JPH086211Y2 - 冷媒状態検出装置 - Google Patents

冷媒状態検出装置

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JPH086211Y2
JPH086211Y2 JP1990082492U JP8249290U JPH086211Y2 JP H086211 Y2 JPH086211 Y2 JP H086211Y2 JP 1990082492 U JP1990082492 U JP 1990082492U JP 8249290 U JP8249290 U JP 8249290U JP H086211 Y2 JPH086211 Y2 JP H086211Y2
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temperature
housing
self
heating type
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将 栗原
一光 小林
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車両や家屋等の室内を冷、暖房する空調装
置に好適に用いられる冷媒状態検出装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、冷媒状態検出装置は自動車、住宅等に装備さ
れている冷房装置、暖房装置等の空調装置に用いられて
いる冷媒の液相、気相状態を検出するものである。
ここで、自動車用に用いられる空調装置はアンモニ
ア、フロンガス等の冷媒が循環する循環流路を形成した
配管の途中には、該冷媒の循環方向に沿って順次、コン
プレッサ、放熱器、冷媒貯蔵タンク、膨張弁および吸熱
器が設けられている。そして、コンプレッサ、放熱器、
冷媒貯蔵タンクおよび膨張弁はエンジンルームに設けら
れ、吸熱器は運転室内へ臨ませて設けられている。
そして、冷媒は、気相状態でコンプレッサによって圧
縮され、放熱器で熱を放出して液相状態となり、冷媒貯
蔵タンクを介して膨張弁で減圧され、吸熱器で熱を吸収
して気相状態となり、コンプレッサに流入する。そし
て、この一連の作用によって、吸熱器、運転室内から熱
を奪って該運転室内を冷却し、放熱器で車外に熱を放出
する。
一方、装置内に封入された冷媒は、長期間の使用等に
よって外部に抜けて冷媒残量が減少することがあり、こ
の冷媒残量が減少すると、空調装置の機能が低下してし
まう。
このため、冷媒の残量を点検しなければならないが、
この点検の手段としては、従来、冷媒貯蔵タンクの上端
部に覗窓を設けたり、装置内の冷媒減少による圧力の変
化を検知する圧力センサを膨張弁の上流側の液相領域に
設けたものがある。なお、圧力センサを設ける場合は、
冷媒残量不足を検知した圧力センサからの信号により作
動し、運転者に知らせる報知装置が運転室内に設けられ
ている。
ところが、冷媒残量の検知手段として覗窓だけを設け
る場合、定期的に覗窓から冷媒状態を点検する必要があ
り、その作業が煩雑である。
また、圧力センサを設ける場合、該圧力センサが設け
られる液相領域は、コンプレッサで加圧されているの
で、液相状態と気相状態とで圧力が大きく変化すること
がなく、冷媒残量の検出精度が悪いという問題点があ
る。
そこで、本出願人は先に特願平1−339070号(以下、
先行技術という)により、冷媒残量検出センサを用いて
冷媒残量を検出する装置を提供した。
即ち、該冷媒残量検出センサはハウジングと、該ハウ
ジング内に設けられ、外部から電圧が印加される電極体
と、ハウジング内の先端部に位置して設けられ、一端側
が該電極体に、他端側が前記ハウジングに接続され、冷
媒の温度を該ハウジングを介して検知する自己発熱型感
温抵抗素子とから構成されている。
そして、該冷媒残量検出センサは冷媒が液相状態とな
る流路途中に設けることによって、この流路内の冷媒残
量が不足して気液混合状態になった場合、自己発熱型感
温抵抗素子の自己発熱量が冷媒の吸熱量より大きくなる
から、この感温抵抗素子の温度が大幅に上昇し、完全な
液相状態と、気液混合状態ないし気相状態とを正確に判
別することが可能となり、冷媒漏れ等による冷媒不足を
