JPH0862036A - 赤外線検出装置 - Google Patents

赤外線検出装置

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JPH0862036A
JPH0862036A JP7146905A JP14690595A JPH0862036A JP H0862036 A JPH0862036 A JP H0862036A JP 7146905 A JP7146905 A JP 7146905A JP 14690595 A JP14690595 A JP 14690595A JP H0862036 A JPH0862036 A JP H0862036A
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JP
Japan
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infrared
receiving element
light receiving
light
wall surface
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JP7146905A
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Inventor
Masato Shibuya
眞人 渋谷
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検物から発せられる赤外線の検出特性に優
れた赤外線検出装置を提供し、特に、被検物以外からの
フレア光(ノイズ光)の検出を低減した赤外線検出装置
を提供する。 【構成】 赤外線検出装置のハウジング内壁面に入射光
の光路と平行な光路を持つように光を反射する多数の微
小なコーナリフレクターを備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤外線検出装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より用いられている赤外線検出装置
の一般的な構成例を図5に示す。これは、円筒形状のハ
ウジング51内に、赤外線センサ53が配置された構成
のもので、冷却装置によって赤外線センサ53が冷却さ
れている。この赤外線センサ53は、その受光面が集光
レンズ52の集光面(焦点面)位置となるように設けら
れている。この種の赤外線検出装置は、被検物からの光
束を赤外線センサの受光面上に集光させて検出すること
により、被検物(からの物体光)のみを検出するもので
ある。
【0003】赤外線検出装置は、ハウジング内の赤外線
センサ以外の全ての部位から発せられる赤外線が赤外線
センサに入射してノイズを生じることを考慮しなければ
ならない。
【0004】更に、物体側から集光レンズに入射する光
の中には、結像に関与しない光(例えば、物体光以外の
光束)も存在する。このような光は、フレア光と呼ば
れ、集光レンズにより赤外線センサ上に集光されない
で、赤外線センサ以外の部位、即ち、ハウジングの内壁
面51aに向かって進行することになる。
【0005】図5に示したような円筒形状のハウジング
51を備えた赤外線受光素子の場合では、フレア光であ
る赤外線R5 は、集光レンズ52を通過し、赤外線セン
サ53のある方向とは外れた方向に進行することにな
り、ハウジング51の内壁面51aで反射(または散
乱)されることになる。
【0006】このため、赤外線R5 の入射角度(もしく
は強度)によっては、ハウジング51の内壁面51aで
反射(または散乱)されて、赤外線センサ53に入射し
てしまう。このような赤外線R5 は、赤外線検出装置に
おけるノイズを生じる。
【0007】このような全ての部位から発せられる赤外
線によるノイズの発生を防ぐために、ハウジングの内壁
面の一部を球面反射鏡とする構成の赤外線検出装置が提
案されている。
【0008】一般に、反射鏡の反射面は赤外線反射率が
高く、赤外線放射率が低いことが知られている。従っ
て、球面反射鏡からの赤外線の放射を十分に小さいもの
と考えることができる。また、赤外線検出装置は冷却さ
れているため、センサから赤外線の放射線はほとんどな
