JPH0858804A - 吊手付き接着剤容器 - Google Patents

吊手付き接着剤容器

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JPH0858804A
JPH0858804A JP21961594A JP21961594A JPH0858804A JP H0858804 A JPH0858804 A JP H0858804A JP 21961594 A JP21961594 A JP 21961594A JP 21961594 A JP21961594 A JP 21961594A JP H0858804 A JPH0858804 A JP H0858804A
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band
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paper cylinder
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Takeaki Hiraiwa
武昭 平岩
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Abstract

(57)【要約】 【目的】金属部品を全く使用しない簡単な構造でありな
がら強度的に安定して吊り移動することができ、シール
性も良好で、混合作業も容易に行え、また内容物の消費
後の廃棄も容易な吊手付き接着剤容器を提供することに
ある。 【構成】それぞれ内面にライニング層2,2を設けた紙
筒1aとボトムディスク1bからなる容器本体1の外カ
ール部13の下に、180度対称位置に掛け止め用突部
32,32を有しかつ掛け止め用突部32,32の間の
領域に弾性変形可能な長さ調整部33を有する合成樹脂
製のバンド3を巻き締め固定し、前記掛け止め用突部3
2,32に吊手4の下端を取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吊手付き接着剤容器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術及びその技術的課題】接着剤たとえばエポ
キシ系接着剤の容器として、従来一般に金属罐に針金製
の吊手を取り付けたものが用いられていたが、重いため
足場上で移動するのに不便である点と、接着剤を消費後
廃棄するときに焼却によって減量することができず、埋
立て等の煩雑な手間を必要とするという問題があった。
この対策として、実開昭59−175029号公報など
には罐を紙管で構成することが提案されている。しか
し、この先行技術では、吊手機構が、外方に膨出状に張
り出す突出部を設けた金属薄板を屈曲して紙管の開口縁
部に鞍掛け状に装着し、紙管壁を貫通するリベットによ
って固定した構造となっていたため、やはり吊手機構が
未燃焼廃棄物となるという問題があった。また、リベッ
ト止めのため、該部分に集中荷重がかかり、乱暴な取り
扱いを行うとリベット部分の板紙が裂けて金属薄板が紙
筒から外れる危険があり、さらに、リベットが容器壁を
貫通しているためその部分の気密性が不完全となって外
気の侵入により硬化反応が生じたり、混合機を容器本体
内に挿入し撹拌混合を行ったときにリベットの端に混合
機の翼が衝突して、騒音が生じたり、翼やリベットが損
傷する危険があった。また、部品数が多く組付け作業も
煩雑となるためコスト高になるという問題があった。
【0003】本発明は前記のような問題点を解消するた
めに創案されたもので、その目的とするところは、金属
部品を全く使用しない簡単な構造でありながら強度的に
安定して吊り移動することができ、シール性も良好で、
混合作業も容易に行え、また内容物の消費後の廃棄も容
易な吊手付き接着剤容器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本考案は、それぞれ内面にライニング層を設けた紙筒と
ボトムディスクからなる容器本体の開口縁部に外カール
部を形成し、該外カール部の下の紙筒外周に、180度
対称位置に掛け止め用突部を有しかつ掛け止め用突部の
間の領域に弾性変形可能な長さ調整部を有する合成樹脂
製のバンドを巻き締め固定し、前記掛け止め用突部に吊
手の下端を取り付けた構造としたものである。調整部
