JPH0867680A - 2−(テトラゾール−5−イル)−4−オキソ−4h−ベンゾピラン類の製造法 - Google Patents

2−(テトラゾール−5−イル)−4−オキソ−4h−ベンゾピラン類の製造法

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JPH0867680A
JPH0867680A JP15795195A JP15795195A JPH0867680A JP H0867680 A JPH0867680 A JP H0867680A JP 15795195 A JP15795195 A JP 15795195A JP 15795195 A JP15795195 A JP 15795195A JP H0867680 A JPH0867680 A JP H0867680A
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aryl
oxo
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JP15795195A
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Hideki Ushio
英樹 牛尾
Takayuki Azumai
隆行 東井
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】4−オキソ−4H−ベンゾピラン類の工業的に
有利な製造法を提供すること。 【構成】ヒドロキシアセトフェノン類(2)とテトラゾ
ール化合物(3)とを塩基存在下に溶媒中で反応させ、
次いでこれを酸性条件下で処理することを特徴とする4
−オキソ−4H−ベンゾピラン類(1)の製造法。(R
1 、R2 は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、アルキル、
アルコキシR3 CONH基、ニトロ等、R4 はアリール
基で置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、R5
は水素、電子吸引基で置換されていてもよいアルキル、
アルケニル、アリール置換アルキル等)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品またはその中間
体として有用な2−(テトラゾール−5−イル)−4−
オキソ−4H−ベンゾピラン類の製造法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】下記一般式(1)で示される2−(テト
ラゾール−5−イル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラ
ン類は、たとえば喘息治療薬としてまたはその中間体と
して有用な化合物である。2−(テトラゾール−5−イ
ル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラン類(1)の製造
法としては、たとえばJournal of Medicinal Chemistr
y, 1972, 15, p.865 に記載の下記方法が知られてい
る。 また、テトラゾール環に置換基の導入された2−(テト
ラゾール−5−イル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラ
ン類(1)の製法としては例えば、GB-A-1362782、GB-A
-1356379号公報等に下記に示す方法が開示されている。 しかしながら、この方法はここに挙げられた出発原料化
合物をヒドロキシアセトフェノン類から得るためにさら
に下記の工程の反応が必要である。よって、これらの方
法は、反応工程数が多く煩雑であり、収率も充分なもの
とは言い難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、医薬
品または医薬用中間体として有用な2−(テトラゾール
−5−イル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラン類
(1)を工業的有利に製造する方法を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、置換基を有す
るテトラゾール化合物を用いることにより工業的に有利
に2−(テトラゾール−5−イル)−4−オキソ−4H
−ベンゾピラン類を製造できることを見いだし更に種々
の検討を加えて本発明に至った。すなわち、本発明は、
一般式(2) (式中、R1 、R2 は同一または相異なり、水素原子、
ヒドロキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキ
ル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、R3 CONH
基、ニトロ基を示す。 ここでR3 はアリール基で置換
されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基またはR
4 で置換されていてもよいフェニル基を示す。R4 はア
リール基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアル
キル基またはアリール基で置換されていてもよい炭素数
1〜20のアルコキシ基を示す。)で示されるヒドロキ
シアセトフェノン類と一般式(3) (式中、R5'は、電子吸引基で置換されていてもよいア
ルキル基またはアルケニル基、1〜3個のアリール基で
置換されたアルキル基、アルコキシカルボニル基、アリ
ールオキシカルボニル基、アルコキシメチル基、トリア
ルキル錫基、トリアリール錫基またはトリアルキルシリ
ル基を示す。ここでアリール基またはアリールは、アル
キル基、アルコキシ基、もしくはハロゲン原子で置換さ
れていてもよいフェニル基を示す。)で示されるテトラ
