JPH0869449A - 3次元物体の体感シミュレーション装置 - Google Patents

3次元物体の体感シミュレーション装置

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Publication number
JPH0869449A
JPH0869449A JP20250894A JP20250894A JPH0869449A JP H0869449 A JPH0869449 A JP H0869449A JP 20250894 A JP20250894 A JP 20250894A JP 20250894 A JP20250894 A JP 20250894A JP H0869449 A JPH0869449 A JP H0869449A
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JP
Japan
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joint
force
dimensional object
operator
braking
Prior art date
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Application number
JP20250894A
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English (en)
Inventor
Masami Yanosaka
雅巳 矢野坂
Shigeki Fujiwara
茂喜 藤原
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0869449A publication Critical patent/JPH0869449A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】視覚情報だけでなく、力覚も同時に体感でき、
しかも人にたいする安全性を考慮し、且つ小型でコンパ
クトな力覚提示機構を持つ3次元物体の体感シミュレー
ション装置を提供するにある。 【構成】操作子4の角度検出器21は検出した関節角度
を座標変換器23に与え、座標変換器23は検出関節角
度とコンピュータ2から与えられる各関節間の距離情報
を用いて操作子4の先端の位置を算出して、この操作子
4の先端の位置座標系と上記3次元物体の位置座標系と
を同一座標系で扱えるように座標変換を行う。この座標
変換データに基づいてコンピュータ2は操作子4の先端
の位置が3次元物体に接触したと判断した時に、制御手
段22を通じてブレーキ20を動作させ、観察者Mに力
覚感を与え、3次元物体に接触していないときには上記
ブレーキ20による制動を解除して観察者に力覚感を与
えないように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、観察者が仮想空間上で
3次元物体(含む流体)を体感するシミュレーション装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の3次元物体の体感シミュレーショ
ン装置としては、頭部搭載型ディスプレイと、高速グラ
フィックワークステーションの組み合わせにより、観察
者の手の動作に合わせて迫真性のある映像を提供するも
のである。例えば特開昭3−289615号公報には頭
部搭載型ディスプレイとして左右の目に各独立に表示器
を持たせ、夫々左目用、右目用の画像を表示させること
により、質の良い立体画像が得られる装置が記載されて
いる。また特開昭5−35192号公報には、投射映像
と展示物を良好に合成させ、十分な立体感及び臨場感の
ある実物と画像の合成展示を行なうことができる展示装
置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記3次元
物体の体感シミュレーション装置には、視覚情報のみに
よって、3次元物体のシミュレーションを行なうもので
あり、更に臨場感を高める為には、視覚に加えて他の感
覚も体感できる装置が必要である。また力覚提示装置と
して、一般のロボットと同様にモータ等の駆動源を持つ
装置を用いて、人に触覚感を体感させる場合、モータの
暴走によって、人に危害を加える可能性があり、非常に
危険である。
【0004】更に人に触覚感を体感させるためには、人
が力覚提示装置と接しなければならないが、その装置を
操作する時に、人が余り違和感を感じないようにするた
め、その力覚提示装置を仰々しくなく、小型、コンパク
トであることが必要である。本発明は上述の点に鑑みて
為されたもので、請求項1乃至請求項11の発明の目的
とするところは視覚情報だけでなく、力覚も同時に体感
でき、しかも人にたいする安全性を考慮し、且つ小型で
コンパクトな力覚提示機構を持つ3次元物体の体感シミ
ュレーション装置を提供するにある。
【0005】また請求項12の発明は請求項1の発明の
目的に加えて聴覚も同時に体感できる3次元物体の体感
シミュレーション装置を提供するにある。更に請求項1
3の発明は請求項1の発明の目的に加えて触覚も同時に
体感できる3次元物体の体感シミュレーション装置を提
供するにある。更にまた請求項14の発明は請求項1の
発明の目的に加えて臭覚も同時に体感できる3次元物体
の体感シミュレーション装置を提供するにある。
【0006】また更に請求項15の発明は請求項1の発
明の目的に加えて視覚も同時に体感できる3次元物体の
体感シミュレーション装置を提供するにある。また更に
請求項16の発明は請求項1の発明の目的に加えて味覚
も同時に体感できる3次元物体の体感シミュレーション
装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、3次元空間上で3次元物体の位
置及び物体情報を記憶、表示する記憶表示装置と、人の
視線方向を検出するための立体視用位置検出器と、人が
力覚を体感したい部位の位置を検出するための部位用位
置検出器と、上記3次元物体の位置座標系及び立体視用
位置検出器、部位用位置検出器の位置座標系を同一に設
定する座標変換器と、上記座標変換器を用いて決定した
3次元物体の位置と前記部位の位置との画像データを生
成する立体視用画像データ生成装置と、前記立体視用画
像データ生成装置から得た前記3次元物体の位置と前記
部位の位置とからなる表示内容を観察する立体視メガネ
と、他端に支持台を設け、その支持台から少なくとも3
自由度を有するようにアームと関節と用いて連結し、各
関節に摩擦抵抗からなる制動手段と各関節の変位を検出
する検出手段とを有し人が操作する操作子と、この操作
子の各関節の変位検出値と、関節間の距離を用いて得ら
れる操作子位置座標系と上記3次元物体の位置座標系と
を同一に設定する座標変換器と、上記3次元物体の予め
決められた位置に上記操作子が到達すると、上記操作子
の各関節に取り付けた上記制動手段を動作させる制御手
段とを有するものである。
【0008】請求項2の発明では、少なくとも3自由度
を持つ水平多関節又は垂直多関節のアームと、該アーム
の先端に設けられ少なくとも3自由度を持つグリップ
と、各関節に設置した関節の位置を検出する検出手段及
び制動手段とからなる操作子を有するものである。請求
項3の発明では、少なくとも一つのパラレルリンク機構
を持つアームと、各関節の角度を検出する角度検出手段
及び制動手段とからなる操作子を有するものである。
【0009】請求項4の発明では、少なくとも3自由度
を持つ直交アームと、このアーム先端に設けられ少なく
とも3自由度を持つグリップと、各関節に設置した関節
の位置を検出する検出手段及び制動手段とからなる操作
子を有するものである。請求項5の発明では、各関節の
角度を検出する角度検出手段と、各関節の力を検出する
力検出手段と、各関節を制動する制動手段とからなる操
作子を有するものである。
【0010】請求項6の発明では、各関節の角度を検出
する角度検出手段と、各関節を制動する制動手段と、各
関節を駆動する駆動手段とからなる操作子と、上記制動
手段の制動力と上記駆動手段の駆動力を選択して、制御
