JPH085955B2 - ポリカーボネート樹脂の製造法 - Google Patents
ポリカーボネート樹脂の製造法Info
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- JPH085955B2 JPH085955B2 JP20637488A JP20637488A JPH085955B2 JP H085955 B2 JPH085955 B2 JP H085955B2 JP 20637488 A JP20637488 A JP 20637488A JP 20637488 A JP20637488 A JP 20637488A JP H085955 B2 JPH085955 B2 JP H085955B2
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- polycarbonate resin
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリカーボネート樹脂の製造法に関し、詳し
くは分岐剤量を低減化でき、分岐剤の多量添加に起因す
る耐熱性の低下や着色といった問題点がなく、しかも溶
融特性等にすぐれたポリカーボネート樹脂を製造する方
法に関する。
くは分岐剤量を低減化でき、分岐剤の多量添加に起因す
る耐熱性の低下や着色といった問題点がなく、しかも溶
融特性等にすぐれたポリカーボネート樹脂を製造する方
法に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] ポリカーボネート樹脂はすぐれた強度,耐衝撃性,透
明性などを有しており、エンジニアリング樹脂として電
気部品,機械部品,各種容器などの製造に広く用いられ
ている。
明性などを有しており、エンジニアリング樹脂として電
気部品,機械部品,各種容器などの製造に広く用いられ
ている。
しかしながら、通常の線状ポリカーボネート樹脂は溶
融した場合、ほぼニュートン流体としての挙動を示し、
その見掛け粘度はせん断速度に依存せず、しかも溶融弾
性,溶融強度が非常に小さいという特色を有している。
そのため、押出成形、特に押出成形機を用いたブロー成
形において押出パリソンを安定に、かつ大型にすること
は非常に困難であった。
融した場合、ほぼニュートン流体としての挙動を示し、
その見掛け粘度はせん断速度に依存せず、しかも溶融弾
性,溶融強度が非常に小さいという特色を有している。
そのため、押出成形、特に押出成形機を用いたブロー成
形において押出パリソンを安定に、かつ大型にすること
は非常に困難であった。
ポリカーボネートの溶融特性を改良する方法として、
分子量の大巾に異なる2種のポリカーボネートを混合す
る方法とポリカーボネートを分岐化する方法が知られて
いる。後者の分岐ポリカーボネートを製造する方法とし
て二価フェノール,多官能化合物にホスゲンを吹込む
方法(特公昭44−17149号)やモノフェノールを存在
させて前記の方法を行なう方法(特公昭47−23918
号)があるけれども、多官能化合物の反応性が低いため
好ましい方法とは云えない。このため、重合度5〜15
のポリカーボネートオリゴマーを生成し、これに触媒,
ポリフェノールを加えて反応させる方法(特公昭53−28
193号)、前記の方法におけるホスゲンの吹込みの
前段をpH3〜6に調節して行なう方法(特開昭51−12949
3号)が提案されている。しかし、これらの方法も反応
の完結を調節することが難しかったり、二価フェノール
が析出しやすいため、反応装置が制約されるなどの欠点
があった。
分子量の大巾に異なる2種のポリカーボネートを混合す
る方法とポリカーボネートを分岐化する方法が知られて
いる。後者の分岐ポリカーボネートを製造する方法とし
て二価フェノール,多官能化合物にホスゲンを吹込む
方法(特公昭44−17149号)やモノフェノールを存在
させて前記の方法を行なう方法(特公昭47−23918
号)があるけれども、多官能化合物の反応性が低いため
好ましい方法とは云えない。このため、重合度5〜15
のポリカーボネートオリゴマーを生成し、これに触媒,
ポリフェノールを加えて反応させる方法(特公昭53−28
193号)、前記の方法におけるホスゲンの吹込みの
前段をpH3〜6に調節して行なう方法(特開昭51−12949
3号)が提案されている。しかし、これらの方法も反応
の完結を調節することが難しかったり、二価フェノール
が析出しやすいため、反応装置が制約されるなどの欠点
があった。
そこで本出願人は既に、特開昭58−185619号公報にお
いて、二価フェノールとホスゲンの反応に際し、3以上
の多官能性化合物を加えることにより上記欠点を解決す
る製造方法を提案した。しかしながら上記公報で提案さ
れているレゾルシン酸等の多官能化合物は反応性が低い
ことから多量に添加する必要があり、未反応のままポリ
カーボネート樹脂中に残留するため耐熱性の低下や着色
原因をもたらすなどの問題点があった。
いて、二価フェノールとホスゲンの反応に際し、3以上