ゾール化合物とを塩基存在下に炭化水素類、ハロゲン化
炭化水素類及びアルコール類から選ばれる少なくとも一
種を主成分とする溶媒中で反応させ、次いでこれを酸性
条件下で処理することを特徴とする一般式(1) (式中、R1 、R2 は、前記と同じ意味を表わし、R5
は水素原子、電子吸引基で置換されていてもよいアルキ
ル基またはアルケニル基、1〜3個のアリール基で置換
されたアルキル基、アリール基で置換されていてもよい
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、アルコキシメチル基、トリアルキル錫基、トリアリ
ール錫基またはトリアルキルシリル基を示す。ここでア
リール基またはアリールは、アルキル基、アルコキシ
基、もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェ
ニル基を示す。)で示される2−(テトラゾール−5−
イル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラン類の製造法を
提供するものである。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の製造法において、まず、ヒドロキシアセトフェノ
ン類(2)とテトラゾール化合物(3)とを塩基存在下
に、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類およびアルコー
ル類から選ばれる少なくとも一種の溶媒中で反応させる
ことにより一般式(4) (式中、R1 、R2 およびR5'は、前記と同じ意味を表
わす。)で示されるジケトン化合物(4)が得られる。
該ジケトン化合物(4)には通常2種の互変異性体が存
在するが、本発明では、これらを該ジケトン化合物
(4)で代表させて表わすこととする。本反応において
はテトラゾール環に置換基R5'が導入されたテトラゾー
ル化合物を用いることによって危険性の少ない工業的に
有利な炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類およびアルコ
ール類等の溶媒を用いることにより効率良くジケトン化
合物(4)を得ることができる。
【0006】本発明において用いるヒドロキシアセトフ
ェノン類(1)におけるR1 およびR2 は、同一または
相異なり、水素原子;ヒドロキシ基;塩素原子、臭素原
子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、等の炭素数
1〜20のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭
素数1〜20のアルコキシ基;R3 CONH基、ここで
3 はメチル基、エチル基、ベンジル基、フェネチル
基、メチルベンジル基、メトキシベンジル基、クロロベ
ンジル基等のアリール基で置換されていてもよい炭素数
1〜20のアルキル基またはR4 で置換されていてもよ
いフェニル基であり、R4 はメチル基、エチル基、ベン
ジル基、フェネチル基、フェニルブチル基、メチルベン
ジル基、メトキシベンジル基、クロロベンジル基等のア
リール基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアル
キル基またはメトキシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ
基、フェニルブトキシ基、フェニルエトキシ基、メチル
ベンジルオキシ基、メトキシベンジルオキシ基、クロロ
ベンジルオキシ基等のアリール基で置換されていてもよ
い炭素数1〜20のアルコキシ基;またはニトロ基であ
る。またアリール基とはメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基等の通常は炭素数1〜10のアルキル基、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等
の通常は炭素数1〜10のアルコキシ基または塩素原
子、臭素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい
フェニル基である。
【0007】具体的化合物としては、例えば、2−ヒド
ロキシアセトフェノン、2,4−ジヒドロキシアセトフ
ェノン、2,6−ジヒドロキシアセトフェノン、5−ク
ロロ−2−ヒドロキシアセトフェノン、5−ブロモ−2
−ヒドロキシアセトフェノン、4−メチル−2−ヒドロ
キシアセトフェノン、5−メチル−2−ヒドロキシアセ
トフェノン、5−エチル−2−ヒドロキシアセトフェノ
ン、5−イソプロピル−2−ヒドロキシアセトフェノ
ン、5−ターシャリーブチル−2−ヒドロキシアセトフ
ェノン、5−オクチル−2−ヒドロキシアセトフェノ
ン、5−オクタデシル−2−ヒドロキシアセトフェノ
ン、4−メトキシ−2−ヒドロキシアセトフェノン、4
−エトキシ−2−ヒドロキシアセトフェノン、4−イソ
プロポキシ−2−ヒドロキシアセトフェノン、4−イソ
プロポキシ−2−ヒドロキシアセトフェノン、4−オク
チルオキシ−2−ヒドロキシアセトフェノン、4−オク
タデシルオキシ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3−
アセチルアミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、5−
アセチルアミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3−
プロピオニルアミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、
5−プロピオニルアミノ−2−ヒドロキシアセトフェノ
ン、3−ノナノイルアミノ−2−ヒドロキシアセトフェ
ノン、5−ノナノイルアミノ−2−ヒドロキシアセトフ