い。
【0009】従って、球面反射鏡の曲率中心に赤外線セ
ンサの受光面を配置することによって、赤外線センサか
ら赤外線が放射されて、再び受光面内の放射点に戻って
もその量は大変少ない。
【0010】図6に、このようなハウジングの概略要部
構成を示す。図6において、結像に関与しない赤外線R
6aは、集光レンズ62を通過し、赤外線センサ63のあ
る方向とは外れた方向に進行するが、赤外線センサ63
から見ることのできる内壁面が狭いため、この光R6a
内部で反射しても赤外線センサ63には入射しにくい。
【0011】また、赤外線センサ63は冷却されてお
り、この赤外線センサ63からは赤外線の放射は殆どな
く、この若干放射された赤外線R6bのみが、球面反射鏡
61により反射されて再びセンサ63に戻るため、先程
示した図5の従来例に比べてノイズが小さなものとなっ
ている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、球面反
射鏡を用いた場合には、球面鏡の反射特性から以下のよ
うな問題が生ずる。図7及び図8に示すように、球面鏡
は球心からの光束を球心に反射するが、球心以外からの
反射光は他の部分(入射光とは異なる方向)に反射す
る。
【0013】従来の球面反射鏡を利用した赤外線検出装
置においては、赤外線センサ73、83の中心が球面反
射鏡71、81の曲率中心に配置されている為、赤外線
センサ73、83の冷却されていない外側から発した赤
外線R7b、R8bが球面反射鏡71、81により反射され
て、赤外線センサ内の周辺部に到達する場合がある。
【0014】例えば、図7に示すサイズの大きなタイプ
の赤外線センサを用いた従来例では、冷却されていない
センサ保持部75等から放射した赤外線R7bが赤外線セ
ンサ73の周辺部へ入射してしまう問題がある。この場
合は、赤外線センサの縁部領域が球面反射鏡の曲率中心
に対して大幅にずれるため、フレア光や赤外線センサ以
外の部分からの放射赤外線が赤外線センサに入射しやす
くなる。
【0015】また、図8に示す冷却シールド86を備え
た従来例では、冷却シールド86の外側から発した赤外
線R8bが、球面反射鏡81により反射されて赤外線セン
サ83に入射してしまうという問題がある。
【0016】このように、従来までの赤外線検出装置で
は、どのような構造にしてもフレア光を低減することが
できないという難点を持っている。
【0017】そこで本発明は、以上の点に鑑みてなされ
たものであり、被検物からの赤外線の検出特性に優れた
赤外線検出装置を提供することを目的とするものであ
る。特に、被検物以外からのフレア光(ノイズ光)の検
出を低減することが可能な赤外線赤外線検出装置を提供
することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明の請求項1に係る発明は、遮光部材からなるハウ
ジング手段と、前記ハウジング手段の内部に設けられ赤
外線を検出する赤外線受光素子と、前記受光素子の受光
面上に前記ハウジング手段の外部からの赤外線を集光さ
せる集光光学系と、前記赤外線受光素子を冷却する冷却
手段とを備えた赤外線検出装置において、前記ハウジン
グ手段の内壁面に、入射した赤外線の光路と平行な光路
を持つように赤外線を反射するリフレクター部を備えて
いることを特徴とする赤外線検出装置を提供する。
【0019】請求項2に記載した発明は、請求項1に記
載の赤外線検出装置であって、前記内壁面の形状が、略
紡錘形であることを特徴とするものである。
【0020】請求項3に記載した発明は、請求項1に記
載の赤外線検出装置であって、前記内壁面の少なくとも
一部が、前記受光面の中央部を中心とする概略球面で構
成されていることを特徴とするものである。
【0021】
【作用】請求項1の発明は、ハウジング手段の内壁面
に、入射した赤外線の光路と平行な光路を持つように赤
外線を反射するリフレクター部を備えているため、赤外
線受光素子やハウジング手段内の赤外線受光素子以外の
部位から赤外線が放射されても、ハウジング手段の内壁
面に設けられたリフレクター部が、入射光路と平行な光
路を持って逆方向に戻る様に反射する、言い換えると、
赤外線受光素子やハウジング手段内の赤外線受光素子以