の多官能性化合物を加えることにより上記欠点を解決す
る製造方法を提案した。しかしながら上記公報で提案さ
れているレゾルシン酸等の多官能化合物は反応性が低い
ことから多量に添加する必要があり、未反応のままポリ
カーボネート樹脂中に残留するため耐熱性の低下や着色
原因をもたらすなどの問題点があった。
[課題を解決するための手段] 本発明者はこのような問題点を解決すべく鋭意研究を
進めた結果、特定の構造を有する分岐剤を用いることに
より分岐剤量を低減化でき、そのため分岐剤の多量添加
に起因する耐熱性の低下や着色といった問題がなく、し
かも溶融特性が良好であるなどの特質を有するポリカー
ボネート樹脂を製造することができることを見出し、こ
の知見に基いて本発明を完成した。
進めた結果、特定の構造を有する分岐剤を用いることに
より分岐剤量を低減化でき、そのため分岐剤の多量添加
に起因する耐熱性の低下や着色といった問題がなく、し
かも溶融特性が良好であるなどの特質を有するポリカー
ボネート樹脂を製造することができることを見出し、こ
の知見に基いて本発明を完成した。
すなわち本発明は、 一般式 [式中、R1,R2,R3はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル
基またはハロゲン原子を示し、l,m,nはそれぞれ0〜4
の数を示す。] で表わされるフェノールフタリンまたはその誘導体の存
在下、一般式 [式中、R4,R5はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基ま
たはフェニル基を示し、R6,R7はそれぞれハロゲン原
子,炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を示
し、p,qはそれぞれ0〜4の数を示す。] で表わされる二価フェノールとホスゲンとを反応させる
ことを特徴とするポリカーボネート樹脂の製造法を提供
するものである。
基またはハロゲン原子を示し、l,m,nはそれぞれ0〜4
の数を示す。] で表わされるフェノールフタリンまたはその誘導体の存
在下、一般式 [式中、R4,R5はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基ま
たはフェニル基を示し、R6,R7はそれぞれハロゲン原
子,炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を示
し、p,qはそれぞれ0〜4の数を示す。] で表わされる二価フェノールとホスゲンとを反応させる
ことを特徴とするポリカーボネート樹脂の製造法を提供
するものである。
本発明においては、前記一般式[I]で表わされるフ
ェノールフタリンまたはその誘導体を分岐剤として用い
る。前記一般式[I]においてR1,R2,R3は前述した如
く、それぞれメチル基,エチル基等炭素数1〜6のアル
キル基または塩素,臭素,沃素等のハロゲン原子を示し
ている。また、l,m,nはそれぞれ0〜4の数を示してい
る。
ェノールフタリンまたはその誘導体を分岐剤として用い
る。前記一般式[I]においてR1,R2,R3は前述した如
く、それぞれメチル基,エチル基等炭素数1〜6のアル
キル基または塩素,臭素,沃素等のハロゲン原子を示し
ている。また、l,m,nはそれぞれ0〜4の数を示してい
る。
この前記一般式[I]で表わされるフェノールフタリ
ンまたはその誘導体として例えば 式 で表わされるフェノールフタリン, 式 で表わされるチモールフタリン, 式 で表わされるクレゾールフタリン 等が挙げられ、特にフェノールフタリン,チモールフタ
リンが好ましい。
ンまたはその誘導体として例えば 式 で表わされるフェノールフタリン, 式 で表わされるチモールフタリン, 式 で表わされるクレゾールフタリン 等が挙げられ、特にフェノールフタリン,チモールフタ
リンが好ましい。
本発明においては、前記一般式[I]で表わされるフ
ェノールフタリンまたはその誘導体の存在下、前記一般
式[II]で表わされる二価フェノールとホスゲンとを反
応させる。
ェノールフタリンまたはその誘導体の存在下、前記一般
式[II]で表わされる二価フェノールとホスゲンとを反
応させる。
前記一般式[II]において、R4,R5は前述した如く、
それぞれ炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を
示し、R6,R7は前述した如く、それぞれハロゲン原子,
炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を示してい
る。またp,qはそれぞれ0〜4の数を示している。
それぞれ炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を
示し、R6,R7は前述した如く、それぞれハロゲン原子,
炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を示してい