する制御手段とを有するものである。請求項7の発明で
は、予め決められた3次元物体の位置と操作子位置及び
速度を用いて操作子の各関節に取り付けた制動手段を動
作させる制御手段を有するものである。
【0011】請求項8の発明では、操作子位置が予め決
められた3次元物体位置に到達し、操作子速度が予め決
められた3次元物体の中心方向にある時、制動手段の制
動力を発生させ、操作子の力が予め決められた3次元物
体の中心方向と逆方向にある時、制動手段の制動力を解
除する制御手段を有するものである。請求項9の発明で
は、操作子位置が予め決められた直線領域に到達する
と、操作子先端における力と各関節の力の関係を用い
て、各関節に設置した制動手段の制動力を所定値に制御
する制御手段を有するものである。
【0012】請求項10の発明では、操作子位置が予め
決められた円弧領域に到達すると、操作子先端における
力と各関節の力の関係を用いて、各関節に設置した制動
手段の制動力を所定値に制御する制御手段を有するもの
である。請求項11の発明では、操作子位置が予め決め
られた領域に到達すると、操作子先端における力及び速
度と各関節の力の関係を用いて、各関節に設置した制動
手段の制動力を所定値に制御する制御手段を有するもの
である。
【0013】請求項12の発明では、音を発生する音発
生手段を有するものである。請求項13の発明では、操
作子に温冷発生手段を有するものである。請求項14の
発明では、臭いを発生する臭い発生手段を有するもので
ある。請求項15の発明では、光を発生する光発生手段
を有するものである。請求項16の発明では、味覚を発
生する味覚発生手段を有するものである。
【0014】
【作用】請求項1の発明によれば、3次元空間上で3次
元物体の位置及び物体情報を記憶、表示する記憶表示装
置と、人の視線方向を検出するための立体視用位置検出
器と、人が力覚を体感したい部位の位置を検出するため
の部位用位置検出器と、上記3次元物体の位置座標系及
び立体視用位置検出器、部位用位置検出器の位置座標系
を同一に設定する座標変換器と、上記座標変換器を用い
て決定した3次元物体の位置と前記部位の位置との画像
データを生成する立体視用画像データ生成装置と、前記
立体視用画像データ生成装置から得た前記3次元物体の
位置と前記部位の位置とからなる表示内容を観察する立
体視メガネと、他端に支持台を設け、その支持台から少
なくとも3自由度を有するようにアームと関節と用いて
連結し、各関節に摩擦抵抗からなる制動手段と各関節の
変位を検出する検出手段とを有し人が操作する操作子
と、この操作子の各関節の変位検出値と、関節間の距離
を用いて得られる操作子位置座標系と上記3次元物体の
位置座標系とを同一に設定する座標変換器と、上記3次
元物体の予め決められた位置に上記操作子が到達する
と、上記操作子の各関節に取り付けた上記制動手段を動
作させる制御手段とを有するので、視覚情報に加え、力
覚情報も同時に体感できる3次元シミュレーション観察
が可能になり、また操作子を用いることにより、人に対
して安全であり、且つ小型でコンパクトな力覚提示手段
を提供することが可能となる。
【0015】請求項2の発明によれば、少なくとも3自
由度を持つ水平多関節又は垂直多関節のアームと、該ア
ームの先端に設けられ少なくとも3自由度を持つグリッ
プと、各関節に設置した関節の位置を検出する検出手段
及び制動手段とからなる操作子を有するので、空間上の
人の移動と姿勢の変化に対する力覚を独立に制御できる
ため、観察者への力覚停止の制御が簡単になり、また水
平多関節又は垂直多関節アームを用いることにより、操
作子を設置するときの面積が小さくて良い。
【0016】請求項3の発明によれば、少なくとも一つ
のパラレルリンク機構を持つアームと、各関節の角度を
検出する角度検出手段及び制動手段とからなる操作子を
有するので、水平面に沿わせる力覚を実現する制御が容
易になる。請求項4の発明によれば、少なくとも3自由
度を持つ直交アームと、このアーム先端に設けられ少な
くとも3自由度を持つグリップと、各関節に設置した関
節の位置を検出する検出手段及び制動手段とからなる操
作子を有するので、空間上の人の移動と姿勢の変化に対
する力覚を独立に制御できるため、観察者への力覚提示
の制御が簡単になり、且つ特定の平面に沿わせる力覚を
実現する制御が容易になる。
【0017】請求項5の発明によれば、各関節の角度を
検出する角度検出手段と、各関節の力を検出する力検出
手段と、各関節を制動する制動手段とからなる操作子を
有するので、人が実際に感じている力覚情報を操作子に
フィードバックして制御でき、そのためより現実に近い
力覚を実現することが可能になる。請求項6の発明によ
れば、各関節の角度を検出する角度検出手段と、各関節
を制動する制動手段と、各関節を駆動する駆動手段とか
らなる操作子と、上記制動手段の制動力と上記駆動手段
の駆動力を選択して、制御する制御手段とを有するの
で、操作子自身の持つ慣性力、重力等の補償が可能にな
り、人が操作子を持って操作する時にそれらの力を感じ
なくて済むために、より現実に近い力覚を実現すること
が可能になる。
【0018】請求項7の発明によれば、予め決められた
3次元物体の位置と操作子位置及び速度を用いて操作子
の各関節に取り付けた制動手段を動作させる制御手段を
有するので、仮想物体に接触する感じをよりリアルに体
感させることが可能になる。請求項8の発明によれば、
操作子位置が予め決められた3次元物体位置に到達し、
操作子速度が予め決められた3次元物体の中心方向にあ
る時、制動手段の制動力を発生させ、操作子の力が予め
決められた3次元物体の中心方向と逆方向にある時、制
動手段の制動力を解除する制御手段を有するので、硬い
仮想物体に接触する感じをよりリアルに体感させること
が可能になる。
【0019】請求項9又は10の発明によれば、操作子
位置が予め決められた直線領域又は円弧領域に到達する
と、操作子先端における力と各関節の力の関係を用い
て、各関節に設置した制動手段の制動力を所定値に制御
する制御手段を有するので、仮想的な引出し等の直線抵
抗感や、仮想的な扉、蛇口等の回転抵抗感の力覚を実現
できる。
【0020】請求項11の発明によれば、操作子位置が
予め決められた領域に到達すると、操作子先端における
力及び速度と各関節の力の関係を用いて、各関節に設置
した制動手段の制動力を所定値に制御する制御手段を有
するので、水中等の流体内で人が動作した時に生じる粘
性抵抗感の力覚を実現することができる。請求項12の
発明によれば、音を発生する音発生手段を有するので、
手の動作に応じて操作音を発生させれば、より臨場感を
高めた位置を提供することができる。
【0021】請求項13の発明によれば、操作子に温冷
発生手段を有するので、手の動作に応じて、温冷感を発
生させれば、より臨場感を高めた装置を提供することが
できる。請求項14の発明によれば、臭いを発生する臭
い発生手段を有するので、仮想環境に応じて、臭いを発
生させればより臨場感を高めた装置を提供することがで
きる。
【0022】請求項15の発明によれば、光を発生する
光発生手段を有するので、視覚的に臨場感を高めた装置
を提供することができる。請求項16の発明によれば、
味覚を発生する味覚発生手段を有するので、味覚的に臨
場感を高めた装置を提供することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 (実施例1)図1は本実施例の全体概要を示す構成図で
あり、ディスプレイ1を有するデータ記憶装置2が本実
施例の中枢を為す記憶表示装置を構成し、このデータ記
憶装置2は体感したい3次元空間及び物体を位置付けを
行なう機能と、操作子4のブレーキ20の摩擦制御の指
令を与える等の機能を備え、上記の位置付けを行なう時
には、位置付けした物体が剛体であるか、弾性体である
かどうかの物体の材質情報や、その物体が引出しのよう
に直線上に拘束された物体であって直線抵抗力が何Kg
であるとか、或いは扉のようにある位置に回転中心を持
つ円弧上に拘束された物体であるというように、物体の
動きの拘束条件や抵抗力等の情報を同時に入力すること
ができるようになっている。
【0024】観察者Mは3次元空間上で観察者Mの視線
