JPH0866764A - はんだ付け装置 - Google Patents

はんだ付け装置

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JPH0866764A
JPH0866764A JP20674994A JP20674994A JPH0866764A JP H0866764 A JPH0866764 A JP H0866764A JP 20674994 A JP20674994 A JP 20674994A JP 20674994 A JP20674994 A JP 20674994A JP H0866764 A JPH0866764 A JP H0866764A
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solder
arc
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soldered
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Tomoyuki Sawada
智幸 澤田
Yoshiyuki Shimatani
義行 嶋谷
Shinichiro Kudo
慎一郎 工藤
Yoriaki Nishida
順紀 西田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非接触で加熱効率のよい、安定でクリーンな
はんだ付けを行うことができるはんだ付け装置を提供す
ることを目的とする。 【構成】 コネクタ端子1とリードより線2を、はんだ
付け部13より離れた位置14をアークにより加熱し、
はんだ付け温度を安定に保つよう電流を制御し、はんだ
材8をはんだ付け部13に適切に供給するよう制御する
ことにより、加熱効率のよい非接触熱源による安定で良
好なはんだ付けを行うはんだ付け装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱源としてアークを用
いたはんだ付け装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、はんだ付け装置は、プリント配線
板に見られるように電子部品を表面実装する場合、リフ
ローはんだ付け装置により自動化が進んでいるが、コネ
クタや端子台などをはんだ付けする場合、人手による手
作業で行われている。また、フロン全廃に向けてはんだ
付け後の洗浄工程を省くため、よりクリーンなはんだ付
けが求められている。
【0003】以下に従来のはんだ付け装置について説明
する。図6は従来のはんだ付け装置の例として、コネク
タ端子とリードより線のはんだ付けをこてにより行うは
んだ付け装置を示すものである。
【0004】図6において、71は予めはんだ付け部7
1aにはんだを余盛りしたコネクタ端子、72は予めは
んだ付け部72aにはんだをプリコートしたリード線で
あり、これらをはんだ付けすることとなる。73はこと
先、74はこて先73を加熱する被ー多であり、これら
によりはんだこてを構成している。76はヒータ74に
電流を供給し、こて先73の温度を一定に制御する電源
である。
【0005】以上のように構成されたはんだ付け装置に
ついて、以下その動作について説明する。
【0006】電源76によりヒータ74に電流を流し、
こて先73を所定のはんだ付け温度に加熱する。こて先
73をコネクタ端子71に接触させ、コネクタ端子71
を所定のはんだ付け温度に加熱すると、予めはんだ付け
部71aに余盛りしたはんだが溶融する。
【0007】そこで、この溶融したはんだ付け部71a
にリードより線72のはんだ付け部72aを接触する
と、リードより線72は熱伝導により加熱され、はんだ
付け部72aにプリコートしたはんだが溶融し、コネク
タ端子71の溶融はんだと融合して拡散する。
【0008】溶融したはんだが、はんだ付け部71aお
よびはんだ付け部72aに適切に拡散した後、こて先7
3をコネクタ端子71より離し加熱を止める。これによ
って、溶融したはんだが冷却され凝固しはんだ付けが完
了する。
【0009】なお、はんだ付け部71a,72aに拡散
したはんだ量が少ない場合は、再度こて先73をコネク
タ端子に接触させてはんだ付け部71a,72aを加熱
し、所定のはんだ付け温度に達した後、不足する量のは
んだ材を追加する。
【0010】以上は従来のはんだ付け装置として、はん
だこて75によるはんだ付け装置を説明したが、熱源と
して非接触式のレーザや光ビームなどを用いるはんだ付
け装置もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の装置では、こて先73をヒータ74で加熱し、それ
