JPH0860525A - アンモニアを使用した布加工方法及び装置 - Google Patents

アンモニアを使用した布加工方法及び装置

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JPH0860525A
JPH0860525A JP21214994A JP21214994A JPH0860525A JP H0860525 A JPH0860525 A JP H0860525A JP 21214994 A JP21214994 A JP 21214994A JP 21214994 A JP21214994 A JP 21214994A JP H0860525 A JPH0860525 A JP H0860525A
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liquid
vapor
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Hideki Takeya
英樹 竹谷
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茂 坂下
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Abstract

(57)【要約】 【目的】布加工工程で蒸発したNH3 蒸気中から空気の
みを容易に分離可能とするとともに、該NH3 蒸気中の
アンモニアを消失せしめることなく効率的に回収可能と
し、装置のエネルギ効率を向上せしめる。 【構成】 布加工工程で発生したNH3 蒸気を冷却、液
化する吸収搭と前記NH 3 蒸気から空気を分離するエア
パージャとを備えたアンモニアを使用した加工装置によ
る加工において、前記吸収搭にて液化したNH3 液を精
留搭にて高濃度NH3 蒸気と低濃度NH3 液とに分離せ
しめ、高濃度NH3 蒸気は加圧、凝縮して布加工用とし
て使用し、低濃度NH3 液は吸収搭における吸収剤とし
て使用することにより、揮散NH3 を完全に回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は天然繊維、合成繊維等の
布をアンモニア液中に浸漬する等の方法で布にアンモニ
アを含浸せしめ、布の外観若しくは触感を向上するため
の布加工方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】綿などの天然繊維や各種合成繊維、半合
成繊維の布をアンモニア液中に浸漬し、次いでアンモニ
アを揮散せしめて該布にアンモニア加工処理を施すこと
により、布が特有のシルク状外観ないし触感を呈するよ
うにしたアンモニアを使用した布加工処理方法が従来広
く行われている。(特公昭58ー53108号、特開平
4ー308267他)
【0003】かかるアンモニアを使用した加工方法とし
て、従来、高圧法、及び低圧法の2つの方法が行われて
いる。
【0004】前記高圧法は、布加工部で発生したNH3
蒸気を圧縮機にて加圧し、空気をパージした後冷却搭よ
りの冷水により冷却、凝縮せしめてNH3 液として回収
する方法である。
【0005】また前記低圧法は、布加工部で発生したN
3 蒸気を冷凍装置に導き、これの蒸発器にて冷媒と熱
交換することによりNH3 液を生成するとともに空気を
パージする方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記のようなアンモニ
アを使用した布の加工方法のうち、前記高圧法による場
合は、NH3 蒸気を加圧、凝縮するための冷却熱源や空
気をパージするためのエネルギ等、大きな動力を要する
とともに、空気をパージする際に、空気とともにアンモ
ニアが大気中に流出するため、アンモニアが消失し、こ
の消失分を布加工系に補充する必要が生ずる。
【0007】また前記低圧法による場合は、高圧法のよ
うな大きな動力を必要としないが、NH3 蒸気から空気
をパージする際におけるアンモニアの大気中への流出は
前記高圧法による場合よりもさらに多くなる。
【0008】本発明の目的は、布加工工程にて発生した
NH3 (アンモニア)蒸気を冷却する吸収搭と、NH3
蒸気中から空気を分離して大気中に放出するエアパージ
ャとを備えた、アンモニアを使用した布加工装置によ
り、被加工布のアンモニア加工を行う加工方法におい
て、布加工工程において蒸発したNH3 蒸気中から空気
のみを容易に分離可能とするとともに、該NH3 蒸気中
のアンモニアを消失せしめることなく効率的に回収可能
とし、装置のエネルギ効率を向上せしめることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するためになされたものであって、その特徴とする方法
は、次の(1)ないし(7)にある。
【0010】(1)布加工部及び加熱部にて発生したN
3 (アンモニア)蒸気を冷却して液化せしめる吸収搭
と、必要に応じて前記NH3 蒸気等のNH3 含有流体中
の空気を分離して放出するエアパージャとを備えた布加
工装置により被加工布のアンモニア加工を行う方法であ
って、前記吸収搭にて前記布加工工程で発生したNH3
蒸気を濃縮液化してNH3 液となし、前記布加工工程稼
動時若しくは非稼動時に前記吸収塔より得られるNH3
液を精留搭にて精留して例えば100%濃度の高濃度N
3 蒸気とこれよりも低濃度の低濃度NH3 液とに分離
せしめ、前記高濃度NH3 蒸気を加圧、凝縮せしめて高
濃度NH3 液となし、前記布加工工程稼動時に該高濃度
NH3 液を前記布加工部に送給するとともに、前記精留
搭からの低濃度NH3 液を吸収剤として前記吸収搭に送
給する。
【0011】(2)前記精留前のNH3 液を得るに際