る。またp,qはそれぞれ0〜4の数を示している。
この前記一般式[II]で表わされる二価フェノールと
しては、例えば2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパン(ビスフェノールA);2,2−ビス−(3
−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン;2,2−
ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パン;2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロパン;2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4
−ヒドロキシフェニル)−プロパン;2,2−ビス−(3,5
−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン;2,2
−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン;2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン;3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
1−フェニル−エタン;ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ジフェニルメタン等が挙げられる。これらの中で
も特に2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パンを用いることが好ましい。これら二価フェノールは
単独で用いることが好ましい。
しては、例えば2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパン(ビスフェノールA);2,2−ビス−(3
−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン;2,2−
ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パン;2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロパン;2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4
−ヒドロキシフェニル)−プロパン;2,2−ビス−(3,5
−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン;2,2
−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン;2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン;3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
1−フェニル−エタン;ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ジフェニルメタン等が挙げられる。これらの中で
も特に2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パンを用いることが好ましい。これら二価フェノールは
単独で用いることが好ましい。
本発明においては、前記一般式[I]で表わされるフ
ェノールフタリンまたはその誘導体の存在下、前記一般
式[II]で表わされる二価フェノールとホスゲンとを反
応させればよく、その反応順序は問わない。すなわち、
前記一般式[I]で表わされるフェノールフタリンま
たはその誘導体と前記一般式[II]で表わされる二価フ
ェノールとの混合物にホスゲンを吹込んで反応させても
よいし、或いは前記一般式[II]で表わされる二価フ
ェノールとホスゲンとを予め反応させてクロロホーメー
ト基を含有するポリカーボネートオリゴマーを得、この
クロロホーメート基を含有するポリカーボネートオリゴ
マーと前記一般式[I]で表わされるフェノールフタリ
ンまたはその誘導体とを反応させてもよい。の手法に
よればの手法に比し一層すぐれた物性を有するポリカ
ーボネート樹脂を製造することが可能である。
ェノールフタリンまたはその誘導体の存在下、前記一般
式[II]で表わされる二価フェノールとホスゲンとを反
応させればよく、その反応順序は問わない。すなわち、
前記一般式[I]で表わされるフェノールフタリンま
たはその誘導体と前記一般式[II]で表わされる二価フ
ェノールとの混合物にホスゲンを吹込んで反応させても
よいし、或いは前記一般式[II]で表わされる二価フ
ェノールとホスゲンとを予め反応させてクロロホーメー
ト基を含有するポリカーボネートオリゴマーを得、この
クロロホーメート基を含有するポリカーボネートオリゴ
マーと前記一般式[I]で表わされるフェノールフタリ