ェノン、3−ヘキサデカノイルアミノ−2−ヒドロキシ
アセトフェノン、5−ヘキサデカノイルアミノ−2−ヒ
ドロキシアセトフェノン、3−フェニルアセチルアミノ
−2−ヒドロキシアセトフェノン、5−フェニルアセチ
ルアミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3−(3−
フェニルプロピオニル)アミノ−2−ヒドロキシアセト
フェノン、5−(3−プロピオニル)アミノ−2−ヒド
ロキシアセトフェノン、3−(9−フェニルノナノイ
ル)アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、5−(9
−フェニルノナノイル)アミノ−2−ヒドロキシアセト
フェノン、3−(4−メトキシフェニル)アセチルアミ
ノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、5−(4−メトキ
シフェニル)アセチルアミノ−2−ヒドロキシアセトフ
ェノン、3−(4−クロロフェニル)アセチルアミノ−
2−ヒドロキシアセトフェノン、5−(4−クロロフェ
ニル)アセチルアミノ−2−ヒドロキシアセトフェノ
ン、3−(3−クロロフェニル)アセチルアミノ−2−
ヒドロキシアセトフェノン、5−(3−クロロフェニ
ル)アセチルアミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、
3−(2−クロロフェニル)アセチルアミノ−2−ヒド
ロキシアセトフェノン、5−(2−クロロフェニル)ア
セチルアミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3−ベ
ンゾイルアミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、5−
ベンゾイルアミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3
−(4−メチルベンゾイル)アミノ−2−ヒドロキシア
セトフェノン、5−(4−メチルベンゾイル)アミノ−
2−ヒドロキシアセトフェノン、3−(4−エチルベン
ゾイル)アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、5−
(4−エチルベンゾイル)アミノ−2−ヒドロキシアセ
トフェノン、3−(4−ブチルベンゾイル)アミノ−2
−ヒドロキシアセトフェノン、5−(4−ブチルベンゾ
イル)アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3−
(2−ベンジルベンゾイル)アミノ−2−ヒドロキシア
セトフェノン、5−(2−ベンジルベンゾイル)アミノ
−2−ヒドロキシアセトフェノン、3−[4−(3−フ
ェニルプロピル)ベンゾイル]アミノ−2−ヒドロキシ
アセトフェノン、5−[4−(3−フェニルプロピル)
ベンゾイル]アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、
3−[4−(4−フェニルブチル)ベンゾイル]アミノ
−2−ヒドロキシアセトフェノン、5−[4−(4−フ
ェニルブチル)ベンゾイル]アミノ−2−ヒドロキシア
セトフェノン、3−[4−(4−メチルベンジル)ベン
ゾイル]アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3−
[4−(4−メトキシベンジル)ベンゾイル]アミノ−
2−ヒドロキシアセトフェノン、3−[4−(4−クロ
ロベンジル)ベンゾイル]アミノ−2−ヒドロキシアセ
トフェノン、3−(4−メトキシベンゾイル)アミノ−
2−ヒドロキシアセトフェノン、5−(4−メトキシベ
ンゾイル)アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3
−(4−エトキシベンゾイル)アミノ−2−ヒドロキシ
アセトフェノン、5−(4−エトキシベンゾイル)アミ
ノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3−(4−プロポ
キシベンゾイル)アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノ
ン、5−(4−プロポキシベンゾイル)アミノ−2−ヒ
ドロキシアセトフェノン、3−(4−ブトキシベンゾイ
ル)アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、5−(4
−ブトキシベンゾイル)アミノ−2−ヒドロキシアセト
フェノン、3−[4−(1,1−ジメチルメトキシ)ベ
ンゾイル]アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、5
−[4−(1,1−ジメチルメトキシ)ベンゾイル]ア
ミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3−[4−
(1,1,1−トリメチルメトキシ)ベンゾイル]アミ
ノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、5−[4−(1,
1,1−トリメチルメトキシ)ベンゾイル]アミノ−2
−ヒドロキシアセトフェノン、3−[4−(ベンジルオ
キシ)ベンゾイル]アミノ−2−ヒドロキシアセトフェ
ノン、3−[4−(2−フェニルエトキシ)ベンゾイ
ル]アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3−[4
−(3−フェニルブトキシ)ベンゾイル]アミノ−2−
ヒドロキシアセトフェノン、5−[4−(3−フェニル
ブトキシ)ベンゾイル]アミノ−2−ヒドロキシアセト
フェノン、3−[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾ
イル]アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、5−