は、幅狭部として構成してもよいし、厚さ方向のわん曲
部として構成してもよいし、あるいは幅狭部とわん曲部
を併用してもよい。
【0005】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基いて説明
する。図1ないし図5は本発明の第1実施例を示してお
り、1は容器本体であり、板紙10の表面にそれぞれラ
イニング層2を施した紙筒1aとボトムディスク1bと
からなっている。3は紙筒1aの上部外周に巻き締めさ
れたバンド、4は該バンド3に下端が連結された吊手、
5は紙筒1aの上端開口を閉止するオーバーキャップで
ある。
【0006】前記紙筒1aのライニング層2とボトムデ
ィスク1bのライニング層2は、少なくとも一方が気体
や紫外線に対してバリア性のある構造となっている。す
なわち、図3(a)では紙筒1aとボトムディスク1bの
双方のライニング層2,2が、合成樹脂層20aとアル
ミ箔20bと合成樹脂層20cの積層構造からなってお
り、図3(b)では紙筒1aのライニング層2が合成樹脂
層20aとアルミ箔20bと合成樹脂層20cの積層構
造、ボトムディスク1bのライニング層2が少なくとも
一層の合成樹脂層20cからなっている。また、図3
(c)では紙筒1aのライニング層2が少なくとも一層の
合成樹脂層20cからなっており、ボトムディスク1b
のライニング層2が合成樹脂層20aとアルミ箔20b
と合成樹脂層20cの積層構造からなっている。合成樹
脂層の素材としてはポリエチレン、ポリプロピレンなど
の熱可塑性樹脂が用いられる。 紙筒1aはスパイラル
紙筒すなわち、ライニング2を複合した内層紙質テープ
と、1層以上の中層紙質テープおよび外層紙質テープを
接着剤を介してスパイラル状に巻回することで作られた
ものが好適である。内層紙質テープはライニング2を含
めて幅方向一縁部が折り返されたものが用いられ、各タ
ーンごとに折り返し部分が折り返しのないライニング面
とオーバラップされて融着される。また、中間紙質テー
プは幅方向縁部が突合せ状態で巻回される。内層紙質テ
ープが中間紙質テープに喰いこむかたちになるため紙筒
胴内に段差が生じない。なお、外層紙質テープは幅方向
縁部が互いにラップするように巻回されることが強度向
上の点から好適である。
【0007】前記ボトムディスク1bは紙筒1aの内径
とほぼ一致する外径の環状囲壁11を面板部外周に有
し、前記環状囲壁11は紙筒1aに内嵌されこの状態で
紙筒下端部に形成された内カール部12により狭装され
ている。そして、この部位に熱風、高周波誘導または超
音波などを作用させることによりライニング層2,2の
合成樹脂層同士を融着させ、それによってボトムディス
ク1bと紙筒1aを一体化させている。一方、紙筒1a
は上端開口部に外カール部13が形成されており、接着
剤Aを充填後にオーバーキャップ5を冠装したときに、
外カール部13にオーバーキャップ5の外周に設けられ
ている嵌合溝50が外嵌される。嵌合溝50を構成する
内径側の壁51は密封性を高めるべく嵌合時に紙筒1a
の開口部内壁に密接するようになっている。この実施例
では壁51は下端から屈曲部53を介して嵌合溝よりも
高く立ち上がる内壁52に続いており、その内壁52の
頂部から天蓋部54が形成されている。図4のように容
器本体1の積み重ね時に壁51は上段の容器の下端を受
支し、内壁52は横ずれを防止する。
【0008】バンド3は合成樹脂たとえばポリエチレ
ン、ポリプロピレンあるいはエンジニアリングプラスチ
ックで作られた帯状体からなっており、全長は紙筒1a
の周長よりも適度に長く、紙筒1aに巻着された状態で
ほぼ180度対称となる部位に、掛け止め用突部32,
32が形成されている。それら掛け止め用突部32,3
2は図4のように軸部320とこれよりも径大なフラン
ジ321を有している。また、バンド3は長手方向一端
部の両側に鋸歯状ないしラチェット状の爪状突起30が
所定間隔で配設され、長手方向他端部には前記一端部が
挿通可能なトンネル状部31が設けられ、そのトンネル
状部31には図5のように爪掛け部35が設けられると
ともに、爪状突起30が係合する窓穴状の係止部311
が所定間隔で配設されている。
【0009】さらに前記バンド3は、掛け止め用突部3
2,32間の領域に、爪状突起30の係止面間隔Pに起
因する弛みを吸収するための弾性変形可能な長さ調整部
33を有している。この第1実施例において長さ調整部