の方向を検出できる立体視用位置検出器6と、立体視が
可能な立体視めがね3とを装着するようになっている。
立体視めがね3は左右に液晶表示器を備えたもので、そ
の液晶表示器に表示される画像Gは例えば立体視用画像
データ生成装置24により生成されるCGにより構成さ
れ、座標変換器7は観察者Mの頭部に装着した立体視用
位置検出器6によって検出した位置座標系と、観察者M
の手に装着した部位用位置検出器6で検出した位置座標
系と、データ記憶装置2に記憶されている3次元物体の
位置座標系とを同一座標系に扱えるように座標変換し、
立体視用観察者Mの視点からの3次元物体Mと部位の位
置関係を表す信号を発生する。この信号を受ける立体視
用画像データ生成装置24は上記位置関係を立体視でき
るように画像データを生成し、観察者Mが装着している
立体視めがね4の液晶表示器を通じて3次元物体と観察
者Mが力角を体感したい部位(この場合手H)とを示す
画像Gを観察者Mが見ることになる。
【0025】本実施例では、観察者Mに対して力覚感を
感じたい体の部分、例えば手H等に力覚感を発生させる
装置として操作子4を設けており、この操作子4は固定
された支持台9に一端が関節10によって水平面方向に
回転自在に支持されたアーム11と、このアーム11の
他端に垂直面方向に回転自在に関節12により一端が連
結されたアーム13と、このアーム13の他端に垂直面
方向に回転自在に関節14により一端が連結されたアー
ム15と、このアーム15の他端に関節16により一端
が垂直面方向に回転自在に一端が支持されたアーム17
と、このアーム16に対して関節18により上記アーム
17の垂直回転方向に対して直交する垂直面に沿って回
転自在に支持されたグリップ19とで構成され、空間上
を自由に移動できるように少なくとも3自由度を持つ機
構となっている。
【0026】各関節10,12、14、16及び18に
は回転方向に対して摩擦トルクを発生させるブレーキ2
0と、関節角度を検出するための角度検出器21とを付
設してあり、ブレーキ20は例えばデータ記憶装置2よ
り与えられる制動力指令値によって制御手段22を通じ
て制御され、任意の摩擦トルクを発生できる構造となっ
ている。
【0027】従って観察者Mに力覚感を与えるときは、
このブレーキ20の制動力によって支持台9と、操作子
4の先端(グリップ19の先端)とが結合して、観察者
Mに抵抗感を感じさせることができるようになってい
る。角度検出器21は検出した関節角度を座標変換器2
3に与え、座標変換器23は検出関節角度とデータ記憶
装置2から与えられる各関節間の距離情報を用いて操作
子4の先端(グリップ19の先端)の位置を算出して、
この操作子4の先端の位置座標系と上記3次元物体の位
置座標系とを同一座標系で扱えるように座標変換を行
い、この座標変換データに基づいてデータ記憶装置2は
操作子4の先端の位置が3次元物体に接触したと判断し
た時に、制御手段22を通じてブレーキ20を動作さ
せ、観察者Mに力覚感を与え、3次元物体に接触してい
ないときには上記ブレーキ20による制動を解除して観
察者に力覚感を与えないように制御する。
【0028】このようにして、観察者Mは視覚の他に力
覚感により実際に3次元物体を動かしているような体験
感が得られることになる。図3は本実施例の関節14に
設けられる上記ブレーキ20の構造を示しており、アー
ム13の先端はアーム15の先端の凹部5aに挿入さ
れ、先端の両側には軸106を突出してある。この軸1
06はボールベアリングを用いた軸受け105で回転自
在に支持されている。アーム15の端部外周には電磁石
101を設け、この電磁石101の外方向には磁性体か
らなるブレーキ板102が対置されている。このブレー
キ板102は軸106の一端に一体形成した支持体10
4にコイルスプリング103を介して取着され、通常時
にあっては支持体104方向へコイルスプリング103
の弾発力で引き寄せられており、対向する電磁石101
の吸着面との間には隙間が存在している。この場合アー
ム13、15は軸106を中心として互いに自在に回転
ができるのである。そして電磁石101に制御手段22
の制御の下で励磁電流を流すと、電磁石101の電磁吸
引力によりブレーキ板102が電磁石101に吸着され
る。従ってアーム13、15を回転させようとする、電
磁石101とブレーキ板102との間に摩擦力が生じ、
そのためアーム13とアーム15とが結合されることに
なる。つまり電磁石101とブレーキ板102とがブレ
ーキ20を構成することになる。
【0029】このような構成のブレーキ20を各関節1
0,12、14、16及び18に設けることにより、上
述のような力覚感を観察者Mに与えることが可能とな
る。また軸106の他端には角度検出器21を設けてあ
り、この角度検出器21は軸106にスリットのあいた
円板を固定するとともに、円板を介して投光器、受光器
を対置し、軸106の回転時にスリットによって投光器
から受光器への光が通過したり、遮断されたりする回数
をカウントすることにより回転角度に変換して検出する
ようになっている。 (実施例2)図4は本実施例の操作子4の構成を示して
おり、本実施例における操作子4は支持台9に一端が支
持された支柱30と、この支柱30に対し関節31を通
じて水平面方向に回転自在に一端が支持されたアーム3
2と、このアーム32の他端に水平面方向及び垂直面方
向に回転自在に関節33を通じて連結されたアーム34
と、このアーム34の他端に設けられ、3自由度の回転
が可能なグリップ35とで構成され、各関節31、33
にはブレーキ(図示せず)を夫々設け、また角度検出器
37を設けてある。
【0030】更にグリップ35には水平面方向と、垂直
面方向の角度検出を行なうための角度検出器36a,3
6bと、各回転軸にはブレーキ(図示せず)を設けてあ
る。而して本実施例では操作子4により3次元空間の移
動やその移動に伴う力覚停止はアーム32、34が担当
し、3次元空間の姿勢の変化やその姿勢の変換に伴う力
覚提示はグリップ35が担当し、これにより各動作に伴
う力覚を独立に扱うことができ、力覚提示の制御を容易
にしているる。また操作子4の支持台9面積も水平多関
節、垂直多関節アーム構造によって小さくすることがで
き、本実施例における力覚提示手段を設置するときの設
置面積を小さくすることができる。
【0031】尚ブレーキの制御等は実施例1の動作に準
ずる。 (実施例3)本実施例は図5に示すように実施例2にお
けるアーム34を関節33a,33bによりアーム32
に連結するパラレルリンクにより構成し、このアーム3
434の垂直面方向移動の関節33bのブレーキ(図示
せず)を動作させ、その他の関節33a、31に取り付
けてあるブレーキ(図示せず)の制動を解除することに
より、水平平面に沿わせる力覚を容易に実現できる。
【0032】尚各アーム32,34の自由度に冗長性を
持たせるように構成し、その各自由度にパラレルリンク
を用いれば、上記と同様に各関節に取付けたブレーキを
制御することにより、複数の平面に沿わせる力覚を実現
することができる。尚グリップ35の構造は実施例2に
おけるグリップ35に準ずるため説明を省略する。
【0033】(実施例4)本実施例の操作子4は、図6
に示すように2対の支持台9と、各対の支持台9間に橋
絡配置した支持体40、40とを、支持体40に沿って
移動自在で且つ支持体40の長手方向に対して直交する
方向に移動自在に装着された直行アーム41と、この直
行アーム41に上下方向に移動自在に装着された直行ア
ーム42と、この直行アーム42の上端に設けられた実
施例2、3と同様なグリップ35とで構成され、直行ア
ーム41の一端には長手方向の移動に対する制動をかけ
るためのブレーキ44と、移動位置を検出するためのエ
ンコーダ45とを備え、また一方の支持体40の一端部
には直行アーム41の支持体40に沿った移動に対して
制御をかけるためのブレーキ46と、直行アーム41の
支持体40に沿った移動位置を検出するためのエンコー
ダ47とを備え、更に直交アーム42の下端部には直交
アーム42の上下移動に制動をかけるためのブレーキ4
8と、上下移動の位置を検出するためのエンコード49
とを備えている。グリップ35は実施例2におけるグリ