[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイル]アミノ−
2−ヒドロキシアセトフェノン、3−[4−(8−フェ
ニルオクチルオキシ)ベンゾイル]アミノ−2−ヒドロ
キシアセトフェノン、5−[4−(8−フェニルオクチ
ルオキシ)ベンゾイル]アミノ−2−ヒドロキシアセト
フェノン、3−[4−(4−メチルベンジルオキシ)ベ
ンゾイル]アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3
−[4−(4−メトキシベンジルオキシ)ベンゾイル]
アミノ−2−ヒドロキシアセトフェノン、3−[4−
(4−クロロベンジルオキシ)ベンゾイル]アミノ−2
−ヒドロキシアセトフェノン、3−ニトロ−2−ヒドロ
キシアセトフェノン、5−ニトロ−2−ヒドロキシアセ
トフェノン、5−クロロ−3−ニトロ−2−ヒドロキシ
アセトフェノン、5−ブロモ−3−ニトロ−2−ヒドロ
キシアセトフェノンなどの2−ヒドロキシアセトフェノ
ン類が挙げられる。
【0008】本発明において用いるテトラゾール化合物
(2)のR5'としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、シアノエチル基、メトキシカルボニルエチル基、エ
トキシカルボニルエチル基、ビニル基、3−エトキシカ
ルボニルプロペニル基等の通常は炭素数1〜10の電子
吸引基で置換されていてもよいアルキル基;ベンジル
基、フェネチル基、フェニルブチル基、メチルベンジル
基、メトキシベンジル基、ニトロベンジル基、クロロベ
ンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基
(トリチル基)等の1〜3個のアリール基で置換された
通常炭素数7〜30のアルキル基;メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、ターシャリーブトキシカル
ボニル基、プロポキシカルボニル基、ベンジルオキシカ
ルボニル基等の通常はアリール基で置換されていてもよ
い炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基;フェノキ
シカルボニル基、メチルフェノキシカルボニル基、メト
キシフェノキシカルボニル基、クロロフェノキシカルボ
ニル基等の通常は炭素数7〜20のアリールオキシカル
ボニル基;メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロ
ポキシメチル基、ブトキシメチル基等の通常は炭素数2
〜10のアルコキシメチル基;トリメチル錫基、トリエ
チル錫基等の通常は炭素数3〜20のトリアルキル錫
基;トリフェニル錫基等の通常は炭素数18〜30のト
リアリール錫基;またはトリメチルシリル基、トリエチ
ルシリル基等の通常は炭素数3〜20のトリアルキルシ
リル基である。ここでアリール基またはアリールとはメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の通常は炭
素数1〜10のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基等の通常は炭素数1〜10の
アルコキシ基または塩素原子、臭素原子等のハロゲン原
子で置換されていてもよいフェニル基である。またR6
としてはメチル基、エチル基プロピル基、ブチル基等の
通常は炭素数1〜4の低級アルキル基である。
【0009】具体的化合物としては、例えば、エチル
(N−メチルテトラゾール)−5−カルボキシレート、
エチル (N−エチルテトラゾール)−5−カルボキシ
レート、エチル (N−ターシャリーブチルテトラゾー
ル)−5−カルボキシレート、エチル (N−シクロヘ
キシルテトラゾール)−5−カルボキシレート、エチル
(N−オクチルテトラゾール)−5−カルボキシレー
ト、エチル (N−ビニルテトラゾール)−5−カルボ
キシレート、エチル [N−(2−クロロエチル)テト
ラゾール]−5−カルボキシレート、エチル [N−
(2−シアノエチル)テトラゾール]−5−カルボキシ
レート、エチル [N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)テトラゾール]−5−カルボキシレート、エチル
[N−(2−エトキシカルボニルエチル)テトラゾー
ル]−5−カルボキシレート、エチル[N−(1−エト
キシエチル)テトラゾール]−5−カルボキシレート、
エチル [N−[2−(2’−ピリジル)エチル]テト
ラゾール]−5−カルボキシレート、エチル (N−ベ
ンジルテトラゾール)−5−カルボキシレート、エチル
[N−(4−メトキシベンジル)テトラゾール]−5
−カルボキシレート、エチル [N−(p−クロロベン
ジル)テトラゾール]−5−カルボキシレート、エチル
[N−(p−ブロモベンジル)テトラゾール]−5−
カルボキシレート、エチル [N−(o−ニトロベンジ
ル)テトラゾール]−5−カルボキシレート、エチル
[N−(p−ニトロベンジル)テトラゾール]−5−カ
ルボキシレート、エチル [N−(p−クロロ−2−ニ
トロベンジル)テトラゾール]−5−カルボキシレー
ト、エチル [N−(o−アミノベンジル)テトラゾー
ル]−5−カルボキシレート、エチル [N−(p−ク
ロロ−o−アミノベンジル)テトラゾール]−5−カル
ボキシレート、エチル [N−(5−クロロ−2−アミ
ノベンジル)テトラゾール]−5−カルボキシレート、
エチル [N−(p−メチル−o−アミノベンジル)テ
トラゾール]−5−カルボキシレート、エチル[N−
(2,4−ジクロロベンジル)テトラゾール]−5−カ
ルボキシレート、エチル (N−ベンズヒドリルテトラ
ゾール)−5−カルボキシレート、エチル (N−トリ
チルテトラゾール)−5−カルボキシレート、エチル
[N−[(4−メトキシフェニル)ジフェニルメチル]