外の部位から放射された赤外線(以後、放射赤外線と言
う)は、リフレクター部により、出射位置とほぼ同じ位
置に向けて反射されることになる。
【0022】また、赤外線受光素子は、冷却手段により
冷却されているため、赤外線受光素子自身から放射され
る赤外線は弱く、赤外線受光素子が受ける余計な放射光
は小さくなり、理論的には赤外線受光素子自身からのフ
レア光は零となる。
【0023】請求項1に記載の発明において、被検物か
らの赤外線は、集光光学系により赤外線受光素子上に集
光されて検出されるが、集光光学系に入射した光のうち
赤外線受光素子上に集光されない赤外線(以後、フレア
光と記す。)は、集光光学系を通過して赤外線受光素子
のある方向とは外れた方向に進行する。
【0024】このフレア光が、ハウジング手段の内壁面
に到達すると、ハウジング手段の内壁面に設けられたリ
フレクター部により反射される。このリフレクター部
は、入射光の光路と平行な光路を持つように光を反射す
るので、ハウジング手段の内壁面に到達したフレア光
は、入射光路と平行な光路を持って逆方向に戻ることに
なる。これにより外部からのフレア光が赤外線受光素子
へ入射することが防止される。
【0025】本発明の内壁面に設けられたリフレクター
部としては、例えばハウジング本体に比べて非常に小さ
いコーナーリフレクター(あるいはコーナーキューブ)
を、その入射面がハウジング内を向くように隙間なく多
数配置することで形成できる。このコーナーリフレクタ
ーは、底面(入射面)が正三角形の三角錐であり、この
三角錐の側面(反射面)の頂角はすべて90度となるよ
うに構成された微小な光学素子であり、各反射面の反射
率はできるだけ高いことが望ましい。
【0026】このようなコーナーリフレクターの底面は
入射面であり、側面は反射面となっているので、底面か
ら入射した入射光は少なくとも二つの側面により反射さ
れ、入射した光路と平行な光路で射出される。このコー
ナーリフレクターは、微小なものであれば、入射光と殆
ど同一の光路で逆向きに射出されることになる。
【0027】従って、内部から発せられるフレア光も存
在するが、赤外線受光素子以外の部分から発せられた赤
外線は、全て発生した部分に戻るので、検出すべき赤外
線以外の混入を防止しての検出感度を向上させることが
できる。
【0028】また、コーナーリフレクター自身の赤外線
の放射は非常に小さい為、上述したようなハウジング内
部から生ずるフレア光の量が大変小さくなる。勿論、赤
外線受光素子自身が冷却手段によって十分に冷却されて
いるため、赤外線受光素子自身から放射される赤外線は
弱く、赤外線受光素子に戻る赤外線は、大変弱くなるこ
とは言うまでもない。勿論、前記フレア光がハウジング
の内壁面に入射しても入射した光路とほぼ同一な光路を
持って射出されるため、赤外線受光素子に入射すること
がない。
【0029】このようなリフレクター部を設けるハウジ
ング手段の内壁面の形状としては、一般に用いられてい
る円筒形の鏡筒でもよいが、請求項2の発明では、内壁
面の形状が略紡錘形のものを提案している。
【0030】図4に示すように、コーナーリフレクター
44の底面44aに対して鋭角(入射角が大きい)に光
4 が入射すると、ひとつの側面44bにのみ反射され
て射出するため、入射した光路と違う光路で射出され、
場合によっては赤外線受光素子に入射したり、赤外線受
光素子から逃げてしまう場合が考えられる。また、コー
ナーリフレクター44が屈折透過部材より成る場合で
は、この入射角が全反射角より小さくなると入射面(底
面)でそのまま透過してしまう場合がある。
【0031】ハウジング内壁面に入射する可能性のある
光として、内部の赤外線受光素子以外の部分からの放射
光、赤外線受光素子からの放射光並びに被検物体以外か
らのフレア光とが考えられるため、請求項2の本発明で
は、これらの光がハウジングの内壁面に対してそれぞれ
できるだけ垂直に近い角度(入射角が小さくなる)で入
射できるようにハウジングの内壁面の形状を略紡錘形と
している。
【0032】従って、赤外線受光素子から放射される弱
い光を赤外線受光素子に戻すのでフレア光が弱く、ま
た、ハウジング内壁面に入射する光は、コーナーリフレ
クターにより常に同一な光路を持って射出されるため、