をコネクタ端子71に接触させて被はんだ付け部71a
を加熱するため、加熱効率が悪く、こて先73の接触の
仕方により加熱温度が安定しないという問題点を有して
いた。
【0012】また、はんだこて75を用いる場合にはこ
て先73をコネクタ端子71等の被はんだ付け母材に接
触させることとなるため、被はんだ付け母材が小さくな
るとはんだ付けが困難であった。
【0013】そこで、熱源としてレーザや光ビームなど
を用いるはんだ付け装置が提供されているが、これらは
光エネルギーを被はんだ付け母材に照射し吸収させ、熱
エネルギーに変換しているので、加熱効率は悪く、熱容
量の大きな被はんだ付け母材や反射率の異なる被はんだ
付け母材などをはんだ付けをするのに適さなかった。
【0014】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、加熱効率のよい非接触熱源により安定で良好なはん
だ付けを行うはんだ付け装置を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のはんだ付け装置は、被はんだ付け母材のはん
だ付け位置から離れた部分にアークを発生するアーク発
生手段と、前記はんだ付け位置にはんだ材を供給するは
んだ送給手段とを備えている。
【0016】また、はんだ付け位置の温度を検知する温
度検知手段と、この温度検知手段の検知した温度に基づ
いてアーク発生手段とはんだ送給手段の少なくとも一方
に指令を発し、前記はんだ付け位置の温度がはんだの溶
融温度以上でかつ被はんだ付け母材の溶融温度未満にな
るように前記アーク発生手段と前記はんだ送給手段とを
制御するはんだ付け制御手段とを備えている。
【0017】また、はんだ送給手段がはんだを継続して
送給するよう制御するはんだ送給制御手段を備えてい
る。
【0018】また、被はんだ付け母材のはんだ付け位置
から離れた部分にアークを発生するアーク発生手段と、
ふたつ以上の前記被はんだ付け母材のうち少なくともひ
とつの被はんだ付け母材を保持し他の被はんだ付け母材
側へ移動する保持手段と、前記はんだ付け位置の温度を
検知する温度検知手段と、前記温度検知手段の検知した
温度がはんだの溶融温度に達した後前記保持手段を移動
するよう制御する保持手段制御手段とを備え、少なくと
もひとつのはんだ付け母材のはんだ付け位置にあらかじ
めはんだを配している。
【0019】また、アーク発生手段が、最初に第1のア
ーク電流を供給し、その後前記第1のアーク電流より低
い第2のアーク電流を供給するアーク電流制御手段を備
えている。
【0020】また、被はんだ付け母材のアーク発生点を
はんだ付け位置より高くしている。
【0021】
【作用】この構成によって、被はんだ付け母材のはんだ
付け位置から離れた部分にアークを発生することによ
り、被はんだ付け母材を急速に加熱できるとともにはん
だ付け位置ではんだが飛散すること等がなくクリーンな
はんだ付けが可能となる。
【0022】また、はんだ付け位置の温度を検知しては
んだ付け位置の温度を安定に保つことにより良好なはん
だ付けが可能となる。
【0023】また、はんだを断続送球することにより、
はんだ付け位置の急激な温度低下を防止し、良好なはん
だ付けが可能となる。
【0024】また、被はんだ付け母材にあらかじめはん
だを配し、保持手段にて被はんだ付け母材同士を接触さ
せることにより、はんだ送給のできないような部分でも
はんだ付けができる。
【0025】また、アーク電流を高から低とすることに
より、より短時間にはんだ付け位置の温度を適切な温度
にすることができる。
【0026】また、被はんだ付け母材のアーク発生点を
はんだ付け位置より高くして、溶融したはんだがアーク
発生点に垂れることがないようにし、被はんだ付け母材
の加熱を素早く行うことができる。
【0027】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例として、コネクタ端
子とリードより線のはんだ付けについて、図面を参照し
ながら説明する。
【0028】図1において、1は被はんだ付け母材であ
るコネクタ端子、2は被はんだ付け母材であるリードよ
り線であり、これらをはんだ付けする。リードより線2
は、絶縁被覆2bにて覆われており、はんだ付けを行う
部分2aは絶縁被覆が取り除かれている。
【0029】3はコネクタ端子1に対しアークを発生す
る電極、4は電極3を囲むノズルであり、これらによっ
てトーチ5を構成している。ここで、リードより線2に
対しアークを発生させるようトーチ5を配置すると、リ
ードより線2は前述のとおり絶縁被覆2bに覆われてい
るためアークを発生させることができないので、本実施
