JPH0863291A - タッチパネル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 タッチパネルのタッチ角のばらつきに影響さ
れるタッチ位置の認識ずれを解消する。 【構成】 オペレータがモニタ装置を見てタッチ目標位
置をタッチ棒でタッチする操作を行うと、モニタ装置の
前面に平行になるように取り付けられた２群の光センサ
群それぞれが構成するタッチ検出面をタッチ棒が横切る
その位置をタッチ位置検出器が検出する。タッチ角演算
器が、このタッチ位置検出器が認識する各光センサ群に
対応するタッチ位置間の座標ずれと２群の光センサ群そ
れぞれが構成するタッチ検出面間の間隔からタッチ棒の
タッチ角を演算する。そしてタッチ位置補正器が、タッ
チ位置検出器が認識するタッチ位置とタッチ角演算器が
検出するタッチ角、及びモニタ装置の表示面から光セン
サ群のタッチ検出面までの間隔をもとにして当該モニタ
装置の表示面上のタッチ目標位置を算出して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、モニタ装置の表示面
の前面に取り付けて使用するタッチパネル装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、光式タッチパネル装置は図４に示
すような構成であり、ＣＲＴ装置その他のモニタ装置の
表示面１に対して取り付けられたタッチパネル枠２に、
光センサ群３が縦横直交軸方向（図においては、紙面に
垂直なＸ軸方向と、上下Ｙ軸方向）に配置されており、
タッチ棒５で表示面１の所望の位置をタッチするように
していた。また、タッチ位置検出回路として、図５に示
すようなタッチ位置検出器６を備えていた。

【０００３】このような従来のタッチパネル装置では、
光センサ群３によって構成されるタッチ検出面４をタッ
チ棒５が横切る点Ａ（Ｘ０，Ｙ０）においてタッチ位置
検出器６がタッチ位置Ｂ（ｘ０，ｙ０）を検出し、これ
をモニタ装置の表示面１上のタッチ目標位置Ｔ（ｘｔ，
ｙｔ）として認識していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のタッチパネル装置では、次のような問題点があっ
た。すなわち、タッチ棒５がタッチ検出面４と表示面１
とに対して垂直に横切らないと、タッチ検出面４上で検
出したタッチ位置Ｂ（ｘ０，ｙ０）とタッチ目標位置Ｔ
（Ｘｔ，Ｙｔ）との間に誤差δを生じる。特に、大型の
モニタ装置の表示面１に対してタッチ操作を行う場合
は、オペレータの目７と表示面１との間の距離が広が
り、視差による影響が加味されて、タッチ棒５をタッチ
検出面４と表示面１とに垂直に横切らせることが困難な
ことが多く、タッチ位置の誤認識が生じやすい問題点が
あった。

【０００５】この発明は、このような従来の問題点に鑑
みてなされたものであり、タッチ棒がタッチ面を横切る
角度を自動的に検出してタッチ検出位置を補正し、タッ
チ目標位置をより正しく認識できるようにしたタッチパ
ネル装置を提供することを目的をする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明のタッチパネル
装置は、モニタ装置の表示面の前面に平行になるように
取り付けられた、直交２軸座標を検出する２群の光セン
サ群と、各光センサ群が構成するタッチ検出面における
タッチ位置を認識するタッチ位置検出器と、タッチ位置
検出器が認識する各光センサ群に対応するタッチ検出面
上のタッチ位置間の座標ずれと２群の光センサ群それぞ
れが構成するタッチ検出面間の間隔からタッチ角を演算
するタッチ角演算器と、タッチ位置検出器が認識するタ
ッチ位置とタッチ角演算器が検出するタッチ角、及びモ
ニタ装置の表示面から当該タッチ位置を認識する光セン
サ群の構成するタッチ検出面までの間隔をもとにして当
該モニタ装置の表示面上の正規のタッチ位置を算出する
タッチ位置補正器とを備えたものである。

【０００７】

【作用】この発明のタッチパネル装置では、オペレータ
がモニタ装置の表示面を見てソフトキーのような特定の
タッチ目標位置をタッチ棒でタッチする操作を行うと、
次の動作によって表示面上のタッチ位置を正しく検出す
る。