確実にフレア光の除去を行うことができるので、赤外線
検出装置全体としての検出感度を更に向上させることが
できる。
【0033】更に、リフレクター部を設けるハウジング
手段の別の形状として赤外線受光素子の受光面中央部を
中心とする概略球面を用いることを請求項3の発明にお
いて提案している。
【0034】このハウジング内壁面の形状は、赤外線受
光素子の中央部を中心とする球状であってもよいし、赤
外線受光素子の中央部を中心とする多面体として構成さ
せてもよいが、コーナーリフレクターの底面は、平面で
あるため、赤外線受光素子の中央部を中心とする球面に
近い多面体として構成させると効果的である。
【0035】多面体として構成させる場合は、赤外線受
光素子に対向する内壁面のみにリフレクター部を設ける
ことも挙げられる。この場合、内壁面が略球状と考えら
れるので、従来例と同様に外部から入射するフレア光に
ついては、あまり考慮しなくても良い。このため、ハウ
ジング内壁面の全面にリフレクター部を設けてもよい
が、受光面から放射される光が赤外線受光素子に到達す
ると予測される領域(赤外線受光素子に対向する内壁
面)のみにリフレクター部を設けてもよい。
【0036】この様にすれば、赤外線受光素子に入射す
るフレア光は、赤外線受光素子から放射された赤外線の
みであり、フレア光は大変小さくなる。勿論、この赤外
線受光素子は冷却されており、赤外線受光素子から放射
される赤外光は大変弱いものであることは言うまでもな
い。従って、赤外線検出装置全体としての検出感度がさ
らに向上する。
【0037】
【実施例】図1に本発明の第一実施例に係る赤外線検出
装置の断面の概略構成を示す。本実施例では、ハウジン
グとして、略紡錘形の鏡筒11を用い、その内壁面のほ
ぼ全面に多数の微小なコーナーリフレクター14を敷設
している。なお、この赤外線検出装置は、赤外線受光素
子13を冷却する冷却装置を備えている。
【0038】被検物からの物体光としての被測定赤外線
は、集光レンズ12により赤外線受光素子13の受光面
上に集光される。赤外線受光素子としては、例えば、リ
ニアあるいはエリアイメージセンサ等を用いている。
【0039】赤外線受光素子13から放射される赤外光
1bは、赤外線受光素子13に対してある角度を持って
対向した位置に配置された内壁面11aに向かって進行
する。この内壁面11aは赤外線受光素子13の受光面
と対向する様に設けてあり、その配設角度は、赤外線受
光素子13から放射された赤外光R1bができるだけ垂直
に近い角度で入射できるように決定することが好まし
い。
【0040】内壁面11aに入射した前記赤外光R
1bは、ここで反射されて殆ど同一の光路で射出され、赤
外線受光素子13に戻る。受光素子13は、冷却されて
いるので、この戻った赤外光は弱くノイズは少ない。
【0041】一方、集光光学系を構成する集光レンズ1
2は、被検物以外からのフレア光R1aも通過させてい
る。このフレア光R1aは、集光レンズ12に対してある
角度を持って対向した位置に配置された内壁面11bに
向かって進行するものと考えられる。
【0042】ここで、鏡筒11は略紡錘形に構成されて
いることから、集光レンズ12に斜め方向から入射した
フレア光は、図1に示すように内壁面11bに向かう。
ここで内壁面11bは、集光レンズ12からのフレア光
1aの殆どが垂直に近い角度で入射できるように配置さ
れているのが理想的であるが、少なくともコーナーリフ
レクター14で同一の光路で反射できる角度に構成する
ことが好ましい。
【0043】これにより、内壁面11bに入射したフレ
ア光R1aは、ここで反射されて殆ど同一の光路で射出さ
れ、集光レンズ12を介して外部に射出されることとな
り、ノイズの発生とはならない。
【0044】このように、ハウジング手段のうち、光軸
上に沿って前側の内壁面は、後方に配設される受光素子
にできるだけ対向する様に形成し、逆に、後ろ側の内壁
面は前方のレンズ面に対向する様に形成することが好ま
しい。これの最も簡単な構成が本実施例のように中央部
を膨らませた略紡錘形の内壁面を備えたものである。
【0045】第一実施例として開示した装置は、構造が
簡単で製造が容易である利点はあるが、内部空間が大き
いので装置として大型なものになってしまう。そのた