し、圧縮機と凝縮器と蒸発器とにより構成される冷凍サ
イクルで生成された低温のブライン及び該ブラインによ
り(例えば夜間電力を利用して)蓄冷された氷蓄熱構内
の冷水を前記吸収搭に導き、該ブライン及び冷水により
前記吸収搭内のNH3蒸気を液化せしめ、該NH3 液を
精留してこれよりも高濃度のNH3 蒸気となし、該高濃
度のNH3 蒸気を前記吸収搭とは別個の第2吸収搭にて
前記ブラインにより冷却して濃縮する。
【0012】(3)前記被加工布にアンモニア加工を施
す方法であって、圧縮機と凝縮器と蒸発器とにより構成
される冷凍サイクルで生成された低温のブライン及び該
ブラインにより蓄冷された氷蓄熱構内の冷水を前記吸収
搭に導き、該ブライン及び冷水により前記吸収搭内のN
3 蒸気を液化せしめる。
【0013】(4)前記アンモニアを使用した加工方法
であって、前記布加工工程で発生したNH3 蒸気を前記
吸収搭を通して液化し所定濃度のNH3 液となしてタン
クに貯溜し、前記布加工部の不稼働時に前記タンク内の
NH3 液を精留して例えば100%濃度のNH3 蒸気を
生成し、該NH3 蒸気を圧縮機にて圧縮後、凝縮器にて
冷却して液化し、100%濃度の高濃度NH3 液となし
てタンク等に貯溜する。
【0014】(5)前記アンモニアを使用した加工方法
であって、圧縮機と凝縮器と蒸発器とにより構成される
冷凍サイクルで生成された低温のブライン及び該ブライ
ンにより蓄冷された氷蓄熱構内の冷水を前記吸収搭に導
き、該ブライン及び冷水により前記吸収搭内のNH3
気を液化せしめ、該NH3 液を精留してこれよりも高濃
度のNH3 蒸気となし、該高濃度のNH3 蒸気を前記吸
収搭とは別個の第2吸収搭にて前記ブラインにより冷却
して濃縮し、高濃度のNH3 液を生成する。
【0015】(6)前記アンモニアを使用した加工方法
であって、前記吸収搭にて、前記布加工工程で発生した
NH3 蒸気を濃縮、液化し、該NH3 液を精留搭にて外
部から供給される蒸気により加熱して100%濃度の高
濃度NH3 蒸気とこれよりも低濃度のNH3 液とに分離
せしめ、前記高濃度NH3 蒸気を加圧、凝縮せしめて1
00%濃度の高濃度NH3 液を生成する。
【0016】(7)前記(6)項に記載したアンモニア
を使用した加工方法であって、前記精留搭にNH3 液を
供給するに際し、前記吸収搭にて液化して得たNH3
を精留してこれよりも高濃度のNH3 蒸気となし、この
NH3 蒸気を別個の吸収搭にて冷却して濃縮液化してN
3 液となし、精留搭に供給する。
【0017】また、本発明には前記(1)〜 (7)の
方法を実施するための装置も含まれ、その特徴とすると
ころは、布加工部及び加熱部にて発生したNH3 (アン
モニア)蒸気を冷却して液化せしめる吸収搭と、前記N
3 蒸気等のNH3 含有流体中の空気を分離して放出す
るエアパージャとを備えたアンモニアを使用した布加工
装置であり、そして好ましくは、前記吸収搭にて生成さ
れたNH3 蒸気を100%濃度の高濃度のNH3 蒸気と
これよりも低濃度の低濃度NH3 液とに分離する精留搭
と、該精留搭からの前記高濃度NH3 蒸気を加圧、冷却
して高濃度NH3 液を生成する液化手段とを備えたこと
である。
【0018】
【作用】請求項(1)〜(2)の方法によれば布加工工
程にて発生したNH3 蒸気を吸収塔にて液化して得た低
〜中濃度の30〜60%程度のNH3 液を精留塔にて、
例えば100%濃度の高濃度NH3 蒸気と20〜40%
程度の低濃度NH3 液とに分離せしめることにより、高
濃度NH3 蒸気は加圧、凝縮して布加工用として連続的
に使用加工となるとともに低濃度NH3 液は吸収塔に導
いてNH3 蒸気の吸収剤として使用することが可能とな
る。
【0019】又、請求項(3)〜(5)の発明によれば
冷凍サイクルで生成された低温のブラインと該ブライン
により0℃程度の低温に保持された氷蓄熱槽内の冷水と
を吸収塔に導き布加工部からのNH3 蒸気を冷却、液化
することにより布加工部の稼動時に中濃度のNH3 液を
生成し、貯溜することができる。
【0020】そして、夜間電力が利用可能な布加工部の
不稼動時に、前記中濃度のNH3 液を精留塔にて例えば
100%濃度のNH3 蒸気と20〜40%程度の低濃度
のNH3 液とに分離し、高濃度のNH3 蒸気を加圧、即
ち布加工部からのNH3 蒸気の再圧縮及びその後の冷
却、凝縮をなさせしめることにより布加工用として貯溜
の100%濃度の高濃度NH3 液を得る事ができる。
【0021】さらに請求項(6)〜(7)の発明によれ
ば前記布加工部で生成されたNH3蒸気を冷凍サイクル
からの低温のブライン及び氷蓄熱システムからの冷水を
利用する代りに冷却塔(クーリングタワー)からの冷却
を用いて冷却し、液化せしめる。
【0022】一方、夜間電力が利用可能な布加工部不稼
動時においては、精留塔の加熱器に蒸気を送ってNH3
液を加熱してNH3 液からNH3 ガスと水とを分離し、
その蒸発潛熱により−33℃程度(アンモニアの蒸発温
度)に冷却されたNH3 ガスを生成し、この低温NH3
ガスを圧縮、液化せしめることにより布加工用として1
00%濃度の高濃度NH3 液を得ることができる。
【0023】前記NH3 蒸気が熱により残留した低濃度
NH3 液は蒸気が高温であるため濃度0%近くまで脱留
され、低濃度タンクに貯溜された後、布加工部の稼動時
に吸収塔に送られ、NH3 蒸気を吸収する。この場合吸
収剤としてのNH3 液が低濃度であるので吸収効率が向
上する。
【0024】以下、図1〜図4を参照して本発明の好適
な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例
