JPH086108B2 - 油中水滴型エマルジョン燃料の燃焼方法 - Google Patents

油中水滴型エマルジョン燃料の燃焼方法

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JPH086108B2
JPH086108B2 JP15615893A JP15615893A JPH086108B2 JP H086108 B2 JPH086108 B2 JP H086108B2 JP 15615893 A JP15615893 A JP 15615893A JP 15615893 A JP15615893 A JP 15615893A JP H086108 B2 JPH086108 B2 JP H086108B2
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宗高 本多
欽也 川口
泰寛 戸田
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株式会社アロマ化学機械工業
影山合金有限会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の油中水滴型エマ
ルジョン燃料を燃料の供給量が少ないときも安定して燃
焼させる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料油中に水を混合分散させることによ
り乳化させた油中水滴型エマルジョン燃料は周知であ
り、このエマルジョン燃料はうまく燃焼させると、燃焼
促進による熱効率の向上によって燃料の節約が計れるだ
けでなく、媒塵や有害ガス等の発生が抑制されるため、
環境の保全にも極めて有効なものであることもまた周知
である。
【0003】しかし、この油中水滴型エマルジョン燃料
は、燃料油に対する加水率を燃焼設備の定格能力におい
て最良の燃焼効率が得られる値に設定して置き、能力を
下げるため燃料の供給量を絞って少なくするときも、加
水率を一定に保持する方法によって燃焼させている。従
って、燃料の供給量を絞るとき相対比率で空気量が減少
すると、燃料の霧化効果が非常に悪くなって燃焼が充分
行われなくなる。これは燃焼の空間スペースが大きいこ
ともあって、燃焼に必要な空気が層流となって流れ、乱
流場を作らなくなるために燃料束内への空気の混合巻き
込みが期待できなくなり燃焼環境を崩すから、燃焼状態
が極めて悪くなって、ついには火が消えてしまうことに
なるので、定格能力の範囲内で燃焼を強弱に調整する必
要上、燃料の供給量を増減させる燃焼設備においては使
用できないから、その優れた特性から実用化が強く要望
されているが未だ実用化されるには至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この現状に
かんがみなされたもので、油中水滴型エマルジョン燃料
の燃焼において、燃料油の供給を少なくするとき燃焼空
気が相対的に減少するため発生する燃料の霧化不良を加
水が起す水蒸気爆発により補えば、燃料の供給量が少な
い時でも燃焼が良好に行われることに着目して実験を行
った結果、従来の一定加水率では欠火して終う少い燃料
の供給量においても燃焼が安定して良好に行われ、純燃
料よりも高い熱効率が得られて、且つ燃焼により発生す
る有害物質の抑制効果も大きいことが確認されて本発明
を完成するに至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、燃料油へ加水
して調製した油中水滴型エマルジョン燃料を、燃焼設備
において燃焼させる際、燃料油に対する加水率を適正加
水率の範囲において、燃焼の供給量が多い時よりも少な
い時の方が多くなるように調整して安定燃焼を行わせる
方法により課題の解決を行うものである。
【0006】更に詳細に述べれば、油中水滴型エマルジ
ョン燃料において主原料となる油は、一般的な化石燃
料、動植物油や鉱物油、これらの廃油、その他、燃焼に
適する総ての油が対象となるもので、又、これらの油に
可燃性の粉粒体を混合したものも利用できる。
【0007】前記した燃料油に加える水は、水道水、工
業用水、井戸水、河川水、湖沼水、廃水処理水(処理前
の原水でも燃焼ガスが大気を汚染しないものを含む酒造
工程の清掃水又は飲用不適とされるアルコール飲料水や
類似飲料水)等を用いることができ、これらの水は単独
でも燃料油中へ混合分散させて乳化させることは可能で
あるが、乳化を迅速に達成して安定なものにするために
は、公知の界面活性剤や炭素系、その他の適当な乳化剤
を添加して乳化を行うことが望ましい。又、前記した水
にはカルシウムイオン、マグネシウムイオン及びカルシ
ウム、マグネシウムのスラリーを加えると、硫黄を含む
燃料油の場合においてカルシウムイオンやマグネシウム
イオンが硫黄と化学反応し、硫黄を無害な硫酸化合物の
形で固定することにより有害な亜硫酸ガスの発生を抑制
することができる。
【0008】そして前記した水を燃料油に加える加水率
は、燃焼設備の定格能力を得るのに必要な燃料の供給量
において最高の燃焼効率が得られる9.5%〜37%の
範囲内の適当な値を設定して置き、燃焼設備の能力を定
格以下に下げるため燃料の供給量を少なくするときは加
水率を多くして、燃料の供給量と相対的に燃焼空気量が
減少しても、加水率の増加により水蒸気爆発を活発化し
て、燃料の効果的な霧化、噴霧の運動量及び貫徹力の増