検出して警報できるようになっている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、上述した先行技術の冷媒残量検出センサは
冷媒漏れ等による冷媒不足を検出して警報できるもの
の、冷媒充填時の冷媒量が適正充填となったか否かを検
出するのが難しいという問題がある。
即ち、冷媒残量検出センサにより冷媒不足を検知した
後に、冷媒充填作業を行なう場合、ハウジングが冷却さ
れていない状態で第8図の時点S0にて自己発熱型感温抵
抗素子に電圧を印加し、該感温抵抗素子を第8図に示す
特性線Gの如く基準温度T0まで自己発熱させると、この
熱によりハウジングも特性線Hの如く加熱されるから、
冷媒が時点S1で適正量まで充填されたとしても、ハウジ
ングはなかなら冷やされずに、自己発熱型感温抵抗素子
への冷却作用が緩慢になり冷媒量検出の応答性が悪くな
る。このため、冷媒残量検出センサからの検出信号(警
報)に基づき冷媒の充填量を判別しようとすると、実際
には冷媒が過充填になってしまうという問題がある。
本考案は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもの
で、ハウジングの温度上昇を制御することにより、冷媒
充填時に冷媒量が適正充填になったか否かを確実に検出
でき、検出精度を向上できるようにした冷媒状態検出装
置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上述した課題を解決するために本考案は、冷媒流路の
途中に設けられる筒状のハウジングと、該ハウジング内
の先端部に設けられ、該ハウジングの外部から電圧が印
加されることにより、前記冷媒の温度を検知する自己発
熱型感温抵抗素子とからなる冷媒状態検出装置に適用さ
れる。
そして、本考案が採用する構成の特徴は、前記自己発
熱型感温抵抗素子の近傍に位置して前記ハウジング内に
設けられ、該ハウジングの温度を検出する感温センサ
と、該感温センサからの検出信号に基づき前記自己発熱
型感温抵抗素子に外部から印加する電圧を制御し、前記
ハウジングの温度が一定温度以上になると前記自己発熱
型感温抵抗素子への電圧印加を中止させる印加電圧制御
手段とを備えたことにある。
〔作用〕
上記構成により、自己発熱型感温抵抗素子からの熱で
加熱されるハウジングの温度を、自己発熱型感温抵抗素
子の近傍位置でハウジング内に設けた感温センサによっ
て検出でき、印加電圧制御手段は感温センサからの検出
信号(前記ハウジングの温度)に基づき、前記自己発熱
型感温抵抗素子に外部から印加する電圧を制御し続ける
ことができる。
そして、前記印加電圧制御手段はハウジングの温度が
一定温度以上になると前記自己発熱型感温抵抗素子への
電圧印加を自動的に中止させるから、該自己発熱型感温
抵抗素子からの熱でハウジングがこれ以上に加熱される
ことはなくなり、ハウジングの温度が一定温度以上まで
上昇するのを確実に抑えることができる。次に、この状
態でハウジングが冷媒より冷却され、ハウジングの温度
が下がってくると、前記印加電圧制御手段は自己発熱型
感温抵抗素子に再び電圧を印加させるようになり、この
ときには該自己発熱型感温抵抗素子によって前記冷媒の
温度を検知することができる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を第1図ないし第7図に基づい
て説明する。なお、本実施例では空調装置を車両に装備
した場合を例に挙げて説明する。
図中、1はアンモニア、フロンガス等の冷媒が循環す
る循環流路を形成した配管で、該配管1の途中には、該
冷媒の循環方向(図中、矢印A方向)に沿って順次、コ
ンプレッサ2、放熱器3、冷媒貯蔵タンク4、膨張弁5
および吸熱器6が設けられている。そして、コンプレッ
サ2、放熱器3、冷媒貯蔵タンク4および膨張弁5はエ
ンジンルーム(図示せず)に設けられ、吸熱器6は運転
室(図示せず)内へ臨ませて設けられている。
また、前記冷媒貯蔵タンク4は第2図ないし第4図に
示す如く、筒体7と、該筒体7の底部を施蓋する底蓋体
8と、筒体7の上端部を施蓋する上蓋体9とからなり、
該上蓋体9には配管接続用継手部9Aが一体成形されてお
り、該配管接続用継手部9Aには、配管1の流入側が接続
される流入側接続管部9Bは、配管1の流出側が接続され
る流出側接続管部9Cとが設けられ、外周にはそれぞれ雄
ねじ9B1,9C1が形成されている。また、流入側接続管部