に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相
対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発
明の範囲をそれのみに限定する趣旨はなく、単なる説明
例に過ぎない。
【0025】図1は本発明の第1実施例に係アンモニア
を使用した布加工装置の系統図を示す。
【0026】図1において、1は布加工部であり、天然
繊維、合成繊維等の被加工布100を液体アンモニア中
に浸漬せしめて該布100にアンモニア加工を施こす装
置である。前記布加工部1内は負圧に保持され、布10
0を浸漬するためのNH3 (アンモニア液)が収容され
るアンモニア液槽1b,該NH3 液が含浸された布10
0の第一次乾燥用の一次乾燥器1aとしてスチームドラ
ムを備えている。即ち、一次乾燥器1aはドラム内にス
チームが供給され、ドラム表面に巻回されながら移動す
る布をスチーム加熱し、アンモニアの揮発を行う。
【0027】2は布加工部1に連設されたスチーマ部で
あり、前記布加工部1から搬送されたNH3 含浸布10
0に外部より供給されるスチームを利用して第二次乾燥
を施してNH3 を揮散せしめるものである。
【0028】4はエアパージャ、3は第一次吸収塔、5
は水封装置であり、前記布加工部1にて発生したNH3
蒸気は管路21、23及び水封装置5を経てエアパージ
ャ4へ搬送されるとともに管路21、22を経て第一吸
収塔3へ搬送される。又前記布加工部1のシール部1b
から漏洩したNH3 蒸気はブロワ25により管路24を
経て前記エアパージャ4へ圧送される。
【0029】前記水封装置5は布加工部1内が負圧であ
ることから大気開放されているエアパージャ4側と直通
しないように、エアパージャ4側から布加工部側へのN
3蒸気の逆流を防止するために設けたものであり、そ
して布加工部1内が万が一正圧に近付いた場合にNH3
が外気に放出しないようにしている。
【0030】13は第1圧縮機、17は第1凝縮器、1
8は第1蒸発器11は氷蓄熱槽であり、該第1圧縮機1
3により圧縮さらた冷媒は凝縮器17にて液化され、蒸
発器18にて氷蓄熱槽11のブライン管路11aを循環
するブラインから熱を奪うという公知の冷凍サイクルを
なすことにより、該ブラインを−25℃程度に降温せし
める。前記氷蓄熱槽11内の水は前記ブラインにより0
℃の氷含有水の状態に保持されている。
【0031】6は前記スチーマ部2内と管路29、30
を介して接続された第1精留塔、7は中濃度NH3 液を
生成するための第2吸収塔、12が該第2吸収塔7から
のNH3 液が管路44を経て送給される第2精留塔であ
る。
【0032】14は前記第2精留塔12にて生成された
高濃度のNH3 蒸気を圧縮する第2圧縮機、16は該圧
縮機14からのNH3 蒸気を冷却し、該液化せしめる第
2凝縮器である。
【0033】前記第2凝縮器16のNH3 液出口は、膨
張弁50を備えた管路51を介して布加工部1のアンモ
ニア液槽1bに接続されている。また、前記第2精留塔
12の下部のNH3 液出口は管路38を介して前記第1
吸収塔3の上部に接続されている。
【0034】前記のように構成された吸収式アンモニア
連続精留方式の布加工装置の動作について説明する。ま
ず、アンモニア加工設備の稼動時、即ち布加工部1にお
ける布100のアンモニア液への浸漬作業時において
は、布加工部1内のアンモニア液槽1bには第2凝縮器
16から管路51を経て100%の高濃度のNH3 液が
供給されている。この状態で被加工布100は布加工部
100内を図の右方へと送られつつ、アンモニア液槽1
b内でNH3 液に浸漬された後、該布100は一次乾燥
器1aのスチームドラムに巻回/移動しながら1次乾燥
され、アンモニア分離がなされた後、布加工部1よりス
チーマ部2と送られ、ここで二次乾燥が施される。尚、
前記布加工部1を構成する容器は負圧下に構成されてい
るために、圧力容器としての認定が不用であり、製造コ
ストの低減が可能である。
【0035】そして一次乾燥器1aの加熱等により、前
記布加工部1から蒸発したNH3 蒸気は、管路21、2
2を経て第1吸収搭3へ、又管路21、23を経て水封
装置を介してエアパージャ4に送られる。更に布加工部
1のシール部1bから漏洩したNH3 蒸気もブロワ25
及び管路24を介してエアパージャ4に夫々送られる。
又第1及び第2吸収塔3、6で吸収されなかった低濃度
のNH3 蒸気もエアパージャ4に夫々送られる。
【0036】そしてエアパージャ4には第1吸収搭3へ
の冷水管路27から分岐された管路28を経て散水器4
aに水蓄熱槽11内の0℃の冷水が導入されており、該
散水器4aによりエアパージャ4内のNH3 蒸気と接触
/溶解させて大気のみを上方より放出し、NH3 蒸気を
吸収した低濃度NH3 水は第1吸収塔3に送られるとと
もに、ポンプ4bにより散水器4aに循環される。
【0037】そして第1吸収塔3に送られたエアパージ
ャ4よりの低濃度NH3 水は、ポンプ38a及び管路3
8により第2精留塔12よりの20〜40%程度の低濃
度NH3 水とともに第1吸収搭3の上部に送られ、管路
22を経て布加工部1より第1吸収搭3内に導入された
NH3 蒸気の吸収に利用される。即ち前記低濃度NH3
水は、先ず水蓄熱槽11より冷水管路27を経て熱交換
器27aに導入された0℃の冷水と熱交換された後、ブ
ライン管路26を経て熱交換器27bに導入される−2
5℃程度のブラインにより冷却されながら、前記NH3
蒸気と接触/吸収しながら濃縮され、42%程度のNH
3 が底部に貯溜される。
【0038】一方、前記第1精留塔6には、前記スチー
マ部2から5%程度の希薄NH3 が管路29、30を経
て導入される一方、前記の第1吸収塔3にて濃縮された