例では、コネクタ端子1側にトーチ5を配置する。6は
不活性ガス供給装置であり、トーチ5の電極3とノズル
4の間にシールドガスとして不活性ガスを流している。
【0030】7はコネクタ端子1と電極3に電流を供給
する電源、電源7の陽極はコネクタ端子1に接続し、陰
極は電極3に接続している。9ははんだ付け部13には
んだ材8を供給するはんだ送給機構、10ははんだ送給
機構9を制御するはんだ送給制御装置、11ははんだ付
け部13の温度を計測する非接触温度センサ、12はは
んだ付け制御手段である温度制御装置であり、この温度
制御装置12は計測した温度に応じて電源7およびはん
だ送給制御装置10に指令を与える。
【0031】以上のように構成されたはんだ付け装置に
ついて、以下にその動作を説明する。
【0032】まず、不活性ガス供給装置6より不活性ガ
ス15を流し、電極3、コネクタ端子1およびはんだ付
け部13の周囲を不活性ガス15によりシールドする。
【0033】上記各部が不活性ガス15により十分シー
ルドされた後、電源7により電流を流し、電極3とコネ
クタ端子1の間にアークを発生させる。このとき、アー
ク発生部14は、溶融したはんだ材8にアークが直接影
響しない位置まではんだ付け部13より離れた位置とす
る。
【0034】その後、発生したアークによりコネクタ端
子1が加熱され、コネクタ端子1と接触するリードより
線2も熱伝導により加熱される。
【0035】また、はんだ付け部13の温度を非接触温
度センサー11で計測し、はんだ付けに適切な温度とな
るよう温度制御装置12の指令により電源7の電流を制
御する。
【0036】はんだ付け部13がはんだ材8の溶融温度
に達した後、温度制御装置12の指令がはんだ送給制御
装置10に出され、はんだ送給制御装置10の制御によ
りはんだ送給機構9が動作し、はんだ材8をはんだ付け
部13に供給する。
【0037】供給されたはんだ材8は順次溶融し、コネ
クタ端子1とリードより線2の間隙およびコネクタ端子
1のはんだ付けを行う部分2aの表面に拡散する。
【0038】適切なはんだ量を供給した後、はんだ供給
機構9を停止しはんだ材8の供給を止める。はんだ材8
の停止時には、はんだ供給機構9を逆転してはんだ材8
を少し戻すようにしている。
【0039】こうして、溶融したはんだがはんだ付け部
13に適切に拡散した後、電流を停止しアークを止め
る。
【0040】アーク停止後、電極3が冷却され、かつ、
溶融はんだが凝固するまで冷却した後、不活性ガス15
の供給を停止する。
【0041】次に図2において、電流の制御について説
明する。図2(a)は、本発明の第1の実施例における
第1の電流制御を示す図であり、時間に対し電流を一定
とした例である。
【0042】図2(a)の実線で示す電流J1と加熱時
間t1により、はんだ付け部13が所定のはんだ付け温
度T1となり、かつ、供給したはんだ材8が溶融し拡散
するのに必要な熱量が得られるものとする。
【0043】いま、加熱時間t1を短くする場合、必要
な熱量を得るには電流を大きくし、例えば図2(a)の
点線で示す電流J2とすると加熱時間t2のようにな
る。
【0044】しかし、電流を大きくすると加熱が急激と
なり、はんだ付け部13の温度が所定のはんだ付け温度
T1をオーバーし、最悪の場合コネクタ端子1を溶融す
ることとなる。
【0045】よって、本実施例において、電流は、コネ
クタ端子1の温度がその溶融温度に達しない範囲で、所
定のはんだ付け温度T1となるよう制御する。また、加
熱時間は、必要な量のはんだ材8が溶融しはんだ付け部
13に拡散するのに要する時間とする。
【0046】なお、上記のとおり図2(a)に示すよう
に電流を一定とした場合、加熱時間を短縮するには限界
が生じる。
【0047】そこで、本実施例の第1の実施例における
第2の電流制御を示す図に示すように、最初電流をJ4
のように高く流し一定時間t4が経過した後、所定のは
んだ付け温度T1に達する加熱時間t3まで電流をJ3
のように低く流すように制御するものとする。
【0048】これにより、コネクタ端子1は最初急激に
加熱され温度が上昇し、その後電流を低くすることによ
り、所定のはんだ付け温度T1に素早く立上げて保持す
ることが可能となり、図2(a)の場合に比べ加熱時間
を短縮することができる。
【0049】次に図3において、はんだ材の供給制御に
ついて説明する。図3(a)は本発明の第1の実施例に
おけるはんだ材供給の第1の制御を示す図で、一定の送
給速度で連続的にはんだ材を供給した例を示している。
【0050】図3(a)の実線で示す送給速度v1と送
給時間t11により、所定のはんだ量M1が得られるも
のとする。
【0051】いま、送給時間t11を短くする場合、必