ップ35に準ずるため説明を省略する。
【0034】而して本実施例においても、操作子4によ
って、3次元空間上の特定の直線方向の抵抗感を伴う力
覚を実現することが容易になる。例えば観察者Mが操作
子4を手Hで操作するときに、直行アーム41,42の
各自由度の内、1自由度の関節たる部位に設けたブレー
キを動作させ、他のブレーキの制動を解除することによ
って直線方向の抵抗感を伴う力覚提示が容易に可能とな
る。
【0035】(実施例5)本実施例の操作子4は、実施
例2に於ける操作子4と基本的には同じ構成であるが、
図7に示すようにグリップ35を、アーム34との間に
6軸(X,Y,Z,θx,θy,θzの各軸)の力セン
サ50を取付け、操作子4とグリップ35を持つ観察者
Mの手Hの間に働く反力を測定するようになっている。
【0036】而して、この力センサ50により検出した
反力を図1に示す制御手段22にフィードバックし、各
関節31,33のブレーキの摩擦力を制御することによ
り、操作子4とグリップ35を持つ観察者Mの手Hの間
に働く反力、すなわち、観察者の体感する力覚感を任意
の値に精度良くする制御することができる。尚操作子4
と、観察者Mの間に働く反力の測定方法として、操作子
4の各関節31,33に加わるトルクを測定し、その値
と各関節31,32間の距離等を用いて、演算して求め
る方法もある。
【0037】(実施例6)本実施例の操作子4は基本的
には実施例1の操作子4と同じ構成であるが、図8に示
すように各関節10,12、14、16及び18にブレ
ーキ20以外にモータ51を設け、このモータ51を図
9に示すように座標変換器23の信号に基づいた制御手
段25からの駆動力指令値により制御するようにした点
で相違しており、本実施例における観察者Mが力覚感を
感じる方法は実施例1と同様に操作子4の各関節10,
12,14,16及び18に設けたブレーキ20の摩擦
力を制御する方法を用いるが、各関節10,12,1
4,16及び18に設けたモータ51は、観察者Mが操
作子4を操作する時に、操作子4自身の慣性力、重力、
コリオリ力等のダイナミック補償を行なうために用い
る。
【0038】而して観察者Mが3次元空間上の自由に動
作している状態、即ち、観察者Mに力覚を感じさせない
状態では、各関節10,12,14,16及び18に取
付けたブレーキを全て解除した操作子4を観察者Mが操
作することになるが、このとき、観察者Mがゆっくり動
作した場合は、操作子4自身の動作に伴う力(慣性力
等)を観察者Mは感じることはないが、観察者Mが早く
操作した場合はその力(慣性力等)を観察者Mが感じて
しまい、所望の力覚提示(ここでは、観察者Mが全ての
方向に対して力覚を感じさせないこと)を観察者Mにす
ることができない。従って、操作子4の各関節10,1
2,14,16及び18に設けたモータ51を用いて、
観察者Mに3次元空間上を自由に動作している状態で、
且つ操作子4自身の動作に伴って発生する力(慣性力
等)が所定の力以上になれば、その力を打ち消すように
モータトルクを制御し、観察者Mが3次元空間上をフリ
ーの状態で動作している力覚感を提示する。
【0039】また、上記以外に観察者Mが軽量のものを
持った場合や、ゆるやかな水の流れを体感するときの力
覚提示時に操作子Mの各関節10,12,14,16及
び18に取り付けたモータトルクを制御し、所望の力覚
提示を観察者に与えることもできる。図10は本実施例
の関節14に設けられる上記ブレーキ20の構造を示し
ており、図3の場合と異なるのは軸106とモータ51
の出力軸とを連結して、モータトルクが発生すると、ア
ーム13とアーム15との間にトルクが発生させるよう
にしてある点である。尚角度検出器21はモータ51の
出力軸にスリットのあいた円板を固定している点で図3
の場合と異なる。
【0040】各関節10,12、16及び18も関節1
4と同様な構造となっているのは勿論である。 (実施例7)本実施例は、仮想的な壁に接触する力覚提
示を行なうための操作子4を用いてもので、図11に示
すように3次元空間上で、Y軸方向に平行,X軸方向に
垂直な平面の壁を想定し、体感する3次元空間上のX=
Xwを壁面とし、X<Xwの領域を壁、それ以外の領域
を自由空間として定義する。
【0041】観察者Mは、観察者Mの視線を検出するた
めの立体視用位置検出器6と、体感する3次元空間上の
物体(ここでは壁面)を立体視することが可能な立体視
めがね3と、力覚感を体感したい観察者Mの部位(例え
ば手H)の位置を検出するための部位用位置検出器8と
を付け、力覚感を提示するための操作子4を手Hで持
つ。
【0042】また上記壁面と観察者Mの視線の位置と観
察者Mの手Hの位置の各座標系を同一にする座標変換器
(図示せず)と、その座標変換の結果を元に立体視用位
置検出器6の座標系を基準として視覚データを作成し、
この視覚データによる画像を観察者Mの動作に応じて逐
次立体視めがね3の表示器を通して提示する。この提示
手段としては例えば実施例1における画像データ生成装
置24等を用いる。
【0043】操作子4は一端を関節60により垂直面方
向に回動自在に支持されたアーム61と、このアーム6
1の他端に関節62により垂直面方向に回動自在に一端
が支持されたアーム63と、このアーム63の他端に関
節64により水平面方向に回転自在に支持されたアーム
65とで構成され、各関節60、62、64には角度検
出器(図示せず)が設けれ、この角度検出器によって検
出した各関節60、62、64の関節角度θ1 ,θ3
θ2 と、各関節60、62、64間の距離を用いて、操
作子4の先端位置を演算する手段(図示せず)と、また
該手段で演算して得られた操作子4の先端位置座標系
と、3次元空間上に設定した壁位置座標系を、夫々の座
標系を同一にして変換する座標変換器(図示せず)とを
備えている。
【0044】この座標変換器によって操作子4の先端位
置座標系と、3次元空間上に設定した壁位置座標系は同
一座標系に変換されて比較され、その比較によって操作
子4の各関節60、62、64に取り付けたブレーキ
(図示せず)の摩擦力を制御手段(図示せず)により制
御する。例えば、操作子4の先端位置Xが、壁位置Xw
より、大きい場合は、観察者Mが壁に接触していないと
判断し、操作子4の各関節60、62、64に設けてあ
るブレーキの動作を全て解除し、観察者Mが力覚感を感
じないようにする。また操作子4の先端位置Xが壁位置
Xwより小さい場合には、観察者Mが壁に接触している
と判断し、操作子4の各関節60、62、64に設けて
あるブレーキを動作させ、観察者Mに壁面と接触した力
覚感を提示する。
【0045】ここで上記判断する手段としては実施例1
におけるデータ記憶装置2等が用いられる。更に操作子
先端日Xが壁位置Xwより小さい場合、すなわち、観察
者Mが壁に接触している状態で(X<Xw)で、操作子
4の先端の速度を検出し、その値をブレーキの摩擦力制
御に用いる。
【0046】例えば操作子4先端の速度が正方向、即
ち、操作子4の先端速度が壁から離れる方向にある場
合、操作子4の各関節60、62、64に取り付けたブ
レーキを動作させ、観察者Mに壁面と接触した力覚感を
提示する。このように操作子4先端の位置だけでなく、
速度情報も用いて操作子4の各関節60,62,64に
取付けたブレーキの摩擦力を制御をすることによって、
より現実に近い物体への接触感を観察者Mに提示するこ
とができる。
【0047】上記の操作子4先端の速度検出方法として
は、操作子4先端の位置とサンプリング時間を用いて演
算することにより検出することができる。例えば各関節
60,62,64に取り付けた角度検出器の検出値から
演算した図12に示す現在の操作子先端位置Xnと、1
サンプル前の操作子4の先端位置Xn-1の差をサンプリ
ング時間で割ることによって、操作子速度の近似値を求
め、この求めた値を操作子4先端の速度とするのであ
る。
【0048】尚この方法以外には部分回路を用いても良
いし、ローパスフィルタを付加した部分演算を行なって
もよい。図13は上述した本実施例の制御のフローチャ
ートを示す。 (実施例8)上記実施例7では壁面の接触の力覚提示時
に操作子4先端の位置及び速度情報を用いてブレーキの