温度5℃、42%濃度程度のNH3 液が、管路31を経
て加熱器15に送られ、ここで前記第1精留塔6からド
レン管路32を経て送られるドレン水と熱交換して90
℃程度に昇温され、管路33を経て第1精留塔6の上部
に導かれる。
【0039】前記第1精留塔6においては管路33から
導入された90℃に昇温されたNH 3 蒸気/水が、スチ
ーマ部2から管路29、30を経て導入される高温の希
薄NH3 蒸気と接触して蒸発し、管路34を介して第2
吸収塔7に送られる。
【0040】又第1精留塔6内では90℃前後に加温さ
れているために、NH3 が完全に蒸発し、第1精留塔6
底部に貯溜される熱水はNH3 をほぼ完全に含まない水
であり、従って加熱器15通過後外部に捨てても全く問
題がなく又この排熱水を利用して冷暖房を行うことも可
能である。
【0041】一方、前記第2吸収塔7には、ブライン管
路35を経て蒸発器18からの−25℃のブラインが導
入されており、前記第1精留塔6から送られるNH3
気は、この低温のブラインにより冷却、吸収される。又
吸収されなかった残余のNH3 蒸気はエアパージャ4で
再吸収される。
【0042】又、前記第2吸収塔7には、前記第1吸収
塔3にて濃縮されたNH3 液が加熱器15への管路31
から分岐されて導入されており結局、該第2吸収塔7内
においては、このNH3 液と前記第1精留塔6からのN
3 蒸気とが−25℃のブラインにより冷却され、−5
℃、濃度50%程度のNH3 液が生成されることとな
る。
【0043】このようにして第2吸収塔7において吸
収、濃縮された中濃度のNH3 液は管路44を経て第2
精留搭12に送られる。
【0044】該第2精留搭12内においては、この中濃
度NH3 液を第2凝縮器16にて第2圧縮機14からの
NH3 蒸気により加熱して濃度100%のNH3 蒸気を
発生させる。
【0045】第2圧縮機14の運転により、該圧縮機1
4は第2精留搭12内の高濃度NH 3 蒸気(濃度100
%)を管路52を経て吸入圧縮し、第2凝縮器16に送
られる。第2凝縮器においては第2精留搭12の底部か
ら導かれる18℃前後のNH3液により冷却/凝縮さ
れ、100%濃度のNH3 液となって、前記のように管
路51を経て布加工部1のアンモニア液槽1bに送られ
る。
【0046】又、第2精留搭12で蒸発しなかった低濃
度(濃度20〜40%)のNH3 液は、前記のように、
管路38を経て第1吸収搭3に送られる。
【0047】以上のように、本実施例においては、第2
吸収搭7からの中濃度NH3 液を第2精留搭12にて濃
度100%の高濃度NH3 液と濃度20〜40%の低濃
度NH3 液とに分離せしめる精留動作を連続的に行い、
高濃度NH3 液は布加工部1へ、低濃度NH3 液は吸収
剤として第1吸収搭3へ夫々送られる。
【0048】従って、従来破棄していた低濃度のNH3
液を吸収剤として利用することにより、第1吸収搭3、
エアパージャ4、第1精留搭6、第2吸収搭7等が大気
圧回路に設定でき、これらの機器を圧力容器構造とする
ことを要さず、構成が簡単かつ製造の容易化及びコスト
ダウンが達成される。
【0049】図2及び図3は本発明の第2実施例に係わ
るアンモニアを使用した布加工装置の系統図を示す。図
2及び図3において、1は布加工部であり、天然繊維、
合成繊維等の布加工部100を液体アンモニア中に浸漬
せしめて該布100にアンモニア加工を施す装置であ
る。前記布加工部1内は負圧に保持され、布100を浸
漬するためのNH3 液(アンモニア液)が収容されるア
ンモニア液槽1b、NH3 が含浸された布100の第1
次乾燥用の一次乾燥器1a等を備えている。
【0050】2はスチーマ部であり、前記布加工部1か
ら搬送されたNH3 含浸布100に第二次乾燥を施して
NH3 を揮散せしめているものである。
【0051】4はエアパージャ、3は第1吸収搭、5は
水封装置であり、前記布加工部1にて発生したNH3
気は管路21、23及び水封装置5を経てエアパージャ
4へ搬送されるとともに、管路21、22を経て第1吸
収搭3へ搬送される。また、前記布加工部1のシール部
1cから漏洩したNH3 蒸気はブロワ25により管路2
4内を前記エアパージャ4へと圧送される。
【0052】13は第1圧縮機、17は第1凝縮器、1
8は第1蒸発器、11は氷蓄熱槽であり、該第1圧縮機
13により圧縮された冷媒は、凝縮器17にて液化さ
れ、蒸発器18にて氷蓄熱槽11のブライン管路11a
を循環するブラインから熱を奪うという公知の冷凍サイ
クルをなすことにより、該ブラインを−25℃程度に降
温せしめる。そして前記氷蓄熱槽11内の水蓄熱は、夜
間電力が利用可能な夜間、即ち布加工工程非稼動時に、
前記第1圧縮機13を蓄熱運転し、前記ブラインにより
0℃の氷を蓄熱させておくのがよいことも前記実施例と
同様である。
【0053】この結果、昼間の布加工時において、氷蓄
熱槽11内の0℃の冷水はエアパージャ4の散水器4a
と第1吸収塔3の熱交換器27aに夫々給送され、又第
1圧縮機13の昼間ブライン冷却運転により得られる−
25℃のブラインを第1吸収塔3の熱交換器27bに夫
々給送され、後記する所定の布加工工程が行われる。
尚、前記第1圧縮機13は24時間連続運転されるが、
夜間は氷蓄熱槽11内の水蓄熱、昼間はブライン冷却運
転と機能が異なり、而も前記ブラインはポンプ18aに
より氷蓄熱槽11内を循環するために、昼間のブライン
冷却運転の負荷が軽減される。
【0054】6は前記スチーマ部2内と管路29、30
を介して接続された第1精留搭、7は中濃度NH3 液を
生成するための第2吸収搭、8は該第2吸収搭7にて生
成された50%程度の中濃度のNH3 液が収容される中
濃度タンク、9は20〜40%程度の低濃度のNH3