要なはんだ量を得るには送給速度を早くし、例えば図3
(a)の点線で示す送給速度v2のようにすると送給時
間t12のようになる。
【0052】しかし、送給速度を破約するとはんだ量が
急増し、はんだ付け部13の温度が所定のはんだ付け温
度T1より急激に低下することとなり、最悪の場合はん
だ材8が溶融せずはんだ材8がはんだ付け部13に固着
する。
【0053】よって、本実施例においては、はんだ付け
部13の温度が、はんだ材8を供給することにより所定
のはんだ付け温度T1より急激に低下して、はんだ材8
の溶融温度より低くならないよう、送給速度を制御して
いる。また、送給時間は、必要な量のはんだ材8を供給
するのに要する時間とする。
【0054】なお、上記のとおり図3(a)に示すよう
に一定の送給速度で連続的にはんだ材8を供給した場
合、送給時間を短縮するには限界が生じる。
【0055】そこで、本実施例では図3(b)、本発明
の第1の実施例におけるはんだ材供給の第2の制御を示
す図に示すように、断続的にはんだ材8を供給するもの
とする。すなわち、供給速度V3にて所定のはんだ量M
1を供給する送給時間t13まで断続的にはんだ材8を
供給する。また、送給時間t13経過後は、はんだ送給
機構9を逆転してはんだ材8を少し戻すようにしてい
る。これにより、はんだ付け部13の温度が急激に低下
することなく、安定にはんだ材8を溶融し、図3(a)
の場合に比べ送給時間を短縮することができる。
【0056】なお、図1に示したとおり、はんだ付け部
13の温度を非接触温度センサー11で計測し、その温
度に応じて電流を制御することにより、はんだ材8の供
給による温度低下などの外乱に対しより安定したはんだ
付け温度を確保することができ、また、はんだ材8の送
給を開始するタイミングを得ることが可能となり、更に
良好なはんだ付けを可能とするはんだ付け装置を提供す
ることができる。
【0057】次にアークのスタート性と安定性について
説明する。一般に、本実施例に示すアークによる加熱
は、ティグ溶接に見られるように母材を溶融することを
目的とする場合に多く用いられる。ただし、アークによ
る加熱温度は、例えばアルミニウムの融点は約660
℃、銅の融点は約1084℃から明らかなように、本実
施例におけるはんだ付け温度に比べティグ溶接の加熱温
度は極めて高く、大半の場合数十A以上の電流で使用さ
れている。
【0058】一方、本実施例においては、はんだ付けを
目的として下り、例えば電子部品のはんだ付けに多く用
いられている錫〔Sn〕と鉛〔Pb〕の合金によるはん
だ材においては、例えば63Sn−37Pbはんだ合金
の融点〔液相線温度〕は183℃であり、実際のはんだ
付け温度は液相線温度+40〜50℃程度の低い温度と
なる。
【0059】更に、本実施例のコネクタ端子11のよう
な被はんだ付け母材は電子部品に見られるように極めて
小さく熱容量が小さいので、加熱に必要な電流は低くな
る。例えば、図1で、外径3.5mmの銅合金端子と断
面1.25mm2の銅より線をはんだ付けする場合、加
熱に要する熱容量は約70Jで、平均電流約5Aで加熱
時間約3.5秒、平均電流約8Aで加熱時間約2秒とな
る。また、幅2mm、厚さ0.5mmの銅合金端子と断
面0.5mm2の銅より線をはんだ付けする場合、加熱
に要する熱容量は5Jで、平均電流約0.5Aで加熱時
間約2.5秒、平均電流約1Aで加熱時間約1.3秒と
なる。
【0060】したがって、はんだ付けに用いる電流は、
ティグ溶接などに使用される電流より極めて低くなり、
アークのスタート性や安定性について問題が発生する。
【0061】そこで、本実施例においては、アークのス
タート性などを安定にするため、被はんだ付け母材から
の陽イオンが電極に衝突し、電極が早く暖まり熱陰極化
して電子放出が良くなるように、熱容量の小さい小径の
電極、すなわち、直径1.6mm以下の電極を用いるも
のとする。
【0062】また、特定の期間はんだ付けを行わずアー
クを発生しない場合は、事前にはんだ付けとは関係のな
い所でアークを発生させて電極を温めてから、本来のは
んだ付けを行う箇所でアークを発生させることにより、
更にアークのスタート性などを安定させるものとする。
【0063】低い電流でのアークの安定性は、アークを
覆う不活性ガス15が乱れると不安定となる。よって、
不活性ガス15の流速を確保し、ノズル先端と電極先端
との距離すなわち電極突出し長が長くなってアーク周囲
の不活性ガス15の流速が低下しないものとする。
【0064】本実施例においては、電極とノズルの間に
流す不活性ガス15の平均流速〔不活性ガス流量/(ノ
ズル断面積−電極断面積)〕わ3.0m/s以上とし、
電極突出し長を5.0mm以下として、低い電流におい