9Bは流入側連通路9Dを介してタンク4内に連通されてお
り、流出側接続管部9Cは「L」字状流出側連通路9Eを介
してタンク4内と連通されている。さらに、流出側連通
路9Eには、第4図に示す如く上向きに貫通して上端拡径
部9Fが形成され、該上端拡径部9Fにはルックガラス10が
取付けられ、この部分が覗窓11となっている。また、流
出側連通路9Eには、タンク4内に溜った冷媒をその底部
側から吸込んで、流出側接続管部9Cを介して配管1の下
流側へ流す吸込管12が接続されている。さらに、配管接
続用継手部9Aには、外部と流出側連通路9Eとを連通して
形成され、内周面に雌ねじを有するねじ穴9Gが設けられ
ている。
13は液相領域である冷媒貯蔵タンク4の配管接続用継
手部9Aにねじ穴9Gを介して取付けられ、冷媒状態検出装
置を構成する冷媒状態検出センサを示し、該冷媒状態検
出センサ13は、第5図に示すように構成されている。即
ち、14はねじ穴9Gに螺着されるハウジングで、該ハウジ
ング14は、例えば黄銅等の金属材料によって有底筒状に
形成され、外周にねじ穴9Gの雌ねじに螺合する雄ねじ部
14Aが形成され、この雄ねじ部14Aの基端側(第5図中の
上端側)にボルト頭部14Bが形成されている。そして、
ボルト頭部14Bの基端側には後述する電極棒ホルダ18を
かしめて支持するかしめ部14Cが形成されている。さら
に、ハウジング14先端の底板部14Dには後述する自己発
熱型サーミスタ16の端子16Bが挿入される端子挿入孔14E
が設けられている。そして、ハウジング14をねじ穴9Gに
螺合することで、その先端部は流出側連通路9E内に突出
して位置すると共に、冷媒貯蔵タンク4を介してボディ
アースされるアース側電極となっている。また、自己発
熱型サーミスタ16の外周側には、後述するサーミスタ20
を収容するサーミスタ収容部14Hが形成されている。
15はハウジング14内に挿入されたセンサホルダで、該
センサホルダ15は、例えばフェノール樹脂によって段付
筒状に成形され、先端側に後述する自己発熱型サーミス
タ16を上,下2箇所で支持する2つの縮径部15A,15Bが
設けられ、基端側にはハウジング14の内周側に形成され
た係止用段部14Fに係止されるフランジ部15Cが形成され
ている。
16は前記ハウジング14の先端部に位置して設けられた
自己発熱型感温抵抗素子としての自己発熱型サーミスタ
で、該自己発熱型サーミスタ16は、センサホルダ15の縮
径部15A,15Bで支持され、そのプラス側端子16Aが後述す
る引出電極棒19に接続され、マイナス側端子16Bが、ア
ース側であるハウジング14の端子挿入孔14Eに挿入さ
れ、外部から半田付けされている。
17はハウジング14内に設けられた例えばニトリルゴム
製のOリングで、該Oリング17はセンサホルダ15基端の
フランジ部15Cに当接して設けられ、後述する電極棒ホ
ルダ18の環状突部18Bで押圧されることで、この部分を
シールして冷媒の漏れを防止している。
18はハウジング14のかしめ部14C内に装着されてかし
められた電極棒ホルダで、該電極棒ホルダ18は厚肉の円
筒状に形成され、内周面に雌ねじ部18Aが形成されると
共に、先端側にハウジング14内に挿入されてOリング17
を押圧する環状突部18Bが形成されている。
19は電極棒ホルダ18およびセンサホルダ15内に挿入さ
れ、自己発熱型サーミスタ16のプラス側電極となる電極
体としての引出電極棒で、該引出電極棒19はほぼ円柱状
に形成され、その基端側には、電極棒ホルダ18の雌ねじ
部18Aに螺合する雄ねじ部19Aが形成され、この雄ねじ部
19Aの基端側には、この電極棒19が電極棒ホルダ18およ
びセンサホルダ15に挿入された状態で、電極棒ホルダ18
の基端面18Cに当接してこの電極棒19の位置決めを行な
うフランジ部19Bが設けられている。さらに、電極棒19
の基端部には、後述するハーネス22を接続するための接
続凹部19Cが設けられている。
20は前記ハウジング14のサーミスタ収容部14Hに収容
された感温センサとしてのサーミスタを示し、該サーミ
スタ20のプラス側はリード線(図示せず),後述するハ
ーネス22を介してプラス側電源27に接続され、マイナス
側は後述する検出抵抗30を介してアース28に接続されて
いる。そして、該サーミスタ20はハウジング14の温度を