が収容される低濃度タンク、10は100%の高濃度の
NH3 液が収容される高濃度タンクである。
【0055】12は前記中濃度タンク8から管路44を
経て中濃度のNH3 液が送給される第2精留搭、14は
該第2精留搭12で加熱、蒸発せしめられたNH3 蒸気
を圧縮する第2圧縮機、16は該圧縮機14からのNH
3 蒸気を冷却し液化せしめる第2凝縮器である。
【0056】前記のように構成されたアンモニアを使用
した本実施例の布加工装置の動作について説明する。先
ず、アンモニア加工設備の昼間稼働時、即ち布加工部1
における布100のアンモニア液への浸漬/乾燥作業時
においては、布加工部1内のアンモニア液槽1bには、
高濃度タンク10からほぼ100%の高濃度のNH3
が供給されている。被加工布100は布加工部100内
を図の右方へと送られつつ、アンモニア液槽1b内のN
3 液に浸漬された後、該布100は一次乾燥器1aの
スチームドラムに巻回/移動しながら1次乾燥され、ア
ンモニア分離がなされた後、布加工部1よりスチーマ部
2と送られ、ここで二次乾燥が施される。
【0057】そして一次乾燥器1aの加熱等により、前
記布加工部1から蒸発したNH3 蒸気は、管路21、2
2を経て第1吸収搭3へ、又管路21、23を経て水封
装置を介してエアパージャ4に送られる。更に布加工部
1のシール部1bから漏洩したNH3 蒸気もブロワ25
及び管路24を介してエアパージャ4に夫々送られる。
又第1及び第2吸収塔3、6で吸収されなかった低濃度
のNH3 蒸気もブロワ40、41、管路43を経てエア
パージャ4に夫々送られる。そしてエアパージャ4には
(第1吸収搭3への冷水管路27から分岐された管路2
8を経て散水器4aに水蓄熱槽11内の0℃の冷水が導
入されており、該散水器4aによりエアパージャ4内の
NH3 蒸気と接触/溶解させて大気のみを上方より放出
し、NH3 蒸気を吸収した低濃度NH3 水は管路37に
より第1吸収塔3に送られるとともに、ポンプ4bによ
り散水器4aに循環される。
【0058】そして第1吸収塔3に送られたエアパージ
ャ4よりの低濃度NH3 水は、ポンプ38a及び管路3
8により第2精留塔12より送られた低濃度NH3 水と
ともに、管路22を経て布加工部1より送られた第1吸
収搭3内に導入されたNH3蒸気の吸収に利用される。
即ち前記低濃度NH3 水は、先ず水蓄熱槽11より冷水
管路27を経て熱交換器27aに導入された0℃の冷水
と熱交換されながら、ブライン管路26を経て熱交換器
27bに導入される−25℃程度のブラインにより冷却
されたNH3 蒸気と接触しながら濃縮された42%程度
のNH3 が底部に貯溜される。
【0059】又前記第1精留塔6には、前記スチーマ部
2から5%程度の希薄NH3 がブロワ29a、30a及
び管路29、30を経て導入される一方、前記の第1吸
収塔3にて濃縮された温度5℃程度の42%NH3
が、管路31を経て加熱器15に送られ、ここで前記第
1精留塔6からドレン管路32を経て送られるドレン水
と熱交換して90℃程度に昇温され、管路33を経て第
1精留塔6の上部に導かれる。
【0060】前記第1精留塔6においては管路33から
導入された90℃のNH3 液がスチーマ部2から管路2
9、30を経て導入される希薄NH3 蒸気と接触して蒸
発し、管路34を介して第2吸収塔7に送られる。又第
1精留塔6内では90℃前後に加温されているために、
NH3 が完全に蒸発し、第1精留塔6底部に貯溜される
熱水はNH3 をほぼ完全に含まない水であり、従って加
熱器15通過後外部に捨てても全く問題がなく又この排
熱水を利用して冷暖房を行ってもよい。
【0061】前記第2吸収塔7には、ブライン管路35
を経て蒸発器18からの−25℃のブラインが導入され
ており、前記第1精留塔6から送られるNH3 蒸気は、
この低温のブラインにより冷却、吸収される。又吸収さ
れなかった残余のNH3 蒸気はエアパージャ4で再吸収
される。
【0062】又、前記第2吸収塔7には、前記第1吸収
塔3にて濃縮されたNH3 液が加熱器15への管路31
から分岐されて導入されており結局、該第2吸収塔7内
においては、このNH3 液と前記第1精留塔6からのN
3 蒸気とが−25℃のブラインにより冷却され濃度5
0%程度のNH3 液が生成されることとなる。
【0063】このようにして第2吸収塔7において吸
収、濃縮された中濃度のNH3 液は管路36を介して中
濃度タンクに送られる。
【0064】次に布加工部の不稼動時、即ち夜間電力を
利用した蓄熱動作につき説明する。第2精留塔12には
中濃度タンク8より50%濃度のNH3 液が管路44を
経て導入される。そして該第2精留塔12内において
は、このNH3 液を管路54、ポンプ54aにより循環
させながら第2凝縮器16内での高圧NH3 蒸気との熱
交換により18℃前後に加温され、100%濃度のNH
3 蒸気を発生させる。
【0065】この100%濃度のNH3 蒸気は、第2圧
縮機14の圧縮運転により圧縮され、第2凝縮器16に
送られ、該NH3 蒸気は第2凝縮器16において第2精
留塔12の底部から導かれるNH3 液により冷却/液化
されて高濃度(100%濃度)NH3 液となって高濃度
タンク10に貯溜される。
【0066】第2精留塔12内で蒸発されなかった残余
の20〜40%程度の低濃度NH3液は管路53を経て
低濃度タンク9に貯溜される。
【0067】従って、夜間不稼動時においては、中濃度
タンク8内の濃度50%程度のNH 3 液を第2精留塔1
2において蒸発/分離せしめて濃度100%のNH3
気とし、この高濃度NH3 蒸気を圧縮機14にて再圧縮
して100%の高濃度のNH 3 液を得、これを布加工用
として高濃度濃度タンク10に貯溜する。
【0068】一方、第2精留塔で未蒸発の20〜40%