ンまたはその誘導体とを反応させてもよい。の手法に
よればの手法に比し一層すぐれた物性を有するポリカ
ーボネート樹脂を製造することが可能である。
なお、の手法による場合、具体的には前記一般式
[I]で表わされるフェノールフタリンまたはその誘導
体と前記一般式[I]で表わされる二価フェノールのア
ルカリ水溶液に有機溶剤を加え、ホスゲンを吹込み界面
重縮合反応を行なうことによって、目的とするポリカー
ボネート樹脂を得ることができる。
[I]で表わされるフェノールフタリンまたはその誘導
体と前記一般式[I]で表わされる二価フェノールのア
ルカリ水溶液に有機溶剤を加え、ホスゲンを吹込み界面
重縮合反応を行なうことによって、目的とするポリカー
ボネート樹脂を得ることができる。
一方、の手法による場合、具体的には前記一般式
[II]で表わされる二価フェノールのアルカリ水溶液に
有機溶剤を加え、ホスゲンを吹込むことによって、クロ
ロホーメート基を含有するポリカーボネートオリゴマー
を得、このクロロホーメート基を含有するポリカーボネ
ートオリゴマーに前記一般式[I]で表わされるフェノ
ールフタリンまたはその誘導体のアルカリ水溶液を加え
て反応せしめ、次いで再び二価フェノールのアルカリ水
溶液を加え界面重縮合することにより、目的とするポリ
カーボネート樹脂を得ることができる。
[II]で表わされる二価フェノールのアルカリ水溶液に
有機溶剤を加え、ホスゲンを吹込むことによって、クロ
ロホーメート基を含有するポリカーボネートオリゴマー
を得、このクロロホーメート基を含有するポリカーボネ
ートオリゴマーに前記一般式[I]で表わされるフェノ
ールフタリンまたはその誘導体のアルカリ水溶液を加え
て反応せしめ、次いで再び二価フェノールのアルカリ水
溶液を加え界面重縮合することにより、目的とするポリ
カーボネート樹脂を得ることができる。
ここで一般式[I]で表わされる二価フェノールとホ
スゲンとの反応によって得られる、クロロホーメート基
を含有するポリカーボネートオリゴマーは、ホモポリマ
ーのほかコポリマーをも包含する。なおポリカーボネー
トオリゴマーの重合度、すなわち分子量はフェノール,p
−ターシャリーブチルフェノール,イソプロピルフェノ
ールなどの一価フェノール類を分子量調節剤として加え
ることによって所望の程度に調節することができる。通
常は重合度20以下の低重合体、好ましくは重合度2〜10
程度のオリゴマーとする。このようにして得られたクロ
ロホーメート基を含有するポリカーボネートに、前記一
般式[I]で表わされるフェノールフタリンまたはその
誘導体を反応させるにあたり、触媒としてトリエチルア
ミン,トリプロピルアミンなどの第3級アミン類などを
加えることができる。さらに、後述する二価フェノール
のアルカリ水溶液の一部を重縮合反応を完結せしめるに
は至らない範囲で加えてもよい。上記反応の際の条件は
特に制限はないが、一般的には反応温度2〜40℃、好ま
しくは5〜35℃、反応時間10分〜3時間、好ましくは20
分〜2時間撹拌下の条件で行なう。
スゲンとの反応によって得られる、クロロホーメート基
を含有するポリカーボネートオリゴマーは、ホモポリマ
ーのほかコポリマーをも包含する。なおポリカーボネー
トオリゴマーの重合度、すなわち分子量はフェノール,p
−ターシャリーブチルフェノール,イソプロピルフェノ
ールなどの一価フェノール類を分子量調節剤として加え
ることによって所望の程度に調節することができる。通
常は重合度20以下の低重合体、好ましくは重合度2〜10
程度のオリゴマーとする。このようにして得られたクロ
ロホーメート基を含有するポリカーボネートに、前記一
般式[I]で表わされるフェノールフタリンまたはその
誘導体を反応させるにあたり、触媒としてトリエチルア
ミン,トリプロピルアミンなどの第3級アミン類などを
加えることができる。さらに、後述する二価フェノール
のアルカリ水溶液の一部を重縮合反応を完結せしめるに
は至らない範囲で加えてもよい。上記反応の際の条件は
特に制限はないが、一般的には反応温度2〜40℃、好ま
しくは5〜35℃、反応時間10分〜3時間、好ましくは20
分〜2時間撹拌下の条件で行なう。
このようにして得られた反応生成物を、再び二価フェ
ノールのアルカリ水溶液と界面重縮合反応させて、目的
とするポリカーボネート樹脂を製造することができる。
ここで用いる二価フェノールとしては前記一般式[II]
で表わされる二価フェノールがあり、その具体例も前記
した通りである。
ノールのアルカリ水溶液と界面重縮合反応させて、目的
とするポリカーボネート樹脂を製造することができる。
ここで用いる二価フェノールとしては前記一般式[II]
で表わされる二価フェノールがあり、その具体例も前記
した通りである。
以上の如く、の手法あるいはの手法を用いること
により、目的とするポリカーボネート樹脂を得ることが
できる。
により、目的とするポリカーボネート樹脂を得ることが
できる。
なお、界面重縮合反応を行なうにあたり、ポリエステ
ルなどの共重合成分を加えたり、触媒(トリエチルアミ