抵抗値の変化として検出するようになっている。
21はハウジング14基端のかしめ部14Cおよび電極棒19
を覆って設けられたブーツで、該ブーツ21の先端には、
ハウジング14のボルト頭部14Bとかしめ部14Cとの間の縮
径部14Gに係止される係止部21Aが設けられ、基端部には
後述するハーネス22が挿入される挿入孔21Bが設けられ
ている。
22はブーツ21の挿入孔21Bから挿入され、引出電極棒1
9の接続凹部19Cに一端が挿入接続されるハーネスで、該
ハーネス22の他端には、コネクタ23が設けられている。
次に、印加電圧制御手段を第6図に基づいて説明する 24は前記冷媒状態検出センサ13外に設けられた印加電
圧制御手段としての印加電圧制御回路を示し、該印加電
圧制御回路24は後述するリレー26、疑似抵抗29、分圧抵
抗30、およびスイッチング素子31等から構成されてい
る。
25は運転室内に設けられた警報装置を示し、該警報装
置25は運転者に冷媒充填量の不足時等を報知するラン
プ、ブザー等で構成されている。
26はリレーを示し、該リレー26は高圧側接続点26Aに
設けられた可動接片26Bと、該可動接片26Bが接離する接
点26Cおよび接点26Dと、可動接片26Bを各接点26Cまたは
26Dに切換える励磁コイル(図示せず)とから構成され
ている。そして、接続点26Aは前記警報装置25を介して
プラス側電源27と接続され、常閉接点である接点26Cは
自己発熱型サーミスタ16を介してアース28と接続され、
常開接点である接点26Dは疑似抵抗29を介してアース28
と接続されている。ここで、疑似抵抗29の抵抗値は前記
自己発熱型サーミスタ16の基準温度TC時の抵抗値RC(第
7図参照)より低い抵抗値を有するようになっている。
一方、前記励磁コイルの一側は後述するスイッチング素
子31に、他側はアース28にそれぞれ接続されている。
30はプラス側電源27とアース28との間にサーミスタ20
と直列に設けられた分圧抵抗を示し、該分圧抵抗30の高
圧側はスイッチング素子3に接続され、前記サーミスタ
20の抵抗値変化をその両端電圧の変化として検出し、ス
イッチング素子31に検出電圧を印加するようになってい
る。該スイッチング素子31はトランジスタ等から構成さ
れ、前記分圧抵抗30からの検出電圧が所定電圧以上にな
ったときに、前記リレー26を作動すべく、前記励磁コイ
ルに一定の電流を流すように構成されている。
本実施例の冷媒状態検出装置は上述の如く構成される
が、次に冷媒量不足の検出動作について説明する。
まず、自己発熱型サーミスタ16は、一般的に第7図に
示すような特性を有する。即ち、サーミスタ16自身の温
度が低いとき、抵抗値は高く、サーミスタ16の温度が上
昇するにつれて抵抗値は低くなる特性を有している。ま
た、ハウジング14を介してサーミスタ16と間接的に接触
する冷媒が液相状態のときは、冷媒による吸熱量がサー
ミスタ16の自己発熱量より大きいため、冷媒と同温くら
いまで冷やされる。一方、冷媒漏れ等により冷媒残量が
不足ぎみとなり、液相と気相とが混合した状態(気液混
合状態)または気相状態となったときは、冷媒の吸熱量
がサーミスタ16の自己発熱量より小さくなり、結果的に
ハウジング14内に熱がこもって、サーミスタ16の温度は
大幅に上昇することになる。
一方、冷媒貯蔵タンク4においては、コンプレッサ2
で圧縮され、放熱器3で熱を放出して液相状態となった
冷媒は、流入側接続管部9Bから流入側連通路9Dを介して
タンク4内に流入し、このタンク4内に溜った冷媒は、
吸込管12、流出側連通路9Eおよび流出側接続管部9Cを介
して配管1の下流側へ流出するようになっている。
そして、流出側連通路9Eを流れる冷媒は、この流出側
連通路9Eに臨ませて設けられた冷媒状態検出センサ13に
接触し、該センサ13を冷却する。このとき、黄銅製のハ
ウジング14は冷媒によって直列冷却され、自己発熱型サ
ーミスタ16は、ハウジング14およびセンサホルダ15を介
して間接的に冷却される。
そして、冷媒残量が十分なときは、液相状態の冷媒が
ハウジング14に接触して流れ、自己発熱型サーミスタ16
を間接的に冷却し、その発熱量のほとんどを奪って冷媒
とほぼ同じ温度に維持する。これにより、前記サーミス
タ16の温度は、例えば、第7図中のTAとなり、抵抗値は
RAとなる。
これに対して、冷媒残量が少なくってくると、自己発