てもアークを安定に持続することを可能としている。
【0065】また、電極先端とコネクタ端子1の距離す
なわちアーク長が長くなるとアーク電圧が高くなりアー
クの安定性が低下することにより、本実施例では、アー
ク長を3.0mm以下の範囲で、電流に応じて調整する
ことによりアークを安定させるものとする。
【0066】以上のように本実施例によれば、以下の効
果を得ることができる。 (a)被はんだ付け母材のはんだ付け部より離れた位置
をアークにより加熱することにより、溶融したはんだが
飛散せず、加熱効率のよいクリーンで良好なはんだ付け
を行うことができる。
【0067】(b)電流を被はんだ付け母材が溶融しな
い範囲で所定のはんだ付け温度になるよう制御すること
により、良好なはんだ付けを行うことができる。
【0068】(c)電流を初めは高く後に低くすること
により、立上がりの早い加熱で短時間に良好なはんだ付
けを行うことができる。
【0069】(d)はんだ材を間欠に供給することによ
り、はんだ付け部の温度が安定に保たれ良好なはんだ付
けを行うことができる。
【0070】(e)非接触温度センサーによりはんだ付
け部の温度を計測し、電流の制御およびはんだ材の供給
を制御することにより、はんだ付け部の温度が安定に保
たれ良好なはんだ付けを行うことができる。
【0071】(f)電極径を1.6mm以下とすること
により、アークのスタート性が安定となり良好なはんだ
付けを行うことができる。
【0072】(g)不活性ガス15の平均流速を3.0
m/sとすることにより、アーク周囲のガスシールド性
を確保してアークを安定にし良好なはんだ付けを行うこ
とができる。
【0073】(h)電極突出し長を5.0mm以下とす
ることにより、アーク周囲のガスシールド性を確保しア
ークを安定にし良好なはんだ付けを行うことができる。
【0074】(i)アーク長を3.0mm以下とするこ
とにより、アーク電圧が高くなることを抑え、また、ア
ーク周囲のガスシールド性を確保してアークを安定にし
良好なはんだ付けを行うことができる。
【0075】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図4は本発明の第
2の実施例におけるはんだ付け部を示す図である。
【0076】図4において、本発明の第1の実施例と同
様の部分については同じ符号を用い、説明を省略する。
本実施例ではアーク発生部14が高く、はんだ付け部1
3が低くなるようにしている。
【0077】こうすることにより、溶融したはんだがア
ーク発生部14に流れるのを防ぎ、また、溶融したはん
だがはんだ付け部13に速やかに拡散し良好なはんだ付
けを行うことができる。
【0078】(実施例3)以下本発明の第3の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図5は本発明の第
3の実施例におけるはんだ付け装置の構成を示す図であ
る。
【0079】図5において、実施例1と同様の構成につ
いては同じ番号を付して説明を省略する。本実施例では
リードより線52を保持する保持手段たるチャック機構
59と、チャック機構59と、チャック機構59を制御
する保持手段制御手段たるチャック制御装置60を設け
ている。また、コネクタ端子51のはんだ付け部51
a、および、リードより線52のはんだ付け部52a
は、予め適正量のはんだをプリコートしてある。
【0080】上記のように構成されたはんだ付け装置に
ついて、その動作を説明する。まず、不活性ガス15を
流し、電極3とコネクタ端子51の周囲を不活性ガス1
5によりシールドする。
【0081】一方、チャック制御装置60の制御によ
り、チャック機構59が動作し、リードより線52を保
持する。
【0082】コネクタ端子51などが不活性ガス15に
より十分シールドされた後、電源7により電流を流し、
電極3とコネクタ端子51の間にアークを発生する。
【0083】その後、発生したアークによりコネクタ端
子51が加熱され、はんだ付け部51aに予め余盛りし
たはんだが熱伝導により加熱される。
【0084】また、はんだ付け部63の温度を非接触温
度センサー11で計測し、はんだ付けに適切な温度とな
るよう温度制御装置12の指令により電源7の電流を制
御する。
【0085】はんだ付け部63がはんだの溶融温度に達
した後、温度制御装置12の指令がチャック制御装置6
0に出され、チャック制御装置60の制御によりチャッ
ク機構59が動作し、リードより線52のはんだ付け部
52aをはんだ付け部51aの溶融したはんだに接触さ
せる。
【0086】するとリードより線52のはんだ付け部5
2aに予めプリコートされたはんだは溶融し、はんだ付