ン,トリプロピルアミン等)などを添加することができ
る。この反応は通常、反応温度2〜40℃、好ましくは5
〜35℃、反応時間10分〜6時間、好ましくは20分〜4時
間撹拌下の条件で行なえばよい。
ルなどの共重合成分を加えたり、触媒(トリエチルアミ
ン,トリプロピルアミン等)などを添加することができ
る。この反応は通常、反応温度2〜40℃、好ましくは5
〜35℃、反応時間10分〜6時間、好ましくは20分〜4時
間撹拌下の条件で行なえばよい。
本発明において分岐剤として用いる前記一般式[I]
で表わされるフェノールフタリンまたはその誘導体は、
前記一般式[II]で表わされる二価フェノールの全使用
量に対し、モル比で0.05〜2%、特に0.1〜1.0%の使用
で十分な効果があげられる。
で表わされるフェノールフタリンまたはその誘導体は、
前記一般式[II]で表わされる二価フェノールの全使用
量に対し、モル比で0.05〜2%、特に0.1〜1.0%の使用
で十分な効果があげられる。
[実施例] 次に本発明の実施例を示す。
実施例1,2 邪魔板を有する1容の反応容器にp−ターシャリー
ブチルフェノール3.5g(0.023モル)の塩化メチレン溶
液400ml,2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン95g(0.417モル),フェノールフタリン(分岐剤)を
第1表に示す量溶解した2規定のNaOH水溶液150mlおよ
びトリエチルアミン50mgを入れ、400rpmで撹拌しながら
ホスゲンガスを40分間吹込んだ。その際温度を25〜30
℃、pHを8〜12になるように調節した。
ブチルフェノール3.5g(0.023モル)の塩化メチレン溶
液400ml,2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン95g(0.417モル),フェノールフタリン(分岐剤)を
第1表に示す量溶解した2規定のNaOH水溶液150mlおよ
びトリエチルアミン50mgを入れ、400rpmで撹拌しながら
ホスゲンガスを40分間吹込んだ。その際温度を25〜30
℃、pHを8〜12になるように調節した。
反応終了後、1000mlの塩化メチレンで希釈し、水1500
mlを加えて撹拌した。しかる後、水相を分離し、0.01規
定のNaOH水溶液,水,0.01規定の塩酸水溶液および水の
順序で洗浄を行なった。次いで有機相を分離し、塩化メ
チレンを留去して粉末状のポリカーボネートを得た。得
られたポリカーボネートの性状,溶融特性を第1表に示
す。
mlを加えて撹拌した。しかる後、水相を分離し、0.01規
定のNaOH水溶液,水,0.01規定の塩酸水溶液および水の
順序で洗浄を行なった。次いで有機相を分離し、塩化メ
チレンを留去して粉末状のポリカーボネートを得た。得
られたポリカーボネートの性状,溶融特性を第1表に示
す。
実施例3,4 分岐剤としてフェノールフタリンの代わりにチモール
フタリンを使用した他はそれぞれ実施例1,2と同様に行
なった。結果を第1表に示す。
フタリンを使用した他はそれぞれ実施例1,2と同様に行
なった。結果を第1表に示す。
実施例5 邪魔板を有する1容の反応容器にp−ターシャリー
ブチルフェノール,2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンおよびホスゲンから製造したポリカーボネ
ートオリゴマーの塩化メチレン溶液650ml(濃度170g/l,
数平均分子量550)と所定量のフェノールフタリンの4
規定NaOH水溶液13mlおよびトリエチルアミン50mgを加
え、50分間,400rpmで撹拌しながら反応を行なった。次
にこの反応混合物300ml,塩化メチレン150ml,2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン15.8gの2規定NaO
H水溶液150ml,トリエチルアミン25mgおよび65%NaOH水
溶液2.7mlを邪魔板を有する1容反応容器に入れ、30
℃で50分間,400rpmで撹拌しながらホスゲンガスを吹込
み反応を行なった。その後の操作は実施例1と同様に行
なった。結果を第1表に示す。
ブチルフェノール,2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンおよびホスゲンから製造したポリカーボネ
ートオリゴマーの塩化メチレン溶液650ml(濃度170g/l,
数平均分子量550)と所定量のフェノールフタリンの4
規定NaOH水溶液13mlおよびトリエチルアミン50mgを加
え、50分間,400rpmで撹拌しながら反応を行なった。次
にこの反応混合物300ml,塩化メチレン150ml,2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン15.8gの2規定NaO
H水溶液150ml,トリエチルアミン25mgおよび65%NaOH水
溶液2.7mlを邪魔板を有する1容反応容器に入れ、30