熱型サーミスタ16の自己発熱量が冷媒の吸熱量より多く
なるため、ハウジング14内に熱がこもる。この結果、自
己発熱型サーミスタ16の温度が次第に上昇して、例え
ば、第7図中のTCのようになり、抵抗値RCは、液相状態
での抵抗値RAに比して大きく変化する。
かくして、冷媒残量が十分で、完全に液相状態の冷媒
が冷媒状態検出センサ13に接触する場合には、サーミス
タ16の温度が低くなってその抵抗値が高くなるから、警
報装置25の両端電圧が低くなり、該警報装置25が作動す
ることはない。
一方、冷媒残量が不足し、上述の作用によって自己発
熱型サーミスタ16の温度が高くなり、その抵抗値が小さ
くなると、警報装置25の両端電圧が高くなり、該警報装
置25が作動し、運転者に冷媒量の不足を報知する。
次に、冷媒不足状態から冷媒を充填して、冷媒の充填
量が適正量になったか否かの検出動作について説明す
る。
印加電圧制御回路24は冷媒不足により冷媒状態検出セ
ンサ13のハウジング14の冷却作用が低下した場合に作動
するもので、冷媒不足時には警報装置25は、例えばラン
プを点灯させて警報を発生している。そして、自己発熱
型サーミスタ16の発熱量は冷媒によるハウジング14から
の吸熱量より大きくなるため、該ハウジング14は前記自
己発熱型サーミスタ16の発熱により温められて温度上昇
する。この温度上昇をハウジング14に取付けられたサー
ミスタ20が抵抗値の低下として検出し、分圧抵抗30で検
出電圧に変換して、スイッチング素子31に印加する。そ
して、ハウジング14が所定温度TC以上になるとスイッチ
ング素子31が作動してリレー26の励磁コイルに励磁電流
を流し、リレー26の可動接片26Bを接点26D側に切換えて
自己発熱型サーミスタ16への印加電圧の印加を中止させ
るようになっている。これによって、自己発熱型サーミ
スタ16の発熱を停止することになり、ハウジング14への
加熱作用がなくなる。
一方、リレー26の接点26Dは疑似抵抗29に接続され、
該疑似抵抗29は抵抗値RCより低い抵抗値であるから、警
報装置25は続けて警報するようになっている。
さらに、ハウジング14が冷媒により冷却され所定温度
TCよりも低くなると、サーミスタ20は抵抗値RCよりも高
くなり、分圧抵抗30からスイッチング素子31に印加され
る検出電圧が低くなるので、該スイッチング素子31から
のリレー26の励磁コイルへの通電が中止される。これに
よって、リレー26の可動接片26Bを接点26C側に切換え、
自己発熱型サーミスタ16へ再び電圧を印加し、該自己発
熱型サーミスタ16により冷媒の温度をハウジング14を介
して検出するようになる。
このように、自己発熱型サーミスタ16へ印加される印
加電圧を印加電圧制御回路24により制御することによ
り、サーミスタ16の自己発熱温度を第8図中の一点鎖線
で示す特性線G1の如く調整でき、ハウジング14の温度上
昇を二点鎖線で示す特性線H1の如く防止することができ
る。
かくして、印加電圧制御回路24により、自己発熱型サ
ーミスタ16への印加電圧を印加・停止を繰返すことによ
り、ハウジング14の温度上昇を効果的に防止することが
できるから、冷媒の充填量検出の応答性を向上すること
ができる。即ち、冷媒の適正充填量の検出動作は前述し
た冷媒量不足の検出作動と逆に、警報装置25のランプが
消灯して警報が停止したところで冷媒の充填を停止すれ
ば冷媒量は適正充填量に達したことを判別することがで
きる。
従って、本実施例によれば、冷媒状態検出装置を液相
状態の流路途中に冷媒状態検出センサ13を取付けて冷媒
状態を検出することにより、完全な液相状態であるか、
気液混合状態ないし気相状態であるかを正確に判断する
ことができるから、冷媒不足を確実に検出することがで
きる。そして、冷媒不足を早期に検出し報知することに
より、コンプレッサ2の焼付け等の不具合を防止するこ
とができる。
一方、冷媒量が不足した状態から冷媒を充填して、冷
媒の充填量が適正な充填量に達したか否かを検出する充
填量検出に用いた場合でも、ハウジング14が自己発熱型
サーミスタ16の発熱により温度上昇するのを印加電圧制
御回路24の制御によって確実に防止することができ、冷
媒が適正充填量に達したか否か迅速に検出することがで
きる。
即ち、本実施例では、従来、検出不可能であった冷媒
の適正充填量を高精度に検出することができ、冷媒の充