テトラゾール]−5−カルボキシレート、エチル (N
−エトキシカルボニルテトラゾール)−5−カルボキシ
レート、メチル (N−メトキシカルボニルテトラゾー
ル)−5−カルボキシレート、エチル (N−ターシャ
リーブトキシカルボニルテトラゾール)−5−カルボキ
シレート、メチル (N−ターシャリーブトキシカルボ
ニルテトラゾール)−5−カルボキシレート、エチル
(N−ベンジルオキシカルボニルテトラゾール)−5−
カルボキシレート、メチル (N−ベンジルオキシカル
ボニルテトラゾール)−5−カルボキシレート、エチル
[N−(2−フェニル)エトキシカルボニルテトラゾ
ール]−5−カルボキシレート、[N−(2−トリメチ
ルシリル)エトキシカルボニルテトラゾール]−5−カ
ルボキシレート、エチル (N−アリルオキシカルボニ
ルテトラゾール)−5−カルボキシレート、エチル
(N−ビニルオキシカルボニルテトラゾール)−5−カ
ルボキシレート、エチル(N−メトキシメチルテトラゾ
ール)−5−カルボキシレート、エチル (N−エトキ
シメチルテトラゾール)−5−カルボキシレート、エチ
ル (N−ブトキシメチルテトラゾール)−5−カルボ
キシレート、エチル (N−トリメチルシリルテトラゾ
ール)−5−カルボキシレート、エチル (N−ターシ
ャリーブチルジメチルシリルテトラゾール)−5−カル
ボキシレート、エチル (N−トリメチルスズテトラゾ
ール)−5−カルボキシレート、エチル (N−トリブ
チルスズテトラゾール)−5−カルボキシレート、エチ
ル (N−トリフェニルスズテトラゾール)−5−カル
ボキシレートなどのN置換テトラゾールカルボン酸のエ
ステル類が挙げられ、これらはたとえばJournal of Med
icinal Chemistry, 1986, 29, p.538-549等に記載の方
法により容易に合成することができる。
【0010】テトラゾール化合物(2)の使用量は、通
常、ヒドロキシアセトフェノン類(1)に対して1〜2
0倍モル程度、好ましくは1〜10倍モル倍程度であ
る。
【0011】塩基としては、例えば、ナトリウムメチラ
ート、ナトリウムエチラート、カリウムターシャリーブ
チラートなどのアルカリ金属アルコラート類、ナトリウ
ムハイドライド、カリウムハイドライドなどのハイドラ
イド類、メチルリチウム、ブチルリチウムなどアルキル
リチウム類等を挙げることができる。作業環境面、防災
面、安全面等の点からはアルカリ金属アルコラート類、
ハイドライド類が好ましく、さらに好ましくはアルカリ
金属アルコラート類である。またアルカリ金属アルコラ
ート類は対応するアルコールの溶液として、アルキルリ
チウム類は炭化水素類の溶液として用いることが実用上
は好ましい。塩基の使用量は、通常、ヒドロキシアセト
フェノン類(1)に対して1〜30倍モル程度、好まし
くは1〜10モル倍程度である。
【0012】本反応に用いる溶媒は、炭化水素類、ハロ
ゲン化炭化水素類およびアルコール類の少なくとも1種
を主成分とするものであり、溶媒中に少なくともこれら
を50重量%以上、好ましくは、80重量%以上含むも
の、さらに好ましくは、実質的に炭化水素類、ハロゲン
化炭化水素類および/またはアルコール類のみを含むも
のであり、例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン等の
炭化水素類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロ
ベンゼン等のハロゲン化炭化水素類またはメタノール、
エタノール等のアルコール類およびそれらの混合物が挙
げられる。溶媒回収の容易さまたはコストの点からはト
ルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン、メタノール、エタノールが好ましく、トルエン、ク
ロロベンゼン、メタノールはさらに好ましい。使用され
る溶媒中の他の成分としては、エーテル類、ニトリル
類、アミド類、スルホキシド類等が挙げられる。溶媒の
使用量は特に制限されないが、通常、ヒドロキシアセト
フェノン類(1)に対して、1〜200倍量程度であ
る。
【0013】反応温度は、通常、200℃以下であり、
好ましくは−50℃〜150℃または溶媒の沸点までで
ある。反応の進行は、液体クロマトグラフィー等の分析
手段により容易に確認することができ、通常ヒドロキシ
アセトフェノン類(1)の消失を以て反応の終了とする
ことができる。
【0014】反応終了後、硫酸、塩酸、メタンスルホン
酸、臭化水素酸、酢酸等の酸により中和後、例えば濾過
等によりジケトン化合物(4)を単離することができる
が、通常はそのまま次の反応に用いることができる。
【0015】ジケトン化合物(4)を酸性条件下で処理
することにより2−(テトラゾール−5−イル)−4−
オキソ−4H−ベンゾピラン類(1)が得られる。ジケ
トン化合物(4)は上記のように単離したものを用いる
こともできるけれども通常は、上記の反応混合物がその
まま用いられる。従って溶媒も上記で用いたものをその
まま用いることができる。溶媒として上記で用いたもの
と異なるものを用いることもでき、その場合においては
使用される酸と相溶性のあるものが好ましい。
【0016】本反応において酸性条件とは反応系内が中
性より酸性側に偏った条件を言い、通常は酸を添加する
ことによってかかる条件にすることができる。かかる酸
としては、硫酸、塩酸、硝酸、メタンスルホン酸、トリ
フルオロメタンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、
臭化水素酸、などの単独または混合物が用いらる。 そ
の使用量は上記酸性条件を満たせば特に制限はないが、
上記の反応混合物がそのまま使用される場合においては
通常用いた塩基に対し1.1 〜100モル倍、好ましくは
1.1 〜50モル倍であり、単離したジケトン化合物
(4)を用いる場合においては前記の量から1モル倍量