33は、図2と図7のようにバンド3の幅方向一縁にア
ーチ状の欠設部330を設けることにより局部的な幅狭
部を形成している。バンドの強度低下を生じさせぬよう
にするため、幅狭部の最小幅W1はバンド幅Wの1/3
〜1/2とし、長さL1はバンド全長Lの1/4〜1/
7とすることが好ましく、さらに必要に応じて前記掛け
止め用突部32,32の中心を結ぶようにリブ36がほ
ぼ全長にわたって設けられている。そして、バンド3の
幅方向上縁側には、吊手4により吊り上げられたときに
上端が紙筒1aの外カール部13の下部に強接する突部
37が所定の間隔で配設されている。
【0010】吊手4は合成樹脂の帯板からなっており、
帯板の両端にはバンド3の掛け止め用突部32の軸部3
20に対応する径の小穴40とフランジ321の径より
も少し小さな径の大穴41がくびれ42を介して連設さ
れており、大穴41をフランジ321に強嵌し、吊手4
を引き上げることで軸部320をこれよりも径小なくび
れ42を通過させて小穴40にはめこむようにしてい
る。
【0011】図9ないし図11は本発明の第2実施例を
示している。この実施例においては、掛け止め用突部3
2,32間の領域のバンド部分を板厚方向にわん曲させ
ることによって弛み吸収部33を形成している。他の構
造は第1実施例と同様であるから、同じ部分について同
じ符号を付すに留める。図12と図13は本発明の第3
実施例を示している。この実施例においては、弛み吸収
部33が、掛け止め用突部32,32間の領域のバンド
部分に局部的な幅狭部を形成し、しかもその幅狭部の全
部または所要範囲に板厚方向へのわん曲部331を形成
することによって構成されている。他の構造は第1実施
例と同様であるから、同じ部分について同じ符号を付す
に留める。図14はオーバーキャップ5の別の実施例を
示しており、この実施例では嵌合溝50を構成する内径
側の壁51はストレートなままで終わり、壁51の上端
から傾斜部55を介して天蓋部54に続いている。
【0012】
【実施例の作用】本発明は紙質を主体とする容器本体1
と合成樹脂製のバンド3及び吊手4からなっているため
非常に軽量であり、持ち運びが容易であるとともに、内
容物の消費後廃棄する場合にも、金属製の不燃焼物が生
じないため焼却が容易である。吊手4はバンド3の掛け
止め用突部32,32に連結され、そのバンド3は紙筒
1aの外周において一端部の爪状突起30が他端部のト
ンネル状部31に引き込まれ、係止部311にラチェッ
ト状に引掛けられることにより紙筒1aに巻着されてい
る。爪状突起30は緩み側に加力されても解かれないだ
けの十分な係止力が必要であり、したがって、爪状突起
30に必要な強度を確保するためにはある程度のピッチ
Pを持たせなければならない。しかも、紙筒1aは外径
寸法にある程度バラツキがあリ、またバンド3は外気温
によって多少収縮する。このため、爪状突起30をトン
ネル状部31に引っ張り込んでも必ずしもピッチが合致
しない傾向となる。
【0013】しかし、本発明においてはバンド3の掛け
止め用突部32,32間の領域に長さ調整部33が設け
られているため、一端部をトンネル状部31から引き出
し、トンネル状部31の爪掛け部35に指を添えて一端
部を引っ張ったときに、引っ張り力で長さ調整部33が
弾性変形する。すなわち、第1実施例においては幅狭部
が適度に伸縮し、第2実施例ではわん曲部がバネ作用を
発揮する。第3実施例では伸縮とバネ作用が重畳的に働
く。これらによりバンド3は長さが実質的に少し伸ばさ
れるため、爪状突起30の配設ピッチが係止部311の
それと合致しない状態にあったときにも、前記伸びによ
り爪状突起30をバンド縮径側の位置で係止部311と
噛み合わせることができ、引っ張り力の開放によって長
さ調整部33が復元するため、爪状突起30が係止部3
11としっかりと噛みあう。このため、バンド3は紙筒
1aの外周面に緊密に巻き締められ、紙筒1aと一体化
される。したがって吊手4はバンド3を介して紙筒1a
により安定して支えられる。そして、バンド上縁部の突
部37が外カール部13に当接するため高さ方向のズレ
も防止される。
【0014】本発明の容器は内径に段差のないスパイラ
ル紙筒製からなっているとともに内面にバリヤ性のライ
ニング層2を有しており、かつ吊手4が紙筒外面でバン
ド3により吊持され、吊手を固定するための要素が紙筒
1aを貫通していない。このため密封性が非常に良好