【０００８】モニタ装置の表示面の前面に平行になるよ
うに取り付けられた、直交２軸座標を検出する２群の光
センサ群それぞれが構成するタッチ検出面をタッチ棒の
先端が横切ると、２群の光センサ群それぞれのタッチ検
出面上のタッチ位置をタッチ位置検出器が検出する。そ
してタッチ角演算器が、このタッチ位置検出器が認識す
る各光センサ群に対応するタッチ検出面上のタッチ位置
間の座標ずれと２群の光センサ群それぞれが構成するタ
ッチ検出面間のあらかじめ設定されている間隔からタッ
チ棒の傾き角度であるタッチ角を演算する。

【０００９】そしてタッチ位置補正器が、タッチ位置検
出器が認識するタッチ位置とタッチ角演算器が検出する
タッチ角、及びモニタ装置の表示面から当該タッチ位置
を認識する光センサ群の構成するタッチ検出面までの間
隔をもとにして当該モニタ装置の表示面上のタッチ目標
位置を算出して出力する。

【００１０】こうして、オペレータがタッチ棒を傾けた
状態でモニタ装置の表示面上のタッチ目標位置にタッチ
しても、タッチパネル装置側でタッチ角を自動的に演算
して本来のタッチ目標位置とタッチパネル装置のタッチ
検出面上の位置との間の誤差を補正し、正しくタッチ位
置を割り出し、出力するようにする。

【００１１】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づい詳説
する。図１はこの発明の一実施例の機械的な構成を示し
ており、図２はその回路構成を示している。

【００１２】まず、この実施例のタッチパネル装置の機
械的な配置について説明すると、モニタ装置の表示面１
の前面に、あらかじめ定められた一定の間隔ｄ０を開け
て互いに平行になるように直交２軸座標（図において、
紙面に垂直なＸ軸方向の座標と紙面の上下のＹ軸方向の
座標）を検出する第１と第２の光センサ群１０，１１が
タッチパネル枠２によって取り付けられている。これら
の第１と第２の光センサ群１０，１１間の間隔はΔｄと
し、表示面１から外側に位置する第２の光センサ群１１
のタッチ検出面１３までの距離をｄ１とする。

【００１３】次に、この実施例のタッチパネル装置の回
路構成について説明すると、第１と第２の光センサ群１
０、１１各々が構成するタッチ検出面１２，１３各々を
横切る位置Ａ０（Ｘ０、Ｙ０），Ａ１（Ｘ１，Ｙ１）か
ら表示面１上のタッチ位置ＢＢ０（ｘ０，ｙ０），Ｂ１
（ｘ１，ｙ１）各々を認識する第１と第２のタッチ位置
検出器１４，１５と、これらのタッチ位置検出器１４，
１５各々が認識するタッチ位置Ｂ０（ｘ０，ｙ０），Ｂ
１（ｘ１，ｙ１）間の座標ずれδ１と２群の光センサ群
１０，１１それぞれが構成するタッチ検出面１２，１３
間の間隔Δｄからタッチ角θを演算するタッチ角演算器
１６と、タッチ位置検出器１４，１５それぞれが認識す
るタッチ位置（ｘ０，ｙ０），（ｘ１，ｙ１）とタッチ
角演算器１６が検出するタッチ角θ、及びモニタ装置の
表示面１から当該タッチ位置を認識する光センサ群の構
成するタッチ検出面１２，１３までの間隔ｄ０、Δｄを
もとにして当該モニタ装置の表示面１上の正規のタッチ
目標位置Ｔ（ｘｔ，ｙｔ）を算出するタッチ位置補正器
１７とを備えている。

【００１４】次に、上記構成のタッチパネル装置の動作
について説明する。図１、図２に示すようにタッチ棒５
が光センサ群１１，１２によって構成される２群のタッ
チ検出面１２、１３を横切る点Ａ０（Ｘ０，Ｙ０），Ａ
１（Ｘ１，Ｙ１）において、タッチ位置検出器１４，１
５それぞれは表示面１上のタッチ位置Ｂ０（ｘ０，ｙ
０），Ｂ１（ｘ１，ｙ１）を検出し、この位置情報をタ
ッチ角演算器１６に出力する（図３のフローチャートに
おけるステップＳ１〜Ｓ３）。

【００１５】タッチ角演算器１６はこれらのタッチ位置
情報と、またあらかじめ設定されているタッチ検出面１
２，１３間の距離Δｄに基づき、次の関係式によってタ
ッチ角θを演算する（ステップＳ４）。