差し引いた量である。ジケトン化合物(4)のうち、R
5'が4−メトキシベンジル基、トリチル基またはメトキ
シメチル基のような酸性条件下で脱離しやすい基の場合
には閉環反応とともにR5'の脱離が起こり、R5 が水素
原子である2−(テトラゾール−5−イル)−4−オキ
ソ−4H−ベンゾピラン類(1)が得られる。
【0017】また、ジケトン化合物(4)のR5'が脱離
しない場合には、一般式(1') (式中、R1 、R2 は、前記と同じ意味を表わし、R5'
は、電子吸引基で置換されていてもよいアルキル基また
はアルケニル基、1〜3個のアリール基で置換されたア
ルキル基、アリール基で置換されていてもよいアルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコ
キシメチル基、トリアルキル錫基、トリアリール錫基ま
たはトリアルキルシリル基を示す。ここでアリール基ま
たはアリールは、アルキル基、アルコキシ基、もしくは
ハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基を示
す。)で示される2−(テトラゾール−5−イル)−4
−オキソ−4H−ベンゾピラン類が得られる。
【0018】上記の処理温度は、通常、200℃以下で
あり、好ましくは0℃〜150℃または溶媒の沸点まで
の温度である。反応の進行は、液体クロマトグラフィー
等の分析手段により容易に確認することができ、通常、
ジケトン化合物(4)の消失を以て反応の終点とするこ
とができる。 反応終了後、例えば反応混合物を水で洗
浄、分液した後に有機層より、目的とする2−(テトラ
ゾール−5−イル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラン
類(1)を得ることができる。
【0019】また、2−(テトラゾール−5−イル)−
4−オキソ−4H−ベンゾピラン類(1)を反応混合物
より取り出す際に、通常の冷却晶析や貧溶解度溶媒添加
晶析法では濾過性の良い結晶が得られない場合には、か
かる化合物を水に非混和性の有機溶媒に溶解または懸濁
させて得られる溶液または懸濁液を水中に注ぎ、撹拌下
に有機溶媒を蒸発留去することによりろ過性のよい粒子
径の大きな結晶とすることができる。
【0020】かかる水に非混和性の有機溶媒としては、
水と混和した場合水と分液された状態になる有機溶媒で
あれば使用でき、通常、炭化水素、ハロゲン化炭化水
素、エーテル、非水溶性ケトン、ニトリルなどの溶媒が
挙げられ、具体的には、ヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ジクロルエタン、ジクロロメタン、クロ
ロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジエチルエーテル、t
−ブチルメチルエーテル、メチルイソブチルケトンなど
炭素数1〜10程度のものが挙げられる。
【0021】有機溶媒を混和する温度は特に限定され
ず、例えば、室温から沸点の範囲から適宜選択すること
ができる。2−(テトラゾール−5−イル)−4−オキ
ソ−4H−ベンゾピラン類(1)の有機溶媒に対する濃
度についても特に限定されるものではなく、例えば、
0.1重量%から90重量%の範囲から適宜選択するこ
とができる。懸濁液としては、流動性を有する懸濁液が
好ましい。かくして得られた溶液または懸濁液を、撹拌
下に、水中に注入していき、注入された溶液または懸濁
液が水中で分散した状態、好ましくは液滴となって分散
した状態を維持するよう撹拌を続けながら、有機溶媒を
蒸発させ留去する。撹拌翼としては、アンカー翼、パド
ル翼、タービン翼、後退翼、ブルマージン翼等、通常用
いられる翼を用いることができる。水の量は特に限定さ
れないが、用いる有機溶媒が水と共沸混合物を形成する
場合には、有機溶媒の留去が終了したときに、水が系中
に残存しているように水の量を選択すればよい。
【0022】有機溶媒を留去する系の温度は、有機溶媒
が蒸発により留去され得る温度以上に保たれる温度であ
ればよく、例えば、有機溶媒の沸点もしくは有機溶媒が
水との共沸混合物を形成する場合には、その共沸点を採
用することができる。有機溶媒の留去は、加圧下でも減
圧下でも行うことができ、使用する有機化合物が熱的に
不安定な場合には減圧下で実施するのが好ましい。また
溶液または懸濁液が水中で分散した状態を保つために水
溶性セルロースエステル等の分散剤を使用することがで
きる。結晶化して成長した粒子は、有機溶媒が留去され
て残った水中に析出する。析出した粒子は、例えば、ろ
過により容易に採取することができる。
【0023】2−(テトラゾール−5−イル)−4−オ
キソ−4H−ベンゾピラン類(1)のうち、例えばベン
ジル基、ベンズヒドリル基、3−ニトロベンジル基、3
−アミノベンジル基等のR5 が1個のフェニル基で置換
されたアルキル基であるようなR5 が適当な基で保護さ
れている場合には、必要により以下に述べるようにして
5 を水素原子に転換することができる。即ち、該化合
物をパラジウム−炭素、酢酸パラジウム、酸化パラジウ
ム、白金−炭素、ラネーニッケルなどの還元触媒の存在
下、反応に不活性な溶媒中で水素還元することによりR
5'が脱離した、即ちR5 が水素原子である2−(テトラ
ゾール−5−イル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラン
類(1)を得ることができる。
【0024】上記の反応温度は、通常、0〜150℃で
あり、水素圧は大気圧もしくは加圧下で行うことができ
る。反応の進行は、液体クロマトグラフィー等の分析手
段により容易に確認することができ、通常、R5 が水素
原子ではない2−(テトラゾール−5−イル)−4−オ
キソ−4H−ベンゾピラン類(1)の消失を以て反応の
終了とすることができる。
【0025】また、アルコキシカルボニル基、フェノキ