程度の低濃度NH3 液を第1吸収塔3への送給用(濃縮
用)NH3 液として低濃度タンク9に貯溜することとな
る。
【0069】以上のように、本実施例の場合は夜間電力
を利用して布加工部1の不稼動時に高濃度NH3 液を生
成するとともに、低濃度のNH3 液を貯溜することが出
来るので、省エネルギー効果とともに、吸収効率及び作
動効率が向上する。
【0070】又、布加工部1の稼動直前である稼動直前
の朝において、図3に示すように準備稼動をしてもよ
い。
【0071】この実施例においては前記第2実施例に加
えて、第2圧縮機14出口のNH3蒸気管路59中に冷
却塔に接続される管路62を経て導入される冷却水とN
3蒸気とを熱交換して該NH3 蒸気を凝縮、液化せし
める熱交換器61を設けるとともに、低濃度タンク9内
の低濃度NH3 液を三方弁をを有する管路38、44a
を経て第2精留塔12に送入している。
【0072】この場合は、例えば前記第2実施例により
低濃度タンク9に貯溜された低濃度NH3 液が35%で
あると仮定すると、低濃度タンク9よりの低濃度NH3
液をポンプ9a、3方弁60及び第2精留塔12間を循
環させる循環させる循環経路を形成することにより、3
5%低濃度NH3 液より第2精留塔12よりNH3 蒸気
が蒸発すると、第2圧縮機14により圧縮し、熱交換器
器61により不図示の冷却塔からの低温水により冷却/
液化し、100%の高濃度NH3 液を高濃度タンク10
に貯溜する。この結果、高濃度タンクには高濃度NH3
液が一層増加するとともに、低濃度タンク9内のアンモ
ニア濃度が前記第1実施例(濃度35%程度)よりも低
くなり(濃度20%程度)、而も前記第2精留塔12内
でのNH3 蒸発による蒸発潛熱により低濃度タンク9内
のアンモニア液が一層低温化して第1吸収塔3での吸収
効率が一層向上する。
【0073】図4に本発明の第3実施例に係るアンモニ
アを使用した布加工装置の系統図を示す。この実施例に
おいては、前記第1、第2実施例のように第1圧縮機1
3、第1凝縮器17、第1蒸発器18からなる冷凍回路
及び氷蓄熱槽11からなる冷凍サイクルを用いずに、冷
却塔(クーリングタワー)からの冷水を第1吸収塔3内
でのNH3 の冷却用に使用するものである。
【0074】即ち、図4において第1吸収塔3には冷却
塔(図示せず)に接続される2系統の管路26、27を
経て不図示の冷却塔にて降温せしめられた冷水が導入さ
れ、該吸収塔3に導入されるNH3 蒸気を冷却/吸収さ
せて、40℃で且つ濃度が20%の低濃度NH3 液を
得、これを熱交換器15を介して第1精留塔6に導く。
【0075】また、第2吸収塔7にも、前記不図示の冷
却塔から管路35を経て冷水が導入され、第1精留塔6
塔からのNH3 蒸気を冷却/吸収させて42℃で且つ濃
度が23%のNH3 液を得、これを中濃度タンク8に導
く。
【0076】また、第2圧縮機14出口に接続される第
2凝縮器71には管路74を経て冷却塔からの冷却水が
導かれる。従って、該第2凝縮器71においては第2精
留塔12で生成され前記圧縮機14にて加圧された10
0%濃度の高濃度NH3 蒸気を冷却塔からの冷水に冷却
し、100%濃度の高濃度NH3 液として高濃度タンク
に収容する。
【0077】また、73は前記第2精留塔12において
高濃度NH3 蒸気を生成するための加熱用交換器であ
り、該熱交換器73にはスチームが送給される。又72
は第2精留塔よりの希薄NH3 水を冷却塔よりの冷却熱
により冷却するための冷却器である。
【0078】かかる実施例によれば、夜間不稼動時に、
23%濃度のNH3 液が貯溜されている中濃度タンク8
から第2精留塔12に導入された中濃度NH3 液は、ポ
ンプ8aにより加熱用熱交換器73においてスチームに
より加熱されてNH3 ガスと水とに分離せしめられ、そ
のNH3 ガスは管路52を経て第2圧縮機14に導かれ
ここで加圧せしめられた後、第2凝縮器71にて、冷却
塔から管路73を経て導入された冷水により冷却液化し
て濃度100%の高濃度NH3 液となり翌日の布加工用
のNH3 液をとして高濃度タンク10に貯溜される。
【0079】又、前記外部蒸気からの加熱によりNH3
ガスが分離した希薄NH3 水はスチームが高温のため濃
度0%近くまで脱留され、冷却器72にて冷却塔からの
管路74を経て導かれる冷水により降温せしめられた
後、低濃度タンク9に貯溜される。
【0080】従って、翌日の昼間の布加工部1の稼動時
には、低濃度タンク8内に貯溜されている濃度0%に近
い低濃度のNH3 液が管路38を経て第1吸収塔3に送
られ、NH3 の吸収作用を行うことが出来るために、言
換えれば前記のように吸収剤としてのNH3 水が0%に
近い希薄濃度であるので吸収効率が極めて向上する。
【0081】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、布加工工程にて発生したNH3 蒸気を吸収塔にて液
化して得た中濃度のNH3 液を精留塔にて濃度100%
の高濃度NH3 ガスと低濃度のNH3 液とに分離せし
め、高濃度NH3 ガスを加圧、凝縮して、濃度100%
のNH3 液を生成するので濃度100%の高濃度NH3
を連続的に布加工部に送給することができるとともに低
濃度NH3 液は廃棄すること無く吸収塔に導いて、布加
工部からのNH3 ガスの吸収剤として使用することが可
能となる。
【0082】又本発明によれば冷凍サイクルで生成され
た低温のブラインと外部ラインにより0℃程度の低温に
保持された氷蓄熱槽内の冷水とを吸収塔に導き布加工部
からのNH3 蒸気を冷却液化することにより布加工部の
稼動中に該部から生成されたNH3 蒸気を消失すること
なく中濃度のNH3 液として貯溜することができる。