め、円筒の鏡筒内面を蛇腹状に構成し、レンズ側からの
光束に対向する面と、受光素子側に対向する面とを設け
れば、同様な効果を奏することが可能である。
【0046】図2は、本発明の第二実施例の前側要部の
断面を示す概略図である。図2において、ハウジングと
して球形の内壁面を用い、その曲率中心位置に赤外線受
光素子23を設けてている。この赤外線受光素子23
は、素子を冷却するための冷却シールド26内に配置さ
れており、赤外線受光素子23並びに冷却シールド26
内部を冷却する冷却装置を備えている。
【0047】前記内壁面21a(球面部分)には、多数
の微小なコーナーリフレクター24が隙間なく敷設され
ている。このコーナーリフレクター24は、赤外線受光
素子23から放射される赤外光R2bを捕らえるために設
けられていると共に、冷却シールド26の外側から放射
される赤外光R2aも捕らえるために設けられている。
【0048】即ち、集光レンズ22を通過した外部から
のフレア光R2cは、赤外線受光素子23のある方向とは
外れた方向に進行するが、受光素子を見る内壁面21a
が少ないため、このフレア光R2cは、受光素子23には
殆ど入射しない。
【0049】また、内部で反射したフレア光や内部から
放射された放射光は、内壁面21aで反射されて再び同
じ位置に戻るので、受光素子23には到達しにくい構成
となっている。言い換えると、第二実施例では球面鏡の
反射作用ではなくコーナーリフレクター24による反射
作用を利用するものであり、内壁面21aに入射した光
束はその出射位置に再び戻ることとなる。
【0050】例えば、図2に示す様に、赤外線受光素子
23から放射された赤外光R2bは、内壁面21aにより
反射されると再び赤外線受光素子23上の同じ位置に導
かれ、また、多少温度の高い冷却シールド26から放射
された赤外光R2aも再び冷却シールド26上の同じ位置
に戻ることとなる。言うまでもないが、赤外線受光素子
23は、十分に冷却されているので、赤外線受光素子2
3から放射される赤外光R2bは、弱いものであり、放射
光によるノイズが低減される。
【0051】本実施例では、ハウジングとして、一部が
球形の内壁面21aを有するハウジング21を用いてい
るが、勿論、球形に近い多角形(多面体)の内壁面を持
つハウジングを用いても構わない。
【0052】次に、図3は、本発明の第三実施例に係る
赤外線受光装置の断面の概略構成を示している。図3に
は、赤外線受光素子の中心部を頂点とする多数の大きさ
の異なる多角錐をその側面が密接するように組み合わ
せ、他の多角錐の側面と密接している部分の側面を取り
除いたような状態での外形を内壁面形状とする構造のハ
ウジングを提案している。
【0053】ハウジングを構成するそれぞれの多角錐部
分の底面に当たる内壁面31a〜31eの形状は、特に
限定はしないがそれぞれの内壁面31a〜31eには、
多数の微小なコーナーリフレクター34a〜34eがそ
の入射面が内部を向くように、隙間なく設けられてい
る。
【0054】なお、この内壁面31a〜31eは、球面
で構成しても良く、例えばレンズ光軸を中心とするドー
ナツ形状に球面の一部を切り取った状態のものを、曲率
の異なるもので複数準備し、曲率の大きい順に31a〜
31eへと配置させ、それらの間をつなげた状態の内面
形状を有するものでも良い。また、この曲面を平面で近
似したものでも良い。
【0055】このような構成を取ることで、赤外線受光
素子33の対向する内壁面部分が、赤外線受光素子から
の光束に対する入射角がほぼゼロ(内壁面に対して垂
直)で入射することとなる。これにより、赤外線受光素
子がノイズとして感知する光は、赤外線受光素子自身か
ら発せられた弱い放射光が主であるため、ノイズが低減
される。
【0056】また、このハウジングの内壁面を構成する
多角錐の底面31a〜31e以外の内壁面には、黒色塗
装が施されている。この黒色塗装は、集光レンズ32か
ら入射したフレア光R3cを除去するためのものであり、
勿論この内壁部に多数の微小なコーナーリフレクターを
隙間なく設けても構わない。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、物
体光以外のフレア光が赤外線受光素子に入射しないた