シカルボニル基、電子吸引基を持つエチル基の場合に
は、酸性またはアルカリ性条件下で加水分解することに
よりR 5 が水素原子である2−(テトラゾール−5−イ
ル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラン類(1)が得ら
れる。用いられる酸またはアルカリとしては、例えば、
塩酸、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の水溶液が挙
げられる。
【0026】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、工業的に適し
た溶媒を用いて効率よく反応を進行せしめることがで
き、工業的に有利に2−(テトラゾール−5−イル)−
4−オキソ−4H−ベンゾピラン類(1)を得ることが
できる。また、さらに特定の結晶化方法を採用すること
によって濾過性の良い大きな結晶を得ることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)28%ナトリウムメチラート/メタノール
溶液4.25g(22.0mmol)を2−ヒドロキシ
アセトフェノン1.00g(7.34mmol)とエチ
ルN−トリチル−テトラゾール−5−カルボキシレート
8.47g(22.0mmol)およびトルエン20m
lの混合液に室温で加え、50℃で1時間反応させた。
反応混合物に濃硫酸2.20g(22.0mol)を5
0℃で滴下し60℃に昇温後5時間保温した。反応終了
後、反応混合物に水とヘキサンを注ぎ濾過し2−(1H
−テトラゾール−5−イル)−4−オキソ−4H−ベン
ゾピラン1.5gを得た。収率93%
【0028】(実施例2)実施例1において2−ヒドロ
キシアセトフェノンの代わりに3−[4−(4−フェニ
ル−1−ブトキシ)−ベンゾイル]アミノ−2−ヒドロ
キシ−アセトフェノンを出発物質に用いた以外は、実施
例1に準じて反応を行い、8−[4−(4−フェニル−
ブトキシ)−ベンゾイル]アミノ−2−(1H−テトラ
ゾール−5−イル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラン
3.0gを得た。収率85%
【0029】(実施例3)実施例2においてエチル N
−トリチル−テトラゾール−5−カルボキシレートの代
わりにエチル N−ベンジル−テトラゾール−5−カル
ボキシレートを用い、カラムクロマトグラフィーにより
精製した以外は実施例2に準じて実施し、8−[4−
(4−フェニル−ブトキシ)−ベンゾイル]アミノ−2
−(N−ベンジル−テトラゾール−5−イル)−4−オ
キソ−4H−ベンゾピラン3.7gを得た。収率87
%、mp155〜158℃
【0030】(実施例4)8−[4−(4−フェニル−
ブトキシ)−ベンゾイル]アミノ−2−(N−ベンジル
−テトラゾール−5−イル)−4−オキソ−4H−ベン
ゾピラン0.5gをエタノール10mlに溶解させ、5
%Pd−C0.03gを加えた後、水素雰囲気下、室温
で24時間撹拌した。反応終了を確認後、5%NaHCO3
溶液1.62g を加え、反応混合物を濾過し、濾液を10%
酢酸水中に注ぎ析出した固体を濾過した。濾過した結晶
をエタノールで洗浄後、乾燥することにより8−[4−
(4−フェニル−ブトキシ)−ベンゾイル]アミノ−2
−(1H−テトラゾール−5−イル)−4−オキソ−4
H−ベンゾピランを得た。
【0031】(実施例5)3枚後退翼のついた撹拌器を
装着した0.5リットルのセパラブルフラスコに水300m
lを入れ、りん酸でpH2に調整した。55℃に保温
し、1200rpmで撹拌しながら、8−[4−(4−
フェニル−1−ブトキシ)ベンゾイル]アミノ−2−
(テトラゾール−5−イル)−4−オキソ−4H−ベン
ゾピラン10gをトルエン150mlに懸濁させたもの
を約60分かけてフラスコ内に注いだ。同時に減圧下
(200mmHg)にトルエン−水の共沸混合物を蒸発
留出させた。このとき系内の温度を52〜56℃に保持
した。注下終了後まもなくトルエンの留出は終了し、結
晶が水中に析出した。セパラブルフラスコを冷却し水を
濾過し、得られた結晶を乾燥させた。 平均粒子径1.
5mmの結晶が得られた。
【0032】(実施例6)3枚後退翼のついた撹拌器を
装着した0.5リットルのセパラブルフラスコに水300m
lを入れ、りん酸でpH2に調整し、55℃、1200
rpmで撹拌した。8−[4−(4−フェニル−1−ブ
トキシ)ベンゾイル]アミノ−2−(テトラゾール−5
−イル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラン10gをエ
タノール/2%炭酸水素ナトリウム水(1:2)150
mlに熱時溶解させ、得られた溶液(70℃に保温して
使用)をトルエン200mlと共にフラスコ内に約1時
間かけて滴下した。同時に減圧下(200mmHg)に
トルエン/エタノール/水の共沸混合物を蒸発留去させ
た結果、平均粒子径1.2mmの結晶が得られた。
【0033】(実施例7)28%ナトリウムメチラート
/メタノール溶液1.45g(7.5mmol)を、3−[4−(4−
フェニル−1−ブトキシ)−ベンゾイル]アミノ−2−
ヒドロキシ−アセトフェノン1.01g (2.50mmol)およびエ
チル N−エトキシカルボニル−テトラゾール−5−カ
ルボキシレート0.669g (3.12mmol) をトルエン10ml
に溶解させた液に室温で加え、40℃で5時間保温し
た。得られた反応混合物にメタンスルホン酸1.22g (12.
7 mmol) を40℃で滴下した後、60℃で5時間保温し
た。その後、反応混合物に5%リン酸2水素ナトリウム
水溶液とトルエンを注ぎ、分液、水洗後、減圧下に濃縮
した。残渣をトルエンから再結晶し、2−(N−エトキ
シカルボニル−テトラゾール−5−イル)−4−オキソ
−4H−ベンゾピラン1.1gを得た。収率77%、mp154 〜
157 (decommp.)