【0083】そして、夜間等の布加工部の不稼動時に前
記中濃度のNH3 液を精留して100%濃度の高濃度N
3 液を得ることのより次の布加工用としての濃度10
0%のNH3 液を貯溜することができる。
【0084】これにより布加工部の稼動時、不稼動時の
双方において囲うようNH3 ガスの回収及び再生動作が
連続的になされることとなり装置の効率てきな運転が実
現できる。
【0085】また、本発明によれば、布加工部で生成さ
れたNH3 蒸気を冷却搭からの冷水により冷却、液化し
て中濃度のNH3 液となし、布加工部の不稼働時におい
て、精留搭の加熱器に蒸気を送って前記NH3 液を加熱
し、100%濃度の高濃度NH3 液と低濃度のNH3
スとを生成するので、布加工部の不稼働時に布加工に使
用する高濃度のNH3 液の生成がなされ、装置の効率的
運転が実現できるとともに、蒸気を使用した精留により
生成したより低濃度のNH3 液を吸収剤として使用でき
るので吸収搭における吸収効率が向上する。
【0086】従って本発明によれば、布加工工程により
発生したNH3 蒸気を消失することなく完全に回収する
ことができ、布加工作業中にアンモニアの補充を要さ
ず、エネルギー節減及び作業能率の向上が実現できる。
等の種々の著効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るアンモニアを使用し
た布加工装置の系統図。
【図2】本発明の第2実施例に係る前記加工装置の系統
図。
【図3】前記第2実施例の第2精留塔回りの一部変形
図。
【図4】本発明の第3実施例に係る前記加工装置の系統
図。
【符号の説明】
1 布加工部 2 スチーマ部 3 第1吸収搭 4 エアパージャ 5 水封装置 6 第1精留搭 7 第2吸収搭 8 中濃度タンク 9 低濃度タンク 10 高濃度タンク 11 氷蓄熱槽 12 第2精留搭 13 第1圧縮機 14 第2圧縮機 16、71 第2凝縮器 17 第1凝縮器 18 第1蒸発器 73 加熱器 100 布

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工布が浸漬される液体アンモニアの
    液槽が設置された布加工部と、該布加工部から送出され
    たアンモニア含浸被加工布からアンモニアを揮散せしめ
    る加熱部と、前記布加工部及び加熱部にて発生したNH
    3 (アンモニア)蒸気を冷却して液化せしめる吸収塔
    と、前記NH3 蒸気塔のNH3 含有液体中の空気を分離
    して放出するエアパージャとを備えた事を特徴とするア
    ンモニアを使用した布加工装置。
  2. 【請求項2】 被加工布が浸漬される液体アンモニアの
    液槽が設置された布加工部と、 該布加工部から送出されたアンモニア含浸被加工布から
    アンモニアを揮放せしめる加熱部と、 前記布加工部及び加熱部にて発生したNH3 (アンモニ
    ア)蒸気を冷却して液化せしめる吸収搭と、 前記NH3 蒸気等のNH3 含有流体中の空気を分離して
    放出するエアパージャとを備えた布加工部装置を含み、 前記吸収搭にて生成されたNH3 蒸気を高濃度NH3
    気とこれよりも低濃度の低濃度NH3 液とに分離する精
    留搭と、該精留搭からの前記高濃度NH3 蒸気を加圧、
    冷却して高濃度NH3 液を生成する液化手段とを備えた
    ことを特徴とするアンモニアを使用した加工装置。
  3. 【請求項3】 被加工布のアンモニア処理を行う布加工
    部と、該布加工部から送出されたアンモニア含浸被加工
    布からアンモニアを揮散せしめる加熱部との少なくとも
    いずれかのアンモニア発生源より発生したNH3 (アン
    モニア)蒸気を冷却して液化せしめる吸収塔を備えた布
    加工装置により被加工布のアンモニアを行うに際し、 前記吸収塔にて前記布加工工程で発生したNH3 蒸気を
    濃縮液化しNH3 液となした後、 前記布加工工程稼動時若しくは非稼動時に前記NH3
    を精留して高濃度NH 3 蒸気とこれよりも低濃度の低濃
    度NH3 液とに分離せしめ、前記高濃度NH3蒸気を加
    圧凝縮せしめて高濃度NH3 液となし、 布加工工程稼動時に、該高濃度NH3 液を前記布加工部
    に送給するとともに、前記精留塔からの低濃度NH3
    を吸収剤として前記吸収塔に送給することを特徴とする
    アンモニアを使用した布加工方法。
  4. 【請求項4】 被加工布のアンモニア処理を行う布加工
    部と、該布加工部から送出されたアンモニア含浸被加工
    布からアンモニアを揮散せしめる加熱部との少なくとも
    いずれかのアンモニア発生源より発生したNH3 (アン
    モニア)蒸気を冷却して液化せしめる吸収塔を備えた布
    加工装置により被加工布のアンモニアを行うに際し、 冷凍サイクルで生成された低温のブライン及び該ブライ
    ンにより蓄冷された氷蓄熱槽内の冷水を前記吸収塔に導
    き、該ブライン及び冷水により前記吸収内のNH3 蒸気
    を液化せしめることを特徴とするアンモニアを使用した
    布加工方法。
  5. 【請求項5】 前記氷蓄熱槽内の冷水の蓄熱を夜間時に
    行うことを特徴とする請求項4記載の布加工方法。
  6. 【請求項6】 被加工布のアンモニア処理を行う布加工
    部と、該布加工部から送出されたアンモニア含浸被加工
    布からアンモニアを揮散せしめる加熱部との少なくとも
    いずれかのアンモニア発生源より発生したNH3 (アン
    モニア)蒸気を冷却して液化せしめる吸収塔を備えた布
    加工装置により被加工布のアンモニアを行うに際し、 冷凍サイクルで生成された低温のブラインおよび該ブラ
