆動手段と、前記チャック部材の把持爪を開閉す
    る第4駆動手段と、前記ボルト挿入ユニットのボルト受
    取位置に前記締付ボルトを供給するボルト供給装置と、
    前記センサにより検出した累積ピッチ誤差を記憶し検出
    したトラックリンクがボルト挿入位置に送られたとき前
    記ボルト挿入ユニットのボルト挿入X軸位置決め指令値
    を補正する制御手段とを設けてなり、第1送り装置によ
    る送り出し位置とボルト挿入位置の間のトラックリンク
    の累積ピッチ誤差を補正してトラックリンクに対してボ
    ルト挿入ユニットを位置決めすることを特徴とする無限
    軌道組立ラインのボルト取付装置。
  2. 【請求項2】 第1送り装置による所定数の最後のトラ
    ックリンクの送り出しが終わった後、ボルト挿入位置近
    くのトラックリンクのブッシュを直接把持して前記ボル
    ト挿入位置に位置決めする位置決めユニットと、該位置
    決めユニットを駆動する第5駆動手段と、前記ボルト挿
    入位置より1ピッチ以上進行方向に離れた位置に設けら
    れ前記第1送り装置により最後のトラックリンクの送り
    出しが終わったあと前記第1送り装置に代わってトラッ
    クリンクを1ピッチずつ送る第2送り装置と、前記第2
    送り装置を駆動する第6駆動手段とを設けてなることを
    特徴とする請求項1記載の無限軌道組立ラインのボルト
    取付装置。
  3. 【請求項3】 ボルト挿入位置におけるコンベア上のト
    ラックリンクの両側面を開閉可能な矯正板により挟持し
    て送り中心線上にY軸位置修正する蛇行矯正ユニット
    と、該蛇行矯正ユニットの矯正板を開閉する第7駆動手
    段を設けてなることを特徴とする請求項1又は2記載の
    無限軌道組立ラインのボルト取付装置。
  4. 【請求項4】 キャリアのボルト挿入ユニットの隣に垂
    直移動可能に設けられボルト穴に出し入れ自由に挿入可
    能なパイロットピンを有するパイロットピンユニット
    と、該パイロットピンを垂直移動する第8駆動手段を設
    けてなり、ボルト挿入位置に位置決めされたトラックリ
    ンクのボルト穴に対してシューのボルト穴の芯ずれを修
    正するようにしたことを特徴とする請求項1,2,3の
    何れか1項に記載の無限軌道組立ラインのボルト取付装
    置。
  5. 【請求項5】 オイルシールのないトラックリンクの場
    合トラックリンク組付中において、挿入ピンユニットに
    よる累積ピッチ誤差の検出とボルト挿入位置へのボルト
    挿入ユニット位置決め時のX軸位置決め指令に対する累
    積ピッチ誤差補正とを不作用とし位置決めユニットを作
    用させる手段を設けたことを特徴とする請求項1,2,
    3,4の何れか1項に記載の無限軌道組立ラインのボル
    ト取付装置。
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