【0034】(比較例1)8−[4−(4−フェニル−
1−ブトキシ)ベンゾイル]アミノ−2−(テトラゾー
ル−5−イル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラン10
gをエタノール/2%炭酸水素ナトリウム水(1:2)
150mlに熱時溶解させ、得られた溶液に70℃で1
0%塩酸20mlを約30分で滴下し結晶を析出させた
ところ、平均粒子径0.1mm以下の微細な結晶が得ら
れた。
【0035】(参考例)エチル テトラゾール−5−カ
ルボキシレート1.50g (10.6mmol)をジクロロメタン20
mlとトリエチルアミン3.4g (33.6mmol) の混合物に溶
解させ、0℃でクロロ炭酸エチル3.75g (34.6mmol)を滴
下した。0℃〜室温で一晩攪拌後、反応混合物に水を加
え分液した。次いでジクロロメタン層を5%リン酸2水
素ナトリウム溶液、5%炭酸水素ナトリウム溶液、水で
順に洗浄分液し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して
エチル N−エトキシカルボニル−テトラゾール−5−
カルボキシレート1.42g を得た。収率63%

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(2) (式中、R1 、R2 は同一または相異なり、水素原子、
    ヒドロキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキ
    ル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、R3 CONH
    基、ニトロ基を示す。 ここでR3 はアリール基で置換
    されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基またはR
    4 で置換されていてもよいフェニル基を示す。R4 はア
    リール基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアル
    キル基またはアリール基で置換されていてもよい炭素数
    1〜20のアルコキシ基を示す。)で示されるヒドロキ
    シアセトフェノン類と一般式(3) (式中、R5'は、電子吸引基で置換されていてもよいア
    ルキル基またはアルケニル基、1〜3個のアリール基で
    置換されたアルキル基、アルコキシカルボニル基、アリ
    ールオキシカルボニル基、アルコキシメチル基、トリア
    ルキル錫基、トリアリール錫基またはトリアルキルシリ
    ル基を示す。ここでアリール基またはアリールは、アル
    キル基、アルコキシ基、もしくはハロゲン原子で置換さ
    れていてもよいフェニル基を示す。)で示されるテトラ
    ゾール化合物とを塩基存在下に炭化水素類、ハロゲン化
    炭化水素類及びアルコール類から選ばれる少なくとも一
    種を主成分とする溶媒中で反応させ、次いでこれを酸性
    条件下で処理することを特徴とする一般式(1) (式中、R1 、R2 は、前記と同じ意味を表わし、R5
    は水素原子、電子吸引基で置換されていてもよいアルキ
    ル基またはアルケニル基、1〜3個のアリール基で置換
    されたアルキル基、アリール基で置換されていてもよい
    アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
    基、アルコキシメチル基、トリアルキル錫基、トリアリ
    ール錫基またはトリアルキルシリル基を示す。ここでア
    リール基またはアリールは、アルキル基、アルコキシ
    基、もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェ
    ニル基を示す。)で示される2−(テトラゾール−5−
    イル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラン類の製造法。
  2. 【請求項2】R1 およびR2 のうち少なくとも一つがニ
    トロ基、またはR3 CONH基である請求項1記載の製
    造法。
  3. 【請求項3】R1 およびR2 のうち少なくとも一つがR
    3 CONH基であり、R3 がフェニルブトキシフェニル
    基である請求項1記載の製造法。
  4. 【請求項4】溶媒がトルエン、キシレン、モノクロロベ
    ンゼンまたはジクロロベンゼンである請求項1記載の製
    造法。
  5. 【請求項5】R5 およびR5'が、ともにベンジル基、ベ
    ンズヒドリル基またはアルコキシカルボニル基である請
    求項1記載の製造法。
  6. 【請求項6】R5'が、4−メトキシベンジル基、トリチ
    ル基またはメトキシメチル基であり、R5 が水素原子で
    ある請求項1記載の製造法。
  7. 【請求項7】得られた2−(テトラゾール−5−イル)
    −4−オキソ−4H−ベンゾピラン類(1)を、さらに
    水に非混和性の有機溶媒に溶解または懸濁させ、得られ
    た溶液または懸濁液を水中に注ぎ撹拌下有機溶媒を蒸発
    留去し、結晶化させる請求項1記載の製造法。
  8. 【請求項8】請求項1で得られた2−(テトラゾール−
    5−イル)−4−オキソ−4H−ベンゾピラン類(1)
    のR5 が、ベンジル基、ベンズヒドリル基である化合物
    を還元することにより、R5 が水素原子である2−(テ
    トラゾール−5−イル)−4−オキソ−4H−ベンゾピ
    ラン類(1)の製造法。
  9. 【請求項9】一般式(1') (式中、R1 、R2 およびR5'は、前記と同じ意味を表
    わす。)で示される2−(テトラゾール−5−イル)−
    4−オキソ−4H−ベンゾピラン類。
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