加による燃焼生成ガスのモル数を増加、燃焼温度の上昇
と水素燃焼による輝度アップのためのエネルギー効果の
向上を計り、燃料の供給量を多くするため相対的に燃焼
空気量が増大して、これにより燃料の気化が良好に行わ
れる状態になれば、加水率を設定値まで減少させ、燃料
供給量の増減変化には関係なく常に良好な燃料の安定燃
焼を行わせることができる。
【0009】又、前記のように燃料油の供給量を少なく
するとき、加水率を多くするように調整すると、例えば
C重油のような高粘度で流動性が極めて悪い燃料油の場
合でも、水滴の増加によりその流動性が改善されて供給
量を少なくすると供給に脈動を生じたり、供給停止を起
こしたりする少ない供給量の燃料供給も安定して確実に
行われるものである。
【0010】前述のように燃料油に対して加水率を調整
する操作は、燃料供給量の減少、増加に即応して行われ
ることが望ましいので、燃料供給系の燃焼器近くに乳化
用水の混合分散手段を設け、燃料油の供給量を減増させ
ても水の供給量は一定させて置いて燃料油に対する加水
率を調整するか、又は燃料油の供給量の減増に応じて水
の供給量をも増減させて加水率の調整を行うようにし
て、常に燃料の供給量に最適な加水率が得られるように
するもので、この調整は燃料供給量の変化に追従して無
段階的に行うと良好な結果が得られるが、必ずしも無段
階的に行う必要はなく段階的に行ってもその目的は充分
に達成される。
【0011】
【作用】本発明に係る油中水滴型エマルジョン燃料の燃
焼方法は、燃焼設備の定格能力を得るための燃料供給量
を基準にして最高の燃焼効率が得られる加水率を設定し
て置き、能力を定格よりも落として使用するため、燃料
の供給量を少なくするときは、加水率を多くして燃焼時
の水蒸気爆発を活発化し、燃料の効果的な霧化、噴霧の
運動量及び貫徹力の増加による燃焼生成ガスのモル数増
加、燃焼温度の上昇と水素燃焼等による輝度アップのた
めのエネルギー効果の向上等を計れば、加水率一定の従
来の燃焼方法では、燃焼環境が崩れて燃焼状態は極めて
悪くなり、ついには火が消えしまうような少ない燃料の
供給量でも燃料は安定して良好に燃焼し、純燃料燃焼よ
りも高い燃焼効率を発揮して、媒塵や悪性ガス等の発生
も大巾に抑制するものである。
【0012】
【実施例】以下に本発明に係る方法の実施例を説明する
と下記の通りである。
【0013】実施例1 定格能力が4t/hの圧力噴霧式ボイラの燃焼炉で着火
用燃料により着火して炉を適度に予熱した後、C重油に
加水率25%で加水した油中水滴型エマルジョン燃料に
切換えて、この燃料の燃焼により定格量の蒸気を速やか
に発生させてから、消費蒸気量が1800リットル/h
であるため、これに応じた熱量が得られるように燃料の
供給量を絞りながら加水率を35%に増して燃焼を行わ
せた。その結果、一定加水率で燃焼させる従来の燃焼方
法では火が消えてしまうような少ない燃料の供給量にお
いても燃焼は安定して良好に行われ、純燃料よりも高い
熱効率が得られて、発生する有害物質量も減少している
ことが確認された。
【0014】実施例2 実施例1と同じボイラの燃焼炉で着火用燃料により着火
して炉を適度に予熱してから、A重油に加水率20%で
加水した油中水滴型エマルジョン燃料に切換え、この燃
料の燃焼により定格量の蒸気を速やかに発生させ、その
後、消費蒸気量の1800リットル/hに適合する熱量
が得られるように燃料の供給量を絞りながら加水率を3
0%に増して燃焼を行った。その結果、実施例1とほぼ
同様の結果が得られた。
【0015】
【発明の効果】前述の通り本発明に係る油中水滴型エマ
ルジョン燃料の燃焼方法は、燃料の供給量を少なくする
ときは加水率を多くして、水蒸気爆発による燃料の効果
的な霧化、噴霧の運動量及び貫徹力の増加による燃焼生
成ガスのモル数増加、燃焼温度の上昇と水素燃焼等によ
る輝度アップ等によってエネルギー効果を向上させたか
ら、加水率一定の従来の燃焼方法では燃焼が悪くて火が
消えてしまうような少量の燃料供給においても燃焼が安
定して良好に行われるから、能力調整のため燃料供給量
を増減させる燃焼設備においても油中水滴型エマルジョ
ン燃料の実用化が可能となり、この燃料の特徴である燃
料の節約並びに燃焼により発生する有害物質の抑制等の
効果を遺憾なく発揮させることができるものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料油へ加水して調製した油中水滴型エ
    マルジョン燃料を、燃焼設備において燃焼させる際、燃
    料油に対する加水率を適正加水率の範囲において、燃焼
    供給量が多い時よりも少ない時の方が多くなるように調
    整して安定燃焼させることを特徴とする油中水滴型エマ
    ルジョン燃料の燃焼方法。
  2. 【請求項2】 燃料油に対する加水率の調整を、水量を
    一定にし、燃料油量を変化させて行うことを特徴とする
    油中水滴型エマルジョン燃料の燃焼方法。
  3. 【請求項3】 燃料油に対する加水率の調整を、水量と
    燃料油量の両方を変化させて行うことを特徴とする油中
    水滴型エマルジョン燃料の燃焼方法。
JP15615893A 1993-06-01 1993-06-01 油中水滴型エマルジョン燃料の燃焼方法 Expired - Fee Related JPH086108B2 (ja)

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