め、検出系におけるS/N比が向上してコントラストが
向上した赤外線検出装置とすることが可能である。
【0058】特に、本発明によると、赤外線受光素子が
受けるフレア光は、赤外線受光素子自身からの放射赤外
光が主となり、このフレア光は弱いものであるため、赤
外線のコントラストが向上した赤外線検出装置を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の赤外線検出装置の第1実施例を示す概
略構成図である。
【図2】本発明の赤外線検出装置の第2実施例を示す概
略構成図である。
【図3】本発明の赤外線検出装置の第3実施例を示す概
略構成図である。
【図4】コーナーリフレクターの底面に光が鋭角に入射
した時の光路説明図である。
【図5】従来の赤外線検出装置の概略構成図である。
【図6】従来の別の赤外線検出装置の概略構成図であ
る。
【図7】従来の別の赤外線検出装置でフレアの発生経路
を示す説明図である。
【図8】従来の別の赤外線検出装置でフレアの発生経路
を示す説明図である。
【符号の説明】
11、21、31、51 ハウジング 11a、11b ハウジング内壁面 12、22、32、52、62、72、82 集光
レンズ 13、23、53、53、63、73、83 赤外
線受光素子 14、24、34、44 コーナーリフレク
ター 21a、51a ハウジングの内壁
面 26、86 冷却シールド 31a〜31e 多角錐部分の底面
に当たる内壁面 44a コーナーリフレク
ターの底面 44b、44c コーナーリフレク
ターの側面 61、71、81 球面反射鏡 75 センサ保持部 R1a、R2c、R3c、R5 フレア光 R1b、R2b、R3a、R6b 赤外線受光素子か
ら放射される光線 R7a、R8a 赤外線受光素子の
外側から発した光線 R2a、R3b、R7b、R8b 赤外線受光素子以
外の部分からの光線 R4 コーナーリフレクターの底面に対して
鋭角に入射した光線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮光部材からなるハウジング手段と、前
    記ハウジング手段の内部に設けられた赤外線受光素子
    と、前記赤外線受光素子の受光面上に前記ハウジング手
    段の外部からの赤外線を集光させる集光光学系と、前記
    赤外線受光素子を冷却する冷却手段とを備えた赤外線検
    出装置において、 前記ハウジング手段の内壁面に、入射した赤外線の光路
    と平行な光路を持つように赤外線を反射するリフレクタ
    ー部を備えていることを特徴とする赤外線検出装置。
  2. 【請求項2】 前記内壁面の形状が、略紡錘形であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出装置。
  3. 【請求項3】 前記内壁面の少なくとも一部が、前記受
    光面の中央部を中心とする概略球面で構成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出装置。
JP7146905A 1994-06-15 1995-05-23 赤外線検出装置 Pending JPH0862036A (ja)

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JP7146905A JPH0862036A (ja) 1994-06-15 1995-05-23 赤外線検出装置

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JP15785394 1994-06-15
JP6-157853 1994-06-15
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009002739A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Horiba Ltd 放射温度計
CN108163223A (zh) * 2016-12-07 2018-06-15 南京理工大学 一种便携式飞行器红外隐身性能评估装置和方法

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