摩擦制御を行なっているが、本実施例では、ブレーキの
摩擦制御の際して上記情報に加えて操作子4先端の力情
報を利用するようにしたものである。
【0049】つまり本実施例では、操作子4の位置と壁
面の位置の比較判断までは実施例7と同じであるが、観
察者Mは壁面に接触している状態(X<Xw)で、図1
4に示すように操作子4先端に加えられる力FX及び操
作子4先端位置の差分(Xn−Xn-1 )による操作子4
の先端の速度を用いて、各関節60,62,64のブレ
ーキの摩擦力の制御を行なう。例えば、観察者Mが壁面
に接触している状態(X<Xw)で、操作子4の先端の
速度が壁面に向かう方向にある場合、操作子4の各関節
60,62,64のブレーキを動作させ、観察者Mに壁
面と接触した力感覚を提示する。逆に、操作子4先端に
加えられる力FXが壁面から離れる方向にある場合、操
作子4の各関節60,62,64のブレーキの動作を解
除し、観察者Mに壁面の接触状態から非接触に移る力覚
感を提示する。
【0050】このようにして操作子4の先端に加えられ
る力FXを検出し、その信号を用いてブレーキの摩擦力
を制御することによって、操作子4の先端の変化なしに
壁面の接触状態から非接触状態に移る力覚感を提示する
ことが可能であるため、弾性の高い壁(固い壁)への接
触、非接触の力角感提示が可能になる。図15は上述し
た本実施例の制御のフローチャートを示す。
【0051】(実施例9)本実施例は操作子4の構成は
実施例7と基本的に同じであるが、操作子4の各関節6
0,62,64のブレーキの摩擦力制御によって、仮想
的な引き出し等の開閉動作に当たる直進抵抗感を体感さ
せる力覚提示を行なう。まず図16に示すように3次元
空間上で、Y軸方向に平行で、X軸方向に垂直な平面の
壁を想定する。そして、体感する3次元空間上でX=X
wの領域を壁面、X<Xwの領域を壁、それ以外の領域
を自由空間と定義する。また、仮想壁面上に、引き出し
位置Yp±α(αは引き出し許容範囲)、引き出し抵抗
力Fpを定義する。
【0052】次に、観察者Mは実施例7と同様に、立体
視用位置検出器6と立体視めがね3と部位用位置検出器
8とを付け、操作子4を持ち、3次元空間上を動く。こ
こで観察者Mが自由空間上で、動作しているときは、操
作子4の各関節60,62,64に取り付けたブレーキ
の動作を解除し、観察者Mが力覚を感じないようにす
る。
【0053】次に観察者Mが立体視めがね3の表示器の
画像を見ながら操作子4を引き出し位置近傍に持ってく
ると、操作子位置(X,Y)と、壁位置Xw、引き出し
把手位置Ypを比較する。ここで操作子位置Xが、壁位
置Xwより小さく且つ引き出し把手位置Yp±α内であ
る場合は、引き出し把手に接触していると判断し、操作
子4の各関節60,62,64のブレーキを動作させ、
観察者に引き出し把手に接触した力覚を提示する。
【0054】次に観察者Mが操作子4をX軸方向に移動
させ、予め決められた引き出し限界まできたり、X軸の
負方向に移動させ壁面までくると、操作子4の各関節6
0,62,64のブレーキを全て動作させ、引き出しの
限界の力覚を観察者Mに提示する。また観察者Mが操作
子4をY軸方向に移動させ、Yp±αの範囲を越えたと
きは、操作子4の各関節60,62,64のブレーキを
全て動作させ、引き出しをこじたときの力覚を観察者M
に提示する。
【0055】このように本実施例では、操作子4の各関
節60,62,64のブレーキの摩擦力を制御すること
によって仮想的な引き出し等の開閉動作の力覚を観察者
Mに提示することができる。図17は上述の制御のフロ
ーチャートを示す。 (実施例10)実施例9は引き出し等の開閉動作に当た
る直進抵抗感を体感させる力覚提示を行なうものであっ
たが、本実施例では操作子4の各関節60,62,64
のブレーキの摩擦力制御によって、仮想的な扉等の開閉
動作に当たる回転抵抗感を体感させる力覚提示を行なう
ものであり、操作子4としては基本的には実施例7の操
作子4と同様な構成のものを使用する。まず図18に示
すように3次元空間上で、Y軸方向に平行で、X軸方向
に垂直な平面の壁を想定する。そして、体感する3次元
空間上でX=Xwの領域を壁面、X<Xwの領域を壁、
それ以外の領域を自由空間と定義する。また、仮想壁面
上に、扉位置Yq±α(αは扉許容範囲)、扉回転抵抗
力Fqを定義する。
【0056】次に、観察者Mは実施例9と同様に、立体
視用位置検出器6と立体視めがね3と部位用位置検出器
8とを付け、操作子4を持ち、3次元空間上を動く。こ
こで観察者Mが自由空間上で、動作しているときは、操
作子4の各関節60,62,64に取り付けたブレーキ
の動作を解除し、観察者Mが力覚を感じないようにす
る。
【0057】次に観察者Mが立体視めがね3の表示器の
画像を見ながら操作子4を扉位置近傍に持ってくると、
操作子位置(X,Y)と、壁位置Xw、扉把手位置Yp
を比較する。ここで操作子位置Xが、壁位置Xwより小
さく且つ扉把手位置Yp±α内である場合は、扉把手に
接触していると判断し、操作子4の各関節60,62,
64のブレーキを動作させ、観察者に扉把手に接触した
力覚を提示する。
【0058】次に観察者Mが操作子4を回転中心O、回
転半径R±α以内で移動させとき、操作子4の先端の抵
抗力の大きさが回転抵抗力Fqで、方向が回転中心O、
半径を操作子4と回転中心O間の距離とする円の接線方
向になるように操作子4の各関節60,62,64のブ
レーキを全て動作させ、扉の限界の力覚を観察者Mに提
示する。更に観察者Mが操作子4を回転中心O、回転半
径R±α以外に移動させたときは、操作子4の各関節6
0,62,64のブレーキを全て動作させ、扉の可動範
囲外であることを観察者Mに提示する。
【0059】このように本実施例では、操作子4の各関
節60,62,64のブレーキの摩擦力を制御すること
によって仮想的な扉等の開閉動作の力覚を観察者Mに提
示することができる。図19は上述の制御のフローチャ
ートを示す。 (実施例11)本実施例は操作子4の各関節60,6
2,64のブレーキの摩擦力制御によって、仮想的な流
体内で動作したときに生じる流体抵抗感を体感させる力
覚提示を行なうものであり、操作子4としては基本的に
は実施例7の操作子4と同様な構成のものを使用する。
【0060】まず本実施例では、図20に示すように3
次元空間上で、Xf1 <X<Xf2、Yf1 <Y<Yf
2 の範囲内で、粘性抵抗がFfである流体領域を定義す
る。次に、観察者Mは実施例10と同様に、立体視用位
置検出器6と立体視めがね3と部位用位置検出器8とを
付け、操作子4を持ち、3次元空間上を動く。ここで観
察者Mが自由空間上で、動作しているときは、操作子4
の各関節60,62,64に取り付けたブレーキの動作
を解除し、観察者Mが力覚を感じないようにする。
【0061】次に観察者Mが立体視めがね3の表示器の
画像を見ながら操作子4を自由空間から仮想流体内に移
動させたときの、力覚停止について説明する。まず観察
者Mが操作子4を移動させたとき、操作子4の位置
(X,Y)がXf1 <X<Xf2、Yf1 <Y<Yf2
の範囲内にあるか、ないかを判断する、もし上記の範囲
外であるとときは操作子4の各関節60,62,64の
全てのブレーキの動作を解除し、観察者Mが力覚を感じ
ないようにする。 逆に上記の範囲内であると判断され
たときは、操作子4の速度と、予め設定している粘性抵
抗Ffの積を計算し、その演算結果を流体内の抵抗力の
大きさとし、その抵抗力の方向を操作子4の速度の逆方
向とする。この操作子4の先端での抵抗力の大きさと方
向が決まれば、その抵抗力を発生させるように操作子4
の各関節60,62,64のブレーキの摩擦力を制御す
る。各ブレーキの摩擦力の設定方法としては、幾何学的
な力の釣合いをから決定しても良いし、操作子4の先端
の力をフィードバックして、各ブレーキの摩擦力を調整
しても良い。
【0062】また操作子4の先端の速度検出として、前
記した操作子4の先端位置の数値微分を用いて演算して
も良く、また実施例7で示した速度演算方法を用いても
良い。このように本実施例では操作子4の各関節60,
62,64のブレーキの摩擦力を制御することによって
仮想的な流体内の粘性抵抗の力覚を観察者Mに提示する
ことができる。