填時に過充填状態になってしまうのを効果的に防止する
ことができる。
なお、前記実施例では、冷媒状態検出センサ13を冷媒
貯蔵タンク4の配管接続用継手部9Aに設けた場合を例に
挙げて説明したが、本考案はこれに限らず、配管1の途
中で、例えば、冷媒の液相領域となる放熱器3と膨張弁
5との間の適宜な部位に配設すれば、前記実施例とほぼ
同様の作用、効果を奏することができる。
また、前記実施例では、自己発熱型感温抵抗素子とし
て自己発熱型サーミスタ16を用いたが、これに限らず、
自己発熱型のポジスタ等の他の自己発熱型感温抵抗素子
を用いてもよい。
さらに、前記実施例では空調装置を冷房装置として用
いた場合を例に説明したが、暖房装置とした場合でも同
様の作用、効果を奏する。
さらにまた、冷媒状態検出センサ13が設けられる流出
側連通路9Eの部分に、冷媒の流れによる影響を確実に防
止するように、冷媒の流れが淀む淀み部を設けてもよ
い。
また、印加電圧制御回路24を電子回路部品で構成した
が、本考案はこれに限らず、マイクロコンピュータ等か
らなるコントロールユニットにより印加電圧を増減した
り、停止したりして、制御するようにしてもよいことは
勿論である。
〔考案の効果〕
以上詳述した通り本考案によれば、ハウジングの温度
変化を検出すべく自己発熱型感温抵抗素子の近傍に位置
してハウジング内に感温センサを設けると共に、自己発
熱型感温抵抗素子に外部から印加する印加電圧を、該感
温センサからの検出信号に基づき制御する印加電圧制御
手段を設け、該印加電圧制御手段によってハウジングの
温度が一定温度以上になると前記自己発熱型感温抵抗素
子への電圧印加を中止させる構成としたので、自己発熱
型感温抵抗素子からの熱により前記ハウジングの温度が
一定温度以上まで上昇するのを確実に防止でき、その後
にハウジングの温度が下がった状態で自己発熱型感温抵
抗素子に電圧を印加して冷媒の温度を検知することによ
り、精度よく冷媒充填量を検出することができる。
従って、本考案によれば、これまで冷媒不足しか検出
できなかった冷媒状態検出装置を適正な充填量検出に用
いることが可能となり、冷媒の気液混合状態ないし気相
状態と液相状態とを正確に判別することができ、冷媒漏
れ等による冷媒不足を確実に検出できると共に、冷媒の
充填時に該冷媒が過充填状態になるのを防止することが
でき、冷媒の適正充填を精度良く行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は本実施例に係り、第1図は空調装
置を示す全体構成図、第2図は冷媒貯蔵タンクを示す平
面図、第3図は第2図の冷媒貯蔵タンクの側面図、第4
図は冷媒貯蔵タンクの縦断面図、第5図は冷媒状態検出
センサを拡大して示す縦断面図、第6図は印加電圧制御
回路を示す電気回路図、第7図は自己発熱型サーミスタ
の特性線図、第8図は冷媒状態検出センサを構成するサ
ーミスタおよびハウジングの温度状態を示す特性線図で
ある。 13…冷媒状態検出センサ、14…ハウジング、16…自己発
熱型サーミスタ(自己発熱型感温抵抗素子)、20…サー
ミスタ(感温センサ)、24…印加電圧制御回路(印加電
圧制御手段)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒流路の途中に設けられる筒状のハウジ
    ングと、該ハウジング内の先端部に設けられ、該ハウジ
    ングの外部から電圧が印加されることにより、前記冷媒
    の温度を検知する自己発熱型感温抵抗素子とからなる冷
    媒状態検出装置において、前記自己発熱型感温抵抗素子
    の近傍に位置して前記ハウジング内に設けられ、該ハウ
    ジングの温度を検出する感温センサと、該感温センサか
    らの検出信号に基づき前記自己発熱型感温抵抗素子に外
    部から印加する電圧を制御し、前記ハウジングの温度が
    一定温度以上になると前記自己発熱型感温抵抗素子への
    電圧印加を中止させる印加電圧制御手段とを備えたこと
    を特徴とする冷媒状態検出装置。
JP1990082492U 1990-08-03 1990-08-03 冷媒状態検出装置 Expired - Lifetime JPH086211Y2 (ja)

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