    インにより蓄冷された氷蓄熱槽内の冷水を前記吸収塔に
    導き、該ブライン及び冷水により前記吸収塔内のNH3
    蒸気を液化せしめ、該NH3 液を精留してこれよりも高
    濃度のNH3 蒸気となし、該高濃度のNH3 蒸気を前記
    吸収塔とは別個の第2吸収塔にて前記ブラインにより冷
    却して濃縮し、 前記布加工工程稼動時若しくは非稼動時に、該NH3
    を精留塔にて精留して高濃度NH3 蒸気とこれよりも低
    濃度の低濃度NH3 液とに分離せしめ前記高濃度NH3
    蒸気を加圧凝縮せしめて高濃度NH3 液となし、 前記布加工工程稼動時若しくは非稼動時に該高濃度NH
    3 液を前記布加工部に送給するとともに、前記精留塔か
    らの低濃度NH3 液を吸収剤として前記吸収塔に送給す
    ることを特徴とするアンモニアを使用した布加工方法。
  7. 【請求項7】 被加工布のアンモニア処理を行う布加工
    部と、該布加工部から送出されたアンモニア含浸被加工
    布からアンモニアを揮散せしめる加熱部との少なくとも
    いずれかのアンモニア発生源より発生したNH3 (アン
    モニア)蒸気を冷却して液化せしめる吸収塔を備えた布
    加工装置により被加工布のアンモニアを行うに際し、 前記布加工工程で発生したNH3 蒸気を前記吸収塔を通
    して液化し所定濃度のNH3 液となしてタンク貯蔵し、
    前記布加工部の非稼動時に前記タンク内のNH 3 液を精
    留して高濃度のNH3 蒸気を生成し、該NH3 蒸気を圧
    縮機にて圧縮後、凝縮器にて冷却して液化し、高濃度N
    3 液となしてタンク塔に貯蔵することを特徴とするア
    ンモニアを使用した布加工方法。
  8. 【請求項8】 前記不稼動時が夜間電力利用時であるこ
    とを特徴とする請求項7記載の布加工方法。
  9. 【請求項9】 被加工布のアンモニア処理を行う布加工
    部と、該布加工部から送出されたアンモニア含浸被加工
    布からアンモニアを揮散せしめる加熱部との少なくとも
    いずれかのアンモニア発生源より発生したNH3 (アン
    モニア)蒸気を冷却して液化せしめる吸収塔を備えた布
    加工装置により被加工布のアンモニアを行うに際し、圧
    縮器と凝縮器と蒸発器とにより構成される冷凍サイクル
    で生成された低温のブライン及び該ブラインにより蓄冷
    された氷蓄熱構内の冷水を前記吸収搭に導き、該ブライ
    ン及び冷水により前記吸収搭内のNH3 蒸気を液化せし
    め、 該NH3 液を精留してこれよりも高濃度のNH3 蒸気と
    なし、該高濃度のNH 3 蒸気を前記吸収搭とは別個の第
    2吸収搭にて前記ブラインにより冷却して濃縮し、高濃
    度のNH3 液を生成することを特徴とするアンモニアを
    使用した布加工方法。
  10. 【請求項10】 被加工布が浸漬される液体アンモニア
    の液槽が設置された布加工部と、 該布加工部から送出されたアンモニア含浸被加工布から
    アンモニアを揮放せしめる加熱部と、 前記布加工部及び加熱部にて発生したNH3 (アンモニ
    ア)蒸気を冷却して液化せしめる吸収搭と、 前記NH3 蒸気等のNH3 含有流体中の空気を分離して
    放出するエアパージャとを備えた布加工部装置により被
    加工布のアンモニア加工を行うに際し、 前記吸収搭にて、前記布加工工程で発生したNH3 蒸気
    を濃縮、液化し、該NH3 液を精留搭にて外部から供給
    される蒸気により加熱して高濃度NH3 蒸気とこれより
    も低濃度のNH3 液とに分離せしめ、 前記高濃度NH3 蒸気を加圧、凝縮せしめて高濃度NH
    3 液を生成することを特徴とするアンモニアを使用した
    布加工方法。
  11. 【請求項11】 被加工布が浸漬される液体アンモニア
    の液が設置された布加工部と、 該布加工部から送出されたアンモニア含浸被加工布から
    アンモニアを揮放せしめる加熱部と、 前記布加工部及び加熱部にて発生したNH3 (アンモニ
    ア)蒸気を冷却して液化せしめる吸収搭と、 前記NH3 蒸気等のNH3 含有流体中の空気を分離して
    放出するエアパージャとを備えた布加工部装置により被
    加工布のアンモニア加工を行うに際し、 前記吸収搭にて、前記布加工工程で発生したNH3 蒸気
    を濃縮、液化し、該NH3 液を精留してこれよりも高濃
    度のNH3 蒸気となし、 このNH3 蒸気を前記吸収搭とは別個の第2吸収搭にて
    冷却、濃縮してNH3液を生成し、 このNH3 液を精留搭にて外部から供給される蒸気によ
    り加熱して高濃度NH 3 蒸気とこれよりも低濃度のNH
    3 液とに分離せしめ、 前記高濃度NH3 蒸気を加圧、凝縮せしめて高濃度NH
    3 液を生成することを特徴とするアンモニアを使用した
    布加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003104721A (ja) * 2001-09-27 2003-04-09 Matsushita Environment Airconditioning Eng Co Ltd アンモニアの回収装置及び回収方法
JP2008007378A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Iwatani Internatl Corp アンモニアガスの回収方法及び回収装置

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