【0063】図21は上述の制御のフローチャートを示
す。 (実施例9)上記各実施例では観察者Mに対して立体視
めがね3によって視覚的な仮想現実感を与え、また操作
子4を通じて力覚提示を行なっているが、本実施例では
図22に示すようにデータ記憶装置2に音発生用のボー
ド(図示せず)を組み込み、アンプ(図示せず)を通じ
て観察者Mが装着しているヘッドホン70で再生するよ
うにしたものである。
【0064】つまり、データ記憶装置2に予め予想され
る発生音を記憶させ、仮想空間内で必要に応じて観察者
Mにヘッドホン70を通じてその発生音が聞こえるよう
に制御する。例えば水道の蛇口の操作ハンドル(図示せ
ず)を抑えて水を出した場合、水の流れる音をヘッドホ
ン70から聞こえるように当該音信号を音発生用のボー
ドより発生させてヘッドホン70で再生させる。また持
っているものを落とした場合にも床と落下物との衝突音
に対応する音信号を音発生用のボードより発生させてヘ
ッドホン70で再生させる。このようにして仮想空間内
に於いて音発生の事象が起きた場合には、これに応じた
音を発生させて観察者Mの仮想現実体験により臨場感を
高めることができる。
【0065】また温冷発生手段71により通電が制御さ
れる電熱ヒータ線(図示せず)及び冷却液の循環が制御
される冷却液循環用ホース(図示せず)を具備したグリ
ップ72を操作子4の先端に設け、このグリップ72を
持つ観察者Mの手Hの動作に応じて温冷感を発生させる
ようにしても良い。この場合仮想空間内で温かい湯に接
触すれば、電熱ヒータ線に電流を流して少しグリップ7
2を暖め手Hに温かい感じを提示する。また冷たい氷に
触れた場合はホースに冷却液を流してグリップ72を冷
し、手Hに冷たい感じを提示する。このホースに中を流
れる液体は温度制御できる装置を通すものとする。
【0066】更に観察者Mの鼻の近くに匂い循環用ホー
ス73を配置して予想される匂いを発生させる匂い発生
手段74から匂い循環用ホース73に匂いを含む空気を
送り込むようにし、データ記憶装置2の指令を下に、そ
の匂いを含む空気を匂い循環用ホース73を通じて観察
者Mの鼻の近くまで送り、観察者Mが仮想空間内の花に
鼻を近づけたときは、その匂いを含む空気を観察者Mの
鼻の近くに流すと、観察者Mは非常に現実感のある体験
が得られることになる。
【0067】また更に観察者Mが付ける立体視めがね3
の中に閃光を発生させることができるフラッシュ発生手
段(図示せず)を備え、データ記憶装置2の指令の下
に、光指示用コントローラ(図示せず)を接続し、電源
を介してフラッシュ発生手段から閃光が発生できるよう
にする。この場合例えば、仮想空間内で雷等の強烈な光
を発生させることが必要な場合に、これに対応させてデ
ータ記憶装置2の指令の下でフラッシュ発生手段から閃
光を発生させることにより、観察者Mはより臨場感のあ
る体験が得られることになる。
【0068】更にまた甘味、辛味、酸味、塩辛味等の味
を含む液体を予め用意し、データ記憶装置2の指令によ
り、それらの味の一部を選択して観察者Mの口に一端が
挿入されているチューブ74に流す味覚発生手段75を
備え、観察者Mに味覚を提示するようにしても良い。例
えば仮想空間内でジュースを飲んだ場合、そのジュース
を予め用意しておき、そのジュースを口に流し込むこと
により、観察者Mはより臨場感のある体験が得られるこ
とになる。
【0069】
【発明の効果】請求項1の発明は、3次元空間上で3次
元物体の位置及び物体情報を記憶、表示する記憶表示装
置と、人の視線方向を検出するための立体視用位置検出
器と、人が力覚を体感したい部位の位置を検出するため
の部位用位置検出器と、上記3次元物体の位置座標系及
び立体視用位置検出器、部位用位置検出器の位置座標系
を同一に設定する座標変換器と、上記座標変換器を用い
て決定した3次元物体の位置と前記部位の位置との画像
データを生成する立体視用画像データ生成装置と、前記
立体視用画像データ生成装置から得た前記3次元物体の
位置と前記部位の位置とからなる表示内容を観察する立
体視メガネと、他端に支持台を設け、その支持台から少
なくとも3自由度を有するようにアームと関節と用いて
連結し、各関節に摩擦抵抗からなる制動手段と各関節の
変位を検出する検出手段とを有し人が操作する操作子
と、この操作子の各関節の変位検出値と、関節間の距離
を用いて得られる操作子位置座標系と上記3次元物体の
位置座標系とを同一に設定する座標変換器と、上記3次
元物体の予め決められた位置に上記操作子が到達する
と、上記操作子の各関節に取り付けた上記制動手段を動
作させる制御手段とを有するので、視覚情報に加え、力
覚情報も同時に体感できる3次元シミュレーション観察
が可能になり、また操作子を用いることにより、人に対
して安全であり、且つ小型でコンパクトな力覚提示手段
を提供することが可能となるという効果がある。
【0070】請求項2の発明は、少なくとも3自由度を
持つ水平多関節又は垂直多関節のアームと、該アームの
先端に設けられ少なくとも3自由度を持つグリップと、
各関節に設置した関節の位置を検出する検出手段及び制
動手段とからなる操作子を有するので、空間上の人の移
動と姿勢の変化に対する力覚を独立に制御できるため、
観察者への力覚停止の制御が簡単になり、また水平多関
節又は垂直多関節アームを用いることにより、操作子を
設置するときの面積が小さくて良いという効果がある。
【0071】請求項3の発明は、少なくとも一つのパラ
レルリンク機構を持つアームと、各関節の角度を検出す
る角度検出手段及び制動手段とからなる操作子を有する
ので、水平面に沿わせる力覚を実現する制御が容易にな
るという効果がある。請求項4の発明は、少なくとも3
自由度を持つ直交アームと、このアーム先端に設けられ
少なくとも3自由度を持つグリップと、各関節に設置し
た関節の位置を検出する検出手段及び制動手段とからな
る操作子を有するので、空間上の人の移動と姿勢の変化
に対する力覚を独立に制御できるため、観察者への力覚
提示の制御が簡単になり、且つ特定の平面に沿わせる力
覚を実現する制御が容易になるという効果がある。
【0072】請求項5の発明は、各関節の角度を検出す
る角度検出手段と、各関節の力を検出する力検出手段
と、各関節を制動する制動手段とからなる操作子を有す
るので、人が実際に感じている力覚情報を操作子にフィ
ードバックして制御でき、そのためより現実に近い力覚
を実現することが可能になるという効果がある。請求項
6の発明は、各関節の角度を検出する角度検出手段と、
各関節を制動する制動手段と、各関節を駆動する駆動手
段とからなる操作子と、上記制動手段の制動力と上記駆
動手段の駆動力を選択して、制御する制御手段とを有す
るので、操作子自身の持つ慣性力、重力等の補償が可能
になり、人が操作子を持って操作する時にそれらの力を
感じなくて済むために、より現実に近い力覚を実現する
ことが可能になるという効果がある。
【0073】請求項7の発明は、予め決められた3次元
物体の位置と操作子位置及び速度を用いて操作子の各関
節に取り付けた制動手段を動作させる制御手段を有する
ので、仮想物体に接触する感じをよりリアルに体感させ
ることが可能になるという効果がある。請求項8の発明
は、操作子位置が予め決められた3次元物体位置に到達
し、操作子速度が予め決められた3次元物体の中心方向
にある時、制動手段の制動力を発生させ、操作子の力が
予め決められた3次元物体の中心方向と逆方向にある
時、制動手段の制動力を解除する制御手段を有するの
で、硬い仮想物体に接触する感じをよりリアルに体感さ
せることが可能になるという効果がある。 請求項9又
は10の発明は、操作子位置が予め決められた直線領域
又は円弧領域に到達すると、操作子先端における力と各
関節の力の関係を用いて、各関節に設置した制動手段の
制動力を所定値に制御する制御手段を有するので、仮想
的な引出し等の直線抵抗感や、仮想的な扉、蛇口等の回
転抵抗感の力覚を実現できるという効果がある。
【0074】請求項11の発明は、操作子位置が予め決
められた領域に到達すると、操作子先端における力及び
速度と各関節の力の関係を用いて、各関節に設置した制
動手段の制動力を所定値に制御する制御手段を有するの