け部51aの溶融はんだと融合することにより、コネク
タ端子51とリードより線52の間隙を埋める。
【0087】溶融したはんだがはんだ付け部63に適切
に拡散した後、電流を停止しアークを止める。
【0088】溶融はんだが凝固した後、温度制御装置1
2の指令がチャック制御装置60に出され、チャック制
御装置60の制御によりチャック機構59が動作して、
リードより線52の保持を開放する。
【0089】また、電極3およびはんだ付け部63が冷
却した後、不活性ガス15の供給を停止する。
【0090】以上のように、被はんだ付け母材のはんだ
付け部を予めはんだでプリコートすることにより、事前
に被はんだ付け母材同士を接触した状態に保持できない
場合や、はんだ付け部周辺のスペースが狭く図1の実施
例に示した構成ではんだ付けできない場合に有効で、良
好なはんだ付けを行うことができる。
【0091】なお、上記各実施例において、被はんだ付
け母材1,51はコネクタ端子、被はんだ付け母材2,
52はリードより線としたが、両者ははんだ付けが可能
な材質であればよい。
【0092】
【発明の効果】以上のように本発明のはんだ付け装置
は、加熱効率が良くはんだ付け位置の素早い加熱が可能
であるとともに、安定・良好でかつクリーンなはんだ付
けができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるはんだ付け装置
の構成図
【図2】(a)第1の実施例における第1の電流制御を
示す図 (b)同じく第2の電流制御を示す図
【図3】(a)第1の実施例におけるはんだ材供給の第
1の制御を示す図 (b)同じく第2の制御を示す図
【図4】本発明の第2の実施例におけるはんだ付け部を
示す図
【図5】本発明の第3の実施例におけるはんだ付け装置
の構成を示す図
【図6】従来のこてによるはんだ付け装置の構成図
【符号の説明】
1 コネクタ端子 2,52 リードより線 2a,52a リードより線のはんだ付け部 2b,52b リードより線の絶縁被覆 3 電極 4 ノズル 5 トーチ 6 不活性ガス 7 電源 8 はんだ材 9 はんだ送給機構 10 はんだ送給制御装置 11 非接触温度センサー 12 はんだ付け制御装置 13 はんだ付け部 14 アーク発生部 51 コネクタ端子 59 チャック機構 60 チャック制御装置 63 はんだ付け部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 順紀 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被はんだ付け母材のはんだ付け位置から
    離れた部分にアークを発生するアーク発生手段と、前記
    はんだ付け位置にはんだ材を供給するはんだ送給手段と
    からなるはんだ付け装置。
  2. 【請求項2】 はんだ付け位置の温度を検知する温度検
    知手段と、この温度検知手段の検知した温度に基づいて
    アーク発生手段とはんだ送給手段の少なくとも一方に指
    令を発し、前記前記はんだ付け位置の温度がはんだの溶
    融温度以上でかつ被はんだ付け母材の溶融温度未満にな
    るように前記アーク発生手段と前記はんだ送給手段とを
    制御するはんだ付け制御手段とを備えた請求項1記載の
    はんだ付け装置。
  3. 【請求項3】 はんだ送給手段がはんだを継続して送給
    するよう制御するはんだ送給制御手段を備えた請求項1
    記載のはんだ付け装置。
  4. 【請求項4】 被はんだ付け母材のはんだ付け位置から
    離れた部分にアークを発生するアーク発生手段と、ふた
    つ以上の前記被はんだ付け母材のうち少なくともひとつ
    の被はんだ付け母材を保持し他の被はんだ付け母材側へ
    移動する保持手段と、前記はんだ付け位置の温度を検知
    する温度検知手段と、前記温度検知手段の検知した温度
    がはんだの溶融温度に達した後前記保持手段を移動する
    よう制御する保持手段制御手段とを備え、少なくともひ
    とつのはんだ付け母材のはんだ付け位置にあらかじめは
    んだを配したはんだ付け装置。
  5. 【請求項5】 アーク発生手段が、最初に第1のアーク
    電流を供給し、その後前記第1のアーク電流より低い第
    2のアーク電流を供給するアーク電流制御手段を備えた
    請求項1または4記載のはんだ付け装置。
  6. 【請求項6】 被はんだ付け母材のアーク発生点をはん
    だ付け位置より高くした請求項1または4記載のはんだ
    付け装置。
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