【００１６】tan θx ＝Δｄ／（ｘ１−ｘ０） tan θy ＝Δｄ／（ｙ１−ｙ０） ただし、ｘ１＝ｘ０のときには、θ＝９０° ｙ１＝ｙ０のときには、θ＝９０° さらにタッチ角補正器１７は、第１のセンサ群１０のタ
ッチ検出面１２上のタッチ位置Ａ０（Ｘ０，Ｙ０）にお
ける表示面１との距離ｄ０と、上記のタッチ角θを用い
て、次の関係式に基づいてタッチ位置の補正演算を行
い、タッチ目標位置Ｔ（ｘｔ，ｙｔ）を算出して、出力
する（ステップＳ５，Ｓ６）。

【００１７】tan θx ＝ｄ０／（ｘ０−ｘｔ） tan θy ＝ｄ０／（ｙ０−ｙｔ） ただし、θx ＝９０°のときには、ｘｔ＝ｘ０ θy ＝９０°のときには、ｙｔ＝ｙ０ なお、図１では縦Ｙ軸方向の傾きしか明確ではないが、
実際には水平Ｘ軸方向にも傾きがあるものとして説明し
た。

【００１８】このようにして、この実施例のタッチパネ
ル装置は、第１と第２の光センサ群をモニタ装置の表示
面の前面に配置し、これらが検出するタッチ位置からタ
ッチ棒の傾き角であるタッチ角を求め、タッチ棒の先端
が実際に位置する座標を演算によって求め、これを実際
のタッチ位置とするようにしたので、オペレータの目の
位置から遠く離れた位置をタッチするためにタッチ棒が
斜めに傾くような場合にも正確にタッチ位置を割り出す
ことができる。

【００１９】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、モニタ
装置の表示面の前面に平行になるように２群の光センサ
群を取り付け、それぞれが構成するタッチ検出面をタッ
チ棒の先端が横切ると、２群の光センサ群それぞれのタ
ッチ検出面上のタッチ位置を検出し、各光センサ群に対
応するタッチ検出面上のタッチ位置間の座標ずれと２群
の光センサ群それぞれが構成するタッチ検出面間のあら
かじめ設定されている間隔に基づいてタッチ棒のタッチ
角を演算し、さらにタッチ検出面上のタッチ位置とタッ
チ角、及びモニタ装置の表示面からタッチ検出面までの
間隔をもとにして当該モニタ装置の表示面上のタッチ目
標位置を算出して出力するようにしているので、オペレ
ータがタッチ棒を傾けた状態でモニタ装置の表示面上の
タッチ目標位置にタッチしても、タッチパネル装置側で
傾き角を自動的に演算して本来のタッチ目標位置と光セ
ンサ群のタッチ検出面上のタッチ検出位置との間の誤差
を補正し、正しくタッチ位置を割り出して出力すること
ができ、特に大画面のモニタ装置に使用する場合に有効
なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例の機械的な構成を示す側面
図。

【図２】上記実施例の回路構成を示すブロック図。

【図３】上記実施例のタッチ位置演算処理手順を示すフ
ローチャート。

【図４】従来例の機械的な構成を示す側面図。

【図５】従来例の回路構成を示すブロック図。

【符号の説明】

１ 表示面 ２ タッチパネル枠 １０ 光センサ群 １１ 光センサ群 １２ タッチ検出面 １３ タッチ検出面 １４ タッチ位置検出器 １５ タッチ位置検出器 １６ タッチ角演算器 １７ タッチ位置補正器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 モニタ装置の表示面の前面に平行になる
   ように取り付けられた、直交２軸座標を検出する２群の
   光センサ群と、 前記各光センサ群が構成するタッチ検出面におけるタッ
   チ位置を認識するタッチ位置検出器と、 前記タッチ位置検出器が認識する前記各光センサ群に対
   応するタッチ検出面上のタッチ位置間の座標ずれと前記
   ２群の光センサ群それぞれが構成するタッチ検出面間の
   間隔からタッチ角を演算するタッチ角演算器と、 前記タッチ位置検出器が認識するタッチ位置と前記タッ
   チ角演算器が検出するタッチ角、及び前記モニタ装置の
   表示面から当該タッチ位置を認識する光センサ群の構成
   するタッチ検出面までの間隔をもとにして当該モニタ装
   置の表示面上の正規のタッチ位置を算出するタッチ位置
   補正器とを備えて成るタッチパネル装置。