で、水中等の流体内で人が動作した時に生じる粘性抵抗
感の力覚を実現することができるという効果がある。請
求項12の発明は、音を発生する音発生手段を有するの
で、手の動作に応じて操作音を発生させれば、より臨場
感を高めた位置を提供することができるという効果があ
る。
【0075】請求項13の発明は、操作子に温冷発生手
段を有するので、手の動作に応じて、温冷感を発生させ
れば、より臨場感を高めた装置を提供することができる
という効果がある。請求項14の発明は、臭いを発生す
る臭い発生手段を有するので、仮想環境に応じて、臭い
を発生させればより臨場感を高めた装置を提供すること
ができるという効果がある。
【0076】請求項15の発明は、光を発生する光発生
手段を有するので、視覚的に臨場感を高めた装置を提供
することができるという効果がある。請求項16の発明
は、味覚を発生する味覚発生手段を有するので、味覚的
に臨場感を高めた装置を提供することができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明は実施例1の概要構成図である。
【図2】同上の動作説明用の構成図である。
【図3】同上使用の関節の詳細説明図である。
【図4】本発明の実施例2に用いる操作子の斜視図であ
る。
【図5】本発明の実施例3に用いる操作子の斜視図であ
る。
【図6】本発明の実施例4に用いる操作子の斜視図であ
る。
【図7】本発明の実施例5に用いる操作子の斜視図であ
る。
【図8】本発明の実施例6に用いる操作子の側面図であ
る。
【図9】同上の動作説明用の構成図である。
【図10】同上使用の関節の詳細説明図である。
【図11】本発明の実施例7の概要説明図である。
【図12】同上の操作子の先端位置の偏移の説明図であ
る。
【図13】同上の制御のフローチャートである。
【図14】本発明の実施例8の操作子の先端位置の偏移
及び先端に働く力の説明図である。
【図15】同上の制御のフローチャートである。
【図16】本発明の実施例8の操作子の先端位置の偏移
及び先端に働く力の説明図である。
【図17】同上の制御のフローチャートである。
【図18】本発明の実施例10の概要説明図である。
【図19】同上の制御のフローチャートである。
【図20】本発明の実施例11の概要説明図である。
【図21】同上の制御のフローチャートである。
【図22】本発明は実施例12の概要構成図である。
【符号の説明】
1 ディスプレイ 2 コンピュータ 3 立体視めがね 4 操作子 6 立体視用位置検出器 7 座標変換器 8 部位用位置検出器 20 ブレーキ 21 角度検出器 22 制御手段 23 座標変換器 M 観察者
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【作用】請求項1の発明によれば、3次元空間上で3次
元物体の位置及び物体情報を記憶、表示する記憶表示装
置と、人の視線方向を検出するための立体視用位置検出
器と、人が力覚を体感したい部位の位置を検出するため
の部位用位置検出器と、上記3次元物体の位置座標系及
び立体視用位置検出器、部位用位置検出器の位置座標系
を同一に設定する座標変換器と、上記座標変換器を用い
て決定した3次元物体の位置と前記部位の位置との画像
データを生成する立体視用画像データ生成装置と、前記
立体視用画像データ生成装置から得た前記3次元物体の
位置と前記部位の位置とからなる表示内容を観察する立
体視メガネと、他端に支持台を設け、その支持台から少
なくとも3自由度を有するようにアームと関節と用いて
連結し、各関節に摩擦抵抗からなる制動手段と各関節の
変位を検出する検出手段とを有し人が操作する操作子
と、この操作子の各関節の変位検出値と、関節間の距離
を用いて得られる操作子位置座標系と上記3次元物体の
位置座標系とを同一に設定する座標変換器と、上記3次
元物体の予め決められた位置に上記操作子が到達する
と、上記操作子の各関節に取り付けた上記制動手段を動
作させる制御手段とを有するので、視覚情報に加え、力
覚情報も同時に体感できる3次元シミュレーション観察
が可能になり、また本発明の操作子を用いることによ
り、人に対して安全であり、且つ小型でコンパクトな力
覚提示手段を提供することが可能となる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】請求項3の発明によれば、少なくとも一つ
のパラレルリンク機構を持つアームと、各関節の角度を
検出する角度検出手段及び制動手段とからなる操作子を
有するので、平面に沿わせる力覚を実現する制御が容易
になる。請求項4の発明によれば、少なくとも3自由度
を持つ直交アームと、このアーム先端に設けられ少なく
とも3自由度を持つグリップと、各関節に設置した関節
の位置を検出する検出手段及び制動手段とからなる操作
子を有するので、空間上の人の移動と姿勢の変化に対す
る力覚を独立に制御できるため、観察者への力覚提示の
制御が簡単になり、且つ特定の平面に沿わせる力覚を実
現する制御が容易になる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】観察者Mは3次元空間上で観察者Mの視線
の方向を検出できる立体視用位置検出器6と、立体視が
可能な立体視めがね3とを装着するようになっている。
立体視めがね3は左右に液晶表示器を備えたもので、そ
の液晶表示器に表示される画像Gは例えば立体視用画像
データ生成装置24により生成されるCGにより構成さ
れ、座標変換器7は観察者Mの頭部に装着した立体視用
位置検出器6によって検出した位置座標系と、観察者M
の手に装着した部位用位置検出器6で検出した位置座標
系と、データ記憶装置2に記憶されている3次元物体の
位置座標系とを同一座標系に扱えるように座標変換し、
立体視用観察者Mの視点からの3次元物体Mと部位の位
置関係を表す信号を発生する。この信号を受ける立体視
用画像データ生成装置24は上記位置関係を立体視でき
るように画像データを生成し、観察者Mが装着している
立体視めがね4の液晶表示器を通じて3次元物体と観察
者Mが力覚を体感したい部位(この場合手H)とを示す
画像Gを観察者Mが見ることになる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】ここで上記判断する手段としては実施例1
におけるデータ記憶装置2等が用いられる。更に操作子
先端位置Xが壁位置Xwより小さい場合、すなわち、観
察者Mが壁に接触している状態で(X<Xw)で、操作
子4の先端の速度を検出し、その値をブレーキの摩擦力
制御に用いる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】尚この方法以外には微分回路を用いても良
いし、ローパスフィルタを付加した微分演算を行なって
もよい。図13は上述した本実施例の制御のフローチャ
ートを示す。 (実施例8)上記実施例7では壁面の接触の力覚提示時
に操作子4先端の位置及び速度情報を用いてブレーキの
摩擦制御を行なっているが、本実施例では、ブレーキの
摩擦制御の際して上記情報に加えて操作子4先端の力情
報を利用するようにしたものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】このようにして操作子4の先端に加えられ
る力FXを検出し、その信号を用いてブレーキの摩擦力
を制御することによって、操作子4の先端の変化なしに
壁面の接触状態から非接触状態に移る力覚感を提示する
ことが可能であるため、弾性の高い壁(固い壁)への接
触、非接触の力覚感提示が可能になる。図15は上述し
た本実施例の制御のフローチャートを示す。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】
【発明の効果】請求項1の発明は、3次元空間上で3次
元物体の位置及び物体情報を記憶、表示する記憶表示装
置と、人の視線方向を検出するための立体視用位置検出
器と、人が力覚を体感したい部位の位置を検出するため
の部位用位置検出器と、上記3次元物体の位置座標系及
び立体視用位置検出器、部位用位置検出器の位置座標系
を同一に設定する座標変換器と、上記座標変換器を用い
て決定した3次元物体の位置と前記部位の位置との画像