で、外気や紫外線から内容物の接着剤を的確に保護する
ことができる。2液性の接着剤においては、使用に当っ
て硬化剤を容器本体1内の主剤に混入し、撹はん機を容
器本体1内に挿入して回転させるが、この場合、紙筒1
a内に何らの突起物がないため、安全、確実に撹はんを
行うことができる。容器の組立も、容器本体1にバンド
3を巻回し、そのバンド3に吊手4を取り付ければよい
ため非常に簡単であり、従来のような屈曲状帯金具を使
用してリベット止めする方式に比べて工数と組立て機材
を簡略化することができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明した本発明の請求項1によると
きには、金属部品を用いないため軽量であるとともに焼
却を容易に行うことができ、また、部品数が少なく組立
も容易であるため安価に製造することができる。しか
も、バンド3は長手方向中間領域に長さ調整部33を有
しており、バンド両端部を連結するための引っ張り力で
長さ調整部33が弾性変形して長さを一時的に増加させ
るため、バンド両端部の雄雌の噛みあいが縮径側にな
り、バンド3を紙筒1aときわめて緊密かつ強固に巻き
締めすることができる。このため、吊手4を安定的に支
持することができる。また、容器本体1は内部に突起が
全くなく、紙筒1aを貫通する部品もないため、撹はん
機による撹はんを円滑に行うことができるとともに、密
封性をよいものとすることができるなどのすぐれた効果
が得られる。請求項3によれば突部37が外カール部1
3に当接するため、バンド3の高さ方向のズレを防止す
ることができるというすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す部分切欠正面図であ
る。
【図2】同じくその部分切欠背面図である。
【図3】本発明における紙筒とボトムデイスクの構成を
例示する部分的断面図である。
【図4】第1実施例の部分的拡大図である。
【図5】バンドの連結部を拡大して示す横断面図であ
る。
【図6】吊手の部分的平面図である。
【図7】第1実施例のバンドを示す部分切欠正面図であ
る。
【図8】同じくその平面図である。
【図9】本発明の第2実施例を示す部分切欠背面図であ
る。
【図10】第2実施例のバンドを示す部分切欠正面図で
ある。
【図11】同じくその平面図である。
【図12】第3実施例のバンドを示す部分切欠正面図で
ある。
【図13】同じくその平面図である。
【図14】本発明におけるオーバーキャップの別の例を
示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 容器本体 1a 紙筒 1b ボトムディスク 2 ライング層 3 バンド 4 吊手 13 外カール部 33 長さ調整部 37 突起

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ内面にライニング層2,2を設け
    た紙筒1aとボトムディスク1bからなる容器本体1の
    開口縁部に外カール部13を形成し、該外カール部13
    の下の紙筒外周に、180度対称位置に掛け止め用突部
    32,32を有しかつ掛け止め用突部32,32の間の
    領域に弾性変形可能な長さ調整部33を有する合成樹脂
    製のバンド3を巻き締め固定し、前記掛け止め用突部3
    2,32に吊手4の下端を取り付けたことを特徴とする
    吊手付き接着剤容器。
  2. 【請求項2】弾性変形可能な長さ調整部33が幅狭部又
    は/及び厚さ方向のわん曲部からなっている請求項1に
    記載の吊手付き接着剤容器。
  3. 【請求項3】バンド3が上縁部に外カール部13に当接
    可能な突部37を間隔的に有しているものを含む請求項
    1または請求項2に記載の吊手付き接着剤容器。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5320246U (ja) * 1976-07-28 1978-02-21
JPS5894641U (ja) * 1981-12-18 1983-06-27 株式会社神宮製作所 缶用提手具
JPS59175029U (ja) * 1983-05-10 1984-11-22 城北紙業株式会社 吊手付コンポジツト罐

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