℃で50分間,400rpmで撹拌しながらホスゲンガスを吹込
み反応を行なった。その後の操作は実施例1と同様に行
なった。結果を第1表に示す。
比較例1 分岐剤としてフェノールフタリンの代りにβ−レゾル
シン酸を用いたほかは実施例1と同様に行なった。結果
を第1表に示す。
シン酸を用いたほかは実施例1と同様に行なった。結果
を第1表に示す。
比較例2 分岐剤としてフェノールフタリンの代りにフロログル
シンを用いたほかは、実施例1と同様に行なった。結果
を第1表に示す。
シンを用いたほかは、実施例1と同様に行なった。結果
を第1表に示す。
参考例 フェノールフタリンを加えなかったことのほかは、実
施例1と同様に行なった。結果を第1表に示す。
施例1と同様に行なった。結果を第1表に示す。
[発明の効果] 本発明の方法によれば反応性が高いため分岐剤量を低
減化することができる。そのため分岐剤の多量添加に起
因する耐熱性の低下や着色といった問題を抑えることが
できる。
減化することができる。そのため分岐剤の多量添加に起
因する耐熱性の低下や着色といった問題を抑えることが
できる。
しかも本発明の方法により得られるポリカーボネート
は従来のものに比し溶融特性が良好であり、溶融粘度は
せん断速度に対する依存性が大きい。しかも、バラス効
果が大きく、ドローダウンが小さいという特色を有して
いる。さらに、このポリカーボネートは耐応力亀裂性に
すぐれていることも特色の1つとしてあげられる。
は従来のものに比し溶融特性が良好であり、溶融粘度は
せん断速度に対する依存性が大きい。しかも、バラス効
果が大きく、ドローダウンが小さいという特色を有して
いる。さらに、このポリカーボネートは耐応力亀裂性に
すぐれていることも特色の1つとしてあげられる。
したがって、本発明により得られるポリカーボネート
は押出成形、特に押出成形機を用いたブロー成形に好適
であり、良質のシートや型物を製造することができる。
は押出成形、特に押出成形機を用いたブロー成形に好適
であり、良質のシートや型物を製造することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 [式中、R1,R2,R3はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル
基またはハロゲン原子を示し、l,m,nはそれぞれ0〜4
の数を示す。] で表わされるフェノールフタリンまたはその誘導体の存
在下、一般式 [式中、R4,R5はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基ま
たはフェニル基を示し、R6,R7はそれぞれハロゲン原
子,炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を示
し、p,qはそれぞれ0〜4の数を示す。] で表わされる二価フェノールとホスゲンとを反応させる
ことを特徴とするポリカーボネート樹脂の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20637488A JPH085955B2 (ja) | 1988-08-22 | 1988-08-22 | ポリカーボネート樹脂の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP20637488A JPH085955B2 (ja) | 1988-08-22 | 1988-08-22 | ポリカーボネート樹脂の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0255725A JPH0255725A (ja) | 1990-02-26 |
JPH085955B2 true JPH085955B2 (ja) | 1996-01-24 |
Family
ID=16522271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP20637488A Expired - Lifetime JPH085955B2 (ja) | 1988-08-22 | 1988-08-22 | ポリカーボネート樹脂の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH085955B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6380055B2 (ja) | 2014-11-28 | 2018-08-29 | 株式会社ジェイテクト | 四輪駆動車の制御装置 |
-
1988
- 1988-08-22 JP JP20637488A patent/JPH085955B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0255725A (ja) | 1990-02-26 |
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