データを生成する立体視用画像データ生成装置と、前記
立体視用画像データ生成装置から得た前記3次元物体の
位置と前記部位の位置とからなる表示内容を観察する立
体視メガネと、他端に支持台を設け、その支持台から少
なくとも3自由度を有するようにアームと関節と用いて
連結し、各関節に摩擦抵抗からなる制動手段と各関節の
変位を検出する検出手段とを有し人が操作する操作子
と、この操作子の各関節の変位検出値と、関節間の距離
を用いて得られる操作子位置座標系と上記3次元物体の
位置座標系とを同一に設定する座標変換器と、上記3次
元物体の予め決められた位置に上記操作子が到達する
と、上記操作子の各関節に取り付けた上記制動手段を動
作させる制御手段とを有するので、視覚情報に加え、力
覚情報も同時に体感できる3次元シミュレーション観察
が可能になり、また本発明の操作子を用いることによ
り、人に対して安全であり、且つ小型でコンパクトな力
覚提示手段を提供することが可能となるという効果があ
る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正内容】
【0071】請求項3の発明は、少なくとも一つのパラ
レルリンク機構を持つアームと、各関節の角度を検出す
る角度検出手段及び制動手段とからなる操作子を有する
ので、平面に沿わせる力覚を実現する制御が容易になる
という効果がある。請求項4の発明は、少なくとも3自
由度を持つ直交アームと、このアーム先端に設けられ少
なくとも3自由度を持つグリップと、各関節に設置した
関節の位置を検出する検出手段及び制動手段とからなる
操作子を有するので、空間上の人の移動と姿勢の変化に
対する力覚を独立に制御できるため、観察者への力覚提
示の制御が簡単になり、且つ特定の平面に沿わせる力覚
を実現する制御が容易になるという効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9365−5H G06F 15/62 360

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3次元空間上で3次元物体の位置及び物体
    情報を記憶、表示する記憶表示装置と、人の視線方向を
    検出するための立体視用位置検出器と、人が力覚を体感
    したい部位の位置を検出するための部位用位置検出器
    と、上記3次元物体の位置座標系及び立体視用位置検出
    器、部位用位置検出器の位置座標系を同一に設定する座
    標変換器と、上記座標変換器を用いて決定した3次元物
    体の位置と前記部位の位置との画像データを生成する立
    体視用画像データ生成装置と、前記立体視用画像データ
    生成装置から得た前記3次元物体の位置と前記部位の位
    置とからなる表示内容を観察する立体視メガネと、他端
    に支持台を設け、その支持台から少なくとも3自由度を
    有するようにアームと関節と用いて連結し、各関節に摩
    擦抵抗からなる制動手段と各関節の変位を検出する検出
    手段とを有し人が操作する操作子と、この操作子の各関
    節の変位検出値と、関節間の距離を用いて得られる操作
    子位置座標系と上記3次元物体の位置座標系とを同一に
    設定する座標変換器と、上記3次元物体の予め決められ
    た位置に上記操作子が到達すると、上記操作子の各関節
    に取り付けた上記制動手段を動作させる制御手段とを有
    することを特徴とする3次元物体の体感シミュレーショ
    ン装置。
  2. 【請求項2】少なくとも3自由度を持つ水平多関節又は
    垂直多関節のアームと、該アームの先端に設けられ少な
    くとも3自由度を持つグリップと、各関節に設置した関
    節の位置を検出する検出手段及び制動手段とからなる操
    作子を有することを特徴とする請求項1記載の3次元物
    体の体感シミュレーション装置。
  3. 【請求項3】少なくとも一つのパラレルリンク機構を持
    つアームと、各関節の角度を検出する角度検出手段及び
    制動手段とからなる操作子を有することを特徴とする請
    求項2記載の3次元物体の体感シミュレーション装置。
  4. 【請求項4】少なくとも3自由度を持つ直交アームと、
    このアーム先端に設けられ少なくとも3自由度を持つグ
    リップと、各関節に設置した関節の位置を検出する検出
    手段及び制動手段とからなる操作子を有することを特徴
    とする請求項1記載の3次元物体の体感シミュレーショ
    ン装置。
  5. 【請求項5】各関節の角度を検出する角度検出手段と、
    各関節の力を検出する力検出手段と、各関節を制動する
    制動手段とからなる操作子を有することを特徴とする請
    求項1記載の3次元物体の体感シミュレーション装置。
  6. 【請求項6】各関節の角度を検出する角度検出手段と、
    各関節を制動する制動手段と、各関節を駆動する駆動手
    段とからなる操作子と、上記制動手段の制動力と上記駆
    動手段の駆動力を選択して、制御する制御手段とを有す
    ることを特徴とする請求項1記載の3次元物体の体感シ
    ミュレーション装置。
  7. 【請求項7】予め決められた3次元物体の位置と操作子
    位置及び速度を用いて操作子の各関節に取り付けた制御
    手段を動作させる制御手段を有することを特徴とする請
    求項1記載の3次元物体の体感シミュレーション装置。
  8. 【請求項8】操作子位置が予め決められた3次元物体位
    置に到達し、操作子速度が予め決められた3次元物体の
    中心方向にある時、制動手段の制動力を発生させ、操作
    子の力が予め決められた3次元物体の中心方向と逆方向
    にある時、制動手段の制動力を解除する制御手段を有す
    ることを特徴とする請求項7記載の3次元物体の体感シ
    ミュレーション装置。
  9. 【請求項9】操作子位置が予め決められた直線領域に到
    達すると、操作子先端における力と各関節の力の関係を
    用いて、各関節に設置した制動手段の制動力を所定値に
    制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1記
    載の3次元物体の体感シミュレーション装置。
  10. 【請求項10】操作子位置が予め決められた円弧領域に
    到達すると、操作子先端における力と各関節の力の関係
    を用いて、各関節に設置した制動手段の制動力を所定値
    に制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1
    記載の3次元物体の体感シミュレーション装置。
  11. 【請求項11】操作子位置が予め決められた領域に到達
    すると、操作子先端における力及び速度と各関節の力の
    関係を用いて、各関節に設置した制動手段の制動力を所
    定値に制御する制御手段を有することを特徴とする請求
    項1記載の3次元物体の体感シミュレーション装置。
  12. 【請求項12】音を発生する音発生手段を有することを
    特徴とする請求項1記載の3次元物体の体感シミュレー
    ション装置。
  13. 【請求項13】操作子に温冷発生手段を有することを特
    徴とする請求項1記載の3次元物体の体感シミュレーシ
    ョン装置。
  14. 【請求項14】臭いを発生する臭い発生手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の3次元物体の体感シミュ
    レーション装置。
  15. 【請求項15】光を発生する光発生手段を有することを
    特徴とする請求項1記載の3次元物体の体感シミュレー
    ション装置。
  16. 【請求項16】味覚を発生する味覚発生手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の3次元物体の体感シミュ
    レーション装置。
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